JPH05339549A - 木質天井パネル又は木質壁パネル施工用接着剤組成物 - Google Patents

木質天井パネル又は木質壁パネル施工用接着剤組成物

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JPH05339549A
JPH05339549A JP15215192A JP15215192A JPH05339549A JP H05339549 A JPH05339549 A JP H05339549A JP 15215192 A JP15215192 A JP 15215192A JP 15215192 A JP15215192 A JP 15215192A JP H05339549 A JPH05339549 A JP H05339549A
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JP
Japan
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vinyl acetate
adhesive composition
emulsion
monophenyl ether
glycol monophenyl
Prior art date
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Pending
Application number
JP15215192A
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English (en)
Inventor
Kunio Hanashita
国雄 花下
Masayuki Oishi
正之 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築内装工事等において、壁面或いは天井面
等に塗布する場合に用いて好適な、従来の接着剤に比べ
て粘度上昇がなく、接着力にも優れ、更には耐水性にも
優れた木質天井パネル又は木質壁面パネル施工用の接着
剤組成物を提供する。 【構成】 蒸発残分40重量%の酢酸ビニルエマルジョ
ン100重量部に対して、ポリエチレングリコールモノ
フェニルエーテル又はポリプロピレングリコールモノフ
ェニルエーテルを5〜15重量部配合して接着剤組成物
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酢酸ビニル樹脂系エマル
ジョンを用いた接着剤組成物に関し、更に詳しくは、建
築内装工事等において、壁面或いは天井面等に塗布する
場合に用いて好適な接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木質建築部材の接着用途には作業
性、コスト、安全性等の観点から酢酸ビニル樹脂系のエ
マルジョン型接着剤が多用されている。
【0003】この接着作業の殆どは、刷毛やゴムロール
などの手塗りによるものであり、特に塗布面が壁のよう
な垂直面や天井面の場合には、粘度が高く、垂れにくい
接着剤が選択され、接着剤が塗布された後パネルを貼り
付け、更に釘等で仮止めを行うなどの方法が採用されて
いる。
【0004】しかしながら、単に粘度が高いだけでは必
ずしも垂れ性は満足できるものではなく、構造粘性指数
を大きくするべく、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの重
合に使用する保護コロイドとしての完全ケン化ポリビニ
ルアルコールと部分ケン化ポリビニルアルコールの添加
比率、添加量の組合せを変えたり、重合後に配合する配
合物を検討することによって、改良が試みられている。
【0005】酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの構造粘性
指数を大きくするには、部分ケン化ポリビニルアルコー
ルの使用量を多くすることが有効ではあるが、一般に部
分ケン化ポリビニルアルコールの増量は大幅な粘度上昇
をもたらすとともに、完全ケン化ポリビニルアルコール
に比べて接着剤の耐水性低下を来し、初期接着性が低下
するという問題があり、これらの欠点を抑える意味で、
完全ケン化ポリビニルアルコールを併用するのが普通で
あり、このためなお満足すべきものは得られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためになされたものであり、その目的は建築
内装工事等において、壁面或いは天井面等に塗布する場
合に用いて好適な、従来の接着剤に比べて粘度上昇がな
く、接着力にも優れ、更には耐水性にも優れた木質天井
パネル又は木質壁面パネル施工用の接着剤組成物を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は上記問題
点に鑑み鋭意研究した結果、従来より酢酸ビニル樹脂系
エマルジョンの最低造膜温度を下げるための可塑剤とし
て多用されているフタル酸ジブチル(DBP)に代え
て、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテル又は
ポリプロピレングリコールモノフェニルエーテルを使用
することにより、目的を達することを知見して本発明を
完成したものである。
【0008】即ち、本発明は、酢酸ビニル樹脂系エマル
ジョン中の樹脂分100重量部に対して、ポリエチレン
グリコールモノフェニルエーテル又は/及びポリプロピ
レングリコールモノフェニルエーテルを5〜15重量部
配合することを特徴とする、木質天井パネル又は木質壁
面パネル接着用の接着剤組成物であり、このことにより
上記目的が達成される。
【0009】以下、本発明の構成につき説明する。本発
明に用いる酢酸ビニル樹脂系エマルジョンとしては、酢
酸ビニルモノマー単独もしくは酢酸ビニルモノマー及び
これと共重合可能なビニル系モノマー1種以上とを常法
により乳化(共)重合したものである。
【0010】酢酸ビニルモノマーと共重合可能なビニル
系モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル類、(メタ)アクリル
酸グリシジル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビ
ニル、スチレン、アクリロニトリル、(メタ)アクリル
酸、イタコン酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリルア
ミド等が挙げられる。
【0011】また、本発明に用いられるポリエチレング
リコールモノフェニルエーテルは下記一般式〔1〕で表
される化合物であり、 C6 5 −O−(C2 4 O)m −H ・・・〔1〕 ポリプロピレングリコールモノフェニルエーテルは下記
一般式〔2〕で表される化合物である。
【0012】 C6 5 −O−〔CH(CH3 )CH2 O〕n −H ・・・〔2〕 式中、m,nは付加モル数を示し、好ましくは1〜3で
ある。3を超えると親水性が大きくなり、接着剤の耐水
性が低下する。この化合物は前記した如く、酢酸ビニル
樹脂系エマルジョンが接着剤として使用されたときの最
低造膜温度を制御するために添加されるものであり、そ
の使用量は、樹脂を構成するモノマー組成や保護コロイ
ドとして重合系中に添加されるポリビニルアルコールの
モノマーに対する比率によって、或いは接着剤として使
用されるときの雰囲気温度等を考慮して適宜決定され得
るものではあるが、通常、オールシーズンタイプの接着
剤として配合設計する場合は、最低造膜温度が0℃とな
るように設定される。
【0013】この化合物の添加方法としては、重合開始
前のポリビニルアルコール水溶液中に添加しておく先添
加法、モノマー中に混合して又はモノマーとは別途重合
中に滴加する方法、重合終了後に添加する後添加方法の
いずれによってもよい。
【0014】本発明において保護コロイドとして使用さ
れるポリビニルアルコールは、ケン化度78〜98モル
%のものが好ましい。この範囲を超えると接着剤の低温
安定性や低温流動性が劣り、逆に下回ると初期接着性が
劣ることになる。
【0015】また、好ましい使用量は、モノマー総量に
対して5〜20重量%である。範囲超過の場合は粘度が
高くなり過ぎ、範囲未満の場合は重合の安定性に劣るた
めである。
【0016】本発明のエマルジョンの重合は公知の方法
を採用するが、特に過酸化水素を重合開始剤として使用
し、これを分割又は連続添加するとともに、酢酸ビニル
系モノマーを2〜3時間かけて逐次添加することにより
重合反応を完結するのが好ましい。
【0017】その他、本発明の接着剤組成物には炭酸カ
ルシウム、クレー、タルク等の充填剤、酸化チタンに代
表される顔料、消泡剤、防腐剤等を本発明の効果を阻害
しない範囲で配合しても差し支えない。
【0018】
【実施例】以下、実施例及び対象となる比較例を挙げて
本発明を具体的に説明する。なお、単に部とあるのは重
量部を示す。 ・酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの調整 攪拌機、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えたセ
パラブルフラスコに、蒸留水170部を仕込み、完全ケ
ン化ポリビニルアルコール(クラレ社製;商品名PVA
−117)3部と部分ケン化ポリビニルアルコール(ク
ラレ社製;商品名PVA−217EE)12部とを分散
させ、90℃まで昇温して溶解させた後、70℃まで冷
却した。これに酢酸ビニルモノマー100部と重合開始
剤としての過酸化水素0.5部を連続滴下することによ
り、蒸発残分40%、20℃粘度35,000cps
(BH型回転粘度計10rpm)のエマルジョンを得
た。 ・エマルジョン接着剤組成物の調整 表1に示す可塑剤を、それぞれの接着剤組成物の最低造
膜温度が0℃となるように配合した。各可塑剤の化学名
は次の通りである。
【0019】H−4644(第一工業製薬社製,商品
名):ポリエチレングリコールモノフェニルエーテル
(一般式〔1〕においてmが1〜3である) PHP(四日市合成社製,商品名) :ポリプロピレン
グリコールモノフェニルエーテル(一般式〔2〕におい
てnが1〜3である) CS−12(チッソ社製,商品名) :2,2,4-トリメチ
ルペンタンジオール-1,3- モノイソブチレート DBP :フタル酸ジブチ
ル ・エマルジョン接着剤組成物の評価 粘度及び構造粘性指数 エマルジョン接着剤組成物を20℃に調温後、BM型回
転粘度計を用いて2,10,20rpmにおける各粘度
を測定し、2rpmと20rpmの粘度比を構造粘性指
数とした。結果を表1に示した。 垂れ性の評価 パーティクルボード(日本ノボパン社製)上に直径10
cmの円筒枠を置き、その中に各エマルジョン接着剤組
成物140gを入れた後、円筒枠を抜き去り、直ちにボ
ードを垂直に保持し、この時点を起点として各エマルジ
ョン接着剤組成物が垂れた長さを測定した。結果を表1
に併せて示した。
【0020】なお、パーティクルボードと各エマルジョ
ン接着剤組成物は、予め20℃,65%RHの恒温恒湿
室にて24時間放置したものを使用し、評価もこの雰囲
気下で行った。 接着力の評価 JIS K 6804に準じて試験片を作製し、常態接
着力及び耐水接着力を測定した。結果を表1に併せて示
した。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の作用・効果】表1からも明らかな通り、本発明
に用いられるポリエチレングリコールモノフェニルエー
テル、ポリプロピレングリコールモノフェニルエーテル
は、従来多用されていたフタル酸ジブチルに比べて可塑
化効率が高く、配合量が少なくてすみ、従って粘度上昇
も小さく、また耐水接着力も高いレベルに維持できるも
のと考えられる。
【0023】一方、構造粘性指数はフタル酸ジブチル配
合品に比べてやや小さいにも係わらず、垂れ性の評価で
は優れた結果が得られることがわかる。即ち、本発明に
より、建築内装工事等において木質の天井パネルや壁パ
ネルを接着剤を用いて施工する場合に、天井面や壁面に
塗布するに好適な酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤
組成物が提供できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸ビニル樹脂系エマルジョン中の樹脂
    分100重量部に対して、ポリエチレングリコールモノ
    フェニルエーテル又は/及びポリプロピレングリコール
    モノフェニルエーテルを5〜15重量部配合することを
    特徴とする、木質天井パネル又は木質壁パネル施工用接
    着剤組成物。
JP15215192A 1992-06-11 1992-06-11 木質天井パネル又は木質壁パネル施工用接着剤組成物 Pending JPH05339549A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001072952A (ja) * 1999-09-06 2001-03-21 Showa Highpolymer Co Ltd 紙工用接着剤及びその製法
JP2002097331A (ja) * 2000-09-20 2002-04-02 Kuraray Co Ltd 水性エマルジョン組成物
KR100445690B1 (ko) * 2001-11-26 2004-08-21 장상준 앨범식 폼스틱 패널을 위한 이형 접착제 및 이를 이용한패널

Cited By (4)

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