JPH0535761U - 真空断熱容器 - Google Patents

真空断熱容器

Info

Publication number
JPH0535761U
JPH0535761U JP9299891U JP9299891U JPH0535761U JP H0535761 U JPH0535761 U JP H0535761U JP 9299891 U JP9299891 U JP 9299891U JP 9299891 U JP9299891 U JP 9299891U JP H0535761 U JPH0535761 U JP H0535761U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum
thin film
synthetic resin
container
film layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9299891U
Other languages
English (en)
Inventor
浩一 新富
隆 島野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Original Assignee
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD. filed Critical THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Priority to JP9299891U priority Critical patent/JPH0535761U/ja
Publication of JPH0535761U publication Critical patent/JPH0535761U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Thermally Insulated Containers For Foods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂の乾燥をほとんど行なわなくても長
期間に亙り真空層の高真空度を保持でき、磁気的な問題
がない合成樹脂製の真空断熱容器を得る。 【構成】 合成樹脂製の二重壁容器内の真空部壁面に金
属製薄膜層を形成した。金属製薄膜層を真空部壁面に形
成することで、金属の持つ水分やガスなどの拡散や透過
がし難くなり、水分等によるアウトガスを抑えることが
でき長期に亙り高い真空気密保持ができ、また、金属製
薄膜層は非常に薄い膜であるため電気抵抗が大きく、磁
気的な問題が生じない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、容器の二重壁の間の内部を真空に吸引して外部からの熱の出入りを 防止する容器、所謂「真空断熱容器」に関し、特に合成樹脂製の二重壁容器で構 成された真空断熱容器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空断熱容器は、従来、ステンレスなどの金属により作られることがほとんど であった。その理由としては金属は溶接が簡単であり、その接続部分の気密漏れ がなく、また金属表面に吸着しているガスが真空層にアウトガスとして放出し真 空度を低下させるということが少なく、容器としての真空気密保持が比較的行な い易いためであった。
【0003】 一方、近年超電導体の利用(交流超電導マグネット、SQUIL)等で、真空 断熱容器が磁界中で使用されるようになると、金属製の真空断熱容器では種々の 問題が生じるようになった。例えば、ステンレスは若干の磁性を有しているが、 この僅かな磁性であっても高磁界中では非常に問題となり、また僅かの磁性であ っても微弱な磁界中においては磁気的なノイズとなる。更に、銅やアルミの場合 には良導電体であることから交流磁界中で渦電流を生じることにより容器自身が 磁場源となりうる等が挙げられる。
【0004】 そのため近年、非導電性、非磁性である合成樹脂により真空断熱容器が作製さ れるようになった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、合成樹脂は高分子間に比較的水分を多く含んでおり、例えばF RP(ガラス繊維強化プラスチック)の場合では、ガラス繊維と樹脂との隙間等 に水分が入り込み、通常は0.1〜0.3wt%の水分が含まれる。このため、合 成樹脂により真空断熱容器を作製した場合には、この水分によるアウトガスによ り真空度の低下が著しかった。そのため十分な真空度を保持するためには、合成 樹脂を充分に乾燥処理し、合成樹脂中の水分をなくす必要があった。
【0006】 しかしながらこの乾燥処理は、合成樹脂の厚さにもよるが、非常に長時間行な う必要があり、その時間は通常1週間から1カ月以上(まれに1年以上)にも達 するため、製作工程上非常に問題となっていた。
【0007】 そしてさらに合成樹脂は水分を拡散又は透過させやすいために、ある程度の時 間放置しておくと、真空層内に拡散や透過によって水分がもたらされ、完全な真 空気密保持は行なえなかった。
【0008】 本考案の目的は、合成樹脂による真空断熱容器の作製過程において、合成樹脂 の乾燥をほとんど行なわなくても長期間に亙り、真空層の高真空度を保持でき、 磁気的な問題がない真空断熱容器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る合成樹脂製真空容器では、合成樹脂製の二重壁容器内の真空部壁 面に金属製薄膜層を形成してなるものである。 好ましくは、前記金属製薄膜層は、前記壁面に被着したアルミ等の金属箔或は 前記壁面に被着した複数の互いに分離された金属箔からなるものとする。
【0010】
【作用】
合成樹脂による真空断熱容器は磁界中での使用においても磁気的な問題を生じ ることはないが、合成樹脂中の水分により真空度の低下を生じる。逆に金属製で は真空度の低下は問題ない。この原因は、金属は水分などの含有がほとんどなく 、またガスの拡散や透過が合成樹脂に比べて格段に小さいためである。
【0011】 本考案では、合成樹脂製の二重壁容器内の真空部壁面に金属製薄膜層が形成さ れてなるものであるため、金属製薄膜層を真空部壁面に形成することで、金属の 持つ水分やガスなどの拡散や透過がし難くなり、水分等によるアウトガスを抑え ることができ真空気密保持ができる。また、金属製薄膜層は非常に薄い膜である ため電気抵抗が大きく、大きな渦電流を生じることもなく磁気的な問題がほとん ど生じない真空断熱容器を得ることができる。
【0012】 本考案に用いられる合成樹脂としては、プラスチックや繊維強化プラスチック などがあげられる。また、本考案に用いられる金属製薄膜層としては、特に限定 されるものではないが、例えば金、銀、銅、銅合金、アルミ、アルミ合金、真鍮 、Cu−9%Ni合金など非磁性の金属であれば良い。また、金属製薄膜層の形 成方法も特に限定されるものではなく、金属箔の被着,メッキ,蒸着など種々の 形成方法を採り得る。具体的には、金属箔の被着では、金属の箔を樹脂成形時に 被着させて形成される。更に、金属製薄膜層の形成に際し、金属箔を合成樹脂上 に被着させるための接着剤を用いてもよく、この場合の接着剤としては、特に限 定されるものではないが、ある程度気密的な接着ができるものが望ましい。例え ばエポキシ系接着剤、フェノール系接着剤等である。
【0013】 また本考案ではさらに磁気的な問題を更に少なくするために、真空層に接する 内壁部分に被覆された金属箔を細かく分割することも可能である。元来本考案で は小さな渦電流しか生じることはなく磁気的な問題はほとんど生じないが、金属 箔を分割することで渦電流の流れを阻止し、このことで渦電流による発生磁場が 小さくなりさらに磁気的な問題が解決される。
【0014】
【実施例】
実施例1 図1は本考案の一実施例の断面構成を示す説明図である。射出成形金型内にア ルミ箔を配置しておいて、容器の成形を行い、図に示すように、FRP(ガラス 繊維強化プラスチック)製の二重壁容器11内の壁面にアルミ箔12を被覆した ものを得た。この二重壁容器1を80℃で6時間乾燥処理(内壁表面に吸着して いるガスを除くため)し、真空引きして10-4Torr以上の真空度としたところで 真空封じきりをした。この真空断熱容器を1カ月放置した後、真空度を測定した ところ0.05Torrであった。
【0015】 実施例2 図2は本考案の別の実施例の断面構成を示す説明図である。図に示すように、 FRP製の二重壁容器21内の壁面に銅箔22を被覆し、内部に積層断熱材23 を詰めた。この二重壁容器を80℃で6時間乾燥処理し、真空引きして10-5To rr以上の真空度としたところで真空封じきりをした。この真空断熱容器に液体窒 素を溜めて断熱性能を測定したところ熱進入量は0.8Wであった。そして1カ 月放置後真空度を測定したところ0.1Torrであり、液体窒素を溜めた状態での 熱進入量は0.85Wであった。またこの容器を用い図3に示すように、外部に 磁場源31をおいてSQUID(Superconductive Quantum Interference Devic e )32で磁気測定を行なったが、測定結果は図4に示した金属薄膜層を有しな い容器の場合に比べ差異は見られなかった。
【0016】 実施例3 図1及び図2と同様に、FRPによる真空断熱冷媒容器の真空層に接する内壁 に銅箔を被覆した真空断熱冷媒容器を試作した。そして銅箔に約5cm間隔で格 子状に切目を入れて分割し箔全体に電気的な導通がないようにした。この真空断 熱冷媒容器を80℃で6時間乾燥処理し、真空引きして10-5Torr以上の真空度 としたところで真空封じきりをした。そしてこの容器に液体窒素を溜めて断熱性 能を測定したところ熱進入量は0.8Wであった。そして1カ月放置後真空度を 測定したところ0.1Torrであり、液体窒素を溜めた状態での熱進入量は0.8 5Wであった。またこの容器を用い図3に示すようにSQUIDで磁気測定を行 なったが測定結果は図4の容器の場合に比べ差異は見られなかった。
【0017】 比較例 図4は本考案の比較例の断面構成を示す説明図である。図に示すようにFRP 製の二重壁容器41を試作し、この容器41を80℃で6時間乾燥処理し、真空 引きして10-4Torr以上の真空度としたところで真空封じきりをした。この真空 容器41を3日放置後真空度を測定したところ40Torrであった。
【0018】
【考案の効果】
以上説明した通り、本考案の真空断熱容器は合成樹脂製の二重壁容器内の真空 部壁面に金属製薄膜層が形成されてなるものであるため、金属製薄膜層を真空部 壁面に形成することで、金属の持つ水分やガスなどの拡散や透過がし難くなり、 水分等によるアウトガスを抑えることができ長期間に亙って高い真空気密保持が できる。また、金属製薄膜層は非常に薄い膜であるため電気抵抗が大きく、渦電 流を生じることもなく磁気的な問題がほとんど生じない真空断熱容器を得ること ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の断面構成を示す説明図であ
る。
【図2】本考案の別の実施例の断面構成を示す説明図で
ある。
【図3】磁気測定の操作を示す説明図である。
【図4】本考案の比較例の断面構成を示す説明図であ
る。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製の二重壁容器内の真空部壁面
    に金属製薄膜層が形成されてなる真空断熱容器。
JP9299891U 1991-10-18 1991-10-18 真空断熱容器 Pending JPH0535761U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9299891U JPH0535761U (ja) 1991-10-18 1991-10-18 真空断熱容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9299891U JPH0535761U (ja) 1991-10-18 1991-10-18 真空断熱容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0535761U true JPH0535761U (ja) 1993-05-14

Family

ID=14070035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9299891U Pending JPH0535761U (ja) 1991-10-18 1991-10-18 真空断熱容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0535761U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002136432A (ja) * 2000-10-31 2002-05-14 Suruun International Service Kk 保冷容器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002136432A (ja) * 2000-10-31 2002-05-14 Suruun International Service Kk 保冷容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10770731B2 (en) Positive electrode current collector and preparation method and use thereof
JPH0535761U (ja) 真空断熱容器
ES2083154T3 (es) Procedimiento de deposito de una capa de oxido de silicio unida a un sustrato de material polimero.
US3436258A (en) Method of forming an insulated ground plane for a cryogenic device
US6849295B2 (en) Method for producing a winding protection for tape-wound cores
JPH1158587A (ja) 酸化防止用包装フィルム
JPS5823415A (ja) モ−ルド構造の電気装置
JP2990934B2 (ja) メタライジングフィルム及びメタライジングフィルムの製造方法
JP2004168325A (ja) バリア性プラスチック容器
JPH04131233A (ja) 可撓性部材のガスバリア性低下防止方法
US3607676A (en) Method of making thin film structure of metal
JPS5991129A (ja) 導電層を有する高分子製品
JPS6088411A (ja) 電磁コイルおよびその製造法
CN102061440A (zh) 金属表面处理方法及由此制得的产品,及其应用
JPS57138059A (en) Manufacture for magnetic recording medium
JPH08264347A (ja) 樹脂モールドコイル及びその表面導電層の形成方法
JP3049819B2 (ja) フィルムコンデンサおよびその製造方法
JP2001046361A (ja) 医療用容器
JPS5614498A (en) Manufacture of transparent electrically conductive thin film
JP4000876B2 (ja) プラスチック容器への薄膜成膜方法
JPS6473611A (en) Capacitor
JPH0746646B2 (ja) 表面処理された磁性体の製造方法
JPH01171856A (ja) 金属蒸着フィルム
JP3314405B2 (ja) フィルムコンデンサ
JPS58102512A (ja) 素子作成方法