JP2671127B2 - 光情報記録方法と情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録方法と情報記録媒体

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JP2671127B2
JP2671127B2 JP63008047A JP804788A JP2671127B2 JP 2671127 B2 JP2671127 B2 JP 2671127B2 JP 63008047 A JP63008047 A JP 63008047A JP 804788 A JP804788 A JP 804788A JP 2671127 B2 JP2671127 B2 JP 2671127B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、高エネルギー密度のレーザビームを用いて
コンパクトディスク(CD)フォーマット信号を記録およ
び再生するために有利に使用できる情報記録媒体および
CDフォーマット信号を該情報記録媒体に記録する方法に
関するものである。
[発明の技術的背景] 近年において、レーザー光等の高エネルギー密度のビ
ームを用いる情報記録媒体が開発され、実用化されてい
る。この情報記録媒体は光ディスクと称され、ビデオ・
ディスク、オーディオ・ディスク、さらには大容量静止
画像ファイルおよび大容量コンピュータ用ディスク・メ
モリーとして使用されうるものである。これらの情報記
録媒体のうちで、音楽等のオーディオ再生用としてコン
パクトディスク(CD)が広く実用化されている。
コンパクトディスク(CD)は、一般にCDフォーマット
信号等のEFM(Eight to Fourteen Modulation)デジタ
ルオーディオ信号情報を有する孔(ピット)が予め形成
されているプラスチックの円盤状透明基板と、この上に
設けられたアルミニウム等の金属からなる反射性薄膜お
よび保護膜とから構成されている。CDからの情報の読み
取りは、レーザービームを光ディスクに照射することに
より行なわれ、ピットの有無による反射率の変化によっ
てCDフォーマット信号等が読み取られる。
CDは、CD規格に基づいて、CDを1.2〜1.4m/秒の定線速
度で回転させて記録することにより、信号面内径45mmお
よび信号面外径116mmの範囲内で、ピット幅0.8μm、ト
ラックピッチ1.6μmにて最大74分の記録時間を有する
ことが要求されている。従来のオーディオ用CDは、予め
基板にピットが形成された(従って、記録層を有しな
い)再生専用のものであり、情報の記録、編集等ができ
ないとの欠点を有していた。従ってDRAW(Direct Read
After Write、書き込み可能)型CDの開発が望まれてい
る。
また、文書、データ、静止画像等のファイルにおいて
も、CD−ROM(Read Only Memory)またはCD−I(Inter
active)用のDRAM型光ディスクが望まれている。
通常のDRAW型の情報記録媒体は、基本構造として、プ
ラスチック、ガラス等からなる円盤状の透明基板と、こ
の上に設けられたBi、Sn、In、Te等の金属または半金属
からなる記録層とを有する。記録媒体への情報の書き込
みは、たとえばレーザービームを記録媒体に照射するこ
とにより行なわれ、記録層の照射部分がその光を吸収し
て局所的に温度上昇する結果、ピット形成等の物理的変
化あるいは相変化等の化学的変化を生じてその光学的特
性を変えることにより情報が記録される。光ディスクか
らの情報の読み取りもまた、レーザービームを光ディス
クに照射することなどにより行なわれ、記録層の光学的
特性の変化に応じた反射光または透過光を検出すること
により情報が再生される。
しかしながら、このような従来のDRAM型の情報記録媒
体では、記録に際して、速い線速度で光ディスクを回転
させるため、広いピット間隔をとらなければ情報を記録
することができず、遅い線速度で高密度の情報の記録を
行なうCD方式による情報の書き込みは難しかった。ま
た、情報を記録することができたとしても、再生時のレ
ーザービームに対する高い反射率が要求される市販のCD
プレーヤーでは情報を読み取ることができなかった。
上記のように光ディスクへの情報の書き込みおよび読
み取りは、通常ディスク表面の所定の位置にレーザービ
ームを照射することにより行なわれている。一方、光デ
ィスクへの情報記録量の増加が強く望まれているところ
から、ピットなどの記録部位の密度の増大が図られてい
る。そして、このような記録部位の密度の増大により、
レーザービームを正しく所定の位置に照射することが困
難になるため、最近ではレーザービームを案内して正確
に照射予定位置をたどる(一般にトラッキングと呼ばれ
る)ようにするために、添付図面の第1図に示したよう
な断面形状を有するトラッキングガイド(プレグルーブ
とも呼ばれる)がディスク表面に設けられることが多く
なっている。このプレグルーブは、書き込み、あるいは
読み取りに利用されるレーザーの波長を考慮して、その
グルーブ深さを[(2m+1)λ/8n](但し、nは基板
の屈折率、λは使用するレーザーの波長、そしてmは0
または1以上の整数である。)とすることが一般的であ
る。hの値は、通常のレーザー光を使用した場合は、ほ
ぼ700Å前後である。
またグルーブ幅については、通常グルーブ(溝内)に
記録する場合は広く(0.8μm前後)とられ、そしてラ
ンド面(溝間)に記録する際は狭く(0.6μm前後)と
られている。このような形状のディスクは、CD方式のデ
ィスクにおいても用いられるのが通常である。
上記ような情報の記録は、高反射率、ピットのある部
分と無い部分の反射光量の差が大きいことからグルーブ
よりむしろランド面に行なわれることが多い。
しかしランド面に記録する場合はプッシュプル方式の
CDプレーヤーでの再生ができない、すなわちトラッキン
グ極性が反転するという問題があるため、グルーブへの
記録についても、ランド記録のように反射率および反射
光量の差を向上させる方向で種々研究が重ねられてい
る。例えばグルーブを上記一般の幅より広幅とすること
により上記性能の向上を図った情報記録媒体が、『岡崎
等、第34回応用物理学会学術講演会,29a−ZL−8,1987年
春』に開示されている。
しかしながら、前記CD方式の光ディスクは、記録時の
ディスクの回転速度すなわち線速度が遅いため、形成さ
れるピットがディスクの半径方向に広がり易いという性
質を有している。このため上記広範のグルーブを前記CD
方式の光ディスクに適用しても、形成されるピットはデ
ィスクの半径方向にさらに広がり易くなるため、上記の
ような高反射率および反射光量の差が大きいという効果
を充分に得ることができない。
[発明の目的] 本発明は、コンパクトディスク(CD)フォーマット信
号をトラッキングガイドを有するDRAW型情報記録媒体に
光記録する方法、およびその方法によりCDフォーマット
信号が記録され、その信号が市販のCDプレーヤーによる
再生が可能であり、さらにトラッキング特性が向上した
情報記録媒体を提供することを主な目的とするものであ
る。
[発明の要旨] 本発明は、円盤状基板の表面に設けられた深さが200
〜600Åの範囲にあり、且つ幅が0.95〜1.3μmの範囲に
あるグールプからなるトラッキングガイド上に、レーザ
ー光による情報の書き込みが可能な記録層が設けられ、
さらに該記録層上に保護層が設けられた情報記録媒体
を、1.2〜2.8m/秒の定線速度で回転させながら、該記録
層が設けられた該トラッキングガイドのグルーブに、グ
ルーブ幅(Wg)とグルーブに設けられるピットの中心位
置でのトラック方向に垂直な方向のピット幅(Wp)との
関係が一般式(1); 2Wg/5≦Wp≦3Wg/5 (1) [但し、Wgはグルーブ幅、そしてWpはピットの中心位置
でのトラック方向に垂直な方向のピット幅である] を満足するようにピットを形成することによってCDフォ
ーマットのEFM信号を記録することを特徴とする光情報
記録方法、および; 上記光情報記録方法により該情報記録媒体に情報が記
録された情報記録媒体にある。
上記本発明の光情報記録方法および情報記録媒体の好
ましい態様は以下の通りである。
1)該トラッキングガイドのグルーブの深さが300〜500
Åの範囲にあり、且つその幅が1.1〜1.2μmの範囲にあ
ることを特徴とする光情報記録方法。
2)上記一般式(1)が; 2Wg/5≦Wp≦Wg/2 (1) [但し、Wpはピットの中心位置でのトラック方向に垂直
な方向のピット幅、そしてWgはグルーブ幅である] であることを特徴とする上記光情報記録方法。
3)円盤状基板がアクリル系樹脂もしくはポリカーボネ
ート樹脂であることを特徴とする上記光情報記録方法。
4)該トラッキングガイドのグルーブの深さが300〜500
Åの範囲にあり、且つその幅が1.1〜1.2μmの範囲にあ
ることを特徴とする上記情報記録媒体。
5)上記一般式(1)が; 2Wg/5≦Wp≦Wg/2 (1) [但し、Wpはピットの中心位置でのトラック方向に垂直
な方向のピット幅、そしてWgはグルーブ幅である] であることを特徴とする上記情報記録媒体。
6)円盤状基板がアクリル系樹脂もしくはポリカーボネ
ート樹脂であることを特徴とする上記情報記録媒体。
[発明の効果] 本発明の情報記録媒体は従来の同種のプレグルーブ付
き情報記録媒体に比較してトラッキング精度が顕著に向
上している。すなわち、本発明の情報記録媒体は従来の
同種のプレグルーブ付き情報記録媒体に比較してグルー
ブ幅が広く、その深さが浅い、かつ形成されるピットが
グルーブ一杯に広がらないで、ディスクの半径方向に細
いピットとして記録されている。これにより、ピットが
広がらない分だけ反射光のロスが少なく高反射率を得る
ことができるため、記録された情報を市販のCDプレーヤ
ーで再生することが可能である。また記録部の反射率が
高くなることから、フォーカス・サーボ・ゲインが向上
したものとなる。そして、得られるピットの形状を細
く、揃ったものとなるのでトラッキング・サーボ・ゲイ
ンが向上して再生時の音跳び等が無くなる。さらに市販
のCDプレーヤーで再生した場合、プレーヤービリティー
が優れており、再生のトラッキング方式が、3ビーム方
式でもプッシュプル方式でも使用可能である。
[発明の詳細な記述] 本発明の情報記録媒体は、前記諸問題が解決された、
すなわちCDプレーヤーによる再生が可能で、かつトラッ
キング特性が向上したものである。前述したようにCD方
式のディスクにおいてもグルーブの幅や深さは上記一般
的なディスクと同一である。しかしながら、本発明者の
研究によると、上記トラッキングガイドを有する記録層
のグルーブにレーザー光の照射によりピットを形成させ
て情報を記録した場合、ピットが広がり易く、その大き
さが大きくなりすぎるため、再生時の信号の読み誤りが
増加したり、トラッキング精度が低下することが明らか
となった。これはCD方式により記録を行なうディスク
は、通常の光ディスクに比べて遅い線速度で高密度の情
報の記録を行なうため、熱の蓄積が起こり易くなり、上
記のようなピットの広がりが生ずると考えられる。
従って、前記『第34回応用物理学会学術講演会,29a−
ZL−8』に開示されているようにグルーブの幅を広くし
ても、上記ピットの広がりは抑えられず、むしろ広がり
は大きくなる傾向となるため、反射率の向上という効果
は充分に得ることが難しい。しかしながら、このピット
の広がりを抑えることができれば、グルーブが広がった
分だけ高反射率を得ることができるため、記録された情
報を市販のCDプレーヤーで再生することが可能であり、
さらにトラッキング精度も向上する。
従って、本発明の情報記録媒体は、上記問題を解決す
るため; 1)円盤状基板の表面に設けられたトラッキングガイド
が、深さが200〜600Åの範囲にあり、且つその幅が0.95
〜1.3μmの範囲のグルーブを有する。
2)上記トラッキングガイド上に、記録層が設けられた
該トラッキングガイドのグルーブに、下記の条件を満足
するピットによってCDフォーマットのEFM信号が記録さ
れている。
グルーブ幅(Wg)とグルーブに設けられるピットの中
心位置でのトラック方向に垂直な方向のピット幅(Wp)
との関係が一般式(1); 2Wg/5≦Wp≦3Wg/5 (1) [但し、Wgはグルーブ幅、そしてWpはピットの中心位置
でのトラック方向に垂直な方向のピット幅である] により情報記録媒体が構成されていることを特徴として
いる。
すなわち本発明は、上記のように円盤状基板の表面に
トラッキングガイドが設けられており、そのグルーブの
深さ(第1図のh)が200〜600Åの範囲にあり、通常よ
り溝の深さは浅めである。これは高い反射率を得るため
に有利である。そしてそのグルーブ幅(第1図のw)が
0.95〜1.3μmの範囲にあり、このグルーブに形成され
るピットが幅の狭いものであれば深さと同様に高い反射
率を獲得することができる。上記トラッキングガイドの
グルーブの深さが300〜500Åの範囲にあり、且つその幅
が1.1〜1.2μmの範囲にあることが高い反射率を得る上
で好ましい。
上記の幅の狭いピットとは、前記2)で示された条件
を満足するピットであり、 上記一般式(1)が; 2Wg/5≦Wp≦Wg/2 (1) [但し、Wgはグルーブ幅、そしてWpはピットの中心位置
でのトラック方向に垂直な方向のピット幅である] を満足する値であることが好ましい。
第2図に本発明で言うピット幅Wp、そしてグルーブ幅
Wgを表わした模式図を示す。これはトラッキングガイド
を上から見た模式図である。第2図において、1がグル
ーブ(溝内)、2がランド部(溝間)、3がピット、Wg
がグルーブ幅、そしてWpがピットの中心位置でのトラッ
ク方向に垂直な方向のピット幅を示している。この第2
図のようにピットがグルーブ一杯に広がらない細いピッ
トとして記録することによって、ピットが広がらない分
だけ反射光のロスが少なく高反射率を得ることができる
ことから、記録された情報を市販のCDプレーヤーで再生
することが可能である。また記録部の反射率が高くなる
ことから、フォーカス・サーボ・ゲインが向上したもの
となる。そして上記のように形成されるピットの形状は
細く、揃ったものとなるのでトラッキング・サーボ・ゲ
インが向上して再生時の音跳び等が無くなる。さらに市
販のCDプレーヤーで再生した場合、プレーヤービリティ
ーが優れており、再生のトラッキング方式が、3ビーム
方式でもプッシュプル方式でも使用可能である。
本発明の上記特定のディスクの半径方向に細いピット
を形成させる方法は、レーザー光を例えば以下のような
方法で変化または変調させることによって行なわれる。
1)レーザー光に流す電流の波高値を変化させる。
2)レーザー光に流す電流をパルス状とする。例えば、
単位パルスの連続で1つのピットを形成したり、あるい
はパルスの前半と後半で強度を変えたりする。
3)記録に使用する光学系の低数を変化させる。例え
ば、対物レンズのNAを上げる、レーザー光の波長を
下げる、等を行なう。
本発明のディスクの半径方向に細いピットを形成させ
る方法は上記方法に限定されるものではなく、細いピッ
トを形成できればどんな方法でも良い。
本発明の情報記録媒体はたとえば下記の方法により製
造することができる。
プレグルーブ付き基板は、たとえば、ポリカーボネー
ト樹脂、アクリル系樹脂などのプラスチック材料をモー
ルディングして製造する方法、プラスチック板、あるい
はガラス板などの平面基板にプレグルーブを有する樹脂
層を積層させる方法などによって製造することができ、
これらの方法は既に一般的に知られている。
本発明の情報記録媒体においては、プレグルーブの深
さが、基板の屈折率と、利用するレーザー光の波長との
関係において同種の従来の情報記録媒体と相違する。通
常は、本発明の情報記録媒体のプレグルーブは従来の同
種の情報記録媒体のプレグルーブよりも浅く且つ広く形
成される。
上記基板上には、レーザー光の熱エネルギーの記録層
から損失を防ぐ等のため中間塗布層を設けても良い。中
間塗布層の形成に際して発生するプレグルーブ底部と側
壁頂部との間の塗布層の厚さ変動は、塗布層の所定平均
厚さによっても変化するが、通常は200〜400オングスト
ロームの範囲にある。従って、プレグルーブの深さの決
定にあたって、類似した系における塗布層厚さ変動の既
知データを参照することができる。ただし、対象の系に
ついて種々グルーブ深さを変化させた基板を予め調製
し、それぞれに所定の中間塗布層を形成したのち、塗布
層の所定部位間の寸法を測定し、前記に規定された関係
式との対応を見ながら、最も適したプレグルーブ深さを
決定することが好ましく、この方法により高い精度で基
板上のプレグルーブの深さを決定することができる。
プレグルーブを有する基板表面への中間塗布層の形成
は、公知の塗布法により行なうことができる。公知の塗
布法の例としてはスピンコート法、ディップコート法な
どを挙げることができる。
なお、塗布法により形成される中間層の例としては、
上記断熱層以外に接着層、反射層、感度強化層(ガス発
生層)などを挙げることができる。
中間塗布層が断熱層である場合には、例えばポリメチ
ルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合
体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルア
ルコール、N−メチロール・アクリルアミド共重合体、
スチレン・スルホン酸共重合体、スチレン・ビニルトル
エン共重合体、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化
ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、ポ
リエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重
合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの高分子物質を
溶剤に溶解した塗布液を用いて形成することができる。
中間塗布層の層厚(平均層厚)は、中間層に要求され
る特性を考慮して決定されている。中間塗布層の層厚は
通常は100〜1000オングストロームの範囲にある。
基板上または中間塗布層の上には、記録層が設けられ
る。
記録層に用いられる材料の例としては、Te、Zn、In、
Sn、Zr、Al、Cu、Ge等の金属;Bi、As、Sb等の半金属;G
e、Si等の半導体;およびこれらの合金またはこれらの
組合せを挙げることができる。また、これらの金属また
は半金属の硫化物、酸化物、ホウ化物、ケイ素化合物、
炭化物および窒化物等の化合物;およびこれらの化合物
と金属との混合物も記録層に用いることができる。
記録層は、上記の記録材料を蒸着、スパッタリング、
イオンプレーティングなどの方法によって基板上(また
は中間塗布層上)に形成することができる。所望によ
り、中間層の下に下塗り層を介在させてもよい。記録層
は単層または重層でもよいが、その層厚は光情報記録に
要求される光学濃度の点から一般に100乃至5500オング
ストロールの範囲である。
記録層の上には保護層が設けられる。保護層として
は、軟質樹脂材料からなる軟質保護層と硬質樹脂材料か
らなる硬質保護層との積層体が好ましい。この積層体
は、軟質保護層側を記録層側にして、記録層上に積層す
る。軟質樹脂材料の例としては、ポリウレタン、ポリ塩
化ビニリデン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、シリコ
ンゴム、スチレン・ブタジエン・ゴム、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリアクリル酸エステルを挙げることができる。
通常、これらは、溶液塗布、ラテックス塗布、熔融塗布
などの方法により記録層上に塗布され、必要により乾
燥、加熱などの処理を行なって軟質保護層とされる。軟
質保護層の層厚は通常100Å〜5μmの範囲にあり、好
ましくは0.3〜3μmの範囲にある。硬質樹脂材料の例
としては、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂などが挙げられ
る。通常、これらは、溶液塗布などの方法により軟質保
護層上に塗布され、必要により紫外線照射、加熱などの
処理を行なって硬質保護層とされる。硬質保護層の層厚
は通常0.1〜10μmの範囲にあり、好ましくは1〜3μ
mの範囲にある。
基板の記録層が設けられる側とは反対側の表面には、
耐傷性、防湿性などを高めるために、たとえば二酸化ケ
イ素、酸化スス、弗化マグネシウムなどの無機物質、あ
るいは熱可塑性樹脂、光硬化型樹脂などの高分子物質か
らなる薄膜が、真空蒸着、スパッタリングまたは塗布等
の方法により設けられていてもよい。
貼り合わせタイプの情報記録媒体においては、上記構
成を有する二枚の基板を接着剤等を用いて接合すること
により製造することができる。エアーサンドイッチタイ
プの記録媒体においては、二枚の円盤状基板のうちの少
なくとも一方が上記構成を有する基板を、リング状の外
側スペーサと内側スペーサとを介して、あるいはいずれ
か一方もしくは双方の基板に設けられた突起を介して接
合することにより製造することができる。
次に、本発明の光情報記録方法について説明する。
本発明の光情報記録方法は、前記通常のグルーブより
浅く且つ狭いグルーブのトラッキングガイドを有する基
板の表面に記録層が設けられた情報記録媒体を、1.2〜
2.8m/秒の定線速度にて回転させながら、その記録層に
光を照射してCDフォーマット信号を記録することを特徴
としている。一般に、記録光としては750〜850nmの範囲
の発振波長を有する半導体レーザービームが用いられ
る。また、本発明の情報記録媒体では、10mW以下のレー
ザーパワーで記録することができる。
本発明の光情報記録方法は、上記記録層に上述のよう
な記録を行なう際、本発明のトラッキングガイドにより
トラッキング制御が極めて良好に行なうことができる。
すなわち、本発明のトラッキングガイドのグルーブの
幅は前述のように通常より広くなっている。そして、デ
ィスクの半径方向に細いピットを形成させるために、ピ
ットの形成は前記のようにレーザー光に流す電流の波高
値を変化させたり、レーザー光に流す電流をパルス変調
させることによって行なわれる。また、記録に使用する
光学系の定数(例えば、対物レンズのNAを上げる;レー
ザー光の波長を下げる;等)を変化させることによりさ
らに良好に行なわれる。このため、グルーブ(溝内すな
わちグルーブ底部)に形成されるピットは第2図で分か
るようにディスクの半径方向に細く、揃ったものとな
る。
従って、本発明のグルーブに形成されるピットはディ
スクの半径方向に細いので、反射光のロスが少なく、グ
ルーブは高反射率となる。これにより、再生時のフォー
カス・サーボ・ゲインおよびトラッキング・サーボ・ゲ
インが向上する。
また、上記のようにグルーブに信号を記録するので、
3ビーム法、プッシュプル法、DPD法等の各種トラッキ
ング方式のCDプレーヤーで再生することができる。そし
て市販のCDプレーヤーで再生した場合、プレーヤービリ
ティーが優れており、再生のトラッキング方式が、3ビ
ーム方式でもプッシュプル方式でも使用可能である。
情報の再生は、記録媒体を上記と同一の定線速度で回
転させながら半導体レーザー光を基板側から照射して、
その反射光を検出することにより行なうことができる。
本発明においては、高い反射率を得るため通常のグルー
ブの深さより浅い上記特定の範囲のグルーブの深さに設
定されているので、市販のCDプレーヤーを用いて充分に
読み取りを行なうために有利である。
次に本発明の実施例および比較例を記載する。ただ
し、これらの各例は本発明を制限するものでない。
[参考例1] 射出成形によりプレグルーブを設けた円盤状ポリカー
ボネート基板[外径:130mm、内径:15mm、厚さ:1.2mm、
グルーブ深さ(第1図のh):500オングストローム、グ
ルーブ幅(第1図のw):1.0μm、屈折率:1.57]のプ
レグルーブ面に塩素化ポリエチレン含有塗布液[メチル
セロソルブ・ブタノール・イソプロパノール混合溶媒
(12:8:80、体積比)に塩素化ポリエチレンが0.3%溶解
しているもの]をスピンコーターを用いて塗布し、次い
で乾燥して中間塗布層を形成した。
次に、上記中間塗布層の上にIn:GeS:Au=66:22:12
(重量比)の比率で共蒸着させて、厚さ300オングスト
ロームの記録層を形成した。記録層の上に、さらに厚さ
2μmポリウレタンの保護層を設置した。このようにし
て、基板、塩素化ポリオレフィン層および記録層からな
る光ディスクを得た。
[参考例2] 参考例1において、射出成形によりプレグルーブを設
けた円盤状ポリカーボネート基板のグルーブ深さ(第1
図のh)を750オングストローム、グルーブ幅(第1図
のw)を0.65μmに変更した以外は参考例1と同様の方
法により光ディスクを得た。
上記参考例1および参考例2で得られた光ディスクに
ついて下記の光ディスクの評価(1)を行なった。
[光ディスクの評価(1)] パルステック社製のCD−ピックアップ評価装置を用い
て、反射光量を測定し、ミラー部を100%とした時のグ
ルーブ部、ランド部の反射光レベルを算出した。結果を
第1表に示す。
参考例1の本発明の情報記録媒体に用いられるグルー
ブの方が、参考例2の通常のグルーブより、反射光量が
大きいことが明らかである。従って、市販のCDプレーヤ
ーで再生するのに有利である。
[実施例1] 参考例1で得られた情報記録媒体に、第3図に示され
るように波高値の変化した記録パルス11からなる半導体
レーザー光(波長:830nm、照射パワー:10mM、周波数:0.
36MHz、デューティー:37%、ビーム径:1.6μm)を、1.
3μm/秒の線速度で基板側から照射して情報の書き込み
を行なった。
このようにして情報の記録された光ディスクを得た。
[比較例1] 参考例1で得られた情報記録媒体に、第4図に示され
るように矩形状の記録パルス12からなる半導体レーザー
光(波長:830nm、照射パワー:10mW、周波数:0.36MHz、
デューティ:37%、ビーム径:1.6μm)を、1.3m/秒の線
速度で基板側から照射して情報の書き込きを行なった。
このようにして情報の記録された光ディスクを得た。
上記実施例1および比較例1で得られた光ディスクに
ついて下記の光ディスクの評価(2)を行なった。
[光ディスクの評価(2)] パルステック社製のCD−ピックアップ評価装置および
小野測器(株)製サーボレスポンスアナライザーを用い
て、フォーカス・サーボ・ゲインおよびトラッキング・
サーボ・ゲインを測定した。
表記の測定値はCD(コンパクトディスク)の場合の値
を0dBとした時の値である。
また得られた光ディスクのピット幅について電子走査
型顕微鏡を用いて測定した。
測定結果を第2表に示す。
本発明のグルーブ幅が広いグルーブに幅に狭いピット
を形成することを主な特徴とする情報記録媒体は、実施
例1より明らかなようにフォーカス・サーボ・ゲインお
よびトラッキング・サーボ・ゲインの優れたものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の情報記録媒体の基板の模式図であ
る。 第2図は、本発明の情報記録媒体のトラッキングガイド
を上から見た模式図である。 第3図は、実施例1で用いられたレーザー光の記録パル
スである。 第4図は、比較例1で用いられたレーザー光の記録パル
スである。 h:グルーブの深さ、w:グルーブの幅 1:グルーブ、2:ランド部、3:ピット Wp:ピットの中心位置でのトラック方向に垂直な方向の
ピット幅、Wg:グルーブ幅 11,21:記録パルス、12,22:レーザーパワー、13,23:時間

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円盤状基板の表面に設けられた深さが200
    〜600Åの範囲にあり、且つ幅が0.95〜1.3μmの範囲に
    あるグルーブからなるトラッキングガイド上に、レーザ
    ー光による情報の書き込みが可能な記録層が設けられ、
    さらに該記録層上に保護層が設けられた情報記録媒体
    を、1.2〜2.8m/秒の定線速度で回転させながら、該記録
    層が設けられた該トラッキングガイドのグルーブにレー
    ザー光を照射して、グルーブ幅(Wg)とグルーブに設け
    られるピットの中心位置でのトラック方向に垂直な方向
    のピット幅(Wp)との関係が一般式(1); 2Wg/5≦Wp≦3Wg/5 (1) [但し、Wgはグルーブ幅、そしてWpはピットの中心位置
    でのトラック方向に垂直な方向のピット幅である] を満足するようにピットを形成することによってCDフォ
    ーマットのEFM信号を記録することを特徴とする光情報
    記録方法。
  2. 【請求項2】円盤状基板の表面に設けられた深さが200
    〜600Åの範囲にあり、且つその幅が0.95〜1.3μmの範
    囲にあるグルーブからなるトラッキングガイド上に、レ
    ーザー光による情報の書き込みが可能な記録層が設けら
    れ、さらに該記録層上に保護層が設けられた情報記録媒
    体のトラッキングガイドのグルーブに、グルーブ幅(W
    g)とグルーブに設けられるピットの中心位置でのトラ
    ック方向に垂直な方向のピット幅(Wp)との関係が一般
    式(1); 2Wg/5≦Wp≦3Wg/5 (1) [但し、Wgはグルーブ幅、そしてWpはピットの中心位置
    でのトラック方向に垂直な方向のピット幅である] を満足するピットによってCDフォーマットのEFM信号を
    記録されていることからなる情報記録媒体。
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