JP2002505685A - α1aアドレナリン受容体拮抗薬 - Google Patents

α1aアドレナリン受容体拮抗薬

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JP2002505685A JP50478399A JP50478399A JP2002505685A JP 2002505685 A JP2002505685 A JP 2002505685A JP 50478399 A JP50478399 A JP 50478399A JP 50478399 A JP50478399 A JP 50478399A JP 2002505685 A JP2002505685 A JP 2002505685A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ある種の新規化合物および該化合物の誘導体;それらの合成;ならびにそれらのα1aアドレナリン受容体拮抗薬としての使用に関する。該化合物の一つの利用分野は、良性前立腺過形成の治療におけるものである。該化合物は、同時に低血圧を引き起こすことなく、α1a受容体サブタイプ豊富な平滑筋組織を弛緩させる能力において選択的である。そのような組織の一つは、尿道の内壁層周囲に認められる。従って、本発明の化合物の一つの用途は、尿の流れの障害を緩和することで、良性前立腺過形成を患う男性に対して急性の症状緩和をもたらすことにある。本発明の化合物の別の用途は、ヒト5−αレダクターゼ阻害化合物と併用することで、良性前立腺過形成の影響を急性および慢性の両方で緩和することによって得られるものである。

Description

【発明の詳細な説明】 α1aアドレナリン受容体拮抗薬 発明の属する技術分野 本発明は、α1aアドレナリン受容体拮抗薬としての新規化合物および該化合 物の誘導体、それらの合成およびそれらの使用に関する。詳細には、本発明の化 合物は、良性前立腺過形成(BPH)の治療に有用である。発明の背景 ヒトアドレナリン受容体は、αアドレナリン受容体およびβアドレナリン受容 体という2種類の広い種類に分類される統合膜たんぱく質である。いずれの種類 も、カテコールアミン類、ノルエピネフリンおよびエピネフリンの結合に対する 末梢交感神経系の作用に介在する。 ノルエピネフリンは、アドレナリン作働性神経末端によって産生され、エピネ フリンは副腎髄質によって産生される。これら化合物に対するアドレナリン受容 体の結合親和性が、上記の分類の一つの根拠となっている。すなわち、α受容体 はエピネフリンよりノルエピネフリンと強力に結合し、合成化合物イソプロテレ ノールよりかなり強力に結合する。これらホルモンの 結合親和性は、β受容体については逆となる。多くの組織で、α受容体活性化に よって誘発される平滑筋収縮などの機能的応答は、β受容体結合誘発の応答とは 逆である。 後に、α受容体とβ受容体の間の機能的区別は、各種動物および組織源からの それら受容体の薬理的特性決定によって、さらに強調され、詳細に把握されるよ うになった。その結果、αおよびβアドレナリン受容体はさらに、α1、α2、 β1およびβ2のサブタイプに細分された。α1受容体とα2受容体の間の機能 的相違は明らかになっており、これら2種類のサブタイプ間で選択的結合を示す 化合物が開発されている。 αアドレナリン受容体についての背景に関しては、ルフォロの著作に記載があ り(Robert R.Ruffolo,Jr..,α-Adrenoreceptors:Molecular Biology,Bioche mistry and Pharmacology ,(Progress in Basic and Clinical Pharmacology s eries,Karger,1991)、その著作では、α1/α2下位分類の根拠、分子生物 学、信号伝達(G蛋白相互作用とそれの重要な部位の位置ならびにαアドレナリ ン受容体の3’末端から離れたリガンドの結合活性)、作働薬の構造−活性相関 、受容体の機能ならびにαアドレナリン受容体親和性を示す化合物につ いての治療上の応用分野について記載されている。 動物組織からのα受容体サブタイプのクローニング、配列決定および発現によ り、α1受容体はα1d(以前はα1aまたは1a/1dと称されていたもの) 、α1bおよびα1a(以前はα1cと称されていたもの)のサブタイプにさら に細分されるようになった。各α1受容体サブタイプは、それ自体の薬理的・組 織的特異性を示す。「α1a」という呼称は、以前の命名法(1995 Receptor an d Ion Channel Nomenclature Supplement;Watson and Girdlestone,1995)で記 載のような旧呼称「α1c」クローニングサブタイプについて、IUPHAR命 名委員会が最近承認した名称である。このサブタイプを指すのに、本願では一貫 して、α1aという呼称を用いる。同時に、以前α1aと称されていた受容体は α1dを名称を変えた。本願では一貫して、新しい命名法を用いる。本明細書で は、これらのα1受容体サブタイプを発現する安定な細胞系について言及する。 しかしながら、これら細胞系は、古い命名法でATCC(the American Type Cu lture Collection)に寄託されている。α1アドレナリン受容体サブタイプの分 類についての総説が、マイケルらの著作にある(Martin C.Michel,et al., Naunyn-Schmiedeberg's Arch.Pharmacol.(1995)352:1-10)。 αアドレナリン受容体サブタイプにおける相違は、病態生理学的状態に関連す るものである。良性前立腺肥大症またはBPHとも称される良性前立腺過形成は 、代表的には50歳を超えた男性が患い、加齢に伴って重くなる病気である。そ の状態の症状には、排尿困難の亢進、性的機能障害などがあるが、これらに限定 されるものではない。これらの症状は、前立腺の肥大または過形成によって誘発 される。前立腺が大きくなるに連れて、それが男性の尿道を流れる液体の自由な 流れを妨害する。同時に、肥大した前立腺のノルアドレナリン性神経刺激増加に より、膀胱頚部および尿道のアドレナリン性緊張が高くなって、さらに尿道を通 る尿の流れが制限される。 良性前立腺過形成では、主要原因物質として、男性ホルモン5α−ジヒドロテ ストステロンが確認されている。男性の睾丸が継続的に5α−ジヒドロテストス テロンを産生することで、男性の一生を通じて前立腺が徐々に成長する。50歳 を超えると、多くの男性で、この肥大した前立腺が尿道を塞いで、上記のような 病状が生じるようになる。 以上にまとめた機序の説明から、多くの場合で逆に、BPH の悪性進行を抑制する上で有効な薬剤が最近開発されるようになった。そのよう な薬剤の最も進んだものには、メルク社(Merck & Co.,Inc)製品PROSCAR (登録商標;フィナステリド)がある。この化合物の効果は、テストステロンを 5α−ジヒドロステロンに変換する酵素であるテストステロン5−αレダクター ゼを阻害して、前立腺の肥大速度を低下させ、多くの場合前立腺を小さくすると いうものである。 PROSCAR(登録商標)などの薬剤の開発は、BPHの長期抑制に道を開 くものである。しかしながら、その症状の長時間をかけた進行から明らかなよう に、その症状を退行させることも短時間ではできない。そこでしばらくの間、B PHを患う男性はその症状に苦しむことになり、実際には、それら薬剤が十分迅 速に作用するという希望を失うこともあり得る。 この問題に対しての一つの解決法は、急性の症状緩和をもたらすことで比較的 作用の遅い治療薬を補う医薬的に活性な化合物を確認することである。α1アド レナリン受容体に結合して、上記疾患によるアドレナリン性緊張の増加を低減す ることで、下部尿路組織の症状緩和を誘発する薬剤は、上記活性についての優れ た候補剤となると考えられる。そうすると、そのような 薬剤の一つに、EP0204597で前立腺過形成の症例において排尿を誘発す ると報告されているアルフゾシンがある。同様に、WO 92/0073には、 テトラゾシンのR(+)エナンチオマーがα1サブタイプのアドレナリン受容体 に結合する選択的能力か報告されている。さらにWO 92/161213には 、5α−レダクターゼ阻害性化合物とα1−アドレナリン受容体遮断薬(テラゾ シン、ドキサゾシン、プラゾシン、ブナゾシン、インドラミン、アルフゾシン) との組み合わせが開示されている。しかしながら、これら化合物のα1d、α1 bまたはα1aサブタイプ特異性に関するデータは、そのデータおよびBPH治 療へのそれの妥当性が不明であるために、提供されていない。BPHに対する現 在の治療法は、プラゾシン(Minipress,Pfizer)、テラゾシン(Hytrin,Abbot t)またはドキサゾシンメシレート(Cardura,Pfizer)などの既存の非選択的α 1拮抗薬を用いるものである。これらの非選択的拮抗薬には、例えば低血圧およ び失神など、末梢血管系でのα1d受容体およびα1b受容体の拮抗作用に関連 する副作用がある。 ヒトα1aアドレナリン受容体(ATCC CRL11140)の最近のクロ ーニングおよびクローニングヒトα1a受容体を 利用したスクリーニングアッセイの使用により、ヒトα1aアドレナリン受容体 と特異的に相互作用する化合物を確認することができる。[1994年4月14 日公開のPCT国際出願公開WO 94/08040号および1994年5月2 6日公開のWO 94/10989号]。本特許の開示内容に開示のように、ク ローニングヒトα1aアドレナリン受容体およびヒトα1a受容体に結合する化 合物を確認するための方法により、BPH治療に有用な選択的ヒトα1aアドレ ナリン受容体拮抗薬を確認することが可能となった。本特許の開示内容は、ヒト α1a受容体に選択的に結合する新規化合物を開示するものである。それらの化 合物について、他のヒトα1受容体サブタイプへの結合も調べ、さらには他の種 類の受容体(例:α2)に対する逆スクリーニングを行うことで、ヒトα1aア ドレナリン受容体に対する本発明の化合物の特異性を決定することにある。 そこで本発明の目的は、α1aアドレナリン受容体に結合する化合物を確認す ることにある。本発明のさらに別の目的は、α1aアドレナリン受容体の拮抗薬 として作用する化合物を確認することにある。本発明のさらに別の目的は、動物 、好ましくは哺乳動物、特にヒトにおけるBPHの治療に有用な薬剤で あるα1aアドレナリン受容体拮抗薬化合物を確認することにある。本発明のさ らに別の目的は、動物、好ましくは哺乳動物、特にヒトにおける下部尿路組織を 弛緩させる上で有用なα1aアドレナリン受容体拮抗薬を確認することにある。 本発明の化合物がα1aアドレナリン受容体拮抗薬であることが認められてい る。従って本発明の化合物は、哺乳動物におけるBPH治療で有用である。さら に、本発明のα1aアドレナリン受容体拮抗薬が、哺乳動物における下部尿路組 織弛緩にも有用であることが認められている。発明の概要 本発明は、良性前立腺過形成(BPH)によって生じる尿閉塞治療用の化合物 を提供するものである。該化合物はナノモルの濃度およびナノモルより低い濃度 で、ヒトα1aアドレナリン受容体と拮抗するが、α1dおよびα1bヒトアド レナリン受容体ならびに多くの他のG蛋白結合受容体に対しては1/10以下の 低い親和性しか示さない。本発明は、末梢アドレナリン遮断に関係する副作用が 低減するという、非選択的α1アドレナリン拮抗薬に勝る長所を有する。そのよ うな副作用には、低血圧、失神、傾眠などがある。本発明の化合物は以下の構造 を 有し、該化合物の医薬的に許容される塩も含まれる。 式中、 Qは以下のものから選択され;1は、未置換、モノ置換または多置換のフェニルであって、該フェニルの置 換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R72、NR7COR19 、NR7CON(R192、NR7SO219、NR7SO2N(R192、OR6、( CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72またはC1-4アルキルから選 択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換または多置換のピリジル、ピラジ ニル、チエニル、チアゾリル、フラニル、キナゾリニルまたはナフチルであって 、ピリジル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、フラニル、キナゾリニルまた はナフチル上の置換基が独立に、CF3、シアノ、ニトロ、アミノ、(CH20- 4 CO27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4SO2N(R72、(C H20-4SO26、フェニル、OR6、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シ クロアルキルから選択されるものから選択され; E、G、LおよびMはそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロア ルキル、(CH20-4OR6、(CH20-4N(R72、(CH20-4CN、( CH20-4CF3、(CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72、(C H20-4SO27または(CH20-4SO2N(R72から選択され; Jは、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH21-4OR6、( CH21-4N(R72、(CH21-4CN、(CH20-4CF3、(CH20-4 CO27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4SO27または(CH2 0-4SO2N(R72から選択され; R2は独立に、水素、C1-8アルキル、C4-8シクロアルキル、(CH20-4C O27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4COR7、(CH22-4O R6、(CH21-4CF3、(CH20-4SO27、(CH20-4SO2N(R72 または(CH21-4CNから選択され; R3、R8、R9、R10、R14、R15およびR16はそれぞれ独立に、水素、C1-8 アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH22-4OR6または(CH20-4CF3 から選択され; R4は、水素、(CH20-4COR6、(CH20-4CN、(CH20-4CF3 、(CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4SO26 または(CH20-4SO2N(R72から選択され; R5は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH21-4OR6また は(CH20-4CF3から選択され; R6は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキルまたは(CH20-4CF3 から選択され; R7およびR19はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C4-8シクロアルキ ルまたは(CH21-4CF3から選択され; R11およびR12はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキルまたはC3-8シクロア ルキルから選択され; R13は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH22-4OR6、 OR6または(CH20-4CF3から選択され; R18は、水素;C1-8アルキル;C3-8シクロアルキル;(CH21-4OR6; (CH20-4CF3;未置換、モノ置換または多置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、CO27、OR6 、(CH20-4CON(R72、(CH20-4CO27またはC1-4アルキルか ら選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換または多置換のピリジル、ピ ラジニル、チエニル、フラニルまたはナフチルであって、ピリジル、ピラジニル 、チエニル、フラニルまたはナフチル上の置換基が独立に、CF3、フ ェニル、OR6、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロアルキルから選択 されるものから選択され; R20は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH20-4OR6ま たは(CH20-4CF3から選択され; WはOまたはNR11であり; R26は、水素またはOR28から選択され; R28は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH22-4OR6ま たは(CH20-4CF3から選択され; Xは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、( CH20-4OR6または(CH20-4CF3から選択され; m、pおよびqはそれぞれ独立に0〜3の整数であり;ただし、qが0の場合 R26は水素であり; n、o、sおよびtはそれぞれ独立に0〜4の整数である。 本発明の第1の実施態様には、下記式の構造を有する化合物および該化合物の 医薬的に許容される塩がある。 式中、 R4は、(CH20-4COR6、(CH20-4CN、(CH20-4CF3、(C H20-4CO27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4SO26または (CH20-4SO2N(R72から選択され; R13は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH22-4OR6ま たは(CH20-4CF3から選択され; 他の変数はいずれも、上記で定義した通りである。 本発明の第2の実施態様には、下記式の構造を有する化合物および該化合物の 医薬的に許容される塩がある。 式中、 Qは下記のものから選択され; 1は、未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R72、N R7COR19、NR7CON(R192、NR7SO219、NR7SO2N(R192 、OR6、(CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72またはC1-4アル キルから選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置 換のピリジル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、フラニル、キナゾリニルま たはナフチルであって、ピリジル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、フラニ ル、キナゾリニルまたはナフチル上の置換基が独立に、CF3、シアノ、ニトロ 、アミノ、(CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4 SO2N(R72、(CH20-4 SO26、フェニル、OR6、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロアル キルから選択されるものから選択され; E、G、L、MおよびJはそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3-8シク ロアルキルまたは(CH20-4CF3から選択され; R2は、水素、C1-8アルキル、C4-8シクロアルキルまたは(CH21-4CF3 から選択され; R3、R8、R9、R10、R14、R15およびR16はそれぞれ独立に、水素、C1-6 アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH22-4OR6または(CH20-4CF3 から選択され; R13は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH22-4OR6、 OR6または(CH20-4CF3から選択され; R18は、水素;C1-8アルキル;C3-8シクロアルキル;(CH21-4OR6; (CH20-4CF3;未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであ って、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、CO2 7、OR6、(CH20-4CON(R72、(CH20-4CO27またはC1-4 アルキルから選択されるフェニル;あるいは 未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のピリジル、ピラジニル、チエニル、 フラニルまたはナフチルであって、ピリジル、ピラジニル、チエニル、フラニル またはナフチル上の置換基が独立に、CF3、フェニル、OR6、ハロゲン、C1- 4 アルキルまたはC3-8シクロアルキルから選択されるものから選択され; R20は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH20-4OR6ま たは(CH20-4CF3から選択され; R28は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH22-4OR6ま たは(CH20-4CF3から選択され; m、nおよびpはそれぞれ独立に0〜2の整数であり;ただし、qが0の場合 R28は水素であり; 他の変数はいずれも、最初に定義した通りである。 本発明の第3の実施態様には、下記式の構造を有する化合物および該化合物の 医薬的に許容される塩がある。 式中、 Qは下記のものから選択され; 1は、未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R72、N R7COR19、NR7CON(R192、NR7SO219、NR7SO2N(R192 、OR6、(CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72またはC1-4アル キルから選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置 換のピリジル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、フラニル、キナゾリニルま たはナフチルであって、ピリジル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、フラニ ル、キナゾリニルまたはナフチル上の置換基が独立に、CF3、シアノ、ニ トロ、アミノ、(CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72、(CH2 0-4SO2N(R72、(CH20-4SO26、フェニル、OR6、ハロゲン、 C1-4アルキルまたはC3-8シクロアルキルから選択されるものから選択され; E、G、L、MおよびJはそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3-8シク ロアルキルまたは(CH20-4CF3から選択され; R2は、水素、C1-8アルキル、C4-8シクロアルキルまたは(CH21-4CF3 から選択され; R3、R8、R9、R10、R13、R14、R15およびR16はそれぞれ独立に、水素 、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH22-4OR6または(CH20- 4 CF3から選択され; R18は、水素;C1-8アルキル;C3-8シクロアルキル;(CH21-4OR6; (CH20-4CF3;未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであ って、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、CO2 7、OR6、(CH20-4CON(R72、(CH20-4CO27またはC1-4 アルキルから選択されるフェニル;あるいは 未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のピリジル、ピラジニル、チエニル、 フラニルまたはナフチルであって、ピリジル、ピラジニル、チエニル、フラニル またはナフチル上の置換基が独立に、CF3、フェニル、OR6、ハロゲン、C1- 4 アルキルまたはC3-8シクロアルキルから選択されるものから選択され; R20は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH20-4OR6ま たは(CH20-4CF3から選択され; m、nおよびpはそれぞれ独立に0〜2の整数であり; 他の変数はいずれも、第1の実施態様で定義した通りである。 本発明の第1の群には、下記式の構造を有する化合物および該化合物の医薬的 に許容される塩がある。 式中、 Qは下記のものから選択され; 1は、未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R72、O R6、(CH20-2CO27、(CH20-2CON(R72またはC1-4アルキル から選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換またはジ置換のピリジルで あって、置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、アミノ、OR6、 CO27、CON(R72またはC1-4アルキルから選択されるピリジルから選 択され; R2は、水素、C1-6アルキル、C4-6シクロアルキルまたは(CH21-4CF3 から選択され; R4は、水素、COR6、(CH20-2CO27、SO26または(CH20-2 CON(R72から選択され; R5は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH21-3OR6また は(CH20-3CF3から選択され; R6は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキルまたは(CH20-2CF3 から選択され; R7は、水素、C1-6アルキル、C4-6シクロアルキルまたは(CH21-2CF3 から選択され; R13は、水素またはOR6から選択され; R18は、水素;C1-6アルキル;C3-6シクロアルキル;(CH22-4OR6; (CH20-2CF3;あるいは未置換、モノ置換またはジ置換のフェニルであっ て、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、アミノ 、OR6、CO27、CON(R72またはC1-4アルキルから選択されるフェニ ルから選択され; R26は、水素またはOR28から選択され; R28は、水素またはC1-6アルキルから選択され; m、nおよびpはそれぞれ独立に0〜1の整数であり; tは1〜2の整数であり; 他の変数はいずれも、第2の実施態様で定義した通りである。 本発明の第2の群には、下記式の構造を有する化合物および 該化合物の医薬的に許容される塩がある。 式中、 Qは下記のものから選択され; 1は、未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R72、O R6、(CH20-2CO27、(CH20-2CON(R72またはC1-4アルキル から選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換またはジ置換のピリジルで あって、置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、アミノ、OR6、 CO27、CON(R72またはC1-4アルキルから選択されるピリジルから選 択され; R2は、水素、C1-6アルキル、C4-6シクロアルキルまたは(CH21-4CF3 から選択され; R4は、COR6、(CH20-2CO27、SO26または(CH20-2CON (R72から選択され; R5は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH21-3OR6また は(CH20-3CF3から選択され; R6は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキルまたは(CH20-2CF3 から選択され; R7は、水素、C1-6アルキル、C4-6シクロアルキルまたは(CH21-2CF3 から選択され; R18は、水素;C1-6アルキル;C3-6シクロアルキル;(CH22-4OR6; (CH20-2CF3;あるいは未置換、モノ置換またはジ置換のフェニルであっ て、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、アミノ 、OR6、CO27、CON(R72またはC1-4アルキルから選択されるフェニ ルから選択され; m、nおよびpはそれぞれ独立に0〜1の整数であり; tは1〜2の整数であり; 他の変数はいずれも、第3の実施態様で定義した通りである。 本発明の第1の小群には、下記式の構造を有する化合物および該化合物の医薬 的に許容される塩がある。 式中、 Aは、C−R17またはNであり; R2は、水素またはCH2CF3から選択され; R13は、水素または水酸基から選択され; 各R17は独立に、水素、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、アミノ、OR6、 CO27、CON(R72またはC1-4アルキルから選択され; R26は、水素または水酸基から選択され; 各Xはハロゲンであり; qおよびrはそれぞれ独立に0〜2の整数であり;ただし、qが0の場合、R26 は水素であり; sは0〜3の整数であり; 他の変数はいずれも、第1の群で定義した通りである。 本発明の第2の小群には、下記式の構造を有する化合物および該化合物の医薬 的に許容される塩がある。 式中、 Aは、C−R17またはNであり; R2は、水素またはCH2CF3から選択され; 各R17は独立に、水素、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、アミノ、OR6、 CO27、CON(R72またはC1-4アルキルから選択され; 各Xはハロゲンであり; qおよびrはそれぞれ独立に0〜2の整数であり; sは0〜3の整数であり; 他の変数はいずれも、第2の群で定義した通りである。 本発明の例としては、下記のものから選択される化合物および該化合物の医薬 的に許容される塩がある。 本発明の1例としては、治療上有効量の上記のいずれかの化合物および医薬的 に許容される担体を含有する医薬組成物がある。本発明の一つの実例としては、 上記のいずれかの化合物と医薬的に許容される担体とを組み合わせて製造される 医薬組成物がある。本発明の別の例としては、上記のいずれかの化合物と医薬的 に許容される担体とを併せて含有する医薬組成物の製造方法がある。 本発明の別の例としては、さらに治療上有効量のテストステロン5−αレダク ターゼ阻害薬を含有する組成物がある。好ましくは、テストステロン5−αレダ クターゼ阻害薬は、1型、2型、1型と2型の両方(すなわち、上記のいずれか の化合物と、1型テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬および2型テストス テロン5−αレダクターゼ阻害薬の両方とを組み合わせて含有する3成分の組み 合わせ)あるいは1型と2型の二重型のテストステロン5−αレダクターゼ阻害 薬である。より好ましくは、テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬は、2型 テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬である。最も好ましくは、テストステ ロン5−αレダクターゼ阻害薬は、フィナステリドである。 本発明のより具体的な例としては、良性前立腺過形成の治療を必要とする患者 における該疾患の治療方法であって、該患者に対して、治療上有効量の上記のい ずれかの化合物(またはいずれかの組成物)を投与する段階を有する方法がある 。 本発明のさらに別の具体例としては、BPHの治療方法であって、前記化合物 (または組成物)がさらに、BPHの緩和に有効な用量で、血圧降下を起こさな い方法がある。 本発明の別の例としては、良性前立腺過形成の治療方法であって、前記化合物 をテストステロン5−αレダクターゼ阻害薬との併用で投与する方法がある。好 ましくは該テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬はフィナステリドである。 本発明のさらに別の例としては、前立腺組織の収縮阻害または下部尿路組織の 弛緩を必要とする患者において該処置を行う方法であって、該患者に対して、治 療上有効量の上記のいずれかの化合物(またはいずれかの組成物)を投与する段 階を有する方法がある。 本発明のより具体的な例としては、前立腺組織の収縮阻害または下部尿路組織 の弛緩方法であって、前記化合物(または組成物)がさらに、前立腺組織の収縮 阻害に有効な用量で、血圧降下を起こさない方法がある。 より詳細な本発明の例としては、前立腺組織の収縮阻害または下部尿路組織の 弛緩方法であって、前記化合物(または組成物)をテストステロン5−αレダク ターゼ阻害薬との併用で投与する方法がある。好ましくは該テストステロン5− αレダクターゼ阻害薬はフィナステリドである。 より詳細な本発明の例としては、α1a受容体の拮抗による 治療に対して感受性である疾患の治療方法であって、そのような治療を必要とす る患者に対して、該疾患を治療する上で有効な量の上記のいずれかの化合物を投 与する段階を有する方法がある。α1a受容体の拮抗による治療に感受性である 疾患には、BPH、高眼圧、高コレステロール症、性的不能、交感神経介在疼痛 、片頭痛(K.A.Vatz,Headache 1997;37:107-108参照)および心不整脈などがあ る。 本発明の別の例には、処置を必要とする患者におけるa)良性前立腺過形成の 治療;b)下部尿路組織の弛緩;またはc)前立腺組織収縮の阻害のための医薬 品を製造する上での、前記のいずれかの化合物の使用がある。 本発明の別の具体例には、a)良性前立腺過形成の治療;b)下部尿路組織の 弛緩;またはc)前立腺組織収縮の阻害のための医薬品を製造する上での、前記 のいずれかのα1a拮抗薬化合物と5−αレダクターゼ阻害薬の使用であって、 有効量の前記α1a拮抗薬化合物と有効量の5−αレダクターゼ阻害薬とを共に または別個に用いる使用がある。発明の詳細な説明 本発明の代表的な化合物は、ヒトα1aアドレナリン受容体 に対する高い選択性を示す。この選択性は、これら化合物が、実質的に拡張期血 圧に影響を与えることなく、尿路内圧を低下させる上での選択性を示すことを示 唆するものである。 本発明の代表的な化合物は、ヒトα1aアドレナリン受容体サブタイプに対し てミクロモル以下の親和性を示し、それに対してヒトα1dおよびα1bアドレ ナリン受容体サブタイプならびに他の多くのG蛋白結合ヒト受容体に対しては1 /10以下の親和性を示す。本発明の特に代表的な化合物は、ヒトα1aアドレ ナリン受容体サブタイプに対してナノモルおよびナノモル以下の親和性を示し、 それに対してヒトα1dおよびα1bアドレナリン受容体サブタイプならびに他 の多くのG蛋白結合ヒト受容体(例:セロトニン、ドーパミン、α2アドレナリ ン、βアドレナリンまたはムスカリンの受容体)に対しては1/30以下の親和 性を示す。 これらの化合物は、BPHの場合のように、治療が必要な場合には、α1a受 容体に拮抗する上で有効な用量で投与される。医薬品で使用する場合、本発明の 化合物の塩は、無毒性の「医薬的に許容される塩」と称される。しかしながら、 本発明による化合物または該化合物の医薬的に許容される塩の製造におい て、他の塩が有用な場合がある。本発明の化合物の好適な医薬的に許容される塩 には、例えば、本発明による化合物の溶液と、塩酸、硫酸、フマル酸、マレイン 酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、炭酸またはリン酸のような 医薬的に許容される酸の溶液とを混合することで形成することができる酸付加塩 などがある。さらに、本発明の化合物が酸性部分を有する場合、それの好適な医 薬的に許容される塩には、例えばナトリウム塩もしくはカリウム塩などのなどの アルカリ金属塩;カルシウム塩もしくはマグネシウム塩などのアルカリ土類金属 塩;ならびに4級アンモニウム塩などの好適な有機配位子によって形成される塩 などがある。そこで、代表的な医薬的に許容される塩には、酢酸塩、ベンゼンス ルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物 、カルシウム塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩 、2塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩(Edisylate)、エストール酸塩(Estol ate)、エシル酸塩(Esylate)、フマル酸塩、グルセプト酸塩(Gluceptate)、 グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩(Glycollylarsanil ate)、ヘキシルレゾルシン酸塩(Hexylresorcinate)、ヒドラバミン、 臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフト酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳 酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル 酸塩、メシル酸塩、メチルブロマイド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、粘液酸塩 、ナプシル酸塩(Napsylate)、硝酸塩、N−メチルグルカミンアンモニウム塩 、オレイン酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩(Embonate))、パルミチン酸塩、パ ントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、 ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩 、テオクリン酸塩(Teoclate)、トシル酸塩、トリエチオジド(Triethiodide) および吉草酸塩などがある。 本発明の化合物を用いて、BPHの急性症状が緩和される。そこで、本発明の 化合物を単独で、あるいはPROSCAR(登録商標)(フィナステリド)のよ うなテストステロン5−αレダクターゼ阻害薬などのより長期の抗BPH治療薬 との併用で用いることができる。抗BPH薬としての用途以外に、これらの化合 物を用いて、所望に応じて、高度に組織特異的で局部的なα1aアドレナリン受 容体遮断を誘発することができる。その遮断の効果には、眼内圧の低下、心不整 脈の抑制ならびに恐 らくは多数のα1a受容体介在中枢神経系事象などがある。 本発明には、本発明の化合物のプロドラッグも含まれる。概してそのようなプ ロドラッグは、in vivoで容易に必要な化合物に変換し得る。そこで、本発明の 治療方法においては、「投与」という用語は、具体的に開示されている化合物あ るいは具体的に開示されていないが患者に投与した後にin vivoで具体的に記載 の化合物に変換し得る化合物で、記載の各種状態を治療することを含むものとす る。好適なプロドラッグ誘導体の選択および製造についての従来の手順は、バン ガードの編著などに記載されている("Design of Prodrugs,"ed.H.Bundgaard,E lsevier,1985)。これら化合物の代謝物には、本発明の化合物を生理環境に導 入した時に生成する活性化学種などがある。 本発明による化合物が1以上のキラル中心を有する場合、それらはエナンチオ マーとして存在し得る。本発明による化合物が2個以上のキラル中心を有する場 合、それらはさらに、ジアステレオマーとして存在し得る。本発明の化合物のそ のような異性体および混合物はいずれも、本発明の範囲に含まれることは理解し ておくべき点である。さらに、本発明の化合物についての結晶体の中には、多形 体として存在し得るものがあるが、 それ自体も本発明に含まれるものである。さらに、本発明の化合物の中には、水 との溶媒和物(すなわち水和物)または一般的な有機溶媒との溶媒和物を形成し 得るものがある。そのような溶媒和物も、本発明の範囲に含まれる。 「アルキル」という用語は、総炭素数1〜10個またはその範囲内のいずれか の数の直鎖もしくは分岐のアルカンを意味するものとする(すなわち、メチル、 エチル、1−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチルな ど)。 「アルケニル」という用語は、総炭素数2〜10個またはその範囲内のいずれ かの数の直鎖もしくは分岐のアルケンを意味するものとする。 本明細書で使用する場合の「アリール」という用語は、別段の断りがある場合 を除き、フェニルまたはナフチルなどの未置換、モノ置換または多置換の芳香族 基を指す。 「シクロアルキル」という用語は、総炭素数3〜8個の環状アルカンを意味す るものとする(すなわち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シ クロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチル)。 置換基の名称に、「アルキル」または「アリール」という用 語あるいはそれらの接頭語幹の両方がある場合(例:アラルコキシアリールオキ シ)、「アルキル」および「アリール」について前述の限定を含むと解釈すべき ものとする。指定の炭素原子数(例:C1-10)は独立に、アルキル部分または環 状アルキル部分あるいは接頭語幹としてアルキルがある比較的大きい置換基のア ルキル部分における炭素数を指すものとする。 「ハロゲン」という用語は、ヨウ素、臭素、塩素およびフッ素を含むものとす る。 「置換」という用語は、指定の置換基による複数の置換を含み得るものとする 。本明細書で使用の「多置換」という用語は、指定の置換基によるジ置換、トリ 置換、テトラ置換およびペンタ置換を含むものとする。好ましくは、多置換部分 は、指定の置換基によってジ置換、トリ置換またはテトラ置換されており、最も 好ましくはジ置換またはトリ置換されている。 分子内の特定の筒所での置換基または変数(例:X、R6、R7、R19)の定義 は、その分子の他の箇所でのそれらについての定義とは独立である。従って、N (R192は−NH2、−NHCH3、−NHC25、−N(CH3)C25などを 表す。本発明の化合物での置換基および置換パターンを当業者が 選択して、化学的に安定で、当業界で公知の方法および以下に記載の方法によっ て容易に合成することができる化合物を提供できることは明らかである。 多置換部分が開示もしくは特許請求される場合、その置換化合物は独立に、1 以上の開示もしくは特許請求の置換部分によって1回または複数回置換されてい ても良い。 本明細書で使用する場合、複素環という用語は、未置換もしくは置換の安定な 5〜7員の単環系であって、飽和もしくは不飽和であることができ、炭素原子お よびN、OもしくはSから選択される1〜3個のヘテロ原子からなり、窒素およ び硫黄のヘテロ原子は酸化されていても良く、窒素ヘテロ原子は4級化されてい ても良い単環系を表す。複素環は、いずれかのヘテロ原子または炭素原子で結合 して、安定な構造を形成することができる。そのような複素環基の例としては、 ピペリジニル、ピペラジニル、オキソピペラジニル、オキソピペリジニル、オキ ソピロリジニル、オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、ピロリジニル、フ ラニル、チエニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニ ル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、 オキサゾ リル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリ ジニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、テト ラヒドロピラニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモ ルホリニルスルホンおよびオキサジアゾリルなどがあるが、これらに限定される ものではない。モルホリノは、モルホリニルと同じである。 本明細書で使用する場合、「(+)−DHP」および「DHP」という用語は 、下記式のジヒドロピリミジノン基を指す。例えば 本明細書で使用する場合、「活性化(+)−DHP」という用語は、所望のジ ヒドロピリミジノンのN−3−(活性化)カーバメートを指し、該活性化基は例 えばp−ニトロフェニル基である。活性化(+)−DHPの具体例としては、化 合物6(例えば、図式3参照)がある。 本明細書で使用する場合、「(S)−オキサ」という用語は、下記式のオキサ ゾリジノン基を指す。 例えば 本明細書で使用する場合、「活性化(S)−オキサ」という用語は、所望のオ キサゾリジノンのN−(活性化)カーバメー トを指し、該活性化基は例えばp−ニトロフェニル基である。活性化(S)−オ キサ基の具体例としては、化合物13(例えば、図式4参照)がある。 本明細書で使用する場合、「チエニル」という用語は、下記の基を指す。 本明細書で使用する場合、「選択的α1aアドレナリン受容体拮抗薬」という 用語は、ヒトα1b、α1d、α2a、α2bおよびα2cアドレナリン受容体 と比較して、ヒトα1aアドレナリン受容体に対する選択性が10倍以上である α1a拮抗薬化合物を指す。 本明細書で使用する場合、「下部尿路組織」という用語は、前立腺平滑筋、前 立腺嚢、尿道および膀胱頚部などを指すが、これらに限定されるものではない。 本明細書で使用する場合、「患者」という用語は、治療、観察または実験の対 象とした動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指す。 本明細書で使用する場合、「治療上有効量」という用語は、研究者、獣医、医 師その他の臨床家が探求する組織、系、動物 またはヒトでの生理的もしくは医学的応答であって、治療対象の疾患の症状緩和 などを引き出すだけの活性化合物または医薬品の量を意味する。 本発明はまた、1以上の本発明の化合物を医薬的に許容される担体と組み合わ せて含有する医薬組成物も提供する。好ましくはそれら組成物は、経口投与、非 経口投与、経鼻投与、舌下投与または直腸投与あるいは吸入もしくは通気による 投与用に、錠剤、丸薬、カプセル、粉剤、粒剤、無菌非経口液剤もしくは懸濁液 、計量エアロゾルもしくは液体噴霧剤、滴剤、アンプル、自動注射装置または坐 剤などの単位製剤とする。別法として、該組成物は、週1回投与または月1回投 与に好適な剤形で提供することができる。例えば、デカン酸塩などの活性化合物 の不溶性塩を用いて、筋肉注射用のデポ製剤を提供することができる。錠剤など の固体組成物を調製するには、コーンスターチ、ラクトース、ショ糖、ソルビト ール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム またはガム類などの従来の打錠成分ならびに水などの他の医薬用希釈剤と、主要 有効成分を混合して、本発明の化合物または該化合物の医薬的に許容される塩の 均一混合物を含む固体前製剤組成物を形 成する。これらの前製剤組成物が均一であると言う場合、有効成分が組成物全体 に均等に分散していることで、該組成物を錠剤、丸薬およびカプセルなどの効果 が同等の単位製剤に容易に小分けできることを意味している。次に、その固体前 製剤組成物を、本発明の有効成分0.1〜約500mgを含む上記の種類の単位 製剤に小分けする。該新規組成物の錠剤または丸薬については、コーティングそ の他の配合を行って、長期作用性という利点をもたらす製剤を提供することがで きる。例えば、錠剤または丸薬には、内側製剤成分と外側製剤成分を持たせて、 外側成分が内側成分を覆う外皮の形態とすることができる。それら2成分は、胃 での分解に対して耐性とする上で有効で、内側成分が変化を受けずに十二指腸に 到達するようにするか、あるいは該成分を徐放させることができる腸溶層によっ て分離することができる。そのような腸溶性の層またはコーティングには各種材 料を用いることができ、そのような材料には、シェラック、セチルアルコールお よび酢酸セルロースなどの多くのポリマー酸およびポリマー酸の混合物などがあ る。 本明細書で使用する場合、「組成物」という用語は、指定の量で指定の成分を 含有する製剤、ならびに指定の量で指定の成 分を組み合わせることで直接または間接的に得られる製剤を含むものとする。 経口投与用または注射用に本発明の新規組成物を組み込むことができる液体製 剤には、水系液剤(好適には香味を付けたシロップ)、水系もしくは油系の懸濁 液、および綿実油、ゴマ油、カカオ油もしくは落花生油などの食用油ならびにエ リキシル剤および同様の医薬用媒体との香味を付けた乳濁液などがある。水系懸 濁液に好適な分散剤または懸濁剤には、トラガカント、アカシア、アルギン酸塩 、デキストラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、 ポリビニルピロリドンまたはゼラチンなどの合成および天然のガムなどがある。 本発明による化合物の製造方法で立体異性体の混合物が生じる場合、それらの 異性体は、分取クロマトグラフィーなどの従来の方法によって分離することがで きる。該化合物は、ラセミ体として製造される場合かあり、あるいは個々のエナ ンチオマーをエナンチオ特異的合成または分割によって得ることができる。前記 化合物は例えば、(−)−ジ−p−トルオイル−d−酒石酸および/または(+ )−ジ−p−トルオイル−1−酒石酸などの光学活性酸との塩形成とそれに続く 分別結晶および遊 離塩基の再生のような標準的方法によって、該化合物の成分のエナンチオマーに 分割することができる。前記化合物はまた、ジアステレオマーのエステルもしく はアミドの形成とそれに続くクロマトグラフィー分離およびキラルな補助部分の 脱離によって分割することもできる。別法として、前記化合物は、キラルHPL Cカラムを用いて分割することができる。 本発明の化合物の製造方法の際には、関与する分子上の感受性基または反応性 基を保護することが必要および/または望ましい場合がある。それは、各種文献 (Protective Groups in Organic Chemistry,ed.J.F.W.McOmie,Plenum Press ,1973およびT.W.Greene & P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthe sis ,John Wiley & Sons,1991)に記載のような従来の保護基によって行うこと ができる。保護基は、当業界で公知の方法を用いて、簡便な後処理段階で脱離さ せることができる。 α1a受容体に対する親和性を示す化合物の結合の特異性は、α1a受容体を 発現するトランスフェクション細胞系から得た膜と、他の種類のα(例:α1d 、α1b)もしくはβアドレナリン受容体を発現することが知られている細胞系 もしくは組織から得た膜に対する親和性を比較することで示される。クロ ーニングヒトα1d、α1bおよびα1a受容体の発現ならびに公知の選択的拮 抗薬とのそれらの結合特性の比較により、化合物の選択ならびに予測可能な薬理 活性を有する新規化合物の発見を合理的に行うことができる。ヒトα1aアドレ ナリン受容体サブタイプに対するそれらの化合物の拮抗作用は、麻酔動物を用い て、機能的に立証することができる。これら化合物を用いて、降圧効果を示すこ となく、尿流量を上昇させることができる。 本発明の化合物はα1a受容体に特異的に結合する能力を有することから、B PHの治療に有用である。α1a受容体に対する親和性を示す化合物の結合の特 異性は、他の種類のαまたはβアドレナリン受容体に対する結合親和性と比較す る。1994年4月14日公開のPCT国際出願公開WO 94/08040号 および1994年9月29日公開のWO 94/21660号に記載のように、 1aサブタイプのヒトαアドレナリン受容体が最近、同定、クローニングおよび 発現されている。哺乳動物細胞系で発現する場合、クローニングヒトα1a受容 体を用いて、該受容体に結合し、それの機能を変えるリガンドが発見される。ク ローニングヒトα1d、α1bおよびα1a受容体 の発現ならびに公知の選択的拮抗薬とのそれらの結合特性の比較により、化合物 の選択ならびに予測可能な薬理活性を有する新規化合物の発見を合理的に行うこ とができる。 ヒトα1aアドレナリン受容体拮抗作用を示す本発明の化合物は、逆スクリー ニング(counterscreening)によっても決定することができる。それは、逆の生 理機能に介在する他の受容体を用いる当業界で公知の方法に従って行う(例えば 、1994年5月26日公開のPCT国際特許出願公開WO 94/10989 号、1995年4月4日発行の米国特許5403847号を参照)。各種ヒトα 1アドレナリン受容体サブタイプ間でいずれも選択的であり、しかもα2アドレ ナリン受容体、βアドレナリン受容体、ムスカリン受容体、セロトニン受容体等 の他の受容体に対する親和性が低い化合物が特に好ましい。それらの非特異的活 性がないことは、各種ヒトα1アドレナリン受容体に対して高い親和性を有する 化合物の確認について本明細書に開示の方法と同様にして、クローニングおよび 発現受容体を用いることで確認することができる。さらに、機能的生理試験を用 いて、α1aアドレナリン受容体拮抗薬として確認された化合物の効果を確認す ることができる。 本発明には、本発明の新規治療方法で使用するのに好適な局所、経口、全身お よび非経口投与用医薬製剤を提供するという目的もある。ヒトα1aアドレナリ ン受容体の特異的拮抗に使用するための有効成分として本発明の化合物を含む組 成物は、全身投与用の従来の媒体中での非常に多様な治療用製剤で投与すること ができる。例えば、前記化合物は、錠剤、カプセル(それぞれ持続性製剤および 徐放性製剤を含む)、丸薬、粉剤、粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、液剤、懸濁 液、シロップおよび乳濁液などの経口製剤で、あるいは注射によって投与するこ とができる。同様に、それらは、静脈投与(ボラスおよび注入を含む)、腹腔内 投与、皮下投与、閉塞を伴うもしくは伴わない局所投与、あるいは筋肉投与用の 製剤(それらはいずれも製薬業界の当業者には公知の剤形を用いる)で投与する こともできる。有効であるが無毒性の量の所望の化合物を、α1a拮抗薬として 用いることができる。 有利には、本発明の化合物は1日1回投与で投与することができるか、あるい は総1日用量を1日2回、3回または4回の分割投与で投与することができる。 さらに、本発明の化合物は、好適な経鼻媒体の局所使用を介して、または経皮経 路を介して、 当業者に公知の経皮膏薬の形態を用いて、経鼻投与することができる。経皮投与 系の形態で投与するには、当然のことながら、その投与法を通じて、投与は間歇 的ではなく連続的に行われる。 本発明の化合物を用いる投与法は、患者の種類、動物種、年齢、体重、性別お よび医学的状態;治療対象の状態の重度;投与経路;患者の腎臓および肝臓の機 能;使用する特定の化合物などの各種要素に応じて選択する。通常の技術を有す る医師または獣医であれば、状態を予防、退行または進行停止させるのに必要な 有効量の薬剤を容易に決定・処方することができる。毒性を生じることなく効力 を発揮する範囲内の薬剤の濃度を得る上で最適な精度を得るには、該薬剤の標的 部位での利用能の動力学に基づいた投与法が必要である。それには、薬剤の分布 、平衡および排出を検討する。 本発明の方法では、本明細書に詳細に記載の化合物を有効成分とすることがで き、該化合物は代表的には、所期の投与形態、すなわち経口錠剤、カプセル、エ リキシル剤、シロップなどに関して好適に選択され、従来の製薬実務に適合する 好適な医薬用の希釈剤、賦形剤または担体(本明細書ではこれらを総称して「担 体」材料と称する)と混合して投与する。 例えば、錠剤またはカプセルの形で経口投与するには、活性薬剤成分を、エタ ノール、グリセリン、水などの経口用の無毒性で医薬的に許容される不活性担体 と組み合わせることができる。さらに、所望もしくは必要な場合、好適な結合剤 、潤滑剤、崩壊剤および着色剤を混合物に組み込むこともできる。好適な結合剤 には、デンプン;ゼラチン;グルコースもしくはβ−ラクトースなどの天然糖; コーン甘味剤;アカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然 および合成のガム類;カルボキシメチルセルロース;ポリエチレングリコール; ロウなどがあるが、これらに限定されるものではない。これらの製剤で使用され る潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸 マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどがあ るが、これらに限定されるものではない。崩壊剤には、デンプン、メチルセルロ ース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどがあるが、これらに限定される ものではない。 液体製剤は、例えばトラガカント、アカシア、メチルセルロースなどの合成お よび天然のガムのような好適に香味を付けた懸濁剤または分散剤中で製剤する。 使用可能な他の分散剤には、 グリセリンなどがある。非経口投与の場合、無菌の懸濁液および液剤が望ましい 。静脈投与が望ましい場合、好適な保存剤を含む等張製剤を用いる。 本発明の化合物は、小単ラメラ小胞、大単ラメラ小胞および多ラメラ小胞など のリポソーム投与系の形で投与することもできる。リポソームは、コレステロー ル、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン類などの各種リン脂質から形 成することができる。 本発明の化合物は、化合物分子が結合した個々の担体としてモノクローナル抗 体を用いて投与することもできる。本発明の化合物はさらに、標的指向性(targ etable)薬剤担体としての可溶性ポリマーと結合させることもできる。そのよう なポリマーには、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロ ピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシ−エチルアスパルタミドフェ ノールまたはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキサイドポリリジン などがあり得る。さらに、本発明の化合物は、例えばポリ酢酸、ポリε−カプロ ラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポ リジヒドロピラン類、ポリシアノアクリル酸 エステル類ならびにヒドロゲル類の架橋もしくは両親媒性ブロック共重合体など の、薬剤の制御放出を行う上で有用なある種の生物分解性ポリマーに結合させる ことができる。 本発明の化合物は、前記のいずれかの組成物で、ヒトα1aアドレナリン受容 体の特異的遮断が必要な場合に当業界で確立された投与法に従って投与すること ができる。 製剤の1日用量は、成人で1日当たり0.01〜1000mgという広い範囲 で変動し得る。経口投与の場合、組成物は好ましくは、有効成分を0.01、0 .05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25 .0、50.0および100mg含有する錠剤の形で提供し、治療を受ける患者 に対する用量を症状に応じて調節するようにする。薬剤は代表的には、有効成分 を約0.01mg〜約500mg、好ましくは有効成分を約1mg〜約100m g含有する。有効量の薬剤は通常、1日当たり約0.0002mg/kg〜約2 0mg/kgの用量レベルで投与する。好ましくはその範囲は、1日当たり約0 .001mg/kg〜10mg/kgであり、特には1日当たり約0.001m g/kg〜7mg/kgである。前記化合物は、1日1〜4回の投与法で投与す ること ができる。 本特許に開示の化合物は単独で、通常の試験によって求めた適切な用量で使用 して、毒性を抑制しつつ、ヒトα1aアドレナリン受容体に対して至適な拮抗作 用をもたらすようにすることができる。さらに、BPHの効果を軽減する他の薬 剤を同時投与または順次投与することが望ましい。そこで、1実施態様では、本 発明の化合物とヒトテストステロン5−αレダクターゼ阻害薬を投与する。その 実施態様には、5−αレダクターゼアイソザイム2の阻害薬が含まれる。当業界 ではそのような化合物は多く知られており、PROSCAR(登録商標)(4− アザ−ステロイドであるフィナステリドとしても知られる;例えば、米国特許4 377584号および4760071号参照)などがある。ヒト5−αレダクタ ーゼアイソザイム2に対して選択的であることから主として前立腺組織で活性で あるPROSCAR(登録商標)以外に、テストステロン5−αレダクターゼア イソザイム1阻害において特異的に活性な化合物およびアイソザイム1および2 の両方の二重阻害薬として作用する化合物とを組み合わせたものも、本発明の化 合物との併用に有用である。5α−レダクターゼ阻害薬として活性な化合物 は、WO 93/23420、EP0572166;WO 93/23050; WO 93/23038;WO 93/23048;WO 93/23041; WO 93/23040;WO 93/23039;WO 93/23376; WO 93/23419、EP0572165;WO 93/23051に記載 されている。 併用する場合に、α1aアドレナリン受容体阻害薬とテストステロン5−αレ ダクターゼ阻害薬の用量を調節して、所望の効果を得るようにする。当業者には 明らかなように、5−αレダクターゼ阻害薬とα1aアドレナリン受容体拮抗薬 の用量は、独立に至適化し、組み合わせることで、いずれか一方の薬剤を単独で 使用した場合に得られると考えられる以上に病状が軽減される相乗的結果を得る ことができる。本発明の方法によれば、併用剤の個々の成分を、治療の経過中の 異なった時点で別個に投与することも、あるいは分割または単回の併用剤の形で 同時に投与することもできる。従って本発明は、そのような同時もしくは交互の 投与方法を全て包含するものと理解すべきであり、「投与」という用語は、それ に従って解釈すべきである。 そこで、本発明の好ましい1実施態様では、BPHの治療方法であって、治療 を必要とする患者に対して、本発明のいずれ かの化合物を、BPH治療に有効なフィナステリドとの併用で投与する段階を有 する方法が提供される。患者に投与されるフィナステリドの用量は、α1a拮抗 薬との併用で、約0.01mg/患者/日〜約50mg/患者/日である。好ま しくは、併用でのフィナステリドの用量は、約0.2mg/患者/日〜約10m g/患者/日、より好ましくは約1〜約7mg/患者/日、最も好ましくは約5 mg/患者/日である。 良性前立腺過形成の治療の場合、α1aアドレナリン受容体遮断を示す本発明 の化合物は、単回の経口、全身または非経口の医薬製剤の形で、4,7β−ジメ チル−4−アザ−5α−コレスタン−3−オンなどの5α−レダクターゼ1阻害 薬に加えて、フィナステリドなどの治療上有効量の5α−レダクターゼ2阻害薬 と併用することができる。別法として、α1aアドレナリン受容体拮抗薬と5α −レダクターゼ1もしくは2阻害薬を、別個の経口、全身もしくは非経口製剤の 形で投与する併用療法を用いることができる(例えば、5α−レダクターゼ阻害 薬の用量および製剤について記載した米国特許4377584号および4760 071号参照)。 本発明、特に図式および実施例で使用の略称は以下の通りで ある。 AcOHまたはHOAc=酢酸 BCE=ブロモクロロエタン BINAP=2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチ ル Bn=ベンジル BocまたはBOC=t−ブチルオキシカルボニル BOPCl=ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロラ イド Cbz−Cl=ベンジルオキシカルボニルクロライド dba=ジベンジリデンアセトン DEAD=ジエチルアゾジカルボキシレート DIBAL=水素化ジイソブチルアルミニウム DMF=N,N−ジメチルホルムアミド DMSO=ジメチルスルホキシド EDCI=1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド 塩酸塩 Et=エチル Et3N=トリエチルアミン EtOAc=酢酸エチル EtOH=エタノール FABLRMS=高速原子衝撃低分解能質量分析法 HPLC=高速液体クロマトグラフィー HOAc=酢酸 HOBt=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物 i−PrOH=2−プロパノール i−Pr2NEt=ジイソプロピルエチルアミン LAH=水素化リチウムアルミニウム mCPBA=メタクロロ過安息香酸 Me=メチル MeOH=メタノール NMR=核磁気共鳴 PCTLC=分取遠心薄層クロマトグラフィー PEI=ポリエチレンイミン Ph=フェニル RT=保持時間 tBu=tert−ブチル TEBAC=ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド TFA=トリフルオロ酢酸 THF=テトラヒドロフラン TLC=薄層クロマトグラフィー TMS=トリメチルシリル 本発明の化合物は、容易に入手可能な原料、試薬および従来の合成手順を用い て、以下の反応図式および実施例またはそれらの変法に従って、容易に製造する ことができる。これらの反応において、当業者には公知であるが、詳細には言及 していない変法を用いることも可能である。別段の指示がない限り、いずれの変 数も上記で定義した通りである。 図式1および2に示したように、Pd介在のカップリング反応または直接求核 置換のいずれかによって、本発明の化合物における重要な中間体の製造を行った 。例えば、4−(ケタール化)オキソピペリジンまたは4−ヒドロキシピペリジ ンという生成物を、それぞれ酸触媒脱ケタール化またはスウェルン(Swern)酸 化によって、それらの相当するピペリドン誘導体に変換した。得られたケトンを 、例えばエノレートのアルキル化などによってさらに操作する。所望のケトンが 得られたら、メタノール中酢酸と反応させ、次に水素化シアノホウ素ナトリウ ムのTHF溶液をゆっくり加えることで、所望のモノ保護ジアミンによる還元的 アミノ化を行った。場合により、新たに得られた2級アミンを保護またはアルキ ル化し、末端アミンの脱保護を行い、アルキル化、アシル化、還元的アミノ化な どを介して所望のQ基にカップリングさせた。 「Q」基を有する活性化末端種は、当業者であれば容易に製造できる。例えば 、オキサゾリジノン類は、公開され十分に発展した化学、特にエバンスの方法に よって製造および活性化される(Evans,D.A.;Nelson,J.V.;Taber,T.R.Top.St ereochem.13,1(1982))。原料は、天然および合成のアミノ酸である。例えば、 好ましい化合物の一部は、置換フェニルグリシン誘導体について、カルボキシレ ートの還元およびホスゲン等価物介在の環化を行って、置換オキサゾリジノン環 系とすることで得られる。n−ブチルリチウムによって脱プロトン化し、p−ニ トロフェニルクロロホルメートのTHF溶液を加えることで、安定で単離可能な 「活性化」オキサゾリジノン(オキサ)を得る。 ルイス酸、銅(I)化合物および酢酸を触媒とする、アルデヒド、尿素および 1,3−アセト酢酸エステル型誘導体の縮合 反応によって、ジヒドロピリミジノン類を製造する。例えばLiN(TMS)2 などの強塩基で処理し、次にp−ニトロフェニルクロロホルメートのTHF溶液 を加えることで、活性化を行った。 文献に記載の方法に従って、ケトン類から2段階でヒダントイン類およびシク ロイミドを製造した。より具体的には、公知の方法に従って、ヒダントイン類を 製造した(例:J.J.Edmunds et al.,J.Med.Chem.,1995,38,pp.3759-3771;J .H.Poupart et al.,J.Chem.Res.,1979,pp.174-175)。公知の方法に従って、 サッカリン類を製造した(例:1996年8月29日公開のPCT国際特許出願 公開WO 96/25934号の40頁と実施例21および22)。 ジヒドロピリミジノン類とオキサゾリジノン類を、独立にラセミ体で合成し、 次に分取キラルHPLCを用いて分離した。それらの旋光性を記録した。次に、 それらを活性化し、所定のアミン類と反応させた。受容体結合試験から、好まし い異性体を確認したが、各場合において、(+)旋光性の異性体であった。拮抗 薬製造中に含まれる断片について得られたX線結晶構造とそれらの旋光性とを関 連づけることで、ジヒドロピリミジ ノン類とオキサゾリジノン類の両方に関して、絶対配置が(S)であることを確 認した。 一部の望ましい化合物の製造例を図式3〜5に示してある。4−アミノメチル ピペリジン(1)を選択的Boc保護し、次にケトン(3)による還元的アミノ 化を行って、末端保護アミノ誘導体(4)を得た。(4)について酸介在の脱保 護を行い、次に(6)および(22)でアシル化することで、(7)および(2 3)を得た(図式3および4)。 図式5〜7に示した経路により、他の誘導体を製造した。多々例えば、N−保 護3−ヒドロキシアゼチジン(8)をトシル化して(9)を得た。アジ化ナトリ ウムによる置換で(10)を得て、それについてPPH3/H2Oによる還元を行 って、N−保護−3−アミノアゼチジン(11)を得た。ケトン(3)による還 元的アミノ化により(12)を得て、該2級アミンのBoc保護後、N−保護基 の水素化、アシル化およびHCl/EtOAc介在による同時脱保護・塩形成に よって、所望の生成物を得る。 図式8および9に示した経路により、さらに別の誘導体を製造した。3−アミ ノメチルピロリジン中間体の合成は、図式8 に示した方法に従って、市販のラクタムから行った。簡単な2段階工程により、 エステルをアミドに変換した。次にDIBAL還元を行って、モノ保護ジアミノ 中間体を得た。シクロヘキサノン類による還元的アミノ化と、それに続くN−ベ ンジル基の脱保護、そして好ましい活性化「Q」基によるアシル化で、最終目的 物を得た。 4−アミノ−3−ヒドロキシピロリジン中間体の合成を、3,4−ピロリンを 原料として行った(図式9)。該アミンのBOC保護とそれに続くmCPBA酸 化によって、エポキシ化を行った。次に、エポキシドのアジ化ナトリウムによる 開環とトリフェニルホスフィン/水による還元で、4−アミノ−N−1−(1, 1−ジメチルエトキシカルボニル)−3−ヒドロキシピロリジンを製造した。シ クロヘキサノン類を用いる還元的アミノ化反応により、重要アミノ中間体をアル キル化した。BOC保護基の開裂後、好ましい活性化「Q」基によるアシル化で 、最終目的物を製造した。 図式1 図式1(続き) 図式2 図式3 図式4 図式5 図式6 図式7 図式8 図式9 以下の実施例は、本発明をさらに詳細に説明するためのものである。ただし本 発明は、これら実施例の特定の内容に限定されるものではない。実施例1 4−アミノメチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2 C−ピペリジン−4−イル−メチルアミン(1)(5.0g、44mmol) およびトリエチルアミン(12mL、88mmol)のクロロホルム(150m L)溶液を冷却して0℃とした。この溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネ ート(8.6g、40mmol)のクロロホルム(100mL)溶液を滴下した 。室温で24時間攪拌後、溶液を水で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、溶 媒を減圧下に除去して、標題化合物を得た。 1H NMR(CDCl3):4.20〜4.00(br m、2H)、2.7 5〜2.62(br t、2H)、2.60(d、2H)、1.75〜1.65 (br m、2H)、1.50〜1.30(m、3H)、1.63(s、9H) 、1.20〜1.00(m、2H)実施例2 N−(2−シアノフェニル)−4−ピペリドン(3) 2−フルオロベンゾニトリル(2.75g、22.7mmol)および4−ピ ペリドンエチレンケタール(4.25g、29.7mmol)のDMF(40m L)溶液を4時間にわたって120℃で加熱した。得られた混合物を、終夜で冷 却して室温とした。溶媒を減圧下に除去し、残留物をエーテルおよび重炭酸ナト リウム溶液に溶かした。水層を追加のエーテルで2回抽出し、合わせた有機抽出 液をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、減圧下に濃縮して、4−ピペリド ンエチレンケタールを得た。その粗生成物をそのまま使用した。 4−ピペリドンエチレンケタール(533mg、2.18mmol)のエーテ ル(10mL)溶液を5%HCl水溶液(20mL)で処理した。混合物を室温 で撹拌した(11日間)。反応液をエーテルで希釈し、重炭酸ナトリウム溶液で 中和した。水層を追加のエーテルで2回抽出し、合わせた有機抽出液をブ ラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、減圧下に濃縮した。PCTLC(Si O2、4mm、20%EtOAc、80%ヘキサン)により、標題化合物(3) を得た。 1H NMR(CDCl3、400MHz)は、示した構造と一致していた。 FABLRMS m/e:201g/モル(M++H、C12122O=201 g/モル) HPLC(Vydac;C18;径=4.6mm;長さ=150mm;勾配= H2O[0.1%H3PO4]−CH3CN、16分間かけて95%−5%から5% −95%、流量2mL/分)RT=7.32分;検出波長=215nm;純度9 7.5%実施例3 4−{[1−(2−シアノ−フェニル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチ ル}−シクロヘキサンカルボン酸tert−ブチルエステル(4) 2−(4−オキソ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾニトリル(3)(750 mg、3.75mmol)および2のメタノール(40mL)溶液に、粉末4Å モレキュラーシーブス4gを加えた。得られた懸濁液を室温で24時間攪拌した 。次に、 懸濁液を酢酸によってpH5の酸性とし、NaCNBH3の1M THF溶液( 6.0mL、5.6mmol)をシリンジポンプで24時間かけてゆっくり加え た。添加が完了したら、溶媒を減圧下に除去し、残留物をクロロホルムに取り、 濾過した。溶液を10%Na2CO3で洗浄し、MgSO4で脱水し、溶媒を減圧 下に除去して、粗アミンを得た。粗生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィー (5%MeOH/CHCl3)によって精製して、標題化合物を得た。 1H NMR(CDCl3):7.54(dd、1H、J=7.56Hz,1. 46Hz)、7.45(t、1H、J=7.94Hz)、7.01〜6.94( m、2H)、4.18〜4.05(m、2H)、3.61〜3.52(m、2H )、2.81〜2.95(m、2H)、2.78〜2.57(m、3H)、2. 55(d、2H、J=6.59Hz)、2.09〜1.95(m、2H)、1. 72(br d、2H、J=12.7Hz)、1.70〜1.50(m、3H) 、1.45(s、9H)、1.45〜1.30、(m、1H)、1.20〜1. 00(m、2H)実施例4 2−{4−[(ピペリジン−4−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−イ ル}−ベンゾニトリル(5) 4(1.5g、3.76mmol)の塩化メチレン(30mL)溶液に、TF A(15mL)を加えた。室温で24時間攪拌後、溶媒を減圧下に除去し、残留 物をクロロホルムと10%Na2CO3との間で分配した。有機層をMgSO4で 脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して、標題化合物を得た。 1H NMR(CDCl3):7.54(dd、1H、J=7.57Hz,J= 1.47Hz)、7.50〜7.40(m、1H)、7.03〜6.95(m、 2H)、3.61〜3.55(m、2H)、3.30〜3.20(m、2H)、 2.87(tのd、2H、J=12.45Hz,J=2.44Hz)、2.74 (tのd、2H、J=12.45Hz,J=2.68Hz)、2.63〜2.5 5(m、1H)、2.57(d、2H、J=6.83)、2.08〜1.97( m、2H)、1.95〜1.83(m、2H)、1.67〜1.50(m、3H )、1.42〜1.25(m、2H)実施例5 3−(4−{[1−(2−シアノ−フェニル)−ピペリジン−4−イルアミノ] −メチル}−ピペリジン−1−カルボニル)−4−(3,4−ジフルオロ−フェ ニル)−6−メトキシメチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピ リミジン−5−カルボン酸メチルエステル(7) 5(280mg、0.94mmol)のクロロホルム(30mL)溶液に、6 のクロロホルム(10mL)溶液を滴下した。得られた溶液を20分間攪拌し、 粗取得物についてシリカゲルでのクロマトグラフィーを行った(5%MeOH/ CHCl3)。 1H NMR(DMSO−d675℃):7.63(d、1H、J=7.57H z)、7.55(t、1H、J=7.57Hz)、7.42〜7.25(m、2 H)、7.13(d、2H、J=8.31Hz)、7.03(t、1H、J=7 .57Hz)、5.67(s、1H)、4.51(ABq、2H、Ja=48. 1Hz、Jb=13.43Hz)、3.90〜3.50(m、2H)、3.60 (s、3H)、3.45(d、2H、J=11.96Hz)、3.31(s、3 H)、2.90〜2.65(m、4H)、2.60〜2.45(m、1H)、2 .39(d、2H、 J=5.86Hz)、1.90(d、2H、J=10.74Hz)、1.75〜 1.35(m、8H)、1.05〜0.90(m、1H) MS(FAB):637(M+1) 元素分析:C3338652・0.50CHCl3・0.25H2O 計算値:C、57.40;H、5.61;N、11.99 実測値:C、57.40;H、5.56;N、12.18実施例6 トルエン−4−スルホン酸1−ベンズヒドリル−アゼチジン−3−イルエステル (9) 8(7g、29mmol)のクロロホルム(100mL)溶液を冷却し(0℃ )、それに無水p−トルエンスルホン酸(11.5g、35.2mmol)およ びトリエチルアミン(12mL、88mmol)を加えた。得られた溶液を室温 で24時間攪拌した。次に、溶液を水で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、 溶媒を減圧下に除去した。粗取得物をシリカゲルでのクロマトグラフィーによっ て精製して、所望の生成物を油状物として得た。1H NMR(CDCl3):7.75(d、2H、J=8.3Hz)、7.3 5〜7.15(m、12H)、4.95〜4.82(m、1H)、4.32(s 、1H)、3.50〜3.40(m、2H)、3.10〜3.00(m、2H) 、2.43(s、3H)実施例7 3−アジド−1−ベンズヒドリル−アゼチジン(10) 9(11.5g、31.8mmol)およびアジ化ナトリウム(4.12g、 64mmol)のDMF(250mL)溶液を加熱して70℃とし、24時間経 過させた。室温まで冷却した後、溶媒を減圧下に除去し、残留物をクロロホルム と水との間で分配した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に 除去した。粗生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して(8 :1ヘキサン:酢酸エチル)、標題化合物を得た。 1H NMR(CDCl3):7.41〜7.15(m、10H)、4.33( s、1H)、4.02〜3.95(m、1H)、3.50〜3.41(m、2H )、3.07〜3.00(m、2H)実施例8 1−ベンズヒドリル−アゼチジン−3−イルアミン(11) 10(5.7g、21.6mmol)、トリフェニルホスフィン(11.3g 、43mmol)および水(5mL)の溶液を、24時間加熱還流した。室温ま で冷却した後、溶媒を減圧下に除去し、残留物をシリカゲルでのクロマトグラフ ィーによって精製した(90:9:1CHCl3:MeOH:NH4OH)。 1H NMR(CDCl3):7.41〜7.15(m、10H)、4.27( s、1H)、3.65〜3.55(m、1H)、3.55〜3.50(m、2H )、2.65〜2.60(m、2H)、1.44(brs、2H)実施例9 2−[4−(1−ベンズヒドリル−アゼチジン−3−イルアミノ)−ピペリジン −1−イル]−ベンゾニトリル・トリフルオロ酢酸塩(12) 4について記載の手順を用い、3(1.0g、3.9mmol)および11か ら、標題化合物を製造した。1H NMR(CDCl3):7.56〜6.90(m、14H)、4.32( s、1H)、3.62〜3.45(m、5H)、 2.90〜2.87(m、2H)、2.75〜7.65(m、2H)、2.64 〜2.58(m、1H)、1.91(d、2H、J=11.36Hz)、1.6 2〜1.53(m、2H)、1.50〜1.20(br s、1H) MS(FAB):423(M+1) 元素分析:C28304・0.05H2O・2.30TFA 計算値:C、57.10;H、4.76;N、8.17 実測値:C、57.10;H、4.75;N、8.25実施例10 2−[4−({1−[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オ キサゾリジン−3−カルボニル]−ピペリジン−4−イルメチル}−アミノ)− ピペリジン−1−イル]−ベンゾニトリル・トリフルオロ酢酸塩(14) 7についての記載の手順を用いて、5(200mg、0.67mmol)およ び13(121mg、0.67mmol)から、標題化合物を製造した。 1H NMR(CD3OD):7.70〜7.55(m、2H)、7.50〜7 .40(m、1H)、7.35〜7.25(m、2H)、7.20〜7.03( m、2H)、5.50(t、 1H、J=9.03Hz)、4.75(t、1H、J=8.54Hz)、4.3 0〜4.13(m、3H)、3.65(d、2H、J=12.21Hz)、3. 15〜2.85(m、6H)、2.25(d、2H、J=10.26Hz)、2 .10〜1.75(m、6H)、1.50〜1.10(m、2H) MS(FAB):524(M+1) 元素分析:C2831532・1.30TFA・0.20H2O 計算値:C、54.41;H、4.88;N、10.37 実測値:C、54.37;H、4.88;N、10.46実施例11 −アミノメチルN−ジフェニルメチルアゼチジン(16) 塩化アルミニウム(0.33g、2.41mmol)のエーテル(50mL) 溶液を−78℃に冷却し、それに水素化リチウムアルミニウム(2.41mL、 2.41mmol)を加え た。−78℃で15分間攪拌後、スラリーを15(0.50g、2.01mmo l)のエーテル(10mL)溶液に滴下した。得られた混合物を室温で2時間攪 拌した。溶液を冷却して0℃とし、水(10mL)を滴下して反応停止し、次に 25%NaOH溶液(10mL)を加えた。水層をEtOAcで抽出した。有機 層をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下に溶媒除去した。粗生成物の精製は行 わなかった。 1H NMR(CDCl3、300MHz):7.41〜7.13(m、10H )、4.32(s、1H)、3.28(t、2H)、2.88〜2.79(m、 4H)、2.52〜2.42(m、1H)、1.28(s、1H)実施例12 化合物(17) 4の製造について記載の手順を用いて、16および3から標 題化合物を製造した。 1H NMR(CDCl3、400MHz):7.54〜7.51(dd、1H )、7.46〜7.38(m、5H)、7.28〜7.24(m、4H)、7. 18〜7.15(m、2H)、6.99〜6.93(m、2H)、4.33(s 、1H)、3.57〜3.45(m、2H)、3.35〜3.31(t、2H) 、2.89〜2.79(m、7H)、2.64〜2.56(m、2H)、2.0 1〜1.98(m、2H)、1.62〜1.53(m、2H) MS(FAB):437(M+1)実施例13 N−(2−ベンズアミド)−4−ピペリドンエチレンケタール(21) 2−フルオロベンズアミド(7.0g、50.0mmol)および4−ピペリ ドンエチレンケタール(7.16g、50.0 mmol)の混合物を100℃で加熱した(7日間)。溶媒を減圧下に除去し、 エーテルと磨砕して、標題化合物(21)を得た。 1H NMR(DMSO−d6、300MHz)は示した構造と一致していた。 HPLC(Vydac;C18;径=4.6mm;長さ=150mm;勾配= H2O[0.1%H3PO4]−CH3CN、16分間かけて95%−5%から5% −95%、流量2mL/分)RT=4.49分;検出波長=215nm;純度1 00%実施例14 N−(2−ベンゾアミド)−4−ピペリドン(22) ケタール21(13.2mg、46.753mmol)の酢酸(50mL)お よび6N塩酸(50mL)溶液を60℃で加熱し(12時間)、80%を変換し た。溶媒を減圧下に除去し、25%NaOH水溶液で中和し、CHCl3で抽出 し(250 mLで3回)、合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、 減圧下に濃縮して22を得て、それをそれ以上精製せずに使用した。 1H NMR(CDCl3、400MHz)は示した構造と一致していた。実施例15 化合物(23) 4の製造について記載の手順を用いて、16および22から標題化合物を製造 した。 1H NMR(CDCl3、400MHz):9.53(s、1H)、8.16 〜8.13(m、1H)、7.45〜7.38(m、6H)、7.29〜7.2 1(m、2H)、7.19〜7.15(m、4H)、5.76(s、1H)、5 .29(s、1H)、4.33(s、1H)、3.36〜3.32(t、2 H)、3.20〜3.17(d、2H)、2.87〜2.75(m、7H)、2 .64〜2.55(m、2H)、2.03〜2.00(d、2H)、1.55〜 1.45(m、2H) 元素分析:C293441・0.05CHCl3+0.60H2O 計算値:C、74.01;H、7.54;N、11.89 実測値:C、74.06;H、7.51;N、11.57 MS(FAB):455(M+1)実施例16 N−1−ベンジル−3−ヒドロキシメチルピロリジン(25) 1−ベンジル−5−オキソ−3−ピロリジンカルボン酸メチル(24)(10 .0g、42.8mmol)の塩化メチレン(175mL)溶液を、1.5 DIBAL−Hの冷(−78℃)溶液(143mL、214mmol)に滴下し た。室温で48時間攪拌後、溶液を冷却して0℃とし、メタノール25mLを 滴下した。得られた溶液を、ロシェル塩の飽和水溶液250mLに加え、クロロ ホルムで抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧 下に除去して、粗アルコールを得た。その粗生成物をシリカゲルでのクロマトグ ラフィー(7%MeOH/CHCl3)によって精製して、標題化合物を得た。 1H NMR(CDCl3、400MHz):7.33〜7.24(m、5H) 、3.70〜3.66(m、1H)、3.59〜3.48(m、4H)、2.8 6〜2.80(m、1H)、2.66〜2.63(d、1H)、2.51〜2. 47(t、1H)、2.34〜2.28(m、2H)、1.05〜1.96(m 、1H)、1.75〜1.67(m、1H)実施例17 トルエン−4−スルホン酸1−ベンジル−ピロリジン−3−メチルエステル(2 6) 25(1.0g、5.2mmol)のクロロホルム(100 mL)溶液を冷却し(0℃)、それに無水p−トルエンスルホン酸(2.5g、 7.8mmol)およびトリエチルアミン(2.1mL、15mmol)を加え た。得られた溶液を室温で24時間攪拌した。次に、溶液を水で洗浄し、MgS O4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去した。粗取得物をシリカゲルでのク ロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を得た。 1H NMR(CDCl3、400MHz):7.78〜7.76(d、2H) 、7.33〜7.23(m、7H)、3.94〜3.92(m、2H)、3.5 3(s、2H)、2.58〜2.43(m、6H)、2.27〜2.24(m、 1H)、1.97〜1.88(m、1H)、1.44〜1.36(m、1H)実施例18 N−1−ベンジル−3−アジドメチルピロリジン(27) 26(1.26g、3.64mmol)およびアジ化ナトリウム(0.474 g、7.29mmol)のDMF(100mL) 溶液を加熱して70℃とし、24時間経過させた。室温まで冷却した後、溶媒を 減圧下に除去し、残留物をクロロホルムと水との間で分配した。有機層をMgS O4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去して、標題のアジドを得た。 1H NMR(CDCl3、400MHz):7.34〜7.22(m、5H) 、3.60〜3.59(d、2H)、3.28〜3.26(m、2H)、2.7 0〜2.66(m、1H)、2.57〜2.54(t、1H)、2.44〜2. 38(m、2H)、2.31〜2.27(m、1H)、2.04〜1.98(m 、1H)、1.51〜1.45(m、1H)実施例19 N−1−ベンジル−3−アミノメチルピロリジン(28) 27(0.71g、3.2mmol)、トリフェニルホスフィン(1.7g、 6.5mmol)、THF(50mL)および水(5mL)の溶液を、24時間 加熱還流した。室温まで冷 却した後、溶媒を減圧下に除去し、残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィー によって精製して(90:9:1CHCl3:MeOH:NH4OH)、標題のア ミンを得た。 1H NMR(CDCl3、400MHz):7.33〜7.22(m、5H) 、3.60〜3.58(d、2H)、2.76〜2.72(m、1H)、2.6 0〜2.58(m、3H)、2.52〜2.47(m、1H)、2.24〜2. 17(m、2H)、2.00〜1.95(m、1H)、1.48〜1.42(m 、1H)、1.12(br s、2H)実施例20 化合物(29) 4の製造について記載の手順を用い、28および3から標題化合物を製造した 。 1H NMR(CDCl3、400MHz):7.54〜7.52(d、1H) 、7.46〜7.42(t、1H)、7.33〜 7.22(m、5H)、6.99〜6.93(m、2H)、3.65〜3.48 (m、5H)、3.89〜2.83(t、2H)、2.79〜2.74(t、1 H)、2.66〜2.59(m、4H)、2.55〜2.49(q、1H)、2 .34〜2.28(m、1H)、2.23〜2.19(t、1H)、2.01〜 1.98(m、3H)、1.63〜1.52(m、2H)、1.50〜1.45 (m、1H) 元素分析:C24324Cl2・0.25HCl+0.35EtOAc 計算値:C、62.59;H、7.25;N、11.50 実測値:C、62.60;H、7.10;N、11.46 MS(FAB):375(M+1)実施例21 4S−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メトキシメチル−2−オキソ −1,2,3,4−テトラヒドロピリミジンと4S−4−(3,4−ジフルオロ フェニル)−6−メトキシメチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ ピリミジンの混合物 (+)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メトキシメチル−2−オ キソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボン酸メチルエステ ル(4.63g、14.7mmol)のメタノール(100mL)溶液に、水酸 化ナトリウム(2.94g、73.6mmol)を加えた。得られた混合物を9 0℃で16時間還流した。室温まで冷却した後、溶媒を減圧下に除去した。固体 をCH2Cl2およびH2Oに溶かし、10%HCl水溶液で中和した。有機層を Na2SO4で脱水し、濃縮し、PCTLC(2%NH4OHを含有する7%Me OHのCHCl3溶液)によって精製して、標題化合物の混合物2.65g(収 率71%)を得た。1H NMRは、示した構造と一致した。 MS(FAB):255(M+1)実施例22 4S−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メトキシメチル−2−オキソ −1,2,3,4−テトラヒドロピリミジンと4S−4−(3,4−ジフルオロ フェニル)−6−メトキシメチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ ピリミジンの混合物 (+)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メトキシメチル−2−オ キソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボン酸メチルエステ ル(5.36g、17.0mmol)のメタノール(150mL)溶液に、1N NaOH(10mL)を加えた。得られた混合物を90℃で16時間還流した。 室温まで冷却した後、溶媒を減圧下に除去した。固体をCH2Cl2およびH2O に溶かし、10%HCl水溶液で中和した。有機層をNa2SO4で脱水し、濃縮 し、PCTLC (2%NH4OHを含有する7%MeOHのCHCl3溶液)によって精製して、 標題化合物の混合物2.35g(収率54%)を得た。1H NMRは、示した 構造と一致した。 MS(FAB):255(M+1)実施例23 4S−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メトキシメチル−3−(4− ニトロフェノキシカルボニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピ リミジン−5−カルボン酸メチルエステル 実施例21または実施例22から得られた混合物(1.93g、7.59mm ol)を−78℃にてリチウムジイソプロピルアミド(2.0M THF溶液、 1.1当量)で20分間処理し、次に、4−ニトロフェニルクロロホルメート( 1.5当量)のTHF溶液を一気に加えた。標題化合物0.488gを収率 15%で得た。1H NMRは、示した構造と一致した。実施例24 4R−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メトキシメチル−2−オキソ −1,2,3,4−テトラヒドロピリミジンと4R−4−(3,4−ジフルオロ フェニル)−6−メトキシメチル−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ ビリミジンの混合物 実施例7に記載の手順を用いて、4R−4−(3,4−ジフルオロフェニル) −6−メトキシメチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン −5−カルボン酸メチルエステル(5.0g、17.7mmol)から標題化合 物を製造した。標題化合物の混合物2.0gを、収率50%で得た。1H NM Rは、示した構造と一致した。 MS(FAB):255(M+1) 前記の手順および図式に従って、実施例23で得られた生成物を反応させるこ とで、本発明の化合物を製造することができる。例えば図式3に示した方法に従 って、実施例23の化合物をアリールピペリジニルアミノアルキルピペリジンで アシル化することで、所望の化合物を得ることができる。本発明の化合物はさら に、実施例23に記載の手順に従って実施例24の化合物のニトロフェノキシ誘 導体を製造し、次に該誘導体を図式3に記載の方法に従ってアリールピペリジニ ルアミノアルキルピペリジンと反応させることで製造することもできる。 図式8に示した方法に従って、実施例25および26の化合物を製造した。実施例25 (4S)−2−[4−({1−[4−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−オ キソ−オキサゾリジン−3−カルボニル]−ピロリジン−3−イルメチル}−ア ミノ)−ピペリジン−1−イル]−ベンゾニトリル 1H NMR(CDCl3、400MHz)は、示した構造と一致していた。 FABLRMS m/e:510g/モル(M++H、C2729253=5 09.55g/モル) HPLC(Vydac;C18;径=4.6mm;長さ=150mm;勾配= H2O[0.1%H3PO4]−CH3CN、16分間かけて95%−5%から5% −95%、流量2mL/分)検出波長=215nm;純度100% 元素分析:C2729253 計算値:C、57.16;H、5.84;N、11.11 実測値:C、57.24;H、5.78;N、11.12実施例26 (4S)−3−(3−{[1−(2−シアノフェニル)−ピペリジン−4−イル アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボニル)−4−(3,4−ジフルオ ロフェニル)−6−メトキシメチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒド ロ−ピリミジン−5−カルボン酸メチルエステル 1H NMR(CDCl3、400MHz)は、示した構造と一致していた。 FABLRMS m/e:623g/モル(M++H、C3236265=6 22.67g/モル) HPLC(Vydac;C18;径=4.6mm;長さ=150mm;勾配= H2O[0.1%H3PO4]−CH3CN、16分間かけて95%−5%から5% −95%、流量2mL/分)検出波長=215nm;純度95.3% 元素分析:C3236265・1.3HClおよび0.55H2O 計算値:C、56.62;H、5.69;N、12.36 実測値:C、56.53;H、5.69;N、12.32 図式9に示した方法に従って、実施例27および28の化合物を製造した。実施例27 (ラセミ体)(4S)−2−[4−({1−[4−(3,4−ジフルオロフェニ ル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カルボニル]−3−ヒドロキシ−ピロ リジン−4−イルメチル}−アミノ)−ピペリジン−1−イル]−ベンゾニトリ 1H NMR(CDCl3、400MHz)は、示した構造と一致していた。 FABLRMS m/e:501.2g/モル(M++H、 C2630244=500.54g/モル) HPLC(Vydac;C18;径=4.6mm;長さ=150mm;勾配= H2O[0.1%H3PO4]−CH3CN、16分間かけて95%−5%から5% −95%、流量2mL/分)検出波長=215nm;純度87%実施例28 (ラセミ体)(4S)−3−(4−{[1−(2−シアノフェニル)−ピペリジ ン−4−イルアミノ]−メチル}−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボニ ル)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メトキシメチル−2−オキソ −1,2,3,4−テトラヒドロ−ピリミジン−5−カルボン酸メチルエステル 1H NMR(CDCl3、400MHz)は、示した構造と一致していた。 FABLRMS m/e:625.88g/モル(M++H、C313426 6=624.65g/モル) HPLC(Vydac;C18;径=4.6mm;長さ=150mm;勾配= H2O[0.1%H3PO4]−CH3CN、16分間かけて95%−5%から5% −95%、流量2mL/分)検出波長=215nm;純度98%実施例29 経口用組成物の具体的な実施態様として、実施例9の化合物(すなわち、化合 物14)100mgを、十分に微粉砕したラクトースと製剤して、総量580〜 590mgとし、それをサイズOの硬ゲルカプセルに充填する。実施例30 スクリーニングアッセイ:α1aアドレナリン受容体結合 安定にトランスフェクションしたヒトα1a細胞系(ATCC CRL111 40)から得た膜を用いて、ヒトα1aアドレナリン受容体に結合する化合物を 確認した。その競争結合反応系(総容量=200μL)には、50mMトリス− HCl(pH7.4)、5mM EDTA、150mM NaCl、100pM [125I]−HEAT、α1a細胞系から得た膜および用量を 順次増加させて未標識リガンドを含ませた。反応系を室温で振盪しながら1時間 インキュベートした。イノテック(Inotec)96ウェル細胞ハーベスタを用いて 、反応系をワットマン(Whatman)GF/Cガラス繊維フィルターにて濾過した 。フィルターを氷冷緩衝液で3回洗浄し、結合放射能を測定した(Ki)。本発 明の代表的化合物では、Ki値が≦50nMであることが認められた。実施例31 選択的結合アッセイ 安定にトランスフェクションしたヒトα1dおよびα1b細胞系(それぞれ、 ATCC CRL11138およびCRL11139)から得た膜を用いて、ヒ トα1aアドレナリン受容体に選択的に結合する化合物を確認した。その競争結 合反応系(総容量=200μL)には、50mMトリス−HCl(pH7.4) 、5mM EDTA、150mM NaCl、100pM[125I]−HEAT 、それぞれのα1サブタイプ発現プラスミドでトランスフェクションした細胞系 から得た膜および用量を順次増加させて未標識リガンドを含ませた。反応系を室 温で振盪しながら1時間インキュベートした。イノテック96ウェル細胞ハー ベスタを用いて、反応系をワットマンGF/Cガラス繊維フィルターにて濾過し た。フィルターを氷冷緩衝液で3回洗浄し、結合放射能を測定した(Ki)。実施例32 逆スクリーニング例 1.アッセイの名称: ドーパミンD2、D3、D4in vitroスクリーニングアッセイの目的 本アッセイの目的は、ヒトドーパミン受容体D2、D3またはD4を発現する 細胞への[3H]スピペロンの結合に特異的に影響する薬剤を除外することにあ る。方法: バントールらの方法(VanTol et al.(1991);Nature(Vol.350)pp.610-613) の変法。 クローナル細胞系で安定に発現した特異的ドーパミン受容体サブタイプを含有 する冷凍ペレットを、溶解緩衝液(10mMトリス−HCl/5mM Mg、p H7.4)2mL中で溶解する。それらの膜の遠心後(24450rpmで15 分間)に得られたペレットを、EDTA、MgCl2、KCl、NaCl、 CaCl2およびアスコルビン酸を含む50mMトリス−HCl(pH7.4) に懸濁させて、1mg/mL懸濁液を得る。0.2nM[3H]−スピペロンを 含む総容量500μL中の膜50〜75μgを加えることで、アッセイを開始す る。10μMアポモルヒネを用いて、非特異的結合を求める。室温で2時間イン キュベートした後に、0.3%PEIに予め浸漬しておいたGF/Bフィルター で、50mMトリス−HCl(pH7.4)を用いて、高速で濾過することで、 アッセイを終了する。2.アッセイの名称: セロトニン5HT1aアッセイの目的 本アッセイの目的は、クローニングヒト5HT1a受容体への結合に特異的に 影響を与える薬剤を除外することにある。方法: シェレゲルらの方法(Schelegel and Peroutka Biochemical Pharmacology 35 :1943-1949(1986))の変法。 クローニングヒト5HT1a受容体を発現する哺乳動物細胞を、氷冷5mMト リス−HCl、2mM EDTA(pH7.4)中で溶解し、ポリトロン(poly tron)ホモジナイザーによって ホモジェナイズする。ホモジネートを1000×gで30分間遠心し、上清を再 度38000×gで30分間遠心する。結合アッセイでは、50mMトリス−H Cl、4mM CaCl2および1mg/mLアスコルビン酸中に0.25nM の[3H]8−OH−DPAT(8−ヒドロキシ−2−ジプロピルアミノ−1, 2,3,4−テトラヒドロナフタレン)を含有させる。10μMプロプラノロー ルを用いて、非特異的結合を求める。室温で1時間インキュベートした後に、G F/Cフィルターで高速濾過することで、アッセイを終了する。実施例33 機能アッセイ例 以下の機能試験を実施して、ヒトα1aアドレナリン受容体に対する化合物の 特異性を確認し、該化合物の生理活性を求めることができる 1.in vitroでのラット、イヌおよびヒトの前立腺ならびにイヌ尿道 体重250〜400gの雄スプレーグ・ドーリーラット(Taconic Farms)を 、麻酔下(メトヘキシタール;50mg/kgの腹腔内投与)での頸部脱臼によ って屠殺する。下腹部の 切開を行って、前立腺の腹葉を摘出する。雑種イヌから摘出した各前立腺を、尿 道口に沿って長手方向に6〜8個の切片に切り取り、必要に応じて、氷冷酸素化 クレブス液中で終夜保存してから使用に供する。前立腺に対して近位のイヌ尿道 を約5mmの環状切片に切り取り、該環状切片を切り開いて、環状筋の収縮測定 に用いる。良性前立腺過形成の経尿道的手術から得たヒト前立腺片も、必要に応 じて氷冷酸素化クレブス液中で終夜保存する。 37℃に暖めた酸素化クレブス液[NaCl、118mM;KCl、4.7m M;CaCl2、2.5mM;KH2PO4、1.2mM;MgSO4、1.2mM ;NaHCO3、2.0mM;ブドウ糖、11mM]の入ったシャーレに、前記 組織を入れる。過剰の脂質と結合組織を注意深く除去する。組織切片を、4−0 外科用絹糸を用いてガラス製組織ホルダーに取り付け、37℃のクレブス緩衝液 の入った5mLジャケット付組織浴に入れ、5%CO2/95%O2を吹き込む。 組織を力変換器(Statham-Gould)に接続し、1グラム(ラット、ヒト)または 1.5グラム(イヌ)の張力を加え、1時間経過させて組織を平衡状態とする。 ストリップチャート記録計(Hewlett-Packard 7700シリーズ)で収縮を記録する。 3μM(ラット)、10μM(イヌ)および20μM(ヒト)のフェニレフリ ンの単回初回刺激用量後、作働薬に対する累積濃度−応答曲線を得て、組織を1 0分ごとに1時間にわたって洗浄する。浴に媒体または拮抗薬を加え、1時間イ ンキュベートして、作働薬に対する別の累積濃度−応答曲線を得る。 ソフトウェア(GraphPad Inplot)を用いて、各群についてのEC50値を計算 する。3種類以上の濃度で試験を行った場合は、シルドプロットからpA2(− logKb)を得た。3種類未満の拮抗薬濃度について試験を行う場合は、下記 式に従ってKb値を計算する。 Kb=[B]/(x−1) 式中、xは、拮抗薬の存在下および非存在下での作働薬のEC50の比であり、 [B]は拮抗薬濃度である。2.麻酔イヌにおける尿道内圧の測定 目的: 良性前立腺過形成によって尿流量の低下が起こるが、それは前立腺の大きさ増 大による尿道前立腺部の受動的物理的閉塞および前立腺収縮による能動的閉塞の 両方が原因となって生じる と考えられる。プラゾシンおよびテラゾシンなどのαアドレナリン受容体拮抗薬 は、能動的前立腺収縮を防止することで、尿流量を向上させ、男性における症状 を緩和する。しかしながら、それら薬剤は非選択的α1受容体拮抗薬であって、 顕著な血管効果も有する。本発明者らは、ヒト前立腺での支配的サブタイプとし てα1a受容体サブタイプを確認していることから、その受容体を特異的に標的 とすることで、血管系に変化を併発することなく、前立腺収縮を阻害することが 可能である。下記のモデルを用いて、麻酔イヌにおける尿道内圧および動脈血圧 でのアドレナリン介在による変化を測定することで、選択的αアドレナリン受容 体拮抗薬の効力および能力を評価する。目的は、1)前立腺/尿道の収縮および 血管応答を起こすα1受容体サブタイプを確認し、2)そのモデルを用いて、新 規な選択的αアドレナリン拮抗薬を評価することにある。このようにして、新規 および標準的なαアドレナリン拮抗薬を評価することができる。 方法: 本試験では、雄の雑種イヌ(7〜12kg)を用いる。ペントバルビタールナ トリウム(35mg/kgの静脈投与と4m g/kg/時の静脈注入)によって、イヌに麻酔を施す。気管内チューブを挿入 し、容積式大型動物用換気装置(Harvard instruments)を用いて、室内空気で 動物の換気を行う。カテーテル(PE240または260)を、大腿動脈から大 動脈へ、大腿静脈から大静脈(カテーテル2本、各静脈に1本)に取り付けて、 それぞれ、動脈血圧の測定および薬剤投与を行う。陰茎側面から約1/2インチ での恥骨上部切開を行って、尿管、膀胱および尿道を露出させる。尿管を結紮し 、カニューレを取り付けて、尿がビーカー内へ自由に流れるようにする。膀胱の 円蓋部を収縮させることで、近位および遠位の尿道の切開が行いやすいようにす る。膀胱頸部で尿道下にアンビリカルテープを通し、前立腺から約1〜2cm離 れた遠位尿道下に別のアンビリカルテープを置く。膀胱を切開し、マイクロチッ プ圧変換器(Millar)を尿道内に進める。膀胱の切開を2−0または3−0絹糸 で縫合して(巾着縫合)、変換器を固定する。変換器の先端を尿道前立腺部に置 き、前立腺を軽く握り、尿道圧に大きい変化があることを見ることで、ミラーカ テーテルの位置を確認する。 α1アドレナリン作働薬であるフェニレフリンを投与して (0.1〜100μg/kgの静脈投与;容量0.05mL/kg)、尿道内圧 および動脈血圧における変化についての用量−応答曲線を得る。αアドレナリン 拮抗薬(または媒体)の用量を上昇させながら投与した後に、動脈血圧および尿 道内圧に対するフェニレフリンの効果を再度評価する。各動物について、4また は5種類のフェニレフリン用量−応答曲線を得る(1種類が対照、3または4種 類の用量の拮抗薬または媒体)。動脈血圧および尿道内圧におけるフェニレフリ ン誘発変化に対する拮抗薬の相対的能力をシルド解析によって求める。平均曲線 の群について、曲線間で勾配、最低応答および最高応答が一定であるという限定 のある4パラメータ論理式を用いて同時に適合させる(ALLFITソフトウェアを使 用)。拮抗薬用量についての用量比(対照からの用量−応答曲線の右側シフト) を、個々の曲線についてのED50比として計算する。次に、その用量比を用いて 、シルドプロットを得て、Kb(μg/kg(静脈投与)として表現)を求める 。そのKb(フェニレフリン用量−応答曲線の2倍の右側シフトを起こす拮抗薬 用量)を用いて、尿道内圧および動脈血圧におけるフェニレフリン応答の阻害に 関する拮抗薬の相対的能力を比較する。動脈血圧および尿道内圧の Kbの比として、相対的選択性を計算する。動脈血圧のベースラインに対するα 1拮抗薬の効果もモニタリングする。動脈血圧および尿道内圧における変化に対 する拮抗薬の相対的能力を比較することで、全身の血管系にも、尿道内圧上昇の 原因となるα受容体サブタイプが存在するか否かについての示唆が得られる。こ の方法によれば、血管系では活性を示さず、フェニレフリンに対する尿道内圧上 昇を防止するα1aアドレナリン受容体拮抗薬の選択性を確認することができる 。 以上の明細書の記載では、例示を目的として示した実施例を用いて、本発明の 原理について説明したが、以下の特許請求の範囲およびそれの均等の範囲内にあ る通常の変更、応用および/または修正はいずれも、本発明の実施に含まれるこ とは明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61P 43/00 111 C07D 403/14 C07D 403/14 413/14 413/14 417/14 417/14 487/04 140 487/04 140 491/048 491/048 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CN,CU,CZ,EE,GE,GW,HU,I D,IL,IS,JP,KG,KR,KZ,LC,LK ,LR,LT,LV,MD,MG,MK,MN,MX, NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,UA,US,UZ,VN ,YU (72)発明者 ボツク,マーク・ジー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 下記式の構造を有する化合物または該化合物の医薬的に許容される塩。 [式中、 Qは以下のものから選択され; 1は、未置換、モノ置換または多置換のフェニルであって、該フェニルの置 換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R72、NR7COR19 、NR7CON(R192、NR7SO219、NR7SO2N(R192、OR6、( CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72またはC1-4アルキルから選 択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換または多置換のピリジル、ピラジ ニル、チエニル、チアゾリル、フラニル、キナゾリニルまたはナフチルであって 、ピリジル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、フラニル、キナゾリニルまた はナフチル上の置換基が独立に、CF3、シアノ、ニトロ、アミノ、(CH20- 4 CO27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4SO2N(R72、(C H20-4SO26、フェニル、OR6、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シ クロアルキルから選択されるものから選択され; E、G、LおよびMはそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロア ルキル、(CH20-4OR6、(CH20-4N(R72、(CH20-4CN、( CH20-4CF3、(CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72、(C H20-4SO27または(CH20-4SO2N(R72から選択され; Jは、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH21-4OR6、( CH21-4N(R72、(CH21-4CN、(CH20-4CF3、(CH20-4 CO27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4SO27または(CH2 0-4SO2N(R72から選択され; R2は独立に、水素、C1-8アルキル、C4-8シクロアルキル、(CH20-4C O27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4COR7、(CH22-4O R6、(CH21-4CF3、(CH20-4SO27、(CH20-4SO2N(R72 または(CH21-4CNから選択され; R3、R8、R9、R10、R14、R15およびR16はそれぞれ独立に、水素、C1-8 アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH22-4OR6または(CH20-4CF3 から選択され; R4は、水素、(CH20-4COR6、(CH20-4CN、(CH20-4CF3 、(CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4SO26 または(CH20-4SO2N(R72から選択され; R5は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH21-4OR6また は(CH20-4CF3から選択され; R6は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキルまたは(CH20-4CF3 から選択され; R7およびR19はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C4-8シクロアルキ ルまたは(CH21-4CF3から選択され; R11およびR12はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキルまたはC3-8シクロア ルキルから選択され; R13は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH22-4OR6、 OR6または(CH20-4CF3から選択され; R18は、水素;C1-8アルキル;C3-8シクロアルキル;(CH21-4OR6; (CH20-4CF3;未置換、モノ置換または多置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、CO27、OR6 、(CH20-4CON(R72、(CH20-4CO27またはC1-4アルキルか ら選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換または多置換のピリジル、ピ ラジニル、チエニル、フラニルまたはナフチルであって、ピリジル、ピラジニル 、チエニル、フラニルまたはナフチル上の置換基が独立に、CF3、フェニル、 OR6、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロアルキ ルから選択されるものから選択され; R20は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH20-4OR6ま たは(CH20-4CF3から選択され; WはOまたはNR11であり; R26は、水素またはOR28から選択され; R28は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH22-4OR6ま たは(CH20-4CF3から選択され; Xは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、( CH20-4OR6または(CH20-4CF3から選択され; m、pおよびqはそれぞれ独立に0〜3の整数であり;ただし、qが0の場合 R26は水素であり; n、o、sおよびtはそれぞれ独立に0〜4の整数である。] 2. 下記式の構造を有する請求項1に記載の化合物または該化合物の医薬的に 許容される塩。 [式中、 R4は、(CH20-4COR6、(CH20-4CN、(CH20-4CF3、(C H20-4CO27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4SO26または (CH20-4SO2N(R72から選択され; R13は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH22-4OR6ま たは(CH20-4CF3から選択される。] 3. 下記式の構造を有する請求項1に記載の化合物または該化合物の医薬的に 許容される塩。 [式中、 Qは下記のものから選択され; 1は、未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R72、N R7COR19、NR7CON(R192、NR7SO219、NR7SO2N(R192 、OR6、(CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72またはC1-4アル キルから選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置 換のピリジル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、フラニル、キナゾリニルま たはナフチルであって、ピリジル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、フラニ ル、キナゾリニルまたはナフチル上の置換基が独立に、CF3、シアノ、ニトロ 、アミノ、(CH20-4CO27、(CH20-4CON(R72、(CH20-4 SO2N(R72、(CH20-4SO26、フェニル、OR6、ハロゲン、C1-4 アルキルまたはC3-8シクロアルキルから選択されるものから選択され; E、G、L、MおよびJはそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3-8シク ロアルキルまたは(CH20-4CF3から選択され; R2は、水素、C1-8アルキル、C4-8シクロアルキルまた は(CH21-4CF3から選択され; R3、R8、R9、R10、R14、R15およびR16はそれぞれ独立に、水素、C1-6 アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH22-4OR6または(CH20-4CF3 から選択され; R13は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH22-4OR6、 OR6または(CH20-4CF3から選択され; R18は、水素;C1-8アルキル;C3-8シクロアルキル;(CH21-4OR6; (CH20-4CF3;未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであ って、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、CO2 7、OR6、(CH20-4CON(R72、(CH20-4CO27またはC1-4 アルキルから選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換、ジ置換またはト リ置換のピリジル、ピラジニル、チエニル、フラニルまたはナフチルであって、 ピリジル、ピラジニル、チエニル、フラニルまたはナフチル上の置換基が独立に 、CF3、フェニル、OR6、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロアルキ ルから選択されるものから選択され; R20は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH20-4OR6ま たは(CH20-4CF3から選択され; R28は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH22-4OR6ま たは(CH20-4CF3から選択され; m、nおよびpはそれぞれ独立に0〜2の整数であり;ただし、qが0の場合 R28は水素である。] 4. 下記式の構造を有する請求項3に記載の化合物または該化合物の医薬的に 許容される塩。 [式中、 Qは下記のものから選択され; 1は、未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニル であって、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、 N(R72、OR6、(CH20-2CO27、(CH20-2CON(R72また はC1-4アルキルから選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換またはジ 置換のピリジルであって、置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ 、アミノ、OR6、CO27、CON(R72またはC1-4アルキルから選択され るピリジルから選択され; R2は、水素、C1-6アルキル、C4-6シクロアルキルまたは(CH21-4CF3 から選択され; R4は、水素、COR6、(CH20-2CO27、SO26または(CH20-2 CON(R72から選択され; R5は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH21-3OR6また は(CH20-3CF3から選択され; R6は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキルまたは(CH20-2CF3 から選択され; R7は、水素、C1-6アルキル、C4-6シクロアルキルまたは(CH21-2CF3 から選択され; R13は、水素またはOR6から選択され; R18は、水素;C1-6アルキル;C3-6シクロアルキル; (CH22-4OR6;(CH20-2CF3;あるいは未置換、モノ置換またはジ置 換のフェニルであって、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シア ノ、ニトロ、アミノ、OR6、CO27、CON(R72またはC1-4アルキルか ら選択されるフェニルから選択され; R26は、水素またはOR28から選択され; R28は、水素またはC1-6アルキルから選択され; m、nおよびpはそれぞれ独立に0〜1の整数であり; tは1〜2の整数である。] 5. 下記式の構造を有する請求項4に記載の化合物または該化合物の医薬的に 許容される塩。 [式中、 Aは、C−R17またはNであり; R2は、水素またはCH2CF3から選択され; R13は、水素または水酸基から選択され; 各R17は独立に、水素、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、アミノ、OR6、 CO27、CON(R72またはC1-4アル キルから選択され; R26は、水素または水酸基から選択され; 各Xはハロゲンであり; qおよびrはそれぞれ独立に0〜2の整数であり;ただし、qが0の場合、R26 は水素であり; sは0〜3の整数である。] 6. 下記のものから選択される請求項5に記載の化合物または該化合物の医薬 的に許容される塩。 7. 請求項1に記載の化合物と医薬的に許容される担体を含有する医薬組成物 。 8. さらにテストステロン5−αレダクターゼ阻害薬を含有する請求項7に記 載の組成物。 9. 前記テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬が、1型、2型、1型と2 型の両方、あるいは1型と2型の二重型のテストステロン5−αレダクターゼ阻 害薬である請求項8に記載の組成物。 10. 前記テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬が、2型テストステロン 5−αレダクターゼ阻害薬である請求項9に記載の組成物。 11. 前記テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬が、フィナステリドであ る請求項10に記載の組成物。 12. 良性前立腺過形成の治療を必要とする患者における該疾患の治療方法で あって、該患者に対して、治療上有効量の請求項1に記載の化合物を投与する段 階を有する方法。 13. 前記化合物がさらに、良性前立腺過形成の緩和に有効な用量で、血圧降 下を起こさない請求項12に記載の方法。 14. 前記化合物をテストステロン5−αレダクターゼ阻害 薬との併用で投与する請求項12に記載の方法。 15. 前記テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬がフィナステリドである 請求項14に記載の方法。 16. 良性前立腺過形成の治療を必要とする患者における該疾患の治療方法で あって、該患者に対して、治療上有効量の請求項7に記載の組成物を投与する段 階を有する方法。 17. 前記組成物がさらに、治療上有効な量のテストステロン5−αレダクタ ーゼ阻害薬を含有する請求項16に記載の方法。 18. 下部尿路組織の弛緩を必要とする患者において該弛緩を行う方法であっ て、該患者に対して、治療上有効量の請求項1に記載の化合物を投与する段階を 有する方法。 19. 前記化合物がさらに、下部尿路組織の弛緩に有効な用量で、血圧降下を 起こさない請求項18に記載の方法。 20. 前記化合物をテストステロン5−αレダクターゼ阻害薬との併用で投与 する請求項19に記載の方法。 21. 前記テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬がフィナステリドである 請求項20に記載の方法。 22. α1a受容体の拮抗による治療に対して感受性である 状態の治療方法であって、そのような治療を必要とする患者に対して、該状態を 治療する上で有効な量の請求項1に記載の化合物を投与する段階を有する方法。 23. 請求項1に記載の化合物と医薬的に許容される担体とを組み合わせるこ とで製造される医薬組成物。 24. 請求項1に記載の化合物と医薬的に許容される担体とを併せて含有する 医薬組成物の製造方法。 25. α1a拮抗効果を必要とする哺乳動物において該効果を引き出す方法で あって、該哺乳動物に対して、治療上有効量の請求項1の化合物を投与する段階 を有する方法。
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