JPH0538180Y2 - - Google Patents

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JPH0538180Y2
JPH0538180Y2 JP1987148539U JP14853987U JPH0538180Y2 JP H0538180 Y2 JPH0538180 Y2 JP H0538180Y2 JP 1987148539 U JP1987148539 U JP 1987148539U JP 14853987 U JP14853987 U JP 14853987U JP H0538180 Y2 JPH0538180 Y2 JP H0538180Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は下屋屋根と外壁、特に軽量コンクリ
ートパネルの外壁との接合部における雨仕舞構造
に関するものである。
[従来の技術] 下屋屋根と外壁との接合部における雨仕舞は、
建物の防水上最も重要な部分である。
ところで、従来から軽量コンクリートパネルを
用いた外壁と下屋屋根との接合部における雨仕舞
構造においては、第3図に示すように下屋屋根1
と接合する軽量コンクリートパネルからなる外壁
2に溝3を切り、この溝3内に水切り板4の一端
部を埋め込むとともにコーキング材5を充填する
という構造が採られていた。
[考案が解決しようとする問題点] ところが、軽量コンクリートパネルは吸水率が
高いため、前記溝3部分においてコーキング材に
割れ目が生じたり、あるいはコーキング材と軽量
コンクリートパネルや水切り板との間などにわず
かな隙間などができたりすると、この割れ目等か
ら雨水等が浸入し、前記溝3部分から軽量コンク
リートパネルが雨水を吸水し、この吸水された雨
水が屋内等に浸水してくるという問題があつた。
この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、
軽量コンクリートパネルを用いた外壁と下屋屋根
との接合部における雨仕舞構造で、外壁に水切り
板等用の溝を設けない構造とし、たとえ外表部で
浸水しても内部の防水層で雨水等の浸水を防止で
きる雨仕舞構造を提供するものである。
[問題点を解決するための手段] この考案に係る雨仕舞構造は、鉄骨フレームに
取り付けられた軽量コンクリートパネルと、この
軽量コンクリートパネルの下に配置された耐火板
からなる壁材と、該壁材の下端部に連続して設け
られた下屋屋根において、前記壁材が、前記軽量
コンクリートパネルの背面側にまで延出するとと
もに該延出部が鉄骨フレームに当接する断面〓状
のフレーム材を介して前記鉄骨フレームに取り付
けられ、かつ前記軽量コンクリートパネルが該フ
レーム材上面に載置された状態で鉄骨フレームに
空隙部を介して取り付けられ、前記フレーム材の
延出部表面の上端部からフレーム材上面、壁材外
面および下屋屋根にかけて防水テープが貼設さ
れ、前記壁材の外面側に、前記防水テープを介し
て、軽量コンクリートパネルの下端面側に配置さ
れた上部水切り板と下屋屋根側に配置された下部
水切り板とからなる水切り板が取り付けられ、該
上部水切り板に外方に延出する水平部が軽量コン
クリートパネルの下端面より一定の距離をおいて
略水平に形成され、該水平部の先端部にこれより
垂下する垂下部が形成され、かつ該垂下部の下端
部にこれより内側上方に折曲する鍵片が形成さ
れ、前記下部水切り板が、その上端部に形成され
た前記鍵片の内側に係合する係合部により前記上
部水切り板に連結され、前記軽量コンクリートパ
ネルの下端面と上部水切り板の水平部との間にコ
ーキング材が充填されてなるものである。
[実施例] 以下この考案に係る雨仕舞構造の実施例につい
て図面を参照しながら説明する。第1図において
図中符号6は本屋の外壁である。
前記外壁6は鉄骨フレーム11に空隙を介して
取り付けられた軽量気泡コンクリートパネル7と
前記軽量気泡コンクリートパネル7の下端に連設
された壁材8とからなつている。
前記壁材8はケイ酸カルシユウムを主体とする
耐火板からなるものである。
また、前記壁材8はそれぞれフレーム材9、チ
ヤンネル10により鉄骨フレーム11に取り付け
られ固定されている。ここで、前記フレーム材9
は、L字状のフレーム材本体と、その後端(鉄骨
フレーム11側端部)より上方に立ち上がつて軽
量気泡コンクリートパネル7の背面側にまで延出
する延出部とからなる断面〓状のもので、該延出
部が鉄骨フレーム11に当接することによつてこ
れに固定されたものとなつている。
また、前記壁材8の下端にはチヤンネル12に
より鉄骨フレーム11に取り付け固定された下屋
屋根13の野地板14が突き合わされて接合され
ている。
前記野地板14の上面から前記壁材8の中位置
表面にかけて防水テープ15が配設されている。
また、前記軽量気泡コンクリートパネル7の下
端部と壁材8の上端部との間には防水テープ16
が介装され、この防水テープ16の上半部は前記
フレーム材9の表面に沿つて前記軽量気泡コンク
リートパネル7の裏面側に配設されている。
また、前記防水テープ16の下半部は前記壁材
8の表面上半部を被覆するとともに、防水テープ
16の下端部は前記壁材8の下半部表面に配設さ
れた防止シーラ15の上端部を被覆するようにし
て配設されている。
また、防水テープ15,16を配設した壁材8
の前面には水切り板17が取り付けられている。
前記水切り板17は上部水切り板17aと下部
水切り板17bとから構成されている。
前記上部水切り板17aは、前記軽量気泡コン
クリートパネル7の下端部から前記壁材8の上端
部前面にかけて、前記防水テープ16を介装する
ようにして垂設されている。
また、前記上部水切り板17aは断面略クラン
ク状に形成され、上部水切り板17aと前記軽量
気泡コンクリートパネル7の下端との接合部には
コーキング材充填部18が形成されている。
また、前記コーキング材充填部18の下方には
軽量気泡コンクリートパネル7の下端面より一定
の距離をおいて略水平に形成された水平部19、
この水平部19の先端に垂下部20が形成され、
この垂下部20の先端部は内側上方に折曲されて
断面鍵状をなした鍵片21が形成されている。
そして、前記コーキング材充填部18、すなわ
ち軽量気泡コンクリートパネル7の下端面と上部
水切り板17aの水平部19との間にはコーキン
グ材22は充填されている。
前記下部水切り板17bは、前記野地板14の
上部に取り付けられた屋根材23及び雨押さえ2
4の上面から前記壁材8の前面に沿つた立ち上が
り部25を形成して取り付けられている。
前記下部水切り板17bの立ち上がり部25の
上端は、前記上部水切り板17aの水平部19及
び垂下部20の下面に沿うようにして屈曲された
係合部となつており、この係合部の先端、すなわ
ち立ち上がり部25の先端が上部水切り板17a
の鍵片21の内側に当接し係合することにより、
下部水切り板17bは上部水切り板17aに連結
したものとなつている。
上記実施例の雨仕舞構造は、軽量気泡コンクリ
ートパネル7にコーキング材充填のための溝を設
けていないため、吸水性を有する軽量気泡コンク
リートパネル7を用いていても雨水等が浸水して
くることはない。
また、軽量気泡コンクリートパネル7の下方に
連設した壁材8の前面に上部水切り板17aを配
設するとともに、その下方に下部水切り板17b
を配設し、かつ上部水切り板17aの上部のコー
キング材充填部18にコーキング材22を充填し
たので、雨水等が浸入してくることはない。
また、たとえコーキング材22の充填個所にひ
び割れ等が生じ、雨水等が浸水しても上部水切り
17aによつてさえぎられ、上部水切り板17a
にさえぎられた雨水等は上部水切り板17aの垂
下部20を伝わり下屋屋根13上に落下すること
になる。
また、垂下部20の先端部に鍵片21が形成さ
れているとともに、この鍵片21の内側に下部水
切り板17bの先端部が当接されているため、吹
きあげによる雨水等が入り込むことはない。
また、たとえ前記コーキング材充填部18や水
切り板17等を通して雨水等が侵入してきても防
水テープ15,16によりその侵入をさえぎられ
る。
しかも、防水テープ16の上半部は軽量気泡コ
ンクリートパネル7の裏面側に配設されるととも
に、その下端部は防水テープ15の上端部を被覆
しており、かつ防水テープ15の下方は野地板1
4の表面を被覆しているため雨水等の浸水は確実
にさえぎられる。
上記のように複数の手段で雨仕舞がなされてい
るため、雨水等の浸水防止が完全に図られる。
しかも、水切り板17が上部水切り板17a、
下部水切り板17bと二つの部材で構成されると
ともに、防水テープも二つの部材から構成されて
いるため外壁6と下屋屋根13との入り隅部分に
おける施工取り付けが容易になる。
また、軽量気泡コンクリートパネル7がフレー
ム材9の上に載置された状態で取り付けられるの
で、該パネル7の位置決めが容易となる。また、
パネル7下端面と上部水切り板17aの水平部1
9との間にコーキング材を充填するようにしたの
で、コーキング材充填部18の幅を一定に揃える
ことができる。
また、壁材8が耐火板からなり、この壁材8が
軽量気泡コンクリートパネル7の下に配置されて
いることにより、軽量気泡コンクリートパネルと
壁材8とからなる外壁全体が耐火構造となる。
また、上部水切り板17aに水平部19、垂下
部20、鍵片21が形成されており、上部水切り
板17aより延出した水平部19の上にコーキン
グ材が充填されているので、コーキング材と水平
部19間への吹き上げによる雨水の入り込みを確
実に防止することができる。
また、水切り板17を上部水切り板17aと下
部水切り板bとで構成し、下部水切り板bを上部
水切り板aの鍵片21内側に係合する係合部によ
つて上部水切り板17aに連結したので、係合状
態を調整することにより軽量気泡コンクリートパ
ネル7と下屋屋根13との間の寸法誤差を吸収す
ることができ、よつて該パネル7と下屋屋根13
との間の施工性を高めることができる。
[考案の効果] 以上説明したように、この考案の雨仕舞構造
は、以下の優れた効果を奏する。
(a) 軽量コンクリートパネルがフレーム材の上に
載置された状態で取り付けられるので、該パネ
ルの位置決めが容易となる。また、パネル下端
面と上部水切り板の水平部との間にコーキング
材を充填するようにしたので、溝等を設ける必
要がなく、よつて軽量コンクリートパネルが吸
水し屋内等に雨水等が浸水することがなくなる
とともに、コーキング材充填部の幅を一定に揃
えることができ、これによつてコーキングガン
を使用した場合などの施工性を高めることがで
きる。
(b) 壁材は耐火板からなり、この壁材が軽量コン
クリートパネルの下に配置されていることによ
り、軽量コンクリートパネルと壁材とからなる
外壁全体が耐火構造となる。
(c) 上部水切り板に水平部、垂下部、鍵片が形成
されており、上部水切り板より延出した水平部
の上にコーキング材が充填されているので、コ
ーキング材と水平部間への吹き上げによる雨水
の入り込みを確実に防止することができる。ま
た、 (d) 水切り板を上部水切り板と下部水切り板とで
構成し、下部水切り板を上部水切り板の鍵片内
側に係合する係合部によつて上部水切り板に連
結したので、係合状態を調整することにより軽
量コンクリートパネルと下屋屋根との間の寸法
誤差を吸収することができ、よつて該パネルと
下屋屋根との間の施工性を高めることができ
る。
(e) 軽量コンクリートパネルが直接フレーム材の
延出部表面に貼設された防水テープに触れず、
したがつて軽量コンクリートパネルの背面と防
水テープとの間に空隙が形成されるので、これ
らが当接している場合に毛細管現象によつてこ
れらの間に水が浸水したとき、この水が上昇し
鉄骨フレームにまで至つてしまうのを未然に防
ぐことができる。
(f) フレーム材の延出部表面の上端部からフレー
ム材上面、壁材外面および下屋屋根にかけて防
水テープが貼設されているので、たとえコーキ
ング材部分から雨水等が浸水しても、水切り板
あるいは防水テープにより雨水等の浸水がさえ
ぎられ内部まで浸水することはない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係る雨仕舞構造の実施例を
示す断面図、第2図はこの実施例の雨仕舞構造を
示す斜視図、第3図は従来例を示す断面図であ
る。 6……外壁、7……軽量気泡コンクリートパネ
ル、8……壁材、9……フレーム材、11……鉄
骨フレーム、13……下屋屋根、15,16……
防水テープ、17……水切り板、17a……上部
水切り板、17b……下部水切り板、18……コ
ーキング材充填部、19……水平部、20……垂
下部、21……鍵片。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 鉄骨フレームに取り付けられた軽量コンクリー
    トパネルと、この軽量コンクリートパネルの下に
    配置された耐火板からなる壁材と、該壁材の下端
    部に連続して設けられた下屋屋根において、 前記壁材が、前記軽量コンクリートパネルの背
    面側にまで延出するとともに該延出部が鉄骨フレ
    ームに当接する断面〓状のフレーム材を介して前
    記鉄骨フレームに取り付けられ、かつ前記軽量コ
    ンクリートパネルが該フレーム材上面に載置され
    た状態で鉄骨フレームに空隙部を介して取り付け
    られ、 前記フレーム材の延出部表面の上端部からフレ
    ーム材上面、壁材外面および下屋屋根にかけて防
    水テープが貼設され、 前記壁材の外面側に、前記防水テープを介し
    て、軽量コンクリートパネルの下端面側に配置さ
    れた上部水切り板と下屋屋根側に配置された下部
    水切り板とからなる水切り板が取り付けられ、該
    上部水切り板に外方に延出する水平部が軽量コン
    クリートパネルの下端面より一定の距離をおいて
    略水平に形成され、該水平部の先端部にこれより
    垂下する垂下部が形成され、かつ該垂下部の下端
    部にこれより内側上方に折曲する鍵片が形成さ
    れ、前記下部水切り板が、その上端部に形成され
    た前記鍵片の内側に係合する係合部により前記上
    部水切り板に連結され、 前記軽量コンクリートパネルの下端面と上部水
    切り板の水平部との間にコーキング材が充填され
    てなることを特徴とする雨仕舞構造。
JP1987148539U 1987-09-29 1987-09-29 Expired - Lifetime JPH0538180Y2 (ja)

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JPS6453324U JPS6453324U (ja) 1989-04-03
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