JPH05339240A - テトラヒドロイソキノリンアミド誘導体 - Google Patents

テトラヒドロイソキノリンアミド誘導体

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JPH05339240A
JPH05339240A JP17011392A JP17011392A JPH05339240A JP H05339240 A JPH05339240 A JP H05339240A JP 17011392 A JP17011392 A JP 17011392A JP 17011392 A JP17011392 A JP 17011392A JP H05339240 A JPH05339240 A JP H05339240A
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JP
Japan
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group
tetrahydroisoquinoline
phenyl
compound
formula
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Application number
JP17011392A
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English (en)
Inventor
Toshiyasu Mase
年康 間瀬
Koichi Kubota
浩一 窪田
Hiroshi Hara
弘 原
Kenichi Tomioka
健一 富岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) 【化1】 [式中,R1〜R7の各記号は下記の意味を有する。 R1 :低級アルキル基,低級アルコキシ基,シクロアル
キル基,シクロアルキルオキシ基,フェニル基又はフェ
ノキシ基 R2 :置換されていてもよいベンジル基,ベンズヒドリ
ル基,ベンズヒドリルメチル基,フェニル基,シクロア
ルキル基又はシクロアルキルメチル基 R3〜R7: 同一又は異なって水素原子,低級アルキル
基,低級アルコキシ基,ハロゲン原子,ニトロ基,アミ
ノ基,トリハロゲノメチル基,水酸基,低級アルキルカ
ルボニル基,低級アルキルカルボニルオキシ基又はシア
ノ基]で示されるテトラヒドロイソキノリンアミド誘導
体またはその立体異性体。 【効果】 タキキニン拮抗作用を有し,喘息,慢性気管
支炎等の治療に有用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,タキキニン(tach
ykinins)拮抗作用を有する新規なテトラヒドロ
イソキノリンアミド誘導体及びその立体異性体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】タキキニンは,10個程度のアミノ酸か
らなる一群の神経ペプチドである。タキキニンの生理活
性作用は,平滑筋収縮,血圧降下,血管透過性亢進など
多岐にわたっており,その放出により気管支の収縮や気
道の炎症などの気道病変,肥満細胞からのヒスタミンの
遊離などを惹起することが知られている。
【0003】タキキニン拮抗薬としていくつかの化合物
が報告されているが,そのほとんどがペプチドであり,
それらはタキキニン受容体(レセプター)に作用するこ
とにより拮抗作用を発現するものである。従来,ほ乳類
に存在するタキキニン受容体として,サブスタンスP,
ニューロキニンA及びニューロキニンBが知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は,タキ
キニン拮抗作用,特にサブスタンスP拮抗作用,ニュー
ロキニンA拮抗作用,ニューロキニンB拮抗作用などの
薬理活性を有する新規かつ有用なテトラヒドロイソキノ
リンアミド誘導体並びにその立体異性体を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち,本発明は,一
般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】[式中,R1 〜R7 の各記号は下記の意味
を有する。 R1 :低級アルキル基,低級アルコキシ基,シクロアル
キル基,シクロアルキルオキシ基,フェニル基又はフェ
ノキシ基 R2 :置換されていてもよいベンジル基,ベンズヒドリ
ル基,ベンズヒドリルメチル基,フェニル基,シクロア
ルキル基又はシクロアルキルメチル基 R3 〜R7 :同一又は異なって,水素原子,低級アルキ
ル基,低級アルコキシ基,ハロゲン原子,ニトロ基,ア
ミノ基,トリハロゲノメチル基,水酸基,低級アルキル
カルボニル基,低級アルキルカルボニルオキシ基又はシ
アノ基]で示されるテトラヒドロイソキノリンアミド誘
導体又はその立体異性体に関する。以下,上記一般式
(I)についてさらに詳細に説明する。
【0008】なお,本明細書の一般式の定義において
「低級」なる用語は,特に断らない限り,炭素数が1乃
至6個の直鎖又は分岐状の炭素鎖を意味する。従って,
「低級アルキル基」,「低級アルキルカルボニル基」,
「低級アルキルカルボニルオキシ基」の「低級アルキル
基」としては,具体的には例えばメチル基,エチル基,
プロピル基,イソプロピル基,ブチル基,イソブチル
基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル
基,イソペンチル基,ネオペンチル基,tert−ペン
チル基,1−メチルブチル基,2−メチルブチル基,,
1,2−ジメチルプロピル基,ヘキシル基,イソヘキシ
ル基,1−メチルペンチル基,2−メチルペンチル基,
3−メチルペンチル基,1,1−ジメチルブチル基,
1,2−ジメチルブチル基,2,2−ジメチルブチル
基,1,3−ジメチルブチル基,2,3−ジメチルブチ
ル基,3,3−ジメチルブチル基,,1−エチルブチル
基,2−エチルブチル基,1,2,2−トリメチルプロ
ピル基,1,2,2−トリメチルプロピル基,1−エチ
ル−1−メチルプロピル基,1−エチル−2−メチルプ
ロピル基等が挙げられる。
【0009】また,「低級アルコキシ基」としては,メ
トキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,イソプロポキシ
基,ブトキシ基,イソブトキシ基,sec−ブトキシ
基,tert−ブトキシ基,ペンチルオキシ(アミルオ
キシ)基,イソペンチルオキシ基,tert−ペンチル
オキシ基,ネオペンチルオキシ基,2−メチルブトキシ
基,1,2−ジメチルプロポキシ基,1−エチルプロポ
キシ基,ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
【0010】「シクロアルキル基」,「シクロアルキル
メチル基」,「シクロアルキルオキシ基」の「シクロア
ルキル基」としては,炭素数が3〜8個のものが好適で
あり,具体的にはシクロプロピル基,シクロブチル基,
シクロペンチル基,シクロヘキシル基,シクロヘプチル
基,シクロオクチル基等である。また,「ハロゲン原
子」としては,フッ素原子,塩素原子,臭素原子等が好
適であり,「トリハロゲノメチル基」はメチル基の3個
の水素原子が,上記「ハロゲン原子」のいずれかで置換
された基を意味する。
【0011】一般式(I)の化合物は,不斉炭素原子に
基づく光学異性体が存在する。また,本化合物の中には
シクロヘキサン環に基づくシス−,トランス−幾何異性
体が存在することがある。従って,本発明はこれらの立
体異性体の分離されたものおよび混合物を包含する。更
に本発明には,一般式(I)の化合物の水和物,各種溶
媒和物及び結晶多形のもの等が含まれる。 (製造法)一般式(I)で示される化合物は,つぎの反
応式で示される方法によって製造することができる。
【0012】
【化3】
【0013】(上記式中,R1 〜R7 の各記号は前記の
意味を有する。)本発明化合物である一般式(I)で示
されるアミド化合物は,一般式(Ia)で示される1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体又はその
塩と,一般式(II)で示されるカルボン酸又はその反応性
誘導体とを,常法によってアミド化することによって製
造することができる。
【0014】化合物(II)の反応性誘導体としては酸クロ
ライド,酸ブロマイドの如き酸ハライド;酸アジド;1
−ヒドロキシベンゾトリアゾールや1−ヒドロキシスク
シンイミド等との活性エステル;対称型酸無水物;アル
キル炭酸,p−トルエンスルホン酸等との混合酸無水物
等が挙げられる。化合物(II)を遊離のカルボン酸又は活
性エステルで反応させるときは,ジシクロヘキシルカル
ボジイミド,1,1′−カルボニルジイミダゾール,ジ
フェニルホスホリルアジド(DPPA)やジエチルホス
ホリルシアニド等の縮合剤の存在下に実施してもよい。
【0015】反応条件は原料化合物,殊に化合物(II)の
反応性誘導体の種類によって若干異なるが,ピリジン,
テトラヒドロフラン,ジオキサン,エーテル,N,N−
ジメチルホルムアミド,ベンゼン,トルエン,キシレ
ン,メチレンクロライド,ジクロルエタン,クロロホル
ム,酢酸エチル,アセトニトリル等反応に不活性な有機
溶媒中,原料化合物(Ia),(II)を等モル乃至原料化
合物(II)を過剰モルを用いて反応させるのが有利であ
る。反応性誘導体の種類によって,あるいは原料化合物
(Ia)の塩を用いる場合など,反応に際し,トリメチ
ルアミン,トリエチルアミン,ピリジン,ピコリン,ル
チジン,ジメチルアニリン,N−メチルモルホリン等の
有機塩基,炭酸カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸水素ナ
トリウム,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム等の無機
塩基などの塩基の存在下に実施するのが有利な場合があ
る。なお,ピリジンは溶媒を兼ねることもできる。反応
温度は反応性誘導体の種類によって異なり,適宜設定さ
れる。なお,原料化合物(Ia)は,下記に示す方法に
より製造することができる。
【0016】
【化4】
【0017】まず,β−フェネチルアミン誘導体又はそ
の塩(III) と安息香酸又はその反応性誘導体(IV)とを,
前記アミド化の常法と同様にして反応させ,安息香酸ア
ミド誘導体(V)を製造する。次いで Bischler-Napier
alski の3,4−ジヒドロイソキノリン合成の常法とし
て知られる方法により,3,4−ジヒドロイソキノリン
誘導体(Ib)を製造するが,本反応においては,化合
物(V)をキシレン,ベンゼン,トルエン等の反応に不
活性な溶媒中,五酸化リンや塩化亜鉛の如き脱水剤で処
理して化合物(Ib)を合成することができる。反応は
常温でも進行するが,加熱下で行うことが好ましい。こ
の様にして得られた,3,4−ジヒドロイソキノリン誘
導体(Ib)を還元することにより,本発明化合物の原
料化合物である,1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン誘導体(Ia)を得ることができる。
【0018】還元処理は,水素化ホウ素ナトリウム等の
金属水素化物や金属水素化錯体などの還元剤による還元
を用いることができ,反応は,常法により,無溶媒また
は必要に応じエタノール,メタノール,エーテル,テト
ラヒドロフラン,ジオキサン,ジグリム,ベンゼン,ヘ
キサメチルホスホリックトリアミドなどの反応に不活性
な溶媒中で行われる。反応混合物から,生成物を単離,
精製するには,常法による溶媒抽出,濃縮,再結晶,ク
ロマトグラフィー等が適宜用いられる。
【0019】
【発明の効果】上記一般式(I)で示される化合物は,
タキキニン拮抗作用,特にサブスタンスP拮抗作用,ニ
ューロキニンA拮抗作用,ニューロキニンB拮抗作用な
どの薬理活性を有しているため,タキキニン介在性疾
患,例えば,喘息,鼻炎,咳,慢性気管支炎などの呼吸
器疾患;結膜炎,春季カタルなどの眼疾患;接触性皮膚
炎,アトピー性皮膚炎,じんま疹,その他の湿疹様皮膚
炎などの皮膚疾患;慢性関節リウマチなどの炎症性疾
患;糖尿病の神経症,リウマチ性疼痛,片頭痛,頭痛,
歯痛,癌性疼痛,上気道炎等の疼痛など各種疾患に伴う
疼痛などの治療または予防に有用である。
【0020】(薬理作用)一般式(I)の化合物が優れ
たタキキニン拮抗作用を示すことは,下記の試験方法に
より確認された。 試験方法:サブスタンスP受容体拮抗作用
【0021】ハートレー系雄性モルモット(550−8
50g)を頭部打撲及び脱血により致死させ,回腸を摘
出した。長さ約2cmの標本を作製し,95%O
5%CO の混合ガスを通気させた37℃のTyro
de液を含む内容積10mlのMagnus槽内に静止
張力1.0gで懸垂した。なお,内因性のアセチルコリ
ン,ヒスタミン,プロスタグランディンの関与を除くた
め,アトロピン(5×10−6M),メピラミン(5×
10−6M),インドメタシン(5×10−6M)を含
むTyrode液を用いた。張力が安定した約90分後
から,サブスタンスP(10−8M)15分間隔で繰り
返し作用させた。サブスタンスPによる収縮高が一定し
た後,種々濃度の薬物を加え10分間インキュベ−ト
し,再度サブスタンスPを作用させた。薬物を加える直
前2回の収縮高をコントロールとし,薬物による抑制率
を求めた。薬物の抑制作用曲線から50%抑制率(IC
50)をプロビット法により求めた。
【0022】治療のためにこの発明の化合物(I)は,
通常使用される有機もしくは無機固体状もしくは液状賦
形剤のような製薬学的に許容される担体と混合した医薬
製剤の形で使用される。医薬製剤はカプセル剤,錠剤,
丸剤,顆粒剤,散剤,細粒剤,経口用液剤,懸濁液,乳
剤,注射剤,坐剤,吸入剤,点眼剤,眼軟膏,経皮用液
剤,軟膏剤,経皮用貼付剤,経粘膜液剤,経粘膜貼付剤
などの経口,非経口の製剤として調製される。所望に応
じて上記製剤中に助剤,安定剤,湿潤剤または乳化剤,
緩衝液およびその他の通常使用される添加剤が含まれて
いてもよい。投与量は症状,投与対象の年令,性別等を
考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
【0023】例えば,経口投与のための固体組成物とし
ては,錠剤,散剤,顆粒剤等が含まれる。このような固
体組成物においては,1種類またはそれ以上の活性物質
が,不活性な希釈剤,例えば乳糖,マニトール,ブドウ
糖,ヒドロキシプロピルセルロース,微結晶セルロー
ス,デンプン,ポリビニルピロリドン,メタケイ酸アル
ミン酸マグネシウムと混合される。組成物は,常法に従
って,不活性な希釈剤以外の添加剤,例えばステアリン
酸マグネシウムのような潤滑剤や繊維素グリコール酸カ
ルシウムのような崩壊剤,ラクトースのような安定化
剤,グルタミン酸またはアスパラギン酸のような溶解補
助剤を含有していてもよい。錠剤または丸剤は必要によ
り白糖,ゼラチン,ヒドロキシプロピルセルロース,ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースフタレートなどの胃
溶性あるいは腸溶性物質のフィルムで被覆してもよい
し,また2以上の層の被覆を施してもよい。さらにゼラ
チンのような吸収されうる物質のカプセルとしてもよ
い。
【0024】経口投与のための液体組成物は,薬剤的に
許容される乳濁剤,溶液剤,懸濁剤,シロップ剤,エリ
キシル剤等を含み,一般的に用いられる不活性な希釈
剤,例えば精製水,エタノールを含む。この組成物は不
活性な希釈剤以外に湿潤剤,懸濁剤のような補助剤,甘
味剤,風味剤,芳香剤,防腐剤を含有していてもよい。
経口投与のためのその他の組成物としては,一つまたは
それ以上の活性物質を含み,それ自体公知の方法により
処方されるスプレー剤が含まれる。
【0025】本発明による非経口投与のための注射剤と
しては,無菌の水性または非水性の溶液剤,懸濁剤とし
ては,例えば注射用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。
非溶性の溶液剤,懸濁剤,乳濁剤を包含する。水性の溶
液剤,懸濁剤としては,例えばプロピレングリコール,
ポリエチレングリコール,オリーブ油のような植物油,
エタノールのようなアルコール類,ポリソルベート80
等がある。このような組成物は,さらに防腐剤,湿潤
剤,乳化剤,分散剤,安定化剤(例えば,ラクトー
ス),溶解補助剤(例えば,グルタミン酸,アスパラギ
ン酸)のような補助剤を含んでもよい。これらは例えば
バクテリア保留フィルターを通す濾過,殺菌剤の配合ま
たは照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固
体組成物を製造し,使用前に無菌水または無菌の注射用
溶媒に溶解して使用することもできる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を掲記し,本発明を詳細に説明
する。なお,実施例の原料化合物には新規な化合物も含
まれており,その入手方法を参考例に示す。
【0027】参考例1 3−メトキシフェネチルアミン1.5g,トリエチルア
ミン1.1g,メチレンクロライド10mlの混液に,
−30℃以下で,安息香酸クロライド1.4gとメチレ
ンクロライド5mlの溶液を加え,室温で2時間撹拌し
た。反応液に酢酸エチル200mlを加え,希塩酸,
水,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液,水で洗った後,無
水硫酸マグネシウムで乾燥し,減圧濃縮して N−2−
(3−メトキシフェニル)エチル安息香酸アミド2.8
6gを得た。このものをキシレン30mlに溶解し,次
いで,大過剰の五酸化燐を加え,130℃で3時間撹拌
した,溶媒を傾斜して除き,残渣をトルエンで洗った後
適当量の氷を加えた後,酢酸エチル100mlを加え,
氷冷下粒状の水酸化ナトリウムを大過剰加え液性をアル
カリとした。有機層を取り水洗し,無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し,減圧濃縮して 6−メトキシ−1−フェニ
ル−3,4−ジヒドロイソキノリン1gを得た。このも
のをエタノール10mlに溶解し,水素化ホウ素ナトリ
ウム1gを加え,室温で一夜撹拌した。反応液より溶媒
を減圧下に除き,酢酸エチル100mlを加え,水洗
し,無水硫酸マグネシウムで乾燥し,減圧濃縮し,得ら
れた残留物を 2−プロパノールより再結晶して6−メ
トキシ−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン0.52gを得た。
【0028】理化学的性状 融点 84〜85℃ 同様にして以下の参考例2〜5の化合物を得た。
【0029】参考例2 1−(4−メトキシ)フェニル−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン
【0030】理化学的性状 融点 82〜83℃
【0031】参考例3 1−(3,4−ジメトキシ)フェニル−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン
【0032】理化学的性状 融点 107℃
【0033】参考例4 1−(4,4−ジクロロフェニル)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン
【0034】理化学的性状 融点 109℃ マススペクトル:m/z 278,280,282(M
+ ) 核磁気共鳴スペクトル:(CDCl3 ) δ:2.60〜3.05(2H,m),3.10〜3.
40(2H,m),5.60(1H,s),6.72
(1H,d,J=6.4Hz),6.95〜7.55
(6H,m)
【0035】参考例5 1−(2,4−ジクロロフェニル)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン
【0036】理化学的性状 マススペクトル:m/z 278,280,282(M
+ ) 核磁気共鳴スペクトル:(CDCl3 ) δ:2.70〜3.00(2H,m),3.00〜3.
30(2H,m),5.60(1H,s),6.72
(1H,d,J=7.9Hz),6.85〜7.40
(5H,m),7.43(1H,d,J=2.0Hz)
【0037】実施例1 N−t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラニン3
00mg, 6,7−ジメトキシ−1−フェニル−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン270mg,酢
酸エチル15mlの混液に,氷冷下,1−ヒドロキシベ
ンゾトリアゾール150mg,ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド230mgを加え,室温で一夜撹拌した。反応
液に酢酸エチル100mlを加え,不溶物を濾過して除
き,濾液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液,水で洗い,
無水硫酸マグネシウムで乾燥し,減圧濃縮した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し,トルエ
ン−酢酸エチル=9:1の混液で溶出して,2−(N−
t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラニル)−
6,7−ジメトキシ−1−フェニル−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン280mgを得た。
【0038】理化学的性状 マススペクトル:m/z 517[(M+1)+ ] 同様にして,以下の実施例2〜10の化合物を得た。
【0039】実施例2 2−(N−t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン
【0040】理化学的性状 マススペクトル:m/z 456(M+
【0041】実施例3 2−(N−t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)−6,7,−ジメトキシ−1−フェニル−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
【0042】理化学的性状 マススペクトル:m/z 517[(M+1)+
【0043】実施例4 2−(N−t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)−1−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン
【0044】理化学的性状 マススペクトル:m/z 486(M+
【0045】実施例5 2−(N−t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)−1−(2−メトキシフェニル)−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン
【0046】理化学的性状 マススペクトル:m/z 486(M+
【0047】実施例6 2−(N−t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)−1−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
【0048】理化学的性状 マススペクトル:m/z 516(M+
【0049】実施例7 2−(N−t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン
【0050】理化学的性状 元素分析値(C293023 Cl2 として) C(%) H(%) N(%) Cl(%) 理論値 66.29 5.75 5.33 13.49 実験値 66.08 5.67 5.30 13.56 マススペクトル:m/z 524,526,528(M
+
【0051】実施例8 2−(N−t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン
【0052】理化学的性状 元素分析値(C293023 Cl2 として) C(%) H(%) N(%) Cl(%) 理論値 66.29 5.75 5.33 13.49 実験値 66.08 5.78 5.29 13.22 マススペクトル:m/z 524,526,528(M
+
【0053】実施例9 2−(N−t−ブトキシカルボニル−L−チロシル)−
1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン
【0054】理化学的性状 マススペクトル:m/z 473[(M+1)+
【0055】実施例10 2−(N−t−ブトキシカルボニル−O−メチル−L−
チロシル)−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン
【0056】理化学的性状 マススペクトル:m/z 487[(M+1)+
【0057】以下,表1〜5に,上記参考例及び実施例
により得られた化合物の化学構造式を掲記する。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】
【表5】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 [式中,R1 〜R7 の各記号は下記の意味を有する。 R1 :低級アルキル基,低級アルコキシ基,シクロアル
    キル基,シクロアルキルオキシ基,フェニル基又はフェ
    ノキシ基 R2 :置換されていてもよいベンジル基,ベンズヒドリ
    ル基,ベンズヒドリルメチル基,フェニル基,シクロア
    ルキル基又はシクロアルキルメチル基 R3 〜R7 :同一又は異なって,水素原子,低級アルキ
    ル基,低級アルコキシ基,ハロゲン原子,ニトロ基,ア
    ミノ基,トリハロゲノメチル基,水酸基,低級アルキル
    カルボニル基,低級アルキルカルボニルオキシ基又はシ
    アノ基]で示されるテトラヒドロイソキノリンアミド誘
    導体又はその立体異性体。
JP17011392A 1992-06-04 1992-06-04 テトラヒドロイソキノリンアミド誘導体 Pending JPH05339240A (ja)

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