JPH05340131A - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JPH05340131A
JPH05340131A JP4153698A JP15369892A JPH05340131A JP H05340131 A JPH05340131 A JP H05340131A JP 4153698 A JP4153698 A JP 4153698A JP 15369892 A JP15369892 A JP 15369892A JP H05340131 A JPH05340131 A JP H05340131A
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laminated rubber
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central
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JP4153698A
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Isao Nishimura
功 西村
Mitsuo Sakamoto
光雄 坂本
Norihide Kojika
紀英 小鹿
Katsuyasu Sasaki
勝康 佐々木
Satoru Orui
哲 大類
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の積層ゴム支承の周期の限界を超え、長
周期化を図る。 【構成】 上部フランジ2及び下部フランジ3と、両フ
ランジ2,3間に配置され、水平荷重を負担する中空断
面形状の周囲部積層ゴム4と、周囲部積層ゴム4の中央
部に配置され、鉛直荷重を負担する中央部積層ゴム5と
から構成され、周囲部積層ゴム4が軸方向にプレテンシ
ョンが与えられることにより水平荷重のみを負担し、同
時にその断面積の縮小と薄肉化が可能となり、周囲部積
層ゴム4の外周までの距離が拡大されながら断面積が縮
小されることにより安定性と周期の長期化を達成するも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は構造物の長周期化を可
能にする、積層ゴムの免震装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】積層ゴム支承の免震装
置は上部構造物と下部構造物に固定される上部及び下部
フランジ間に、ゴムと鋼板を積層化した積層ゴムを挟み
込んだ構造をし、鉛直方向の荷重支持能力と剛性が高い
一方、水平方向の剛性が小さく、支持する構造物の振動
周期を長期化すると同時に、バネとして構造物を支持し
ながら復元させる特徴を持つが、従来の積層ゴムは構造
物の鉛直荷重を支持する必要から中実断面形状をしてい
ることから、横断面積の大きさで決まる水平剛性に基づ
く積層ゴム支承自身の周期はせいぜい1〜2秒程度が限
度となっている。
【0003】この発明は従来の積層ゴム支承の長周期化
の限界に着目してなされたもので、より長周期化を可能
にする積層ゴム支承の免震装置を新たに提案しようとす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】積層ゴム支承の周期を決
定する水平剛性はその横断面積が小さい程低下し、また
同一断面積では成に対して径が大きい程、鉛直荷重負担
時の安定性が高いことから、安定性を確保しながら周期
の長期化を図るには支承の断面形状を中空にし、中心か
ら外周までの距離、すなわち円形の場合は外径を大きく
する程有利であるが、一定の断面積の条件下で安定性を
上げるために外径を大きくすればそれだけ積層ゴムが薄
肉化し、座屈し易くなるため長周期化を実現するにはこ
の座屈の問題を解決することが不可欠となる。
【0005】本発明では積層ゴム支承の基本形を中空断
面形状に形成すると同時に、その横断面積を縮小するこ
とにより支承の水平剛性を低下させて周期を長くする一
方、この基本形に水平荷重のみを負担させ、鉛直荷重を
負担させないことにより安定性を上げ、薄肉化に伴う座
屈の問題を解決する。
【0006】免震装置の本体は中空断面形状の周囲部積
層ゴムと、周囲部積層ゴムの横断面上の中央部に配置さ
れる中央部積層ゴムとから構成され、中央部積層ゴムに
上部構造物の鉛直荷重を負担させることにより基本形の
周囲部積層ゴムへの圧縮力の作用が回避され、積層ゴム
支承の水平剛性の低下と安定性の確保を同時に達成する
ための、周囲部積層ゴムの横断面積の縮小と薄肉化に伴
う弱点が克服される。
【0007】この結果、周囲部積層ゴムの横断面積を縮
小しながら中心から外周までの距離、すなわち成に対す
る外周までの距離の比を拡大することが可能となり、使
用時の安定性を高めながら免震装置の水平剛性を低下さ
せることが可能となる。
【0008】中央部積層ゴムにのみ鉛直荷重を負担させ
ることは周囲部積層ゴムの軸方向に予め引張力を導入し
ておくことにより実現される。
【0009】免震装置の水平剛性は周囲部積層ゴムと中
央部積層ゴムの断面積の合計で決まるが、中央部積層ゴ
ムの断面積を周囲部積層ゴムのそれより相対的に小さく
することにより周囲部積層ゴムの水平剛性が優勢とな
り、周囲部積層ゴムの水平剛性で免震装置の水平剛性が
決まる。
【0010】免震装置の周期が周囲部積層ゴムの水平剛
性で決まり、また周囲部積層ゴムの横断面積の縮小化が
可能であることにより、周囲部積層ゴムの断面積を縮小
させると同時に、外周までの距離を拡大することによっ
て免震装置は安定して上部構造物を支持しながら長周期
化される。
【0011】
【実施例】以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて
説明する。
【0012】この発明の免震装置1は図1,図2に示す
ようにそれぞれ上部構造物S1と下部構造物S2に固定され
る上部フランジ2及び下部フランジ3と、上部フランジ
2と下部フランジ3間に配置される中空断面形状の周囲
部積層ゴム4と、その横断面上の中央部に配置される中
央部積層ゴム5とから構成され、周囲部積層ゴム4の断
面積が中央部積層ゴム5の断面積を上回ることにより免
震装置1の水平剛性が周囲部積層ゴム4で決まり、その
断面形状が中空で、平面積に対して断面積が縮小されて
いることにより免震装置1自身の周期の長期化を可能に
するものである。周囲部積層ゴム4と中央部積層ゴム5
の断面形状は図示するような円形には限定されず、設置
条件や設定する機能の方向性等に応じて楕円形や矩形の
場合もあり、また中央部積層ゴム5も中空断面形状に形
成することもある。
【0013】図2に示すように周囲部積層ゴム4の断面
積が中央部積層ゴム5の断面積を大きく上回ることによ
り中央部積層ゴム5の水平剛性は免震装置1としての水
平剛性へは余り寄与せず、周囲部積層ゴム4の水平剛性
が免震装置1の水平剛性に対して支配的となる。具体的
には中央部積層ゴム5の剛性を卓越させないためには中
央部積層ゴム5の断面積は周囲部積層ゴム4の断面積の
1/10付近以下程度に設定される。周囲部積層ゴム4は断
面積と外径が中央部積層ゴム5のそれより相対的に大き
いことにより免震装置1の水平剛性と曲げ剛性を確保す
る。
【0014】周囲部積層ゴム4は後述するように軸方向
に引張力が与えられることにより上部構造物S1の鉛直荷
重を負担することなく水平荷重のみを負担する。鉛直荷
重は中央部積層ゴム5が負担する。
【0015】周囲部積層ゴム4が鉛直荷重を負担せず、
その水平剛性で免震装置1の水平剛性が決まり、また後
述するように安定性も得られることから、免震装置1の
周期は周囲部積層ゴム4の断面積を小さく設定すること
により長期化され、設計上は2.0〜5.0秒の範囲で自由
に設定可能となる。
【0016】また中央部積層ゴム5に高減衰ゴムを使用
することにより免震装置1に減衰が付与され、これに単
独で免震支承とダンパの機能を併せ持たせることが可能
である。免震装置1は荷重−変形関係が線形のバネ支承
であるが、高減衰ゴムを使用する場合にも周囲部積層ゴ
ム4の剛性が支配的であることから、復元力特性は線形
に近い形を維持する。
【0017】免震装置1の周期は水平荷重を負担する周
囲部積層ゴム4の断面積が小さい程大きく、使用状態で
の曲げ変形や座屈に対する安定性は成に対して周囲部積
層ゴム4の外周が中心から隔たる程高くなることから、
安定性を確保しながら周期を長期化する上では中心から
外周までの距離を大きく取る程効果的である。周囲部積
層ゴム4の中心から外周までの距離を拡大するに従って
その肉厚は減少するが、周囲部積層ゴム4にはプレテン
ションが導入され、圧縮力が作用しないため座屈の問題
は生じない。
【0018】周囲部積層ゴム4の軸方向には予め引張力
が与えられ、このプレテンションの導入によって上部構
造物S1の支持時にも周囲部積層ゴム4には圧縮力が作用
せず、中央部積層ゴム5が上部構造物S1の鉛直荷重を負
担する状態に置かれる。周囲部積層ゴム4が圧縮力を負
担しないことから、その座屈は防止され、周囲部積層ゴ
ム4の断面積を縮小しながら外周までの距離を拡大する
ことが可能となり、免震装置1の水平剛性の低下と安定
性の確保が同時に得られる。
【0019】図3〜図5は周囲部積層ゴム4へのプレテ
ンションの導入方法の一例を示したものである。
【0020】周囲部積層ゴム4はまず図3に示すように
下部フランジ3上に載せられ、これに接着される。周囲
部積層ゴム4の上端には上部フランジ2との接合のため
の接合プレート6が端面に沿って配置され、この上端に
接着される。この周囲部積層ゴム4の中央部に図4に示
すように周囲部積層ゴム4の成より大きい成の中央部積
層ゴム5が設置される。中央部積層ゴム5は上部フラン
ジ2に予め接着,あるいはボルト7により接合され、下
部フランジ3へも同様に接合される。
【0021】ここで図5に示すように上部フランジ2を
接合プレート6の位置まで押し下げて中央部積層ゴム5
に圧縮力を加え、この状態で上部フランジ2と接合プレ
ート6をボルト7により互いに接合し、そのまま解放す
ることにより中央部積層ゴム5の復元力によって周囲部
積層ゴム4が上部フランジ2に引っ張られ、その軸方向
にプレテンションが導入される。図3〜図5は最も簡易
な方法を示したもので、プレテンションの導入方法はこ
れに限られない。
【0022】周囲部積層ゴム4に引張力が導入されるこ
とによりこれが相殺される範囲で上部構造物S1の鉛直荷
重を中央部積層ゴム5が負担することになる。
【0023】周囲部積層ゴム4への引張力の導入と同時
に中央部積層ゴム5にはプレストレスが残留する結果、
中央部積層ゴム5には上部構造物S1の支持時に高い圧縮
力が作用するが、中央部積層ゴム5は上部フランジ2と
下部フランジ3を介して周囲部積層ゴム4と同時に水平
方向に挙動することから、座屈を生じない周囲部積層ゴ
ム4に水平方向の変形に対して拘束されるため中央部積
層ゴム5の座屈も防止されており、免震装置1は曲げ変
形や座屈に対して安定した状態で上部構造物Sを支持
しながら長周期で振動する。
【0024】
【発明の効果】この発明は以上の通りであり、中空断面
形状の周囲部積層ゴムの軸方向に予め引張力を与えるこ
とにより周囲部積層ゴムに水平荷重のみを負担させると
同時に、座屈の問題を克服してその小断面化と薄肉化を
可能にしたため、免震装置の周期を長期化することがで
きる。特に周囲部積層ゴムは座屈しない状態に保たれる
ことから、その外周までの距離が拡大されることにより
安定性と低剛性が同時に達成されるため自由に周期を設
定することが可能である。
【0025】また相対的に断面積の小さい中央部積層ゴ
ムが鉛直荷重を負担することから、比較的小さい鉛直荷
重の構造物に対しても長周期のバネ支承となるため、木
造住宅や,構造物上に設置され、構造物と同調して振動
を吸収する動吸振器等の支持装置として利用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の免震装置の製作例を示した縦断面図で
ある。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】周囲部積層ゴムへの引張力の導入例の最初の工
程を示した縦断面図である。
【図4】中央部積層ゴムを設置した、図3の次の工程を
示した縦断面図である。
【図5】周囲部積層ゴムと上部フランジを接合した、図
4の次の工程を示した縦断面図である。
【図6】免震装置の設置状況を示した立面図である。
【符号の説明】 S……上部構造物、S2……下部構造物、1……免震装
置、2……上部フランジ、3……下部フランジ、4……
周囲部積層ゴム、5……中央部積層ゴム、6……接合プ
レート、7……ボルト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 勝康 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 大類 哲 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部構造物と下部構造物に固定されるそ
    れぞれ上部フランジ及び下部フランジと、上部フランジ
    と下部フランジ間に配置され、主として水平荷重を負担
    する中空断面形状の周囲部積層ゴムと、周囲部積層ゴム
    の横断面上の中央部に配置され、主として上部構造物の
    鉛直荷重を負担する中央部積層ゴムとから構成され、周
    囲部積層ゴムには予め軸方向に引張力が与えられている
    ことを特徴とする免震装置。
JP4153698A 1992-06-12 1992-06-12 免震装置 Expired - Lifetime JP2555833B2 (ja)

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JP2555833B2 JP2555833B2 (ja) 1996-11-20

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11230259A (ja) * 1998-02-18 1999-08-27 Tatsuji Ishimaru 免震装置
JP2017008951A (ja) * 2015-06-16 2017-01-12 株式会社ブリヂストン 防振装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11230259A (ja) * 1998-02-18 1999-08-27 Tatsuji Ishimaru 免震装置
JP2017008951A (ja) * 2015-06-16 2017-01-12 株式会社ブリヂストン 防振装置

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Effective date: 19960709