JPH0537741A - 画像読取り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動給紙読取りにおいて、任意のサイズで用
紙サイズ検出を可能とし、同時に原稿先端の検出精度を
向上させることを目的としている。 【構成】 自動給紙機構をそなえた画像読取り装置にお
いて、自動給紙により読取りを行う原稿読取りにおける
裏当て板の面の原稿挿入側を鏡面または黒色、原稿排出
側を白色に区分して構成し、自動給紙読取り時に上記読
取りユニットにより、裏当て板の鏡面または黒色部にお
いて原稿の用紙サイズおよび原稿先端の検出を行い、白
色部において原稿の画像読取りを行なうように制御する
ように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、原稿を自動給紙して読
取りを行う機構をもつ画像読取り装置に関するものであ
り，特に自動給紙による原稿送りの途中で用紙サイズお
よび原稿先端を検出する機能の改良を図るものである。

【０００２】

【従来の技術】図６に、自動給紙機構をもつ従来の画像
読取り装置の例の構成を示す。図示された例は、原稿固
定型（フラットベッド型）読取りと自動給紙型読取りと
の兼用型の構造をもつものである。

【０００３】図６において、（ａ）は装置全体の縦断面
図、（ｂ）は読取り部の拡大断面図、（ｃ）は用紙サイ
ズ検出部の斜視図である。（ａ）〜（ｃ）中、１は読取
りユニット、２は原稿初期搬送ローラ、３は原稿、４は
用紙分離パッド、５は用紙搬送ローラ、６はランプ、７
はミラー、８はＣＣＤ、９はガラス板、１０は用紙サイ
ズ検出用センサ、１１はガイド兼用の裏当て板を示す。

【０００４】図６（ａ）において、読取りユニット１は
キャリア搭載構造となっており、原稿固定読取り時に
は、図示されている位置と、右方に移動して、ガラス板
９上に載せられている原稿を走査して画像読取りを行
い、自動給紙読取り時には、図示されている位置にあっ
て、原稿初期搬送ローラ２により給送されてくる原稿３
の画像を移動中に読取る。

【０００５】図６（ｂ）において、原稿３は、用紙初期
搬送ローラ２と用紙分離パッド４との間を１枚ずつホッ
パから引き出され、用紙搬送ローラ５に向かう途中で、
用紙サイズ検出用センサ１０で用紙サイズおよび用紙先
端を検出され、用紙搬送ローラ５により、ガラス板９と
裏当て板１１との間を読取りユニット１の読取り部に向
けて給送される。

【０００６】読取りユニット１は、給送されてきた原稿
の面をランプ６で照明し、反射光を３個のミラー７で受
けてＣＣＤ８は折り返し、画像読取りを行う。裏当て板
１１の面は白色になっている。

【０００７】図６（ｃ）に示されるように、用紙サイズ
検出用センサ１０は、原稿の給送方向を直角に用紙サイ
ズに応じた間隔で３個配設されており、原稿の先端を検
出するとともに、どのセンサが原稿と接触したかにより
用紙サイズを識別できるようにしている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】従来の画像読取り装置
では、用紙サイズの検出を用紙サイズに応じた用紙幅の
位置にセンサを設けることによって行っていたが、セン
サをあまり沢山取り付けることができないため、検出で
きる用紙サイズ数が制限され、一般にはＡ４、Ｂ５、Ｂ
４などの定型サイズに限られていた。また、原稿先端の
検出精度も十分でなく、原稿読取りにおける画像切出し
位置の精度を高めるため改善が望まれていた。

【０００９】本発明は、自動給紙読取りにおいて、任意
のサイズで用紙サイズ検出を可能とし、同時に原稿先端
の検出精度を向上させることを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、画像読取りに
使用する読取りユニットを用いて原稿先端の検出および
用紙サイズの検出を行うものである。

【００１１】本発明はさらに、原稿先端検出および用紙
サイズ検出における読取り精度を高めるためにこれらの
検出を行う位置での裏当て板の面を鏡面または黒色にし
て原稿の地色とのコントラストが大きくなるようにし、
他方原稿の画像読取り位置では裏当て板の面の色を白色
にして、原稿面内の画像と地色とのコントラストが強調
されるようにするものである。

【００１２】図１は本発明の原理説明図である。図１に
おいて、１は読取りユニット、３は給送中の原稿、１１
ａは鏡面または黒色面の裏当て板、１１ｂは白色面の裏
当て板、１２は原稿先端検出処理部、１３は用紙サイズ
検出処理部、１４は画像処理部、Ａは原稿先端および用
紙サイズ検出位置、Ｂは画像読取り位置を示す。

【００１３】動作時に原稿３は、矢印で示す方向に給送
される。はじめに読取りユニット１は検出位置Ａにあ
り、移動する原稿３の先端および用紙サイズの読取りを
行う。次に原稿３が画像読取り位置Ｂに移動されるより
も速く、読取りユニット１を画像読取り位置Ｂに移し、
画像読取りを行う。なお読取りユニット１を物理的に移
動する代わりにミラーの角度変更により、読取り位置の
移動を行なってもよい。

【００１４】原稿先端検出処理部１２と用紙サイズ検出
処理部１３は、それぞれ読取りユニット１の出力信号か
ら原稿先端の到着タイミングと用紙サイズとを検出して
画像処理部１４に送り、画像処理部１４は、これらの情
報に基づいて画像の切出しを行う。

【００１５】

【作用】本発明によれば、画像読取り用の高い解像度を
もつ読取りユニットを用いて原稿先端検出および用紙サ
イズ検出を行うため、先端位置や検出サイズの精度を基
本的に向上させることができ、さらに原稿先端および用
紙サイズ読取り時の原稿の背面は鏡面または黒色となっ
ているので、原稿の地色よりも反射光が著しく弱くな
り、原稿のエッジ部のコントラストが明確になるので一
層読取り精度が改善される。

【００１６】他方、画像読取り時には、原稿の背面は白
色であるため、原稿の地色はより白色に近くなり、良好
なコントラストでの画像読取りが可能となる。

【００１７】

【実施例】図２に、本発明実施例による画像読取り装置
の構成を示す。図２に示された構成は、図６と示された
従来例装置における裏当て板１１を２分割して、挿入側
を１１ａとしてその裏面を鏡面または黒色とし、排出側
を１１ｂとしてその裏面を白色にしている。読取りユニ
ット１は、裏当て板１１ａの下の鏡面位置で原稿先端読
取りおよび用紙サイズ検出動作を行い、次に図示の裏当
て板１１ｂの下にキャリア移動して、そこの白色面位置
で画像読取りを行う。

【００１８】図３は、その移動状態を示し、（ａ）が鏡
面位置での原稿先端読取りおよび用紙サイズ検出状態、
（ｂ）が白色面位置での画像読取り状態である。図４
は、読取りユニットのキャリア移動を行う代わりに、光
学系のミラー角度を変更して読取り位置を切替える実施
例の動作を示す。（ａ）は鏡面位置を読取る状態で、ミ
ラー７は図示の例ではほぼ６０度の角度に設定されてい
る。（ｂ）は白色面位置を読取る状態で、ミラー７は図
示の例ではほぼ４５度の角度に変更されている。尚ミラ
ー角度変更による光路長の変化量はレンズの被写界深度
内にする必要がある。

【００１９】図５は、ミラー角度の変更機構の構成例を
示す。図５において、６はランプ、７はミラー、１５は
キャリアフレーム、１６および１７はコイルバネ、１８
はソレノイド、１９はミラーの支点である。ミラー７
は、ソレノイド１８の不作動時には、コイルバネ１６に
より図示の位置に反時計方向に引きつけられており、ソ
レノイド１８が駆動されると、ミラー７は、コイルバネ
１７を介して支点１９を軸に時計方向に揺動され、定め
られた位置に停止する。これにより任意にミラー角度の
切替えが可能となる。

【００２０】

【発明の効果】本発明によればハードウェアの大幅な変
更と増加をまねくことなしに、自動給紙読取り時の原稿
先端検出精度の向上が図られるとともに原稿の任意の用
紙サイズの正確な検出を行なうことができ、画像読取り
装置の性能を著しく改善できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理説明図である。

【図２】本発明実施例の構成図である。

【図３】本発明実施例の動作説明図である。

【図４】本発明の他の実施例の動作説明図である。

【図５】本発明の他の実施例におけるミラー角度変更機
構の構成図である。

【図６】従来の画像読取り装置の構成図である。

【符号の説明】

１ 読取りユニット ３ 原稿 １２ 原稿先端検出処理部 １３ 用紙サイズ検出処理部 １４ 画像処理部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動給紙機構をそなえた画像読取り装置
   において、 自動給紙により読取りを行う原稿読取り部における裏当
   て板の面の原稿挿入側を鏡面または黒色、原稿排出側を
   白色に区分して構成し、 自動給紙読取り時に上記読取りユニットにより、裏当て
   板の鏡面または黒色部において原稿の用紙サイズおよび
   原稿先端の検出を行い、白色部において原稿の画像読取
   りを行うように制御することを特徴とする画像読取り装
   置。
2. 【請求項２】 請求項１において、裏当て板の鏡面また
   は黒色部と白色部とに対して読取りユニットの読取り角
   度を光学的に切替えて読取りを行うことを特徴とする画
   像読取り装置。