JP2780589B2 - 光ディスク - Google Patents
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Description
可能な光ディスクに関し、特に高密度型光ディスクに関
する。
種々の提案が成されている。光ディスクの高密度記録に
於いては、記録時のレーザ光パワーを制御することによ
って、光スボット径よりも小さな記録マークを形成する
ことが可能であるが、その限界は、媒体の結晶粒径に依
存する分解能や、媒体の光強度に関する閾値、媒体の応
答速度等によって左右される。しかし、記録できる記録
マークの最小限界値は、再生可能な記録マークの最小限
界値に比較してはるかに小さい。
ーザ光(以下、再生用レーザ光を単に再生光とも記す)
をレンズで集光する時の光スポット径が光学理論で決定
される限界値を持つことに起因しており、従って光ディ
スクの高密度化は、いかに再生レーザ光のスポット径を
小さくするかにかかっている。再生可能な記録マーク
(ピット)の繰り返し波長の限界値は、再生用レーザ光
の波長をλ、前記レーザ光を集光する集光レンズの開口
数をNAとすると、λ/2NA で与えられる。
識別して再生するためには、波長λの短い光で再生する
か開口数NAが大きなレンズを用いれば良いことが分か
る。しかし再生に用いる半導体レーザーの短波長化は技
術的に困難が多く、また開口数NAの大きなレンズを光
ディスク装置に組み込むことも容易ではない。これらの
方法とは別に、再生時に光スポットを実効的に小さくす
る方法が、「固体物理」VOL.26NO.6 199
1 P393〜P398に記載されている。これは、レ
ーザ光が集光されて光磁気ディスク媒体に照射される時
に、この光スポット内に低温領域と高温領域とが発生す
ることを利用するもので、前記高温部或いは低温部のみ
が読みだし可能になるとするものである。そして結果的
に光スポットの直径を実質的に縮小する効果が得られる
とされている。
換え可能型光ディスク(以下、書き換え可能型光ディス
クをRAM型光ディスクまたは記録再生型光ディスクと
も記す)には適用出来るが、再生専用型光ディスク(以
下、再生専用型光ディスクをROM型光ディスクとも記
す)には適用できないと言う問題がある。前述の高密度
型光ディスクとは別に、電子通信学会技術報告 vo
l.81、NO.181、(1981年)には、「相転
移を利用した光記録媒体」として、二酸化バナジュウム
VO2を光ディスクの記録層に用いた例が紹介されてい
る。
光学特性が温度上昇又は温度降下により可逆的な相変化
を示し、かつこの相変化はヒステリシス特性を持つこと
を利用するものである。図5は、相転移を利用した光記
録媒体の記録層の特性を示す図である。図5に示すよう
に、VO2の反射率は、その温度変化によって可逆的な
相変化を示し、かつ前記相変化がヒステリシス特性を持
っているため、記録時に於いて、ヒステリシス特性の中
心付近の温度Tcbに保持した前記VO2からなる記録
膜にレーザ光が照射されると、前記記録膜上では光スポ
ット部分の温度が図5に示す昇温時の相転移点Tchよ
り高くなり、同図に示すような高温相の光学的性質即ち
反射率の低い状態となってピットが形成される。
2からなる記録膜全体に加えられるバイアス温度を同図
に示す降温時の相転移点Tclより低温にすることによ
り行われる。前記VO2の他にも、バナジュウムの酸化
物、例えばVO、V2O3等は、固有の相転移点Tcを
持ち、この温度Tcを境にして電気導電率、反射率、屈
折率等の光学特性が急激に変化することが知られてい
る。またこれらの物質は、相転移点Tcより低温側では
半導体的、高温側では金属的な性質となり、この性質は
温度に関して可逆的に変化する。しかし、前記したよう
な相転移を利用した光記録媒体では、VO2を記録層に
使用しており、この構造では高密度に記録された情報の
再生が難しいと言う問題がある。
化光磁気ディスクの技術は、再生専用型光ディスクには
適用できなかったり、磁性層の積層が必要な上、保持
力、キュリー温度の制御が煩わしい等の問題があった。
一方、二酸化バナジュウムを記録層に用いた前記光ディ
スクでは、高密度に記録された情報の再生が難しく高密
度化が困難であると言う問題があった。本発明は、前記
問題に鑑みて成されたもので、その目的は、再生専用型
光ディスク、記録再生型光ディスクのいずれにも適用で
きる高密度型光ディスクを提供することである。
予め情報が凹凸形状のピットとして周回状に形成された
透明基板上に、少なくも、温度に関して可逆的に金属−
非金属転移を示す物質からなる薄膜と、反射膜とをこの
順に設けた再生専用型光ディスクである。また、本発明
の光ディスクは、予めプリグルーブ又はプリピットが周
回状に形成された透明基板上に少なくとも、温度に関し
て可逆的に金属−非金属転移を示す物質からなる薄膜
と、光磁気型記録膜及び相変化型記録膜及び色素記録膜
の内のいずれかの記録膜と、反射層とをこの順に設けた
記録再生型光ディスクである。さらに、本発明の光ディ
スクは、前記再生専用型光ディスク或いは前記記録再生
可能な光ディスクに於いて、前記温度に関して可逆的に
金属−非金属転移を示す物質がVO2である光ディスク
である。
射されると、その光が吸収され温度が上昇する。再生光
スポットの光強度分布はガウス分布をとるため停止して
いる光ディスクでは再生光スポットの中心部が高温とな
るが、回転時には再生光スポットの前方より後方の温度
が高くなる。そして再生光スポットの前方の温度が相転
移点より低く、後方の温度が相転移点より高くなるよう
にレーザ光出力が設定されると、再生光スポット内で屈
折率の変化(分布)が生じる。この結果、相転移点Tc
より高温で反射率が低下する場合には、再生光スポット
の前方からの反射光のみが強くなって再生信号が得ら
れ、相転移点Tcより高温で反射率が上昇する場合に
は、レーザ光スポットの後方からの反射光のみが強くな
って再生信号が得られる。この結果再生光スポットの直
径が縮小したのと実質的に同等の効果が得られ、光スポ
ットより小さい微小ピットからの情報が光学的に読み出
される。この結果隣接するトラックの記録マークからの
クロストークや同一トラック内の符号間干渉を低減する
ことが出来る。
間に、温度変化に応じて金属−非金属転移を起こす物質
からなる薄膜を設けた光ディスクであって、再生時に
は、光ディスク上に照射された再生用レーザ光(再生
光)の光スポット内で生じる温度分布に伴う光学特性の
変化を利用し、光の回折限界以下の微小な記録マークを
読み出せるようにしたものである。従ってこの光ディス
クは、特に高密度型の光ディスクに適合するものであ
る。まず、本発明の光ディスクで用いる金属−非金属転
移を示す物質について述ベる。
質の温度を変化させた時に物質の性質が金属から非金属
に又はその逆に転移するものを言う。前記金属−非金属
転移は一般にモット(Mott)転移として知られてい
る。また前記非金属とは、半導体及び絶縁体を指す。前
記金属−非金属転移に伴い、物質の電気的特性や光学的
特性が大きく変化するが、本発明の光ディスクでは、実
数部n及び虚数部kで示される複素屈折率(n−ik)
の変化に伴う反射率R或いは光の位相の変化を利用して
再生が行われる。 金属−非金属転移を示す物質として
は、例えば、VO2、VO、V2O3、Ti2O3等の
結晶性の薄膜があるが、本発明の光ディスクでは転移温
度Tcが室温より高いVO2やTi2O3が好ましい。
これらは、前記転移温度Tcより低温側では半導体的な
性質を有し高温側では金属的な性質を有するが、この性
質の変化は温度変化と共に可逆的に、即ち昇温時にも降
温時にも起こる。
M型光ディスクを例にその構成について図面を基に説明
する。図1は、本発明のROM型光ディスクの断面図で
ある。図1に於いて、ROM型光ディスク10は、予め
情報ピットが形成された透明な基板1の上に、金属−非
金属転移層2、反射層3、保護膜4が積層されている。
前記情報ピットは、同心円状成いは螺旋状に設けられて
情報トラックが形成されている。前記基板1としては、
通常の光ディスクに用いられている一般的な透明基板材
料例えばポリカーボネート、アクリル、エポキシ、ポリ
オレフィン等のプラスチックや、ガラス等から選択して
使用される。この基板上には予め情報が凹凸状のピット
として周回状に形成されているピット部と、ピットのな
いランド部(ミラー部)とが設けられている。前記ピッ
トはドライエッチング法、フォトポリマー法、射出成形
法等によって製造される。
10nm〜5μmの二酸化バナジュウムVO2からなる
薄膜であり、この薄膜の成膜方法としては、バナジュウ
ムの酸素ガス中での反応性蒸着やスパッタ等の真空成膜
法を用いることができる。前記反射層3としては、A
u、Ag、Cu、Al、In、Pt、Cr、Ni等の金
属の内の1種又はこれらの合金が用いられる。この反射
層は、真空蒸着やスパッタにより膜厚が10〜500n
mの範囲、好ましくは膜厚が50〜200nmの範囲で
形成される。前記保護膜4としては、紫外線硬化型のフ
ォトポリマーが好適である。
て、前記金属−非金属転移層2として二酸化バナジュウ
ムVO2からなる薄膜を用い、前記反射層3として膜厚
200nmのAl薄膜を用いたROM型光ディスクにつ
いて説明する。まず、V02からなる薄膜を製作しその
光学特性を測定するために、DCマグネトロンスパッタ
装置に透明なガラス基板を取り付けて260℃に加熱
し、バナジュウムをターゲットにして3%の酸素を含む
アルゴンガス中でスパッタを行い、得た膜に空気中で4
00℃、30分間の熱処理を施しVO2膜を製作した。
光を照射し、30℃/分の割合で昇温及び降温させて反
射率の変化を測定した。その結果は図4に示す通りであ
る。図4は、VO2薄膜に於ける温度と反射率の関係を
示す図である。図4に示すように前記実験の結果、前記
VO2膜は、昇温時の相転移点Tchが略65℃、降温
時の相転移点Tclが略55℃の金属−非金属転移を示
し、反射率は低温相で16%、高温相で3.5%で可逆
的に変化した。尚、これらの特性(昇温時の相転移点T
chと降温時の相転移点Tclが一致せずヒステリシス
を示し可逆的に金属−非金属転移を起こすという特性)
は、VO2薄膜の膜厚には無関係であった。
スクを作製した。ここでは、ドライエッチングによって
予め情報ピットが形成された石英ガラス基板の上にDC
マグネトロンスパッタ装置によりVO2膜を形成し、そ
の上にスパッタ法によりAl反射膜を形成し、さらにそ
の上にスピンコート法により紫外線硬化型保護膜を形成
してROM型光ディスクを作製した。そして前記光ディ
スクの基板側から波長が780nmのレーザ光を照射
し、前記光ディスクのランド部(ミラー部)からの反射
光を検出して光ディスクの反射率を測定した。
温相と高温相に於ける夫々の反射率は、図3に示す通り
であった。図3は、本発明のROM型光ディスクに於け
るVO2の膜厚と反射率との関係を示す図である。図3
に於いて、横軸はVO2薄膜の膜厚、縦軸はレーザ光を
光ディスクの透明基板側から照射した場合のミラー部の
反射率を示す。また実線で示す曲線Aは周囲温度20℃
で測定された低温相に於ける特性を示し、点線で示す曲
線Bは周囲温度100℃で測定された高温相に於ける特
性を示す。
には、反射率が、低温相で5%、高温相で42%であっ
た。この反射率の差を利用して高密度ディスクの再生を
行ったところ隣接トラックの記録マークからのクロスト
ークや同一トラック内の符号間干渉が減少した。さら
に、VO2膜厚が130nmの時には、反射率が、低温
相で20%、高温相で3%であった。この反射率の差を
利用して高密度ディスクの再生を行ったところ同様に隣
接トラックの記録マークからのクロストークや同一トラ
ック内の符号間干渉が減少した。
型光ディスクの再生方法について説明をする。図1に示
すROM型光ディスクの再生は、回転している光ディス
クに再生用レーザ光(再生光)が集光されて基板側から
照射され、光ディスクからの戻り光が検出される。そし
て前記戻り光を利用して、レーザ光を光ディスクの所定
位置にスポット状に照射するためのフォーカス制御とト
ラッキング制御がかけられ、微小な記録マーク(ピッ
ト)の読み出しが行われる。光ディスク10の金属−非
金属転移層2に再生光が照射されると、その光が吸収さ
れ温度が上昇する。レーザ光スポットの光強度分布はガ
ウス分布をとるため光ディスクが停止している場合には
レーザ光スポットの中心部が光強度に応じて高温とな
る。
るために、レーザ光スポットの周辺ではトラック方向に
温度分布が生じる。即ち光ディスクの回転方向に関して
レーザ光スポットの前方、即ち先に光ビームが照射され
た方の温度より、レーザ光スポットの後方、即ち後に光
ビームが照射された方の温度が高くなる。そしてレーザ
光スポットの前方の温度が相転移点Tcより低くなり、
後方の温度がTcより高くなるようにレーザ光の出力が
設定されると、レーザ光スポット内の部分部分で屈折率
の差が生じる。この結果図3に示した如く、例えばVO
2の膜厚が130nm時のように相転移点Tcより高温
で反射率Rが低下する場合には、レーザ光スポットの前
方からの反射光のみが強くなり、再生信号が得られる。
この結果再生光スポットの直径が縮小したのと実質的に
同等の効果が得られる。
うに相転移点Tcより高温で反射率Rが上昇する場合に
は、レーザ光スポットの後方からの反射光のみが強くな
り、再生信号が得られる。この結果再生光スポットの直
径が縮小したのと実質的に同等の効果が得られる。そし
て、隣接するトラックの記録マークからのクロストーク
や同一トラック内の符号間干渉を低減することが出来
る。また光ディスクの層構造を、基板/誘電体層/金属
−非金属転移層/誘電体層/反射層として、前記各層の
膜厚、屈折率、消衰係数を予め反射防止又は反射増強効
果が出るように設定することにより、金属−非金属転移
を示す物質の屈折率変化を効果的に利用することが可能
である。
らの反射光とミラー部からの反射光との位相差が小さく
なるように、ピットの深さ、誘電体膜、金属−非金属転
移層の薄膜を予め設定し、この光ディスクに再生用レー
ザ光を照射して金属−非金属転移をレーザ光スポット内
で部分的に生じさせ、光スポット及びその周辺の高温相
領域で位相差が大きくなるようにして再生することによ
り、再生光スポットの直径が実質的に縮小したのと同等
の効果を得ることが出来る。
再生型光ディスクを例にその構成について図面を基に説
明する。図2は本発明の記録再生型光ディスクの断面図
である。図2に於いて、基板1と保護膜4の間には、金
属−非金属転移層2、記録層5、反射層3がこの順に積
層されている。図2に示す記録再生型光ディスク20
は、金属−非金属転移層2と反射層3の間に記録層5が
設けられている点以外は図1に示すROM型光ディスク
と略同様に構成されている。
旋状に情報トラックが設けられ、この情報トラック上に
情報が記録される。前記情報トラックには、記録光及び
再生光を案内するトラッキング制御用のプリグルーブ
(案内溝)が設けられているか、或いは案内溝がなくウ
ォブリングピットと呼ばれるトラッキング制御用ピット
が形成されるプリピット部が離散的に設けられている。
前記記録層5としては、有機色素膜、相変化膜、バブル
モード膜、光磁気膜、形状変化膜等が用いられる。
コート法、スプレー法、ディップ法等の塗布方式や、蒸
着、スパッタ等の真空成膜を用いることができる。例え
ば、有機色素膜はシアニン色素を有機溶剤に溶かし、ス
ピンコート法によって成膜する。また、相変化膜は、G
e−Te−Sb系の薄膜をスパッタリングによって成膜
する。これら以外の成膜方法としては、スプレー法、デ
ィップ法、ブレードコート法等の塗布式や蒸着、イオン
プレーティング等の真空成膜を用いることも出来る。記
録層5の膜厚は、10nm〜2μmの範囲にある。尚、
前記反射層3、保護膜4は、図1に示すROM型光ディ
スクと同様であるので、説明を省略する。
録再生型光ディスク20には、情報が記録される。記録
時にはまずディスクが回転され、フォーカス並びにトラ
ッキングサーボがかけられる。記録光が前記透明基板1
及び金属−非金属転移層2を通って記録層5に結像され
る。図2に示す記録再生型光ディスク20の再生は、前
記ROM型光ディスクの再生と同様にして行われ、回転
している光ディスクに再生用レーザ光が照射され、フォ
ーカス制御とトラッキング制御がかけられて微小な記録
マーク(ピット)からの戻り光が検出される。この時光
ディスク20は所定温度以下に維持され、金属−非金属
転移層2は全体的に低温相に維持される。記録再生型光
ディスクでも、光ディスクからの反射光量を検出して信
号を再生しているため、記録層の手前、信号検出側に形
成された金属−非金属転移層の屈折率(詳しくは複素屈
折率)の変化による積層膜(金属−非金属転移層/記録
層/反射層)全体の反射率変化が大きく関係する。ここ
でいう反射率とは金属−非金属転移層単独での反射率で
はなく積層膜全体からの戻り光量について述べている。
図3には、基板/金属−非金属転移層/反射層の構成の
場合の反射率を示してあるが、これと近似した曲線がR
AMディスクの構成でも得られる。
び再生について、記録膜が有機色素膜の場合、相変化膜
の場合、光磁気膜の場合に分けて説明する。まず、記録
層が有機色素膜の場合の記録では、色素が記録光によっ
て分解し、屈折率の異なる状態に変化して記録状態とな
る。再生時には、金属−非金属転移層に再生用レーザ光
が照射されると再生光が吸収され、金属−非金属転移層
の光スポット部の温度が上昇する。
ように再生光スポット後方の温度が高くなり、再生光ス
ポットの前方と後方とで温度差が生じる。再生光スポッ
ト前方の温度が相転移点Tcより低く、後方の温度がT
cより高くなるようにすると再生光スポット内で屈折率
変化が生じる。再生光スポット内で相転移が生じるの
は、前記ROM型光ディスクの場合と同様である。この
結果、例えば相転移点Tcより高温で反射率Rが低下し
たり、予め情報ピットからの反射光と未記録部からの反
射光との位相差が大きくなるよう構成したディスクにお
いて相転移点Tcより高温で情報ピットからの反射光と
未記録部からの反射光との位相差が減少する場合には、
再生光スポットの前方からのみ記録層からの再生信号が
得られることになり、再生光スポットの直径が縮小した
のと同等の効果が得られる。
り、予め情報ピットからの反射光と未記録部からの反射
光との位相差が小さくなるよう構成したディスクにおい
て相 転移点Tcより高温で情報ピットからの反射光と未
記録部からの反射光との位相差が増大する場合には、再
生光スポット後方からのみ記録層からの再生信号が得ら
れることになり、再生光スポットの直径が縮小したのと
同等の効果が得られる。即ち隣接するトラックの記録マ
ークからのクロストークや同一トラック内の符号間干渉
を低減することが出来る。また、記録層が相変化膜の場
合の記録時には、未記録では結晶状態であったものが記
録光によって加熱、急冷され非晶質状態に変化し、記録
状態になる。そして再生は、記録膜に有機色素膜を用い
た光ディスクと同様にして、相変化記録膜の屈折率変化
に伴う反射率差及び位相差を検出することによって行わ
れる。
いた場合には、金属−非金属転移層を通して光磁気膜が
記録光によってカー回転角が異なる状態に変化して記録
状態になる。この時、予め反射防止構造に光ディスクを
構成し相転移温度Tcより低温側では再生光が戻らない
ように設定しておく。再生時には、記録した箇所の金属
−非金属転移層2に再生光が照射されると再生光が吸収
され、温度が上昇する。再生光の強度はガウス分布をと
るため再生光スポットの中心部では光強度に応じて温度
が高くなる。
ット後方の温度が高くなり、再生光スポットの前方と後
方とで温度差が生じる。再生光スポット前方の温度が相
転移点Tcより低く、後方の温度がTcより高くなるよ
うにすると再生スポット内で屈折率変化が生じる。この
結果、Tcより高温になっている再生光スポット後方の
高温部では、反射防止構造が崩れて反射率が上昇し、再
生光スポットの後方部からのみ記録層からの再生信号、
即ち記録層のカー回転角の差が検出されることになり、
再生光スポットの直径が縮小したのと同等の効果が得ら
れる。即ち隣接するトラックの記録マークからのクロス
トークや同一トラック内の符号間干渉を低減することが
出来る。
型、記録再生型いずれの光ディスクに於いても、再生用
レーザ光の光スポット径を実質的に縮小出来るため高密
度光ディスクの再生が可能となる。
る。
膜厚と反射率との関係を示す図である。
図である。
示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】予め情報ピットが周回状に形成された透明
基板上に少なくも、温度に関して可逆的に金属一非金属
転移を示す物質からなる金属−非金属転移層と、反射膜
とをこの順に設けたことを特徴とする再生専用型光ディ
スク。 - 【請求項2】予め案内溝又はプリピットが周回状に形成
された透明基板上に少なくとも、温度に関して可逆的に
金属−非金属転移を示す物質からなる金属−非金属転移
層と、光磁気型記録膜及び相変化型記録膜及び色素記録
膜の内のいずれかの記録膜と、反射層とを、この順に設
けたことを特徴とする記録再生型光ディスク。 - 【請求項3】温度に関して可逆的に金属−非金属転移を
示す物質がVO2であることを特徴とする請求項1また
は請求項2に記載の光ディスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5029900A JP2780589B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 光ディスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5029900A JP2780589B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 光ディスク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06223409A JPH06223409A (ja) | 1994-08-12 |
JP2780589B2 true JP2780589B2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=12288861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5029900A Expired - Lifetime JP2780589B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 光ディスク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2780589B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0528535A (ja) * | 1991-07-17 | 1993-02-05 | Victor Co Of Japan Ltd | 光記録媒体 |
-
1993
- 1993-01-26 JP JP5029900A patent/JP2780589B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH06223409A (ja) | 1994-08-12 |
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