JPH05343673A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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Publication number
JPH05343673A
JPH05343673A JP17604692A JP17604692A JPH05343673A JP H05343673 A JPH05343673 A JP H05343673A JP 17604692 A JP17604692 A JP 17604692A JP 17604692 A JP17604692 A JP 17604692A JP H05343673 A JPH05343673 A JP H05343673A
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JP
Japan
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semiconductor device
region
gate
drain
film
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Application number
JP17604692A
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English (en)
Inventor
Toru Koizumi
徹 小泉
Akira Okita
彰 沖田
Hisanori Tsuda
尚徳 津田
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 工程が簡単で、重なり容量が小さく、より微
細化された電界緩和構造を有し、また短チャネル効果に
よる問題を抑制しつつゲート長を短くして、より微細化
し、更にドレイン耐圧劣化を改善し、更に、250℃以
下のプロセスで作成した高品質のゲート絶縁膜および容
量膜等を有し、信頼性や安定性に優れた、微細化した半
導体装置及びその製造方法を実現する。 【構成】 絶縁ゲート型電界効果トランジスタを構成す
る半導体装置において、ソース・ドレイン領域は、実効
不純物濃度が高いB領域(1−4)と、該B領域より低
い実効不純物濃度を有し、かつ該B領域と前記第1主表
面との間に配置されたA領域(1−4’)との、少なく
とも2つの領域を有して構成されることを特徴とする半
導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁ゲート型トランジ
スタを有する半導体装置、及びその製造方法に関し、特
にSOI,MIS,MOSトランジスタを有する半導体
装置、及びディスプレー、センサーなどに用いられる薄
膜トランジスタ、あるいはガラス等の透光性絶縁基板上
の半導体層に作成される、高機能、高性能電子デバイス
や、それらが複合された集積回路などの薄膜半導体装
置、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】(従来の技術A)近年、半導体素子の微
細化が進み、素子の集積化・高速化が著しい。しかし微
細化に伴い、素子にかかる電界も増大している。MIS
型トランジスタにおいては、特にドレイン端に電界が集
中しやすく、電界緩和構造は現在極めて重要な技術であ
る。従来の電界緩和技術の代表的な例としては、LDD
(Light Doped Drain),DDD(D
ouble Diffused Drain)等が上げ
られる。
【0003】(従来の技術B)また、近年、MOSトラ
ンジスタ等の絶縁ゲート型トランジスタを含む半導体装
置の微細化が進められており、各トランジスタのゲート
長もそれに伴って短くされてきている。
【0004】図14は、従来例の半導体装置を示した平
面図(a)及び断面図(b)であり、符号1はn型のシ
リコン基板、2は素子を構成するゲート電極、3は素子
を構成するゲート酸化膜、4は素子を構成するp型のソ
ース領域、5はドレイン領域である。
【0005】しかしながら、MOSトランジスタでは、
そのゲート長を短かくした場合、短チャネル効果によ
る、しきい値電圧のシフトやパンチスルー等の問題を生
じさせてしまうという欠点があった。
【0006】そこで、この短チャネル効果を抑制するた
めに、スケーリング則に沿ったトランジスタサイズ等の
比例縮小化が必要とされ、従来、MOSトランジスタの
ゲート酸化膜を薄くすることや、ソース・ドレインの接
合深さを浅くすることや、基板の濃度を上げること等が
行なわれている。
【0007】(従来の技術C)また、近年、高速トラン
ジスタとして、また透明基板上のトランジスタとして、
絶縁基板上の半導体層のMOSトランジスタを始めとす
る電界効果トランジスタ(以下、SOIトランジスタと
称する)の研究が盛んに行なわれている。
【0008】従来のSOIトランジスタの製造工程は、
シリコンウェハープロセスと同じプロセスである。
【0009】(従来の技術D)また、近年オフィスオー
トメーション(OA)の発展にともない、ディスプレ
ー、イメージセンサー等の入出力デバイスは、ワードプ
ロセッサー、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等
のOA機器のマンマシンインターフェースとして重要視
されて、軽量、薄型、低価格が要望されている。
【0010】このような観点から、大面積のガラス等の
透光性基板上に、薄膜トランジスタ(TFT)、ダイオ
ード、コンデンサーなどが構成された、アクティブマト
リッス方式の液晶ディスプレーや、光センサを構成した
光電変換装置等の開発が進められている。
【0011】図27は、アクティブマトリックス素子を
設けた液晶表示素子の例を説明するための模式図であ
り、(a)は全体を示し、(b)はその画素アレイの部
分を拡大した図、(c)は画素の一部を拡大して示した
図である。
【0012】上記アクティブマトリックス素子では、そ
のスイッチング特性により、比較的応答の遅いTN液晶
に対し実質ライン選択周期より長い間、電圧印加状態を
保持することにより液晶の光学スイッチ応答を助け、
又、上記TN液晶などの様にメモリ性(自己保持性)が
無い液晶に対して、上記電圧印加状態保持により1フレ
ーム間の実質的メモリ状態をもたらすのである。尚、ア
クティブマトリックス素子は、各ライン、画素間に対し
て原理的にはクロストークを与えず、良好な表示特性を
与える特徴がある。
【0013】図26に、従来の基本的液晶駆動回路を示
した。
【0014】図26に示す駆動回路は、共通電極(電
位;VCOMとする)と各画素電極の間に液晶材料を封
入した液晶セル81と画素TFT82およびノイズ低減
のために設けられた大容量コンデンサ83とからなる画
素部、映像信号配線部(以下信号配線)84、バッファ
容量部85、水平スイッチングTFT86、水平シフト
レジスタ87、ゲート信号配線(以下ゲート配線)及
び、垂直シフトレジスタ88から構成されており、記録
信号は信号入力端から、タイミングをずらして順次各画
素あるいは、各ラインに転送されていく。
【0015】図28に、従来の画素TFTの断面構造の
1例を示す。ガラス等の透光性基板31上に信号配線を
形成するソース・ドレイン電極32,33、チャネル形
成ができる薄膜半導体層34、その上にゲート絶縁膜5
5が形成され、更にその上にゲート電極が形成されてい
る。また画素部の大容量コンデンサ部は、下部電極3
6、その上に、容量部を形成する絶縁膜37、更にその
上の透明電極38から構成されている。
【0016】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、従
来の電界緩和技術の代表的な例としての、LDD(Li
ght Doped Drain),DDD(Doub
le Diffused Drain)等には、以下の
ような解決すべき課題があった。
【0017】LDDは、スぺーサ形成など工程が複雑
である。
【0018】DDDは、工程が簡単ではあるが重なり
容量が大きい。
【0019】スぺーサにも限界があり、オフセット
(OFFSET)量に限界がある。
【0020】また、上記従来例で述べた各スケーリング
の要素を縮小化するには次のような技術的問題点があっ
た。 (1)ゲート酸化膜の薄膜化に伴なうゲート耐圧の低
下。 (2)ゲート酸化膜の薄膜化に伴なうゲート酸化膜厚ば
らつきによるMOSトランジスタ特性のばらつき。 (3)ソース・ドレインの接合を浅く形成する際の熱処
理による制限。
【0021】従ってMOSトランジスタのゲート長は上
述の3つの制限により、その最短の長さが決定されてお
り、それ以下のゲート長では短チャネル効果による、し
きい値電圧のシフトやパンチスルー等の問題を生じさせ
てしまうため、ゲート長を短くし、半導体装置を微細化
することは難しいという欠点があった。
【0022】更にまた、従来のSOI MOSトランジ
スタでは、ゲート電圧、ドレイン電圧に依存してOFF
電流が増加する、即ちドレイン耐圧が劣化することが知
られている。それは、SOI MOSトランジスタにお
いて、従来、最大電界は、ゲート・ドレイン間にかか
り、ドレイン端でのアバランシェブレークダウンによ
り、ドレイン耐圧が低下することになるのである。
【0023】さらに詳細を、従来のSOI MOSトラ
ンジスタについて説明する。
【0024】従来のSOI MOSトランジスタの断面
構造を図18(A)に示す(タイプA)。
【0025】また、図18(B)は、オフセット構造を
適用したSOI MOSトランジスタを示す模式的断面
図である(タイプB)。
【0026】ここで21は絶縁性基板、22は半導体
層、23はゲート絶縁膜、24はゲート電極である。
【0027】従来型のタイプAにおいては、ドレイン耐
圧は6Vと低い。また、これを改良し、他の構成は同じ
ものであってもタイプBのようにオフセット構造にする
と、ゲート・ドレイン間の電界が緩和される影響で、耐
圧が向上する。
【0028】ただし、オフセット長を1μmとすると、
耐圧は12Vと低く、実用的な値は得られない。又、オ
フセット長を3μmとすると、耐圧は20Vと大きくな
るが、ドレイン電流が充分とれない。また、オフセット
長が長いと、素子のサイズを、小さくすることが困難と
なる。
【0029】また図18(C)に示すように、ゲート・
ドレイン間をLOCOS法によりゲート酸化膜より厚い
酸化膜を設けて耐圧を向上させた構造のSOI MOS
トランジスタ(タイプCもある)。この場合は、オフセ
ット長が2μmでも耐圧が20Vになるが、ゲート・ド
レイン近傍のストレスにより、ドレイン電流−ドレイン
電圧特性が異常を示す。またトランジスタ オフ時のリ
ーク電流の増大等、特性上の欠点を生ずる。
【0030】以上のように、従来のSOI MOSトラ
ンジスタは、耐圧という点に改善の余地を残していたの
である。
【0031】また、図28に示されたようなTFTに使
用される薄膜半導体は、例えば非単結晶シリコンを、大
面積のガラス等の基板上に形成する。この場合、非単結
晶シリコンを堆積させる温度は、400℃以下に限定さ
れる。しかも、その後のプロセスの温度を、250℃以
下にしないと薄膜半導体の特性が変わってしまったり、
電極32,33層を形成する材料、例えば、Al等の金
属や、P,B等のドーピング材料とシリコンが反応して
しまって電流のリークの原因になったりする。従って、
その上に形成するゲート絶縁膜を低温で作成する必要が
ある。通常このようなゲート絶縁膜を作成する方法とし
てプラズマCVD、光CVD等のCVD法、あるいはス
パッタ法などによるSi34 ,SiO2 等の無機材料
を用いる方法がある。
【0032】しかしながら、プラズマCVD法やスパッ
タ法でゲート絶縁膜を作成すると、薄膜半導体表面にプ
ラズマによるダメージ(損傷)を与えたり、絶縁膜と薄
膜半導体の界面にトラップ準位が多数生成されて、半導
体特性の劣化を招く。さらに前記CVD法で無機材料の
ゲート絶縁膜を作成する場合、基板温度を250℃以上
にしないと、良好なTFT特性が得られないという問題
点が存在していた。
【0033】(発明の目的)本発明の目的の一つは、工
程が簡単で、重なり容量が小さく、より微細化された電
界緩和構造を有する半導体装置を実現することにある。
【0034】また、本発明の他の目的は、絶縁ゲート型
トランジスタの短チャネル効果による問題を抑制しつつ
ゲート長を短くし、より微細化した半導体装置を実現す
ることにある。
【0035】更にまた本発明の他の目的は、SOIトラ
ンジスタにおいて、耐圧、特にゲート・ドレイン間のド
レイン耐圧劣化を改善することを目的とする。さらに
は、SOI構造のトランジスタが微細化しても、高モビ
リティ及び低寄生容量といった良好な特性を維持しつ
つ、ドレイン耐圧を向上できる絶縁基板上の半導体素子
を提供することにある。
【0036】更に、本発明は、250℃以下のプロセス
で作成したゲート絶縁膜および容量膜等を形成しても、
特性や性能を損なわずに、信頼性や安定性に優れた、か
つ、薄膜半導体の性能を充分に引き出せるような薄膜半
導体装置を提供することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段および作用】(手段A)本
発明は、前述した課題を解決するための手段として、第
1導電型の半導体層に第2導電型からなるソース・ドレ
イン領域を有し、該第1導電型半導体層の第1主表面に
絶縁膜を介し、かつソース・ドレイン領域の間に位置す
るゲート電極を有したMIS型電界効果トランジスタを
構成する半導体装置において、前記ソース・ドレイン領
域は、実効不純物濃度が高いB領域と、該B領域より低
い実効不純物濃度を有し、かつ該B領域と前記第1主表
面との間に配置されたA領域との、少なくとも2つの領
域を有して構成されることを特徴とする半導体装置を提
供するものである。
【0038】また、前記A領域とB領域とが、異なる導
電型不純物を有することを特徴とし、また、前記ソース
・ドレイン領域は、イオン注入法により形成されること
を特徴とする半導体装置の製造方法により、前記課題を
解決しようとするものである。
【0039】(作用A)本発明は、従来、横方向にとっ
ていたオフセットを縦方向のオフセット構造にすること
で、縦方向固有の電界緩和、特にスペーサを必要と
しないため、簡単な工程で形成することが可能、イオ
ン注入法を用いることで、自己整合的かつ平坦な縦オフ
セット構造を得ることができる。
【0040】縦方向にオフセットがあるため、ゲート
とソース・ドレイン間の寄生容量を小さくすることがで
きる。
【0041】従来技術(LDD,DDD)と融合可能
であるため、より一層の改善を実現できる。
【0042】以上の効果を得て、ホットキャリア耐圧お
よび耐圧に優れたMIS型電界効果トランジスタを提供
することができる。
【0043】(手段B)また本発明は、上述した課題を
解決するための手段として、絶縁ゲート型トランジスタ
を内在する半導体装置において、前記絶縁ゲート型トラ
ンジスタのドレイン領域のソース側端部が、曲線又は折
れ曲がり線形状の、実質的にゲート幅より長い辺を有
し、かつ該辺により構成される前記端部の一部分のみが
ゲート電極下に配置されることを特徴とする半導体装置
を有するものである。
【0044】また、前記ドレイン領域のソース側端部の
辺が、櫛歯形状となっており、該櫛歯の一部分のみがゲ
ート電極下に配置されることを特徴とする手段でもあ
る。
【0045】(作用B)本発明によれば、MOSトラン
ジスタのドレイン部分のソース側の形状を従来の長方形
から、櫛歯形等の形状にすることにより、ドレインとゲ
ート電極直下の基板との接合容量を低減し、ドレイン電
圧印加時に生じるソース側の空乏層幅を小さくすること
が可能であり、従来のMOSトランジスタの短チャネル
効果を抑制する際に行なわれるゲート酸化膜の薄膜化、
ソース・ドレインの浅接合化、基板の高濃度化を行なう
ことなしに、MOSトランジスタの短チャネル効果を抑
制することが可能である。
【0046】(手段C)また、本発明は、前述した課題
を解決するための手段として、絶縁基板上の半導体層に
形成された電界効果トランジスタにおいて、ゲート・ド
レイン間に、シリコン酸化物からなるオフセットゲート
領域を有することを特徴とする半導体装置、及び、この
半導体装置の製造方法において、オフセットゲート領域
を、酸素のイオン注入法により形成したことを特徴とす
る半導体装置の製造方法を提供するものであり、また、
前記酸素のイオン注入を、ターゲット温度を200℃以
上で行なうことを特徴とした半導体装置の製造方法であ
る。
【0047】(作用C)本発明によれば、絶縁基板上の
半導体層に形成された電界効果トランジスタにおいて、
ゲート・ドレイン間にオフセット領域を酸素のイオン注
入法で形成することにより、ドレイン接合部の電界強度
を弱めることができるような構造を作ることができる。
【0048】更には、オフセット領域を形成するシリコ
ンの酸化物を作る際に、イオン注入時にターゲット温度
を200℃以上にして酸素イオンを注入することによ
り、結晶のダメージを抑えることができ前記目的を達成
することができる。
【0049】詳しく述べるならば、ゲート・ドレイン間
に酸素イオンを局部的に注入することにより、2μm以
下のオフセット領域を形成することができる。しかも、
酸素のイオン注入時にターゲット(基板)の温度を20
0℃以上に上げておくことにより、ゲート・ドレイン
間、特にドレイン端近傍が、注入直後でも非晶質化して
おらず、その後の熱処理で結晶性の自己修復が可能とな
った。そのために、微細化による高モビリティ及び低寄
生容量といった良好な特性を維持したSOI MOSト
ランジスタが得られる。
【0050】更に、上記トランジスタは次のような各種
装置に搭載されて優れた性能が発揮される。それは、上
記トランジスタと、上記トランジスタにより駆動される
液晶セルとを有する電子回路装置や高電圧をスイッチン
グすることが必要なパワートランジスタと論理・演算回
路をモノリシックに組み込んだ電子回路素子等である。
【0051】(手段D)また、本発明は、前記課題を解
決するための手段として、少なくとも半導体層と電極層
と絶縁層とを備えた薄膜半導体装置において、前記絶縁
層の少なくとも一部が、無機材料の超微粒子膜からなる
ことを特徴とする半導体装置、及び、前記超微粒子膜
を、無機材料の酸化物あるいは窒化物の超微粒子を、基
体に直接付着させて作成することを特徴とする半導体装
置の製造方法、及び、前記超微粒子膜を、未酸化又は未
窒化の無機材料の超微粒子膜を酸化または窒化させて形
成することを特徴とする半導体装置の製造方法を提供す
るものである。
【0052】(作用D)本発明によれば、このように、
超微粒子膜を半導体膜に対するゲート絶縁膜、あるい
は、キャパシタンスを形成する容量膜として用いること
により、TFTの薄膜半導体層の性能を損なうことな
く、信頼性に優れた薄膜半導体装置が提供できる。
【0053】
【実施例】(実施例A1)図1は、本発明の特徴を最も
良く表わしたMIS型トランジスタの断面図である。比
較のため、図9に従来のLDD構造を有するMIS型ト
ランジスタの断面構造を示す。
【0054】図1中の(1−1)はシリコン基板であ
り、(1−2)はゲート絶縁膜、(1−3)はゲート電
極、(1−4),(1−4´)はソース・ドレイン領域
であり、特に(1−4´)は(1−4)にくらべ実効不
純物濃度が低い領域であり、特許請求の範囲におけるA
領域とB領域である。(1−4’)は、従来のLDD構
造では、図9に示した(9−4´)の低濃度不純物領域
に相当し、この領域において、電界を緩和し、低濃度で
はあるが不純物を導入することで寄生抵抗を小さくして
いる。以後、この領域をオフセット領域と称する。
【0055】また、ここで実効不純物濃度Neff とは、
N型不純物濃度NnとP型不純物濃度Npを用いると、 Neff =|Nn−Np| で表わされるものとする。
【0056】Nn>NpであればN型であり、Nn<N
pであればP型である。
【0057】本発明において、実効不純物濃度として表
現したのは、従来のLDD構造ではオフセット領域はソ
ース・ドレイン(9−4)と同一導電型不純物の濃度で
のみ規定していたが、本発明ではその構造上、オフセッ
ト領域(1−4´)を高濃度不純物領域(1−4)に対
しそれとは反対導電型不純物を導入する簡単な工程で形
成する事も可能であるためである。
【0058】本発明の特徴を以下に述べる。
【0059】[1].構造とプロセス 本発明では、その構造の特徴が図1に示すとおり、 ・縦方向のオフセットである ・ゲート電極のある面は平坦である 従って、その構造上サイドウォールなどのスペーサを設
けることなく、ゲート電極をマスクとしてソース・ドレ
インのイオン注入工程の注入エネルギー条件の変更やカ
ウンタードープをするだけで従来と同等もしくはそれ以
上のホットキャリア耐性、高耐圧を実現できる。
【0060】LDDの場合、横方向にオフセットを付け
るため、サイドウォールが必要である。サイドウォール
は、CVD酸化膜を堆積した後、異方性エッチングによ
りテーパーを形成するが、技術的に困難であること、又
得られるオフセット量は200nmが限度である。
【0061】従来の縦型オフセット構造は図10に示す
ような構造があるが、本発明と大きく異なっているの
は、図10に示すゲート電極(10−3)のある面が平
坦であるかないかである。従来のような凹凸のある構造
では、ゲートの重なり容量や電界集中が大きな問題とな
っている。本発明では、縦方向にオフセットがあるた
め、従来のいかなる構造と比較してもオフセット領域
分、寄生容量は従来より低減する。
【0062】[2].ホットエレクトロン耐性 LDDは、横方向オフセットをとることでドレイン近傍
での電界を緩和し、インパクトイオン化を低減させ、ホ
ットエレクトロン耐性を向上させている。この電界緩和
の効果を見るのには基板電流を測定することが最もわか
りやすい。
【0063】図7に本発明と従来型の横方向オフセット
(LDD)の基板電流量の比較を示す。オフセット量は
いずれも0.2μm、n−濃度は約1E17cm-3であ
る。図7によれば、本発明の縦型オフセットにしても、
従来のものと同程度、もしくはそれ以上の改善が見られ
ている。
【0064】[3].ON電流 図8にON特性を示す。オフセットにより、チャネル抵
抗は増加するものの、その抵抗値は、従来のLDDと同
等もしくはそれよりも低いことが確認される。
【0065】以上のことから、簡単なプロセスで、平坦
性が良く、耐圧も従来と同等もしくはそれ以上で寄生抵
抗も従来と同等もしくはそれ以上の特性を有したMOS
トランジスタを得ることができる。
【0066】次に、図2を用いて、更に本実施例の説明
をする。
【0067】図2−(a)は、基板濃度1E16cm-3
のP型シリコンウェハ基板(2−1)に厚さ50nmの
熱酸化膜(2−2)を形成した後、ゲート電極として厚
さ400nmの多結晶シリコン(N型)(2−3)を形
成したものである。この基板に対し、ゲート電極である
多結晶シリコンをマスクにしてソース・ドレイン領域を
形成する。
【0068】従来のイオン注入条件は、ドーズ量3E1
5〜5E15cm-2、注入エネルギー40〜60Kev
程度でイオン注入のRp(平均飛程距離)が酸化膜界面
もしくはやや酸化膜内に位置することになる。
【0069】本発明では、縦方向にオフセットを設ける
ため、イオン注入エネルギーを100〜200Kevに
した。その結果、縦方向に約50nm〜200nmのオ
フセット構造を設けることができた。その様子を図2−
(b),(c)に示す。
【0070】ソース・ドレイン領域を形成した後は、9
00℃ 30分の熱処理により不純物を活性化させた。
【0071】その後、PSG 600nmの層間絶縁膜
の形成、→コンタクトの形成、→Al−Si堆積、→P
SG保護膜800nmを形成した。
【0072】金属配線をAl−Siにすることで、シリ
コンとコンタクトは良好であった。
【0073】以下、本実施例により得られたデバイス特
性は、前述の実施態様例で述べたとおりであり、特性は
図7,図8に示す。
【0074】以上の様に、本発明の縦型オフセットは、
その構造上、LDDのようなスペーサーを設けるなどと
いう複雑なプロセスを行うことなく、重なり容量が極め
て小さく、かつ高耐圧のMOS型トランジスタを形成す
ることができた。
【0075】又、以上述べた製造方法は、その不純物に
より限定されるものではない。従って、NMOSであれ
ば砒素など、PMOSであればボロンなどでも構わな
い。しかし、砒素はその性質上長いRpを得るためには
極めて高い注入エネルギーが必要であることを考える
と、本実施例のような燐が望ましい。
【0076】(実施例A2)実施例A1においては、一
つの導電型の不純物である燐を用い、イオン注入エネル
ギーを従来よりも高くして、図1及び図2に示すような
縦型オフセット構造を得た。本実施例では、ソース・ド
レインの形成方法を除いては実施例A1とまったく同様
なプロセスである。以下、本実施例のソース・ドレイン
領域の形成方法を述べる。
【0077】図2−(a)の基板に対し、燐を5E15
cm-2,70Kevでイオン注入する。この基板に対
し、反対導電型であるボロンを5E15cm-2,30K
evでイオン注入した。この結果、深さ100nm、N
型実効不純物濃度が1E16〜1E17cm-3の低濃度
領域(特許請求の範囲に於けるA領域)を形成した。
【0078】本実施例の作製方法は、オフセット領域を
数百nmと大きく、しかもA領域とB領域の濃度プロフ
ァイルを急峻な構造にするのに適しており、高耐圧重視
のデバイス構造といえる。オフセット領域のプロファイ
ルは何ら限定されず、実施例A1に示したようなグレー
デッドなものでも本実施例のようなアブラプトなもので
もかまわない。
【0079】また、本実施例では実効不純物濃度は1E
16〜1E17cm-3と低いものの実際の不純物量は、
1E19〜1E20cm-3程度存在する。この領域では
不純物による散乱が生じ、この効果によってもインパク
トイオン化現象が起きにくくなる。
【0080】(実施例A3)次に、本発明の実施例A3
を図3を参照しながら説明する。
【0081】基板濃度5E16cm-3のシリコンウェハ
(3−1)に対し、マスクアライメントによりソース・
ドレイン領域(3−4)を形成した(図3−(a))。
【0082】イオン注入は、マスク酸化膜50nmを通
して行ない、イオン種=砒素ドーズ量=3E15c
-2,注入エネルギー=100Kevで行なった。
【0083】この後酸化膜を除去し、950℃ 120
nmの低温エピタキシャル成長を施し、図3−(b)に
示す構造を得た。
【0084】40nmのCVD酸化膜形成後、マスクア
ライメントにより多結晶シリコンからなるゲート電極
(3−3)を設け、図3−(c)の構造を得た。エピタ
キシャル層成長は、950℃と低温で行う。この結果、
オフセット領域(3−4´)には適度に不純物が拡散
し、不純物濃度は1E16〜1E17cm-3程度とな
る。
【0085】その後、PSG 600nmの層間絶縁膜
の形成、→コンタクトの形成、→Al−Si堆積、→P
SG保護膜 800nmを形成した。
【0086】本実施例の作製方法によれば、実施例A2
より精度良くオフセット領域の不純物濃度を設定するこ
とができる。
【0087】また、ソース・ドレイン領域がゲート電極
と自己整合的に形成されていないため、重なり容量が気
になるところであるが、ゲートとソース・ドレイン間に
は100nmの空乏層を介しているため、アライメント
精度が0.2μmである場合、従来のそれと比較すると
重なり容量は実効的には半分の約0.1μm程度であ
る。
【0088】また、本実施例の製造方法によれば、オフ
セット量はエピタキシャル層の膜厚で決定されるため、
0.5〜1μmという長いオフセットも可能である。
【0089】この際、エピタキシャル層に対し、0.5
〜5E12cm-3のN型不純物を導入しても良い。
【0090】(実施例A4)図4は、本発明の他の実施
例を示す概略断面図である。本実施例では、基板濃度5
E16cm-3・SOI膜厚300nmのSIMOXウェ
ハに、ソース・ドレインのイオン注入条件を除いては、
実施例A1と同様な作製工程を経て図4に示す構造を得
た。
【0091】図4において、(4−1)はシリコン層、
(4−2)はゲート絶縁膜、(4−3)はゲート電極、
(4−4)は高実効不純物濃度領域(ソース・ドレイン
領域)、(4−4’)は低実効不純物濃度領域(オフセ
ット領域)、(4−5)は下地絶縁膜である。
【0092】イオン注入条件は、ドーズ量=5E15c
-3,注入エネルギー=190Kevとし、オフセット
領域を約150nm設けた。
【0093】本実施例は、EVF(電子ビューファイン
ダー)のようなSOI構造を必要とし、かつ十数vol
tの高い駆動電圧を必要とするCMOSなどに有効であ
る。また、図4の構造はソース・ドレイン領域(4−
4)が下地酸化膜(4−5)まで到達しているため、ド
レイン下の接合容量が低減できる。従って、簡単なプロ
セスにより、耐圧が高く寄生容量の小さいSOI MO
S型トランジスタが作製できた。
【0094】(実施例A5)基板濃度5E16cm-3
SOI膜厚100nmのSIMOXウェハに、ソース・
ドレインのイオン注入条件を除いては、実施例A4と同
様な作製工程をへてSOI MOS型トランジスタを作
製した。
【0095】イオン注入条件は、イオン種=砒素 ドー
ズ量=3E16cm-2,注入エネルギー=150Kev
とし、約20〜30nmの縦型オフセットを有する薄膜
SOI MOSトランジスタを形成した。
【0096】(実施例A6)次に、図5,6を用いて本
発明の他の実施例を説明する。本実施例では、従来のL
DD構造と同様な手法を用いて図5に示す構造を得る。
【0097】図5は、多結晶シリコンからなるゲート電
極(5−3)をマスクに低濃度不純物領域(5−4’)
を形成し、次に高濃度層用のマスク材としてスペーサ
(5−5)を形成したところである。このときの基板濃
度5E16cm-3・ゲート酸化膜厚=40nmである。
【0098】このゲート電極(5−3)、及びスペーサ
(5−5)をマスク材として、イオン種=砒素 ドーズ
量=3E15cm-2,注入エネルギー=150Kevの
イオン注入を行なった。
【0099】従来は、80〜90Kev程度でRpをゲ
ート酸化膜界面近傍に設定していたが、本発明において
は、注入エネルギー量を高くし、従来のLDD構造に加
えて約20〜30nmの縦方向のオフセットも加え、よ
り一層のホットキャリア耐性を向上させた。
【0100】図6は、本実施例により得られたMIS型
トランジスタの断面構造図である。
【0101】(実施例B1)図11は、本発明の一実施
例による半導体装置を示した平面図(a)及び断面図
(b)であり、符号1はn型シリコン基板、2は素子を
構成するゲート電極、3は素子を構成するゲート酸化
膜、4は素子を構成するp型のソース領域、5はソース
側の端が櫛歯型の形状を有するp型のドレイン領域であ
る。また、図に示されるように、ドレイン領域5のソー
ス側端部の辺は、その櫛歯形状から、ゲート幅よりも長
くなっており、かつその一部のみゲート電極下に配置さ
れている。
【0102】本実施例では、ドレイン5の形状をこのよ
うに櫛歯型等の曲線状または折れ曲がり線状の、実質的
にゲート幅よりも長い辺にし、その一部分をゲート電極
下に配置することにより、基板、ゲート電極及びソース
電極の電位を0にした状態でソース・ドレイン間に正電
圧VDSを印加した際に生じる空乏層幅を、図14に示し
た従来の構造の装置に比べ小さくすることができ、これ
により短チャネル効果を抑制することができる。
【0103】次に、図12(a)〜(d)を用いてその
製造方法について示す。
【0104】まず図12(a)に示すように、例えば基
板濃度1014〜1017cm-3程度のp型シリコン基板1
上に熱酸化膜6を例えば500Åの厚さに形成し、耐酸
化性の絶縁膜、例えば窒化ケイ素7を約2000Å堆積
させ、フィールド領域のパターニングを行なう。
【0105】次に図12(b)に示すように、フィール
ドの選択酸化を例えば7000Å施し、フィールド酸化
膜8を形成し、窒化膜7、及び酸化膜6を除去し、ゲー
ト酸化膜3を熱酸化により例えば350Åの厚さに形成
する。その後、導電性の膜、例えば多結晶シリコンを例
えば5000Å堆積後不純物を導入し、パターニングす
ることによりゲート電極2を形成し、イオン注入のマス
クとなるレジスト膜9をパターニングする。
【0106】図13は、図12(b)に示す断面構造の
平面図であり、図12(b)は図13のA−A´部の断
面構造である。なお、図13のB−B´部の断面構造は
図12(b)においてレジスト膜9の除去された形状と
なる。
【0107】このようにレジスト膜9をマスクとしてイ
オン注入を、例えばAS で1×1016cm-2、100K
evの条件で施し、その後レジスト膜9を除去し、熱処
理を例えば1000℃で10分行なうことにより、図1
2(c)に示すようにソース領域4とソース側のドレイ
ン端が櫛歯型の形状を有するドレイン領域5を形成す
る。
【0108】次に図12(d)に示すようにSiO2
10をCVDにより例えば5000Å堆積させ、その後
パターニングを行なってコンタクト部を開口し、次にA
l等を表面に形成後パターニングを行ない、ソース及び
ドレインの電極11,12を形成する。
【0109】(実施例C1)以下図面を参照しながら、
本発明の他の実施例について述べるが、本発明は以下の
実施例に限定されることはない。
【0110】図15は、本発明のSOI MOSトラン
ジスタの構造を示す模式的断面図である。
【0111】同図において、10は、支持体としてその
表面が絶縁性の基板である。
【0112】この様な絶縁性の基板としては、クォー
ツ、ガラス、サファイア、セラミックス、樹脂等、又
は、半導体基板中に形成された絶縁領域、あるいは半導
体基板や導電性基板の表面に設けられた酸化シリコン、
窒化シリコンなどの絶縁層が用いられ、更には各機能を
もつ素子が形成された基体上に設けられた上記絶縁層等
も適用可能である。
【0113】20は、前記絶縁性の基板10上に設けら
れた半導体層であり、シリコンを母体とする単結晶層や
非単結晶としての多結晶層微結晶層が用いられる中でも
高キャリア移動度をもつ単結晶シリコン層や多結晶シリ
コン層が好ましい。
【0114】30は、半導体層20上に設けられた第2
の絶縁層であり、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒
化シリコン等が用いられる。
【0115】40は、酸化シリコン上に配設された多結
晶シリコンからなるゲート電極である。50および60
は、それぞれソースとドレインとして用いられる主電極
領域であり、70はチャネル領域である。
【0116】上述した技術的課題を解決し得る本発明の
好適な実施態様は、第2の絶縁層領域としてのゲート絶
縁膜側から、主電極領域としてのドレイン電極60の間
にオフセットゲート領域として、シリコンの酸化物領域
80を設けるような構造にしたものである。
【0117】このシリコン酸化物からなる領域80は、
半導体層の厚さをTSOI、シリコン酸化物領域80の
半導体層の層厚方向の最大長さをTOXとすると、TO
X/TSOIが0.8以下になるようにシリコン酸化物
領域80を形成する。
【0118】また、シリコンの酸化物領域80の半導体
層の膜厚方向と垂直に交わる方向の距離は、必要とする
ドレイン耐圧により適時選ばれるが、2μmでも耐圧は
50V以上の値が得られる。
【0119】また、シリコンの酸化物領域80の形状
は、特に限定されるものではないが、不必要な電界集中
を避けるために突起等のない滑らかな形状が望ましい。
【0120】このようなシリコンの酸化物領域80を形
成する方法としては、第2の絶縁層30の上から酸素の
イオン注入により形成する方法と、局部的に第2の絶縁
層をエッチング除去して酸素イオンを打ち込む方法があ
るが、前者の方が望ましい。
【0121】又、酸素のイオン打ち込みをする際に、基
体(ターゲット)の温度を常温にしておくと、半導体層
のシリコンの結晶性が乱れて結晶の回復に850℃以上
の後熱処理が必要となり、電気的な特性が不安定にな
る。従って、酸素のイオン注入をするときは、基体(タ
ーゲット)の温度を200℃以上に加熱しながらイオン
打ち込みをすることにより、シリコンを母体とする半導
体層の結晶性を損なわないで済む。
【0122】これは例えば、基体(ターゲット)温度を
150℃以下にしてイオン打ち込みをすると、酸化層と
シリコンを母体とする半導体層の境界部に109 cm-2
以上の高密度の転位欠陥を生じて、場合によっては半導
体層下部にまで欠陥を生じさせてしまうことがあり、ド
レイン電流−ドレイン電圧特性が不安定になる。
【0123】故に、本発明の実施態様の様に、オフセッ
トを形成するシリコンの酸化物領域を設けることによ
り、シリコンの酸化物領域が小さくても、SOI MO
Sトランジスタの電気的特性を損なうことがなく耐圧が
著しく向上し、しかも高耐圧の駆動用トランジスタ、パ
ワートランジスタを高密度に集積化できるようになる。
以下、図15を用いて本実施例を、その製造工程に沿っ
て更に説明する。
【0124】膜厚2000ÅのSIMOX基板10上
に膜厚500ÅのLPCVD法によるシリコン窒化膜に
よるゲート絶縁膜30を形成した。
【0125】膜厚4000Åの多結晶シリコンによる
ゲート電極40を設けた。
【0126】ソース50及びドレイン60領域に、不
純物として燐(P+ )を80Kev・1.5×1015
-2でイオン注入した。次に、900℃ 1時間の熱処
理を行ない、高濃度不純物領域を形成した。
【0127】層間絶縁膜としてPSG(燐ガラス)9
0を6000Å堆積し、ゲート電極40とドレイン領域
60の間に1.5μm幅のすき間をフォトリソプロセス
により形成して、基体(ターゲット)温度を300℃と
して酸素イオン(0+ )を120Kev・1.2×10
16cmでイオン注入した(図15(b))。
【0128】600℃ 2時間の熱処理を行なった。
【0129】コンタクトホールを開け、スパッタ法に
よるAl 100を蒸着し配線とした。
【0130】保護膜110としてPSG(燐ガラス)
6000Åを堆積した。
【0131】図16に、得られたMOSトランジスタの
特性を示す。図中、点線で示した特性は従来のオフセッ
ト構造をとらないMOSトランジスタのものである。従
来6V程度であった耐圧が24Vまで上がったことがわ
かる。
【0132】(実施例C2)からまでの工程は、実
施例C1と同様に行なった。
【0133】層間絶縁膜としてPSG(燐ガラス)9
0を6000Å堆積し、ゲート電極とドレイン領域の間
に1.5μm幅のすき間をフォトリソプロセスにより形
成して、基体(ターゲット)温度を600℃で酸素イオ
ン(0+ )を120Kev・1.8×1016cm-2でイ
オン注入した。
【0134】600℃ 2時間の熱処理を行なった。
【0135】コンタクトホールを開け、スパッタ法に
よるAlを蒸着し配線とした。
【0136】保護膜としてPSG(燐ガラス)600
0Åを堆積した。
【0137】本実施例では、実施例C1と比較して耐圧
が32Vに上がった。
【0138】(実施例C3)実施例C1において、の
工程で、ゲート電極とドレイン領域のすき間を3μmに
する他は、実施例C1と同じ工程で作製したMOSトラ
ンジスタの特性を図17に示した。耐圧は、90Vまで
上がったが、トランジスタオン時のドレイン電流が実施
例C1の場合より、1/5に下がった。
【0139】(実施例D)次に、本発明の他の実施例に
ついて、以下に説明する。本実施例は、絶縁膜に超微粒
子膜を用いることを特徴とする。
【0140】本発明の絶縁膜として用いられる超微粒子
膜は粒径が10Åから1000Åまでの範囲の超微粒子
を膜状に堆積させたものである。望ましくは、特開平1
−100258号公報に記載されているような超微粒子
の充填率が50%以上の、強度及び基板や他の薄膜層へ
の密着性に優れている超微粒子膜を用いる。
【0141】次に超微粒子膜を製造する方法について説
明する。図21は、超微粒子膜形成に用いる装置の一例
を示す図である。
【0142】図21において、ノズル41を介して超微
粒子発生室42及び真空室(超微粒子膜堆積室)43が
連通している。超微粒子を形成する方法としてはノズル
41より上流側で気相励起して超微粒子発生室42内で
超微粒子を形成する方法、あるいは、抵抗加熱、電子ビ
ーム加熱、高周波加熱等の加熱手段を具備して、原料物
質の蒸気を発生させて超微粒子を作成する方法のいずれ
の方法もとり得る。
【0143】図21の例では超微粒子発生室42に原料
ガスとキャリアガスを導入管44を通して導入し、マイ
クロ波プラズマを発生させて超微粒子を作成しており、
マイクロ波のパワー及び気相励起時の圧力に応じて超微
粒子の形状、大きさ及び結晶性等を容易に制御できる。
【0144】本発明においては、各種元素から構成され
た種々の超微粒子を作成する事が出来る。例えば、酸化
物からなる超微粒子を得る場合には、元となる物質また
はその物質の酸化物を原料として用い、ノズルよりも上
流側で気相励起して超微粒子を形成しノズルから噴出さ
せる方法では、気相励起時に酸素ガスを導入する。又、
ノズル内部又はノズルの外側に酸素ガスを導入する手段
を設けても酸化物からなる超微粒子を得ることができ
る。
【0145】次に超微粒子の充填率を50%以上にする
ための方法を説明する。
【0146】まず第1に、超微粒子を含むガス流、とり
わけ超微粒子を含むガスビームを作り出す方法として
は、ノズルを介して超微粒子を含むガスを噴出させる方
法が有効である。
【0147】ビームを発生させる手段に用いるノズルと
しては、径の小さな平行管もしくは、先細ノズル、縮小
拡大ノズル等があげられるが、その中でも縮小拡大ノズ
ル及び先細ノズルとノズルの下流室出口形状を工夫した
場合には超微粒子を含むガスをビーム化し得ると共に超
音速流とすることが可能であるため特に好ましいもので
ある。
【0148】ビームの発生手段として縮小拡大ノズルを
用いた場合を説明する。縮小拡大ノズル41としては、
図22(a)〜(c)に示した様な様々の形状のものを
用いることができる。
【0149】図22(a)は、ノズルのど部41bが、
流入口41aから、噴出口41a側にかけてなめらかな
曲線状に絞られており、比較的に小さな面積に、ビーム
を絞って噴出することができる。
【0150】また、図22(b)は、ノズルのど部41
bが、流入口41a側に比較的に寄った位置に形成さ
れ、直線的に噴出口41aにつながっているため、比較
的広い面積の基体に噴出させることができる。
【0151】また図22(c)は、更に別の形状のノズ
ルの外観斜視図である。
【0152】このビーム発生手段の動作原理は、以下の
通りである。
【0153】まず、上流室42内に原料ガスを供給する
一方、下流室43の圧力P2 を一定値以下、例えば1P
a以下に制御する。他方、上流室42の圧力P1 を一定
値以上、例えば1Pa以上、好ましくは10Pa以上に
制御して、上流室42とノズルのど部41bとの圧力比
n /P1 を下記(1)式で与えられる臨界圧力比以下
になるように設定する。
【0154】尚、この臨界圧力比を以下のように定義す
る。即ち、ノズルのど部41bで流速が音速に一致する
と、上流室42の圧力P1 とノズルのど部41bの圧力
nとの圧力比Rは理想的には次式で表わされる: R=[2/(r+1)]r/(r-1) …(1) このRの値を臨界圧力比と呼ぶ。ここでrは比熱比であ
る。
【0155】ノズルのど部の圧力は、のど部にあけられ
た穴(不図示)を通して測定できる。 供給された原料
ガスは、上記圧力設定によって生じる圧力差によって上
流室42から縮小拡大ノズル41を通過して下流室43
へと流入する。縮小拡大ノズル41は、単に上流側と下
流側の圧力差に応じて超微粒子を含むガスを噴出するだ
けでなく、噴出される超微粒子を含むガスの進行方向を
揃えてビーム化するものであり、超微粒子を含むガスは
超音速の流れとして下流室へ最小限の拡散で噴出させる
ことが出来、ビーム化される。この様にして超微粒子を
含むガスをビーム化移送すれば超音速下における高精度
な速度制御により、しかも空間的に独立状態にあるビー
ムとして移送することが出来、例えば下流室43の基体
45にのみ超微粒子膜を堆積することができる。
【0156】次に超微粒子膜を後から酸化もしくは窒化
する方法を述べる。超微粒子膜は一般的に非常に活性で
あり容易に酸化することができる。超微粒子の粒径が5
0Å以下であれば、酸素雰囲気中200℃の温度で1時
間程度でほぼ完全に酸化が進行してしまう。また、プラ
ズマ中で酸化あるいは窒化させても良い。また、レーザ
あるいはXeランプのような紫外光を酸素雰囲気下で照
射させても容易に酸化させることができる。
【0157】このような超微粒子は、半導体表面に熱的
なダメージやプラズマ等の荷電粒子によるダメージを与
えないで、半導体上に堆積させることができ、また超微
粒子のもつ活性により、緻密な絶縁膜を形成し得る。こ
の点が従来の低温で作成したプラズマCVD法等により
形成した絶縁膜よりすぐれているのである。
【0158】また、無機材料の超微粒子膜を形成した後
に酸化あるいは窒化する方法では100℃以下の低温で
も酸化等させることが可能であり、特に超微粒子の粒径
が50Å以下と小さい場合には非常に短時間でほぼ完全
に酸化させてしまうことが可能である。
【0159】超微粒子膜を酸化あるいは窒化する手段に
プラズマを用いたとしても荷電粒子が直接半導体表面に
ダメージを与えることがなく、通常のプラズマCVD法
による保護膜の作成よりも優位性がある。
【0160】以下、本発明の実施例を具体的に説明す
る。
【0161】(実施例D1)図19は、本実施例により
作成された、画素TFTの断面図であり、また図20
は、本実施例の画素TFTの作成方法を示す工程図であ
る。
【0162】図20の(a)において、31はガラス基
板、32,33はそれぞれソース・ドレイン電極となる
ITOおよびAlである。36は容量を形成する一方の
透明電極でITO層である。これらは、ガラス基板31
上にITO膜をスパッタし、感光性レジストを用いたフ
ォトリソグラフィ工程によりパターニング形成した。
【0163】さらにAlをスパッタ法で全面に堆積し、
感光性レジストを用いたフォトリソ工程により、ソース
・ドレイン電極部をパターニング形成した。
【0164】次に、図20(b)において半導体層34
となる水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)3
500ÅをプラズマCVD法で全面に堆積した、続いて
感光性レジストを用いたフォトリソ工程により半導体層
を残す所に感光性レジストを残し、さらにこの感光性樹
脂をマスクにして半導体層をRIEによりエッチングし
た後、感光性レジストを剥離した。同時にTFTの素子
分離も行なわれることになる。
【0165】次に、図20(c)において、図21に示
したような超微粒子膜作成装置を用いてシリコンの超微
粒子を堆積させた。原料ガスとして、SiH4 とH2
混合ガスを用い、上流室42の圧力を40Pa、下流室
43の圧力0.2Paに設定した。まず上流室42内で
SiH4 とH2 の混合ガスをマイクロ波プラズマにより
分解し、(この時のマイクロ波パワーは180Wであっ
た。)、この分解生成物をノズル41を介して基体45
上に膜厚が1200Åになるように堆積した。
【0166】続いて同一装置内でランプ加熱により基体
45を200℃に加熱し、下流室43内にO2 を導入
し、シリコンの超微粒子膜の酸化を行なった。この時O
2 の導入量を多くしすぎると、超微粒子膜が粗雑になっ
てしまうため注意が必要である。以上のような方法でゲ
ート絶縁膜および容量膜を形成する超微粒子酸化膜より
なる絶縁膜35を堆積させた。
【0167】次に、図20(d)において、フォトリソ
グラフィ工程およびRIE等によるエッチングによりス
ルーホール51を開けた後に、容量を形成する透明コン
デンサのもう一方の電極であるITO膜を堆積し、フォ
トリソグラフィ工程および化学的なエッチングにより容
量部のもう一方の電極38を形成した。
【0168】続いて、ゲート電極39であるAlを蒸着
あるいはスパッタ法により、全面に堆積し、フォトリソ
グラフィ工程およびエッチング工程により形成した。同
時にパッド部電極、上部配線(不図示)の形成も行なっ
た。更にポリイミド樹脂を保護膜として1μm塗布して
画素TFTを得た。
【0169】図23は、このようにして作成されたTF
Tの特性を測定した結果を示した図である。また従来の
TFTでプラズマCVD法により、SiO2 膜を150
0Å堆積させた場合(基板温度は300℃)のTFTの
特性を、図23中に破線で示した。Vthのシフトが従
来のものと比較して、非常に小さく0.8Vのものが得
られた。(従来は3.3Vであった。) (実施例D2)実施例D1と同様に、Si超微粒子を1
500Å堆積させた後、プラズマCVD装置にサンプル
を移し、基板温度を150℃、N2 とH2 の混合ガス雰
囲気下でプラズマ窒化を行なった。
【0170】図24に、このようにして得られたゲート
絶縁膜のTFT素子について、実施例D1と同様にVg
−Id特性を測定した結果を示した。Vthは1.3V
であり従来のプラズマ窒化膜(基板温度250℃)のも
のより、0.8〜1.5V低い値が得られた。
【0171】(実施例D3)本発明の画素TFTを液晶
ディスプレイのアクティブマトリックス素子に応用した
場合の例を示す。
【0172】図25に示したような大型の超微粒子膜作
成装置を用いてSiの超微粒子を1200Å堆積させ
た。図25において41A,41B,41Cはそれぞれ
ノズルである。また、42は上流室、43は下流室、4
5は基体である。
【0173】続いて、O2 雰囲気下で基板温度を200
℃まで加熱して酸化を行った。
【0174】図26に本発明のアクティブマトリックス
素子の液晶ディスプレーを駆動するための回路の等価回
路を示す。82が画素TFTである。また83がノイズ
低減のために設けられた画素部の透明コンデンサであ
る。88は垂直シフトレジスタ、87は水平シフトレジ
スタであり、本実施例では外付けで実装されている。
【0175】図27は本発明の液晶ディスプレーの模式
的平面図である。
【0176】このようにして得られた液晶ディスプレー
は、3Vの駆動電圧でも動作可能であり、低消費電力用
液晶ディスプレーにも応用可能である。
【0177】
【発明の効果】(効果A)本発明によれば、従来、横方
向にとっていたOFFSETを縦方向のOFFSET構
造にすることで、縦方向固有の電界緩和、特にスペ
ーサを必要としないため、簡単な工程で形成することが
可能、イオン注入法を用いることで、自己整合的かつ
平坦な縦OFFSET構造を得ることができる。
【0178】縦方向にOFFSETがあるため、ゲー
トとソース・ドレイン間の寄生容量を小さくすることが
できる。
【0179】従来技術(LDD,DDD)と融合可能
であるため、より一層の改善を実現できる。
【0180】というような効果を得ることができ、ホッ
トキャリア耐圧および耐圧に優れたMIS型電界効果ト
ランジスタを提供することができる。
【0181】(効果B)また以上説明したように、MO
Sトランジスタ等の絶縁ゲート型トランジスタのドレイ
ン部分のソース側の形状を櫛歯型等の曲線または折れ曲
がり曲線形状にし、その一部分のみゲート電極下に配置
することにより、短チャンネルによる欠点を抑制できる
効果が得られる。
【0182】これにより、従来のように、MOSトラン
ジスタのパラメータ(ゲート酸化膜、ソース・ドレイン
の接合深さ基板濃度)を変えることなく、ゲート長の小
さい高速のMOSトランジスタ及びそれを有する微細化
された半導体装置を形成することが可能となる。
【0183】(効果C)また、本発明によれば、絶縁基
板上の半導体層に形成された電界効果トランジスタにお
いて、ゲート・ドレイン間にオフセット領域を酸素のイ
オン注入法で形成することにより、ドレイン接合部の電
界強度を弱めることができる。
【0184】更には、オフセット領域を形成するシリコ
ンの酸化物を作る際に、イオン注入時にターゲット温度
を200℃以上にして酸素イオンを注入することによ
り、結晶のダメージを抑えることができる。
【0185】詳しく述べるならば、ゲート・ドレイン間
に酸素イオンを局部的に注入することにより、2μm以
下のオフセット領域を形成することができる。しかも、
酸素のイオン注入時にターゲット(基板)の温度を20
0℃以上に上げておくことにより、ゲート・ドレイン
間、特にドレイン端近傍が、注入直後でも非晶質化して
おらず、その後の熱処理で結晶性の自己修復が可能とな
った。そのために、微細化による高モビリティ及び低寄
生容量といった良好な特性を維持したSOI MOSト
ランジスタが得られる。
【0186】更に、上記トランジスタは、次のような各
種装置に搭載されて優れた性能が発揮される。それは、
上記トランジスタと、上記トランジスタにより駆動され
る液晶セルとを有する電子回路装置や高電圧をスイッチ
ングすることが必要なパワートランジスタと論理・演算
回路をモノリシックに組み込んだ電子回路素子等であ
る。
【0187】この様に、オフセット領域として、シリコ
ンの酸化物領域を設けることにより、小さなオフセット
領域でも、SOI MOSトランジスタの電気的特性を
損なうことなく耐圧が著しく向上し、しかも高耐圧の駆
動用トランジスタ、パワートランジスタを高密度に集積
化できるようになる。
【0188】(効果D)また、本発明によれば、薄膜ト
ランジスタや薄膜トランジスタを用いたアクティブマト
リックス素子などの半導体装置の絶縁膜に超微粒子膜を
使用することにより、薄膜半導体層あるいは下地電極層
にダメージを与えることなく絶縁膜を作成でき、良好な
特性の薄膜半導体装置を提供することができる。
【0189】また無機材料の超微粒子膜がキャパシタン
スを形成する容量膜としても使用できるため、ゲート絶
縁膜と容量膜を同時に作成することもできるようにな
る。
【0190】このように、超微粒子膜を半導体膜に対す
るゲート絶縁膜、あるいは、キャパシタンスを形成する
容量膜として用いることにより、TFTの薄膜半導体層
の性能を損なうことなく、信頼性に優れた薄膜半導体装
置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の特徴を最もよく表わしたMIS型トラ
ンジスタの断面構造図
【図2】実施例A1の製作工程及びMIS型トランジス
タの断面構造図
【図3】実施例A3の製作工程及びMIS型トランジス
タの断面構造図
【図4】実施例A4により作製されたMIS型トランジ
スタの断面構造図
【図5】実施例A6の製作工程途中の断面構造図
【図6】実施例A6により作製されたMIS型トランジ
スタの断面構造図
【図7】本発明のMIS型トランジスタと従来のLDD
MIS型トランジスタの基板電流比較
【図8】本発明のMIS型トランジスタと従来のLDD
MIS型トランジスタのON特性比較
【図9】従来の横型LDD MIS型トランジスタの断
面構造図
【図10】従来の縦型OFFSET MIS型トランジ
スタの断面構造図
【図11】本発明を実施したMOSトランジスタの平面
図(a)及び断面図(b)である
【図12】実施例の製造方法を示した断面図
【図13】図12(b)の平面図
【図14】従来のMOSトランジスタ平面図(a)及び
断面図(b)である
【図15】本発明であるSOIトランジスタの構造を示
す図
【図16】本発明の製造工程により作成されたSOI
MOSトランジスタのデバイス特性(Id −Vd 特性)
【図17】本発明の他の実施例により作成されたSOI
MOSトランジスタのデバイス特性(Id −Vd
性)
【図18】従来のSOIトランジスタのソース・ドレイ
ン領域の構造を示す図
【図19】本発明による薄膜半導体装置(画素TFT)
の断面図
【図20】本発明による薄膜半導体装置の作成方法示す
工程図
【図21】超微粒子膜を形成するために用いる装置の例
を示す図
【図22】超微粒子膜作成装置に用いるノズルの例を示
す図
【図23】TFTの特性を示す図((ゲート電圧)Vg
−(ドレイン電流)Id 曲線)
【図24】本発明の実施例D2のTFTの特性を示す図
【図25】超微粒子膜を形成するために用いる大型装置
を示す図
【図26】液晶駆動回路
【図27】液晶表示素子の模式図
【図28】従来の画素TFTの構造を示す断面図
【符号の説明】
(符号A) (1−1)(2−1)(3−1)(4−1)(5−1)
(6−1)(9−1)(10−1) シリコン層 (1−2)(2−2)(3−2)(4−2)(5−2)
(6−2)(9−2)(10−2) ゲート絶縁膜 (1−3)(2−3)(3−3)(4−3)(5−3)
(6−3)(9−3)(10−3) ゲート電極 (1−4´)(2−4´)(3−4´)(4−4´)
(5−4´)(6−4´)(9−4´)(10−4’)
低実効不純物濃度領域(OFFSET領域) (1−4)(2−4)(3−4)(4−4)(6−4)
(9−4) 高実効不純物濃度領域(ソース・ドレイ
ン領域) (3−5) エピタキシャル層 (4−5) 下地絶縁膜 (5−5)(6−5)(9−5) サイドウォール
(スペーサ) (符号B) 1 基板 2 ゲート電極 3 ゲート酸化膜 4 ソース領域 5 ドレイン領域 (符号C) 21,10 絶縁性基板 22,20 絶縁基板上のシリコン層 23,30 ゲート絶縁膜(SiO2 ) 24,40 ゲート電極(多結晶シリコン) 25,26,50,60, ソース・ドレイン領域 70 チャネル領域 80 酸素のイオン注入により形成された酸化物層 90 層間絶縁膜(PSG) 100 金属配線(AL) 110 保護膜(PSG) (符号D) 31 光透光性基板(ガラス基板) 32 ソース電極 33 ドレイン電極 34 薄膜半導体層 35 超微粒子膜 36 透明電極(コンデンサの下部電極) 37 容量膜 38 透明電極(コンデンサの上部電極) 39 ゲート電極 51 スルーホール 55 ゲート絶縁膜 41 ノズル 41b ノズルのど部 42 超微粒子発生室(上流室) 43 真空室(下流室) 44 ガス導入管 81 液晶セル 82 画素TFT 83 大容量コンデンサ 84 信号配線 85 バッファ容量部 86 水平スイッチングTFT 87 水平シフトレジスタ 88 垂直シフトレジスタ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体層に第2導電型から
    なるソース・ドレイン領域を有し、該第1導電型半導体
    層の第1主表面に絶縁膜を介し、かつソース・ドレイン
    領域の間に位置するゲート電極を有したMIS型電界効
    果トランジスタを構成する半導体装置において、 前記ソース・ドレイン領域は、実効不純物濃度が高いB
    領域と、 該B領域より低い実効不純物濃度を有し、かつ該B領域
    と前記第1主表面との間に配置されたA領域との、少な
    くとも2つの領域を有して構成されることを特徴とする
    半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記A領域とB領域とが、異なる導電型
    不純物を有することを特徴とする請求項1に記載の半導
    体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の半導体装置の製造方法
    において、 前記ソース・ドレイン領域は、イオン注入法により形成
    されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 絶縁ゲート型トランジスタを内在する半
    導体装置において、 前記絶縁ゲート型トランジスタのドレイン領域のソース
    側端部が、曲線又は折れ曲がり線形状の、実質的にゲー
    ト幅より長い辺を有し、かつ該辺により構成される前記
    端部の一部分のみがゲート電極下に配置されることを特
    徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記ドレイン領域のソース側端部の辺
    が、櫛歯形状となっており、該櫛歯の一部分のみがゲー
    ト電極下に配置されることを特徴とする請求項4に記載
    の半導体装置。
  6. 【請求項6】 絶縁基板上の半導体層に形成された電界
    効果トランジスタにおいて、 ゲート・ドレイン間に、シリコン酸化物からなるオフセ
    ットゲート領域を有することを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の半導体装置の製造方法
    において、 オフセットゲート領域を、酸素のイオン注入法により形
    成したことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記酸素のイオン注入を、ターゲット温
    度を200℃以上で行なうことを特徴とした請求項7に
    記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも半導体層と電極層と絶縁層と
    を備えた薄膜半導体装置において、 前記絶縁層の少なくとも一部が、無機材料の超微粒子膜
    からなることを特徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記超微粒子膜からなる絶縁層が、電
    界効果トランジスタのゲート絶縁膜に用いられているこ
    とを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記超微粒子膜からなる絶縁層が、キ
    ャパシタンスを形成する誘電体層に用いられていること
    を特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記無機材料がシリコンであることを
    特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 請求項9に記載の半導体装置の製造方
    法において、 前記超微粒子膜を、無機材料の酸化物あるいは窒化物の
    超微粒子を、基体に直接付着させて作成することを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記超微粒子膜を、未酸化又は未窒化
    の無機材料の超微粒子膜を酸化または窒化させて形成す
    ることを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製
    造方法。
  15. 【請求項15】 前記無機材料がシリコンである請求項
    13又は14に記載の半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009212110A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Renesas Technology Corp トランジスタおよびその製造方法

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