JPH05345894A - プラスチックの化学的再利用方法 - Google Patents

プラスチックの化学的再利用方法

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JPH05345894A JP15687292A JP15687292A JPH05345894A JP H05345894 A JPH05345894 A JP H05345894A JP 15687292 A JP15687292 A JP 15687292A JP 15687292 A JP15687292 A JP 15687292A JP H05345894 A JPH05345894 A JP H05345894A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 オレフィン系プラスチックと、オレフィン系
プラスチック当り0.5乃至15重量%のエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体を含むプラスチック廃棄物を、
溶融状態で熱分解し、生成する熱分解成分を分解触媒の
存在下に接解分解させ、分解油或いは更に分解ガスを回
収するプラスチックの化学的再生利用法。 【効果】 低温でプラスチックの分解が可能で、分解速
度が早くしかも良質の分解油ないし分解ガスを高収率で
経済的に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチック廃材の再利
用方法に関するもので、より詳細には、オレフィン系プ
ラスチックとオレフィン・ビニルアルコール系共重合体
を含むプラスチック廃棄物を分解して分解油及び/或い
は分解ガスを回収することを特徴とするプラスチックの
化学的再利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年プラスチック廃材の再利用は、都市
ゴミの処理或いは産業廃棄物処理等に関連して重要な課
題となって来ている。
【0003】従来最も一般的なプラスチック廃材の処理
方法としては、これら廃材を燃焼させて熱源として利用
するか、地中に埋蔵する等の方法が用いられて来たが、
いずれも資源再利用の点では有効な方法ではなく、しか
も前者の方法では、プラスチックは一般に熱含量が高く
炉壁等を損傷したり、燃焼する前に溶融してロストル下
部に流下したりする等のトラブルを生じ、又後者では適
当な埋蔵空地が不足する等の不都合がある。
【0004】このためプラスチック廃材を再利用し、別
の再生資源としてリサイクルする方法も数多く試みら
れ、提案されている。
【0005】これらの再利用方法の内、プラスチック廃
材を熱分解等の方法により分解し、分解油及び或いは分
解ガスの形で再利用する試みもすでに実施乃至提案され
ており、例えば、廃プラスチックを溶融と同時に400
〜450℃の炉内温度で熱分解し、分解した分解蒸気又
は分解ガスを更にNi,Al,Moほか2種類の金属か
らなる金属板状接触触媒を用いて接触分解乃至は接触改
質させこの分解物を冷却捕集して凝縮温度の高い留分か
ら順に分別捕集して各留分の油分を回収する方法、又は
同じく溶融プラスチックを約400℃で炭素数30程度
の炭化水素に分解しこれを合成ゼオライト系触媒を用い
て炭素数3のプロパン,プロピレンを中心とするガス分
と、炭素数8のオクタン留分を中心とする分解油留分と
を回収する方法等が実施乃至提案されている。
【0006】このようなプラスチック廃材の内でも、プ
ラスチック生産工場或いは加工成形工場等において発生
する規格外プラスチックや加工残材、スクラップ等はプ
ラスチック廃材の発生量が多量で、比較的まとまった量
の廃材が定期的に発生するため、その処分廃棄は製品コ
スト上からも重要な課題である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うなプラスチック生産工場乃至は加工成形工場等で大量
に発生するスクラップ等の廃材を回収しこれを分解油乃
至分解ガスとして再利用することを目的としたものであ
る。
【0008】本発明者等は、プラスチック加工工場等に
おいて特に大量に発生する積層体容器いはゆるラミネー
トコンテナーの製作時のスクラップその他の廃材の再利
用について種々研究を重ねた結果、上記容器製造用に最
も多く使用されるオレフィン系プラスチックに該プラス
チック当り特定量範囲のエチレン−ビニルアルコール共
重合体が含まれたプラスチック廃材混合物を、特定方法
で熱分解及び接解分解させると、従来の分解方法で処理
される場合に比較して比較的低温で、しかも著しく速い
分解乃至改質速度で収率よく分解油乃至分解ガスを得る
ことができることを発見し、本発明を完成した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、オレフ
ィン系プラスチックと該オレフィン系プラスチック当り
0.5乃至15重量%のエチレン−ビニルアルコール共
重合体を含むプラスチック廃棄物を、溶融状態で熱分解
し、生成する熱分解成分を分解触媒の存在下に接触分解
させ、分解油或いは更に分解ガスを回収することを特徴
とするプラスチックの化学的再利用方法が提供される。
【0010】
【作用】本発明においては、プラスチックスクラップ、
廃材等を分解し、改質して分解油乃至分解ガスを得るに
際して、該処理廃プラスチックの配合組成をオレフィン
系プラスチックを主体とし、これに前記したエチレン−
ビニルアルコール共重合体を前者に対して特定の割合で
含有乃至配合させた組成のものに調節して処理する点が
最大の特徴である。
【0011】上記エチレン−ビニルアルコール共重合体
は、スクラップ、特にラミネートコンテナーの積層材廃
材の一部として存在している場合が多く、通常これらの
複合材を他の方法で再利用する場合、例えば、このよう
な複合材スクラップを樹脂として再生する場合は、該複
合材中に存在するエチレン−ビニルアルコール共重合体
はスクラップ貯蔵時等において可成りの水分を含有し吸
湿状態にあるものが多く、しかもすでに加工処理時に熱
を与えられたものである場合が殆んどで、このような吸
湿し、しかも熱履歴を経たエチレン−ビニルアルコール
共重合体は、特に熱による劣化がはげしく、良好な再生
樹脂を得ることが困難なため、スクラップ処理上、特に
やっかいな処理物として問題視されて来た。
【0012】ところが、本発明の方法のように廃プラス
チックを分解油乃至分解ガス製造用原料として、使用す
る場合は、このようなエチレン−ビニルアルコール共重
合体含有積層体スクラップは分解油乃至分解ガス生成に
対してきわめて有効な作用、効果を奏することが判明し
た。
【0013】すなわち、エチレン−ビニルアルコール共
重合体は、その分子主鎖中にランダムにビニルアルコー
ル鎖単位、又は一部に酢酸ビニル単位等が存在してい
る。
【0014】これらの単位鎖の中に存在する第3級水素
は特に熱による影響を受け易く、分子鎖中で最も低温で
H・ラジカルの引抜作用を受け、この部分から分子鎖の
切断等の反応が起こる。
【0015】しかも該水素が引抜かれた部分にはラジカ
ルが存在しこのラジカルが更に連鎖反応、すなわち、連
鎖移動、再結合、分子鎖切断等を伝ぱさせるため廃材高
分子中において分子の切断、再結合その他のラジカル反
応が急速に進行する。
【0016】特に、前記したスクラップ樹脂の場合は、
樹脂自身が吸湿している上に、すでに熱を受けて一部が
劣化、部分分解したものであるため、熱分解及びそれに
続く接触分解工程において、含有水蒸気と該劣化部との
相互の作用により特にラジカル発生反応が比較的低温で
急速に進行する。
【0017】これらの部分で水素引抜反応等により一度
ラジカルが発生するとこれらは他のプラスチック主鎖乃
至側鎖部分を次々と攻撃し、いはゆるラジカル伝ぱ反応
により高分子鎖の分解が急速に進行する。
【0018】エチレン−ポリビニルアルコール共重合体
の場合は、このようなビニルアルコール単位が樹脂高分
子中にランダムに配置されているためラジカル発生個所
が高分子中でかたよらず非局在化しており、このため発
生したラジカルの伝ぱが他の高分子鎖、たとえば、ポリ
オレフィン等の樹脂の分子鎖にも伝ぱしやすく、特に分
解油乃至分解ガス生成に有効に寄与する。
【0019】本発明においては、上記した特定配合組成
の廃プラスチックを溶融し、溶融状態で熱分解し、生成
する熱分解成分を更に接触分解触媒の存在下に接解分解
させる。
【0020】すなわち熱分解工程と接解分解工程の二段
分解工程により溶融プラスチックを分解、改質する。
【0021】熱分解工程においては、通常熱分解のみで
プラスチックを分解する場合に比較してより低温でしか
も加熱接触時間を短くする。
【0022】これにより廃プラスチックを炭素数がおよ
そ30程度を中心とする炭化水素類に分解し、この分解
成分をたとえば気相で次の工程である接触分解工程に導
く。
【0023】このように熱分解温度を比較的低温かつ軽
度にとどめることにより、高温熱分解時に発生しやすい
炭素化物、及び処理の困難な超重質成分の過度の生成を
防止することができる。
【0024】次に接触工程においては、熱分解工程で生
成した分解油成分を更に、接触触媒例えばシリカアルミ
ナ,ゼオライト,クレー等又はNi,Mo,その他の金
属乃至は金属含有触媒を用いて分解乃至改質し、エチレ
ン,エタン,プロパン,プロピレン等の分解ガスと炭素
数8(オクタン)留分を中心とした分解油等を生成させ
る。
【0025】このような特定の2段工程による熱分解に
より、分解油成分乃至ガス成分の収率を高め、利用価値
の低い炭素化物や超重質成分の過度の発生を抑制するこ
とが出来る。
【0026】本発明において、特定の廃プラスチック配
合物を使用することによる分解速度の向上効果は後に示
す実施例及び比較例の分解油留出量と経過時間との関係
を表示した表1を比較参照することにより直ちに明らか
である。
【0027】表1は、図3に示した実験用装置を用い、
熱分解容器温度を400℃、接触分解槽温度を360℃
のほぼ一定温度になるように加熱を調節して維持し、熱
分解槽中の溶融廃プラスチック量が一定レベルを保つよ
うに溶融プラスチックの供給量を調節して、定常状態を
維持しながらその分解油留出量を一定経過時間毎に測定
したものである。
【0028】表1から明らかなように、実施例1の低密
度ポリエチレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体
との配合混合物(エチレン−ビニルアルコール共重合体
含有量1.75wt%)は装置スタート後約30分以内
に溜出が開始され分解油生成がはじまるのに対し、低密
度ポリエチレン単独の溶融物の場合は120分以内には
分解油が生成しない。
【0029】又480分経過後においては、前者は15
46mlの分解油が得られるのに対し、後者の場合はわ
ずかに464mlにとどまっている。
【0030】又本発明の方法により得られる分解油は、
オレフィン系プラスチック及びエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体を主体とするプラスチックを原料としてい
るため窒素や硫黄分を殆んど含まない。
【0031】
【発明の好適態様】本発明の特徴を更に詳細に好適実施
態様に基づいて説明する。
【0032】図1は本発明の方法を実施する装置の一例
を示した概略フローチャートである。この例では廃プラ
スチックの分解を連続方式により実施するもので廃プラ
スチックは送入部1から連続的に溶融槽2に供給され、
溶融槽2中で熱媒体を内部に通した加熱コイル3により
加熱溶融される。
【0033】溶融された液状プラスチックはライン4よ
り熱分解槽5に移送され、図1の場合は、該分解槽とは
別に設けられた加熱炉10により加熱分解される。
【0034】熱分解槽5中に貯留するプラスチック溶融
物と分解物乃至炭素化物等混合物の一部はライン7を経
て、一部分岐ラインより抜出され、セトラー8により炭
素化物、超重質のゲル状物を分離して系外に排出し、残
部は再び溶融槽2に還流される。
【0035】熱分解槽5に貯留する混合液の内、加熱分
解を受けて分解した比較的低沸点の留分は蒸気相として
該分解槽上部より留出し、ライン6を経て反応槽11に
供給される。
【0036】反応槽11には、接解分解触媒が充填され
ており、ここで、気相留分は更に接触分解され、この装
置の場合は、一部はガス留分、大部分はナフサ乃至灯、
軽油に相当する沸点範囲の分解油となって回収される。
【0037】図2は、本発明の他の態様を示す装置の概
要を示すフローチャートであって、この装置の場合は分
解処理はバッチ方式で行われる。
【0038】本発明において使用する接触触媒として
は、通常の石油精製用クラッキング触媒、石炭液化に用
いられる接触触媒等を使用して差しつかえないが、具体
的には、ゼオライト,クレイ,白土,アルミナ,アルミ
ノシリカ,ケイ酸塩またはアルミノケイ酸,又はニッケ
ル,マンガン,モリブデン,コバルト,白金,金,ロヂ
ウム又はアルミ等の金属を適当な坦体に含有させたも
の、或いはこれら金属自身又はそれらの金属を被覆させ
た綱,板,粒子等を例示することが出来る。
【0039】本発明の方法において、原料として使用す
るオレフィン系廃プラスチックとしては、オレフィン成
分を主体とする重合体乃至共重合体又はポリオレフィン
類を主体とする上記樹脂のブレンド物等であればよく、
必ずしもオレフィン成分のみで構成されているものに限
らず、少量の他の成分又は樹脂等を含有するものであっ
て差しつかえない。
【0040】オレフィン系プラスチックとしては必ずし
もこれに限定されるものではないが、各種ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,ポリブテン−1,ポリイソブチレ
ン等のブテン類の重合体、ポリペンテン系重合体やポリ
ヘキセン以上の高級オレフィンの重合体、アタクティッ
ク或いはアイソタクティックポリスチレン及びエチレ
ン,プロピレン,ブテン等のオレフィン類の共重合体、
又はそれらの樹脂のブレンド物、ポリブタジェン,ポリ
ヘキサジェン,ポリイソプレン等の樹脂及びエラストマ
ー、又はこれらの混合物等を例示することが出来る。
【0041】すでに上述したように、これらポリオレフ
ィン系樹脂に少量の他樹脂例えばポリエステル樹脂、ポ
リアミド,又はアクリル樹脂等を含むものであっても使
用し得る。
【0042】一方、上記オレフィン系樹脂と共に原料と
して使用する廃プラスチックであるエチレン−ビニルア
ルコール共重合体としては、通常の成型用、接着剤用そ
の他各種々用の共重合体を使用することができ、その組
成、重合度、特性等に特別の制限はないが、通常、ラミ
ネートコンテナー積層体用に使用されるエチレン含有率
20乃至50%で且つ未ケン化ビニルエステル残基の含
有量が10モル%以下のエチレン−ビニルアルコール共
重合体が好適である。
【0043】本発明においては、上記オレフィン系プラ
スチックに対するエチレン−ビニルアルコールの配合割
合は該オレフィン系プラスチック当り0.5乃至15重
量%含有させることが必要で、好ましくは、1乃至11
重量%である。
【0044】エチレン−ビニルアルコール樹脂の含有量
が上記範囲より少ない場合は、本発明の方法の特徴であ
る低温での熱分解が困難で分解速度が十分でなく又分解
油の収率も改善がない。
【0045】一方、ビニルアルコール樹脂含有率が上記
範囲を越えると分解時にアルデヒド類や酸類の発生が多
く、分解油の臭気や、物性を害するため好ましくない。
【0046】本発明において、熱分解処理温度は、供給
廃プラスチックの性状、配合組成及び装置形式等により
若干変化するが、通常200乃至700℃の温度範囲で
実施され、好ましくは220℃乃至650℃の範囲であ
る。
【0047】又接触分解処理温度は使用する触媒反応槽
の形式、及び熱分解の条件等により変化するが、通常2
30℃乃至650℃好ましくは250乃至600℃が採
用される。
【0048】本発明の方法において、接触分解生成物中
に生成した重質油成分或いは軽質ガス成分の少なくとも
一部を、プラスチック廃棄物溶融乃至熱分解或いは接触
分解用の加熱用燃料として使用することが出来、このよ
うに分解油成分を燃料として使用することにより他の燃
料の消費を節約乃至全く使用することなく本発明の方法
による装置を操作することができる。
【0049】この場合は燃料予熱に要するエネルギーを
節約することが出来エネルギー経済上きわめて有利な装
置となる。
【0050】又分解油の回収方法としては、これらを凝
縮温度に応じて分別凝縮留出させたり、又は捕集した分
解油を分留処理する方法等、通常の方法が採用でき、こ
れらを適宜組合せることは当業者にとって自明である。
【0051】
【実施例】以下実施例に基き本願発明を更に具体的に説
明する。
【0052】実施例1.溶融プラスチック供給管、脱気
用排気管、不活性ガス導入管、溶融物温度測定用及び溜
出蒸気温度測定用各温度計を備えた内容積5リットルの
枝付フラスコ型熱分解用容器の蒸気溜出管部に接触分解
触媒としてゼオライトを100g充填し、該枝部先端に
冷却器を取付けた、図3に示すプラスチック油化装置を
使用して、該熱分解用容器をマントルヒーターで、又触
媒充填部は外部よりリボンヒーターを用いて各部を各々
別に加熱し、次いで熱分解用容器中に溶融プラスチック
(低密度ポリエチレンとエチレン−ビニルアルコール共
重合体の混合物、エチレン−ビニルアルコール含有率
1.75wt%)をあらかじめ一定量供給し、次いで熱
分解容器の液温を400℃、触媒充填部の温度を360
℃に維持しながら溶融プラスチックを供給管から熱分解
容器中の溶融物のレベルがほぼ一定に保たれるように供
給した。
【0053】プラスチック溶融物の供給開始時からの経
過時間と、その時間までの分解油留出量(ml)との関
係を表1に示す。
【0054】又生成した分解油の蒸留性状及び組成元素
分析結果を表2及び表3に各々示す。
【0055】比較例1 実施例1において、溶融プラスチックを低密度ポリエチ
レンのみの溶融物とした以外は実施例1と同様に処理し
て、分解油留出量と経過時間の関係をプロットした結果
を表1に示す。
【0056】又分解油の蒸留性状及び組成元素分析結果
を各々表2及び表3に示した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】本発明の方法は、オレフィン系廃プラス
チックに特定量のエチレン−ビニルアルコール共重合体
廃プラスチックを混合し、これを熱及び接触分解するも
のであるため、低温で分解でき分解速度が早く、しかも
良質の分解油乃至分解ガスを高収率で経済的に得ること
ができ、これにより従来処理困難な廃プラスチックを有
効に再利用することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を実施するための連続式処理装
置の一例を示す略式フローチャート。
【図2】 本発明の方法を実施するためのバッチ式装置
の一例を示すフローチャート。
【図3】 本発明の方法の性能評価のための実験装置の
略図。
【符号の説明】
1 廃プラスチック送入部 2 溶融槽 3 加熱コイル(熱媒体循環ライン) 4 移送ライン 5 熱分解槽 6 蒸気移送ライン 7 加熱分解用液抜出ライン 8 セトラー 9 加熱コイル 10 加熱炉 11 反応槽 12 分解油溜出ライン 13 冷却器 14 分離槽 15 分解油取出ライン 16 分解ガス排出ライン 17 水抜き
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】エチレン−ビニルアルコール共重合体の場
合は、このようなビニルアルコール単位が樹脂高分子中
にランダムに配置されているためラジカル発生個所が高
分子中でかたよらず非局在化しており、このため発生し
たラジカルの伝ぱが他の高分子鎖、たとえば、ポリオレ
フィン等の樹脂の分子鎖にも伝ぱしやすく、特に分解油
乃至分解ガス生成に有効に寄与する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 11/00 7310−4F

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系プラスチックと該オレフィ
    ン系プラスチック当り0.5乃至15重量%のエチレン
    −ビニルアルコール共重合体を含むプラスチック廃棄物
    を、溶融状態で熱分解し、生成する熱分解成分を分解触
    媒の存在下に接触分解させ、分解油或いは更に分解ガス
    を回収することを特徴とするプラスチックの化学的再利
    用方法。
  2. 【請求項2】 熱分解を200乃至700℃の温度で行
    なう請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 接触分解を230乃至650℃の温度で
    行なう請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 分解触媒がNi,Mn,Mo,Co,P
    t,Au,Rh,及びAlから成る群より選ばれた金属
    を含有する金属触媒である請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 分解触媒がゼオライト、クレイ、アルミ
    ノシリカ、ケイ酸塩またはアルミノケイ酸塩から成る触
    媒である請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 接触分解生成物中の重質油或いは軽質ガ
    スの少なくとも一部を、プラスチック廃棄物を溶融する
    ための燃料として使用する請求項1記載の方法。
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