JPH0536691U - 防塵ドア構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成部品を少なくしてコストダウンを図ると
共に、組立時の作業性を改善するようにする。 【構成】 防塵ドア６の上部内側にシャフト９に回動自
在に挿通される略三角形の当接部５を設ける。さらに、
エスカッション１に当接部５と当接状態を維持して、防
塵ドア６を常時閉じる方向に付勢する湾曲面５Ａを有す
るヒンジ部５（押圧部）を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、カセットパック等を挿入するため開閉可能な防塵ドアを備えた防塵 ドア構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えばカセットプレーヤのようにカセットパックの挿入を行うオーディオ装置 には、カセットパックの挿入に応じて開閉可能な防塵ドアが備えられている。

【０００３】 図７はこのような防塵ドアを備えた従来の防塵ドア構造の組立図を示し、図８ は組立後の防塵ドア構造を示すものである。エスカッション１には開口部２が設 けられると共に、その内側にはシャフト固定爪３及びシャフト固定溝４が設けら れる。一方、防塵ドア６の上方にはシャフト固定部８が設けられ、このシャフト 固定部８にはバネ１０を介してシャフト９が挿通される。

【０００４】 図８の完成構造から明らかなように、防塵ドア６はエスカッション１の内側か らバネ１０によって常時閉じる方向に付勢されている。カセットパックを開口部 ２に挿入したときは、カセットパックの先端によって防塵ドア６はシャフト９を 支点として内側に回動することにより開放される。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで従来の防塵ドア構造では、構成部品が多いのでコストアップが避けら れないという問題がある。また特にバネの使用により、組立時その端部が指にさ さったりして作業性が悪いという問題も生じる。

【０００６】 本考案は以上のような問題に対処してなされたもので、構成部品を少なくする と共に組立時の作業性を改善するようにした防塵ドア構造を提供することを目的 とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案は、エスカッションの開口部を通した記憶媒 体の挿入に応じて開閉可能な防塵ドアを備えた防塵ドア構造において、上記防塵 ドアの上部内側に上記エスカッションの内側に固定されたシャフトに回動自在に 挿通される略三角形状の当接部を設け、上記エスカッションの他の位置に端部に 湾曲面を有しこの湾曲面が前記当接部に当接して防塵ドアを常時閉じる方向に付 勢する押圧部を設けたことを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】

エスカッションの内側にシャフトに回動自在に挿通される略三角形状の当接部 と共に、この当接部に当接して防塵ドアを常時閉じる方向に付勢する押圧部とを 設けることにより、バネを不要にして防塵ドア構造を組み立てることができる。 これによって構成部品を少なくでき、また組立時の作業性を改善することができ る。

【０００９】

【実施例】

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。 図１は本考案の防塵ドア構造の実施例を示す組立図である。１はエスカッショ ンで開口部２が設けられ、またその内側にはシャフト固定爪３及びシャフト固定 溝４が設けられている。さらにシャフト固定爪３に隣接して、端部に湾曲面５Ａ を有するヒンジ部５が設けられている。このヒンジ部５は弾力性を備えた形状と なっており、この弾力性によって後述のように防塵ドアを常時閉じる方向に付勢 するように作用している。

【００１０】 ６は防塵ドアでその上部内側には略三角形状の当接部７が設けられ、またこの 当接部７に隣接してシャフト固定部８が設けられている。９はシャフトで上記エ スカッション１のシャフト固定溝４に固定されると共に、上記当接部７及びシャ フト固定部８に防塵ドア６を回動自在に挿通する。このような各構成部品は従来 に準じて組み立てられる。

【００１１】 図２及び図３は組立後の防塵ドア６の動作を示している。図２はドア閉時、図 ３はドア開時の防塵ドア６の位置を示している。図４及び図５は特にドア閉時及 びドア開時における、防塵ドア６の当接部７とヒンジ部５の湾曲面５Ａとの当接 状態を拡大して示している。

【００１２】 湾曲面５Ａと当接部７とはヒンジ部５の弾力性により、防塵ドア６がシャフト ９を支点として回動するときは常時当接状態が維持され、これによってヒンジ部 ５は常時防塵ドア６を閉じる方向に付勢している。また、当接部７の形状は回転 中心Ｐからの距離が、防塵ドア６が回動するに従って大きくなるように形成され ている。これによって図６に示すように、常に回転トルクが加えられるように構 成されている。この回転トルクはヒンジ部５の形状、当接部７の形状、湾曲面５ ＡのＲ等の形状を変化させることにより調整可能である。

【００１３】 このような本実施例によれば、従来用いていたバネを不要にして防塵ドア構造 を組み立てることができるので、構成部品を少なくすることができてコストダウ ンを図ることができる。また、バネを用いないことにより組立時に指にささった りすることがないので作業性を改善することができる。さらに、防塵ドアにトル クを加えることにより曲がりを防止してドアのガタツキを避けることができるた め、防塵ドアの本来の機能を充分に発揮させることができる。

【００１４】 なお、防塵ドア６に設ける当接部７の数、ヒンジ部５の数は目的、用途等に応 じて任意に設定することができる。

【００１５】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、構成部品を少なくして防塵ドア構造を組み 立てることができるのでコストダウンを図ることができ、組立時の作業性を改善 することができ、さらに防塵ドアの曲がりを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の防塵ドア構造の実施例を示す組立図で
ある。

【図２】本実施例における防塵ドアの閉時の配置図であ
る。

【図３】本実施例における防塵ドアの開時の配置図であ
る。

【図４】図２における一部の構造の拡大図である。

【図５】図３における一部の構造の拡大図である。

【図６】本実施例における防塵ドアの回転トルク特性で
ある。

【図７】従来の防塵ドアを示す組立図である。

【図８】従来の防塵ドアの完成構造である。

【符号の説明】

５ ヒンジ部 ５Ａ 湾曲面 ６ 防塵ドア ７ 当接部 ９ シャフト

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エスカッションの開口部を通した記憶媒
   体の挿入に応じて開閉可能な防塵ドアを備えた防塵ドア
   構造において、上記防塵ドアの上部内側に上記エスカッ
   ションの内側に固定されたシャフトに回動自在に挿通さ
   れる略三角形状の当接部を設け、上記エスカッションの
   他の位置に端部に湾曲面を有しこの湾曲面が前記当接部
   に当接して防塵ドアを常時閉じる方向に付勢する押圧部
   を設けたことを特徴とする防塵ドア構造。
2. 【請求項２】 上記当接部は防塵ドアの上部の折曲げに
   より一体的に形成されてなる請求項１記載の防塵ドア構
   造。
3. 【請求項３】 上記押圧部はエスカッションと一体的に
   形成されてなる請求項１記載の防塵ドア構造。