JPH0535228A - フイールドオペレーシヨン支援システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】経験のないパトロール員でも、点検個所の抜け
や点検ミスがなく、正確なフィールドオペレーションが
行えるようにする。 【構成】パトロールするプラント内の点検個所の少なく
ともパトロール・ルートと、各点検個所での点検要領の
情報を記憶すると共に、データの書込みが可能な記憶媒
体と、この記憶媒体の情報を読み出す情報読出し手段
と、各点検個所（パトロール・ポイント）に設置されて
いる当該点検個所を代表する情報を読込むためのパトロ
ール・ポイント情報読込み手段とを備え、表示手段にキ
ーボードからの指令またはパトロール・ポイント情報読
込み手段からの情報に基づいて、前記記憶媒体から読出
したパトロール・ルートと、各点検個所での点検要領の
情報を表示すると共に、表示された点検要領に基づいて
キーボードから入力された情報を前記記憶媒体に記憶さ
せるようようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電卓程度の大きさと重
量を有するハンディ・ターミナルのような装置を用いて
プラントに設置されているバルブやセンサなどの各種フ
ィールド機器について、その運転状況や、保守状況など
の点検作業（フィールドオペレーション）を効率的に行
うためのフィールドオペレーション支援システムに関
し、さらに詳しくは、プラントの広い範囲に亘って設置
されている各種機器の運転状況や保守の状況を確認する
場合において、経験のないオペレータでも点検個所の落
ちがなく、正確なフィールドオペレーションが行えるよ
うにするためのフィールドオペレーション支援システム
に関する。

【０００２】

【従来の技術】原子力発電所、火力発電所、石油化学プ
ラントなどのフィールドに設置されたバルブやセンサな
どの機器や設備は、パトロール員が定期的に、あるいは
必要に応じて、その運転状況や保守の状況、さらには油
漏れや蒸気リークの状況などを把握するためにパトロー
ルを行って点検をしている。この様なパトロールは、従
来は専らベテランのパトロール員によって行われてお
り、パトロール個所の順序（パトロール・ルート）や点
検要領、点検結果の報告書の作成や、機器の修理の必要
性の判断などは、過去の経験と勘により行われていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近は
ベテランのパトロール員を確保することが難しく、経験
のないパトロール員がこの様な点検を担当しなければな
らない状況になってきている。このため、点検個所の抜
けや点検ミス、判断のバラツキなど個人差によるところ
が大きくなり、正確なフィールドオペレーションを行う
ことが出来なくなってきているという状況にある。本発
明は、この様な状況に鑑みてなされたものであって、そ
の目的は、経験のないパトロール員でも、点検個所の抜
けや点検ミスがなく、正確なフィールドオペレーション
が行えるフィールドオペレーション支援システムを提供
することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この様な目的を達成する
本発明の装置は、パトロールするプラント内の点検個所
の少なくともパトロール・ルートと、各点検個所での点
検要領の情報を記憶すると共に、データの書込みが可能
な記憶媒体と、この記憶媒体が装着され、当該記憶媒体
に記憶された情報を読出す情報読出し手段と、各点検個
所（パトロールポイント）に設置されている当該点検個
所を代表する情報を読込むためのパトロールポイント情
報読込み手段と、キーボード手段及び表示手段とを備え
て構成される。

【０００５】

【作用】表示手段には、キーボード手段の操作またはパ
トロールポイント情報読込み手段からの情報に基づい
て、記憶媒体から読出したパトロール・ルートが表示さ
れる。各点検個所には、その点検個所を代表する例えば
ＩＤコードを記憶させたパトロール・ポイント情報が用
意されていて、この情報をパトロールポイント情報読込
み手段が読込む。そして、そのパトロール・ポイントが
表示手段に表示されれた点検個所と一致する場合、次に
その点検個所での点検要領の情報が表示される。表示さ
れた点検要領に基づいて点検した結果は、キーボードを
用いて記憶媒体に記憶される。

【０００６】

【実施例】以下、図面を用いて本発明装置の実施例を詳
細に説明する。図１は、本発明の一実施例を示す機能ブ
ロック図、図２は外観構成を示す斜視図である。これら
の図において、１はパトロールするプラント内の点検個
所の少なくともパトロール・ルートと、各点検個所での
点検要領の情報とを記憶すると共に、データの書込みが
可能なＩＣカードのような記憶媒体で、複数のパトロー
ル・ルートがある場合には、各ルートごとに複数個の記
憶媒体が用意される。ここに記憶されたパトロール・ル
ートや点検要領は、必要に応じて書き替えが可能となっ
ている。２は記憶媒体１が装着され、その記憶媒体に記
憶された情報を読出す情報読出し手段、３は各点検個所
（パトロールポイント）に設置されている当該点検個所
を代表するパトロール・ポイント情報（例えばＩＤコー
ド）を読込むためのパトロールポイント情報読込み手段
で、例えばその情報が磁気情報で記憶されている場合
は、磁気リーダ、例えばその情報がバーコードなどで記
憶されている場合は、バーコードリーダなどを介して、
情報読込み手段がその情報を入力する。４はキーボード
手段で、点検結果やその他のコメント、表示指令などの
情報を入力するためのテンキー、カーソル移動キーなど
を有している。５は表示手段で、例えば液晶を用いたも
のが用いられ、グラフィック表示やデータなどの表示が
行えるように構成されている。装置の全体は、図示する
ように、携帯可能の電卓程度の大きさと重量を有するハ
ンディ・ターミナルのような構成となっている。

【０００７】このように構成されるシステムの動作を次
に説明する。図３は、動作の概要を示す概念図である。
パトロール員は、プラントのフィールドに設置された機
器のパトロールに先立って、パトロール・ルート毎に用
意されている複数の記憶媒体の中から該当のものを選択
し、その記憶媒体１を装置に装着する。パトロール員
は、このハンディ・ターミナルのような構成の装置を携
帯し、まずキーボード４からパトロール・ルート表示の
ための指示を行うと、表示手段５に一番はじめに点検す
べきパトロール・ポイン（点検個所）を示す例えばルー
ト・マップがグラフィック表示される。これは、情報読
出し手段２が、記憶媒体１から関連情報を読出して行わ
れる。

【０００８】図４は、この時、表示手段５に表示された
ルート・マップにおいて、はじめにパトロールすべきポ
イントを示す図である。ここでは、パトロールすべき全
体の地図あるいはその一部を拡大したような地図が表示
されていて、一番はじめに点検すべきパトロール・ポイ
ンが、例えば点滅表示されている例を示す。また、画面
の下部には、パトロール員がその点検個所に到達した場
合に行うべき操作、すなわち、点検すべき機器に取付け
られている点検機器判別のためのパトロールポイント情
報を読込む操作の指示が表示されている。パトロール員
は、そのパトロール・ポイントに到達すると、操作指示
（操作ガイド）に従って、点検すべき機器に取付けられ
ている点検機器判別のためのパトロール・ポイント情報
を、例えば磁気リーダあるいはバーコードリーダなどを
用いて読み取る。パトロールポイント情報読込み手段３
は、リーダを介して読込んだパトロールポイント情報を
入力し、表示手段５に表示されている点検すべきパトロ
ール・ポインと、リーダを介して読込んだパトロール・
ポイント情報に含まれている、例えばＩＤコードとが一
致するか判断し、一致する場合、そのパトロール・ポイ
ントにおいて点検すべき点検要領を表示手段５に表示さ
せる。そのパトロール・ポイントにおける、点検要領の
情報は、記憶媒体１から読だして表示される。この点検
要領の表示は、例えばパトロール・ルートを示す地図の
上に、ウインドウにより表示するようにしてもよい。点
検要領の表示により、パトロール員は、正しい点検個所
に到達していることを知る。点検すべきパトロール・ポ
インと、パトロール・ポイント情報に含まれているＩＤ
コードとが不一致の場合は、パトロール・ポイントが異
なり、パトロール・ルートの再確認を促すメッセージが
表示される。

【０００９】図５は、点検すべきパトロール・ポイン
と、パトロール・ポイント情報に含まれているＩＤコー
ドとが一致する場合（パトロール員が正しい点検個所に
到達している場合）、表示手段５に表示される点検要領
の一例を示す図である。ここに表示される点検要領は、
そのパトロール・ポイントに特有の内容で、パトロール
員は、この点検要領に従って、例えば、 油漏れがあ
るか、 水漏れがあるか、 温度上昇があるか、等
の点検を行う。そして、その点検結果を、キーボードを
用いて入力する。点検結果は、例えば正常，異常のいず
れかをキーボードを用いて選択するようにしてもよい。
入力した点検結果は、表示されている点検要領の該当個
所に順次表示されると共に、記憶媒体の該当アドレスに
格納されるようになっている。そして、全ての点検要領
について、点検結果が入力されると、次にパトロールす
べきポインのルート表示が、キーボードからの指示ある
いは自動的に行われる。これにより、各パトロール・ポ
イントにおける点検事項を落ちなくできるようにしてい
る。続いて、パトロール員は、表示されているルート表
示に従って次のパトロール・ポイントに行き、その点検
個所において前述したパトロール・ポイント情報を読込
むための操作を同様に行い、表示手段５に表示された点
検要領に従って点検を実施する。

【００１０】全てのパトロール・ポインでの点検が終了
すると、全てのパトロール・ポイントでの点検データが
記憶媒体に収集されることとなる。図３において、記憶
媒体１は、その後装置から取り外され、計算機２１等に
ＩＣカード読取り装置２２を介して各点検個所での点検
結果を示すデータを読込ませる。これにより、そのパト
ロール・ルートでの点検結果のデータベースが構築さ
れ、また更新することができる。計算機２１は、マンマ
シンインターフェイス２３を介してプリンタ２４やＣＲ
Ｔ２５に結合していて、データベースから各パトロール
・ポインの点検結果を読だし、点検報告書を作成した
り、点検結果の履歴や、異常がある場合の修理依頼伝票
等の作成を行うことができるようになっている。

【００１１】なお、上記の説明では、パトロール・ポイ
ントにおいての点検結果の入力は、正常，異常のいずれ
かをキーボードにて選択することを想定したが、点検状
況は、必ずしも正常，異常の２つの言葉で表現できない
場合もあるので、必要に応じてコメントなどのデータも
キーボートから入力できるようにしてもよい。また、点
検結果のデータを記憶媒体を介して計算機のデータベー
スに読込せるようにしたが、コネクタを介して読込せる
ようにしてもよい。

【００１２】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、パトロール員は、ハンディターミナルのような携
帯装置に該当するパトロール・ルートの記憶媒体を装着
し、表示手段に表示されるルートに沿ってパトロール・
ポイントに到達し、また、そこに表示される点検要領に
従って点検を行えばよい。従って、経験のないパトロー
ル員でも点検個所を落とすことなく、しかも点検ミスが
なくフィールド・オペレーションを実施することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す機能ブロック図であ
る。

【図２】外観構成を示す斜視図である。

【図３】動作の概要を示す概念図である。

【図４】表示手段に表示されたパトロール・ポインを示
す図である。

【図５】点検すべきパトロール・ポインと、パトロール
・ポイント情報に含まれているＩＤコードとが一致する
場合に表示手段に表示される点検要領の一例を示す図で
ある。

【符号の説明】

１ 記憶媒体 ２ 情報読出し手段 ３ パトロールポイント情報読込み手段 ４ キーボード手段 ５ 表示手段

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】パトロールするプラント内の点検個所の少
   なくともパトロール・ルートと、各点検個所での点検要
   領の情報を記憶すると共に、データの書込みが可能な記
   憶媒体と、 この記憶媒体が装着され、当該記憶媒体に記憶された情
   報を読出す情報読出し手段と、 各点検個所（パトロール・ポイント）に設置されている
   当該点検個所を代表する情報を読込むためのパトロール
   ・ポイント情報読込み手段と、 キーボード手段及び表示手段とを備え、 前記表示手段にキーボードからの指令またはパトロール
   ・ポイント情報読込み手段からの情報に基づいて、前記
   記憶媒体から読出したパトロール・ルートと、各点検個
   所での点検要領の情報を表示すると共に、表示された点
   検要領に基づいてキーボードから入力された情報を前記
   記憶媒体に記憶させるようにしたことを特徴とするフィ
   ールドオペレーション支援システム。