JPH0536362Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はコンバイン等に搭載されて使用される
もので、詳しくは左右一対の回転軸に、上端開口
部両端に設けられた鳩目を介して挿通支持した待
機姿勢の穀物収納袋を、回転軸に設けたねじ部に
向けて押出し付勢する押出し具を設けるととも
に、鳩目のねじ部への係合と回転軸の作動とによ
つて穀物収納袋を穀物充填所定位置に繰出すべく
構成するとともに、鳩目に対応した袋上端開口縁
に上方から接当可能な袋押えフレームを設けてあ
る袋詰め装置の袋繰出し機構に関する。

〔従来の技術〕

この種の袋詰め装置の袋繰出し機構において、
従来は、前記押出し具が常に待機位置にある穀物
収納袋に作用すべく構成されていた（実開昭61−
150707号公報）。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記従来構成の場合には待機位置に穀物収納袋
がなくなつたとしても前記押出し具は常に穀物収
納袋押出し方向に付勢されているので、穀物収納
袋を回転軸の先端から袋押出し方向を逆向きに待
機位置に向けて挿入する際に、前記押出し具の抵
抗にあつて、袋補充作業が難しいものになつてい
た。

本考案の目的は押出し具に対して作用する簡単
な機構を設けることによつて、袋補充作業を容易
に行えるものを提供する点にある。

〔問題点を解決するための手段〕 押出し具を非作用姿勢に維持するロツク機構
を設ける点と、 袋押えフレームを袋上端開口部に接当可能な
作用姿勢とこの作用姿勢から退避する非作用姿
勢に切換可能に構成する点と、 前記袋押えフレームの非作用姿勢から作用姿
勢への復帰によつて前記ロツク機構のロツク機
能を自動的に解除する機構を設けてある点と、 にあり、その作用効果は次の通りである。

〔作用〕

○イ 特徴構成より押出し具を待機位置の繰出し
後端まで後退させてその位置でロツク機構によ
つて位置固定できるので、待機位置に回転軸先
端から挿入される穀物収納袋に対してその付勢
力を及ぼさない。したがつて、袋の補充作業が
容易に行える。

○ロ しかも、特徴構成，より、袋補充作業の
場合には非作用姿勢に切換えられ、かつ、作業
開始時には作用姿勢に復帰される袋押えフレー
ムの切換作動が前記ロツク機構の切換タイミン
グと呼応している点に着目して両者を連係する
ことによつて、自動的にロツクを解除して、新
たに挿入した穀物収納袋に対して押出し具の作
用を効かせることができる。

〔考案の効果〕

作用○イより、ロツク機構を設けるだけの簡単な
構造付加だけで、作業をやり易くなるとともに、
回転軸の先端から空袋を挿入する構造以外の別の
袋補充構造をとることがなく構造の変更を少なく
できるとともに、作用○ロより人為的にロツクを解
除する必要がないので、作業性の高いことは勿論
解除忘れがなく作業効率の低下も抑えられる。

〔実施例〕

自動袋詰め装置における袋充填前作業を行う袋
繰出し機構Ａについて詳述する。

第４図及び第５図に示すように、左右一対の袋
支持用回転軸４，４を架設するとともに、これら
両回転軸４，４に、左右両端に鳩目２，２を介し
て挿通支持させて待機位置で重層支持し、これら
穀物収納袋３を回転軸４，４先端のねじ部のねじ
溝４Ａに１袋づつかみ込ませるべくスプリング６
付勢している。このスプリング付勢力によつてね
じ溝４Ａに嵌合した穀物収納袋３は両回転軸４，
４を駆動するモータＭ，Ｍの同調作動によつて、
穀物充填所定位置に繰出される。この穀物充填所
定位置には、穀物収納袋３が至つたことを検出す
る袋繰出センサＳが設けられ、そのセンサＳが穀
物収納袋３を検出した場合には前記モータＭが停
止するとともに、次の袋充填機構Ｂが作動を開始
する。この袋検出センサＳは近接スイツチ式のも
ので、後記する袋押えフレーム１３の穀物充填所
定位置対応部に取付けられている。又、第３図に
示すように、袋押えフレーム１３側に抜穴１３ａ
を設けるとともに、保護カバー兼用のブラケツト
２４の下面に取付けられた袋繰出センサＳが前記
抜穴１３ａ内に位置する状態で袋押えフレーム１
３に取付けられている。従つて、センサＳと鳩目
２との距離を近接させることができる。

次に、袋充填機構Ｂについて詳述する。

第４図及び第６図に示すように、前記穀物充填
所定位置上方に、ポツパー８を設け、このポツパ
ー８の底部に穀物吐出口５及びこの穀物吐出口５
に穀物収納袋３開口部１内に位置すべく上下動可
能な可動吐出口５Ａを設けてある。そして、穀物
吐出口５にはスライド式の第１シヤツタ７が設け
てあり、このシヤツタ７は図示していないが閉塞
方向にスプリング付勢されるとともに、このスプ
リング付勢力に抗して開口状態を維持するロツク
機構が設けてある。又、第１シヤツタ７の下方で
かつ穀物吐出口５の下端には軸心Ｘ周りで揺動開
閉する左右一対の第２シヤツタ１０が枢支され、
この第２シヤツタ１０，１０の先端部は閉塞状態
で互いに咬合するノコ歯状のものに形成されてい
る。この穀物吐出口５の近傍に回動チエーン１９
を装備したチエーンケース２１を装備し、この回
動チエーン１９に対して、可動吐出口５Ａの上下
動を司るベルクランク式の駆動部材５ａに作用す
る第１アーム１６、及び第１シヤツタ７を開口作
動させるべく第１シヤツタ７に連係された操作部
材７ａに作用する第２アーム１７、並びに、穀物
収納袋３の上端開口部１に設けられたフアスナー
２０に付属のスライダ９を係止してフアスナー２
０を閉塞する第３アーム１８とを一体化して、取
付けてある。そして、これら駆動部材５ａ、操作
部材７ａ、スライダ９に対して第１アーム１６、
第２アーム１７、第３アーム１８がタイムチヤー
トに従つて作用すべくチエーン１９を回動制御し
て、穀物充填所定位置に繰出された穀物収納袋３
に対して充填作業を行うように構成されている。

更に、袋繰出し機構Ａについて詳述する。

第１図及び第２図に示すように、回転軸４を片
持状にベアリング枢支した固定ボツクス１１に、
前記回転軸４にカツプリング１２を介して電動連
結したモータＭを取付けるとともに、この固定ボ
ツクス１１上面に、袋押えフレーム１３を枢支し
て片持状に回転軸４に沿つて延出してある。この
袋押えフレーム１３は穀物充填所定位置に向けて
繰出される穀物収納袋３の鳩目２，２に対応した
袋上端開口部１に上方から接当作用して、前記ね
じ溝４Ａと鳩目２との異常嵌合によつて袋上端開
口部１の持上りを押えてねじ溝４Ａと鳩目２との
嵌合状態を正常な状態に戻す働きをする。そし
て、前記袋押えフレーム１３の固定ボツクス１１
への枢支点は傾斜軸心Ｙになつており、袋押えフ
レーム１３を袋上端開口部１に作用する作用姿勢
とこの作用姿勢から斜め上方に退避する非作用姿
勢とに切換可能である。

前記スプリング６と待機状態にある穀物収納袋
３との間にこの穀物収納袋３を前記ねじ部のねじ
溝４Ａに向けて押出す押出し具１４を設けるとと
もに、この押出し具１４を穀物収納袋３に対する
押出し作用を行う作用姿勢と待機状態にある穀物
収納袋３に対して離間する非作用姿勢とに切換可
能である。

前記袋押えフレーム１３の枢支点Ｙ近傍に、縦
軸心Ｚ周りで揺動可能にロツク用アーム１５を袋
押えフレーム１３に枢支し、このロツク用アーム
１５の先端係止部１５ａを非作用姿勢にある押出
し具１４に係止してロツク機構を構成するととも
に、このロツク用アーム１５と固定ボツクス１１
との間にロツク用アーム１５をロツク方向に付勢
する引張りスプリング２２を架設してある。この
袋押えフレーム１３に対して揺動可能に枢支され
た前記ロツク用アーム１５に対して前記袋押えフ
レーム１３から操作アームを延出し、この操作ア
ーム２３を、袋押えフレーム１３が作用姿勢に復
帰する際にロツク用アーム１５の係合部１５ｂに
接当すべく構成し、自動的に押出し具１４に対す
るロツク状態を自動的に解除できる。この操作ア
ーム２３及び前記係合部１５ｂを前記ロツク機構
１５のロツク機能を解除する機構に構成してあ
る。尚、ロツクする場合は、袋押えフレーム１３
を非作用姿勢に切換え、押出し具１４を後端非作
用姿勢位置まで押込み、その状態でロツク用アー
ム１５を押出し具１４に係止すべく、人為作業を
要する。

（別実施例） ○イ 前記ロツク機構１５及び解除する機構２３と
しては他の形態のものを使用してもよい。

○ロ 袋詰め装置としては全自動型でなく一部をマ
ニユアル式のものにしてもよい。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る袋詰め装置の袋繰出し機構
の実施例を示し、第１図は縦断面図、第２図は押
出し具ロツク機構を示す平面図、第３図は袋繰出
センサの取付状態を示す断面図、第４図は袋詰め
装置の斜視図、第５図は袋繰出し機構の平面図、
第６図は袋詰め装置の正面図である。 １……上端開口部、２……鳩目、３……穀物収
納袋、４……回転軸、１３……袋押えフレーム、
１４……押出し具、１５……ロツク機構、２３…
…ロツク解除機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右一対の回転軸４に、上端開口部１両端に設
   けられた鳩目２を介して挿通支持した待機姿勢の
   穀物収納袋３を、回転軸に設けたねじ部に向けて
   押出し付勢する押出し具１４を設けるとともに、
   鳩目２のねじ部への係合と回転軸４の作動とによ
   つて穀物収納袋３を穀物充填所定位置に繰出すべ
   く構成するとともに、鳩目２に対応した袋上端開
   口縁に上方から接当可能な袋押えフレーム１３を
   設けてある袋詰め装置の袋繰出し機構であつて、
   前記袋押えフレーム１３を前記袋上端開口部１に
   接当可能な作用姿勢とこの作用姿勢から退避する
   非作用姿勢に切換可能に構成するとともに、前記
   袋押えフレーム１３の非作用姿勢から作用姿勢へ
   の復帰によつて、前記押出し具１４を非作用姿勢
   に維持するロツク機構１５のロツク機能を自動的
   に解除する機構２３を設けてある袋詰め装置の袋
   繰出し機構。