JP4224368B2 - 中空樹脂粒子の製造方法及び中空樹脂粒子 - Google Patents
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いは乳化させ重合する時にモノマー混合液中の架橋性分が重合の進行に伴い析出することで、油滴中に目的とする粒径より微小な一次粒子が形成されやすく、得られた中空樹脂粒子の樹脂骨格には一次粒子が凝集した構造的に脆弱な骨格部分が含まれてしまう。このため、有機溶剤を多量に使用する高中空度の粒子においてはセラミックスとの混練に耐えうるような粒子強度を維持することが困難になるといった問題点があった。
相)を内包する(W/O/W)型のエマルジョンを重合することにより中空樹脂粒子を製造する方法も知られている。例えば、特許文献2には化粧品用途向けに吸油性の中空多孔樹脂微粒子が記載されている。こうした方法では中空部分を形成するのは内水相であり、油相は全て重合成分であるため、重合中に一次粒子の形成は見られない、もしくは重合途中において一次粒子形成されたとしても最終的に骨格ポリマー内に一次粒子が取り込まれ一体化したポリマー骨格を持つ中空樹脂微粒子が得られる。
マーと非イオン性界面活性剤、開始剤を含む油相を、イオン性界面活性剤を含む水相中に分散させ一気に(W/O/W)型のエマルジョンを得るものであった。この方法では(W/O/W)型のエマルジョンにおける内水相の含有率(中空度)を制御することが困難であり、また得られる中空樹脂粒子の中空度は最も高いもので42%程度と高中空度の中空樹脂微粒子を得ることは困難であった。
こうした2段階の乳化では1段階目の乳化における水体積を調整することにより内水相の含有率(中空度)を制御することが可能であり、得られる中空樹脂粒子の中空度を高くすることが可能である。しかしながら本論文においては骨格物質としてアクリル系モノマー
を用いた系についての具体的な記述がない。
空樹脂粒子からなることを特徴とする。
微小な中空部分が相対的に多く存在しているため、中空度を高めた場合であっても、粒子の強度を高めることができ、高い中空度及び粒子強度を両立することができる。
記アクリル系モノマーが多官能モノマーであってもよく、アクリル系モノマー以外の多官能モノマーが用いられてもよい。アクリル系の多官能モノマーとしては、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート等が好適に用いられる。上記ジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記トリ(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
。
は以下の実施例に限定されるものではない。
下記の表1に示す組成を用い、以下の要領で多孔性の中空樹脂粒子を得た。
使用した材料を表1に示すように変更したことを除いては、実施例1と同様にして多孔性の中空樹脂粒子を得た。
下記の表1に示すように、メチルメタクリレート40重量部と、多官能モノマーとしてのトリメチロールプロパントリアクリレート10重量部と、重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル0.25重量部と、(W/O)型乳化剤としてのソルビタンモノオレエート0.5重量部とを混合し、攪拌し、モノマー溶液を得た。
した。(W/O)型乳化剤の量が少ないために、油滴中に形成された水滴は微小な水滴の状態では不安定であり、時間とともに緩やかに合一し、油滴中に単一の大きな水滴が内包された(W/O/W)型複合エマルジョン懸濁液が得られた。油滴中に単一の大きな水滴が内包されていることを光学顕微鏡を用いて確認した後、重合器を60℃まで昇温し、重合を開始した。4時間重合した後、1時間熟成させ、しかる後重合器を室温まで冷却した。このようにして得られたスラリーを脱水装置により脱水し、次に真空乾燥し、単孔の中空樹脂粒子を得た。
使用した材料組成を下記の表1に示すように変更したことを除いては、実施例3と同様にして多孔性の中空樹脂粒子を得た。
下記の表1に示すように、単官能モノマーとしてメチルメタクリレート40重量部と、多官能モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリレート(TMP)10重量部と、有機溶剤として、シクロヘキサン50重量部と、重合開始剤としてのAIBN0.25重量部とを混合し、攪拌し、重合用モノマー溶液を調製した。
表1に示すように松本油脂製薬社製熱膨張性マイクロカプセルF−85Dを170℃で1分間加熱して中空ポリマー粒子を製造し、比較例2の樹脂粒子として評価した。
上記のようにして得られた中空樹脂粒子について、(1)外観を目視で観察し、(2)粒子内部のモルホロジーを粒子を切断して断面を観察することにより確認し、(3)平均粒径、(4)中空度及び(5)強度を以下の要領で評価した。
た。
出し成形法により賦形して、リブ厚;430μm、セル数;16個/cm2を有する直径
;118mm、高さ;152mmの円筒形ハニカム構造体を作製した。その後ハニカム構造体断面中に含まれる粒子の潰れ程度を光学顕微鏡を用いて下記の基準で判断した。
また、表1における*1が付された樹脂粒子では中心部に大きな孔が存在し、表面近くには微小な孔が存在していることを意味する。
Claims (7)
- 連続相である水相に、アクリル系モノマーを10〜100重量%含むモノマー成分と、重合開始剤と、油溶性乳化剤と、非重合性有機溶剤とを含む油滴が分散されており、該油滴中に、油滴を構成するモノマー成分が不溶である液体相が内包されている複合エマルジョンの懸濁液を用意する工程と、
前記複合エマルジョンの懸濁液を用いて、前記モノマー成分の重合を行い、内部に内水相及び前記非重合性有機溶剤を含む樹脂粒子を得る工程と、
前記樹脂粒子から前記内水相及び前記非重合性有機溶剤を揮散させることにより、中空樹脂粒子を得る工程とを備えることを特徴とする、中空樹脂粒子の製造方法。 - 前記モノマー成分が不溶である液体相が、水またはポリオールからなる、請求項1に記載の中空樹脂粒子の製造方法。
- 前記連続相である水相に、水溶性重合禁止剤が含有されている、請求項1または2に記載の中空樹脂粒子の製造方法。
- 前記モノマー成分として、多官能モノマーが含まれている、請求項1〜3のいずれかに記載の中空樹脂粒子の製造方法。
- 多孔性の中空樹脂粒子であって、表面近くに形成された中空部分には、内部に形成された中空部分の空孔よりも小さな微小中空部分が相対的に多く存在していることを特徴とする中空樹脂粒子。
- 請求項5に記載の中空樹脂粒子からなることを特徴とする多孔質セラミックフィルタ成形用造孔剤。
- 請求項5に記載の中空樹脂粒子からなることを特徴とする吸油性もしくは吸水性化粧料用粒子。
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