JPH05339948A - ニューマチックケーソン工法における土砂積み込み装置 - Google Patents

ニューマチックケーソン工法における土砂積み込み装置

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JPH05339948A
JPH05339948A JP17911792A JP17911792A JPH05339948A JP H05339948 A JPH05339948 A JP H05339948A JP 17911792 A JP17911792 A JP 17911792A JP 17911792 A JP17911792 A JP 17911792A JP H05339948 A JPH05339948 A JP H05339948A
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Katsumasa Kawamoto
克正 河本
Mikio Nakagawa
幹雄 中川
Takeshi Nakagawa
毅 中川
Toshio Sakuma
敏夫 佐久間
Yoshito Hara
義人 原
Yukio Kato
幸雄 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 土砂搬出用のバケットが圧気作業室内にない
間も、掘削土砂をストックでき、掘削土砂を手間をかけ
ずに効率よく土砂搬出用のバケットに移すことができる
ので施工性が向上する。 【構成】 ニューマチックケーソンにおいて、外周に側
壁14aを立ち上げた受皿14を回転駆動装置17により回転
可能に設置した土砂受け装置12を圧気作業室2の天井5
から垂下したガイド支柱7に係合させた昇降部材8で上
下動自在に支承し、この土砂受け装置12の中央には土砂
搬出用のバケット4のセット用空間を確保し、また、受
皿14内に土砂を中央に集める向きに排土板21を配設し、
この排土板21は前記昇降部材8もしくは土砂受け装置12
の他の部分で固定支承した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニューマチックケーソ
ン工法における土砂積み込み装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のごとくニューマチックケーソン工
法は、作業室内への水の侵入を空気の圧力で防ぐ原理を
利用した工法であり、図7に示すようにケーソンを形成
する函体1の底部に気密な圧気作業室2を設置し、ここ
に圧縮空気を送り込むことにより地下水の侵入を防ぎ、
掘削作業に従事する人間がこの圧気作業室2に入って作
業することが大きな特徴である。
【0003】その他にも、圧気作業室2内の掘削地盤が
ドライな状態であるため地上と同様に作業できること、
掘削面を直接監視しながら作業ができること、障害物を
容易に撤去できること、地下水位の低下がないため周辺
地盤に影響を与えないこと、沈設管理が精度良く安全に
行えること、最終支持地盤の状態を地耐力試験などで直
接確認できること、といったオープンケーソン工法には
ない長所がある。
【0004】しかしながら、圧気作業室2内に人間が入
って掘削作業をするために、作業時間には大きな節約を
受け、例えば3気圧の作業気圧の場合、1日1回の作業
に限定しても圧気下での作業時間は3.5 時間、減圧時間
が2.5 時間程度となり、1日8時間の作業には2人の作
業員が必要である。
【0005】掘削は概してショベルカー等の掘削機3で
行われ、圧気作業室内で掘削した土砂は地上に搬出する
必要があるので、クレーンなどで吊り下ろす土砂搬出用
のバケット4で圧気作業室2外へ排出される。
【0006】この掘削機3の操作を無人化する試みもな
されており、無線操縦のショベルカーを使用するとか、
図示は省略するが圧気作業室2の天井に走行、旋回、ア
ームの俯仰、伸縮、およびバケットの俯仰が自在な掘削
装置を架設し、これで掘削を行うとかである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、掘削土砂の排
土方法についてはほとんどが前記のごとく土砂搬出用の
バケット4の使用によるもので、このバケット4に掘削
土砂を入れる効率的な方法は存在しなかった。特に、バ
ケット4が吊り上げ、吊り下げられていたり、地上で土
砂を排土している間は、圧気作業室内で掘削作業をして
も土砂の積み込み場所がなく、従って掘削作業は一時中
断してバケット4が降りてくるのを待つことになり、掘
削作業の能率低下をきたしている。さらに、掘削機でバ
ケット4に直接積込む場合は、バケット4の投入口が小
さく、積み込みが難しい。
【0008】これ以外の方法として、出願人は掘削土砂
をベルトコンベア上にストックし、土砂搬出用のバケッ
ト4が圧気作業室2にない時も掘削作業を中断せず、ま
た、土砂搬出用のバケット4が圧気作業室2に降りてく
るとベルトコンベアを作動させて掘削土砂をバケット4
に一気に積み込む方法を提案している。(特公昭61-394
49号公報)
【0009】しかし、この方法では積み込み装置がベル
トコンベアであるため、積み込み場所が細長くなり、し
かも、ベルトコンベアの両端にはモーターなどの駆動装
置があり、従って、積み込み位置が限定されてしまう。
【0010】さらに、土砂搬出用のバケット4が正しい
位置に正確に地盤上にセットされないと、バケット4へ
の積み込みがうまくいかないため、バケット4のセット
に時間がかかり、また、土砂がバケット4のまわりにこ
ぼれることも多くある。
【0011】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、土砂搬出用のバケットが圧気作業室内にない間も、
掘削土砂をストックでき、しかも、掘削土砂を方向に限
定されずに、効率よく土砂搬出用のバケットに移すこと
ができるので施工性が向上するニューマチックケーソン
工法における土砂積み込み装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、ニューマチックケーソンにおいて、外周に側
壁を立ち上げた受皿を回転駆動装置により回転可能に設
置した土砂受け装置を圧気作業室の天井から垂下したガ
イド支柱に係合させた昇降部材で上下動自在に支承し、
この土砂受け装置の中央には土砂搬出用のバケットのセ
ット用空間を確保し、また、受皿内に土砂を中央に集め
る向きに排土板を配設し、この排土板は前記昇降部材も
しくあ土砂受け装置の他の部分で固定支承したこと、も
しくは、外周に側壁を立ち上げた受皿を有する土砂受け
装置を圧気作業室の天井から垂下したガイド支柱に係合
させた昇降部材で上下動自在に支承し、この土砂受け装
置の中央には土砂搬出用のバケットのセット用空間を確
保し、また、受皿内に土砂を中央に集める向きの排土板
を回転駆動装置により回転可能に配設したことを要旨と
するものである。
【0013】
【作用】請求項1および請求項2記載の本発明によれ
ば、掘削機械で掘削した土砂はそのまま土砂受け装置の
受皿に投入する。この受皿は土砂を受けやすい低い位置
にあり、十分土砂を受け入れた状態で昇降部材とともに
ガイド支柱に沿って土砂搬出用のバケットの開口位置ま
で上昇させる。そして、この受皿自体を回転させて排土
板に土砂を当てるか、もしくは、排土板自体を回転させ
るかすれば、受皿内の土砂は中央に集められて土砂搬出
用のバケットに落とし込まれる。
【0014】このように装置は中央に集中して設けるこ
とができるものであり、また、土砂受け装置の受皿に投
入はどの方向からでもでき、また、バケットに落とし込
みもこぼれ落ちがほどんどないように行うことができ
る。
【0015】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明のニューマチックケーソン工法
における土砂積み込み装置の1実施例を示す側面図、図
2は図1のA−A線断面図である。
【0016】図中5はケーソンを形成する函体の底部の
圧気作業室2の天井であり、この天井5の貫通孔6を介
して土砂搬出用のバケット4を圧気作業室2から出し入
れする点は従来例と同じである。
【0017】本発明は前記天井5からH型鋼材によるに
ガイド支柱7を垂下して設け、このガイド支柱7が内部
を通るように嵌まる筒状の昇降部材8を該ガイド支柱7
に摺動自在に設ける。図中9は昇降部材8側に取付け、
ガイド支柱7のフランジ間に挿入するガイドローラであ
り、一方、昇降部材8に一端を結合したワイヤー11を天
井5に設けた滑車10を介して図示しない昇降装置に連結
した。
【0018】この昇降部材8に土砂受け装置12を設け
る。該土砂受け装置12は、前記昇降部材8で支承する基
台13上に外周に側壁14aを立ち上げた大径の受皿14を回
転可能に搭載したもので、基台13下に設けたモータ15と
前記側壁14aの外側とをギヤやスプロケット、円形ラッ
クによる伝達機構16とからなる回転駆動装置17の受皿14
に連結する。また、前記受皿14は下面を基台13上に設け
たローラ18で回転可能に支承するものである。
【0019】前記ガイド支柱7は貫通孔6を囲むように
円周の均等間隔(図示では3本)に配置してあり、この
ガイド支柱7に応じて昇降部材8も同様の間隔で並ぶ。
そして、ガイド支柱7の途中の内側すなわち貫通孔6の
直下側には土砂搬出用のバケット4の受部19を設け、ま
た、その周囲はフード23で囲んだ。
【0020】なお、土砂受け装置12は受皿14や基台13の
中央に貫通空間を設けたドーナツ状のものであるが、こ
のようにして土砂受け装置12の中央には土砂搬出用のバ
ケット4のセット用空間が確保され、前記昇降部材8は
この空間の外側で前記基台13を支承することになる。
【0021】さらに、昇降部材8からのアーム20で支持
する排土板21を受皿14内に配設する。この排土板21は回
転する受皿14に対し昇降部材8に固定されて回転しない
ものであり、図2に示すように受皿14の回転方向に対し
て一定の角度を有し、受皿14内の土砂を中央に集める向
きのものとする。この排土板21は図示のごとく平面状の
ものでも、また、図示しないが湾曲したものでもよい。
【0022】次に、使用法および動作について説明す
る。掘削時には昇降部材8はガイド支柱7に対して下が
っており、土砂受け装置12も下方位置にある。また、土
砂搬出用のバケット4は受部19にセットされている。
【0023】図7のごとき掘削機3で掘削した土砂はそ
のまま土砂受け装置12の受皿14に投入する。この受皿14
は土砂を受けやすい低い位置にあり、十分土砂を受け入
れた状態で昇降装置でワイヤー11を牽引すれば昇降部材
8がガイド支柱7に沿って上昇し、この昇降部材8とと
もに土砂受け装置12も図3に示すように土砂搬出用のバ
ケット4の開口位置まで上昇する。
【0024】そこで、モータ15を駆動すればその回転が
伝達機構16を介して受皿14に伝わり、該受皿14は回転す
る。そして、受皿14内の土砂22は排土板21に当たり、中
央に集められ、土砂搬出用のバケット4に落とし込まれ
る。その際、バケット4からこぼれた土砂はバケット4
とフード23との空間を通り下に落ちる。
【0025】このようにして土砂搬出用のバケット4が
満ぱいになればこれを引き上げ、同様の動作を繰り返
す。そして、受皿14内の土砂がなくなれば、再度昇降部
材8および土砂受け装置12を下降させる。
【0026】なお、土砂搬出用のバケット4の昇降と土
砂受け装置12の昇降とは合致させる必要なく、バケット
4が圧気作業室2内にない時も土砂受け装置12に掘削土
砂を溜めることが可能である。
【0027】図4〜図6は本発明の他の実施例を示すも
のである。前記第1実施例との相違は、土砂受け装置12
の受皿14は、前記昇降部材8で支承する基台13上に固定
的に搭載したもので、その代わり、排土板21を回転可能
なものとした。この排土板21は受皿14の側壁14aとほぼ
同形のリング24の内側に突設するもので、該リング24
は、基台13下に設けたモータ15と前記側壁14aの外側と
をギヤやスプロケット、円形ラックによる伝達機構16と
からなる回転駆動装置17で回転可能なものとする。
【0028】使用法および動作は前記第1実施例とほぼ
同じであるが、土砂受け装置12を土砂搬出用のバケット
4の開口位置まで上昇させた際に、モータ15を駆動すれ
ばその回転が伝達機構16を介してリング24に伝わり、こ
のリング24および排土板21が回転する。これにより、受
皿14内の土砂22は排土板21に当たり、中央に集められ、
土砂搬出用のバケット4に落とし込まれる。
【0029】さらに他の実施例として図示は省略する
が、土砂受け装置12の受皿14は底板のみを固定とし、側
壁14aを回転可能としてこの側壁14aに排土板21を一体
的に設けるようにすることも可能である。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように本発明のニューマチッ
クケーソン工法における土砂積み込み装置は、土砂搬出
用のバケットが圧気作業室内にない間も、掘削土砂をス
トックでき、しかも、掘削土砂を方向に限定されずに、
効率よく土砂搬出用のバケットに移すことができるので
施工性が向上するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のニューマチックケーソン工法における
土砂積み込み装置の第1実施例を示す側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明のニューマチックケーソン工法における
土砂積み込み装置の第1実施例を示す土砂受け装置の上
昇時の側面図である。
【図4】本発明のニューマチックケーソン工法における
土砂積み込み装置の第2実施例を示す側面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】本発明のニューマチックケーソン工法における
土砂積み込み装置の第2実施例を示す土砂受け装置の上
昇時の側面図である。
【図7】従来例を示す側面図である。
【符号の説明】
1…函体 2…圧気作業室 3…掘削機 4…土砂搬出用のバ
ケット 5…天井 6…貫通孔 7…ガイド支柱 8…昇降部材 9…ガイドローラ 10…滑車 11…ワイヤー 12…土砂受け装置 13…基台 14…受皿 14a…側壁 15…モータ 16…伝達機構 17…回転駆動装置 18…ローラ 19…受部 20…アーム 21…排土板 22…土砂 23…フード 24…リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 毅 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 佐久間 敏夫 東京都千代田区神田岩本町1番地14号 株 式会社白石内 (72)発明者 原 義人 東京都千代田区神田岩本町1番地14号 株 式会社白石内 (72)発明者 加藤 幸雄 東京都千代田区神田岩本町1番地14号 株 式会社白石内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニューマチックケーソンにおいて、外周
    に側壁を立ち上げた受皿を回転駆動装置により回転可能
    に設置した土砂受け装置を圧気作業室の天井から垂下し
    たガイド支柱に係合させた昇降部材で上下動自在に支承
    し、この土砂受け装置の中央には土砂搬出用のバケット
    のセット用空間を確保し、また、受皿内に土砂を中央に
    集める向きに排土板を配設し、この排土板は前記昇降部
    材もしくは土砂受け装置の他の部分で固定支承したこと
    を特徴とするニューマチックケーソン工法における土砂
    積み込み装置。
  2. 【請求項2】 ニューマチックケーソンにおいて、外周
    に側壁を立ち上げた受皿を有する土砂受け装置を圧気作
    業室の天井から垂下したガイド支柱に係合させた昇降部
    材で上下動自在に支承し、この土砂受け装置の中央には
    土砂搬出用のバケットのセット用空間を確保し、また、
    受皿内に土砂を中央に集める向きの排土板を回転駆動装
    置により回転可能に配設したことを特徴とするニューマ
    チックケーソン工法における土砂積み込み装置。
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