JP2629717B2 - 情報記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体

Info

Publication number
JP2629717B2
JP2629717B2 JP62176612A JP17661287A JP2629717B2 JP 2629717 B2 JP2629717 B2 JP 2629717B2 JP 62176612 A JP62176612 A JP 62176612A JP 17661287 A JP17661287 A JP 17661287A JP 2629717 B2 JP2629717 B2 JP 2629717B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
thin film
recording medium
film
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62176612A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63147689A (ja
Inventor
俊晴 中西
元太郎 大林
草人 廣田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TORE KK
Original Assignee
TORE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TORE KK filed Critical TORE KK
Publication of JPS63147689A publication Critical patent/JPS63147689A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2629717B2 publication Critical patent/JP2629717B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、情報記録媒体に関するもので、特にレーザ
光や電子線などのエネルギービームの照射により、情報
の記録を行なう光ディスク装置などに使用される情報記
録媒体に関する。
〔従来の技術〕
光情報記録媒体には、大別して次の2つの方法が従来
より提案されている。
第1の方法はレーザ光や電子ビーム等のエネルギー
ビームを照射し、その熱による融解や蒸発を利用して、
媒体に穴(ピット)を開け記録する方式であり、これに
例えばTeやTe系化合物、カルコゲン化合物、金属化合
物、有機色素等の薄膜がある。
第2の方法は該記録媒体へのビームの照射により、
例えば非晶質を結晶化させたり、逆に結晶を非晶化させ
るなどの方法により、媒体自体の光学的特性(屈折率、
反射率など)を変化せしめる方式であり、これには、カ
ルコゲン化薄膜、Te低酸化物薄膜、TeGe薄膜などが知ら
れている。
このようにして記録した情報を再生するには、読出し
用ビームを該記録箇所に照射して行なうのであるが、そ
の場合、の方式ではピット形成(穴開き)部位と、そ
うでない部位との反射光の差として、では記録光によ
る構造変化が生じた部位とそうでない部位との反射率の
変化による反射光の差として、再生信号が取出されるの
である。
また上記媒体自体の特性の改善以外に、良質の再生信
号を得るために、種々の方法が考案されている。特に
の方式の場合、結晶化した部分の反射率をより高くする
こと、又は非晶部分の反射率をより低くすること、ある
いは逆に結晶化部分の反射率を非晶部のそれより低くす
るなどの種々の方法が考えられている。その一例とし
て、記録媒体での表面と裏面での反射光が各々1/2波長
分だけの光路差が付くように媒体の膜厚を調整してお
き、その膜厚干渉の効果で反射光を打消して反射率を下
げておき、記録ビームを照射した時、その部位の膜の複
素屈折率の変化で膜の干渉条件がずれることを利用し
て、反射率変化の差を増幅する方法が良く知られてい
た。
〔発明が解決しようする問題点〕
しかしながら、上記従来の記録媒体には、下記のよう
な種々の問題点が存在しており、必ずしも十分に満足で
きるものではなかった。
即ち、項の方式の媒体では、記録光の加熱により媒
体にピットを形成する訳であるが、記録に要するエネル
ギーが少なくてすむ感度の良い媒体を得ることはそれ程
容易ではなく、例えば、高速回転での記録には感度が不
足する場合があったり、さらにまた、形成された穴の輪
郭が乱れたり、周囲が盛り上がったり、ピット内に残留
物が残ったりして、信号対雑音比を悪化させる事があっ
た。また、該記録媒体には、保護膜等の被覆膜を付ける
事が出来ないために長期間にわたり膜の特性を安定化さ
せることが困難であった。さらに、穴形成により生じた
蒸発物による周辺の汚染、人体への害等の問題も無視で
きないものがあった。
一方項の方式による記録媒体では、上記項の穴開
き型の場合のような記録部位の形状の乱れも少なく、ま
た保護膜を付ける事が可能な為、膜自体も安定性への要
求もそれ程厳しいものではない。また蒸発物による汚染
もほとんどないという利点があった。しかしながら、こ
のような材料で、記録部とそうでない部分との光学特性
の差が大きく、再生信号の振幅の大きくとれる良い記録
媒体を見出すのは容易ではなかった。このような材料の
内で、TeGeは、蒸着やスパッタ等の周知の薄膜作製技術
を用いて容易に薄膜を形成することができ、また結晶と
非晶との反射率の差(記録マージン)も割合大きく取れ
るという利点があった。
しかしながらTeGeに於いても、実際に円盤状基板に薄
膜を形成し、記録特性を評価した所、以下のごとき問題
点を有している事が分かった。即ち、本発明者等がTeGe
薄膜について実験を行なった結果によれば、再生信号の
品質を示す重要な項目であるC/N(キャリア信号とノイ
ズとの比)も十分とは言えなかった。また再生信号の大
きさを示す、記録マージンも項の媒体と比較し、決し
て十分とは言えず、またこの場合、TeGeの膜厚を上記膜
厚干渉効果が期待できるように設定すると、記録波長で
の反射率が小さくなりすぎ、安定なトラッキングやフォ
ーカシングの制御に必要なだけの反射光の強度を得るの
が困難であった。さらに、膜厚を変えて反射率を上げ、
この問題を避けた場合、記録マージンが更に低下すると
いう問題が生じてきた。
本発明はかかる問題点を改善し、C/Nの優れた情報記
録媒体を提供することを目的とするものである。さらに
は、十分な記録マージンを保持したまま、安定なトラッ
キングやフォーカシングの制御に必要なだけの反射光の
強度が得られるようにした記録媒体を提供することを目
的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
かかる本発明の目的は、基板上に薄膜を形成し、該薄
膜上へのエネルギービームの照射により、直接又は間接
に発生する熱により、上記薄膜に、光学的特性を変化せ
しめ、情報を記録する情報記録媒体であって、上記薄膜
を構成する元素が、ガリウム、アンチモン、ゲルマニュ
ームおよびテルルの4元素を主成分とすることを特徴と
する情報記録媒体により達成される。
本発明における記録薄膜とは、ガリウム(Ga)、アン
チモン(Sb)、テルル(Te)、ゲルマニューム(Ge)を
主要構成元素として含有するものをいう。その組成は特
に限定されるものではないが、本発明の効果を効果的に
発現せしめるには、以下の様な一般式で表わされる組成
が好ましい。即ち、 (GaySb100-y(TezGe100-z100-x y:(GaとSb)中のGaの原子数% z:(TeとGe)中のTeの原子数% x:薄膜中の(GaとSb)の原子数% と表わした場合、xの範囲は、2≦x≦50にあることが
好ましい。この範囲外で、xが少ない場合には、Ga、Sb
を含有したことによる本発明の優れた効果が発現しにく
い。一方多い場合には、安定な非晶構造を持つ薄膜を容
易に形成できなくなったり、本発明で説明しているよう
な、適切な転移温度を持つ薄膜を形成しにくくなったり
して好ましくない。さらにyとzについては、次の範囲
に有ることがより好ましい。
2≦y≦70、30≦z≦70 この範囲外では、安定な非晶構造を持つ薄膜を容易に
形成できなくなったり、適切な転移温度を持つ薄膜を形
成できなくなったりなどして好ましくない。
また本発明での効果をより好ましく発現させるには、
xは、3≦x≦30の範囲がより好ましく、更に好ましく
は、5≦x≦25の範囲がよい。またyやzについても、
5≦y≦60、40≦x≦60の範囲がより好ましい。
また記録膜の膜厚は特に限定されるものではないが、
上記のように膜厚干渉効果を積極的に利用する場合に
は、本発明での記録媒体を用いた場合、80〜120nmの範
囲に設定するのが好ましい。しかしながら、これ以外の
膜厚において、該記録媒体を使用しうることは、本発明
の記録媒体が、光ビームによる媒体自体の光学特性の変
化を利用しているところに特徴があることからも明らか
である。
また本発明に用いられる基板としては、ポリメチルメ
タクリレート樹脂、ポリカーボネイト樹脂、エポキシ樹
脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、スチレン系樹脂、などの高分子樹脂や、ガ
ラス板、また場合によってはAl等の金属板なども用いる
ことが出来る。
さらに本発明の記録媒体の本来の特性を効果的に発現
させるために、基板と記録層の間や記録層の上などに保
護層を設けることが出来る。保護層は、蒸着、電子ビー
ム蒸着、スパッタ、スピンコートなどの方法を用いて、
SiO2等の無機膜や紫外線硬化膜などを設けてもよいし、
接着剤などを介して、エポキシ、ポリカーボネイトなど
の樹脂、フィルム、ガラスなどを張り合わせてもよく、
ラミネートなどの方法を用いてもよい。このように保護
層により種々の効果か期待できるが、その1例として、
耐久性や耐吸湿性などの向上による記録媒体の長寿命化
や、ディスク貼り合わせの省略によるディスク単板での
使用などが挙げられる。さらにエネルギービームやヒー
タなどの加熱手段により記録媒体を高温にさらす場合、
記録膜の基板からの剥離や盛上りによる変形などの防
止、記録媒体の融解、蒸発、拡散などによる媒体の消失
など悪影響の防止などの効果が期待できる。
また当然のことであるが、本発明では記録薄膜自体の
光学特性変化を利用している為、基板や保護膜自体は直
接的に記録性に関与するものではなく、例示した以外の
物を適用することは、何等差支えない。また場合によっ
ては、保護層は省略したとしても何等、本発明の趣旨を
逸脱するものではない。さらに付加えるならば、本発明
の趣旨から明らかなように、本発明で挙げた構成以外の
構成を取ったとしても、本質的に記録薄膜自体の光学特
性変化を利用していれば、本発明の趣旨を逸脱するもの
ではないことは、言うまでもない。
〔製造方法〕 本発明の記録媒体の製造方法としては、種々の方法が
挙げられるが、以下に述べる真空蒸着法やスパッタ法が
簡便かつ容易な法応として有効である。
第1図および第2図は真空蒸着法による製造装置の1
例を示すもので、その基本構造は1(1a、1b、1c、1d)
が抵抗加熱用蒸発ボート、2がボートに対応するように
スリット(2′a、2′b、2′c、2′d)が設けら
れたスリット板、3がシャッタで、4(4a、4b)が各々
の蒸発量をモニターするための膜厚センサである。これ
ら装置を設置した真空槽8には、また基板5を取付ける
ためのステージ7があり、モータ等の駆動装置6によ
り、回転可能なように設定されている。各蒸発ボートか
らの蒸気は各々スリットを通して基板に到達するように
設定されており、それぞれ独立に制御が可能である。
このような装置で本発明の記録媒体を作製するには、
例えば最も簡便には1aにGaSb合金、1bにTe合金をセット
し、各々独立に、膜厚センサー4a、4bを基に、予め設定
した量を蒸発させればよい。基板は駆動装置6により60
〜600rpm範囲で回転させておく。本発明者らが検討した
結果では、このような方法で製作した膜は十分に均質的
であり、本発明の趣旨を十分に満足するものであった。
勿論、より精密な組成の制御を望む場合、各々独立のボ
ートに4つの元素を入れ、独立に制御してもよい。さら
には、1aにはTe、1bにはGe、1cにはGaSbというふうに、
これらの方法を組合わせても良いことは言うまでもな
い。
次にスパッタ法について、第3図に例示したマグネト
ロンスパッタ方式による記録膜の作製法について説明す
る。基本構造はスパッタターゲット10とそれに対向して
配置された基板ホルダー7と膜厚センサー4とからな
る。スパッタ放電開始後、シヤッタ3を開けると、基板
5への膜形成が開始され、蒸着法の場合と同様に膜厚セ
ンサー4で基板5への付着量がモニターされる。基板ホ
ルダーを10〜300rpmで回転させることにより十分に均質
な記録膜が作製可能である。本発明の組成を満足する記
録薄膜を作製するには、例えばTeGeターゲット上にGaSb
やSbなどの合金ペレットを所定組成となるうように配置
してコスパッタしてもよいし、(Ga、Sb、Te、Ge)の4
元素合金ターゲットを作製し、その組成はスパッタ後の
薄膜が所定組成となるよう各元素のスパッタ率を勘案し
て調整してもよい。なおスパッタガスとしては、アルゴ
ンなど不活性ガスを使用し、RF出力100〜200W、スパツ
タ時真空度5×10-2〜3×10-3Torr程度の条件で行なう
ことができる。当然のことながら、適切なスパッタ条件
は装置により一定ではなく、この条件以外の条件で記録
媒体を作製してもよいことはいうまでもない。
これらの方法で作製する記録媒体の膜厚としては特に
限定されないが、80〜120nmの範囲に設定すると膜厚干
渉効果により記録マージンが大きくとれ、本発明の記録
媒体の特性を最もよく利用することができる。
さらに記録薄膜の他の作製方法としては、例えば電子
ビーム蒸着法などの薄膜作成技術が挙げられる。
[測定法] 本発明の実施例において用いられる評価方法について
説明する。
転移温度 製造方法で述べたようにして、ガラス基板上に作製し
た記録薄膜上に一対の電極を形成し、その一端に30kΩ
の抵抗を直列に接続する。残る電極と抵抗の両端に5Vの
一定電圧を印加し、電圧計で抵抗の両端電圧を測定し、
これより薄膜の印加電圧と電流を求め、抵抗値を算出す
る。次に加熱炉を用いて基板全体を均一に加熱すると共
に、温度制御器で約10℃/分の速度で昇温しながら、抵
抗を測定し、高抵抗から低抵抗へ変化する点を求め、そ
の時の温度を移転温度とした。
記録マージン ガラス基板上に作製した記録薄膜の非晶状態の基板側
の反射率と結晶状態の基板側の反射率を、分光光度計
((株)日立製作所製 323型)を用いて測定し、特に
記録に使用する半導体レーザの波長である830nmの反射
率の差を求め、記録マージンとした。
記録特性 デイスク状記録媒体は、ポリカーボネイト(以下PC)
製のプリグルーブ付き光デイスク基板上に記録薄膜を形
成したものを使用し、信号の記録・再生はナカミチ
(株)製の光デイスク評価装置(OMS−1000)を用い
て、線速度4m/秒、記録周波数1MHz、再生パワー0.5〜0.
8mWの条件で行なった。C/NはOMS−1000からのRF信号を
スペクトラムアナライザを用いて30KHzバンド幅で求め
た。ここでの記録・再生には830nm波長の半導体レーザ
を使用した。
組成 ガラス基板上に作製した記録薄膜を王水、硝酸などで
溶解させ基板から分離させた。この溶液を高周波誘導結
合プラズマ(ICP)発光分光分析法(セイコー電子
(株)SPS−1100型)により、各元素の含有量を求め、
組成比(原子数%)を算出した。
[用途] このようにして得られら本発明の記録媒体は、特に光
ディスク、光テープ、光カード、光フロッピーディス
ク、マイクロフィッシュ、レーザCOM等の情報記録媒体
として好ましい特性を備えたものである。したがって、
これらの用途のみならず、光学特性の差を記録に利用す
るあらゆる用途に利用できる。また上記説明では、主と
して非晶から結晶への転移での記録について説明した
が、予め結晶化させておき、次いでエネルギービームに
より融点以上に加熱し、溶融・急冷過程で非晶状態に戻
すという記録方式に用いることも可能である。さらに
は、結晶化と溶融・急冷過程を組合わせて、記録と消去
の繰り返し行なう目的にも応用可能である。
[実施例] 本発明をさらに実施例に基づき詳細に説明する。
実施例1〜5,比較例1 製造方法で述べた真空蒸発法およびスパッタ法によ
り、ガラス基板(1.2mm厚さ)上に、膜厚が95〜105nmの
範囲になるように記録薄膜を形成した。
すなわち、実施例1〜3は真空蒸着法によるもので、
これは第1図に例示した真空蒸着装置を用い、ボート1a
にGaSb合金を、ボート1bにTeGe合金をそれぞれ仕込み、
2源同時蒸着を行なった。各々のボートからの蒸着量を
膜厚モニター4a、4bを利用して調整し、基板は約300rpm
で回転させ、上記2つのボートからの蒸発物が均一に混
合するようにした。また比較のため、TeGe合金のみの膜
も作製し、比較例1とした。
記録薄膜の組成および評価結果を第1表に示す。
また実施例4および実施例5は第3図に例示したスパ
ッタ装置を用いたもので、これはスパッタターゲットと
してTeGe合金ターゲットと、その上に20mm径のGaSb合金
ペレットおよびSbのペレットを組み合わせたものを配置
し、コスパッタしたものである。スパッタ条件はスパッ
タガスとしてアルゴンガスを使用し、5×10-3TorrでRF
出力100Wで行ない、基板は約40rpmで回転させ、組成が
均一になるように混合し、膜厚モニタでスパッタ量を調
製した。組成および評価結果を表1に示す。
表1から明らかなごとく、転移温度170℃の比較例1
に比べ、実施例1〜5では、GaやSbの添加量を調製する
ことによって、容易に転移温度を制御でき、非晶から結
晶への転移温度を適切に設定できるものである。これに
より、例えば結晶化温度を上げ、膜厚干渉効果を併用し
た場合の非晶状態の記録膜の反射率の低下を再生光パワ
ーを上げて補償し、精密なトラッキングやフオーカシン
グの制御に必要な記録層からの反射光量を確保すること
ができる。このことは、比較例の結晶化温度では、記録
層の温度が上昇して結晶化温度に近付き、結晶化が生じ
易くなり、記録の安定性や保存性に支障が生ずる恐れが
あるような再生光パワーにおいても、本発明の媒体で
は、上記のような記録の特性を損わずに、トラッキング
やフォーカッシングの余裕を増すことを意味する。また
より高感度化を計る場合には転移温度を下げることによ
り対応できるものである。
また本発明による場合、表1から明らかなように、比
較例1に比べて、いずれも大きい記録マージンが得ら
れ、ディスク状記録媒体として記録すれば、再生信号が
より大きくなり検出が容易になる。さらには膜厚が膜厚
干渉効果の適正膜厚からずれ、非晶状態の反射率が十分
下げられない場合でも、比較例より大きい再生信号が得
られるため、製造上の膜厚制御の制約が著しく緩和でき
る。
実施例6〜10 実施例1〜3で述べたものと同様の方法で、基板ガラ
スからPC製の130mmφ、1.2mm厚のプリグルーブ付き光デ
ィスク用基板に変え、2種の組成比の異なる記録媒体を
作製し、実施例6、7とした。
また実施例4、5で述べたものと同様のスパッタ方法
で、基板をガラスからPC製の130mmφ、1.2mm厚のプリグ
ルーブ付き光ディスク用基板に変え、3種の組成比の異
なる記録媒体を作製し、実施例8〜10とした。なお実施
例9に示すディスクの場合は、得られた記録膜上にスパ
ッタ法でSiO2の保護膜を形成したものである。この場
合、スパッタはSiO2ターゲットを用い、真空度4.5×10
-3Torrのアルゴン雰囲気で、RFパワー1KW、基板回転数4
0rpmの条件で行なった。
各サンプルの記録・再生特性は測定法で述べた光ディ
スク評価装置(OMC−1000)を用いて行なった。線速度
は4m/秒とし、記録周波数は1MHzで行なった。
評価結果を表2に示す。表2から明らかなごとく、本
発明を満足する実施例6〜10は良好な記録特性を示す。
すなわち、実施例6で得られたディスクは再生パワー
が0.5mWの時、書込みパワー2.5mWでC/Nが48dBを記録
し、同じく実施例7では書込みパワー3mWで46dBのC/Nが
得られた。また再生パワー0.7mWとして、実施例8では
書込みパワー5mWで44dBのC/Nを、実施例9では、書込み
パワーが10mWで42dBのC/Nが得られ、さらに実施例10で
は書込みパワーが5.5mWで49dBのC/Nが得られるなど、こ
れらの実施例のいずれにおいても良好な記録・再生特性
が得られた。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明はGa、Sb、Te、Geを主成分
とすることを特徴とするものであり、以下に述べるよう
な優れた効果を奏するものである。
(1) 記録マージンが非常に大きく取れるため、適切
な記録パワーで光学特性の変化の大きい記録ができ、大
きな再生信号の振幅が取れる安定した光記録媒体が得ら
れる。
(2) 信号品質を示すC/Nが高く、良好な記録・再生
特性を有する光記録媒体が得られる。
(3) 容易かつ簡単に、従来の蒸着やスパッタの技術
を利用して記録膜を作製できる。また組成の制御により
比晶から結晶への移転温度が容易に制御できるため、目
的に応じた移転温度を有する光記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の情報記録媒体の製造装置の一例を示
す概略説明図、第2図は第1図のA−A′矢視図、第3
図は本発明の情報記録媒体の製造装置の他の例を示す概
略説明図である。 1:加熱ボート、2:スリット板、3:シャッタ、4:膜厚モニ
タ、5:基板材料、6:駆動装置、7:基板ホルダー、10:ス
パッタターゲット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に薄膜を形成し、該薄膜上へのエネ
    ルギービームの照射により、直接又は間接に発生する熱
    により、上記薄膜に、光学的特性を変化せしめ、情報を
    記録する情報記録媒体であって、上記薄膜を構成する元
    素が、ガリウム、アンチモン、ゲルマニュームおよびテ
    ルルの4元素を主成分とすることを特徴とする情報記録
    媒体。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第(1)項記載の情報記録
    媒体に於いて、該薄膜の組成を示す一般式を、 (GaySb100-y(TezGe100-z100-x y:(GaとSb)中のGaの原子数% z:(TeとGe)中のTeの原子数% x:薄膜中の(GaとSb)の原子数% と表わした場合、x,y,zの範囲がそれぞれ、2≦x≦5
    0、2≦y≦70、30≦z≦70であることを特徴とする情
    報記録媒体。
JP62176612A 1986-07-21 1987-07-15 情報記録媒体 Expired - Lifetime JP2629717B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61-171197 1986-07-21
JP17119786 1986-07-21

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63147689A JPS63147689A (ja) 1988-06-20
JP2629717B2 true JP2629717B2 (ja) 1997-07-16

Family

ID=15918812

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62176612A Expired - Lifetime JP2629717B2 (ja) 1986-07-21 1987-07-15 情報記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2629717B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003034081A (ja) * 2000-09-14 2003-02-04 Ricoh Co Ltd 相変化型光情報記録媒体

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61152487A (ja) * 1984-12-25 1986-07-11 Nippon Columbia Co Ltd 光情報記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63147689A (ja) 1988-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5271978A (en) Optical recording media
JPS6034897A (ja) 書替可能光記録媒体
JP2937351B2 (ja) 第三元素を含有するアンチモン‐錫合金からなる光学記録材料
JP2827202B2 (ja) 光記録媒体
JP2629717B2 (ja) 情報記録媒体
JP2629749B2 (ja) 情報記録媒体
JP2830022B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2667155B2 (ja) 情報記録媒体
JPH03197173A (ja) 情報記録媒体
JP2658224B2 (ja) 情報記録媒体
JP3286501B2 (ja) 情報記録媒体の初期化方法
JPH01180387A (ja) 情報記録媒体
JP2867407B2 (ja) 情報記録媒体
JPH0342276A (ja) 情報記録媒体
JPH0822614B2 (ja) 光記録媒体
JP2893737B2 (ja) 情報記録媒体
JP2576959B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2571557B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2696754B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2798247B2 (ja) 光記録媒体
JP2918234B2 (ja) 情報記録媒体
JP3173177B2 (ja) 光記録媒体およびその製造方法
JPS61272190A (ja) 光記録媒体
JPH0243088A (ja) 情報記録媒体およびその記録・消去方法
JPH1079144A (ja) 光記録媒体の製造方法