JP2990934B2 - メタライジングフィルム及びメタライジングフィルムの製造方法 - Google Patents

メタライジングフィルム及びメタライジングフィルムの製造方法

Info

Publication number
JP2990934B2
JP2990934B2 JP4081208A JP8120892A JP2990934B2 JP 2990934 B2 JP2990934 B2 JP 2990934B2 JP 4081208 A JP4081208 A JP 4081208A JP 8120892 A JP8120892 A JP 8120892A JP 2990934 B2 JP2990934 B2 JP 2990934B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
thin film
metal
intermediate layer
ions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4081208A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05279870A (ja
Inventor
明憲 江部
潔 緒方
哲 西山
直人 鞍谷
泰三 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP4081208A priority Critical patent/JP2990934B2/ja
Publication of JPH05279870A publication Critical patent/JPH05279870A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2990934B2 publication Critical patent/JP2990934B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/14Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using spraying techniques to apply the conductive material, e.g. vapour evaporation
    • H05K3/146By vapour deposition
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメタライジングフィルム
及びメタライジングフィルムの製造方法に関し、より詳
細にはプラスチック基体フィルムと金属薄膜との密着性
を改善するために金属珪素中間層を設けたメタライジン
グフィルム及びメタライジングフィルムの製造方法に関
する。本発明のメタライジングフィルムは、例えば、コ
ンデンサ用、プリント基板用又は包装用フィルムとして
用いることができる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、図3に示したような、ポリプロピレン(PP)フィ
ルム及びポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ムのようなプラスチックフィルム20にアルミニウム薄
膜21を蒸着したフィルムコンデンサ用フィルムが知ら
れており、アルミニウムのような金属薄膜を形成する手
法として、真空蒸着法等の各種PVD(Physical Vapor
Deposition:物理蒸着)法やCVD(Chemical Vapor D
eposition:化学気相成長)法等が挙げられる。
【0003】CVD法は気相から原料を供給し、化学反
応によって基体上に膜を形成するものであり、基体表面
での反応速度が高温になるほど大きくなるので、一般に
基体の温度を高くすることによって成膜が行われてい
る。そのため、基体と薄膜の密着性が高いという利点を
有するが、例えば、基体がPPフィルムやPETフィル
ムのように耐熱温度が低いものに対しては使用できない
という問題があった。
【0004】一方、PVD法はCVD法よりも低温下で
成膜できるため、耐熱温度が低い基体に対しても適用す
ることができるが、CVD法に比較して薄膜の密着性が
劣り、特に、プラスチックフィルム上にPVD法で金属
薄膜を成膜する場合、金属に対するプラスチックフィル
ムの濡れ性が悪く、通常の真空蒸着だけでは薄膜が剥離
してしまうという課題があった。
【0005】そこで、フィルム表面の濡れ性を改善する
ために、フィルム表面にプラズマ処理やコロナ放電処理
を施すことによって、フィルム表面の濡れ性を改善し、
金属薄膜の密着性を向上させようとする方法が提案され
ている。しかし、上記手法では長期使用(例えば、ヒー
トサイクル)に対して、まだ十分な密着力が得られてい
ないという課題があった。
【0006】また、このような方法によりフィルム表面
に金属薄膜を蒸着したメタライジングフィルムをフィル
ムコンデンサに用い、電圧を印加した際、電極となる金
属薄膜にフィルム内部からの酸素が拡散し、酸化物(例
えば Al2O3)となり、電極として働かなくなり、コンデ
ンサ容量が変化する等、金属薄膜の物性の変化や安定性
の劣化が生じたりすることは避けられないという課題が
あった。
【0007】本発明は上記記載の課題に鑑みなされたも
のであり、耐熱性の低い基体上にも密着性の高い金属薄
膜が形成されたメタライジングフィルム及びその製造方
法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、プラス
チック基体フィルム上に金属珪素中間層と金属薄膜とが
順次形成されており、前記プラスチック基体フィルムと
前記中間層及び/又は該中間層と前記金属薄膜との界面
で、それぞれの構成元素と、窒素又は窒素と酸素との混
合物とからなる化合物層が形成されているメタライジン
グフィルムが提供される。
【0009】また、プラスチック基体フィルム上に金属
珪素中間層と金属薄膜とを順次形成する際、(i) 前記金
属珪素中間層の形成中または形成後、(ii)前記金属薄膜
の形成中または形成後、の少なくとも一つの工程で窒素
イオンまたは窒素イオンと酸素イオンのいずれかの照射
を行うメタライジングフィルムの製造方法が提供され
る。
【0010】本発明において用いられるプラスチック基
体フィルムのプラスチックの材質は特に限定されない。
しかし、通常、フィルムコンデンサ用フィルムに用いら
れるポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂等が好ましい。プラスチック基体
フィルムの厚みは用途によって適宜選定されるが、例え
ば、フィルムコンデンサ用フィルムとしては5〜50μ
mが好ましい。
【0011】本発明におけるプラスチック基体フィルム
上への金属珪素中間層と金属薄膜との形成にはイオン蒸
着薄膜形成装置を用いて行うことができる。このイオン
蒸着薄膜形成装置として、例えば、図2に示したよう
に、真空容器(図示せず)と、真空容器内の上部に配設
された基体ホルダ10と、第1及び第2の電子ビーム蒸
発源13、14と、イオン源12とを含んで構成されて
いる装置を用いることができ、イオン源12としてはバ
ケット型、カウマン型等を用いることができる。また、
金属珪素及び金属薄膜の膜厚はプラスチック基体フィル
ム近傍に配設された膜厚モニターを用いてプラスチック
基体フィルムに到達する蒸発元素の量を測定して調節す
ることができ、プラスチック基体フィルムに到達するイ
オンの個数はプラスチック基体フィルム近傍に配設され
たイオン電流測定器で計測することによって調節するこ
とができる。
【0012】本発明において、プラスチック基体フィル
ム上に中間層を形成する前に予めプラスチック基体フィ
ルム表面を不活性ガスイオンでスパッタリングすること
により清浄化することが好ましい。その際の好ましい条
件は真空容器内圧力が2×10-4〜2×10-5Torr
程度、イオン照射エネルギーが2〜5keV程度、ヘリ
ウム、アルゴン等の不活性ガスイオンの全照射量が1〜
2×1015ions/cm2 程度である。またスパッタ
リングの際のイオン照射はプラスチック基体フィルムに
対し、イオンの入射角度が0〜90°まで、特に限定さ
れるものではない。
【0013】プラスチック基体フィルム上への金属珪素
中間層の形成は、例えば、金属珪素を蒸発源とし、これ
に電子ビームを照射して金属珪素を蒸発させる真空蒸着
で行うことができる。この際の金属珪素中間層の膜厚は
50〜300Å程度、好ましくは100〜200Å程度
である。次に、金属珪素中間層上に金属薄膜が形成され
る。この金属薄膜の形成も金属珪素中間層の形成と同様
に真空蒸着で行うことができる。この際の金属薄膜の膜
厚は用途によって選定されるが、一般に数千Å〜数μm
であり、蒸発源に用いる金属は特に限定されない。しか
し、一般にアルミニウム、亜鉛、銅、ニッケル、銀また
はこれらの合金等が用いられる。
【0014】本発明において、例えば、イオン蒸着薄膜
形成装置を用いてプラスチック基体フィルム上に金属珪
素中間層と金属薄膜とを順次形成する際、金属珪素中間
層の形成中または形成後、あるいは金属薄膜の形成中ま
たは形成後のいずれかの工程で窒素イオン、あるいは窒
素と酸素とからなる混合イオンを前記プラスチック基体
フィルム上に照射することができるが、金属珪素中間層
の形成中または形成後、及び金属薄膜の形成中形成後の
両工程で窒素イオン、あるいは窒素と酸素とからなる混
合イオンを前記プラスチック基体フィルム上に照射する
ことが好ましい。
【0015】本発明におけるプラスチック基体フィルム
上に金属珪素中間層と金属薄膜とを順次形成し、窒素イ
オンまたは窒素イオンと酸素イオンのいずれかを照射す
る際の真空容器内圧力は2×10-4〜2×10-5Tor
r程度が好ましく、窒素イオン、あるいは窒素と酸素と
からなる混合イオンのイオン照射エネルギーは500e
V〜20keV程度、イオンの全照射量は1.0×10
15〜1.0×1017ions/cm2 程度が好ましい。
【0016】なお、金属薄膜の形成中または形成後に窒
素イオンまたは窒素イオンと酸素イオンのいずれかを照
射する際の膜厚は50〜200Å程度が好ましく、20
0Å以上の膜厚を必要とする場合は、さらにイオン照射
をせずに数千Å〜数μmまで成膜してもよい。また、窒
素と酸素とからなる混合イオンを照射する場合の窒素と
酸素の混合割合は1:1から1:0.5程度が好まし
い。
【0017】本発明においては、上記の処理によって化
合物層が形成されると考えられる。化合物層とはプラス
チック基体フィルムと中間層との界面ではプラスチック
基体フィルムを構成する元素、例えば、炭素、酸素、水
素等と珪素原子との結合を有する層、中間層と金属薄膜
との界面では珪素と金属原子との結合を有する層であ
る。
【0018】なお、イオン照射エネルギー及びイオンの
全照射量は用いるプラスチック基体フィルムの種類、成
膜速度、成膜の膜厚等によって異なるので、その都度、
プラスチック基体フィルム、中間層及び金属薄膜の密着
力がもっとも良好となる条件を選択するのが好ましい。
また、上記の方法を用いてコンデンサ用フィルムを形成
した場合、フィルムコンデンサ用フィルムと金属薄膜と
の間に少なくとも一層の金属珪素からなる中間層を有す
ることとなり、さらに、コンデンサ用フィルムと金属珪
素からなる中間層との間、及び中間層と金属薄膜との間
に珪素と窒素とからなる化合物層、あるいは珪素と窒素
及び酸素とからなる化合物層が形成されることとなる。
【0019】
【作用】本発明において、プラスチック基体フィルム上
に金属珪素中間層と金属薄膜とを形成する際、前記金属
珪素中間層の形成中または形成した後、及び前記金属薄
膜の形成中または形成した後の少なくとも一つの工程
で、窒素イオン、あるいは窒素と酸素とからなる前記混
合イオンを照射するので、図1に示したように、プラス
チック基体フィルム1と金属珪素中間層2、及び金属珪
素中間層2と金属薄膜3との界面で、プラスチック基体
フィルム1を構成する元素、例えば、炭素と珪素原子ま
たは珪素と金属原子との化合物層5、4が形成され、両
者間でC−SiまたはSi−金属等の結合が生じ、プラ
スチック基体フィルム1と金属珪素中間層2、及び金属
珪素中間層2と金属薄膜3との密着力が向上する。
【0020】また、照射するイオンが窒素イオン、ある
いは窒素と酸素とからなる混合イオンであるので、プラ
スチック基体フィルムと金属珪素、及び金属珪素と金属
薄膜との界面で、Si−NやSi−ON等の結合を有す
る元素を多く含むミキシング層が形成されることとな
る。このSi−NやSi−ON等の結合を有する元素を
多く含むミキシング層は化学的に非常に安定であり、酸
素拡散に対する高いバリア効果を有しているので、プラ
スチック基体フィルム内部から金属薄膜への酸素の拡散
を抑制し、金属薄膜の酸化を防止する。
【0021】
【実施例】本発明に係るメタライジングフィルムの製造
方法で用いられるイオン蒸着薄膜形成装置を図面に基づ
いて説明する。イオン蒸着薄膜形成装置は、図2に示し
たように、真空容器(図示せず)と、真空容器内の上部
に配設された基体ホルダ10と、第1及び第2の電子ビ
ーム蒸発源13、14と、バケット型イオン源12とを
含んで構成されている。
【0022】真空容器に内装された基体ホルダ10はプ
ラスチック基体フィルム1に対するイオン照射に伴う熱
的ダメージを少なくするように、フィルム基体を冷却す
るための冷却管(図示せず)が埋設されており、基体ホ
ルダ10近傍には蒸着膜の膜厚をモニターする膜厚モニ
ター11が配設されており、さらに、イオン源12によ
るプラスチック基体フィルム1へのイオン照射量を測定
するためのイオン電流計測器15が配設されている。ま
た、基体ホルダ10に配置されたプラスチック基体フィ
ルム1に対して対向する位置に第1及び第2の電子ビー
ム蒸発源13、14が配設されており、さらに、所望の
イオンを供給するためのガス導入管(図示せず)に接続
されたバケット型イオン源12が配設されている。そし
て、真空容器は真空排気を行うために真空ポンプ(図示
せず)に接続されている。
【0023】次に、上記のイオン蒸着薄膜形成装置を用
いてプラスチック基体フィルム上にAlの金属薄膜を形
成する場合について図1及び図2に基づいて説明する。 実施例1 プラスチック基体フィルム1として厚さ30μmのPP
フィルムを用い、このPPフィルムを基体ホルダ10に
固定し、真空容器内圧力を2×10-5Torr、イオン
照射エネルギー2keV、イオン照射角度45°で、ア
ルゴンイオンの全照射量2×1015ions/cm2
照射し、プラスチック基体フィルム1の表面の清浄化を
行った。
【0024】そして、表面の清浄化を行ったPPフィル
ム上に、第1の電子ビーム蒸発源13で金属珪素に電子
ビームを照射して、約100Åの珪素薄膜2を形成し
た。次いで、珪素薄膜2を形成したPPフィルムに、バ
ケット型イオン源12より窒素イオンをイオン照射エネ
ルギー5keVで、窒素イオンの全照射量3×10 15
ons/cm2 を照射した。この窒素イオン照射により
PPフィルムと金属珪素との密着性が向上することとな
る。
【0025】さらに、珪素薄膜2を形成し窒素イオンを
照射したPPフィルムに、第2の電子ビーム蒸発源14
でアルミニウムに電子ビームを照射して、約100Åの
金属薄膜であるアルミニウム薄膜3を形成し、バケット
型イオン源12より窒素イオンをイオン照射エネルギー
10keVで、窒素イオンの全照射量2×1015ion
s/cm2 を照射した。その後、再度アルミニウム薄膜
3を、例えば、1000Å程度の膜厚まで真空蒸着によ
り成膜した。
【0026】このように、PPフィルム上に形成したア
ルミニウム薄膜3は、窒素イオンの照射を行わないでア
ルミニウム薄膜を形成した場合と比較して、約10倍以
上の密着力を有し、このPPフィルムをコンデンサ用フ
ィルムとして用いた場合には、長時間通電時に生じる金
属薄膜酸化による電極の消失面積が約1/2となる結果
が得られた。
【0027】実施例2 プラスチック基体フィルム1として厚さ30μmのPE
Tフィルムを用い、上記と同様の方法でプラスチック基
体フィルム1の表面の清浄化を行った。そして、上記と
同様に、表面の清浄化を行ったPETフィルム上に約1
00Åの珪素薄膜2を形成し、窒素イオンを照射した。
【0028】次いで、珪素薄膜2を形成し、窒素イオン
を照射したPPフィルムに第2の電子ビーム蒸発源14
でアルミニウムに電子ビームを照射して、アルミニウム
薄膜3を形成すると同時に、バケット型イオン源12よ
り窒素イオンをイオン照射エネルギー10keVで、窒
素イオンの全照射量2×1015ions/cm2 を照射
し、約200Åのアルミニウム薄膜3を形成した。その
後、再度アルミニウム薄膜3を、例えば、1000Å程
度の膜厚まで真空蒸着により成膜した。
【0029】このように、PETフィルム上に形成した
アルミニウム薄膜3は、窒素イオンの照射を行わないで
アルミニウム薄膜3を形成した場合と比較して、約15
倍以上の密着力を有していた。 実施例3 プラスチック基体フィルム1として厚さ10μm、幅1
00mm程度のPPフィルムの表面に、実施例1と同様
の方法で1000Å程度のアルミニウムを真空蒸着した
金属蒸着フィルムを用いてコンデンサを形成した。な
お、この金属蒸着フィルムの一方の縁部にはアルミニウ
ムが蒸着されていないマージン部が形成されている。
【0030】FRPからなる長さ120mm、外径寸法
13mmの丸棒に、厚さ15μmの帯状PPフィルムを
50g/cmのテンションを加えながら、厚さ5mmに
なるまで巻回されて形成された緩衝層上に上記の金属蒸
着フィルムをマージン部が互いに反対方向の縁部に位置
するようにして2枚重ね合わせたのち、緩衝層上に約6
00ターン巻回されたコンデンサ素体を形成した。そし
て、コンデンサ素体の両端部に金属溶射にて引き出し電
極を接続した。
【0031】
【発明の効果】本発明に係るメタライジングフィルム及
びメタライジングフィルムの製造方法によれば、プラス
チック基体フィルム上に金属珪素中間層と金属薄膜とを
形成する際、前記金属珪素中間層の形成中または形成し
た後、及び前記金属薄膜の形成中または形成した後の少
なくとも一つの工程で、窒素イオン、あるいは窒素と酸
素とからなる前記混合イオンを照射するので、プラスチ
ック基体フィルムと金属珪素、及び金属珪素と金属薄膜
との界面で、プラスチック基体フィルムを構成する元
素、例えば、炭素と珪素原子または珪素と金属原子との
化合物層が形成され、両者間でC−SiまたはSi−金
属等の結合が生じ、プラスチック基体フィルムと金属珪
素、及び金属珪素と金属薄膜との密着力を向上させるこ
とができる。
【0032】また、照射するイオンが窒素イオン、ある
いは窒素と酸素とからなる混合イオンであるので、プラ
スチック基体フィルムと金属珪素、及び金属珪素と金属
薄膜との界面で、Si−NやSi−ON等の結合を有す
る元素を多く含むミキシング層が形成されることとな
る。このSi−NやSi−ON等の結合を有する元素を
多く含むミキシング層は化学的に非常に安定であり、酸
素拡散に対する高いバリア効果を有しているので、例え
ば、このメタライジングフィルムを用いてコンデンサを
製造し、電圧を印加した際には、金属薄膜が外部やプラ
スチック基体フィルム内部からの酸素の混入により酸化
して電極としての性質が劣化したり、コンデンサ自身の
容量が低下してしまうなどの金属薄膜の物性の変化や安
定性の劣化を防止することができ、製品の安定性を大き
く向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるメタライジングフィルムの断面
図である。
【図2】本発明に係わるメタライジングフィルムの製造
方法で用いるイオン蒸着薄膜形成装置を示す概略断面図
である。
【図3】従来のコンデンサ用フィルムの断面図である。
【符号の説明】
1 プラスチック基体フィルム 2 珪素薄膜(中間層) 3 アルミニウム薄膜(金属薄膜) 4 化合物層 5 化合物層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鞍谷 直人 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電 機株式会社内 (72)発明者 岡崎 泰三 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電 機株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 28/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック基体フィルム上に金属珪素
    中間層と金属薄膜とが順次形成されており、前記プラス
    チック基体フィルムと前記中間層及び/又は該中間層と
    前記金属薄膜との界面で、それぞれの構成元素と、窒素
    又は窒素と酸素との混合物とからなる化合物層が形成さ
    れていることを特徴とするメタライジングフィルム。
  2. 【請求項2】 プラスチック基体フィルム上に金属珪素
    中間層と金属薄膜とを順次形成する際、(i) 前記金属珪
    素中間層の形成中または形成後、(ii)前記金属薄膜の形
    成中または形成後、の少なくとも一つの工程で窒素イオ
    ンまたは窒素イオンと酸素イオンのいずれかの照射を行
    う請求項1記載のメタライジングフィルムの製造方法。
JP4081208A 1992-04-03 1992-04-03 メタライジングフィルム及びメタライジングフィルムの製造方法 Expired - Fee Related JP2990934B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4081208A JP2990934B2 (ja) 1992-04-03 1992-04-03 メタライジングフィルム及びメタライジングフィルムの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4081208A JP2990934B2 (ja) 1992-04-03 1992-04-03 メタライジングフィルム及びメタライジングフィルムの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05279870A JPH05279870A (ja) 1993-10-26
JP2990934B2 true JP2990934B2 (ja) 1999-12-13

Family

ID=13740073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4081208A Expired - Fee Related JP2990934B2 (ja) 1992-04-03 1992-04-03 メタライジングフィルム及びメタライジングフィルムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2990934B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10645809B2 (en) 2014-09-19 2020-05-05 Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. Surface-treated copper foil, method for producing same, copper-clad laminate for printed wiring board, and printed wiring board
KR102138676B1 (ko) * 2015-04-28 2020-07-28 미쓰이금속광업주식회사 표면 처리 구리박 및 그 제조 방법, 프린트 배선판용 동장 적층판, 및 프린트 배선판

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05279870A (ja) 1993-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW507496B (en) Flexible circuits with static discharge protection and process for manufacture
US3878079A (en) Method of producing thin tantalum films
US3397084A (en) Method for producing superconductive layers
EP0738002A3 (en) Stabilization of sheet resistance of electrical conductors
JP2990934B2 (ja) メタライジングフィルム及びメタライジングフィルムの製造方法
JPS6219513B2 (ja)
JP2745584B2 (ja) 透明バリアーフィルムの製造方法
JP3314405B2 (ja) フィルムコンデンサ
JP2870003B2 (ja) 蒸着フィルムの製造方法
JPH02280310A (ja) 電解コンデンサ用電極材料の製造方法
JP4389519B2 (ja) ガスバリア性フィルムの製造方法
Kaul et al. High-Tc superconducting NbN films with low particulate density grown at 25 C using pulsed laser deposition
US5496772A (en) Method of manufacturing film carrier type substrate
EP0385007A2 (en) Sealing of polymeric web surfaces
KR0141509B1 (ko) 접착력향상으로 내산화성이 뛰어난 필름콘덴서용 아연증착필름의 제조방법
JPH0365337A (ja) 複合材料の製造法
JPH05209262A (ja) 膜被覆物の製造方法
JPH05320865A (ja) 膜形成方法
JPS62134909A (ja) 表面処理された磁性体の製造方法
JPH04346651A (ja) メタライジング法
US5523166A (en) Process for forming thin film having excellent insulating property and metallic substrate coated with insulating material formed by said process
JP3548584B2 (ja) 電極箔の製造法
JPH09104967A (ja) 1b族金属膜被覆高分子基体及びその製造方法
JPS61104070A (ja) 薄膜形成法
JPH02294466A (ja) 薄膜抵抗層の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081015

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees