JPH0536142A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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Publication number
JPH0536142A
JPH0536142A JP91287271A JP28727191A JPH0536142A JP H0536142 A JPH0536142 A JP H0536142A JP 91287271 A JP91287271 A JP 91287271A JP 28727191 A JP28727191 A JP 28727191A JP H0536142 A JPH0536142 A JP H0536142A
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JP
Japan
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silicon nitride
magneto
film
target
recording medium
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Application number
JP91287271A
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English (en)
Inventor
Nobutake Kagami
信武 加賀美
Mikio Yoshida
美喜男 吉田
Yuichiro Doi
祐一郎 土居
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 光磁気記録媒体において、記録磁性層2を保
護するために設けられる窒化シリコン膜3,4を、表面
の比抵抗が1×10-2Ω・cm以下、表面粗度が0.8
S以下のSiターゲットを使用して直流反応性スパッタ
リング法によって成膜する。 【効果】 良好な光学特性を有する窒化シリコン膜が短
時間に成膜され、光磁気記録媒体の製造効率,品質を向
上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気光学効果を利用し
てレーザ光等により情報の記録・再生を行う光磁気記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録媒体は、磁性薄膜を部分的に
キュリー点または温度補償点を越えて昇温し、この部分
の保磁力を消滅させて外部から印加される記録磁界の方
向に磁化の向きを反転させることを基本原理とするもの
で、書換え可能な高密度記録媒体として注目されてい
る。
【0003】この種の光磁気記録媒体としては、たとえ
ば希土類−遷移金属合金非晶質薄膜を記録磁性層とする
光磁気記録媒体が提案されている。この希土類−遷移金
属合金非晶質薄膜は、膜面に対して垂直な磁化容易軸を
有するとともにカー回転角やファラデー回転角が大き
く、光磁気記録媒体の記録磁性層に適した磁性薄膜であ
り、たとえば希土類としてTb,遷移金属としてFeを
用いたTbFe非晶質薄膜,またこのTbFeにCoを
添加したTbFeCo非晶質薄膜等が記録磁性層として
実用化されつつある。
【0004】このような希土類−遷移金属合金非晶質薄
膜を記録磁性層とする光磁気記録媒体においては、希土
類−遷移金属合金非晶質薄膜が非常に酸化され易いた
め、通常、上記記録磁性層をはさむようにして保護膜が
設けられる。上記保護膜としては、記録磁性層への酸素
の侵入が防止できるとともに耐熱性を有し且つレーザ光
が該保護膜を通過することによって劣化しないような光
学的性質であることが要求され、たとえば反応性スパッ
タリング法によって成膜された窒化シリコン膜等が使用
されている。
【0005】ところで、反応性スパッタリング法として
は、一般に2極直流反応性スパッタリング法および高周
波反応性スパッリング法が代表的な方法として知られて
いる。
【0006】上記2極直流反応性スパッタリング法によ
って薄膜を形成するには、先ず、減圧条件下、Ar等の
不活性ガスにN2 やO2 等を混合して導入し、電極間に
直流高圧を印加して放電(グロー放電)させる。する
と、不活性ガスはイオン化して、陰極側へ高速で衝突
し、陰極上へ配置された物質(ターゲット)を飛び出さ
せる。そして、その飛び出した物質が窒化物あるいは酸
化物となって基板上へ堆積して薄膜が形成されることと
なる。
【0007】一方、高周波反応性スパッタリング法は、
上記2極直流反応性スパッタリング法においてグロー放
電を起こすために印加される直流高圧の代わりに50k
Hz以上の高周波電圧を印加して高周波グロー放電を起
こし、同様の原理により薄膜を形成する方法である。
【0008】これら反応性スパッタリング法は、それぞ
れ長所,短所を有しており、使用するターゲットの物性
および要求される成膜速度等に応じて適宜選択される。
すなわち、上記2極直流反応性スパッタリング法は、装
置および操作が簡便であり、成膜速度が速いという利点
を有しているが、高抵抗物質や絶縁体をターゲットとす
ると、ターゲットが正イオンによって帯電してスパッタ
リングが不可能である。
【0009】これに対し、高周波反応性スパッタリング
法は、高周波放電を利用しているので、絶縁体等をター
ゲットとした場合でもグロー放電が維持され、薄膜形成
が可能であるが、成膜速度が2極直流反応性スパッタリ
ング法に及ばないといった欠点を有している。
【0010】光磁気記録媒体において、基板上あるいは
記録磁性層上に窒化シリコン膜を反応性スパッリング法
によって成膜する場合、Siをターゲットとしてスパッ
タリングを行うことになる。ここで、Siは高抵抗物質
であるため、2極直流反応性スパッリング法によって窒
化シリコン膜を成膜しようとすると異常放電が発生し、
良好な薄膜形成がなされない。このため、光磁気記録媒
体において、窒化シリコン膜を成膜する場合、通常は、
高周波反応性スパッリング法が採用される。
【0011】しかしながら、高周波反応性スパッタリン
グ法は、上述の如く成膜速度が遅いため、このような方
法で窒化シリコン膜を成膜すると、製造工程において窒
化シリコン膜の成膜にかなりの時間を費やすことにな
り、光磁気記録媒体の製造効率の低下を招くといった不
都合が生じてしまう。
【0012】そこで、窒化シリコン膜の成膜に費やす時
間を短縮するため、ターゲットとなるSiに予めPある
いはBをヘビードープして抵抗値を低下させておき、こ
の抵抗値が低下したSiをターゲットとして2極直流反
応性スパッリング法によって窒化シリコン膜を成膜する
試みがなされている。
【0013】すなわち、この方法は、Siの抵抗値を予
め下げて使用することによって、問題となる異常放電を
防止し、2極直流反応性スパッタリング法による窒化シ
リコン膜の成膜を可能にしたものである。この方法によ
って窒化シリコン膜を成膜すれば、2極直流反応性スパ
ッタリング法の高速成膜性により窒化シリコン膜の成膜
に費やされる時間が短縮され、製造効率の向上が図られ
ることとなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、Siは、通
常、インゴットから切り出されたものがそのままターゲ
ットとして使用されるが、この切り出し加工の際に、表
面に不純物が付着したり、表面が酸化したりするため、
PあるいはBをドープしても、表面だけは依然として抵
抗が高い状態のままとなっている。したがって、このよ
うなSiをそのままターゲットとして2極直流反応性ス
パッタリング法によって窒化シリコン膜を成膜しようと
すると、異常放電が発生してダストが生じることがあ
る。
【0015】また、切り出されたままのSiターゲット
は、表面が機械加工面であるため微小な凹凸があり、粗
度が25S程度と高い。このため、ターゲットの入射イ
オンの入射角が均一とならない等の理由により、成膜開
始時から長時間に亘り形成される薄膜の特性,成膜速度
が安定せず、この方法で成膜された窒化シリコン膜を保
護膜とする光磁気記録媒体は、エラーレートが大きく、
良好な記録再生特性が得られない。
【0016】このため、この方法によって窒化シリコン
膜を成膜する場合には、実際の薄膜形成に先立って、約
2.5kW・Hrのプレスパッタが行われるのが通常で
あり、このため時間的ロスが大きく、2極直流反応性ス
パッタリング法によっても窒化シリコン膜の成膜に要す
る時間が十分短縮できないのが実情である。
【0017】そこで本発明はこのような従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、窒化シリコン膜を成膜する
のに要する時間が短く、製造効率の向上を図ることが可
能であるとともに上記窒化シリコン膜が光磁気記録媒体
の保護膜として適した特性をもって形成される光磁気記
録媒体を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の光磁気記録媒体
は上述の目的を達成するために、希土類−遷移金属合金
非晶質薄膜を記録材料とする記録磁性層と、窒化シリコ
ン膜よりなる透明誘電体層を有する光磁気記録媒体にお
いて、上記窒化シリコン膜が、表面の比抵抗が1×10
-2Ω・cm以下のSiターゲットを用いて直流反応性ス
パッタリング法により成膜された薄膜であることを特徴
とするものである。
【0019】また、上記窒化シリコン膜が、表面の粗度
が0.8S以下であるSiターゲットを用いて直流反応
性スパッタリング法により成膜された薄膜であることを
特徴とするものである。
【0020】
【作用】表面の比抵抗が高いSiターゲット,たとえば
Siインゴットから切りだされたままのSiターゲット
を使用して直流反応性スパッタリング法によって窒化シ
リコン膜を成膜しようとすると、ターゲットが正イオン
によって帯電して異常放電が発生し、薄膜形成開始時か
ら長時間に亘って薄膜の形成速度,形成される薄膜の特
性が安定せず、良好な薄膜形成がなされない。
【0021】これに対し、表面の比抵抗が1×10-2Ω
・cmとされたSiターゲットを使用して直流反応性ス
パッタリングによって成膜すると、異常放電が発生せ
ず、さらに上記Siターゲットの表面粗度が0.8S以
下であれば、表面形状が極めて凹凸の少ない状態である
ので、ターゲットの入射イオン角が均一なものとなり、
成膜早期から、窒化シリコン膜が安定な成膜速度で良好
な光学的特性をもって形成される。
【0022】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例について、図
面を参照しながら説明する。
【0023】本実施例の光磁気記録媒体は、図1で示す
ように基板1の一主面に記録磁性層2,窒化シリコン膜
3,4および反射層5よりなる記録部6を積層し、さら
にこの記録部6の表面を光硬化性樹脂層7を覆ってなる
ものである。
【0024】基板1は、厚さ数mm程度の円板状基板で
あって、その材質としては、アクリル樹脂,ポリカーボ
ネート樹脂,ポリオレフィン樹脂,エポキシ樹脂等のプ
ラスチック樹脂の他,ガラス等も使用される。なお、こ
の基板表面のうち、前期記録層を設ける側の表面には、
通常再生時に使用するレーザ光波長のおよそ4分の1の
深さを持った案内溝や番地符号ピット等(いずれも図示
は省略する。)が設けられる。
【0025】上記記録部6は、希土類−遷移金属合金非
晶質薄膜よりなる記録磁性層2,第1の窒化シリコン膜
3,第2の窒化シリコン膜4並びに反射層5からなる4
層構造を有し、基板1上に第1の窒化シリコン膜3,記
録磁性層2,第2の窒化シリコン膜4,反射層5なる順
序で積層されている。なお、記録磁性層2となる上記希
土類−遷移金属合金非晶質薄膜としては、TbFe系非
晶質薄膜,TbFeCo系非晶質薄膜等が使用され、特
にTbFeCo系非晶質合金非晶質薄膜は上記記録磁性
層2として好適である。また、上記反射膜5としては、
熱的に良導体であることが望ましく、入手の容易さや成
膜のし易さ等を考慮すると、アルミニウムが適してい
る。
【0026】上記窒化シリコン膜3,4は、記録磁性層
2への酸素,水の侵入を防止するとともに多重反射によ
るカー回転角の増大を目的として設けられるものであ
る。
【0027】上記窒化シリコン膜3,4を基板上あるい
は記録磁性層上に成膜する方法としては、成膜に要する
時間の短縮を図るため、2極直流反応性スパッタリング
法が採用される。ここで、2極直流反応性スパッタリン
グ法においては、ターゲットの比抵抗が高かったり、表
面に微小な凹凸がある場合には、スパッタリング中に異
常放電が発生したり、スパッタ率が安定しない等の理由
により良好な薄膜形成がなされない。そこで、ここでは
Siターゲットとして表面の比抵抗が1×10-2Ω・c
m以下であるとともに表面粗度が0.8S以下のものを
使用する。
【0028】なお、ここでいう0.8Sとは、JISに
おいて表面粗さの指標として規定される最大高さRma
xの区分値に相当するものであり、表面粗さを示す三角
記号で言えば三角4つで示される。表面粗度が0.8S
である場合、表面は極めて鏡面に近い状態である。
【0029】表面の比抵抗および表面粗度が上記範囲で
あるSiターゲットは例えば以下のようにして得ること
ができる。
【0030】すなわち、Siそのものは高抵抗物質であ
るため、たとえば単結晶引き上げ法等によりSiインゴ
ットを作製する際に、材料に予めPあるいはBを添加し
ておき、単結晶の育成を行う。このようにして作製され
たSiインゴットは、P,Bにより、比抵抗が1×10
-3Ω・cm程度と低い値を示す。そして、この低抵抗と
されたSiインゴットから、ターゲットとなるSi塊を
切り出し、切り出されたSi塊をSiターゲットとして
使用する。しかし、切り出されたままのSi塊は、切り
出し加工の際に、Si塊表面に不純物が付着したり、表
面が酸化したりするため、表面が高い比抵抗を示す。ま
た、表面が機械加工面であるため微小な凹凸があり、こ
のままターゲットとして使用すると、成膜開始時から長
時間に亘り形成される薄膜の特性,成膜速度が安定しな
い。
【0031】そこで、この表面に形成された不純物層,
酸化物層等の絶縁層および表面の凹凸を除去し、表面の
比抵抗を1×10-2Ω・cm以下とするために研磨加工
を行う。
【0032】なお、Si塊の研磨加工の方法としては、
研磨加工がSi塊表面の絶縁層及び凹凸を除去すること
を目的として行うものであることから、この目的を達成
できる方法であればいずれでもよく、たとえばラッピン
グ,ペレット研磨等の粗面研磨法,あるいは光学ポリッ
シング,液中研磨,メカノケミカルポリッシング,金相
学ポリッシング,化学研磨,電解研磨等の鏡面研磨法等
が採用される。また、これら研磨法のうち特に鏡面研磨
法を採用すれば、Siターゲット表面のミクロな突起も
除かれるので、表面粗度が0.8S以下となり、より良
好な窒化シリコン膜形成が可能である。
【0033】そして、上述のようにして作製されたSi
ターゲットを使用して2極直流反応性スパッタリング法
によって成膜を行う。
【0034】まず、スパッタリング装置の真空室内に設
けられたカソードに直径10インチの上記Siターゲッ
トを取付けてアルゴンガスを真空室内に導入し、1.5
kW・Hrのプリスパッタを行う。なお、このとき確認
のため、プリスパッタ中のカソードの電圧および電流を
記録計にてモニターすることにより、異常放電の発生状
況を観察したが、異常放電の発生は全く認められなかっ
た。
【0035】プリスパッタ後、実際に窒化シリコン膜を
形成する目的物を真空室内にセットするとともに真空室
内にアルゴンガス及び窒素ガスを導入して、2極直流反
応性スパッタリング法により約100nmの窒化シリコ
ン膜を成膜した。なお、このときエリプソメータを使用
し成膜速度および屈折率の測定を行ったが、プリスパッ
タ直後からターゲットライフ約600kW・Hrsま
で、成膜速度および屈折率が安定であることが確認され
た。
【0036】このように表面の比抵抗,表面粗度が所定
の範囲とされたSiターゲットを使用すれば、プリスパ
ッタ時間を従来の光磁気ディスクにおいて窒化シリコン
膜を成膜する際に行われる場合よりも短く設定しても、
成膜される窒化シリコン膜は、異常放電によるダスト等
の影響を受けず、安定した成膜速度で良好な光学特性を
もって形成される。
【0037】なお、このとき使用した2極直流スパッタ
リング装置の仕様は以下の通りであり、成膜ガスの流量
は制御系にて制御されるようになっている。 真空排気系:ロータリーポンプおよびクライオポンプ
(到達圧力は10-7Torr台前半) 陰極:10インチワイドエロージョンタイプカソード 電源:アークカット回路付き直流電源
【0038】一方、上記記録磁性層2,反射膜5は、蒸
着やスパッタ等の,いわゆる気相メッキ技術により形成
される。このとき各層の膜厚は任意に設定することがで
きるが、通常は数百〜数千Å程度に設定される。上記記
録層2,窒化シリコン膜3,4,反射層5において、膜
厚は、各層単独での光学的性質のみならず、組み合わせ
による効果を考慮して決めることが好ましい。これは、
たとえば記録磁性層の膜厚がレーザ光の波長に比べて薄
い場合に、レーザ光が記録磁性層を透過して各層境界で
反射した光と多重干渉し、膜厚の組み合わせにより実効
的な光学および磁気光学特性が大きく変動するためであ
る。
【0039】紫外線硬化樹脂層7は、記録部表面6の平
坦化や保護を目的として設けられるものであるが、この
紫外線硬化樹脂層の膜厚は、3〜5μm程度であり、通
常はアクリル系紫外硬化樹脂等が用いられる。
【0040】以上のように窒化シリコン膜が、表面の比
抵抗が1×10-2Ω・cm、表面粗度が0.8Sである
Siターゲットを使用して2極直流反応性スパッタリン
グ法によって成膜された光磁気記録媒体は、2極直流反
応性スパッタリング法の高速成膜性により、窒化シリコ
ン膜の成膜に要する時間が短縮され、製造効率の大幅な
向上を図ることが可能である。
【0041】また、プレスパッタが1.5kW・Hr程
度であっても成膜中に異常放電が発生することがなく、
窒化シリコン膜が安定な成膜速度で良好な光学的特性を
もって形成されるので、これにより良好な記録再生特性
が達成される。
【0042】なお、ここでは窒化シリコン(Si
3 3 )膜を誘電体膜とする光磁気ディスクについて述
べたが、SiAlON,SiON,SiAlO,SiA
lN,AlON,AlN,Al2 3 ,SiO2 等を誘
電体膜とする光磁気ディスクに本発明を応用しても良
い。この場合も誘電体膜をターゲットとして表面の比抵
抗,表面粗度が所定範囲とされたSiあるいはAlを使
用し、2極直流反応性スパタリングにて誘電体膜を成膜
すれば、上述の場合と同様、製造効率,記録再生特性に
優れた光磁気ディスクを得ることが可能である。
【0043】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の光磁気記録媒体においては、記録層を酸化から保護
するために設けられる窒化シリコン膜が、直流反応性ス
パッタリング法によって成膜されているので、直流反応
性スパッタリングの高速成膜性により、窒化シリコン膜
を短時間に成膜することができる。また、このスパッタ
リングの際に、ターゲットとして表面の比抵抗が1×1
-2Ω・cm以下,表面粗度が0.8S以下であるSi
ターゲットを使用しているので、プレスパッタの時間が
短くても成膜中に異常放電が発生することなく、窒化シ
リコン膜が安定な成膜速度で良好な光学的特性をもって
形成される。したがって、製造工程における窒化シリコ
ン膜の形成に費やされる時間を短くできるので、光磁気
記録媒体成膜装置の稼働率および製造効率の向上を図る
ことが可能となる。
【0044】また、上述の如く窒化シリコン膜は、光磁
気記録媒体の保護膜として良好な光学的特性をもって形
成されるので、このような窒化シリコン膜が形成された
上記光磁気記録媒体は、エラーレートが小さく良好な記
録再生特性を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光磁気ディスクの一例を示す
要部概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・基板 2・・・記録磁性層 3,4・・・窒化シリコン膜 5・・・反射層 6・・・記録部 7・・・光硬化性樹脂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類−遷移金属合金非晶質薄膜を記録
    材料とする記録磁性層と、窒化シリコン膜よりなる透明
    誘電体層を有する光磁気記録媒体において、 上記窒化シリコン膜が、表面の比抵抗が1×10-2Ω・
    cm以下のSiターゲットを用いて直流反応性スパッタ
    リング法により成膜された薄膜であることを特徴とする
    光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記窒化シリコン膜が、表面粗度が0.
    8S以下であるSiターゲットを用いて直流反応性スパ
    ッタリング法により成膜された薄膜であることを特徴と
    する請求項1記載の光磁気記録媒体。
JP91287271A 1991-03-29 1991-10-08 光磁気記録媒体 Pending JPH0536142A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP91287271A JPH0536142A (ja) 1991-03-29 1991-10-08 光磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-91191 1991-03-29
JP9119191 1991-03-29
JP91287271A JPH0536142A (ja) 1991-03-29 1991-10-08 光磁気記録媒体

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7488526B2 (en) 2005-11-22 2009-02-10 Ricoh Company, Ltd. Sputtering target and manufacturing method therefor, and optical recording medium and manufacturing method therefor
US20170076923A1 (en) * 2011-11-08 2017-03-16 Tosoh Smd, Inc. Silicon sputtering target with special surface treatment and good particle performance and methods of making the same

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Effective date: 20000725