JPH0537657Y2 - - Google Patents

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JPH0537657Y2
JPH0537657Y2 JP9706784U JP9706784U JPH0537657Y2 JP H0537657 Y2 JPH0537657 Y2 JP H0537657Y2 JP 9706784 U JP9706784 U JP 9706784U JP 9706784 U JP9706784 U JP 9706784U JP H0537657 Y2 JPH0537657 Y2 JP H0537657Y2
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coils
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Description

【考案の詳細な説明】 〓産業上の利用分野〓 本考案は同期発電機の一種である誘導子型発電
機に係り、とくに電機子コイルを2つのコイル群
に分けるとともに、これらのコイル群に交互に界
磁電流を切換えて供給するようにした界磁切換え
方式の誘導子型発電機であつて、漏洩磁束をなく
して電機子コイルと鎖交する有効磁束を増加させ
るようにした誘導子型発電機に関する。
〓背景技術とその問題点〓 同期発電機の一種として誘導子型発電機が知ら
れている。この発電機は固定子に界磁コイルと電
機子コイルとを設けておき、回転子側に誘導子磁
極を設けるようにしたものである。従つて界磁コ
イルを励磁すると回転子の回転に伴なつて誘導子
磁極によつて磁束密度が一定の周期で変化するこ
とになり、しかもこの磁束は固定子側の電機子コ
イルと鎖交するために、上記電機子コイルに出力
電圧を誘起することになり、これを発電出力とし
て取出して利用することができる。そしてこのよ
うな誘導子型発電機は、回転子側にコイルを設け
る必要がなく、このためにブラシやスリツプリン
グを必要とせず、簡単な構造によつて高周波電力
を得ることができるようになる。
さらにこのような誘導子型発電機において、誘
導子磁極の1/2のピツチでポールコアを固定子側
に設けるとともに、これらのポールコアにそれぞ
れ界磁コイルを巻装し、しかもこれらのポールコ
アの磁束の向きが2つおきに反転するように界磁
コイルに電流を流し、さらに互に異なる向きに磁
化される隣接する一対のポールコアに共通の電機
子コイルを巻装するようにすると、誘導子磁極が
ポールコアのピツチに相当する角度だけ回転する
度に電機子コイルと鎖交する磁束の向きが完全に
反転するようになる。従つてこのような誘導子型
発電機は磁束の強さが周期的に増減するものに比
べれば!?かに高い発電出力を得ることが可能にな
る。
しかしこのような構成によれば、ポールコアが
誘導子磁極の1/2のピツチで設けられているため
に、誘導子磁極と対向する一対のポールコアの間
に、誘導子磁極とは対向しないポールコアが生ず
ることになり、しかもこのポールコアに巻装され
た界磁コイルには励磁電流が流れているために、
このポールコアによつて漏洩磁束が発生する。こ
の漏洩磁束は電機子コイルと鎖交することがな
く、このために発電を行なうこともない。従つて
このような構成に係る発電機によれば、上記漏洩
磁束を生ずるポールコアに巻装された界磁電流は
無駄に消費されることになり、発電機の効率を損
うことにもなる。
そこで本願出願人は、例えば実願昭58−63572
号において、上記の無駄に消費される界磁電流を
なくし、発電機の効率を高めるようにした誘導子
型発電機を提案している。この発電機は第10図
に示すように、固定子ヨーク50に形成されたポ
ールコア51に、電機子コイル52とともに、第
1群の界磁コイル53と第2群の界磁コイル54
とを交互に巻装するようにしたものである。そし
て誘導子磁極55と対向しないポールコア51に
巻装されている界磁コイル53,54の界磁電流
を断つようにしたものである。すなわち例えば誘
導子磁極55が第10図において実線の位置にあ
る場合には、A端子と接続された第1群の界磁コ
イル53の界磁電流を断つとともに、B端子と接
続された第2群の界磁コイル54に界磁電流を流
すようにしている。これに対して誘導子磁極55
が鎖線で示す位置へ来た場合には、逆にA端子を
通して第1群のコイル53に電流を流すととも
に、第2群のコイル54の界磁電流を断つように
している。
従つてこのような構成によれば、誘導子磁極5
5と対向しないポールコア51に巻装された界磁
コイルの励磁による漏洩磁束の発生を防止するこ
とが可能となる。ところが従来のこのような誘導
子型発電機によれば、隣接するポールコアに巻装
された界磁コイルの影響を受けて、つぎの界磁コ
イルの電流の流れ易さが変化することになる。こ
れはつぎのような現象によるものである。
すなわち例えば誘導子磁極55が第11図に示
す位置にある場合には、第2群の界磁コイル54
が遮断される直前の状態にあり、このコイル54
に流れる界磁電流によつて第11図において点線
で示すような漏洩磁束56が発生する。そしてこ
の磁束56が通過する隣のポールコア51はS極
に磁化されることになる。そしてつぎの瞬間に
は、第2群の界磁コイル54を流れる電流が遮断
されるとともに、第1群の界磁コイル53によつ
てこのコイル53が巻装されたポールコア51が
S1極に磁化されるようになる。従つてこの場合に
は、漏洩磁束56による磁化の極性と同一の極性
にこのポールコア51が磁化されることになり、
第1群のコイル53には容易に界磁電流が流れる
ことになる。
これに対して誘導子磁極55が第12図に示す
位置にある場合には、第1群の界磁コイル53に
よつてポールコア51がS1極に磁化されており、
このコイル53による漏洩磁束56によつて、つ
ぎのポールコア51はN極に磁化されている。そ
してつぎの瞬間には、第1群のコイル53の界磁
電流が遮断されるとともに、第2群の界磁コイル
54に界磁電流が供給される。しかしこのときに
は、第2の界磁コイル54は、漏洩磁束56によ
る残留磁気を打消すとともに、この漏洩磁束56
によるポールコア51の磁化の極性とは反対の極
性、すなわちS2の極にこのポールコア51を磁化
しなければならず、従つてこの第2群のコイル5
4には、漏洩磁束56の残留磁気によつてその電
流が非常に流れ難くなる。
従つて第1群のコイル53と第2群のコイル5
4とに同一の電圧が加わつている場合には、第1
群の界磁コイル53に比較的多くの電流が流れて
も、第2群の界磁コイル54にはあまり電流が流
れなくなり、これによつて界磁の切換えが有効に
行なわれなくなるという欠点を生ずる。
〓考案の目的〓 本考案はこのような問題点に鑑みてなされたも
のであつて、漏洩磁束をなくして電機子コイルと
鎖交する有効磁束を増加させるために、界磁コイ
ルを2つの群のコイルに分けるとともに、これら
を交互に駆動するようにした誘導子型発電機にお
いて、上記2つの群の界磁コイルの界磁の切換え
が有効に行なわれるようにした誘導子型発電機を
提供することを目的とするものである。
〓考案の概要〓 本考案は、回転子側に所定のピツチで誘導子磁
極を設けるとともに、固定子側に前記誘導子磁極
のほぼ1/2のピツチでポールコアを設け、該ポー
ルコアに界磁コイルと電機子コイルとを巻装し、
しかも前記ポールコアの磁束の向きが2つおきに
反転するように前記界磁コイルを励磁する駆動回
路にスイツチング手段を設け、前記界磁コイルが
巻装されている固定子の磁極が前記誘導子磁極と
対向しないときに前記スイツチング手段によつて
この界磁コイルの励磁電流を断つようにした発電
機において、固定子側のポールコアの磁極のピツ
チを異なるようにし、同極に磁化されるポールコ
アの磁極間のピツチを大きくするとともに、異極
に磁化されるポールコアの磁極間のピツチを小さ
くすることによつて、前記スイツチング手段によ
つて界磁の切換えが行なわれる直前に隣接するポ
ールコアに巻装されている界磁コイルの漏洩磁束
による磁化の極性と同一の極性に磁化されるポー
ルコアの磁極を前記隣接するポールコアの磁極と
近接させ、これに対して前記スイツチング手段に
よつて界磁の切換えが行なわれる直前に隣接する
ポールコアに巻装されている界磁コイルの漏洩磁
束による磁化の極性と反対の極性に磁化されるポ
ールコアの磁極を前記隣接するポールコアの磁極
と離間させるようにしたことを特徴とする誘導子
型発電機に関するものであつて、このように固定
子側の磁極のピツチを変更することにより、総て
の界磁コイルにほぼ同じように界磁電流が流れる
ようにしたものである。
〓実施例〓 以下本考案を図示の一実施例につき説明する。
この実施例は本考案に係る誘導子型発電機を、自
動車を制動するための制動力を生ずるリターダに
適用したものである。第1図はこの誘導子型発電
機から成るリターダを備えた自動車のエンジン1
を示しており、このエンジン1の背面側にはフラ
イホイールハウジング2が設けられており、この
ハウジング2内には第2図に示すようにフライホ
イール3が配されている。フライホイール3はエ
ンジン1の出力軸を構成するクランクシヤフト4
の端部に固着されている。さらに上記フライホイ
ールハウジング2の背面側にはトランスミツシヨ
ン5が取付けられており、このトランスミツシヨ
ン5によつてエンジン1の回転を変速するように
なつており、この変速された回転をプロペラシヤ
フト6によつて駆動輪に伝達するようになつてい
る。
上記フライホイールハウジング2の中に配され
ているフライホイール3の外周部には誘導子7が
取付けられており、この誘導子7には半径方向外
方に突出する突起状の磁極8が一定の間隔で設け
られている。従つてこの誘導子磁極8を備えたフ
ライホイール3が誘導子型発電機の回転子を構成
することになる。これに対してフライホイールハ
ウジング2の上部および下部にはそれぞれ円周方
向に延びるケース9が設けられており、このケー
ス9内には界磁コイルと電機子コイルとを備えた
固定子が収納されている。そして界磁コイルはバ
ツテリ10とコントローラ11を介して接続され
ており、バツテリ10からコントローラ11を介
して上記界磁コイルに励磁電流を流すようになつ
ている。これに対してケース9内の電機子コイル
は第2図に示す冷却箱12内の抵抗と接続されて
おり、この抵抗によつて電力を消費して熱に変換
するようになつている。そしてこの熱を冷却する
ために冷却箱12には送水パイプ13が接続され
ている。
つぎに上記フライホイール3から成る回転子と
ケース9内の固定子とによつて形成され、リター
ダを構成する誘導子型発電機の構造について第3
図および第4図につき説明する。ケース9内には
円周方向に所定のピツチでポールコア14が配置
されており、このコア14の下端部は上記誘導子
磁極8に微小なエアギヤツプを介して対向してい
る。そしてポールコア14は固定子ヨーク15に
固着されるようになつている。なおポールコア1
4と固定子ヨーク15との連結は、ケース9の上
部開口を覆う蓋板16に取付けられた連結ボルト
17によつて行なわれている。これに対して上記
誘導子磁極8は固定ボルト18によつてフライホ
イール3の外周部に形成された取付け部19に取
付けらている。なお誘導子磁極8とともにクラツ
チカバー20がボルト18によつて共締めされて
いる。また取付け部19に対して上記誘導子磁極
8とは反対側には、リングギヤ21が取付けられ
るようになつている。なおクラツチカバー20に
よつて閉塞されたフライホイール3の内側にはク
ラツチが設けられている。
さらに上記ケース9内のポールコア14には界
磁コイル22,23と電機子コイル24とが巻装
されている。電機子コイル24は互に隣接する一
対のポールコア14に跨つて共通に巻装されてお
り、これに対して界磁コイル22,23はそれぞ
れのポールコア14に別々に巻装されている。そ
して第1群のコイル22と第2群のコイル23と
がポールコア14に交互に巻装されるようになつ
ている。なおこれらのコイル22,23の巻き方
向は第1群のコイル22および第2群のコイル2
3についてそれぞれ交互に逆になつており、これ
に応じてポールコア14の磁化の方向も反転され
るようになつている(第7図および第8図参照)。
そして上記電機子コイル24は第1群のコイル2
2が巻装されたポールコア14と第2群のコイル
23が巻装されたポールコア14とに跨つて巻装
されるようになつている。なお界磁コイル22,
23の巻き方向を交互に逆にする代りに、第9図
に示すように、界磁コイル22,23のそれぞれ
について接続を交互に逆にして巻き方向を同一に
してもよい。すなわち互いに直列に接続される第
1群の界磁コイル22を接続する場合に、第1の
コイルの巻き終りの部分を第2のコイルの巻き終
りの部分と接続し、第2のコイルの巻き始めの部
分を第3のコイルの巻き始めの部分と接続するこ
とによつて、巻き方向を交互に逆にしたのと同じ
作用になる。第2群の界磁コイル23についても
同様である。
さらにこの誘導子型発電機においては、とくに
第4図、第5図および第9図に示すように、互に
隣接するポールコア14間のピツチを交互に大き
くしたり小さくしたりしている。すなわちポール
コア14の下端側の側部には突片39が形成され
ており、この突片39によつて、同極に磁化され
る磁極間のピツチを大きくするとともに、異極に
磁化される磁極間のピツチを小さくしている。そ
してこのような構成によつて、第2群のコイル2
3から第1群のコイル22へ界磁の切換えが行な
われる直前に隣接するポールコア14に巻装され
ている第2群のコイル23の漏洩磁束による磁化
の極性と同一の極性に磁化されるポールコア14
を、上記隣接するポールコアと近接させ、これに
対して第1群のコイル22から第2群のコイル2
3に切換えが行なわれる直前に隣接するポールコ
ア14に巻装されている第1群の界磁コイル22
による漏洩磁束による磁化の極性と反対の極性に
磁化されるポールコア14を、上記隣接するポー
ルコア14と離間させるようにしている。すなわ
ち、異極間のポールコア14の磁極のピツチを同
極間のポールコア14の磁極のピツチよりも小さ
くするようしている。
つぎに上記界磁コイル22,23の駆動回路に
ついて第6図〜第8図につき説明する。第1群の
界磁コイル22は第6図に示すように、バツテリ
10とスイツチングトランジスタ25のコレクタ
との間に接続されており、しかもこれらのコイル
22は第7図に示すように互に直列に接続されて
いる。これに対して第2群の界磁コイル23はバ
ツテリ10と第2のスイツチングトランジスタ2
6のコレクタとの間に接続されている。そして第
2群のコイル23も第8図に示すように互に直列
に接続されている。
上記2つのトランジスタ25,26のベースは
それぞれ増幅用のトランジスタ27,28のエミ
ツタに接続されている。トランジスタ27のベー
スは、増幅器29の出力端子と抵抗30を介して
接続されるようになつている。これに対してトラ
ンジスタ28のベースは位相反転器31の出力端
子と接続されるようになつている。位相反転器3
1は上記抵抗30と接続されるようになつてお
り、増幅器29の出力が供給されるようになつて
いる。なお位相反転器31は演算増幅器から構成
されており、抵抗32とツエナダイオード33と
の接続点に生ずる定電圧によつて駆動されてい
る。そして上記増幅器29はフライホイール3の
回転位置を検出する位置検出センサ34の出力端
子と接続されるようになつている。
つぎに以上のような構成に係る誘導子型発電機
から成るリターダの動作について説明する。この
リターダを備えたエンジン1を搭載した車両が長
い坂を下る場合には、例えば運転席に設けられて
いるリターダスイツチを閉成するとともに、アク
セルペダルから足を離してブレーキペダルを踏込
むと、このブレーキペダルの踏込みによつてブレ
ーキスイツチが閉成され、このスイツチの出力は
コントローラ11に供給されることになる。従つ
てバツテリ10からコントローラ11を介して誘
導子型発電機の界磁コイル22または23に電流
が流れてコイル22または23が励磁される。
励磁される界磁コイル22,23の選択は回転
位置検出センサ34の検出に基づいて第6図に示
す回路によつて行なわれる。センサ34はフライ
ホイール3の回転位置を検出するようになつてお
り、正弦波を増幅器29に供給する。増幅器29
はセンサ34の出力を増幅するとともに、波形整
形して方形波に変換し、トランジスタ27のベー
スに供給ばかりでなく、位相反転器31を介して
トランジスタ28のベースに供給するようになつ
ている。従つて増幅器29の出力が高レベルのと
きにはトランジスタ27およびトランジスタ25
が導通して第1群のコイル22に電流が流れる。
これに対して増幅器29の出力が低レベルのとき
にはトランジスタ28,26が導通して第2群の
コイル23に電流が流れる。
第4図はフライホイール3がある回転位置にあ
り、これによつて第1群のコイル22を巻装した
ポールコア14が誘導子磁極8と対向する位置に
あり、しかも第1群のコイル22が励磁され、第
2群のコイル23が励磁されない状態を示してい
る。従つてこの場合には第1群のコイル22を巻
装したポールコア14が磁化され、第4図におい
て点線で示すような磁気回路35を磁束が通るこ
とになる。つぎにフライホイール3がポールコア
14のピツチに相当する角度だけ回転した場合に
は、第5図に示すようになり、しかもこのときに
はセンサ34の検出に基づいて第1群のコイル2
2の電流が断たれ、第2群のコイル23が励磁さ
れることになる。従つてこのときには第5図にお
いて点線で示す磁気回路36を磁束が通ることに
なる。
そして第4図に示す磁気回路35を通る磁束と
第5図に示す磁気回路36を通る磁束とはその方
向が逆転することになり、しかもこの逆転する磁
束が図に示すように電機子コイル24と鎖交す
る。従つて電機子コイル24に起電力が誘起され
る。このことはフライホイール3が仕事を行なう
ことになり、運動エネルギが電気的エネルギに変
換されることを意味する。従つてこの発電によつ
てリターダが制動力を生じ、エンジン1あるいは
車両に対して制動力を与えることになる。なおこ
の発電出力は第2図に示す冷却箱12内の抵抗に
よつて消費されるようになつており、この中を還
流する冷却水によつて抵抗は放熱されるようにな
つている。
さらにこのリターダを構成する誘導子型発電機
は、第6図に示す回路によつて第1群の界磁コイ
ル22と第2群の界磁コイル23とが交互に励磁
されるようになつており、誘導子磁極8と対向し
ないポールコア14に巻装された界磁コイルには
電流が流れないようになつている。すなわち例え
ば第4図に示す状態においては第2群の界磁コイ
ル23には電流が流れず、また第5図に示す状態
においては第1群の界磁コイル22に電流が流れ
ないようになつている。従つて誘導子磁極8と対
向しないポールコア14に巻装された界磁コイル
に電流が流れてこれらのコイルが励磁された場合
に生ずるであろう漏洩磁束37,38の発生を防
止できる。
すなわち例えば第4図に示す状態において第2
群のコイル23に励磁電流が流れると、同図にお
いて鎖線で示すような漏洩磁束37が生ずること
になり、また第5図に示す状態において第1群の
コイル22が励磁された場合には同図において鎖
線で示す漏洩磁束38が生ずることになる。しか
しこれらの場合にはそれぞれ第2群のコイル23
および第1群のコイル22がともに励磁されない
ために、これらの漏洩磁束37,38の発生を防
止できる。これらの磁束37,38は電機子コイ
ル24と鎖交することがないために、発電に寄与
することがなく、また制動トルクを発生させるも
のでもない。そしてこの発電機においては、漏洩
磁束37,38の発生を防止するようにしている
ために、小型軽量で高出力の発電機を得ることが
でき、また高い制動トルクを発揮させることが可
能になる。
さらにこの誘導子型発電機によれば、上述の如
くポールコア14には交互に向きが逆になるよう
に突片39が形成されており、これによつて異極
間のポールコア14の磁極のピツチと同極間のポ
ールコア14の磁極のピツチとが互に異なつてお
り、異極間のポールコア14のピツチを小さくし
ている。従つて例えば第2群のコイル23から第
1のコイル22への界磁の切換えが行なわれる直
前において、第2の界磁コイル23による残留磁
束による異極への磁化を積極的に利用し、第1群
のコイル22が巻装されたポールコア14を上記
漏洩磁束による磁化の極性と同一の極性に容易に
磁化するようにしている。さらに第1群のコイル
22から第2群のコイル23に界磁の切換えを行
なう場合には、2つのポールコア14の磁極のピ
ツチを大きくしているために、第1群のコイル2
2よる漏洩磁束によつて、第2群のコイル23が
巻装されたポールコア14の逆方向の磁化を弱め
るようにしている。従つて界磁の切換えが行なわ
れた後における第2群のコイル23に界磁電流が
流れ易くなり、第1群のコイル22の漏洩磁束に
よる磁化の影響を少なくすることが可能になる。
従つてこのことから円滑に界磁の切換えを行なう
ことが可能となり、有効な界磁切換え方式の誘導
子型発電機が得られることになる。
以上本考案を図示の一実施例につき述べたが、
本考案は上記実施例によつて限定されることな
く、本考案の技術的思想に基づいて各種の変更が
可能である。例えば上記実施例は、本考案をリタ
ーダに応用した誘導子型発電機に関するものであ
るが、本考案は高周波発電機等の他の目的に供さ
れる誘導子型発電機にも適用可能である。また上
記実施例においては、ポールコア14の磁極のピ
ツチを変更するために、このポールコア14の下
端の一側部に突片39を形成するようにしている
が、突片39を形成する代りに、ポールコア14
の取付け位置を変更するようにしてもよい。この
場合には、固定子ヨーク15に対するポールコア
14の取付けのピツチが交互に狭くなつたり広く
なつたりするようになり、同極に磁化されるポー
ルコア14間のピツチが異極に磁化されるポール
コア14間のピツチよりも大きくなる。なおこの
ときの回転子側の誘導子磁極8のピツチは一定で
あつて、同極に磁化されるポールコア14間のピ
ツチと異極に磁化されるポールコア14間のピツ
チの和となる。
以上のように本考案は、同極に磁化されるポー
ルコアの磁極間のピツチを大きくするとともに、
異極に磁化されるポールコアの磁極間のピツチを
小さくし、スイツチング手段によつて界磁の切換
えが行なわれる直前に隣接するポールコアに巻装
されている界磁コイルの漏洩磁束による磁化の極
性と同一の極性に磁化されるポールコアを上記隣
接するポールコアと近接させ、これに対してスイ
ツチング手段によつて界磁の切換えが行なわれる
直前に隣接するポールコアに巻装されている界磁
コイルの漏洩磁束による磁化の極性と反対の極性
に磁化されるポールコアを上記隣接するポールコ
アと離間させるようにしたものである。従つてこ
のような構成によれば、総ての界磁コイルへの電
流を流れ易くすることが可能となり、有効な界磁
の切換えが行なわれ得るようにした誘導子型発電
機を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る誘導子型発電
機から成るリターダを備えたエンジンの側面図、
第2図はこのエンジンに設けられているリターダ
の斜視図、第3図はこのリターダを構成する誘導
子型発電機の要部拡大縦断面図、第4図は同展開
正面図、第5図はフライホイールが回転した状態
における第4図と同様の正面図、第6図はこの発
電機の界磁コイルの駆動のための回路図、第7図
は第1群の界磁コイルの接続を示す回路図、第8
図は第2群の界磁コイルの接続を示す回路図、第
9図は上記の界磁コイルの接続を模式的に示した
誘導子型発電機の要部展開正面図、第10図は従
来の誘導子型発電機の第9図と同様の要部展開正
面図、第11図および第12図は従来の誘導子型
発電機の動作を示す要部正面図である。 なお図面に用いた符号において、3……フライ
ホイール、8……誘導子磁極、14……ポーコ
ア、15……固定子ヨーク、22……界磁コイル
(第1群のコイル)、23……界磁コイル(第2群
のコイル)、24……電機子コイル、25,26
……スイツチングトランジスタ、34……位置検
出センサ、39……突片である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 回転子側に所定のピツチで誘導子磁極を設ける
    とともに、固定子側に前記誘導子磁極のほぼ1/2
    のピツチでポールコアを設け、該ポールコアに界
    磁コイルと電機子コイルとを巻装し、しかも前記
    ポールコアの磁束の向きが2つおきに反転するよ
    うに前記界磁コイルを励磁する駆動回路にスイツ
    チング手段を設け、前記界磁コイルが巻装されて
    いる固定子側のポールコアの磁極が前記誘導子磁
    極と対向しないときに前記スイツチング手段によ
    つてこの界磁コイルの励磁電流を断つようにした
    発電機において、 固定子側のポールコアの磁極のピツチを異なる
    ようにし、同極に磁化されるポールコアの磁極間
    のピツチを大きくするとともに、異極に磁化され
    るポールコアの磁極間のピツチを小さくするよう
    にしたことを特徴とする誘導子型発電機。
JP9706784U 1984-06-27 1984-06-27 誘導子型発電機 Granted JPS6113569U (ja)

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