JPH0536361B2 - - Google Patents

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JPH0536361B2
JPH0536361B2 JP63282276A JP28227688A JPH0536361B2 JP H0536361 B2 JPH0536361 B2 JP H0536361B2 JP 63282276 A JP63282276 A JP 63282276A JP 28227688 A JP28227688 A JP 28227688A JP H0536361 B2 JPH0536361 B2 JP H0536361B2
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porous
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vinyl monomer
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Itaru Sakuma
Keishin Ohara
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Sekisui Plastics Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この発明は多孔質無機球体の製造方法に関す
る。さらに詳しくは、センサ、触媒、分離材、医
療用材料、断熱材、耐火材等の高温機能材料とし
ての多くの応用分野が期待されている、微細な多
孔質無機球体の製造方法に関する。
(ロ) 従来の技術および課題 センサ、触媒、分離材、医療用材料、断熱材、
耐火材等の高温機能材料としての多くの応用分野
が期待されている、微細な多孔質無機球体に関し
ては、これまでアルコキシド法により多孔質セラ
ミツクス球体を製造する方法が知られている(特
開昭63−123817号公報)。この方法により得られ
る多孔質無機球体は、表面が滑らかな多孔質で内
部も多孔質構造を有する、球径50〜100μmのも
のである。
この発明の発明者らは、アルコキシド法によら
ず、さらに微細な粒径の多孔質無機球体を得る方
法を鋭意検討した結果、一旦樹脂被覆多孔質無機
球状粒子を得、これをさらに焼成することにより
所定の粒径を有する多孔質無機球体が得られる事
実を見いだし、この発明を完成させるに至つた。
(ハ) 課題を解決するための手段 かくしてこの発明によれば、親油化剤で表面処
理された無機粉体と、重合性ビニル系モノマと、
必要に応じて添加される上記モノマと相溶性でか
つ水と実質的に相溶性を有しない有機溶剤とから
なる混合物を、水系に分散し、上記モノマを重合
させることにより、樹脂で被覆された無機粉体の
集合体からなる多孔質無機球状粒子を得、次いで
この球状粒子を加熱処理することにより上記被覆
樹脂を除去すると共に、無機粉体を焼結して多孔
質体を得ることを特徴とする多孔質無機球体の製
造方法が提供される。
この発明は、親油化剤で表面処理された無機粉
体と、重合性ビニル系モノマの混合物を調製し、
また場合によつては上記モノマと相溶性でかつ水
と実質的に相溶性を有しない有機溶剤を上記混合
物に添加し、上記混合物における無機粉体の増量
に伴う粘度の上昇を抑え、無機粉体の添加量範囲
を拡大すると共に、水系での上記混合物の油滴状
分散において、個々の油滴を球状に分散保持する
ことを可能とさせ、これらにより個々の油滴内に
おいて分散された一次粒子を球状に集合して、一
旦、球状でかつ多孔質の被覆粒子を製造し、これ
をさらに加熱して被覆樹脂を除去すると共に球状
に集合された無機粉体を焼結多孔体化しうる方法
である。
この発明において、表面処理された無機粉体と
は、無機粉体が、使用する重合性ビニル系モノマ
の重合以前に表面処理されていれさえすればよい
ことを意味する。従つて、無機粉体が、重合性ビ
ニル系モノマ中に、または該モノマと所定の有機
溶剤との混合物中に添加される以前に、予め表面
処理されていてもよく、また、重合性ビニル系モ
ノマと所定の有機溶剤と表面処理に用いる親油化
剤との混合物中に、無機粉体を添加して表面処理
するものであつてもよい。上記表面処理とは、無
機粉体を上記親油化剤と接触させて該粉体表面に
上記親油化剤を吸着または結合させる処理をい
う。該処理は通常の機械的方法等により達成され
る。すなわち、親油化剤と無機粉体とからなる混
合物、又は親油化剤と無機粉体と重合性ビニル系
モノマとからなる混合物を、常温又は冷却下で、
例えばプロペラ翼又はホモジナイザ等で高速攪拌
することにより達成される。
この発明に用いる無機粉体は、センサ、触媒、
分離材、医療用材料、断熱材、耐火材等の高温機
能材料として用いらるものであれば公知のものを
そのまま用いることができる。該無機粉体として
は、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸
化亜鉛、酸化アルミニウム等の金属酸化物、水酸
化アパタイトの他、鉄、アルミニウム、ニツケル
等の金属もしくは他金属との合金等が挙げられ、
この中でも上記用途への材料として、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化アルミニ
ウム等の金属酸化物、水酸化アパタイトが適して
おり、この中でさらに酸化チタンが好適に用いら
れる。
また、上記無機粉体の粒子径は、大粒径の粒子
を使用する場合、水性懸濁重合時に、分散した油
適から、該無機粉体が水相へ脱離し易く、樹脂被
覆多孔質無機粒子が球形を保つことが困難にな
る。一方超微小粒径の粒子を使用する場合には、
粘度低下剤として有機溶剤を多量に添加しても、
水性懸濁時に、球状の油適として水中に分散しう
るまで、粘度を低下させることが困難であること
から、無機粉体の粒子径としては0.01〜2.0μmの
間であることが好ましく、0.1〜1.5μmが好まし
い。
この発明に用いる親油化剤は、用いる無機粉体
に強力に吸着あるいは結合する官能基を有し、か
つ、重合性ビニル系モノマと親和性の高い炭化水
素、あるいは該モノマと結合しうる官能基を有す
る物質を用いることができる。このようなものと
してはたとえば、オレイン酸、ステアリン酸、パ
ルミチン酸等の高級脂肪酸、アクリル酸、メタク
リル酸等の不飽和カルボン酸及びアミノエチルア
クリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、シ
アノエチルアクリレート等の極性基を有するアク
リル酸エステル、チタネートカツプリング剤、シ
ランカツプリング剤等のカツプリング剤等を挙げ
ることができる。この中でも、チタネートカツプ
リング剤やシランカツプリング剤の様に、無機粉
体と強力に結合する官能基を有するものが好まし
い。例えば、ピロホスフエート型のチタネートカ
ツプリング剤であるイソプロピルトリス(ジオク
チルピロホスフエート)、ビス(ジオクチルピロ
ホスフエート)チタネート、あるいはホスフエー
ト型のチタネートカツプリング剤であるテトラオ
クチルビス(ジトリデシルホスフエート)チタネ
ート等が挙げられ、シランカツプリング剤であれ
ば、ラジカル重合可能な官能基を有するビニルト
リクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ
−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン
等が挙げられる。
この発明に用いる上記重合性ビニル系モノマと
しては、水系に分散された状態で球状の油滴とし
て存在でき、かつ重合条件下で重合体を形成しう
るモノマであれば、公知のものをそのまま使用す
ることができる。また上記モノマは、1種で用い
られてもよく、2種以上で用いられてもよく、ま
たさらに、公知の架橋剤と併用されて用いられて
もよい。上記モノマとしては、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメ
タクリル酸エステスおよびスチレン等の芳香族ビ
ニル化合物が好適なものとして挙げられる。上記
架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジ
メタクリレート、テトラエチレングリコールジメ
タクリレートおよびトリメチロールプロパントリ
メタクリレートの様な多価アルコールのメタクリ
ル酸エステルや、ジビニルベンゼン等が好適なも
のとして使用できる。また、前記重合開始剤とし
ては、使用する重合性ビニル系モノマに可溶なも
のであればよく、例えば通常使用される過酸化ベ
ンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化ジアセチル
等の過酸化物およびアゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化
合物等を挙げることができる。
この発明に用いる有機溶剤は、最終生成物であ
る多孔質無機粒子を球状性に優れたものとするた
めに、必要に応じて用いられる。該有機溶剤とし
ては、上記重合性ビニル系モノマと相溶性で、か
つ水と実質的に相溶性を有しないものが用いられ
る。水と実質的に相溶性を有しないとは、水に不
溶ないしは微溶性のものを意味する。またこの有
機溶剤は、下記する無機粉体と重合性ビニル系モ
ノマとからなる混合物の粘度調整に用いられるも
のであり、従つて常温で3.0センチポイズ(cP)
以下の粘度を有するものが好ましく、さらに用い
られる重合性ビニル系モノマと親和性を有するも
のが好ましい。このような有機溶剤としては、酢
酸メチル、酢酸エチル等の酢酸エステル、ヘキサ
ン、ヘプタン等の炭化水素、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類あるい
はベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素等が挙
げられる。
この発明において、上記した親油化剤で表面処
理された無機粉体、重合性ビニル系モノマ、必要
に応じて添加される有機溶剤等により、スラリ状
の混合物が調製される。このスラリの調製に際し
て、無機粉体は、後述する樹脂被覆多孔質無機球
体において無機粉体同士の凝集による集合物が形
成され、その結果この発明の目的物である多孔質
無機球体が得られうるに充分な量で用いられる。
この量は用いる無機粉体の比重、性質等に応じて
設定される。例えば酸化チタンを用いる場合、重
合性ビニル系モノマ100重量部に対して、150重量
部以上で用いられ、最終的に得られる粒子の多孔
質度および球形度の点から、230〜1000重量部の
範囲で用いられることが好ましい。また親油化剤
は、親油化剤の最小被覆面積および用いる無機粉
体の比表面積により決定されるが、通常無機粉体
に対して0.2〜3.0重量部の範囲で用いられる。ま
た有機溶剤は、上記スラリ状混合物を、下記する
水系中での分散時において、球状の油滴に維持で
きる粘度に調製するためたの必要量で用いられ
る。該量としては、重合性ビニル系モノマ100重
量部に対して、1〜200重量部の範囲で用いられ
ることが適しており、1〜150重量部の範囲で用
いられることが好ましい。上記量が200重量部以
上の場合は、無機粉体同士を結合する重合体の実
質的強度を得ることが困難となる点で好ましくな
い。また重合開始剤は、用いられる重合性ビニル
系モノマの0.1〜2.0重量%の範囲で通常用いられ
る。上記調製のスラリ状混合物は、前述の表面処
理と同様の機械的方法等により、均一なスラリに
調製される。
この発明において、上記のごとく調製されたス
ラリ状混合物は、水系中に分散され、かつ該混合
物中の重合性ビニル系モノマがその重合条件に付
される。上記分散は前述と同様の機械的方法によ
り達成される。このとき分散条件は、後述する粒
径範囲の樹脂被覆無機粒子が得られる油滴の大き
さで分散されるように設定される。上記重合は、
用いる重合性ビニル系モノマの種類に応じて調節
することにより達成されるが、通常の懸濁重合の
条件がそのまま適用できる。
上記分散・重合により、水系中で、重合性ビニ
ル系モノマの重合物からなる樹脂で被覆された無
機粉体の集合体であつて、1μm〜1mmの粒径を
有する球状かつ多孔質状の樹脂被覆無機粒子が得
られる。この無機粒子は、常法によりロ別、乾燥
される。なお、上記粒径は使用目的に応じて適宜
選択される。
この発明において、上記のごとく得られる樹脂
被覆多孔質無機粒子は加熱処理に付される。この
加熱処理は、被覆樹脂が焼却除去されかつ球状に
集合した無機粉体がその多孔質状を保持したまま
焼結しうる条件でなされる。すなわちこの条件
は、一方では被覆樹脂が焼却される過程で炭化し
なく、他方では焼結される無機粉体が焼結に伴う
結晶成長により融着し過ぎて多孔質性が損なわれ
ないように、加熱温度、加熱時間及び加熱温度へ
の昇温状態がそれぞれ選択される。加熱温度およ
びその時間は用いられる無機粉体の種類に応じて
設定される。例えば酸化チタンを用いた場合は
950〜1150℃に設定される。950℃以下では焼結後
の強度が小さく得られる無機球体が崩壊し、1150
℃以上では焼結時に結晶が成長し過ぎて得られる
無機球体の多孔質状態が保持できない。この場合
好ましくは1000〜1100℃である。また、この酸化
チタンの場合、上記加熱温度への昇温状態として
は、1000℃の昇温までは、長時間(例えば5時
間)かけることが、樹脂の炭化を避ける点で必要
である。
上記加熱処理により、多孔質無機球体が得られ
ることとなるが、この発明において、得られる多
孔質無機球体の強度は、その用途に応じて適宜選
択される。この強度は上記加熱処理の条件を調節
することにより行うことができる。
以上のごとき処理により、粒径1〜50μmの多
孔質無機球体が得られることとなる。
この発明の方法において、得られる多孔質無機
球体の多孔質構造の細孔径は、用いる無機粉体の
含有量を調節することにより、コントロールでき
る。また、多孔質無機球体粒径は、前記樹脂被覆
多孔質無機球状粒子の粒径を調節することによ
り、コントロールできる。
(ニ) 作用 この発明によれば、親油化剤で評滅処理された
無機粉体と、重合性ビニル系モノマと、必要に応
じて添加される有機溶剤とからなる混合物におい
て、無機粉体の処理表面に重合性ビニル系モノマ
の薄層が形成される。この状態の混合物が水系中
に油滴として分散されると、油滴は球状に保持さ
れ、その状態で各油滴内の上記重合性ビニル系モ
ノマが重合に付されることにより、無機粉体が重
合体により被覆され、かつ無機粉体同志が該粉体
同志の接触点で重合体により結合され、その結果
一旦、多孔質状でかつ球状の樹脂被覆無機粒子が
得られることになる。次いでこの樹脂被覆多孔質
無機粒子は、所定の加熱処理に付されると、被覆
樹脂は焼却除去されると共に、1つの粒子内で球
状に集合された無機粉体同士が融着され、球状の
多孔質焼結体である無機球体が得られることとな
る。
以下、実施例によりこの発明を説明するが、こ
れによりこの発明は限定されるものではない。
(ホ) 実施例 実施例 1 1のビーカーに、メチルメタクリレート279
g、シランカツプリング剤[γ−メタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、東レシリコーン
(株)製 SZ6030]21.0g、アゾビスイソブチロニト
リル0.60gを入れ、完全に溶解させた後、酸化チ
タン(ルチル型、粒径0.2μm、帝国化工(株)製
JR−600A)700gを加え、プロペラ翼を備えた
攪拌装置で2000rpm.で30分間、表面処理した。
5オートクレーブに複分解ピロリン酸マグネ
シウム60gとドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
2.6gを含む水2.6Kgを入れ、次いで上記スラリー
を加えて懸濁させ、窒素置換した後、攪拌速度を
500rpm.に設定し、60℃で重合した。重合終了
後、室温まで冷却し、分散剤を塩酸で分解した
後、ロ過分離した。得られた粒子を走査型電子顕
微鏡(SEM)で観察したところ、約10μmの中心
径を持つ、球状の粒子で、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)樹脂により被覆された酸化チタ
ン(チタニア)が複数個集合することによる多孔
質構造を形成していた。
次に、上記チタニア−PMMA複合体粒子を、
アルミナルツボに入れ、1000℃までの昇温を5時
間かけて行つた後、さらにその温度で2時間焼成
して、チタニア粒子を得た。
上記のようにして得られたチタニア粒子を
SEMで観察したところ、直径2〜8μmの球体で
かつ多孔質構造を保持していた。
実施例 2 実施例1において得られたチタニア−PMMA
複合粒子を、アルミナルツボに入れ、1100℃まで
の昇温を5時間かけて行つた後、さらにその温度
で2時間焼成してチタニア球体を得た。このチタ
ニア球体をSEMで観察したところ、直径2〜8μ
mの球体でかつ多孔質構造を保持していた。
実施例 3 1のビーカーに、メチルメタクリレート280
g、エチレングリコールジメタクリレート6.0g、
酢酸ブチル78g、チタネートカツプリング剤[ビ
ス(ジオクチルピロホスフエート)オキシアセテ
ートチタネート、味の素(株)製 プレンアクト
KR−138S]26.0g、アゾビスイソブチロニトリ
ル0.62gを入れ、完全に溶解させた後、酸化チタ
ン(ルチル型、粒径0.2μm、帝国化工(株)製JR−
600A)910gを加え、プロペラ翼を備えた攪拌装
置で2000rpm.で30分間表面処理した。
5オートクレーブに複分解ピロリン酸マグネ
シウム52gとドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
2.6gを含む水2.6Kgを入れ、次いで上記スラリー
を加えて懸濁させ窒素置換した後、攪拌速度を
500rpm.に設定し、60℃で重合した。重合終了後
室温まで冷却し、分散剤を塩酸で分散した後、ロ
過分離した。得られた粒子をSEMで観察したと
ころ、約10μmの中心径を持つ、球状性に優れた
粒子で、ポリメチルメタクリレート(PMMA)
樹脂により被覆された酸化チタン(チタニア)が
複数個集合することによる多孔質構造を形成して
いた。
次に、上記チタニア−PMMA複合体粒子を、
アルミナルツボに入れ、1000℃までの昇温を5時
間かけて行つた後、さらにその温度で2時間焼成
して、チタニア粒子を得た。
上記のようにして得られたチタニア粒子を
SEM(15000倍)で観察したところ、直径2〜8μ
mの球状性に優れた球体でかつ多孔質構造を保持
していた。
実施例 4 実施例3において得られたチタニア−PMMA
複合粒子を、アルミナルツボに入れ、1100℃まで
の昇温を5時間かけて行つて後、さらにその温度
で2時間焼成して、チタニア粒子を得た。
このチタニア粒子をSEM(15000倍)で観察し
たところ、直径2〜8μmの球状性に優れた球体
でかつ多孔質構造を保持していた。
比較例 1 実施例1で得られたチタニア−PMMA複合体
粒子を用いて、その焼成処理を変更して行つた。
すなわちチタニア−PMMA複合体粒子を、アル
ミナルツボに入れ、1200℃までの昇温を5時間か
けて行つた後、さらにその温度で2時間焼成し
て、チタニア粒子を得た。
上記得られたチタニア粒子をSEM(15000倍)
で観察したところ、直径2〜8μmの球体であつ
たが、チタニア粉体が焼結・融着してもはや多孔
質構造を保持していなかつた。
(ヘ) 発明の効果 この発明によれば、孔径1μm以下の均質な細
孔径を有する多孔質無機球体を得ることができ
る。また表面が多孔質状を保持しながら滑らか
で、かつ粒径が1〜50μmの範囲のものを得るこ
とができる。またさらに上記のごとき特性を有す
る多孔質無機球体を、比較的簡便な方法で製造す
ることができ、工業的規模での生産も容易であ
る。無機粉体に酸化チタンを用いて得られる多孔
質チタニア球体は、その酸化チタンの保有する高
強度、高靱性、耐摩耗性、耐薬品性等の優れた性
質と共に、1μm以下の微細な細孔を有するとい
う特殊な性質を兼ね備えることができ、工業用医
療用材料、化粧品等の高機能性材料、さらにはセ
ンサ、触媒、耐火材等の高機能性材料として多く
の応用分野で利用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 親油化剤で表面処理された無機粉体と、親油
    性の重合性ビニルモノマと、必要に応じて添加さ
    れる上記モノマと相溶性でかつ水と実質的に相溶
    性を有しない有機溶剤とからなる混合物を、水系
    に分散し、上記モノマを重合させることにより、
    樹脂で被覆された無機粉体の重合体からなる多孔
    質無機球状粒子を得、次いでこの球状粒子を加熱
    処理することにより上記被覆樹脂を除去すると共
    に、無機粉体を焼結して多孔質体を得ることを特
    徴とする多孔質無機粉体の製造方法。
JP63282276A 1988-11-08 1988-11-08 多孔質無機球体の製造方法 Granted JPH02129008A (ja)

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