JP2002025049A - 情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

情報記録媒体の製造方法

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JP2002025049A
JP2002025049A JP2000210721A JP2000210721A JP2002025049A JP 2002025049 A JP2002025049 A JP 2002025049A JP 2000210721 A JP2000210721 A JP 2000210721A JP 2000210721 A JP2000210721 A JP 2000210721A JP 2002025049 A JP2002025049 A JP 2002025049A
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information recording
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JP2000210721A
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Manabu Nakamichi
学 中道
Shigeo Morimoto
茂生 森本
Hisashi Toda
久志 戸田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスク表面の微小異物や微小突起を低減化
せしめ、よってヘッドの浮上性に優れると共に、エラー
の少ない情報記録媒体を歩留りよく得ることができる、
情報記録媒体の製造方法を提供する。 【構成】 ディスク状基板上に記録層及び保護層を順次
形成するにおけるディスク表面の洗浄処理を、ディスク
を回転させながら、シャワー洗浄、リンスシャワー洗
浄、及びスピン乾燥を連続的に行うことによりなす情報
記録媒体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク等の
情報記録媒体の製造方法に関し、更に詳しくは、ディス
ク表面の微小異物や微小突起を低減化せしめ、よってヘ
ッドの浮上特性に優れると共に、エラーの少ない情報記
録媒体を歩留りよく得ることができる、情報記録媒体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ等の情報処理技術の
発達に伴い、その外部記憶装置として、アルミニウム合
金やガラス等のディスク状基板上に磁気記録層が形成さ
れた磁気ディスク(ハードディスク)等の情報記録媒体
が広く用いられるに到っており、それらのハードディス
クは、通常、ディスク状基板の表面を精密研磨等の表面
加工した後、下地処理を施して下地層を形成し、次い
で、磁性層、その上に保護層を順次形成し、更に必要に
応じて、その上に潤滑層を形成することにより製造され
ている。
【0003】そして、その際、ディスク表面の異物や突
起等を除去するための洗浄処理が必須であり、例えば、
表面加工後のディスク状基板表面を洗浄処理して残留研
磨砥粒等を除去したり、途中工程で洗浄処理して搬送中
にディスク表面に付着した異物や塵等を除去したり、保
護層形成後のディスク表面を洗浄処理して微小突起等を
除去したりする等の複数の洗浄工程が設けられている。
【0004】それらの洗浄工程の中で、表面加工後の基
板及び保護層形成後のディスクの洗浄処理においては高
度な洗浄技術が要求されており、表面加工後における基
板の洗浄は、例えば、アルミニウム合金基板においては
テクスチァ加工後、通常、ロール状スクラブの押圧によ
る前段スクラブ洗浄、超音波を照射しつつ洗浄水中に浸
漬する超音波洗浄、ロール状スクラブの押圧による後段
スクラブ洗浄、及び超音波を照射しつつ洗浄水をシャワ
ーするメガシャワー洗浄を経て、ディスクを高速回転さ
せて乾燥するスピン乾燥により行われ、又、保護層形成
後におけるディスクの洗浄は、通常、ディスクを回転さ
せつつ、研磨粒子を担持させた若しくは担持させない研
磨テープをディスク表面に押圧させるテープクリーニン
グ処理により行われている。
【0005】一方、近年、ハードディスクは、動画像の
録画装置やセットトップボックス等にもその適用範囲が
拡大され、数十〜数百ギガバイトレベルへの大容量化が
図られており、又、ハードディスクドライブのコストダ
ウン等の面からの、ハードディスクドライブ一台当たり
のハードディスク数やヘッド数の減少化傾向に従って、
ハードディスク一面又は一枚当たりの記録密度の高密度
化が図られており、それらの大容量化及び高密度化に伴
って、例えば、ディスク表面からのヘッド浮上量は0.
02μm程度以下と益々小さくなっており、ディスク表
面の微小の凹凸であっても、ヘッドのクラッシュを引き
起こしたり、情報の読み書きの際に種々のエラーの原因
となるため、従来以上に表面の微小異物や微小突起を低
減化せしめたハードディスクが要求されつつあるのが現
状である。
【0006】これに対して、従来のハードディスク製造
方法における前述の洗浄処理は、近年の大容量化及び高
密度化に対応し得る程には微小異物や微小突起を除去し
得てはおらず、又、これらの異物や突起は微小になれば
なる程、静電気等によって吸着し易くなっていることか
ら除去するのが困難な傾向となり、ディスク表面の微小
異物や微小突起の低減化は急務となっているのが現状で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術に鑑みてなされたもので、従って、本発明は、ディ
スク表面の微小異物や微小突起を低減化せしめ、よって
ヘッドの浮上性に優れると共に、エラーの少ない情報記
録媒体を歩留りよく得ることができる、情報記録媒体の
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく、ディスク表面の洗浄処理方法について鋭
意検討した結果なされたもので、即ち、本発明は、ディ
スク状基板上に記録層及び保護層を順次形成するにおけ
るディスク表面の洗浄処理を、ディスクを回転させなが
ら、シャワー洗浄、リンスシャワー洗浄、及びスピン乾
燥を連続的に行うことによりなす情報記録媒体の製造方
法、を要旨とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、情報記録媒体と
しては、ディスク状基板上に記録層及び保護層が順次形
成されたものであって、具体的には、磁気ディスク、及
び、光ディスク等が挙げられる。尚、本発明において、
「ディスク」とは、ディスク状基板、その表面に表面加
工が施された段階のもの、及び、その表面に記録層や保
護層等の所望の層が形成された段階のもの等のすべてを
総称するものとする。
【0010】本発明において、ディスク状基板として
は、例えば、アルミニウム系、チタン系、ニッケル系等
の合金を含む金属、ガラス、石英、セラミックス、及
び、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の熱可
塑性樹脂等を材質とするこの種基板として公知のものが
用いられ、中で、アルミニウム系金属が好ましく、具体
的には、Al、又は、Alと、Mg、Si、Cr、M
n、Ni、Cu、Zn、Pb、Bi等との合金が挙げら
れる。尚、板としての厚みは、通常、0.5〜3mm程
度である。
【0011】ディスク状基板は、例えば前記アルミニウ
ム系金属製基板の場合、その帯状の薄板をディスク状に
裁断したブランク材を、その裁断角部をチャンファリン
グ加工により研削した後、砥石を用いたグラインディン
グ加工によりその表面を平滑研削することにより得られ
る。
【0012】磁気ディスクの場合、通常、前記ディスク
状基板上に、非磁性下地処理を施した後、その表面を鏡
面研磨するポリッシィング加工、及び、テクスチァ加工
を経て、洗浄処理した後、非磁性下地層を形成し、その
上に磁性層、及び保護層を形成し、その保護層表面を研
磨するクリーニング処理を経て、その表面に潤滑層を形
成することにより製造される。
【0013】ここで、非磁性下地処理は、前記グライン
ディング加工後の基板表面に、Ni−P合金、Ni−C
u−P合金等の無電解メッキ処理等を施し、5〜20μ
m程度の厚みの非磁性層を形成することによりなされ
る。
【0014】又、ポリッシィング加工は、前記下地処理
後の基板表面を、アルミナ系、ダイヤモンド系、又は炭
化珪素系等の遊離砥粒のスラリーをしみ込ませたウレタ
ンフォーム等のポリッシュパッドの間に基板を挟み込
み、界面活性剤水溶液等の研磨液を補給しながら、通
常、2〜5μm程度の厚さを研磨加工し、その平均表面
粗さRa が通常5nm以下、好ましくは3nm以下、更
に好ましくは2nm以下となるように鏡面仕上げするこ
とによりなされる。
【0015】又、テクスチァ加工は、前記ポリッシィン
グ加工後の基板表面に、平均粒径0.1〜2μm程度の
アルミナ系、又はダイヤモンド系等の砥粒を担持させ
た、若しくは、これら砥粒のスラリーを含浸させた研磨
テープをロールで押圧して、処理前の平均表面粗さRa
が通常5nm以下の基板を、平均表面粗さRa が好まし
くは2nm以下、更に好ましくは1nm以下の範囲、交
差角度が好ましくは10度以下、更に好ましくは5度以
下の範囲となるような刻条による平面加工を施すことに
よりなされ、これにより、基板の微細なうねりや凹凸、
ポリッシュ痕等が除去される。
【0016】本発明において、前記テクスチァ加工後の
ディスク状基板表面に対して、次いでなされる洗浄処理
は、ディスクを回転させながら、シャワー洗浄、リンス
シャワー洗浄、及びスピン乾燥を連続的に行うことによ
りなされるが、それに先立ち、ディスクを回転させなが
ら、該ディスクの回転方向とは逆方向に回転させたロー
ル状スクラブをディスク表面に押圧させつつ洗浄水をシ
ャワーするスクラブ洗浄を施すことが好ましい。
【0017】スクラブ洗浄におけるディスクの回転数と
しては、200〜500rpmとするのが好ましく、2
50〜450rpmとするのが更に好ましい。ディスク
の回転数が前記範囲未満では、ディスク表面から遊離せ
られた微小異物等を遠心力により飛ばす効果が劣り、一
方、前記範囲超過では、駆動部等での発塵が多くなって
逆効果になる等、いずれの場合も、洗浄効果が劣る傾向
となる。
【0018】又、ロール状スクラブは、ディスクの回転
方向とは逆方向に回転可能にディスク表面に押圧させ、
1000〜5000rpmの回転数で回転させるのが好
ましく、1300〜3000rpmの回転数で回転させ
るのが更に好ましい。ロール状スクラブの回転方向がデ
ィスクの回転方向と同方向では微小異物等の除去が不十
分となり、又、回転数が前記範囲未満でも、微小異物等
の除去が不充分な傾向となり、一方、前記範囲超過で
は、スクラブの磨耗等による発塵が多くなって逆効果に
なり易い。
【0019】尚、このスクラブ洗浄におけるロール状ス
クラブの素材としては、弾性を有する材料が適し、例え
ば、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の軟質樹脂、又
は、スチレン−ブタジエン共重合体等の熱可塑性エラス
トマー、ポリウレタン、ポリクロロプレン、エチレン−
プロピレン共重合体等のゴム、等からなる発泡体が好適
に用いられる。又、静電気等による微小異物等の吸着を
防ぐ意味から導電性であるのが好ましく、例えば、前記
樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム等にカーボンブラッ
クを配合せしめたものが特に好ましい。
【0020】又、ディスク表面への洗浄水の供給は、ノ
ズル等によるシャワーリングにより、1.5〜4リット
ル/分の供給量で行うのが好ましい。尚、その洗浄水と
しては、アニオン系又はノニオン系界面活性剤の2〜4
重量%水溶液や炭酸純水等の電気抵抗の小さい純水やカ
ソードイオン水等を用いるのが好ましい。
【0021】本発明において、好ましくは前記スクラブ
洗浄が施された前記テクスチァ加工後のディスク表面に
対してなされるシャワー洗浄は、ノズル等により洗浄水
をシャワーするジェットシャワー、或いは超音波を照射
しつつ洗浄水をシャワーするメガシャワー等の非接触の
洗浄方法が採られ、好ましくは炭酸純水等の電気抵抗の
小さい純水やカソードイオン水等の洗浄水を用い、好ま
しくは0.3〜1.5MPaの圧力、好ましくは3〜6
リットル/分の供給量でなされ、又、メガシャワーにお
ける周波数は1〜1.5MHzとするのが好ましい。
【0022】尚、シャワー洗浄時のディスクの回転数
は、1000〜5000rpmとするのが好ましく、デ
ィスクの回転数が前記範囲未満では、ディスク表面から
遊離せられた微小異物等を遠心力により飛ばす効果が劣
り、一方、前記範囲超過では、駆動部等での発塵が多く
なって逆効果になる等、いずれの場合も、洗浄効果が劣
る傾向となる。又、シャワー洗浄の処理時間としては5
〜20秒とするのが好ましく、5〜10秒とするのが更
に好ましい。
【0023】リンスシャワー洗浄は、前記シャワー洗浄
の洗浄水のシャワーに連続させて、純水からなるリンス
シャワー洗浄水をシャワーすることにより開始され、好
ましくは0.3〜0.6MPaの圧力、好ましくは1〜
3リットル/分の供給量でなされる。
【0024】又、リンスシャワー洗浄時のディスクの回
転数も、1000〜5000rpmとするのが好まし
く、又、リンスシャワー洗浄の処理時間としては3〜1
0秒とするのが好ましく、更にリンスシャワー洗浄水の
シャワーを前記シャワー洗浄終了の2〜4秒前から開始
するのが好ましい。
【0025】尚、リンスシャワー洗浄時は、洗浄水のデ
ィスク表面への再付着を阻止すべく、洗浄雰囲気を静的
に保つことが好ましく、例えば、シャワーノズルのシャ
ワー方向をディスク表面に対して、中心より外方に60
〜80度程度傾斜させるのが好ましい。
【0026】スピン乾燥は、前記リンスシャワー洗浄に
連続させて、リンスシャワー洗浄水の供給を停止するこ
とにより開始され、ディスクの回転数としては4000
〜8000rpmとするのが好ましく、5000〜80
00rpmとするのが更に好ましい。又、スピン乾燥の
処理時間としては5〜15秒とするのが好ましい。ディ
スクの回転数が前記範囲未満では、乾燥が不充分となる
傾向となり、一方、前記範囲超過では、それによる効果
の向上が認められない傾向となる。
【0027】本発明において、以上のシャワー洗浄、リ
ンスシャワー洗浄、及びスピン乾燥による一連の洗浄処
理は、通常、周囲から独立させ、給排気機構を備えた洗
浄室内でなされるが、その際、シャワー洗浄及びリンス
シャワー洗浄によって高速回転させたディスク表面から
振り飛ばされる微小異物等のディスク表面への再付着、
及び、それらの洗浄及びスピン乾燥によって高速回転さ
せたディスク表面から振り飛ばされる洗浄水の水滴やミ
スト等のディスク表面への再付着、等を確実に防止する
ことができるような室内気流条件とすることが肝要であ
る。
【0028】以上の洗浄処理を経たディスク表面には、
通常、後述する磁性層の高保磁力化を目的として、C
r、Co、Ti、Cu、Ni等の金属、又はこれらを主
成分とする合金等からなる非磁性下地層を、通常、スパ
ッタリング法により、5〜200nm程度の厚みで形成
してもよい。これらの金属又は合金の中で、Cr、又
は、(Cr)100-b (X)b (但し、XはMo、W、T
iから選ばれた1種以上であり、2≦b≦50であ
る。)の組成の合金が好ましい。
【0029】次いで、前記非磁性下地層上に、Co−
X、Co−Cr−X、Co−Ni−X、Co−W−X等
のコバルト系強磁性合金からなる記録層としての磁性層
を、通常、スパッタリング法、蒸着法、無電解メッキ
法、電気メッキ法等により、10〜100nm程度の厚
みで形成する。尚、前記合金におけるXは、Li、S
i、P、Ca、Ti、V、Cr、Ni、As、Y、Z
r、Nb、Mo、Ru、Rh、Ag、Sb、La、C
e、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Hf、Ta、W、
Re、Os、Ir、Pt、Au等の金属及びBの1種又
は2種以上からなり、それらの合金としては、具体的に
は、例えば、Co−Cr、Co−Sm、Co−Cr−T
a、Co−Cr−Pt、Co−Cr−Pt−Ta、Co
−Cr−Pt−B、Co−Ni−Cr、Co−Ni−P
t、Co−Ni−Cr−B−Ta等が好適である。
【0030】次いで、前記磁性層上に、炭素、水素化カ
ーボン、窒素化カーボンや、炭化チタン、炭化珪素等の
炭化物、窒化珪素、窒化チタン等の窒化物、一酸化珪
素、アルミナ、酸化ジルコニウム等の酸化物等からなる
保護層を、通常、スパッタリング法、蒸着法、CVD
法、イオンプレーティング法、湿式法等により、1〜7
0nm程度の厚みで形成する。これらの中で、炭素、水
素化カーボン、窒素化カーボン等の炭素質からなるもの
が好ましい。
【0031】引き続いて、前記保護層表面を、ディスク
を回転させながら、研磨テープを該保護層表面に押圧し
て研磨することによりテープクリーニング処理する。こ
こで、研磨テープとしては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド等の合成樹脂製のフィルム上
に、粒径0.3〜3μmのアルミナ粒子、シリコンカー
バイト粒子等の研磨砥粒を担持させたものが用いられ
る。又、研磨テープのディスク表面への押圧手段として
は、テープ背面からのエア圧、或いは、高分子材料の発
泡体で形成したロール押圧材等によりなされる。
【0032】尚、前記テープクリーニング処理における
ディスクの回転数は、1000〜5000rpmとする
のが好ましく、又、研磨テープの供給速度は、1〜10
mm/秒とするのが好ましい。尚、研磨時、研磨テープ
の供給を止めることとしてもよい。
【0033】前記テープクリーニング処理後の前記保護
層上には、通常、弗素系潤滑剤からなる潤滑層を、通
常、ディップコート法、スピンコート法、スプレーコー
ト法等により、1〜5nm程度の厚みで形成するのが好
ましい。又、形成後の潤滑層に、50℃以上で潤滑剤の
分解温度よりも低い温度の範囲で加熱することにより焼
成処理を施してもよい。
【0034】尚、その際の弗素系潤滑剤としては、例え
ば、パーフルオロカルボン酸エステル、パーフルオロチ
オールカルボン酸エステル、パーフルオロジカルボン酸
エステル、パーフルオロカルボン酸パーフルオロアルキ
ルエステル、カルボン酸パーフルオロアルキルエステ
ル、カルボン酸パーフルオロアルコキシアルキルエステ
ル、ジカルボン酸パーフルオロアルキルエステル、パー
フルオロカルボン酸アミド、パーフルオロポリエーテ
ル、パーフルオロポリエーテルカルボン酸、パーフルオ
ロポリエーテルエステル等、分子骨格中にフルオロカー
ボン骨格を有する化合物が挙げられ、中で、その末端又
は側鎖に水酸基を有する化合物が好ましい。これらの潤
滑剤としては、例えば、Ausimont社より「Fo
mblin−Z−DOL」、「Fomblin−Z−T
etraol」等の商品名で市販されている。
【0035】以上の本発明の情報記録媒体の製造方法に
おいて、ディスク状基板の表面加工、洗浄、及び層形成
等の各処理は、ディスク状基板の片面のみに対してであ
っても、或いは、両面に対してであってもよいが、両面
に対して同時に行うのが好ましい。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0037】実施例1 アルミニウム合金製の3.5インチディスク状基板の両
表面に無電解メッキ法により厚み15μmのNi−P合
金の非磁性層を形成し、該表面をポリッシィング加工
し、次いで、テクスチァ加工した後、300rpmの回
転数で基板を回転させると共に、その表面に、基板の回
転方向とは逆方向に2000rpmで回転させたロール
状スクラブを130g/cm2 の押圧力で押圧させつ
つ、洗浄水としてアニオン系界面活性剤の4重量%水溶
液を、ノズルより1リットル/分の供給量で15秒間シ
ャワーリングすることにより、その表面をスクラブ洗浄
し、次いで、純水をノズルより1.5リットル/分の供
給量で5秒間シャワーリングすることによりリンス洗浄
した。
【0038】引き続いて、3000rpmの回転数で基
板を回転させながら、その表面に、洗浄水としての炭酸
純水を、ノズルより0.4MPaの圧力、4リットル/
分の供給量で7秒間シャワーリングすることによりジェ
ットシャワー洗浄し、その終了3秒前から別のノズルよ
りリンスシャワー洗浄水としての純水を0.1MPaの
圧力、1リットル/分の供給量でシャワーリングしつ
つ、前記ジェットシャワー洗浄水の供給停止後、基板の
回転数を1000rpmとして4秒間リンス洗浄し、次
いで、基板の回転数を6000rpmとして8秒間スピ
ン乾燥を連続的に行った。
【0039】得られた洗浄後のディスク状基板につい
て、以下に示す方法で、ディスク状基板表面の付着異物
数を評価し、結果を表1に示した。基板表面の付着異物数 10個のサンプルについて、光学顕微鏡により表面を観
察して0.2μm以上の大きさの付着異物を数え、その
平均値を採った。
【0040】次いで、前記シャワー洗浄、リンスシャワ
ー洗浄、及びスピン乾燥した後の基板の両表面に、いず
れもスパッタリング法により、厚み17nmのCrMo
合金の非磁性下地層、厚み5nmのCoMo合金の非磁
性中間層、厚み16nmのCoCrPtTa合金の磁性
層を順次形成し、その上にCVD法により厚み13nm
の炭素の保護層を形成した。その保護層を形成したディ
スクを、2000rpmの回転速度で回転させながら、
平均粒径1μmのアルミナ粒子を表面に担持させたポリ
エチレンテレフタレート製研磨テープを連続的に供給し
て、その背面に配置した発泡クロロプレンゴム製押圧材
によって研磨テープを該ディスクの保護層表面に70g
の押圧力で押圧させることによりテープクリーニング処
理した後、その上に厚み1.5nmの弗素系潤滑剤の潤
滑層をディップコート法により形成することにより、磁
気ディスクを作製した。
【0041】得られた磁気ディスクについて、以下に示
す方法で、グライド歩留、グライドノイズレベル、及び
サーティファイ歩留を評価し、結果を表1に示した。グライド歩留 ヘッド浮上高さ0.01μmでグライドテストを実施
し、その際のグライド歩留を評価した。グライドノイズレベル ヘッド浮上高さ0.01μmにおけるノイズレベルを評
価した。サーティファイ歩留 周波数170kFCI、トラックピッチ7μmでサーテ
ィファイテストを実施し、その際のサーティファイ歩留
を評価した。
【0042】実施例2 保護層表面をテープクリーニング処理した後、その保護
層表面を、再度、同一条件でシャワー洗浄、リンスシャ
ワー洗浄、及びスピン乾燥した後、潤滑層を形成した外
は、実施例1と同様にして磁気ディスクを作製し、グラ
イド歩留、グライドノイズレベル、及びサーティファイ
歩留を評価し、結果を表1に示した。
【0043】比較例1 基板両表面をテクスチァ加工した後、80rpmの回転
数で基板を回転させると共に、その表面に、基板の回転
方向とは逆方向に750rpmで回転させたロール状ス
クラブを130g/cm2 の押圧力で押圧させつつ、洗
浄水としてアニオン系界面活性剤の4重量%水溶液を、
ノズルより0.75リットル/分の供給量で25秒間シ
ャワーリングすることにより、その表面を(前段)スク
ラブ洗浄し、次いで、純水をノズルより1.5リットル
/分の供給量で5秒間シャワーリングすることによりリ
ンス洗浄した。
【0044】引き続いて、超音波を照射しつつ洗浄水中
に150秒間浸漬して超音波洗浄した後、80rpmの
回転数で基板を回転させると共に、その表面に、基板の
回転方向とは逆方向に750rpmで回転させたロール
状スクラブを130g/cm 2 の押圧力で押圧させつ
つ、洗浄水としての純水を、ノズルより0.75リット
ル/分の供給量で15秒間シャワーリングすることによ
り、その表面を(後段)スクラブ洗浄し、次いで、純水
をノズルより1.5リットル/分の供給量で10秒間シ
ャワーリングすることによりリンス洗浄し、更に、超音
波を照射しつつ洗浄水を10秒間シャワーしてメガシャ
ワー洗浄した後、基板の回転数を6000rpmとして
8秒間スピン乾燥を行った。
【0045】得られた洗浄後のディスク状基板につい
て、実施例1と同様にして表面の付着異物数を評価し、
更に、実施例1と同様にして、非磁性下地層、非磁性中
間層、磁性層、及び保護層を形成し、その保護層表面を
テープクリーニング処理した後、潤滑層を形成すること
により、磁気ディスクを作製し、グライド歩留、グライ
ドノイズレベル、及びサーティファイ歩留を評価し、結
果を表1に示した。
【0046】比較例2 基板両表面をテクスチァ加工した後、実施例1と同様に
して(前段)スクラブ洗浄した後、引き続いて、80r
pmの回転数で基板を回転させると共に、その表面に、
基板の回転方向とは逆方向に750rpmで回転させた
ロール状スクラブを130g/cm2 の押圧力で押圧さ
せつつ、洗浄水としてアニオン系界面活性剤の4重量%
水溶液を、ノズルより0.75リットル/分の供給量で
15秒間シャワーリングすることにより、その表面を
(後段)スクラブ洗浄し、次いで、純水をノズルより
1.5リットル/分の供給量で10秒間シャワーリング
することによりリンス洗浄し、更に、超音波を照射しつ
つ洗浄水を10秒間シャワーしてメガシャワー洗浄した
後、基板の回転数を6000rpmとして8秒間スピン
乾燥を行った。
【0047】得られた洗浄後のディスク状基板につい
て、実施例1と同様にして表面の付着異物数を評価し、
更に、実施例1と同様にして、非磁性下地層、非磁性中
間層、磁性層、及び保護層を形成し、その保護層表面を
テープクリーニング処理した後、潤滑層を形成すること
により、磁気ディスクを作製し、グライド歩留、グライ
ドノイズレベル、及びサーティファイ歩留を評価し、結
果を表1に示した。
【0048】比較例3 基板両表面をテクスチァ加工した後、実施例1と同様に
して(前段)スクラブ洗浄した後、引き続いて、300
rpmの回転数で基板を回転させると共に、その表面
に、基板の回転方向とは逆方向に2000rpmで回転
させたロール状スクラブを130g/cm2 の押圧力で
押圧させつつ、洗浄水としてアニオン系界面活性剤の4
重量%水溶液を、ノズルより1リットル/分の供給量で
15秒間シャワーリングすることにより、その表面を
(後段)スクラブ洗浄し、次いで、純水をノズルより
1.5リットル/分の供給量で5秒間シャワーリングす
ることによりリンス洗浄した後、基板の回転数を600
0rpmとして8秒間スピン乾燥を行った。
【0049】得られた洗浄後のディスク状基板につい
て、実施例1と同様にして表面の付着異物数を評価し、
更に、実施例1と同様にして、非磁性下地層、非磁性中
間層、磁性層、及び保護層を形成し、その保護層表面を
テープクリーニング処理した後、潤滑層を形成すること
により、磁気ディスクを作製し、グライド歩留、グライ
ドノイズレベル、及びサーティファイ歩留を評価し、結
果を表1に示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、ディスク表面の微小異
物や微小突起を低減化せしめ、よってヘッドの浮上性に
優れると共に、エラーの少ない情報記録媒体を歩留りよ
く得ることができる、情報記録媒体の製造方法を提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸田 久志 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島事業所内 Fターム(参考) 3B201 AA02 AB34 BA08 BA13 BB21 BB92 BB93 BB94 CB25 CC01 CC13 CC21 5D112 AA24 GA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状基板上に記録層及び保護層を
    順次形成するにおけるディスク表面の洗浄処理を、ディ
    スクを回転させながら、シャワー洗浄、リンスシャワー
    洗浄、及びスピン乾燥を連続的に行うことによりなすこ
    とを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 シャワー洗浄及びリンスシャワー洗浄に
    おけるディスクの回転数をそれぞれ1000〜5000
    rpmとする請求項1に記載の情報記録媒体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 スピン乾燥におけるディスクの回転数を
    4000〜8000rpmとする請求項1又は2に記載
    の情報記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 シャワー洗浄に先立ち、ディスクを回転
    させながら、該ディスクの回転方向とは逆方向に100
    0〜5000rpmの回転数で回転させたロール状スク
    ラブをディスク表面に押圧させつつ洗浄水をシャワーす
    るスクラブ洗浄を施す請求項1乃至3のいずれかに記載
    の情報記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 情報記録媒体が、記録層として磁性層が
    形成された磁気ディスクである請求項1乃至4のいずれ
    かに記載の情報記録媒体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7597012B2 (en) 2006-06-15 2009-10-06 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. System and method for using a spray/liquid particle count (LPC) to measure particulate contamination
CN114502765A (zh) * 2019-10-09 2022-05-13 欧瑞康表面处理解决方案股份公司普费菲孔 通过水射流表面活化、氮碳共渗和热喷涂涂层制造高耐蚀耐磨铸铁部件的方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7597012B2 (en) 2006-06-15 2009-10-06 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. System and method for using a spray/liquid particle count (LPC) to measure particulate contamination
CN114502765A (zh) * 2019-10-09 2022-05-13 欧瑞康表面处理解决方案股份公司普费菲孔 通过水射流表面活化、氮碳共渗和热喷涂涂层制造高耐蚀耐磨铸铁部件的方法

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