JPH0535976A - 商品販売データ処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＰＯＳターミナルの故障等により取引別売上
集計テーブルが破壊されても故障前の最新のテーブル内
容をストアコントローラで常時保持することによって簡
単な呼出操作により復旧できるようにする。 【構成】 締めキーのキー入力により１取引の締めが指
示される毎に該当取引での登録処理内容をもとに取引別
売上集計テーブルを更新し、この更新後のテーブル内容
をトランザクションバッファの内容とともにストアコン
トローラに送信する。そして、呼出キーのキー入力によ
り取引別売上集計データの呼出しが指示されると、スト
アコントローラから最新の取引別売上集計テーブルの内
容を呼出すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＰＯＳ（販売時点情報
管理）システムにおいて商品販売データ登録用の端末機
として利用される商品販売データ処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば電子式キャッシュレジスタからな
る複数台のＰＯＳターミナルとホストコンピュータから
なる１台のストアコントローラとを伝送路を介して接続
し、各ＰＯＳターミナルはストアコントローラに制御さ
れて各商品の販売データ等を登録処理し、ストアコント
ローラは各ＰＯＳターミナルにて登録処理された商品販
売データ等を前記伝送路を介して収集し加工して売上分
析に必要なデータを得るようにしたＰＯＳシステムは、
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等で広く利
用されている。

【０００３】このようなＰＯＳシステムにおいて、従来
の各ＰＯＳターミナルは１取引にて発生した商品販売デ
ータ及びその合計データ等の取引明細データを記憶する
トランザクションバッファと、各取引での売上データを
取引項目別に集計する取引別売上集計テーブルとを有
し、締めキーのキー入力により１取引の締めが指示され
る毎に該当取引での登録処理内容をもとに前記取引別売
上集計テーブルを更新するとともに、前記トランザクシ
ョンバッファの内容を前記伝送路を介して前記ストアコ
ントローラへ送信するように構成されていた。また、上
記取引別売上集計テーブルの内容は例えば閉店後のター
ミナル精算業務によって前記伝送路を介して前記ストア
コントローラへ送信するように構成されていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記取引別
売上集計テーブルの内容はターミナル精算時にしか前記
ストアコントローラに送信されないので、ターミナルの
故障により上記取引別売上集計テーブルの内容が破壊さ
れてしまったときには、当該ターミナルの内部記録紙
（ジャーナル）に印字されている各取引の明細情報を見
ながらそれまでの登録内容を再入力して取引別売上集計
テーブルの復旧を図らなければならず、取引別売上集計
テーブルの復旧に多大な手間と時間を要していた。

【０００５】そこで本発明は、取引別売上集計テーブル
が破壊されても簡単な操作によって復旧させることがで
き、取引別売上集計テーブルの復旧に要する手間と時間
を大幅に削減できる商品販売データ処理装置を提供しよ
うとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、伝送路を介し
て上位コントローラに接続され、この上位コントローラ
に制御されて各商品の販売データを登録処理する商品販
売データ処理装置において、１取引にて発生した商品販
売データ及びその合計データ等の取引明細データを記憶
するトランザクションバッファと、各取引での売上デー
タを取引項目別に集計する取引別売上集計テーブルと、
１取引の締めを指示する締めキーと、この締めキーのキ
ー入力により１取引の締めが指示される毎に該当取引で
の登録処理内容をもとに取引別売上集計テーブルを更新
するテーブル更新手段と、この更新手段によりテーブル
内容が更新される毎にその更新後のテーブル内容とトラ
ンザクションバッファの内容とを伝送路を介して上位コ
ントローラへ送信するデータ送信制御手段と、上位コン
トローラに対して取引別売上集計データの呼出しを指示
する呼出キーと、この呼出キーのキー入力により取引別
売上集計データの呼出しが指示されると上位コントロー
ラからデータ送信制御手段によって送信された最新の取
引別売上集計テーブルの内容を呼出す集計データ呼出し
制御手段とを備えたものである。

【０００７】

【作用】このように構成された本発明の商品販売データ
処理装置であれば、締めキーのキー入力により１取引の
締めが指示されると、該当取引での登録処理内容をもと
に取引別売上集計テーブルの内容が更新され、この取引
別売上集計テーブルには該当取引までの売上データが取
引項目別に集計される。一方、トランザクションバッフ
ァには該当取引にて発生した商品販売データ及びその合
計データ等の取引明細データが記憶されている。しかし
て、締めキーのキー入力に応じて更新された取引別売上
集計テーブルの内容が上記トランザクションバッファの
内容とともに伝送路を介して上位コントローラに送信さ
れる。また、呼出キーのキー入力により取引別売上集計
データの呼出しが指示されると、上位コントローラから
最新の取引別売上集計テーブルの内容が呼出される。

【０００８】従って、１取引の締めが行われる毎に上位
コントローラによって常に最新の取引別売上集計データ
が保持されることになる。そして、この上位コントロー
ラによって保持されている最新の取引別売上集計データ
は呼出キーをキー入力することによって呼出すことがで
きる。よって、装置の故障等により上記取引別売上集計
テーブルの内容が破壊されてしまっても、上位コントロ
ーラから最新の取引別売上集計テーブルの内容を呼出す
ことによって、テーブル内容の復旧が容易になる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明を図１に示すＰＯＳシステムの
ＰＯＳターミナル１に適用した一実施例について図面を
参照しながら説明する。

【００１０】図１において１は各商品の販売データを登
録処理するための複数台のＰＯＳターミナル、２はホス
トコンピュータ等からなるストアコントローラ２であっ
て、これらは伝送路３を介して互いにデータ授受が可能
なように接続されている。

【００１１】上記ストアコントローラ２には例えばＲＡ
Ｍ（ランダム・アクセス・メモリ）によって構成される
データ記憶部４が設けられている。このデータ記憶部４
には、図２に示すように各ＰＯＳターミナル１にて発生
した各取引の明細データ（商品販売データ及びその合計
データ等）を収集し蓄積するためのトランザクション蓄
積ファイル４ａと、各ＰＯＳターミナル別に該当ターミ
ナルでの最新の取引別売上集計データを記憶するための
ターミナル別メモリ４ｂが形成されている。

【００１２】図３は前記ＰＯＳターミナル１の構成を示
すブロック図であって、１１は制御部本体を構成するＣ
ＰＵ（中央処理装置）、１２は上記ＣＰＵ１１が各部を
制御するためのプログラムデータ等が格納されるＲＯＭ
（リード・オンリ・メモリ）、１３は上記ＣＰＵ１１が
データ処理等に使用する各種メモリエリアが形成される
ＲＡＭである。

【００１３】また、１４は前記伝送路３を介して前記ス
トアコントローラ２との間で行われるデータの送受信を
制御する通信インタフェース、１５は各種信号の入出力
を制御するＩ／Ｏポート、１６は日付及び時刻を計時す
る時計回路、１７はキーボード１８を制御するキーボー
ドコントローラ、１９は表示器２０を制御する表示器コ
ントローラ、２１はプリンタ２２を制御するプリンタコ
ントローラである。

【００１４】上記ＣＰＵ１１と、ＲＯＭ１２、ＲＡＭ１
３、通信インタフェース１４、Ｉ／Ｏポート１５、時計
回路１６及び各コントローラ１７，１９，２１とは、バ
スライン２３を介して接続されている。

【００１５】前記Ｉ／Ｏポート１５には、電源のオン、
オフを制御するとともに「登録」「点検」「精算」「設
定」等の各種業務モードを切換制御するモードスイッチ
２４の状態信号と、バーコードスキャナ２５からのバー
コード読取り信号が入力される。また、現金等を収納す
るためのドロワ２６に対して開放を指令する信号を出力
するようになっている。

【００１６】前記キーボード１８には、置数キーＫ１、
ＰＬＵ（プライス・ルック・アップ）キーＫ２、締キー
Ｋ３、小計キーＫ４、呼出キーＫ５、クリアキーＫ６等
の各種キーが配設されている。

【００１７】前記表示器２０は、販売登録された商品の
名称及び金額や１取引の合計金額等を表示するためのも
ので、ＣＲＴディスプレイまたはドット表示管等で構成
される。

【００１８】前記プリンタ２２は、取引毎にレシートの
印字・発行を制御するとともに、内部記録紙としてのジ
ャーナル用紙に各取引の履歴情報となる印字データを印
字出力するものである。

【００１９】前記ＲＡＭ１３には、図４に示すように、
前記ＣＰＵ１１が演算に使用するデータを一時格納する
ためのワークバッファ３１の他、１取引にて発生した商
品販売データ及びその合計データ等の取引明細データを
記憶するトランザクションバッファ３２、各取引での売
上データを取引項目（総売上、現計売上、信計売上、掛
計売上、小切手売上、客層別売上等）別に集計する取引
別売上集計テーブル３３、取引毎に発番される取引一連
番号のカウンタ３４等が形成されている。

【００２０】しかして、前記ＣＰＵ１１は図６に示すメ
インタスク処理、図７（ａ）に示すバッチタスク処理及
び図７（ｂ）に示すトランタスク処理を適宜実行するよ
うにプログラム設定されている。

【００２１】すなわち、メインタスク処理ではＳＴ（ス
テップ）１としてキーボード１８からのキー入力を監視
し、キー入力が有るとキー信号を解析して入力キーの種
類を判別する。ここで、ＳＴ２として入力キーが締キー
Ｋ３であり、ＳＴ３としてモードスイッチ２４により
「登録」モードが選択されていることを検出した場合に
は、当該ターミナルにて行われた１取引の商品登録の締
めが指示されたので、ＳＴ４として該当取引での登録処
理内容をもとに取引別売上集計テーブル３３を更新する
（テーブル更新手段）。次いで、ＳＴ５として上記取引
別売上集計テーブル３３内の取引別売上集計データのメ
モリバランスチェックを行い、ＳＴ６としてメモリバラ
ンスが正常であることを検出したならば、ＳＴ７として
バッチタスクに対して取引別売上集計データの更新メー
ルを送出する。さらに、ＳＴ８として該当取引での登録
処理内容（商品販売データ及びその合計データ等）をト
ランザクションバッファ３２にセットして、今回のメイ
ンタスク処理を終了する。

【００２２】なお、ＳＴ３において「登録」モード以外
のモードが選択されていた場合には、締めキーＫ３のキ
ー入力をエラーとする。また、ＳＴ６においてメモリバ
ランスが異常であることを検出した場合には、システム
動作を停止する。

【００２３】一方、ＳＴ９として入力キーが呼出キーＫ
５であり、ＳＴ１０としてモードスイッチ２４により
「設定」モードが選択されていることを検出した場合に
は、前記ストアコントローラ２に対して取引別売上集計
データの呼出しが指示されたので、ＳＴ１１としてバッ
チタスクに対して取引別売上集計データの呼出メールを
送出して、今回のメインタスク処理を終了する。なお、
ＳＴ１０において「設定」モード以外のモードが選択さ
れていた場合には、呼出キーＫ５のキー入力をエラーと
する。

【００２４】また、バッチタスク処理ではＳＴ１として
メール情報の有無を監視し、メール情報有りの場合には
その解析を行う。ここで、ＳＴ２としてメール情報が前
記更新メールの場合には、ＳＴ３として通信インタフェ
ース１４を制御し、取引別売上集計テーブル３３の内容
を伝送路３を介してストアコントローラ２に送信して
（データ送信制御手段）、今回のバッチタスク処理を終
了する。

【００２５】一方、ＳＴ４としてメール情報が前記呼出
メールの場合には、ＳＴ５として取引別売上集計データ
の要求電文を作成し、通信インタフェース１４を制御し
て上記要求電文をストアコントローラ２に送信する。応
じて、ＳＴ６として所定時間内にストアコントローラ２
から取引別売上集計データの応答を受信したならば、Ｓ
Ｔ７としてその受信データを前記取引別売上集計テーブ
ル３３に格納する。（集計データ呼出し制御手段）

【００２６】また、ＳＴ８としてプリンタ２２を駆動制
御し、図５に示すように受信データ中の最終取引一連番
号をジャーナル用紙Ｊに印字出力して、今回のバッチタ
スク処理を終了する。なお、ＳＴ６において所定時間内
にストアコントローラ２からの応答を受信できなかった
場合には通信エラーとする。

【００２７】また、トランタスク処理ではＳＴ１として
トランザクションバッファ３２を検索する。そして、Ｓ
Ｔ２としてデータがセットされている場合には、ＳＴ３
として通信インタフェース１４を制御し上記トランザク
ションバッファ３２の内容を伝送路３を介してストアコ
ントローラ２に送信して（データ送信制御手段）、今回
のトランタスク処理を終了する。

【００２８】このような構成の本実施例においては、各
ＰＯＳターミナル１ではそれぞれ取引別売上集計テーブ
ル３３に当該ターミナルにて販売登録された各取引の売
上データが取引項目別に集計されている。

【００２９】この状態で、１取引の商品登録が行われ、
締めキーＫ３により当該取引の締めが指示されると、そ
の登録内容をもとに上記取引別売上集計テーブル３３の
内容が更新されるとともに、トランザクションバッファ
３２に当該取引にて発生した商品販売データ及びその合
計データ等の取引明細データが格納される。

【００３０】そして、上記取引別売上集計テーブル３３
の内容が上記トランザクションバッファ３２の内容とと
もに前記伝送路３を介してストアコントローラ２に送信
される。

【００３１】ストアコントローラ２においては、各ＰＯ
Ｓターミナル１から上記データを受信する毎に、トラン
ザクションバッファ３２の内容をデータ記憶部４のトラ
ンザクション蓄積ファイル４ａに順次蓄積記憶させる。
また、ターミナル別メモリ４ｂにおける該当ＰＯＳター
ミナルの取引別売上集計テーブルエリアに、受信した取
引別売上集計テーブル３３の内容を書込む。

【００３２】従って、ストアコントローラ２におけるタ
ーミナル別メモリ４ｂには、各ＰＯＳターミナル１にお
ける現時点の取引別売上集計テーブル３３の内容と同一
の内容がターミナル別に記憶されることになる。

【００３３】そこで、あるＰＯＳターミナル１が故障し
てメモリ破壊が発生した場合、その故障ターミナルを代
替機と交換した後、「設定」モードにおいて呼出キーＫ
５をキー入力する。そうすると、この代替機からストア
コントローラ２に対して故障ターミナルにおける取引別
売上集計データの呼出要求がなされ、ストアコントロー
ラ２から前記ターミナル別メモリ４ｂに格納されている
該当取引別売上集計テーブルの内容が呼出される。そし
て、この呼び出されたデータが代替機におけるＲＡＭ１
３の取引別売上集計テーブル３３に格納される。その結
果、代替機には故障ターミナルにおける故障前までの取
引別売上集計テーブル３３の内容が自動的にしかも短時
間で復旧されることになる。

【００３４】また、代替機においてはストアコントロー
ラ２から呼出されたデータの中から最終の取引一連番号
が抽出されて、プリンタ２２によりジャーナル印字され
る。従って、オペレータはジャーナルの印字内容を確認
することによって、故障ターミナルにて発生した各取引
のどこまでが代替機に復旧されたかを容易に確認でき、
その後のデータ復旧のための打ち直し作業が最小限で済
む。なお、故障ターミナルにおける故障が一時的な場合
には、故障ターミナルの復旧を待って取引別売上集計テ
ーブル３３の復旧を図るようにしてもよい。

【００３５】このように本実施例によれば、各ＰＯＳタ
ーミナル１においては１取引の締めが行われる毎に現時
点での取引別売上集計テーブル３３の内容をトランザク
ションデータと同時にストアコントローラ２に送信する
ようにし、かつストアコントローラ２から該当する取引
別売上集計テーブル３３の内容を呼出して取引別売上集
計テーブル３３に格納できる構成としたので、たとえ取
引別売上集計テーブル３３の内容が破壊されても簡単な
呼出し操作を行うだけで同テーブル３３の内容を短時間
で復旧させることができる。従って、従来のように当該
ターミナルのジャーナルに印字されている各取引の明細
情報を見ながらそれまでの登録内容を再入力して取引別
売上集計テーブル３３の復旧を図る手間が不要となり、
復旧作業の能率向上をはかり得る。

【００３６】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、取
引別売上集計テーブルが破壊されても簡単な操作によっ
て復旧させることができ、取引別売上集計テーブルの復
旧に要する手間と時間を大幅に削減できる商品販売デー
タ処理装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例であるＰＯＳシステムの構
成を示す概念図。

【図２】 同実施例のストアコントローラに設けられる
データ記憶部の要部を示す概念図。

【図３】 同実施例におけるＰＯＳターミナルの構成を
示すブロック図。

【図４】 上記ＰＯＳターミナルにおけるＲＡＭの要部
を示す概念図。

【図５】 上記ＰＯＳターミナルにおけるジャーナル印
字例を示す図。

【図６】 上記ＰＯＳターミナルにおけるＣＰＵのメイ
ンタスク処理を示す流れ図。

【図７】 上記ＰＯＳターミナルにおけるＣＰＵのバッ
チタスク処理及びトランタスク処理を示す流れ図。

【符号の説明】

１…ＰＯＳターミナル、２…ストアコントローラ、４ａ
…トランザクション蓄積ファイル、４ｂ…ターミナル別
メモリ、１１…ＣＰＵ、１４…通信インタフェース、１
８…キーボード、Ｋ３…締めキー、Ｋ５…呼出キー、２
０…表示器、２２…プリンタ、２４…モードスイッチ、
３２…トランザクションバッファ、３３…取引別売上集
計テーブル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 伝送路を介して上位コントローラに接続
   され、この上位コントローラに制御されて各商品の販売
   データを登録処理する商品販売データ処理装置におい
   て、 １取引にて発生した商品販売データ及びその合計データ
   等の取引明細データを記憶するトランザクションバッフ
   ァと、各取引での売上データを取引項目別に集計する取
   引別売上集計テーブルと、１取引の締めを指示する締め
   キーと、この締めキーのキー入力により１取引の締めが
   指示される毎に該当取引での登録処理内容をもとに前記
   取引別売上集計テーブルを更新するテーブル更新手段
   と、この更新手段によりテーブル内容が更新される毎に
   その更新後のテーブル内容を前記トランザクションバッ
   ファの内容とともに前記伝送路を介して前記上位コント
   ローラへ送信するデータ送信制御手段と、前記上位コン
   トローラに対して取引別売上集計データの呼出しを指示
   する呼出キーと、この呼出キーのキー入力により取引別
   売上集計データの呼出しが指示されると前記上位コント
   ローラから前記データ送信制御手段によって送信された
   最新の前記取引別売上集計テーブルの内容を呼出す集計
   データ呼出し制御手段とを具備したことを特徴とする商
   品販売データ処理装置。