JPH05344370A - 高圧安定化回路 - Google Patents

高圧安定化回路

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JPH05344370A
JPH05344370A JP20010092A JP20010092A JPH05344370A JP H05344370 A JPH05344370 A JP H05344370A JP 20010092 A JP20010092 A JP 20010092A JP 20010092 A JP20010092 A JP 20010092A JP H05344370 A JPH05344370 A JP H05344370A
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Japan
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voltage
high voltage
transistor
transformer
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JP20010092A
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English (en)
Inventor
Masaharu Ishibashi
正晴 石橋
Yukio Takatori
幸夫 高取
Buichi Nagaoka
武一 長岡
Shunji Onodera
俊二 小野寺
Hiroyuki Someya
啓之 染谷
Hiroo Katou
溥夫 加藤
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高圧安定化回路において、高圧制御抵抗の消
費電力を低減させ、高圧補正電圧の限界を引き上げる。 【構成】 コンデンサC3及びC4,ダイオードD3及
びD4より構成される倍圧整流回路は水平偏向出力パル
スを整流して直流電圧V1を出力する。電圧V1は高圧
制御抵抗R2とトランジスタQ2により分圧され、高圧
補正電圧V2が高圧トランス3の2次巻線3bに重畳さ
れる。ビーム電流I2の変化はフォトカプラPH1を経
て電圧V3の変化となり、高圧補正電圧V2が制御され
る。トランジスタQ4は高圧トランス3の3次巻線3c
に発生する電圧V7によりスイッチングされ、帰線期間
でオン、走査期間でオフとなる。トランジスタQ4がオ
フの期間では高圧制御抵抗R2に電圧がかからないの
で、消費電力は低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン受像機,
ディスプレイ機器,ファクシミリ装置,複写機等に用い
て好適な高圧安定化回路に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機,ディスプレイ機器
等においては、ビーム電流値(高圧出力電流)が大きく
なるにつれて高圧値(高圧出力電圧)が低下し、種々の
問題を起こすので、ビーム電流値または高圧値を検知し
て高圧補正電圧を制御し、この高圧補正電圧を高圧巻線
に直列に印加して高圧を安定化させる高圧安定化回路が
用いられていることは周知のことである。従来の高圧安
定化回路の一例として、本出願人による先願、実願昭6
2−92113号(実開昭63−200964号)に示
すものがある。図7及び図8はこの先願に記載されてい
る高圧安定化回路であって、図7はビーム電流値を検出
してフィードバックすることにより高圧安定化制御を行
う回路、図8は高圧値を検出してフィードバックするこ
とにより高圧安定化制御を行う回路である。
【0003】まず、ビーム電流値を検出する図7の構成
及び動作について説明する。図7において、水平出力N
PNトランジスタQ1には図示せぬ前段から励振パルス
が供給され、水平出力NPNトランジスタQ1,共振コ
ンデンサC1,ダンパーダイオードD1によって水平偏
向出力パルス(コレクタパルス)が出力される。そし
て、この水平偏向出力パルスは高圧トランス3の1次巻
線3aに供給され、高圧トランス3の2次巻線(高圧巻
線)3bには高圧が発生し、この高圧は高圧整流ダイオ
ード1によって整流され、高圧出力としてテレビジョン
受像機,ディスプレイ機器等の場合にはCRTアノード
に供給される。一方、水平偏向出力パルスは、コンデン
サC3及びC4,ダイオードD3及びD4により構成さ
れる倍電圧整流回路によって整流され、a点では+1〜
+2kVの直流電圧V1となる。この電圧V1は高圧制
御抵抗R2とNPNトランジスタQ2とによって分圧さ
れ、b点では高圧補正電圧V2となる。高圧補正電圧V
2は高圧トランス3の高圧巻線3bの低圧側端子d点に
印加され、高圧巻線3bで発生する高圧に重畳される。
【0004】高圧制御抵抗R2に流れる電流IはNPN
トランジスタQ2のコレクタ電流I1と高圧巻線3bへ
と流れるビーム電流I2とに分かれる。ビーム電流I2
はフォトカプラPH1内のフォトダイオードD8に入力
されており、ビーム電流I2の変化はフォトダイオード
D8の光量変化となり、フォトカプラPH1内の光トラ
ンジスタQ3のコレクタ電圧、即ち、c点での電圧V3
が変化する。この電圧V3は抵抗R4を経てトランジス
タQ2のベースに供給され、トランジスタQ2のコレク
タ・エミッタ間の抵抗値が変化して高圧補正電圧V2が
制御され、フィードバックがかかる。従って、ビーム電
流I2の増大によって高圧巻線3bの起電力V4が低下
すると、ビーム電流I2の増大に伴って電圧V3が低下
すると共に高圧補正電圧V2が上昇し、起電力V4の低
下分を補い、e点での電圧V5(高圧出力)は一定に保
たれる。また、フォトカプラPH1はビームリミッタ
(BL)検出にも用いられている。
【0005】なお、図7において、D5はフォトダイオ
ードD8の逆バイアス破壊防止用ダイオード、D6は温
度補償用ダイオード、D7は高圧巻線3bに発生する高
圧パルスV4によって、トランジスタQ2,ダイオード
D3及びD4,コンデンサC3及びC4,水平出力NP
NトランジスタQ1,共振コンデンサC1,ダンパーダ
イオードD1等が破壊するのを防止するためのパルス吸
収用ダイオードである。また、C5はリップル除去用ミ
ラー積分コンデンサ、C6は平滑コンデンサ、R3はト
ランジスタQ2のエミッタ抵抗(高圧トラッキング)、
R6は光トランジスタQ3のエミッタ抵抗、R5は光ト
ランジスタQ3の負荷抵抗、R7,R8は光トランジス
タQ3のベースバイアス抵抗、+BH ,+BL はそれぞ
れ+B電源のハイ,ローである。
【0006】次に、高圧値を検出する図8の構成及び動
作について説明する。図8において、図7と同一部分に
は同一符号が付してある。図8においては、ダイオード
D3及びコンデンサC4は半波整流回路を構成している
が、図7と同様、倍電圧整流回路としても原理的には変
わらない。さらに、図7と図8では、トランジスタQ2
のベース入力の源が異なっている。e点における電圧V
5の変化は分圧抵抗4のf点における電圧V6の変化と
なり、この電圧V6はオペアンプ2の非反転入力端子に
入力され、反転入力端子には基準電圧Esが入力されて
いる。電圧V6の変化はオペアンプ2を経てc点での電
圧V3を変化させる。この電圧V3は抵抗R4を経てト
ランジスタQ2のベースに供給され、トランジスタQ2
のコレクタ・エミッタ間の抵抗値が変化して高圧補正電
圧V2が制御され、フィードバックがかかる。従って、
ビーム電流I2の増大によって高圧巻線3bの起電力V
4が低下すると、直ちにf点の電圧V6及びc点の電圧
V3が低下し、b点での高圧補正電圧V2が上昇し、起
電力V4の低下分を補い、e点での電圧V5は一定に保
たれる。
【0007】なお、図8において、R9,R10は抵
抗、C7はコンデンサである。さらに、図8において
は、フォトカプラPH1はオートマティックビームリミ
ッタ(ABL)検出にのみ用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の高圧安
定化回路においては、ビーム電流I2が小さくなり、高
圧が上昇するにつれて、トランジスタQ2のコレクタ電
流I1が増大する。ビーム電流I2が最小となってトラ
ンジスタQ2のコレクタ・エミッタ間の抵抗がほぼ0と
なった場合には、高圧制御抵抗R2に流れる電流Iも増
大し、消費電力及び発熱量が増大するという問題点があ
る。例えば、ビーム電流I2=0、トランジスタQ2が
完全にオン(導通)、a点で電圧V1=2kV、高圧制
御抵抗R2=300kΩの時(抵抗R3は約1kΩであ
り、R2>>R3であるので無視)、b点での高圧補正
電圧V2はほぼ0となり、高圧制御抵抗R2の消費電力
は、 V12 /R2=20002 /(300×103 )=13.3(W) にも達する。よって、従来の高圧安定化回路における高
圧補正電圧V2の上限である電圧V1は約1kVが実用
上の限界であり、これでは十分な補正効果を得ることが
できない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、(1) 水平偏向出力パルス
または高圧トランスの1次巻線に発生するパルスを整流
して直流電圧を出力する整流回路と、高圧制御抵抗と第
1のトランジスタのコレクタ・エミッタ間とを直列に接
続され、前記直流電圧を分圧して高圧補正電圧を得る分
圧回路と、前記高圧トランスの2次巻線に流れる高圧出
力電流値または前記高圧トランスの2次巻線に発生する
高圧出力電圧値のいずれかを検出し、前記第1のトラン
ジスタのコレクタ・エミッタ間の抵抗値を変化させて前
記高圧補正電圧を制御する制御回路とを備え、前記高圧
補正電圧を前記2次巻線に重畳して前記高圧出力電圧値
を安定化させる高圧安定化回路において、前記高圧トラ
ンスに3次巻線を設けると共に、前記3次巻線に発生す
る出力電圧でスイッチングされる第2のトランジスタの
コレクタ・エミッタ間を前記高圧制御抵抗に直列に接続
したことを特徴とする高圧安定化回路を提供し、(2) 水
平偏向出力パルスまたは高圧トランスの1次巻線に発生
するパルスを整流して直流電圧を出力する整流回路と、
高圧制御抵抗とトランジスタのコレクタ・エミッタ間と
を直列に接続され、前記直流電圧をスイッチングして高
圧補正電圧を得るスイッチング回路と、前記高圧トラン
スの2次巻線に流れる高圧出力電流値または前記高圧ト
ランスの2次巻線に発生する高圧出力電圧値のいずれか
を検出し、前記高圧補正電圧を制御する制御回路とを備
え、前記高圧補正電圧を前記2次巻線に重畳して前記高
圧出力電圧値を安定化させる高圧安定化回路において、
前記トランジスタをスイッチングするため、前記高圧ト
ランスとは独立して設けられた第2のトランスと、前記
高圧トランスに設けられた3次巻線に発生するパルスま
たは前記水平偏向出力パルスを分圧して得たパルスを前
記第2のトランスに印加すると共に、前記高圧出力電流
値または前記高圧出力電圧値のいずれかの検出出力によ
り前記第2のトランスに印加するパルスの振幅を変化さ
せる手段とを有することを特徴とする高圧安定化回路を
提供するものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の高圧安定化回路について、添
付図面を参照して説明する。図1は第1発明の高圧安定
化回路の第1実施例を示す回路図、図2は第1発明の高
圧安定化回路の第2実施例を示す回路図、図3は第1発
明の高圧安定化回路の第1実施例及び第2実施例を説明
するための波形図、図4は第2発明の高圧安定化回路の
第1実施例を示す回路図、図5は第2発明の高圧安定化
回路の第2実施例を示す回路図、図6は第2発明の高圧
安定化回路の第1実施例及び第2実施例を説明するため
の波形図である。なお、図1,図2及び図4,図5にお
いて、図7及び図8と同一部分には同一符号を付し、そ
の説明を省略する。また、図1,図2及び図4,図5に
おいても同一部分には同一符号を付す。
【0011】まず、第1発明の高圧安定化回路の第1及
び第2実施例について説明する。図1はビーム電流値を
検出してフィードバックすることにより高圧安定化制御
を行う回路、図2は高圧値を検出してフィードバックす
ることにより高圧安定化制御を行う回路である。これら
図1と図2とでは、基本的にトランジスタQ2のベース
入力の源が異なっているのみであり、その違いは先に詳
述したので、以下、第1発明の高圧安定化回路の第1及
び第2実施例の説明は、図1と図2とを併せて行うもの
とする。なお、第1発明では、図1及び図2共、水平偏
向出力パルスをコンデンサC3及びC4,ダイオードD
3及びD4により構成される倍圧整流回路によって整流
している。また、本発明に直接関係しない部分(R7,
R8等)は省略していることもある。なお、C9は平滑
コンデンサである。
【0012】第1発明の高圧安定化回路で新たに付加し
たのは、NPNトランジスタQ4,高圧トランス3の3
次巻線(補助巻線)3c,ベース調整抵抗R11,ベー
ス逆バイアス時のキャリア吸い出し回路(ダイオードD
9,コンデンサC8,抵抗R12)からなる電流Iをス
イッチングする回路である。なお、トランジスタQ4の
ベースドライブ条件次第ではキャリア吸い出し回路は必
ずしも必要ではない。
【0013】図3は図1及び図2における各点の電圧波
形を示している。図3において、(A)は高圧トランス
3の高圧巻線3bに発生する電圧V4、(B)は高圧ト
ランス3の3次巻線3cに発生する電圧V7、(C)は
a点における電圧V1、(D)はg点における電圧V
8、(E)はb点における高圧補正電圧V2、(F)は
電圧V2+V4、(G)はe点における電圧V5,
(H)は高圧制御抵抗R2の両端の電位差V1−V8、
(I)はトランジスタQ4がない時、即ち、従来例にお
ける高圧制御抵抗R2の両端の電位差V1−V2をそれ
ぞれ示している。なお、図3(D)〜(I)において、
破線はトランジスタQ2が完全にオフ(遮断)の時、一
点鎖線はトランジスタQ2が中間状態の時、実線はトラ
ンジスタQ2が完全にオン(導通)の時を示している。
【0014】図1及び図2において、高圧トランス3の
高圧巻線3bには、図3(A)に示すように、水平偏向
出力パルスに同期したパルス(電圧V4)が発生する。
このパルスのパルス期間T1(帰線期間)において、高
圧整流ダイオード1が導通すると、高圧トランス3の3
次巻線3cには、図3(B)に示すように、パルス(電
圧V7)が発生する。すると、高圧制御抵抗R2と直列
にコレクタ・エミッタ間を接続したトランジスタQ4は
オン(導通)し、高圧制御抵抗R2とトランジスタQ4
のコレクタとの間のg点における図3(D)に示す電圧
V8は、b点における図3(E)に示す高圧補正電圧V
2と同一となる。従って、期間T1においては、第1発
明の高圧安定化回路は従来と同様のフィードバック動作
を行う。
【0015】そして、期間T2(走査期間)で高圧整流
ダイオード1が逆バイアス(約−20〜30kV)でオ
フ(遮断)すると、高圧トランス3の3次巻線3cに発
生する電圧V7は逆バイアスを発生し、トランジスタQ
4はオフする。トランジスタQ4がオフすると、b点で
の高圧補正電圧V2は不定となるが、高圧整流ダイオー
ド1がオフなので、高圧補正電圧V2がどう変化しよう
と高圧出力には関与しない。従って、期間T2におい
て、従来の高圧安定化回路のように電圧V2を発生させ
続ける必要はなく、高圧補正電圧V2は動いてもよい。
トランジスタQ4がオフすると、高圧制御抵抗R2の両
端の電位差は、図3(H)に示すように、0に近付く
(理論上は0になる)。普通、T2>4T1であるの
で、大部分の期間で高圧制御抵抗R2に電圧がかからな
いことになる。
【0016】トランジスタQ4がない従来の高圧安定化
回路において、高圧制御抵抗R2の両端の電位差V1−
V2は、図3(I)に示す如くである。図3(H)と図
3(I)とを比較すれば、高圧制御抵抗R2の消費電力
を大幅に減らすことができることが分かる。従来の高圧
安定化回路においては、前述のように、2kVの補正電
圧を得ようとすると、10W以上の損失を生じたが、第
1発明の高圧安定化回路では3W程度の損失となる。よ
って、電圧V1の実用上の限界は約2kVとなって性能
上十分な値となる。また、第1発明の高圧安定化回路に
おいて、仮にフィードバックループを切ってトランジス
タQ2を単独に制御すると、電圧V2+V4が図3
(F)に示すように変化し、高圧出力(電圧V5)を図
3(G)に示すように変化させる能力がある。そして、
フィードバックをかけると、この高圧出力が変化しない
ようにトランジスタQ2によって高圧補正電圧V2が制
御される。
【0017】次に、第2発明の高圧安定化回路の第1及
び第2実施例について説明する。図4はビーム電流値を
検出してフィードバックすることにより高圧安定化制御
を行う回路、図5は高圧値を検出してフィードバックす
ることにより高圧安定化制御を行う回路である。なお、
図4に示すビーム電流値を検出フィードバック制御する
回路でも、このフィードバック制御をより安定させるた
めオペアンプ2を用いている。これら図4と図5とで
は、基本的にオペアンプ2の入力の源が異なっているの
みであり、その違いは先に詳述したので、以下、第2発
明の高圧安定化回路の第1及び第2実施例の説明は、図
4と図5とを併せて行うものとする。なお、第2発明で
も、図4及び図5共、水平偏向出力パルスをコンデンサ
C3及びC4,ダイオードD3及びD4により構成され
る倍圧整流回路によって整流している。
【0018】第2発明の高圧安定化回路で新たに(図
7,図8に示す従来の高圧安定化回路と比較して)付加
したのは、NPNトランジスタQ4,ベース調整抵抗R
11,ベース逆バイアス時のキャリア吸い出し用ダイオ
ードD9,高圧トランス3とは独立した第2のトランス
5よりなる高圧出力電流Iをスイッチングする回路、及
び、高圧トランス3の3次巻線(補助巻線)3c,NP
NトランジスタQ5及びQ6,抵抗R17,オペアンプ
2よりなる、3次巻線3cで得たパルス(電圧V7)を
フィードバック量によって振幅変調する回路である。な
お、図4及び図5において、LH は水平偏向コイル、C
sはS字補正コンデンサ、C10はコンデンサ、R13
〜R16及びR18,R19は抵抗、ZDはツェナーダ
イオードである。
【0019】図6は図4及び図5における各点の電圧波
形を示している。図6において、(A)は高圧トランス
3の高圧巻線3bに発生する電圧V4、(B)は高圧ト
ランス3の3次巻線3cに発生する電圧V7、(C)は
h点における電圧V9、(D)はi点における電圧V1
0、(E)はトランジスタQ4のベース電流IB 、
(F)はトランジスタQ4のコレクタ・エミッタ電流で
ある電流I、(G)はb点における電圧V2、(H)は
高圧制御抵抗R2の両端の電位差V1−V8、(I)は
トランジスタQ4がない時、即ち、従来の高圧安定化回
路における高圧制御抵抗R2の両端の電位差V1−V2
をそれぞれ示している。なお、図3(C)〜(I)にお
いて、実線は図4の回路における電流Iの平均値、即ち
ビーム電流値が小さいか、または、図5の回路における
e点での電圧(高圧出力電圧)V5が高すぎる時を、一
点左線は中間状態を、破線は図4の回路における電流I
の平均値、即ちビーム電流値が大きいか、または、図5
の回路におけるe点での電圧V5が低すぎる時を、それ
ぞれ示している。
【0020】図4及び図5において、高圧トランス3の
高圧巻線3bには、図6(A)に示すように、水平偏向
出力パルスに同期したパルス(電圧V4)が発生する。
このパルスのパルス期間T1(帰線期間)において、高
圧整流ダイオード1が導通すると、高圧トランス3の3
次巻線3cには、図6(B)に示すように、パルス(電
圧V7)が発生する。この電圧は抵抗R18及びR19
で適度に調整されてトランジスタQ6のベースに加えら
れる。高圧出力電流検出回路(図4に示す電流Iを検出
する回路)または高圧出力電圧検出回路(図5に示す電
圧V5を検出する回路)からのフィードバック信号はオ
ペアンプ2により基準電圧と比較され、h点で電圧V9
となされてトランジスタQ5のべースに加えられる。
【0021】図6(C)に示すように、電流Iが小さい
時、または電圧V5が高い時、電圧V9は高くなり、電
流Iが大きい時、または電圧V5が低い時、電圧V9は
低くなる。トランジスタQ5とトランジスタQ6とは差
動増幅器を形成しており、電圧V9の変化はトランジス
タQ5のべース・エミッタを経てトランジスタQ6のエ
ミッタにそのまま現れる。トランジスタQ6が、そのベ
ースに加えられているパルスによりスイッチングする
と、トランジスタQ6のべース・エミッタ間バイアスは
電圧V9によって変化するので、i点での電圧(コレク
タ出力パルス)V10は、電圧V9のレベルで振幅変調
される。
【0022】即ち、図6(D)に示すように、電流Iが
小さい時、または電圧V5が高い時、電圧V10は振幅
が小さくなり、電流Iが大きい時、または電圧V5が低
い時、電圧V10は振幅が大きくなる。このようなパル
ス振幅の変化がトランス5を経て図6(E)に示すよう
にトランジスタQ4のべース電流IB の振幅を変化させ
る。そこで、トランジスタQ4のコレクタ電流である電
流Iも図6(F)に示すように振幅が変化してその平均
値も変化する。そして、高圧トランス3の高圧巻線3b
の低圧側及びトランジスタQ4のエミッタの電位V2
は、図3(G)に示すように変化する。
【0023】電流Iが大きい時、または電圧V5が低い
時、電圧V10は振幅が大きくなるため、パルス期間T
1にトランジスタQ4のべース電流IB が増加してコレ
クタ電流Iも増加するので、トランジスタQ4のエミッ
タ電位、即ち高圧巻線3bの低圧側の電位V2が上昇
し、電圧V5の低下を補う。電流Iが小さい時、または
高圧出力電圧V5が高い時、電圧V10は振幅が小さく
なるため、パルス期間T1にトランジスタQ4のべース
電流IB が減少してコレクタ電流Iも減少するので、ト
ランジスタQ4のエミッタ電位、即ち高圧巻線3bの低
圧側の電位V2が下がり、電圧V5の上昇を抑える。こ
のようにして必要な期間T1のみ高圧制御抵抗R2とト
ランジスタQ4に電流Iが流れてフィードバック動作を
行う。
【0024】そして、期間T2(走査期間)において
は、高圧整流ダイオード1が逆バイアス(数kV)でオ
フ(遮断)している。この時、前述のようにトランジス
タQ4はオフするので、b点での高圧補正電圧V2は不
定となるが、高圧整流ダイオード1がオフなので、高圧
補正電圧V2がどう変化しようと高圧出力には関与しな
い。従って、期間T2において、従来の高圧安定化回路
のように電圧V2を発生させ続ける必要はなく、高圧補
正電圧V2は動いてもよいし、電流Iを供給する必要も
ない。トランジスタQ4がオフすると高圧制御抵抗R2
の両端の電位差は、図3(H)に示すように、0に近付
く(理論上は0になる)。普通、T2>4T1であるの
で、大部分の期間で高圧制御抵抗R2に電圧がかからな
いことになる。また、この第2発明では電流Iをアース
に分流する素子(図1及び図2に示すトランジスタQ
2)がないので、この点でも抵抗R2とトランジスタQ
4の損失がさらに少なくなる。
【0025】トランジスタQ4がない従来の高圧安定化
回路において、高圧制御抵抗R2の両端の電位差V1−
V2は、図3(I)に示す如くである。図3(H)と図
3(I)とを比較すれば、高圧制御抵抗R2の消費電力
を大幅に減らすことができることが分かる。従来の高圧
安定化回路においては、前述のように、2kVの補正電
圧を得ようとすると、10W以上の損失を生じたが、第
2発明では3W程度に減少する。よって、電圧V1の実
用上の限界は約2kVとなって性能上十分な値となる。
【0026】以上説明した第1及び第2発明の高圧安定
化回路は、高圧発生回路と水平偏向出力回路とを一体化
した高圧安定化回路について説明したが、本発明は、高
圧発生回路と水平偏向出力回路とを分離した高圧安定化
回路に用いることができることは勿論であって、その場
合は高圧トランス3の1次巻線に発生するパルスまたは
水平偏向コイルLH に発生するパルスを整流する。ま
た、第2発明において、第2のトランス5(トランジス
タQ6のベース)には、高圧トランス3の3次巻線3c
より得たパルスを加えるよう構成しているが、コンデン
サC1と直列にもう1つコンデンサを設け、この直列回
路によって水平偏向出力パルスを分圧して得たパルスを
加えるよう構成してもよい。このように、本第1及び第
2発明の高圧安定化回路は、上述した本実施例に限定さ
れることはなく、種々変更可能である。
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1発明の
高圧安定化回路は、高圧トランスに3次巻線を設けると
共に、その3次巻線に発生する出力電圧でスイッチング
されるトランジスタのコレクタ・エミッタ間を高圧制御
抵抗に直列に接続し、走査期間では高圧制御抵抗に電圧
がかからないようにしたので、高圧制御抵抗の消費電力
を大幅に削減することができ、高圧補正電圧の限界を引
き上げることができる。第2発明の高圧安定化回路は、
高圧トランスに3次巻線を設けると共に、その3次巻線
に発生する出力電圧(パルス)でスイッチングされるト
ランジスタのコレクタ・エミッタ間を高圧制御抵抗に直
列に接続し、走査期間では高圧制御抵抗に電圧がかから
ないようにし、かつ、そのパルス期間では高圧制御抵抗
及びトランジスタに流れる電流がアースに分流しないよ
うにしたので、高圧制御抵抗の消費電力を大幅に削減す
ることができ、高圧補正電圧の限界を引き上げることが
できる。また、第1及び第2発明の高圧安定化回路共、
消費電力が減少するので、放熱器は小型のものでよく、
省スペース、コストダウンという効果もある。さらに、
消費電力が減少するので温度上昇も少なく、信頼性にも
優れ、本発明の高圧安定化回路をテレビジョン受像機,
ディスプレイ機器に用いた場合には高圧のダイナミック
レギュレーションによる画面歪も大幅に改善できるとい
う極めて優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の高圧安定化回路の第1実施例を示す
回路図である。
【図2】第1発明の高圧安定化回路の第2実施例を示す
回路図である。
【図3】第1発明の高圧安定化回路を説明するための波
形図である。
【図4】第2発明の高圧安定化回路の第1実施例を示す
回路図である。
【図5】第2発明の高圧安定化回路の第2実施例を示す
回路図である。
【図6】第2発明の高圧安定化回路を説明するための波
形図である。
【図7】従来の高圧安定化回路を示す回路図である。
【図8】従来の高圧安定化回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 高圧整流ダイオード 2 オペアンプ 3 高圧トランス 3a 1次巻線 3b 2次巻線(高圧巻線) 3c 3次巻線(補助巻線) 4 分圧抵抗 5 トランス(第2のトランス) C1,C3〜C10 コンデンサ Cs S字補正コンデンサ D1,D3〜D9 ダイオード LH 水平偏向コイル PH1 フォトカプラ Q1 水平出力NPNトランジスタ Q2,Q4〜Q6 トランジスタ R2〜R5,R10〜R19 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野寺 俊二 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 染谷 啓之 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 加藤 溥夫 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平偏向出力パルスまたは高圧トランスの
    1次巻線に発生するパルスを整流して直流電圧を出力す
    る整流回路と、 高圧制御抵抗と第1のトランジスタのコレクタ・エミッ
    タ間とを直列に接続され、前記直流電圧を分圧して高圧
    補正電圧を得る分圧回路と、 前記高圧トランスの2次巻線に流れる高圧出力電流値ま
    たは前記高圧トランスの2次巻線に発生する高圧出力電
    圧値のいずれかを検出し、前記第1のトランジスタのコ
    レクタ・エミッタ間の抵抗値を変化させて前記高圧補正
    電圧を制御する制御回路とを備え、 前記高圧補正電圧を前記2次巻線に重畳して前記高圧出
    力電圧値を安定化させる高圧安定化回路において、 前記高圧トランスに3次巻線を設けると共に、前記3次
    巻線に発生する出力電圧でスイッチングされる第2のト
    ランジスタのコレクタ・エミッタ間を前記高圧制御抵抗
    に直列に接続したことを特徴とする高圧安定化回路。
  2. 【請求項2】水平偏向出力パルスまたは高圧トランスの
    1次巻線に発生するパルスを整流して直流電圧を出力す
    る整流回路と、 高圧制御抵抗とトランジスタのコレクタ・エミッタ間と
    を直列に接続され、前記直流電圧をスイッチングして高
    圧補正電圧を得るスイッチング回路と、 前記高圧トランスの2次巻線に流れる高圧出力電流値ま
    たは前記高圧トランスの2次巻線に発生する高圧出力電
    圧値のいずれかを検出し、前記高圧補正電圧を制御する
    制御回路とを備え、 前記高圧補正電圧を前記2次巻線に重畳して前記高圧出
    力電圧値を安定化させる高圧安定化回路において、 前記トランジスタをスイッチングするため、前記高圧ト
    ランスとは独立して設けられた第2のトランスと、 前記高圧トランスに設けられた3次巻線に発生するパル
    スまたは前記水平偏向出力パルスを分圧して得たパルス
    を前記第2のトランスに印加すると共に、前記高圧出力
    電流値または前記高圧出力電圧値のいずれかの検出出力
    により前記第2のトランスに印加するパルスの振幅を変
    化させる手段とを有することを特徴とする高圧安定化回
    路。
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