JP2825059B2 - 光ディスク及びその製造方法 - Google Patents

光ディスク及びその製造方法

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JP2825059B2
JP2825059B2 JP6150531A JP15053194A JP2825059B2 JP 2825059 B2 JP2825059 B2 JP 2825059B2 JP 6150531 A JP6150531 A JP 6150531A JP 15053194 A JP15053194 A JP 15053194A JP 2825059 B2 JP2825059 B2 JP 2825059B2
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thin film
optical disk
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vanadium oxide
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健司 大石
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Victor Company of Japan Ltd
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的に情報の再生が
可能な光ディスクに関し、特に高密度型光ディスクに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年光ディスクの大容量化が検討され、
種々の提案が成されている。光ディスクの高密度記録に
於いては、記録時のレーザ光パワーを制御することによ
って、光スポット径よりも小さな記録マークを形成する
ことが可能であるが、その限界は、媒体の結晶粒径に依
存する分解能や、媒体の光強度に関する閾値、媒体の応
答速度等によって左右される。しかし、記録できる記録
マークの最小限界値は、再生可能な記録マークの最小限
界値に比較してはるかに小さい。
【0003】これは、光ディスクの再生時に、再生用レ
ーザ光(以下、再生用レーザ光を単に再生光とも記す)
をレンズで集光する時の光スポット径が光学理論で決定
される限界値を持つことに起因しており、従って光ディ
スクの高密度化は、いかに再生レーザ光のスポット径を
小さくするかにかかっている。再生可能な記録マーク
(ピット)の繰り返し波長の限界値は、再生用レーザ光
の波長をλ、前記レーザ光を集光する集光レンズの開口
数をNAとすると、λ/2NA で与えられる。
【0004】よって、より短い記録波長の記録マークを
識別して再生するためには、波長λの短い光で再生する
か開口数NAが大きなレンズを用いれば良いことが分か
る。しかし再生に用いる半導体レーザーの短波長化は技
術的に困難が多く、また開口数NAの大きなレンズを光
ディスク装置に組み込むことも容易ではない。これらの
方法とは別に、再生時に光スポットを実効的に小さくす
る方法が、「固体物理」VOL.26 NO.6 1991 P393〜P398
に記載されている。これは、レーザ光が集光されて光磁
気ディスク媒体に照射される時に、この光スポット内に
低温領域と高温領域とが発生することを利用するもの
で、前記高温部或いは低温部のみが読みだし可能になる
とするものである。そして結果的に光スポットの直径を
実質的に縮小する効果が得られるとされている。
【0005】しかしこの技術は、光磁気方式による書き
換え可能型光ディスク(以下、書き換え可能型光ディス
クをRAM型光ディスクとも記す)には適用出来るが、
再生専用型光ディスク(以下、再生専用型光ディスクを
ROM型光ディスクとも記す)には適用できないと言う
問題がある。これを解決するために、金属−非金属転移
を示す物質からなる金属−非金属転移層を、あらかじめ
情報が周回状に形成された透明基板上に設けて再生光ス
ポットの直径を実質的に縮小するようにした光ディスク
の発明が本出願人から出願されている(特願平5−29
900号)。この先願の光ディスクは、図2に示すよう
な構成となっており、2の金属−非金属転移を示す物質
としてはVO2 が用いられている。
【0006】図2は、先願の光ディスクの構成を示す断
面図である。図2に示すROM型(読みだし専用型)光
ディスク20は、透明基板1と、金属ー非金属転移層2
と、反射層3と、保護層4とをこの順に積層した構成の
光ディスクである。前記金属ー非金属転移層2として
は、例えば二酸化バナジウムVO2 からなる薄膜を用
い、前記反射層3として膜厚200nmのAl薄膜を用
いる。
【0007】実験で得られた前記VO2 薄膜の特性例を
図4に示す。図4は、VO2 薄膜に於ける温度と反射率
の関係を示す図である。図4に示すように、昇温時の相
転移点Tchが略65℃、降温時の相転移点Tclが略
55℃の金属−非金属転移を示し、反射率は低温相で1
6%、高温相で3.5%で可逆的に変化した。次に前記
VO2 薄膜を構成要素とするROM型光ディスク20の
製造方法について簡単に述べる。ここでは、ドライエッ
チングによって予め情報ピットが形成された石英ガラス
基板の上にDCマグネトロンスパッタ装置によりVO2
膜を形成し、その上にスパッタ法によりAl反射膜を形
成し、さらにその上にスピンコート法により紫外線硬化
型保護膜を形成する。
【0008】そして前記光ディスク20の基板側から波
長が780nmのレーザ光を照射し、前記光ディスク1
0のランド部(ミラー部)からの反射光を検出して光デ
ィスクの反射率を測定した。その結果、VO2 膜の膜厚
を変えた時の低温相と高温相に於ける夫々の反射率は、
図5に示す通りであった。図5は、本発明の光ディスク
に於けるVO2 膜の膜厚と反射率との関係を示す図であ
る。
【0009】図5に於いて、横軸はVO2 薄膜の膜厚、
縦軸はレーザ光を光ディスクの透明基板側から照射した
場合のミラー部の反射率を示す。また、実線で示す曲線
Aは周囲温度20℃で測定された低温相に於ける特性を
示し、点線で示す曲線Bは周囲温度100℃で測定され
た高温相に於ける特性を示す。図5に於いて、VO2
厚が50nmの時には、反射率が、低温相で5%、高温
相で42%であった。
【0010】この反射率の差を利用して高密度ディスク
の再生を行ったところ隣接トラックの記録マークからの
クロストークや同一トラック内の符号間干渉が減少し
た。さらに、VO2 膜厚が130nmの時には、反射率
が、低温相で20%、高温相で3%であった。この反射
率の差を利用して高密度ディスクの再生を行ったところ
同様に隣接トラックの記録マークからのクロストークや
同一トラック内の符号間干渉が減少した。
【0011】以下に、図2に示す光ディスクの再生方法
について説明をする。図2に示すROM型光ディスクの
再生は、回転している光ディスクに再生用レーザ光(再
生光)が集光されて基板側から照射され、光ディスクか
らの戻り光が検出される。そして前記戻り光を利用し
て、レーザ光を光ディスクの所定位置にスポット状に照
射するためのフォーカス制御とトラッキング制御がかけ
られ、微小な記録マーク(ピット)の読み出しが行われ
る。
【0012】光ディスク10の金属−非金属転移層2に
再生光が照射されると、その光が吸収され温度が上昇す
る。レーザ光スポットの光強度分布はガウス分布をとる
ため光ディスクが停止している場合にはレーザ光スポッ
トの中心部が光強度に応じて高温となる。しかし再生時
には光ディスクが回転しているために、レーザ光スポッ
トの周辺ではトラック方向に温度分布が生じる。即ち光
ディスクの回転方向に関してレーザ光スポットの前方、
即ち先に光ビームが照射された方の温度より、レーザ光
スポットの後方、即ち後に光ビームが照射された方の温
度が高くなる。
【0013】そしてレーザ光スポットの前方の温度が相
転移点Tcより低くなり、後方の温度がTcより高くな
るようにレーザ光の出力が設定されると、レーザ光スポ
ット内の部分部分で屈折率の差が生じる。この結果図5
に示した如く、例えばVO2 の膜厚が130nm時のよ
うに相転移点Tcより高温で反射率Rが低下する場合に
は、レーザ光スポットの前方からの反射光のみが強くな
り、再生信号が得られる。この結果再生光スポットの直
径が縮小したのと実質的に同等の効果が得られる。
【0014】また例えばVO2 の膜厚が50nm時のよ
うに相転移点Tcより高温で反射率Rが上昇する場合に
は、レーザ光スポットの後方からの反射光のみが強くな
り、再生信号が得られる。この結果再生光スポットの直
径が縮小したのと実質的に同等の効果が得られる。そし
て、隣接するトラックの記録マークからのクロストーク
や同一トラック内の符号間干渉を低減することが出来
る。
【0015】従来から知られているVO2 薄膜の製造方
法として、アルゴンと酸素の混合ガス中でバナジウム金
属をスパッタしバナジウムを酸化させる反応性スパッタ
リング法や酸素ガス中でバナジウムを電子ビームで蒸発
させ酸化させる反応性蒸着法がある。これらの方法で得
られた薄膜は、そのままでは金属−非金属転移を示さ
ず、酸素雰囲気中か空気中で熱処理を施すことによって
はじめて金属−非金属転移を示すようになると各種文献
で報告されている。バナジウムイオンは最高5価までの
原子価がとれ、代表的な酸化バナジウムとしてVO、V
2 3 、VO2 、V2 5 が知られている。
【0016】これ以外に、一般式 Vn 2n-1 (n=
3、4、6)で表される中間化合物が非常に狭い組成範
囲で存在する。それらは、平衡する酸素分圧により制御
されるため、多数の酸化物の中からVO2 薄膜だけを選
択的に得ることは難しく、また成膜の再現性も乏しい。
一方、VO2 を書き換え型光ディスクに応用した例
が、"Preparation of VO2thin film and its direct op
tical bit recording characteristics."(APPLIEDOPTIC
S Vol.22 No.2 265(1983) に記載されている。それによ
れば、バナジウム金属ターゲットを窒素−酸素プラズマ
中でRF(高周波)スパッタリングすることによって、
VO2 を成膜後の熱処理なしで得ている。
【0017】しかし、一般的に用いられる不活性ガスで
あるアルゴン中に酸素を混合させて作った場合には、薄
膜の表面性が粗く、また、金属−非金属転移を示さない
25 に似た黄色の膜が得られるとしている。(この
文献は、VO2 を記録膜として用いるものであり、本発
明は再生補助層として用いるためVO2 膜に要求される
特性が本質的に異なる。VO2 を記録膜に用いる時に
は、VO2 が本来持っている金属−非金属転移を示す温
度(68℃)を室温以下に低下させなければ記録状態
(金属状態)を保持することができない。これに対し、
本発明に於ける再生補助層(バナジウム酸化物薄膜)で
は転移温度が室温より高いことを積極的に利用し、再生
光があたった時だけ転移を示すことを利用するものであ
る。)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の高密度
型光ディスクの技術では、次のような問題点があり、再
現性良くVO2 薄膜を得ることが出来なかった。 (1)Arガス+酸素の雰囲気中ではVO2 薄膜を得る
ことができず、Arガスの代わりにN2 ガスを混入させ
てスパッタを行うと、金属−非金属転移を示さないバナ
ジウム窒化物を生成する可能性があった。 (2)RF(高周波)スパッタであり、DC(直流)ス
パッタに比較してスパッタ装置が高価であり、制御もし
難い。 (3)スパッタ電力を固定して成膜しているため、ター
ゲットの酸化状態や消耗の度合いによる変化に対応する
ことができない。 さらに、スパッタの前に行う前スパッタ(以後、プレス
パッタとも記載する)のやり方によってはターゲット表
面の酸化状態が変化し、この結果スパッタされるバナジ
ウムの酸化状態が異なるため、スパッタ電力を制御すれ
ばいつも酸化数の一定な薄膜が得られるとは限らない。
同様に成膜の回数を重ねてターゲットの消耗が大きくな
ると、スパッタされる面積が広くなり成膜速度が大きく
なるのでスパッタ電力を制御しただけでは一定の酸化状
態の薄膜を得ることはできない。本発明は、前記問題点
に鑑みて成されたもので、その目的は、大面積に屈折率
が均一な所定膜厚のVO2 膜を再現性良く形成して、光
スポット径を実質的に縮小するようにした光ディスクと
その製造方法とを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に係る発明は、「少なくとも、透明基板と、
金属−非金属転移を示すバナジウム酸化物薄膜と、反射
膜とをこの順に設けた光ディスクにおいて、前記透明基
板と前記金属−非金属転移を示すバナジウム酸化物薄膜
との間にバナジウム下地層を有することを特徴とする光
ディスク。」を提供するものであり、請求項2に係る発
明は、「請求項1記載の光ディスクにおいて、前記バナ
ジウム酸化物薄膜と前記バナジウム下地層との間に、深
さ方向に酸素の含有量が異なるバナジウム酸化物中間層
を有することを特徴とする光ディスク。」を提供するも
のである。
【0020】また、請求項3に係る発明は、「少なくと
も、透明基板と、金属−非金属転移を示すバナジウム酸
化物薄膜と、反射膜とをこの順に設けた光ディスクの製
造方法において、不活性ガスによるバナジウム金属のス
パッタリングによって前記透明基板表面にバナジウム下
地層を生成し、酸素を混合した不活性ガス中でバナジウ
ム金属を反応性スパッタリングして前記バナジウム下地
層上に金属−非金属転移を示すバナジウム酸化物薄膜を
生成することを特徴とする光ディスクの製造方法。」を
提供するものであり、請求項4に係る発明は、「請求項
3記載の光ディスクの製造方法において、前記バナジウ
ム下地層が所定の膜厚に達した時点で、前記不活性ガス
中への酸素注入を開始して前記バナジウム酸化物薄膜を
生成する際の酸素分圧になるまで徐々に酸素を注入し、
この酸素注入を行いながらバナジウム金属のスパッタリ
ングを行って深さ方向に酸素の含有量が異なるバナジウ
ム酸化物中間層を生成し、このバナジウム酸化物中間層
上に前記バナジウム酸化物薄膜を生成することを特徴と
する光ディスクの製造方法。」を提供するものであり、
さらに、請求項5に係る発明は、「請求項3、又は請求
項4記載の光ディスクの製造方法において、前記透明基
板温度を340℃以上に保ち、酸素分圧を3.5%以下
にし、かつ、成膜速度を2×10-2〜6×10-2nm/
sに制御して、DCスパッタリングによって前記金属−
非金属転移を示すバナジウム酸化物薄膜を生成すること
を特徴とする光ディスクの製造方法。」を提供するもの
である。
【0021】
【作用】光ディスクの金属−非金属転移層に再生光が照
射されると、その光が吸収され温度が上昇する。再生光
スポットの光強度分布はガウス分布をとるため停止して
いる光ディスクでは再生光スポットの中心部が高温とな
るが、回転時には再生光スポットの前方より後方の温度
が高くなる。そして再生光スポットの前方の温度が相転
移点より低く、後方の温度が相転移点より高くなるよう
にレーザ光出力が設定されると、再生光スポット内で屈
折率の変化(分布)が生じる。この結果、相転移点Tc
より高温で反射率が低下する場合には、再生光スポット
の前方からの反射光のみが強くなって再生信号が得ら
れ、相転移点Tcより高温で反射率が上昇する場合に
は、レーザ光スポットの後方からの反射光のみが強くな
って再生信号が得られる。この結果再生光スポットの直
径が縮小したのと実質的に同等の効果が得られ、光スポ
ットより小さい微小ピットからの情報が光学的に読み出
される。この結果隣接するトラックの記録マークからの
クロストークや同一トラック内の符号間干渉を低減する
ことが出来る。尚、透明基板上にバナジウム下地層を設
けると、この下地層の薄膜を核として積層するバナジウ
ム酸化物が結晶成長を起こし、金属−非金属転移を示す
多結晶のバナジウム酸化物薄膜の形成が促されるものと
考えられる。
【0022】
【実施例】本発明の光ディスクは、透明基板と反射層の
間に、温度変化に応じて金属−非金属転移を起こすバナ
ジウム酸化物薄膜物質からなる層を設けた光ディスクで
あって、再生時には、光ディスク上に照射された再生用
レーザ光(再生光)の光スポット内で生じる温度分布に
伴う光学特性の変化を利用し、光の回折限界以下の微小
な記録マークを読み出せるようにしたものである。従っ
てこの光ディスクは、特に高密度型の光ディスクに適合
するものである。まず、本発明の光ディスクで用いる金
属−非金属転移を示す物質について述べる。
【0023】金属−非金属転移を示す物質とは、その物
質の温度を変化させた時に物質の性質が金属から非金属
に又はその逆に転移するものを言う。前記金属−非金属
転移は一般にモット(Mott)転移として知られてい
る。また前記非金属とは、半導体及び絶縁体を指す。前
記金属−非金属転移に伴い、物質の電気的特性や光学的
特性が大きく変化するが、本発明の光ディスクでは、実
数部m及び虚数部kで示される複素屈折率(m−ik)
の変化に伴う反射率R或いは光の位相の変化を利用して
再生が行われる。
【0024】金属−非金属転移を示す物質としては、例
えば、VO2 、VO、V2 3 、Ti2 3 等の結晶性
の薄膜があるが、本発明の光ディスクでは転移温度Tc
が室温より高いVO2 を採用している。このVO2 薄膜
は、前記転移温度Tcより低温側では半導体的な性質を
有し高温側では金属的な性質を有するが、この性質の変
化は温度変化と共に可逆的に、即ち昇温時にも降温時に
も起こる。以下、本発明の光ディスクの製造方法につい
て、その第1の実施例をROM型光ディスクを例に図1
を基に説明する。図1は、本発明の光ディスクの構成を
示す断面図である。図1に於いて、ROM型光ディスク
20は、予め情報ピットが形成された透明な基板1の上
に、バナジウム下地層5、バナジウム酸化物薄膜層2、
反射層3、保護膜4がこの順に積層されている。前記情
報ピットは、同心円状或いは螺旋状に設けられて情報ト
ラックが形成されている。
【0025】前記基板1としては、通常の光ディスクに
用いられている一般的な透明基板材料例えばポリカーボ
ネート、アクリル、エポキシ、ポリオレフィン等のプラ
スチックや、ガラス等から選択して使用される。この基
板上には予め情報が凹凸状のピットとして周回状に形成
されているピット部と、ピットのないランド部(ミラー
部)とが設けられている。前記ピットはドライエッチン
グ法、フォトポリマ−法、射出成形法等によって製造さ
れる。
【0026】バナジウム下地層の膜厚は3〜30nmに
あり、また前記バナジウム酸化物薄膜層2は、膜厚が1
0nm〜5μmの二酸化バナジウムVOからなる薄膜
であり、前記反射層3としては、Au、Ag、Cu、A
l、In、Pt、Cr、Ni等の金属の内の1種又はこ
れらの合金が用いられる。この反射層は、真空蒸着やス
パッタにより膜厚が10〜500nmの範囲、好ましく
は膜厚が50〜200nmの範囲で形成される。前記保
護膜4としては、紫外線硬化型のフォトポリマーが好適
である。
【0027】以下、本発明の光ディスクの製造方法につ
いて図1及び図3を基に説明する。図3は直流マグネト
ロン装置の一例を示す図であり、一対の陰極(ターゲッ
ト)と陽極(基板ホルダー)からなる直流マグネトロン
装置を示す。図3に於いて、真空チャンバー11内に基
板12とターゲット22を対向して配置し、この間に膜
厚センサ14を設ける。基板にはガラス基板、ターゲッ
トにはバナジウム金属を用いる。膜厚センサー14は水
晶式のもので水晶振動子の表面に薄膜が付着すると共振
周波数が変化することを利用している。成膜の間、基板
は基板ホルダーに埋め込んだヒーター13で300〜5
00℃に加熱する。
【0028】真空チャンバー11は真空ポンプ18によ
り予め8×10-4Pa以下に排気する。排気調節弁によ
って排気量を調節した後、Arガスを導入して所定の真
空度にし、本スパッタに先立ちバナジウム金属をスパッ
タする。これによってターゲット表面の酸化層を除去す
る。続いてシャッター15を開け所定の膜厚になるまで
バナジウム下地層を成膜する。バナジウム下地層の膜厚
は3〜30nmにあり、基板を通して光を入射する場合
には、入射光量が減衰しないような膜厚にするのが好ま
しい。
【0029】ついでArとO2 の混合ガス中で反応性ス
パッタを行う。ターゲット表面の酸化状態が定常になる
までシャッター15を閉じて前スパッタをしたのち、シ
ャッターを開け所定の膜厚までVO2 を成膜する。この
とき成膜速度を膜厚センサ14でモニターして一定の速
度になるように制御器19を通して直流電源16の投入
電力を、例えば電流で調節する。成膜速度が速いとVO
2 に対し酸化不足(バナジウム過剰)となり、逆に遅い
と過剰に酸化する。バナジウムの酸化状態は酸素分圧に
敏感で、わずかな変動でも著しく変化する。
【0030】酸素分圧と投入スパッタ電力を固定しても
成膜速度は変動するためバナジウム酸化物の生成速度に
対応する成膜速度を直接モニターし、調節することが必
要となる。前記した製造方法で実験をした結果、基板温
度340℃以上で金属−非金属転移を示すバナジウム酸
化物が得られることが明らかになった。この方法により
as-depo (アズデポジション)で金属−非金属転移を示
す多結晶のVO2 を均一しかも再現性よく得ることがで
きる。
【0031】<実験例1>真空チャンバー11内の雰囲
気を3×10-4Paまで排気した後、アルゴンを導入
し、4.0×10-1Paとした。スパッタリング電流
0.5A、電圧360Vで5分間、スパッタリングを行
った。ここで、シャッター15を開け膜厚5nmのバナ
ジウム下地層を成膜し、シャッター15を閉じ放電を止
めた。その後、系内を4×10-4Paまで排気した後、
酸素とアルゴンを導入し、全圧力4.2×10-1Pa、
酸素分圧1.4×10-2Paとし、スパッタリング電流
0.1A、電圧410Vで30分間プレスパッタリング
を行った後、表面温度360℃のガラス基盤上へ本スパ
ッタリングを成膜速度を制御して行った。
【0032】成膜速度を10-2nm/sから10-1nm
/sまで変化させたところ、成膜速度2〜6×10-2
m/sの範囲でVO2 膜が再現性良く生成した。このV
2膜の温度に対する反射率変化を波長780nmで測
定したところ金属−非金属転移が68℃に観察され、V
2 膜厚が100nmのときに、低温相で11%、高温
相で20%であった。光学的変化の大きなVO2 膜が熱
処理なしで得られた。 <実験例2>実験例1と同様の条件で基板温度を340
℃にして成膜を行ったところ、実験例1と同様の薄膜が
得られた。
【0033】以上のようにして多結晶のVO2 を再現性
良く大面積で得られることができたのであるが、このV
2 薄膜を光ディスク内に設けて、光の回析限界以下の
微小な記録マークを読み出させるために用いる場合、こ
の薄膜の表面性に付いても検討する必要がある。即ち、
VO2 とバナジウムとの間には格子定数に大きな違いが
あるため、バナジウム下地層5上にVO2 を積層すると
VO2 が不規則に積層されてしまい、VO2 の結晶粒
が、回析限界以下に形成された微小な記録マーク(ピッ
ト)の大きさに比べて無視できない大きさになってしま
うのである。このように大きな結晶粒は、再生信号のノ
イズの原因となり、再生エラー発生率を増加させてしま
うことになる。そこで、本発明者らは、バナジウムとV
2 との格子定数を緩和させるために、上記バナジウム
下地層5と、上記バナジウム酸化物薄膜2との間に、深
さ方向に酸素の含有量を徐々に異ならせたバナジウム酸
化物VOx によるバナジウム酸化物中間層(以下、VO
x 中間層または中間層と記載する)を設けた光ディスク
構造とした。以下、この光ディスクに付いて説明する。
なお、上述の実施例と同様な部分については、その説明
を省略する。
【0034】図6は、本発明の光ディスクの他の実施例
の構成を示す図である。図6に於いて、ROM型光ディ
スク40は、予め情報ピットが形成された透明な上記基
板1の上に、上記バナジウム下地層5、バナジウム酸化
物VOx による中間層6、上記バナジウム酸化物薄膜層
2、上記反射層3、上記保護膜4がこの順に積層されて
いる。前記情報ピットは、同心円状或いは螺旋状に設け
られて情報トラックが形成されている。上記中間層6
は、酸素の含有比率が0から2までのバナジウム酸化物
VOx (x=0〜2)であり、深さ方向にその含有比率
が徐々に異なるように積層されている。即ち、バナジウ
ム下地層5に近いところほど酸素の含有比率は0に近
く、バナジウム酸化物薄膜層2に近いところほど酸素の
含有比率が2に近くなるようにバナジウム酸化物VOx
(x=0〜2)が積層されているのである。
【0035】次に、上記光ディスク40の製造方法に付
いて説明する。上記バナジウム下地層5を基板1に形成
するまでは上記光ディスク10と同様であり、図3に示
す直流マグネトロン装置30の真空チャンバー11内に
基板12とターゲット22とを対向して配置し、バナジ
ウム金属をスパッタする。基板12は、ガラス基板を用
いており、またターゲット22にはバナジウム金属を用
いている。上記光ディスク10と同様な方法によりバナ
ジウム下地層5を3〜30nm形成する。バナジウム下
地層5が、所定の膜厚に達した時点で、真空チャンバ1
1内に徐々に酸素を注入して酸素の含有量が徐々に異な
るVOx 中間層6を形成する。このVOx 中間層6の膜
厚は、照射レーザ光に対する透明度や、形成時間等の関
係から5〜10nmとする。また、中間層6を形成する
際の酸素分圧は、バナジウム下地層5形成時の酸素分圧
(0Pa)から次に行う本スパッタと同じ酸素分圧の間
で変化させるが、その変化方法に付いては特に限定はな
い。例えば酸素分圧を何段階かに別けて高くしても良い
し、酸素注入開始時に酸素分圧を一気に高め、所定の酸
素分圧になったら次に行う本スパッタと同じ酸素分圧に
なるまで徐々に高くしていっても良い。中間層6が所定
の膜厚に達したら、シャッタ5を閉じて放電を止めて、
プレスパッタリングを行った後、上記光ディスク10と
同様な方法でバナジウム酸化物薄膜層2を形成する。こ
のようにしてバナジウム下地層5とバナジウム酸化物薄
膜層2との間に中間層6を形成することができる。この
中間層6は、バナジウム酸化物薄膜層2と酸素の含有比
率が異なるバナジウム酸化物VOx であるので、上記光
ディスク10の製造工程に小変更を加えるだけで容易に
形成させることが可能である。
【0036】<実験例3>真空チャンバー11内の雰囲
気を3×10-4Paまで排気した後、アルゴンを導入
し、4.0×10-1Paとした。スパッタリング電流
0.5A、電圧360Vで5分間、スパッタリングを行
った。ここで、シャッター15を開け膜厚10nmのバ
ナジウム下地層5を基板12上に成膜した後、酸素を0
〜1.4×10-2Paの範囲で4段階で注入し、VOx
中間層6を合計5nmまで成膜した後、シャッター15
を閉じ放電を止めた。その後、系内を4×10-4Paま
で排気した後、酸素とアルゴンを導入し、全圧力4.2
×10-1Pa、酸素分圧1.4×10-2Paとし、スパ
ッタリング電流0.1A、電圧410Vで30分間プレ
スパッタリングを行った後、表面温度360℃のガラス
基板12上へ本スパッタリングを成膜速度を制御して行
った。成膜速度制御は、上記実験例1と同様に制御し
た。このVO2 膜の温度に対する反射率変化を波長78
0nmで測定したところ金属−非金属転移が68℃に観
察され、VO2 膜厚が100nmのときに、低温相で1
1%、高温相で20%であり、VOx による中間層6を
設けてもVO2薄膜層2の光学的特性の劣化は確認され
なかった。更に、上記実験例1で作成したVO2 薄膜表
面の状態をSEM(Scanning Electron Microscope:走
査電子顕微鏡)で無作為に選んだVO2 の結晶粒径を観
測したところ、その粒径は200〜300nmであった
のに対し、上記実験例3で作成したVO2 薄膜表面を同
方法にて観測した結晶粒径は50〜70nmであり、V
2 薄膜表面の平滑性が大幅に向上しているのが確認さ
れた。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ディス
ク及びその製造方法によれば、光学的に均一なバナジウ
ム酸化物薄膜を大面積にas-depo (アズデポジション)
で形成することが出来るので、光ディスクは、低ノイ
ズ、低エラーレートとなり、高密度記録の光ディスクの
再生が可能となり、更に、バナジウム酸化物中間層を設
けることで、バナジウム酸化物薄膜層表面の平滑性が向
上され、高密度記録された光ディスクに十分に適応させ
ることが可能となる。また、バナジウム酸化物薄膜を成
膜速度を一定に制御して形成するため、ターゲットの酸
化状態や消耗の度合いによる変化に対応することがで
き、光学的変化の大きな薄膜が得られる等により、再現
性が良くC/Nが向上すると言う効果がある。さらにバ
ナジウム下地層やバナジウム酸化物中間層は、従来の製
造工程に小変更を加えるだけで容易に形成可能であり、
従来の製造方法に比べ、高い再現性で容易にバナジウム
酸化物薄膜の形成が可能となる。尚、先願の光ディスク
に比しても、成膜環境(透明基板温度、酸素分圧、成膜
速度等)の制御が比較的粗であっても、より再現性良
く、より大面積にVO2 薄膜を形成することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスクの第一の実施例の構成を示
す断面図である。
【図2】先願の光ディスクの構成を示す断面図である。
【図3】直流マグネトロン装置の一例を示す図である。
【図4】VO2 膜の温度と反射率との関係を示す図であ
る。
【図5】本発明光ディスクに於けるVO2 膜の膜厚と反
射率との関係を示す図である。
【図6】本発明の光ディスクの第二の実施例の構成を示
す断面図である。
【符号の説明】
10、20、40 光ディスク 1 透明基板 2 バナジウム酸化物薄膜 3 反射層 4 保護層 5 バナジウム下地層 6 中間層(バナジウム酸化物中間層)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、透明基板と、金属−非金属転
    移を示すバナジウム酸化物薄膜と、反射膜とをこの順に
    設けた光ディスクにおいて、 前記透明基板と前記金属−非金属転移を示すバナジウム
    酸化物薄膜との間にバナジウム下地層を有することを特
    徴とする光ディスク。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光ディスクにおいて、 前記バナジウム酸化物薄膜と前記バナジウム下地層との
    間に、深さ方向に酸素の含有量が異なるバナジウム酸化
    物中間層を有することを特徴とする光ディスク。
  3. 【請求項3】少なくとも、透明基板と、金属−非金属転
    移を示すバナジウム酸化物薄膜と、反射膜とをこの順に
    設けた光ディスクの製造方法において、 不活性ガスによるバナジウム金属のスパッタリングによ
    って前記透明基板表面にバナジウム下地層を生成し、 酸素を混合した不活性ガス中でバナジウム金属を反応性
    スパッタリングして前記バナジウム下地層上に金属−非
    金属転移を示すバナジウム酸化物薄膜を生成することを
    特徴とする光ディスクの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の光ディスクの製造方法にお
    いて、 前記バナジウム下地層が所定の膜厚に達した時点で、前
    記不活性ガス中への酸素注入を開始して前記バナジウム
    酸化物薄膜を生成する際の酸素分圧になるまで徐々に酸
    素を注入し、この酸素注入を行いながらバナジウム金属
    のスパッタリングを行って深さ方向に酸素の含有量が異
    なるバナジウム酸化物中間層を生成し、このバナジウム
    酸化物中間層上に前記バナジウム酸化物薄膜を生成する
    ことを特徴とする光ディスクの製造方法。
  5. 【請求項5】請求項3、又は請求項4記載の光ディスク
    の製造方法において、 前記透明基板温度を340℃以上に保ち、酸素分圧を
    3.5%以下にし、かつ、成膜速度を2×10-2〜6×
    10-2nm/sに制御して、DCスパッタリングによっ
    て前記金属−非金属転移を示すバナジウム酸化物薄膜を
    生成することを特徴とする光ディスクの製造方法。
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