JPH05342532A - 薄膜磁気ディスクの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ディスクの製造方法

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JPH05342532A
JPH05342532A JP15038692A JP15038692A JPH05342532A JP H05342532 A JPH05342532 A JP H05342532A JP 15038692 A JP15038692 A JP 15038692A JP 15038692 A JP15038692 A JP 15038692A JP H05342532 A JPH05342532 A JP H05342532A
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JP
Japan
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film
magnetic disk
magnetic
manufacturing
processing
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Application number
JP15038692A
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English (en)
Inventor
Mitsuyoshi Otake
光義 大竹
Masahiro Watanabe
正博 渡辺
Yoichi Inomata
洋一 猪股
Yoshihiro Moriguchi
善弘 森口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は薄膜磁気ディスクの製造プロセスに関
し、特にテクスチャ加工中に加工暦などが残らないよう
に加工液にエッチング性の液を添加し、加工溝が滑らか
にすると共に、円周方向に磁気異方性を付けることにあ
る。 【構成】Ni−Pめっき膜(2)と下地膜(3)の間の
テクスチャ加工に、Ni−P表面をエッチング作用があ
り、更に、砥粒の分散剤として使用可能な界面活性剤を
加工液に添加し加工する。 【効果】加工中に加工暦を残さないため、磁気異方性の
優れた次成膜を成膜できる効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子計算機やワークステ
ーションなどの外部記憶装置として用いられている磁気
記録媒体の製造方法に係り、特に磁気特性に優れた磁性
媒体を持つ薄膜磁気ディスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクなどの磁気記録技術を利用
した記憶装置は、計算機やワークステーションなどの外
部記憶装置として広く用いられており、近年の情報量の
増大に伴ってますます大容量のものが要求されている。
一方で装置自身の形状は、より小型、軽量のものが望ま
れており、これらを両立させるには記録媒体の飛躍的な
記録密度向上が不可欠となっている。
【0003】例えば、磁性膜形成前において、磁気特性
の向上のため、磁気ディスク媒体の基板面、あるいは基
板面上に設けられたNi−Pメッキ等の下地膜上に、図
2のように、磁気ディスク媒体の円周方向で、ほぼ同心
円状に加工痕を残す加工(以下テクスチャ加工と略す)
が行われている。
【0004】テクスチャ加工は、(1)磁気ディスク停
止時に磁気ヘッドと磁気ディスク媒体との間の吸着現象
を軽減する効果、(2)加工表面上に成膜される磁性膜
に形状異方性を持たせることにより、円周方向に磁性特
性を均一化させる効果等を有する。
【0005】テクスチャ加工に関する技術は、特開昭6
3−42027,特開昭63−249933,特開昭6
3−42019,特開昭62−262227などに記載
されている。
【0006】しかし、テクスチャ加工後の表面は、一度
削り取られた加工粉が溜り基板との摺動で基板表面に熱
溶着したりバリ等の浮上に対して悪影響を与える欠陥を
発生する。また、局部的には砥粒のある一点が基板表面
に強く押し付けられるためそこに熱が発生し、このため
加工による歪や、結晶欠陥等が発生する。これがもと
で、この上に磁性媒体の結晶成長が不均一となり、保磁
力等の磁気特性の向上が期待できない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
現状に鑑みてなされたものであり、欠陥や加工歴を発生
しないようにテクスチャ加工を行い、成膜前に必要な表
面を制御することにより、磁気記録媒体の磁気特性を著
しく向上させることを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、テクスチャ加工中に欠陥や加工暦を発生
しないようにエッチング作用のある加工液を使い、しか
る後その表面に下地膜、磁性膜、保護膜を成膜し、磁性
膜の結晶配向性を向上することを特徴とする。
【0009】
【作用】テクスチャ加工後の基板表面は、加工に用いる
砥粒が基板表面に押しつけられ、さらに摺動するため、
局部的に熱が発生する。この熱はアモルファス状態のN
i−P下地膜の極表面では再結晶が起こし、もはやアモ
ルファス状態ではなく、結晶化された表面となる。この
ため、この上に成膜される磁性媒体は加工に伴う結晶化
表面に左右され、期待道理の磁気特性が得られない。ま
た、加工状態によってはバリなどを発生したり、加工テ
ープ等に溜った加工粉が熱溶着で基板表面に付き、その
部分が欠陥となることもある。このような加工暦や欠陥
等はエッチングすることである程度除去できるが完全に
無くすことはできない。しかし、加工中にエッチング作
用の加工液を使うことでエッチングしながら加工するこ
とで、加工暦や欠陥等は発生しない。その結果、この上
に成膜される磁性媒体に影響を与えずに、期待道理の磁
性媒体を成膜することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。
【0011】図1は、本発明の薄膜磁気ディスクの製造
プロセスの一例を示し、図2は薄膜磁気ディスクの構造
を示し、図3は、テクスチャ加工により表面に発生する
歪や結晶欠陥の発生ようすを示す。
【0012】薄膜磁気ディスクは図2に示すように、磁
性媒体を支えるアルミ合金基板1、基板に適度な固さを
持たせるためのNi−Pメッキ下地膜2、磁性媒体の磁
気異方性を付けるための下地膜3、磁性膜4、磁性膜の
摩耗を保護するための保護膜5、摩擦係数を小さくする
ための潤滑膜6で構成する。また、2のNi−P下地膜
と3の下地膜の間には、ヘッドの浮上特性を安定にする
ために、円周方向にテクスチャ加工を行う。
【0013】本実施例の薄膜磁気ディスクの製造方法
は、図1のように、アルミ合金基板1に無電解メッキ法
でNi−P2を10〜30μm付け、表面を境面研磨
し、洗浄する。次に、0.1〜3μmの砥粒を分散させ
た加工液を滴下しながら加工用テープでNi−Pメッキ
した基板を押しつけ、基板を回転させながら円周方向に
表面を加工する。このようにしてNi−P基板表面をテ
クスチャ加工した後は、きれいに表面を洗浄する。テク
スチャ加工は、加工暦や欠陥等を発生しないようにエッ
チング作用のある加工液を使う。加工液としては、アル
カリ性又は酸性の液、更にはエッチング作用のある界面
活性剤を使用する。加工後の洗浄しやすさや設備の保守
等から考えると、エッチング作用があり、且つ洗浄作用
のある界面活性剤が良い。特にキレート剤を添加した界
面活性剤が良い。砥粒には、ダイヤモンド、アルミナ、
酸化セリュウム、シリカ等が良い。
【0014】このようにしてテクスチャ加工した基板
に、スパッタ方法で下地膜3、磁性膜4、保護膜5を成
膜し、潤滑剤6を塗布して得られた基板は、加工歴や欠
陥による磁性膜の結晶性が乱れないで成膜されるため、
磁気特性の良好な薄膜磁気ディスクが得られる。
【0015】エッチング量はテクスチャ加工のダメージ
深さに合わせてするのが良いが、通常では1nm〜10
0nm程度でも良い。この時のエッチング量は加工中の
エッチング量ではなく、加工液に浸漬したときのエッチ
ング量である。
【0016】次に本発明の特徴について図3,図4を用
いて説明する。
【0017】テクスチャ加工は砥粒7の入った研磨液を
滴下し、その表面をテープ8で押しつけ、基板を回転し
ながら円周方向に数十nmの溝を付ける。このとき、図
3に示すように、砥粒7と基板が接触する部分では表面
のNi−P2は塑性変形を受け、局部的に歪や熱を発生
するため、アモルファス状態でなくなる。このため、こ
の上に成膜する下地膜や磁性膜の成長に悪影響を与え
る。また、加工状態によってはバリなどを発生したり、
加工テープ等に溜った加工粉が熱溶着で基板表面に付
き、その部分が欠陥となることもある。そこで、欠陥や
加工暦を受けないようにエッチング作用のある加工液を
使用することで図4に示すような加工前のきれいでアモ
ルファス状態の表面が出て来る。このとき、テクスチャ
加工の形状は一部滑らかになるが、ヘッド浮上や磁気特
性の本質的な特性は維持され、さらに、スパッタ成膜に
必要な表面状態が得られるため磁気特性の良い基板が得
られる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
パッタ成膜前の基板の加工欠陥や加工歴が無い表面に成
膜するため、その上に成膜される磁気記録媒体の結晶性
が秩序正しく並ぶため、目的の浮上や磁気特性、特に、
保磁力、角形比、磁気配向性を改善することができ、且
つ、高記録密度を有した製品を安定して供給できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す薄膜磁気ディスクの製
造プロセスを示す図である。
【図2】薄膜磁気ディスクの構造の斜視図である。
【図3】テクスチャ加工中に欠陥が発生するようすを説
明する図である。
【図4】加工液のエッチング作用により加工履歴を発生
しないでテクスチャ加工できた表面を示す図である。
【符号の説明】
1…アルミ基板、 2…Ni−P下地膜、 3…下地膜、 4…磁性膜、 5…保護膜、 6…潤滑膜、 7…砥粒、 8…加工テープ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森口 善弘 神奈川県小田原市国府津2880番地株式会社 日立製作所小田原工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性媒体を支えるNi−Pメッキ基板の上
    に、下地膜、磁性膜、保護膜、潤滑膜を順次成膜し、且
    つ、基板と下地膜の間にテクスチャ加工処理を行う薄膜
    磁気ディスクの製造方法において、テクスチャ加工中に
    基板表面をエッチングしながら加工することにより、円
    周方向に磁気異方性を付けることを特徴とする薄膜磁気
    ディスクの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の製造方法において、加工液
    にエッチング作用のある液を添加することを特徴とする
    薄膜磁気ディスクの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の加工液において、アルカリ
    性の加工液を使用することを特徴とする薄膜磁気ディス
    クの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項2記載の加工液において、酸性の加
    工液を使用することを特徴とする薄膜磁気ディスクの製
    造方法。
  5. 【請求項5】請求項2記載の加工液において、洗浄に使
    う界面活性剤と同様の液を使用することを特徴とする薄
    膜磁気ディスクの製造方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の加工液及び洗浄液におい
    て、キレート剤を添加した界面活性剤を使用することを
    特徴とする薄膜磁気ディスクの製造方法。
  7. 【請求項7】請求項4記載の洗浄液において、酸性の液
    としては硝酸、塩酸、硫酸、フッ酸、燐酸を使用するこ
    とを特徴とする薄膜磁気ディスクの製造方法。
JP15038692A 1992-06-10 1992-06-10 薄膜磁気ディスクの製造方法 Pending JPH05342532A (ja)

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