JP2658224B2 - 情報記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体

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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used

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  • Optics & Photonics (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は情報記録媒体に関するもので、特にレーザ光
や電子線などのエネルギービームの照射により、情報の
記録を行なう光ディスク装置などに使用される情報記録
媒体に関する。
[従来の技術] 光情報記録媒体における記録方式で、媒体の相変化に
伴う光学特性の差、例えば結晶状態と非晶状態の反射率
の差を記録に利用する方式では、媒体薄膜自体の形状変
化を必要とせず、蒸発物による汚染の問題もなく、更に
は保護膜を付与して耐久性を向上させることが可能であ
る等の利点があり、In−Se系薄膜、Te低酸化物薄膜、Sb
−Te系薄膜、Te−Ge系薄膜など種々の材料が提案されて
いる。これらの材料は、その組成を適切に選べば、エネ
ルギービームの照射条件を切替えて非晶相と結晶相を可
逆的に繰返し記録の書換えを行なうという材料設計や、
媒体ノイズが少なく記録部位(以下マークという)の形
状が一定でマーク端が明瞭な信号品質の良い優れた追記
特性を持つ材料設計も可能である。
これら種々の材料組成を持つ媒体の性能を評価する場
合、媒体特性がある一定の規格条件を満足するか否かで
判断する方法は、システム側との互換性からも好ましく
合理的な方法であろう。
現在、追記型の記録媒体については、ISO規格案が最
終決定を待つ段階にあり、更には、書換え型の媒体や、
CDの規格をベースとした追記型のCD等を規格化する動き
が見られている。しかしながら、例えば追加型の媒体を
見た場合、この規格案を満足させるのは容易ではなく、
記録密度、信号品質を示すキャリア対ノイズ比(以下CN
Rという)あるいは記録感度などバランス良く備えた媒
体を開発するのは簡単ではない。
その中で、特にTe−Ge系薄膜材料は、蒸着やスパッタ
等の周知の薄膜形成技術を用いて容易に薄膜を形成する
ことができ、また相変化前後の非晶と結晶の状態での反
射率の差(記録マージン)が割合い大きく取れるという
利点があり、種々の元素を添加して幅広く特性を制御で
きるため、活発に研究されている材料の一つであり、既
に幾つかの材料や組成が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] Te−Ge系材料に種々の元素を添加して、3元系、4元
系とするような特性改善がいくつか提案されている。特
開昭62−152786号公報においては、Te−Geに多種類の元
素を添加して良好な特性が得られると主張している。し
かしながら、実施例にはTe−GeにTlとCoを単独または両
者を添加した場合の改善効果を示すに止まり、実際の記
録特性の評価に重要なCNRや媒体ノイズなどに関しては
何等具体的な検討も開示もなされていない。実際にこれ
らの薄膜を作製してISO規格案に沿って評価すると、高
密度記録条件でのCNRが不十分であり、ノイズの増加に
よる信号品質の低下が見られる等の問題があり、実用性
に乏しいものであった。また他の元素については、ただ
Tl、Co、あるいはGeの一部を他の元素、例えばハロゲン
元素、アルカリ金属元素、Ti、Pb、Sb、Au、Sn、Bi、In
などの置換してもよい、等と単に記述されているのみで
ある。特にBiとPbに関し詳説すると、該特許に示された
特性項目が例えば良好であったとしても、必ずしもCNR
やノイズ特性などの媒体の実用的な諸特性が良好になる
とは言い難い。ましてや、BiとPbを同時に添加し、4元
系としたことによる作用効果については、有効かつ実証
的な知見を何等開示していない。例えばTe−GeにBiやPb
を個別に添加した記録膜では、記録の感度や速度あるい
はノイズ特性などを見ると、それぞれに比較的優れた特
徴を見出せるものの、光記録媒体に要求される高密度記
録特性ではいずれも十分なCNRを得ることが困難であ
り、実用的な材料とは言えない。
また特開昭61−152487号公報では、Te−GeにIII、I
V、V属の元素を添加する提案が見られるが、その骨子
はあくまでもTe−Geに前記元素のうち1つを添加したも
のにすぎない。すなわち実施例としてはTe−GeにSbを添
加した組成が示されているにすぎず、またその他に、Te
−GeにBi、Inのうち1つを添加させた場合の効果につい
て言及されているにすぎない。
更にTe−GeとBiからなる薄膜については、特開昭62−
209741号においても提案されており、この記録膜は実用
的なレーザ出力で結晶化記録が可能であるが、高密度記
録におけるCNR値を見るとまだ実用的なレベルとは言え
ない。またこの組成ではBiの添加量を増すと結晶化温度
が下がり、記録の信頼性が低下するという問題がある。
本発明はかかる問題点を改善し、Te−GeにBiとPbを同
時に添加し、かつその組成を特定の範囲となすことによ
って、結晶化温度が適切で記録保持性に優れ、記録感度
が良好で、低ノイズで再生振幅が大きい信号が得られ、
高密度記録時においても信号品質の優れた情報記録媒体
を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] かかる本発明の目的は、基板上に形成された記録薄膜
にエネルギービームを照射し、直接又は間接に発生する
熱により、上記薄膜の光学特性を変化せしめて、情報の
記録を行う情報記録媒体において、該記録薄膜がテルル
(Te)、ゲルマニウム(Ge)、ビスマス(Bi)および鉛
(Pb)の4元素から主としてなり、かつその組成が、一
般式 (TexGe100−x)100−p−qBipPbq x:(TeとGe)中のTeの原子数% p:薄膜中のBiの原子数% q:薄膜中のPbの原子数% と表わした場合、x、p、qの範囲がそれぞれ40≦x≦
75、1≦p≦20、1≦q≦20であることを特徴とする情
報記録媒体により達成される。
本発明の記録薄膜は、テルル(Te)、ゲルマニウム
(Ge)、ビスマス(Bi)および鉛(Pb)の4元素から主
としてなるもので、その組成は下記組成式を満足すこと
が重要である。すなわち、 (TexGe100−x)100−p−qBipPbq x:(TeとGe)中のTeの原子数% p:薄膜中のBiの原子数% q:薄膜中のPbの原子数% と表わした場合、x、p、qの範囲がそれぞれ40≦x≦
75、1≦p≦20、1≦q≦20であることが必要である。
BiやPbが、この範囲外で少ない場合には、ノイズが増
加したり、CNRが低下したりして好ましくなく、一方多
い場合には、適切な結晶化温度が得られず、安定な非晶
相を形成しづらくなったり、本発明で述べるような優れ
た記録特性が発現しにくくなり好ましくない。
またxの範囲は、この範囲外で結晶化速度が十分得ら
れなかったり、均一な結晶化が困難になりノイズ特性が
悪化したりして好ましくない。
本発明の効果をより好ましく発現させるには、xや
p、qはそれぞれ45≦x≦65、3≦p≦15、3≦q≦15
の範囲であることがより好ましい。
記録薄膜の膜厚は、特に限定されないが、例えば記録
膜の表面と裏面との反射光を干渉させて非晶相と結晶相
の反射率変化を増幅する膜厚干渉効果を利用する場合に
は、70〜120nmの範囲に設定できる。また記録薄膜の裏
面側に、直接または拡散防止層を介して反射層を設ける
場合には、約半分の膜厚にすれば同様な干渉効果が期待
できる。
反射層はTe、BiおよびPbを主成分として構成すること
ができ、特に本発明の記録薄膜の一般式組成において、
原子数%で、Geの全含有量を除き、かつTeの全含有量か
らGeの全含有量を引いた量をTe含有量とした組成膜とす
ると、記録層との間での歪みや応力が緩和され、剥がれ
やクラックの発生が抑制できる。更には、記録層との間
で相互に組成元素の拡散等が生じたとしても、元来記録
層の成分であるため、記録層の特性劣化を生じにくくし
たり、最小限に抑制することができ好ましい。
またSb、Bi、Sn、Au、Al、Ti、Ni、Cr、Pb等の金属ま
たはそれらの合金を反射層に用いれば、例えばAu、Alは
良好な冷却効果、Ti、Crは拡散防止効果、Sb、Bi、Sn、
Ni、Pb等は膜形成が容易で反射率も十分であるなどの利
点があり好ましい。
反射層の膜厚は特に限定されないが、10〜80nmが実用
的にも好ましい。反射層は、また冷却層として、熱伝導
による記録マーク周辺の過剰な結晶化を防止し、マーク
形状が一定で端部が明瞭となるような記録の高品質化の
効果も期待できる。
本発明に用いられる基板としてはポリメチルメタクリ
レート樹脂、ポリカーボネイト樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル
樹脂、スチレン系樹脂などの高分子樹脂や、ガラス板、
また場合によってはAl等の金属板などを用いることがで
きる。
本発明の記録媒体は本来の特性を効果的に発現させる
ため、基板と記録薄膜の間や媒体の表面などに保護層
や、記録層と反射層の間に拡散防止層を形成できる。
保護層は、SiO2、ZrC等の無機膜や紫外線硬化膜など
を、蒸着、スパッタ、スピンコート等の方法を用いて形
成したり、エポキシやポイカーボネイトなどの樹脂、フ
ィルム、ガラスなどを接着貼合わせたり、ラミネートし
てもよい。
拡散防止層は、記録層と反射層の間での元素の拡散を
抑制し特性の劣化を押えるために設けるもので、SiO2
どの保護層と同様な材料が使用できる。
また前記保護層および拡散防止層を、Zr、Ta、Tiおよ
びWから選ばれた少なくとも1種の金属と、ケイ素、酸
素および炭素を含む成分で構成することができる。この
場合、各成分の好ましい含有量としては、上記金属の含
有量3〜40原子%、ケイ素の含有量5〜30原子%、酸素
の含有量5〜70原子%、炭素の含有量3〜40原子%の範
囲となすのがよく、これにより良好な記録層の保護性
能、すなわち記録層の膜質変化や性能劣化を抑えること
ができるとともに、記録層や反射層などとの接着力を高
めることができる。
拡散防止層の膜厚は特に限定されないが、100nm以下
にすれば、冷却効果も有効に利用でき好ましく、40nm以
下、更に20nm以下にすれば、記録層の膜厚干渉効果への
影響を少なくすることができる。
これらの保護層や拡散防止層により、耐久性や耐吸湿
性の向上、記録層の保護コート、基板からの剥離や盛り
上がりによる変形の防止、媒体の融解、蒸発、拡散など
による媒体の消失、などの悪影響の防止、およびそれら
の効果による、非晶と結晶の可逆変化を利用する場合の
記録消去の繰返し性の向上等の効果が期待できる。
[製造方法] 本発明の記録薄膜の作製法としては種々の方法が挙げ
られるが、一例としてマグネトロンスパッタ法による作
製法を説明する。
本発明の記録媒体は、1,2mm厚、3×3cmのパイレック
スガラス、または1.2mm厚、13cm直径、1.6μmピッチの
スパイラル・グループ付きのポリカーボネート(以下PC
という)製の基板を10〜150rpmで回転させ、組成や膜厚
の均一化を図りながら、例えば、保護層、記録層、拡散
防止層あるいは反射層を各々目的に応じて順次積層形成
する。スパッタ条件は、スパッタガスにアルゴンガスを
用い、RF出力数+〜1KW、真空度8×10-1Pa〜3×10-1P
a程度の条件範囲で行えばよい。
保護層や拡散防止層はSiO2やZrCのターゲットを用い
て、水晶振動子膜厚計でモニターしながら、単独または
同時スパッタして形成すればよい。
記録層はBi、Pb、TeおよびTe−Ge合金を、水晶膜厚計
でモニターしながら同時スパッタして所定組成の記録膜
とする。ターゲット部材には、他にBi 2Te 3やTe−Pbの
合金などや、所定薄膜組成となるよう勘案した(Te、G
e、Bi、Pb)の4元素ターゲットを用いてもよい。反射
層はTe、Bi、Pbやそれらの合金、あるいはAu、Sb、Sn、
Bi、Pb、Al、Ti、Ni、Cr等の金属やそれらの合金を記録
薄膜と同様に形成すればよい。
当然ながら、装置により適切なスパッタ条件は一定で
はなく、上記以外の条件で記録媒体を作製してもよいこ
とは言うまでもない。
本発明の記録薄膜のその他の作製方法としては、例え
ば真空蒸着法や電子ビーム蒸着法などの薄膜形成技術が
挙げられる。
[用途] このようにして得られた本発明の記録媒体は、特に光
ディスク、光テープ、光カード、光フロッピーディス
ク、マイクロフイッシュ、レーザCOM等の情報記録媒体
として好ましい特性を備えたものである。しかしなが
ら、このような用途にのみ限定されるものではなく、光
学特性の差を記録に利用するあらゆる用途に適用可能な
ことは言うまでもない。
[測定法] 本発明の実施例で用いる評価法を説明する。
転移温度 ガラス基板上に作製した記録薄膜上に一対の電極を設
け、その一端に30kΩの抵抗を直列に接続する。残る電
極と抵抗の両端に5Vの一定電圧を印加し、電圧計で抵抗
の両端の電圧を測定し、これより薄膜の印加電圧と電流
を求め、抵抗値を算出する。次に加熱炉を用いて基板全
体を均一に加熱するとともに、温度制御器で約10℃/分
の速度で昇温しながら抵抗を測定し、高抵抗から低抵抗
へ変化する点を求め、その時の温度を転移温度とした。
組成 ガラス基板上に作製した記録薄膜を王水、硝酸などで
溶解させ基板から分離させた。この溶液を高周波誘導結
合プラズマ(ICP)発光分光分析法(セイコー電子
(株)SPS−1100型)により、各元素の含有量を求め、
組成比(原子数%)を算出した。
記録・消去特性 PC製のグルーブ付光ディスク用基板上に記録薄膜を形
成したものを試料とした。評価装置は波長830nmの半導
体レーザーを組み込んだ光ヘッドとディスク回転装置お
よびそれらの制御回路で主に構成されている。光ヘッド
は、回転するディスク基板を通して、記録薄膜上に開口
数0.5の対物レンズでレーザー光を集光し、基板に刻ま
れたグループに沿ってトラッキングするように制御され
ている。記録は1〜15mWの記録パワーで、周波数が0.2
〜5MHz、信号のデューティを10〜90%として測定した。
線速度は1.2〜12m/秒とした。CNRは、記録信号を0.7mW
で再生し、30KHzと10KHzのバンド幅としたスペクトラム
・アナライザを用いRF信号から求めた。またキャリア周
波数位置でのノイズは、その前後のノイズ値から補間に
より求めた。
[実施例] 本発明をさらに実施例に基づいて、詳細に説明する。
実施例1〜3、比較例1 製造方法で述べたスパッタ法により、パイレックスガ
ラス基板とPC製基板の夫々に保護層、記録層、保護層を
順に形成した。基板は毎分40回転させて、組成と膜厚の
均一化を図った。
まず、真空度5×10-1paの条件で、基板上にSiO2保護
層を約100nm形成し、その上にBi、Te、Pbとそれらの合
金、およびTe50Ge50の合金を水晶振動子膜厚計でモニタ
しながら、同時スパッタして膜厚約95nmの記録層を形成
した。最後に厚さ150nnmのSiO2層を形成し保護層とし
た。作製した実施例1〜3と比較例1のIPC発光分光分
析法で求めた組成、および記録条件(下記)を3通りに
変えて測定したCNR値と、転移温度を表1に示す。
「記録条件」 記録条件1:5.5m/秒、3.7MHz、25%デューティ、30KHzバ
ンド幅 記録条件2:4m/秒、1MHz、50デューティ、30KHzバンド幅 記録条件3 3T:1.25m/秒、0.72MHz、25%デューティ、10KHzバンド
幅 11T:1.25m/秒、0.2MHz、50%デューティ、10KHzバンド
幅 実施例はいずれも、高密度記録である記録条件1(マ
ーク間隔1.49μm)でCNRが45dB以上、低密度記録の記
録条件2(マーク間隔4μm)で55dB以上と優れた記録
・再生特性を示している。一方比較例は記録条件2では
53dBを示すものの、高密度の記録条件1ではCNR値が43d
Bと低く、ISO規格案で要求されている45dBを満たしてい
ない。このように本発明の記録媒体は、単純な三層構成
という製造が容易でかつ安価な構造に形成した場合にお
いても、十分な高密度記録特性が得られる。
また低速で可変マーク長記録であるコンパクトディス
ク対応の記録条件3での比較では、最長マーク(11
T)、最短マーク(3T)のいずれも比較例は実施例に比
べCNR値で3〜7dB低い値となっており、特に高密度の3T
条件ではCNRは48dBと50dBを切っている。
更に、既記録信号の保存安定性に影響する結晶化温度
は、本発明における実施例ではBiとPbをともに添加する
ことにより150℃以上が得られているが、比較例では123
℃と20℃以上も低下しており、記録情報の長期保存性が
大幅に低下していると言える。
なお実施例1〜3のいずれも、記録条件1で記録した
場合、記録に伴うノイズの増加は1.5〜2.4dB程度であ
り、非常に少なかった。
実施例4 実施例1と同様の方法でPC製基板上に、SiO2を100nm
(Te53Ge47)84Bi11Pb5記録層を36nmの順で形成した。
次いで、試料(イ)は該記録層の上にTe24Bi54Pb24組成
の反射層を20nm形成し、更にSiO2を150nm保護層として
積層した。また試料(ロ)は、拡散防止層としてSiO2
20nm形成した後、同じくTe24Bi52Pb24組成の反射層を20
nm形成し、その上にSiO2を150nm保護層として積層し
た。更に試料(ハ)は、拡散防止層を20nm厚みで、SiO2
とZrCがモル%比で74:26となるよう同時スパッタして形
成した以外は、試料(ロ)と同じ組成および構成で作製
した。
線速度5.5m/秒、3.7MHzの高密度記録条件で記録・再
生したところ、バンド幅30KHzで、試料(イ)〜(ハ)
のいずれも50dB以上のCNRが得られた。また記録後のノ
イズの増加も非常に小さく、3dB以下であった。
実施例5 試料(ニ)は、記録層を(Te55Ge45)91Bi5Pb4に、反
射層をTiとし、試料(ホ)〜(リ)は、記録層を(Te63
Ge37)82Bi6Pb12に、反射層を各々Au、Al、Sb、Sn、Cr
とした以外は、実施例4の試料(ロ)と同様な膜厚およ
び層構成の光記録媒体を作製した。
これらの光記録媒体(ニ)〜(リ)を線速度5.5m/
秒、3.7MHzの高密度記録条件で記録・再生したところ、
いずれも必要とされる45dB以上のCNRが得られた。
[発明の効果] 本発明による記録媒体は以下に述べるような優れた効
果を奏するものである。
記録の再生信号振幅が大きく、媒体のノイズが小さ
い、CNR特性の良好な光記録媒体が得られる。
高密度記録条件における信号振幅の低下が少ない記
録特性の良好な光記録媒体が得られる。
記録層を薄くし、反射層を設けることにより、記録
マークの端部のきれの良好な、CNRを向上させた光記録
媒体が得られる。
記録層を構成する元素を主体とする反射層を設ける
ことにより、記録層と反射層間の拡散による記録特性の
劣化のない光記録媒体が得られる。
記録層と反射層の間に拡散防止層を設けることによ
り、反射層材料に左右されない、良好かつ安定した記録
特性をもつ光記録媒体が得られる。
結晶化転移温度が適切な温度にあり、既記録情報の
長期保存性に優れた光記録媒体が得られる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成された記録薄膜にエネルギー
    ビームを照射し、直接又は間接に発生する熱により、上
    記薄膜の光学特性を変化せしめて、情報の記録を行う情
    報記録媒体において、該記録薄膜がテルル(Te)、ゲル
    マニウム(Ge)、ビスマス(Bi)および鉛(Pb)の4元
    素から主としてなり、かつその組成が、一般式 (TexGe100−x)100−p−qBipPbq x:(TeとGe)中のTeの原子数% p:薄膜中のBiの原子数% q:薄膜中のPbの原子数% と表わした場合、x、p、qの範囲がそれぞれ40≦x≦
    75、1≦p≦20、1≦q≦20であることを特徴とする情
    報記録媒体。
  2. 【請求項2】記録薄膜に隣接して反射層を設けてなる請
    求項1記載の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】記録薄膜と反射層の間に拡散防止層を有し
    てなる請求項2記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】反射層がTe、BiおよびPbから主として構成
    されてなる請求項2または3記載の情報記録媒体。
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