JP2002511086A - α1aアドレナリン受容体拮抗薬 - Google Patents

α1aアドレナリン受容体拮抗薬

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JP2002511086A JP50472099A JP50472099A JP2002511086A JP 2002511086 A JP2002511086 A JP 2002511086A JP 50472099 A JP50472099 A JP 50472099A JP 50472099 A JP50472099 A JP 50472099A JP 2002511086 A JP2002511086 A JP 2002511086A
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メルク エンド カンパニー インコーポレーテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ある種の新規化合物および該化合物の誘導体;それらの合成;ならびにそれらのα1aアドレナリン受容体拮抗薬としての使用に関する。該化合物の一つの利用分野は、良性前立腺過形成の治療におけるものである。該化合物は、同時に低血圧を引き起こすことなく、α1a受容体サブタイプ豊富な平滑筋組織を弛緩させる能力において選択的である。そのような組織は一つは、尿道の内壁層周囲に認められる。従って、本発明の化合物の一つの用途は、尿の流れの障害を緩和することで、良性前立腺過形成を患う男性に対して急性の症状緩和をもたらすことにある。本発明の化合物の別の用途は、ヒト5−αレダクターゼ阻害化合物と併用することで、良性前立腺過形成の影響を急性および慢性の両方で緩和するものとして得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 α1aアドレナリン受容体拮抗薬 発明の属する技術分野 本発明は、α1aアドレナリン受容体拮抗薬としての新規化合物および該化合 物の誘導体、それらの合成およびそれらの使用に関する。詳細には、本発明の化 合物は、良性前立腺過形成(BPH)の治療に有用である。発明の背景 ヒトアドレナリン受容体は、αアドレナリン受容体およびβアドレナリン受容 体という2種類の広い種類に分類される統合膜たんぱく質である。いずれの種類 も、カテコールアミン類、ノルエピネフリンおよびエピネフリンの結合によって 末梢交感神経系の作用に介在する。 ノルエピネフリンは、アドレナリン作動性神経末端によって産生され、エピネ フリンは副腎髄質によって産生される。これら化合物に対するアドレナリン受容 体の結合親和性が、上記の分類の一つの根拠となっている。すなわち、α受容体 はエピネフリンよりノルエピネフリンと強力に結合し、合成化合物イソ プロテレノールよりかなり強力に結合する。これらホルモンの結合親和性は、β 受容体については逆となる。多くの組織で、α受容体活性化によって誘発される 平滑筋収縮などの機能的応答は、β受容体結合誘発の応答とは逆である。 後に、α受容体とβ受容体の間の機能的区別は、各種動物および組織源からの それら受容体の薬理的特性決定によって、さらに強調され、詳細に把握されるよ うになった。その結果、αおよびβアドレナリン受容体はさらに、α1、α2、 β1およびβ2のサブタイプに細分された。α1受容体とα2受容体の間の機能 的相違は明らかになっており、これら2種類のサブタイプ間で選択的結合を示す 化合物が開発されている。 αアドレナリン受容体についての背景に関しては、ルフォロの著作に記載があ り(Robert R.Ruffolo,Jr..,α-Adrenorecetors:Molecular Biology,Bioch emistr and Pharmacology,(Progress in Basic and Clinical Pharmacoloy series,Karger,1991)、その著作では、α1/α2下位分類の根拠、分子生物 学、信号伝達(G蛋白相互作用とそれの重要な部位の位置ならびにαアドレナリ ン受容体の3’末端から離れたリガンドの結合活性)、作動薬の構造−活性相関 、受容体 の機能ならびにαアドレナリン受容体親和性を示す化合物についての治療上の応 用分野について記載されている。 動物組織からのα受容体サブタイプのクローニング、配列決定および発現によ り、α1受容体はα1d(以前はα1aまたは1a/1dと称されていたもの) 、α1bおよびα1a(以前はαlcと称されていたもの)のサブタイプにさらに 細分されるようになった。各α1受容体サブタイプは、それ自体の薬理的・組織 的特異性を示す。「α1a」という呼称は、以前の命名法(1995 Receptor and Ion Channel Nomenclature Supplement;Watson and Girdlestone,1995)で記載 のような旧呼称「α1c」クローニングサブタイプについて、IUPHAR命名 委員会が最近承認した名称である。このサブタイプを指すのに、本願では一貫し て、α1aという呼称を用いる。同時に、以前α1aと称されていた受容体はα 1dを名称を変えた。本願では一貫して、新しい命名法を用いる。本明細書では 、これらのα1受容体サブタイプを発現する安定な細胞系について言及する。し かしながら、これら細胞系は、古い命名法でATCC(the American Type Cult ure Collection)に寄託されている。α1アドレナリン受容体サブタイプの分類 についての 総説が、マイケルらの著作にある(Martin C.Michel,et al.,Naunyn-Schmied eberg's Arch.Pharmacol.(1995)352:1-10)。 αアドレナリン受容体サブタイプにおける相違は、病態生理学的状態に関連す るものである。良性前立腺肥大症またはBPHとも称される良性前立腺過形成は 、代表的には50歳を超えた男性が患い、加齢に伴って重くなる病気である。そ の状態の症状には、排尿困難の亢進、性的機能障害などがあるが、これらに限定 されるものではない。これらの症状は、前立腺の肥大または過形成によって誘発 される。前立腺が大きくなるに連れて、それが男性の尿道を流れる液体の自由な 流れを妨害する。同時に、肥大した前立腺のノルアドレナリン性神経刺激増加に より、膀胱頚部および尿道のアドレナリン性緊張が高くなって、さらに尿道を通 る尿の流れが制限される。 良性前立腺過形成では、主要原因物質として、男性ホルモン5α−ジヒドロテ ストステロンが確認されている。男性の睾丸が継続的に5α−ジヒドロテストス テロンを産生することで、男性の一生を通じて前立腺が徐々に成長する。50歳 を超えると、多くの男性で、この肥大した前立腺が尿道を塞いで、上記のような 病状が生じるようになる。 以上にまとめた機序の説明から、多くの場合で逆に、BPHの悪性進行を抑制 する上で有効な薬剤が最近開発されるようになった。そのような薬剤の最も進ん だものには、メルク社(Merck & Co.,Inc)製品PROSCAR(登録商標;フィ ナステリド)がある。この化合物の効果は、テストステロンを5α−ジヒドロス テロンに変換する酵素であるテストステロン5−αレダクターゼを阻害して、前 立腺の肥大速度を低下させ、多くの場合前立腺を小さくするというものである。 PROSCAR(登録商標)などの薬剤の開発は、BPHの長期抑制に道を開 くものである。しかしながら、その症状の長時間をかけた進行から明らかなよう に、その症状を退行させることも短時間ではできない。そこでしばらくの間、B PHを患う男性はその症状に苦しむことになり、実際には、それら薬剤が十分迅 速に作用するという希望を失うこともあり得る。 この問題に対しての一つの解決法は、急性の症状緩和をもたらすことで比較的 作用の遅い治療薬を補う医薬的に活性な化合物を確認することである。α1アド レナリン受容体に結合して、上記疾患によるアドレナリン性緊張の増加を低減す ることで、下部尿路組織の症状緩和を誘発する薬剤は、上記活性について の優れた候補剤となると考えられる。そうすると、そのような薬剤の一つに、E P0204597で前立腺過形成の症例において排尿を誘発すると報告されてい るアルフゾシンがある。同様に、WO 92/0073には、テトラゾシンのR (+)エナンチオマーがα1サブタイプのアドレナリン受容体に結合する選択的 能力が報告されている。さらにWO 92/161213には、5α−レダクタ ーゼ阻害性化合物とα1−アドレナリン受容体遮断薬(テラゾシン、ドキサゾシ ン、プラゾシン、ブナゾシン、インドラミン、アルフゾシン)との組み合わせが 開示されている。しかしながら、これら化合物のα1d、α1bまたはα1aサ ブタイプ特異性に関するデータは、そのデータおよびBPH治療へのそれの妥当 性が不明であるために、提供されていない。BPHに対する現在の治療法は、プ ラゾシン(Minipress,Pfizer)、テラゾシン(Hytrin,Abbott)またはドキサゾ シンメシレート(Cardura,Pfizer)などの既存の非選択的α1拮抗薬を用いるも のである。これらの非選択的拮抗薬には、例えば低血圧および失神など、末梢血 管系でのα1d受容体およびα1b受容体の拮抗作用に関連する副作用がある。 ヒトα1aアドレナリン受容体(ATCC CRL11140) の最近のクローニングおよびクローニングヒトα1a受容体を利用したスクリー ニングアッセイの使用により、ヒトα1aアドレナリン受容体と特異的に相互作 用する化合物を確認することができる。[1994年4月14日公開のPCT国 際出願公開WO 94/08040号および1994年5月26日公開のWO 94/10989号]。本特許の開示内容に開示のように、クローニングヒトα 1aアドレナリン受容体およびヒトα1a受容体に結合する化合物を確認するた めの方法により、BPH治療に有用な選択的ヒトα1aアドレナリン受容体拮抗 薬を確認することが可能となった。本特許の開示内容は、ヒトα1a受容体に選 択的に結合する新規化合物を開示するものである。それらの化合物について、他 のヒトα1受容体サブタイプへの結合も調べ、さらには他の種類の受容体(例: α2)に対する逆スクリーニングを行うことで、ヒトα1aアドレナリン受容体 に対する本発明の化合物の特異性を決定することにある。 そこで本発明の目的は、α1aアドレナリン受容体に結合する化合物を確認す ることにある。本発明のさらに別の目的は、α1aアドレナリン受容体の拮抗薬 として作用する化合物を確認することにある。本発明のさらに別の目的は、動物 、好まし くは哺乳動物、特にヒトにおけるBPHの治療に有用な薬剤であるα1aアドレ ナリン受容体拮抗薬化合物を確認することにある。本発明のさらに別の目的は、 動物、好ましくは哺乳動物、特にヒトにおける下部尿路組織を弛緩させる上で有 用なα1aアドレナリン受容体拮抗薬を確認することにある。 本発明の化合物がα1aアドレナリン受容体拮抗薬であることが認められてい る。従って本発明の化合物は、哺乳動物におけるBPH治療で有用である。さら に、本発明のα1aアドレナリン受容体拮抗薬が、哺乳動物における下部尿路組 織弛緩にも有用であることが認められている。発明の概要 本発明は、良性前立腺過形成(BPH)によって生じる尿閉塞治療用の化合物 を提供するものである。該化合物は、α1dおよびα1bヒトアドレナリン受容 体ならびに多くの他のG蛋白結合受容体に対して1/10以上低い親和性を示し ながら、ナノモルの濃度およびナノモルより低い濃度で、ヒトα1aアドレナリ ン受容体と拮抗する。本発明は、末梢アドレナリン遮断に関係する副作用が低減 するという、非選択的α1アドレナリン拮抗薬に勝る長所を有する。そのような 副作用には、低血 圧、失神、傾眠などがある。本発明の化合物は以下の構造を有し、該化合物の医 薬的に許容される塩も含まれる。 式中、 Qは以下のものから選択され;E、G、LおよびMはそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアル キル、(CH20-4OR15、(CH20-4N(R162、(CH20-4CN、( CH20-4CF3、(CH20-4CO216、(CH20-4CON(R162、( CH20-4SO215または(CH20-4SO2N(R162から選択され; Jは、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH21-4OR15、( CH21-4N(R162、(CH21-4CN、(CH20-4CF3、(CH20-4 CO216、(CH20-4CON(R162、(CH20-4SO215または(C H20-4SO2N(R162から選択され; R1は、未置換、モノ置換または多置換のフェニルであって、該フェニルの置 換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R162、NR16COR18 、NR16CON(R182、NR16SO218、NR16SO2N(R182、OR15 、(CH20-4CO216、(CH20-4CON(R162、(CH20-4SO2 N(R162、(CH20-4SO215またはC1-4アルキルから選択されるフェ ニル;あるいは未置換、モノ置換または多置換のピリジル、ピラジニル、チエニ ル、 チアゾリル、フラニル、キナゾリニルまたはナフチルであって、ピリジル、ピラ ジニル、チエニル、チアゾリル、フラニル、キナゾリニルまたはナフチル上の置 換基が独立に、CF3、シアノ、ニトロ、N(R162、(CH20-4CO216 、(CH20-4CON(R162、(CH20-4SO2N(R162、(CH20- 4 SO215、フェニル、OR15、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロア ルキルから選択されるものから選択され; Rは、水素;シアノ;OR15;CO215;CON(R162;SO215;S O2N(R162;テトラゾール;イソオキサジアゾール;未置換、モノ置換また は多置換のフェニルであって、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、シアノ 、OR15、(CH20-4CO216、(CH20-4CON(R162、N(R162 、NR16COR15、NR16CON(R182、NR16SO215、NR16SO2N (R182、(CH20-4SO2N(R162、(CH20-4SO215またはC1- 4 アルキルから選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換または多置換の ピリジル、チエニル、フラニルまたはナフチルであって、ピリジル、チエニル、 フラニルまたはナフチル上の置換基が独立に、CF3、(CH20-4CO216、 (CH20-4 CON(R162、(CH20-4SO2N(R162、(CH20-4SO215、フ ェニル、OR15、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロアルキルから選択 されるものから選択され; R2およびR7はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C4-8シクロアルキル 、(CH20-4CO216、(CH20-4CON(R162、(CH20-4COR15 、(CH22-4OR15、(CH21-4CF3、(CH20-4SO215、(CH20-4SO2N(R162または(CH21-4CNから選択され; R3、R6、R8、R9およびR10はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3 -8 シクロアルキル、(CH21-4OR15または(CH20-4CF3から選択され ; R11およびR12はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキルまたはC3-8シクロア ルキルから選択され; R13およびR14はそれぞれ独立に、水素;C1-8アルキル;C3-8シクロアルキ ル;(CH20-4OR15;(CH20-4CF3;未置換、モノ置換または多置換 のフェニルであって、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ 、ニトロ、CO216、OR15、(CH20-4CON(R162、 (CH20-4CO216またはC1-4アルキルから選択されるフェニル;あるいは 未置換、モノ置換または多置換のピリジル、チエニル、フラニルまたはナフチル であって、ピリジル、チエニル、フラニルまたはナフチル上の置換基が独立に、 CF3、フェニル、OR15、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロアルキ ルから選択されるものから選択され; R15は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキルまたは(CH20-4CF3 から選択され; R16およびR18はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキ ルまたは(CH21-4CF3から選択され; R19は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH20-4OR15ま たは(CH20-4CF3から選択され; WはOまたはNR11であり; 各Xは独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-8アルキル、C3-8シクロアル キル、(CH20-4OR24または(CH20-4CF3から選択され; R24は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキルまたは(CH20-4CF3 から選択され; YはC−R15またはNであり; Zは水素、酸素または硫黄であり; m、n、pおよびqはそれぞれ独立に0〜4の整数であり; oは1〜4の整数であり; rは0または1である。 本発明の1実施態様には、下記式の構造を有する化合物および該化合物の医薬 的に許容される塩がある。 式中、 E、G、L、MおよびJはそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3-8シク ロアルキル、(CH20-4CO216または(CH20-4CF3から選択され; R1は、未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R162、N R16COR18、NR16CON(R182、NR16SO218、NR16SO2N(R1 82、OR15、(CH20-4CO216、(CH20-4CON(R162、(CH20-4SO2N(R162、(CH20-4 SO2(R152またはC1-4アルキルから選択されるフェニル;あるいは未置換 、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のピリジル、ピラジニル、チエニル、チアゾ リル、フラニル、キナゾリニルまたはナフチルであって、ピリジル、ピラジニル 、チエニル、チアゾリル、フラニル、キナゾリニルまたはナフチル上の置換基が 独立に、CF3、シアノ、ニトロ、N(R162、(CH20-4CO216、(C H20-4CON(R162、(CH20-4SO2N(R162、(CH20-4SO2 (R152、フェニル、OR15、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロア ルキルから選択されるものから選択され; Rは、水素;シアノ;OR15;CO215;CON(R162;SO215;SO2 N(R162;未置換、モノ置換またはジ置換のフェニルであって、該フェニル の置換基が独立に、ハロゲン、シアノ、OR15、(CH20-4CO216、(C H20-4CON(R162、N(R162、NR16COR15、NR16CON(R18 2、NR16SO215、NR16SO2N(R182、(CH20-4SO2N(R16 2、(CH20-4SO215またはC1-4アルキルから選択されるフェニル;あ るいは未置換、モノ置換またはジ置換のピリジル、チエニル、フラニルま たはナフチルであって、ピリジル、チエニル、フラニルまたはナフチル上の置換 基が独立に、CF3、(CH20-4CO216、(CH20-4CON(R162、 (CH20-4SO2N(R162、(CH20-4SO215、フェニル、OR15、 ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロアルキルから選択されるものから選 択され; R2およびR7はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C4-8シクロアルキルま たは(CH21-4CF3から選択され; R13およびR14はそれぞれ独立に、水素;C1-8アルキル;C3-8シクロアルキル ;(CH21-4OR15;(CH20-4CF3;未置換、モノ置換、ジ置換または トリ置換のフェニルであって、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3 、シアノ、ニトロ、CO216、OR15、(CH20-4CON(R162、(CH20-4CO216またはC1-4アルキルから選択されるフェニル;あるいは未置換 、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のピリジル、チエニル、フラニルまたはナフ チルであって、ピリジル、チエニル、フラニルまたはナフチル上の置換基が独立 に、CF3、フェニル、OR15、ハロゲン、 C1-4アルキルまたはC3-8シクロアルキルから選択されるものから選択され; nは0〜2の整数であり; oは1〜4の整数であり; 他の変数はいずれも、上記で定義した通りである。 本発明の1群には、下記式の構造を有する化合物および該化合物の医薬的に許 容される塩がある。 式中、 Qは下記のものから選択され; EおよびJはそれぞれ独立に、水素またはCO2−C1-6アルキルから選択され ; R1は、未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R162、O R15、(CH20-2CO216、(CH20-2CON(R162またはC1-4アル キルから選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換またはジ置換のピリジ ルであって、ピリジル上の置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ 、N(R162、OR15、(CH20-2CO216、(CH20-2CON(R162 またはC1-4アルキルから選択されるものから選択され; Rは、水素、シアノ、OR15、CO215、CON(R162、SO215また はSO2N(R162から選択され; R2およびR7はそれぞれ独立に、水素、C1-6アルキル、C4-6シクロアルキル または(CH21-4CF3から選択され; R8、R9およびR10はそれぞれ独立に、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロア ルキル、(CH22-4OR15または(CH20-2CF3から選択され; R13は、水素;C1-6アルキル;C3-6シクロアルキル;(CH22-4OR15; (CH20-2CF3;未置換、モノ置換またはジ置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、CO216、OR15または C1-4アルキルから選択されるフェニルから選択され; R15は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキルまたは(CH20-2CF3 から選択され; R16は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキルまたは(CH21-2CF3 から選択され; R19は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH20-4OR15ま たは(CH20-2CF3から選択され; 各Xは独立に、ハロゲンまたはC1-4アルキルから選択され; pは0〜2の整数であり; qは0〜3の整数であり; 他の変数はいずれも、上記で定義した通りである。 本発明の1小群には、下記式の構造を有する化合物および該化合物の医薬的に 許容される塩がある。 式中、 Qは下記のものであり; AはC−R17またはNであり; Rは、水素、シアノ、水酸基、CO215、CON(R162、 SO215ま たはSO2N(R162から選択され; 各R17は独立に、水素、ハロゲン、CO216、シアノ、ニトロ、CON(R1 62、SO215、SO2N(R162またOR15から選択され; 各Xは独立に、フッ素またはメチルから選択され; sは0〜2の整数であり; 他の変数はいずれも、上記で定義した通りである。 本発明の例として、 (4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシル)−[3−(2, 2−ジ−p−トリル−アセチルアミノ)−プロピル]−メチル−アンモニウムク ロライド; (4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシル)−メチル−[4−(1,1, 3−トリオキソ−1,3−ジヒドロ−116−ベンゾ[d]イソチアゾール−2 −イル)−ブチル]−アンモニウムクロライド; (4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシル)−メチル−[3−(1,1, 3−トリオキソ−1,3−ジヒドロ−116−ベンゾ[d]イソチアゾール−2 −イル)−プロピル]−アンモニウムクロライド; (+)−2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−オキサゾ リジン−3−カルボン酸[2−(4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシルア ミノ)−エチル]アミド; (+)−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オキサゾリジン −3−カルボン酸[2−(4−フェニル−4−メトキシカルボニル−シクロヘキ シルアミノ)−エチル]アミ ド; (+)−シス−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オキサゾ リジン−3−カルボン酸[2−(4−シアノ −4−(2−エトキシフェニル)−シクロヘキシルアミノ)−エチル]アミド; [4−シアノ−4−(2−メトキシ−フェニル)−シクロヘキシル]−(2− {[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3 −カルボニル]−アミノ}−エチル)−アンモニウムクロライド; [4−シアノ−4−(2−フルオロ−フェニル)−シクロヘキシル]−(2− {[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3 −カルボニル]−アミノ}−エチル)−アンモニウムクロライド; 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3− カルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメトキシ−フェニル) −シクロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド; 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3− カルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメトキシ−フェニル) −シクロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド; 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキ サゾリジン−3−カルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメチ ル−フェニル)−シクロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド; 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3− カルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)− シクロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド; (2−{[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリ ジン−3−カルボニル]−アミノ}−エチル)−(4−メタンスルホニル−4− フェニル−シクロヘキシル)−アンモニウムクロライド;または (2−{[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリ ジン−3−カルボニル]−アミノ}−エチル)−(4−メタンスルホニル−4− フェニル−シクロヘキシル)−アンモニウムクロライド から選択される化合物および該化合物の医薬的に許容される塩がある。 本発明の1例としては、治療上有効量の上記のいずれかの化合物および医薬的 に許容される担体を含有する医薬組成物があ る。本発明の一つの実例としては、上記のいずれかの化合物と医薬的に許容され る担体とを組み合わせて製造される医薬組成物がある。本発明の別の例としては 、上記のいずれかの化合物と医薬的に許容される担体とを組み合わせる段階を有 する医薬組成物の製造方法がある。 本発明の例としては、さらに治療上有効量のテストステロン5−αレダクター ゼ阻害薬を含有する組成物がある。好ましくは、テストステロン5−αレダクタ ーゼ阻害薬は、1型、2型、1型と2型の両方(すなわち、上記のいずれかの化 合物と、1型テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬および2型テストステロ ン5−αレダクターゼ阻害薬の両方とを組み合わせて含有する3成分の組み合わ せ)あるいは1型と2型の二重型のテストステロン5−αレダクターゼ阻害薬で ある。より好ましくは、テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬は、2型テス トステロン5−αレダクターゼ阻害薬である。最も好ましくは、テストステロン 5−αレダクターゼ阻害薬は、フィナステリドである。 本発明のより具体的な例としては、良性前立腺過形成の治療を必要とする患者 における該疾患の治療方法であって、該患者 に対して、治療上有効量の上記のいずれかの化合物(またはいずれかの組成物) を投与する段階を有する方法がある。 本発明のさらに別の具体例としては、BPHの治療方法であって、前記化合物 (または組成物)がさらに、BPHの緩和に有効な用量で、血圧降下を起こさな い方法がある。 本発明の別の例としては、良性前立腺過形成の治療方法であって、前記化合物 をテストステロン5−αレダクターゼ阻害薬との併用で投与する方法がある。好 ましくは該テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬はフィナステリドである。 本発明のさらに別の例としては、前立腺組織の収縮阻害または下部尿路組織の 弛緩を必要とする患者において該処置を行う方法であって、該患者に対して、治 療上有効量の上記のいずれかの化合物(またはいすれかの組成物)を投与する段 階を有する方法がある。 本発明のより具体的な例としては、前立腺組織の収縮阻害または下部尿路組織 の弛緩方法であって、前記化合物(または組成物)がさらに、前立腺組織の収縮 阻害に有効な用量で、血圧降下を起こさない方法がある。 より詳細な本発明の例としては、前立腺組織の収縮阻害また は下部尿路組織の弛緩方法であって、前記化合物(または組成物)をテストステ ロン5−αレダクターゼ阻害薬との併用で投与する方法がある。好ましくは該テ ストステロン5−αレダクターゼ阻害薬はフィナステリドである。 より詳細な本発明の例としては、α1a受容体の拮抗による治療に対して感受 性である疾患の治療方法であって、そのような治療を必要とする患者に対して、 該疾患を治療する上で有効な量の上記のいずれかの化合物を投与する段階を有す る方法がある。α1a受容体の拮抗による治療に感受性である疾患には、BPH 、高眼圧、高コレステロール症、性的不能、交感神経介在疼痛、片頭痛(K.A.Va tz,Headache 1997;37:107-108参照)および心不整脈などがある。 本発明の別の例には、処置を必要とする患者におけるa)良性前立腺過形成の 治療;b)下部尿路組織の弛緩;またはc)前立腺組織収縮の阻害のための医薬 品を製造する上での、前記のいずれかの化合物の使用がある。 本発明の別の具体例には、a)良性前立腺過形成の治療;b)下部尿路組織の 弛緩;またはc)前立腺組織収縮の阻害のための医薬品を製造する上での、前記 のいずれかのα1a拮抗薬化 合物と5−αレダクターゼ阻害薬の使用であって、有効量の前記α1a拮抗薬化 合物と有効量の5−αレダクターゼ阻害薬とを共にまたは別個に用いる使用があ る。発明の詳細な説明 本発明の代表的な化合物は、ヒトα1aアドレナリン受容体に対する高い選択 性を示す。この選択性は、これら化合物が、実質的に拡張期血圧に影響を与える ことなく、尿路内圧を低下させる上での選択性を示すことを示唆するものである 。 本発明の代表的な化合物は、ヒトα1aアドレナリン受容体サブタイプに対し てミクロモル以下の親和性を示し、それに対してヒトα1dおよびα1bアドレ ナリン受容体サブタイプならびに他の多くのG蛋白結合ヒト受容体に対しては1 /10以下の親和性を示す。本発明の特に代表的な化合物は、ヒトα1aアドレ ナリン受容体サブタイプに対してナノモルおよびナノモル以下の親和性を示し、 それに対してヒトα1dおよびα1bアドレナリン受容体サブタイプならびに他 の多くのG蛋白結合ヒト受容体(例:セロトニン、ドーパミン、α2アドレナリ ン、βアドレナリンまたはムスカリンの受容体)に対しては1/30以下の親和 性を示す。 これらの化合物は、BPHの場合のように、治療が必要な場合には、α1a受 容体に拮抗する上で有効な用量で投与される。医薬品で使用する場合、本発明の 化合物の塩は、無毒性の「医薬的に許容される塩」と称される。しかしながら、 本発明による化合物または該化合物の医薬的に許容される塩の製造において、他 の塩が有用な場合がある。本発明の化合物の好適な医薬的に許容される塩には、 例えば、本発明による化合物の溶液と、塩酸、硫酸、フマル酸、マレイン酸、コ ハク酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、炭酸またはリン酸のような医薬的 に許容される酸の溶液とを混合することで形成することができる酸付加塩などが ある。さらに、本発明の化合物が酸性部分を有する場合、それの好適な医薬的に 許容される塩には、例えばナトリウム塩もしくはカリウム塩などのなどのアルカ リ金属塩;カルシウム塩もしくはマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;な らびに4級アンモニウム塩などの好適な有機配位子によって形成される塩などが ある。そこで、代表的な医薬的に許容される塩には、酢酸塩、ベンゼンスルホン 酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、カル シウム塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、ク エン酸塩、2塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩(Edisylate)、エストール酸 塩(Estolate)、エシル酸塩(Esylate)、フマル酸塩、グルセプト酸塩(Gluce ptate)、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩(Glycoll ylarsanilate)、ヘキシルレゾルシン酸塩(Hexylresorcinate)、ヒドラバミン 、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフト酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、 乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデ ル酸塩、メシル酸塩、メチルブロマイド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、粘液酸 塩、ナプシル酸塩(Napsylate)、硝酸塩、N−メチルグルカミンアンモニウム 塩、オレイン酸塩、パモ酸塩(エンホン酸塩(Embonate))、パルミチン酸塩、 パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩 、ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸 塩、テオクリン酸塩(Teoclate)、トシル酸塩、トリエチオジド(Triethiodide )および吉草酸塩などがある。 本発明の化合物を用いて、BPHの急性症状が緩和される。そこで、本発明の 化合物を単独で、あるいはPROSCAR(登録商標)(フィナステリド)のよ うなテストステロン5−αレ ダクターゼ阻害薬などのより長期の抗BPH治療薬との併用で用いることができ る。抗BPH薬としての用途以外に、これらの化合物を用いて、所望に応じて、 高度に組織特異的で局部的なα1aアドレナリン受容体遮断を誘発することがで きる。その遮断の効果には、眼内圧の低下、心不整脈の抑制ならびに恐らくは多 数のα1a受容体介在中枢神経系事象などがある。 本発明には、本発明の化合物のプロドラッグも含まれる。概してそのようなプ ロドラッグは、in vivoで容易に必要な化合物に変換し得る。そこで、本発明の 治療方法においては、「投与」という用語は、具体的に開示されている化合物あ るいは具体的に開示されていないが患者に投与した後にin vivoで具体的に記載 の化合物に変換し得る化合物で、記載の各種状態を治療することを含むものとす る。好適なプロドラッグ誘導体の選択および製造についての従来の手順は、バン ガードの編著などに記載されている("Design of Prodrugs,"ed.H.Bundgaard,El sevier,1985)。これら化合物の代謝物には、本発明の化合物を生理環境に導入 した時に生成する活性化学種などがある。 本発明による化合物が1以上のキラル中心を有する場合、それらはエナンチオ マーとして存在し得る。本発明による化合物 が2個以上のキラル中心を有する場合、それらはさらに、ジアステレオマーとし て存在し得る。本発明の化合物のそのような異性体および混合物はいずれも、本 発明の範囲に含まれることは理解しておくべき点である。さらに、本発明の化合 物についての結晶体の中には、多形体として存在し得るものがあるが、それ自体 も本発明に含まれるものである。さらに、本発明の化合物の中には、水との溶媒 和物(すなわち水和物)または一般的な有機溶媒との溶媒和物を形成し得るもの がある。そのような溶媒和物も、本発明の範囲に含まれる。 「アルキル」という用語は、総炭素数1〜10個またはその範囲内のいずれか の数の直鎖もしくは分岐のアルカンを意味するものとする(すなわち、メチル、 エチル、1−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチルな ど)。 「アルケニル」という用語は、総炭素数2〜10個またはその範囲内のいずれ かの数の直鎖もしくは分岐のアルケンを意味するものとする。 本明細書で使用する場合の「アリール」という用語は、別段の断りがある場合 を除き、フェニルまたはナフチルなどの未置換、モノ置換または多置換の芳香族 基を指す。 「シクロアルキル」という用語は、総炭素数3〜8個の環状アルカンを意味す るものとする(すなわち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シ クロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチル)。 置換基の名称に、「アルキル」または「アリール」という用語あるいはそれら の接頭語幹の両方がある場合(例:アラルコキシアリールオキシ)、「アルキル 」および「アリール」について前述の限定を含むと解釈すべきものとする。指定 の炭素原子数(例:C1-10)は独立に、アルキル部分または環状アルキル部分あ るいは接頭語幹としてアルキルがある比較的大きい置換基のアルキル部分におけ る炭素数を指すものとする。 「ハロゲン」という用語は、ヨウ素、臭素、塩素およびフッ素を含むものとす る。 「置換」という用語は、指定の置換基による複数の置換を含み得るものとする 。本明細書で使用の「多置換」という用語は、指定の置換基によるジ置換、トリ 置換、テトラ置換およびペンタ置換を含むものとする。 分子内の特定の筒所での置換基または変数(例:X、R16、R18)の定義は、 その分子の他の筒所でのそれらについての定 義とは独立である。従って、N(R192は−NH2、−NHCH3、−NHC25 、−N(CH3)C25などを表す。本発明の化合物での置換基および置換パタ ーンを当業者が選択して、化学的に安定で、当業界で公知の方法および以下に記 載の方法によって容易に合成することができる化合物を提供できることは明らか である。 多置換部分が開示もしくは特許請求される場合、その置換化合物は独立に、1 以上の開示もしくは特許請求の置換部分によって1回または複数回置換されてい ても良い。 「Q」基: について言及する場合に、「Zが水素」という用語は、下記の部分: を指す。 本明細書で使用する場合、複素環という用語は、未置換もしくは置換の安定な 5〜7員の単環系であって、飽和もしくは不飽和であることができ、炭素原子お よびN、OもしくはSから選択される1〜3個のヘテロ原子からなり、窒素およ び硫黄のヘテロ原子は酸化されていても良く、窒素ヘテロ原子は4級化されてい ても良い単環系を表す。複素環は、いずれかのヘテロ原子または炭素原子で結合 して、安定な構造を形成することができる。そのような複素環基の例としては、 ピペリジニル、ピペラジニル、オキソピペラジニル、オキソピペリジニル、オキ ソピロリジニル、オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、ピロリジニル、フ ラニル、チエニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニ ル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、 オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、 モルホリジニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、チアジアゾリ ル、テトラヒドロピラニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド 、チアモルホリニルスルホンおよびオキサジアゾリルなどがあるが、これらに限 定されるものではない。モルホリノは、モルホリニルと同じで ある。 本明細書で使用する場合、「(S)−オキサ」という用語は、下記式のオキサ ゾリジノン基を指す。 例えば 本明細書で使用する場合、「活性化(S)−オキサ」という用語は、所望のオ キサゾリジノンのN−(活性化)カーバメートを指し、該活性化基は例えばp− ニトロフェニルオキシ基である。活性化(S)−オキサ基の具体例としては、4 −(3,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カルボ ン酸4−ニトロフェニルエステル(すなわち、化合物 2)がある。 本明細書で使用する場合、「選択的α1aアドレナリン受容体拮抗薬」という 用語は、ヒトα1b、α1d、α2a、α2bおよびα2cアドレナリン受容体 と比較して、ヒトα1aアドレナリン受容体に対する選択性が10倍以上である α1a拮抗薬化合物を指す。 本明細書で使用する場合、「下部尿路組織」という用語は、前立腺平滑筋、前 立腺嚢、尿道および膀胱頸部などを指すが、これらに限定されるものではない。 本明細書で使用する場合、「患者」という用語は、治療、観察または実験の対 象とした動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指す。 本明細書で使用する場合、「治療上有効量」という用語は、研究者、獣医、医 帥その他の臨床家が探求する組織、系、動物またはヒトでの生理的もしくは医学 的応答であって、治療対象の疾患の症状緩和などを引き出すだけの活性化合物ま たは医薬品の量を意味する。 本発明はまた、1以上の本発明の化合物を医薬的に許容される担体と組み合わ せて含有する医薬組成物も提供する。好まし くはそれら組成物は、経口投与、非経口投与、経鼻投与、舌下投与または直腸投 与あるいは吸入もしくは通気による投与用に、錠剤、丸薬、カプセル、粉剤、粒 剤、無菌非経口液剤もしくは懸濁液、計量エアロゾルもしくは液体噴霧剤、滴剤 、アンプル、自動注射装置または坐剤などの単位製剤とする。別法として、該組 成物は、週1回投与または月1回投与に好適な剤形で提供することができる。例 えば、デカン酸塩などの活性化合物の不溶性塩を用いて、筋肉注射用のデポ製剤 を提供することができる。錠剤などの固体組成物を調製するには、コーンスター チ、ラクトース、ショ糖、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸 マグネシウム、リン酸二カルシウムまたはガム類などの従来の打錠成分ならびに 水などの他の医薬用希釈剤と、主要有効成分を混合して、本発明の化合物または 該化合物の医薬的に許容される塩の均一混合物を含む固体前製剤組成物を形成す る。これらの前製剤組成物が均一であると言う場合、有効成分が組成物全体に均 等に分散していることで、該組成物を錠剤、丸薬およびカプセルなどの効果が同 等の単位製剤に容易に小分けできることを意味している。次に、その固体前製剤 組成物を、本発明の有効成分0.1〜約500mgを含む上記の種 類の単位製剤に小分けする。該新規組成物の錠剤または丸薬については、コーテ ィングその他の配合を行って、長期作用性という利点をもたらす製剤を提供する ことができる。例えば、錠剤または丸薬には、内側製剤成分と外側製剤成分を持 たせて、外側成分が内側成分を覆う外皮の形態とすることができる。それら2成 分は、胃での分解に対して耐性とする上で有効で、内側成分が変化を受けずに十 二指腸に到達するようにするか、あるいは該成分を徐放させることができる腸溶 層によって分離することができる。そのような腸溶性の層またはコーティングに は各種材料を用いることができ、そのような材料には、シェラック、セチルアル コールおよび酢酸セルロースなどの多くのポリマー酸およびポリマー酸の混合物 などがある。 本明細書で使用する場合、「組成物」という用語は、指定の量で指定の成分を 含有する製剤、ならびに指定の量で指定の成分を組み合わせることで直接または 間接的に得られる製剤を含むものとする。 経口投与用または注射用に本発明の新規組成物を組み込むことかできる液体製 剤には、水系液剤(好適には香味を付けたシロップ)、水系もしくは油系の懸濁 液、および綿実油、ゴマ油、 カカオ油もしくは落花生油などの食用油ならびにエリキシル剤および同様の医薬 用媒体との香味を付けた乳濁液などがある。水系懸濁液に好適な分散剤または懸 濁剤には、トラガカント、アカシア、アルギン酸塩、デキストラン、カルボキシ メチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたは ゼラチンなどの合成および天然のガムなどがある。 本発明による化合物の製造方法で立体異性体の混合物が生じる場合、それらの 異性体は、分取クロマトグラフィーなどの従来の方法によって分離することがで きる。該化合物は、ラセミ体として製造される場合があり、あるいは個々のエナ ンチオマーをエナンチオ特異的合成または分割によって得ることができる。前記 化合物は例えば、(−)−ジ−p−トルオイル−d−酒石酸および/または(+ )−ジ−p−トルオイル−l−酒石酸などの光学活性酸との塩形成とそれに続く 分別結晶および遊離塩基の再生のような標準的方法によって、該化合物の成分の エナンチオマーに分割することができる。前記化合物はまた、ジアステレオマー のエステルもしくはアミドの形成とそれに続くクロマトグラフィー分離およびキ ラルな補助部分の脱離によって分割することもできる。別法として、前記化合物 は、キラ ルHPLCカラムを用いて分割することができる。 本発明の化合物の製造方法の際には、関与する分子上の感受性基または反応性 基を保護することが必要および/または望ましい場合がある。それは、各種文献 (Protective Groups in Organic Chemistry,ed.J.F.W.McOmie,Plenum Press ,1973およびT.W.Greene & P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthes is,John Wiley & Sons,1991)に記載のような従来の保護基によって行うこと ができる。保護基は、当業界で公知の方法を用いて、簡便な後処理段階で脱離さ せることができる。 α1a受容体に対する親和性を示す化合物の結合の特異性は、α1a受容体を 発現するトランスフェクション細胞系から得た膜と、他の種類のα(例:α1d 、α1b)もしくはβアドレナリン受容体を発現することが知られている細胞系 もしくは組織から得た膜に対する親和性を比較することで示される。クローニン グヒトα1d、α1bおよびα1a受容体の発現ならびに公知の選択的拮抗薬と のそれらの結合特性の比較により、化合物の選択ならびに予測可能な薬理活性を 有する新規化合物の発見を合理的に行うことができる。これら化合物を用いて、 降圧効果を示すことなく、尿流量を上昇させることができる。 本発明の化合物はα1a受容体に特異的に結合する能力を有することから、B PHの治療に有用である。α1a受容体に対する親和性を示す化合物の結合の特 異性は、他の種類のαまたはβアドレナリン受容体に対する結合親和性と比較す る。1994年4月14日公開のPCT国際出願公開WO 94/08040号 および1994年9月29日公開のWO 94/21660号に記載のように、 1aサブタイプのヒトαアドレナリン受容体が最近、同定、クローニングおよび 発現されている。哺乳動物細胞系で発現する場合、クローニングヒトα1a受容 体を用いて、該受容体に結合し、それの機能を変えるリガンドが発見される。ク ローニングヒトα1d、α1bおよびα1a受容体の発現ならびに公知の選択的 拮抗薬とのそれらの結合特性の比較により、化合物の選択ならびに予測可能な薬 理活性を有する新規化合物の発見を合理的に行うことができる。 ヒトα1aアドレナリン受容体拮抗作用を示す本発明の化合物は、逆スクリー ニング(counterscreening)によっても決定することができる。それは、逆の生 理機能に介在する他の受容体を用いる当業界で公知の方法に従って行う(例えば 、1994年5月26日公開のPCT国際特許出願公開WO 94/10989号、1995年4月4日発行の米国特許5403847号を参 照)。各種ヒトα1アドレナリン受容体サブタイプ間でいずれも選択的であり、 しかもα2アドレナリン受容体、βアドレナリン受容体、ムスカリン受容体、セ ロトニン受容体等の他の受容体に対する親和性が低い化合物が特に好ましい。そ れらの非特異的活性がないことは、各種ヒトα1アドレナリン受容体に対して高 い親和性を有する化合物の確認について本明細書に開示の方法と同様にして、ク ローニングおよび発現受容体を用いることで確認することができる。さらに、機 能的生理試験を用いて、α1aアドレナリン受容体拮抗薬として確認された化合 物の効果を確認することができる。 本発明には、本発明の新規治療方法で使用するのに好適な局所、経口、全身お よび非経口投与用医薬製剤を提供するという目的もある。ヒトα1aアドレナリ ン受容体の特異的拮抗に使用するための有効成分として本発明の化合物を含む組 成物は、全身投与用の従来の媒体中での非常に多様な治療用製剤で投与すること ができる。例えば、前記化合物は、錠剤、カプセル(それぞれ持続性製剤および 徐放性製剤を含む)、丸薬、粉剤、粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、液剤、懸濁 液、シロップおよ び乳濁液などの経口製剤で、あるいは注射によって投与することができる。同様 に、それらは、静脈投与(ボラスおよび注入を含む)、腹腔内投与、皮下投与、 閉塞を伴うもしくは伴わない局所投与、あるいは筋肉投与用の製剤(それらはい ずれも製薬業界の当業者には公知の剤形を用いる)で投与することもできる。有 効であるが無毒性の量の所望の化合物を、α1a拮抗薬として用いることができ る。 有利には、本発明の化合物は1日1回投与で投与することができるか、あるい は総1日用量を1日2回、3回または4回の分割投与で投与することができる。 さらに、本発明の化合物は、好適な経鼻媒体の局所使用を介して、または経皮経 路を介して、当業者に公知の経皮膏薬の形態を用いて、経鼻投与することができ る。経皮投与系の形態で投与するには、当然のことながら、その投与法を通じて 、投与は間歇的ではなく連続的に行われる。 本発明の化合物を用いる投与法は、患者の種類、動物種、年齢、体重、性別お よび医学的状態;治療対象の状態の重度;投与経路;患者の腎臓および肝臓の機 能;使用する特定の化合物などの各種要素に応じて選択する。通常の技術を有す る医師または獣医であれば、状態を予防、退行または進行停止させるの に必要な有効量の薬剤を容易に決定・処方することができる。 毒性を生じることなく効力を発揮する範囲内の薬剤の濃度を得る上で最適な精度 を得るには、該薬剤の標的部位での利用能の動力学に基づいた投与法が必要であ る。それには、薬剤の分布、平衡および排出を検討する。 本発明の方法では、本明細書に詳細に記載の化合物を有効成分とすることがで き、該化合物は代表的には、所期の投与形態、すなわち経口錠剤、カプセル、エ リキシル剤、シロップなどに関して好適に選択され、従来の製薬実務に適合する 好適な医薬用の希釈剤、賦形剤または担体(本明細書ではこれらを総称して「担 体」材料と称する)と混合して投与する。 例えば、錠剤またはカプセルの形で経口投与するには、活性薬剤成分を、エタノ ール、グリセリン、水などの経口用の無毒性で医薬的に許容される不活性担体と 組み合わせることができる。さらに、所望もしくは必要な場合、好適な結合剤、 潤滑剤、崩壊剤および着色剤を混合物に組み込むこともできる。好適な結合剤に は、デンブン;ゼラチン;グルコースもしくはβ−ラクトースなどの天然糖;コ ーン甘味剤;アカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然お よび合成のガム 類;カルボキシメチルセルロース;ポリエチレングリコール;ロウなどがあるが 、これらに限定されるものではない。これらの製剤で使用される潤滑剤には、オ レイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安 息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどがあるが、これらに限 定されるものではない。崩壊剤には、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベン トナイト、キサンタンガムなどがあるが、これらに限定されるものではない。 液体製剤は、例えばトラガカント、アカシア、メチルセルロースなどの合成お よび天然のガムのような好適に香味を付けた懸濁剤または分散剤中で製剤する。 使用可能な他の分散剤には、グリセリンなどがある。非経口投与の場合、無菌の 懸濁液および液剤が望ましい。静脈投与が望ましい場合、好適な保存剤を含む等 張製剤を用いる。 本発明の化合物は、小単ラメラ小胞、大単ラメラ小胞および多ラメラ小胞など のリポソーム投与系の形で投与することもできる。リポソームは、コレステロー ル、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン類などの各種リン脂質から形 成することができる。 本発明の化合物は、化合物分子が結合した個々の担体としてモノクローナル抗 体を用いて投与することもできる。本発明の化合物はさらに、標的指向性(targ etable)薬剤担体としての可溶性ポリマーと結合させることもできる。そのよう なポリマーには、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロ ピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシ−エチルアスパルタミドフェ ノールまたはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキサイドポリリジン などがあり得る。さらに、本発明の化合物は、例えばポリ酢酸、ポリε−カプロ ラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポ リジヒドロピラン類、ポリシアノアクリル酸エステル類ならびにヒドロゲル類の 架橋もしくは両親媒性ブロック共重合体などの、薬剤の制御放出を行う上で有用 なある種の生物分解性ポリマーに結合させることができる。 本発明の化合物は、前記のいずれかの組成物で、ヒトα1aアドレナリン受容 体の特異的遮断が必要な場合に当業界で確立された投与法に従って投与すること ができる。 製剤の1日用量は、成人で1日当たり0.01〜1000mgという広い範囲 で変動し得る。経口投与の場合、組成物は好 ましくは、有効成分を0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、 5.0、10.0、15.0、25.0、50.0および100mg含有する錠 剤の形で提供し、治療を受ける患者に対する用量を症状に応じて調節するように する。薬剤は代表的には、有効成分を約0.01mg〜約500mg、好ましく は有効成分を約1mg〜約100mg含有する。有効量の薬剤は通常、1日当た り約0.0002mg/kg〜約20mg/kgの用量レベルで投与する。好ま しくはその範囲は、1日当たり約0.001mg/kg〜10mg/kgであり 、特には1日当たり約0.001mg/kg〜7mg/kgである。前記化合物 は、1日1〜4回の投与法で投与することができる。 本特許に開示の化合物は単独で、通常の試験によって求めた適切な用量で使用 して、毒性を抑制しつつ、ヒトα1aアドレナリン受容体に対して至適な拮抗作 用をもたらすようにすることができる。さらに、BPHの効果を軽減する他の薬 剤を同時投与または順次投与することが望ましい。そこで、1実施態様では、本 発明の化合物とヒトテストステロン5−αレダクターゼ阻害薬を投与する。その 実施態様には、5−αレダクターゼ アイソザイム2の阻害薬が含まれる。当業界ではそのような化合物は多く知られ ており、PROSCAR(登録商標)(4−アザ−ステロイドであるフィナステ リドとしても知られる;例えば、米国特許4377584号および476007 1号参照)などがある。ヒト5−αレダクターゼアイソザイム2に対して選択的 であることから主として前立腺組織で活性であるPROSCAR(登録商標)以 外に、テストステロン5−αレダクターゼアイソザイム1阻害において特異的に 活性な化合物およびアイソザイム1および2の両方の二重阻害薬として作用する 化合物とを組み合わせたものも、本発明の化合物との併用に有用である。5α− レダクターゼ阻害薬として活性な化合物は、WO 93/23420、EP05 72166;WO 93/23050;WO 93/23038;WO 93/ 23048;WO 93/23041;WO 93/23040;WO 93/ 23039;WO 93/23376;WO 93/23419、EP0572 165;WO 93/23051に記載されている。 併用する場合に、α1aアドレナリン受容体阻害薬とテストステロン5−αレ ダクターゼ阻害薬の用量を調節して、所望の効果を得るようにする。当業者には 明らかなように、5−αレ ダクターゼ阻害薬とα1aアドレナリン受容体拮抗薬の用量は、独立に至適化し 、組み合わせることで、いずれか一方の薬剤を単独で使用した場合に得られると 考えられる以上に病状が軽減される相乗的結果を得ることができる。本発明の方 法によれば、併用剤の個々の成分を、治療の経過中の異なった時点で別個に投与 することも、あるいは分割または単回の併用剤の形で同時に投与することもでき る。従って本発明は、そのような同時もしくは交互の投与方法を全て包含するも のと理解すべきであり、「投与」という用語は、それに従って解釈すべきである 。 そこで、本発明の好ましい1実施態様では、BPHの治療方法であって、治療 を必要とする患者に対して、本発明のいずれかの化合物を、BPH治療に有効な フィナステリドとの併用で投与する段階を有する方法が提供される。患者に投与 されるフィナステリドの用量は、α1a拮抗薬との併用で、約0.01mg/患 者/日〜約50mg/患者/日である。好ましくは、併用でのフィナステリドの 用量は、約0.2mg/患者/日〜約10mg/患者/日、より好ましくは約1 〜約7mg/患者/日、最も好ましくは約5mg/患者/日である。 良性前立腺過形成の治療の場合、α1aアドレナリン受容体 遮断を示す本発明の化合物は、単回の経口、全身または非経口の医薬製剤の形で 、4,7β−ジメチル−4−アザ−5α−コレスタン−3−オンなどの5α−レ ダクターゼ1阻害薬に加えて、フィナステリドなどの治療上有効量の5α−レダ クターゼ2阻害薬と併用することができる。別法として、α1aアドレナリン受 容体拮抗薬と5α−レタクターゼ1もしくは2阻害薬を、別個の経口、全身もし くは非経口製剤の形で投与する併用療法を用いることができる(例えば、5α− レダクターゼ阻害薬の用量および製剤について記載した米国特許4377584 号および4760071号参照)。 本発明、特に図式および実施例で使用の略称は以下の通りである。 AcOHまたはHOAc=酢酸 BCE=ブロモクロロエタン BocまたはBOC=t−ブチルオキシカルボニル Boc2O=ジ−tert−ブチルジカーボネート BOPCl=ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロラ イド Cbz−Cl=ベンジルオキシカルボニルクロライド DEAD=ジエチルアゾジカルボキシレート DMF=N,N−ジメチルホルムアミド DMSO=ジメチルスルホキシド D−S=ディーン・スターク EDCI=1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド 塩酸塩 Et=エチル Et3N=トリエチルアミン EtOAc=酢酸エチル EtOH=エタノール FABLRMS=高速原子衝撃低分解能質量分析法 HPLC=高速液体クロマトグラフィー HOBt=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物 i−PrOH=2−プロパノール i−Pr2NEt=ジイソプロピルエチルアミン LAH=水素化リチウムアルミニウム mCPBA=メタクロロ過安息香酸 Me=メチル MeOH=メタノール NMR=核磁気共鳴 PCTLC=分取遠心薄層クロマトグラフィー PEI=ポリエチレンイミン Ph=フェニル RT=保持時間 tBuOH=tert−ブタノール TEBAC=ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド TFA=トリフルオロ酢酸 THF=テトラヒドロフラン TLC=薄層クロマトグラフィー TMS=トリメチルシリル Tos2O=無水p−トルエンスルホン酸 トリトンB=水酸化N−ベンジルトリメチルアンモニウム 本発明の化合物は、容易に入手可能な原料、試薬および従来の合成手順を用い て、以下の反応図式および実施例またはそれらの変法に従って、容易に製造する ことができる。これらの反応において、当業者には公知であるが、詳細には言及 していない変数を用いることも可能である。別段の指示がない限り、いずれの変 数も上記で定義した通りである。 本明細書で特許請求される類縁体についての一般的な合成手順を図式1に示し てある。ケトンAを出発原料とし、モノ保護ジアミノ体を用いた還元的アミノ化 によって中間体が得られ、該中間体は、新たに生じた2級アミンでアルキル化す ることができる。末端保護アミンの脱保護とアシル化、アルキル化などによって 、所望の類縁体が得られる。 例えば、置換ベンジルニトリル、スルホンなどをアクリル酸メチルに付加し、 ディークマン環化を行い、加水分解し、脱炭酸することで、適切に置換されたケ トンAを得ることができる。図式2には、置換ベンジルニトリル類のアクリル酸 メチルへのマイケル付加、ディークマン環化によるβ−ケトエステルの生成によ って得られるより具体的な一連の化合物を示してあり、該化合物については、( a)還元的アミノ化を行い、その後の反応で最終生成物を得ることができるか、 (b)エノール化およびアルキル化を行い、次に還元的アミノ化および脱保護を 行い、さらに操作を行うことで、さらに置換された類縁体を得ることができるか 、あるいは(c)加水分解および脱炭酸を行い、上記の条件で反応を行って、所 望の類縁体を生成することができる。 ジェミナル(geminal)に二置換された環状ケトン類の一部、特に4,4−ジ 置換シクロヘキサノン類の合成についての別の戦略を、ベンゾフェノン誘導体と 置換メチルビニルケトンを原料として、それらを塩基性条件下で高収率にて、4 ,4−アリールシクロヘキス−2−エン−1−オン類とする図式3に示した方法 に従って行った。その後、水素化、還元的アミノ化および脱保護を行うことで、 適切なアシル化/アルキル化前駆体を得た。 最初に、適切に置換されたアミノを有するシクロアルキルを組み立て、次に該 アミノ部分をアリル化することで、一部の実施例化合物を製造した。その手順に ついては、図式4に示してある。例えば4−シアノ−4−フェニルピペリドンな どのシクロアルカノンから始めて、酢酸アンモニウムおよび水素化シアノホウ素 ナトリウムによる還元的アミノ化により、シスおよびトランスの両方の1−アミ ノシクロヘキサンを得る。それら異性体の比は、適切な還元剤を選択することで 調節される。最初のアミノ基を保護し、アルキル化し、脱保護し、再度アルキル 化することで、さらに官能基化した類縁体を得ることもできると考えられる。 アルキル(直鎖または分岐)を有する拮抗薬は、必要とされるアミノアルコー ルとシクロケトン(例:4−シアノ−4−フェニルシクロヘキサノン)との還元 的アミノ化によって組み立てることができる(図式5)。アミンのBoc保護と 、それに続く水酸基のトシル化および所望のQ基のリチウム塩もしくはナトリウ ム塩による置き換えによって、目的とする拮抗薬が合成される。 1級アミンの選択的アシル化を、ほぼ等モル量の活性化末端種(すなわち「Q 」基)で処理することで行った。「Q」基を有する活性化末端種は、当業者であ れば容易に製造できる。例えば、オキサゾリジノン類は、公開され十分に発展し た化学、特にエバンスの方法によって製造および活性化される(Evans,D.A.;Ne lson,J.V.;Taber,T.R.Top.Stereochem.13,1(1982))。原料は、天然および 合成のアミノ酸である。例えば、好ましい化合物の一部は、置換フェニルグリシ ン誘導体について、カルボキシレートの還元およびホスゲン等価物介在の環化を 行って、置換オキサゾリジノン環系とすることで得られる。n−ブチルリチウム によって脱プロトン化し、p−ニトロフェニルクロロホルメートのTHF溶液を 加えることで、安定で単 離可能な「活性化」オキサゾリジノン(オキサ)を得る。 文献に記載の方法に従って、ケトン類から2段階でヒダントイン類およびシク ロイミドを製造した。より具体的には、公知の方法に従って、ヒダントイン類を 製造した(例:J.J.Edmunds et al.,J.Med.CheHl.,1995,38,pp.3759-3771;J.H. Poupart et al.,J.Chem.Res.,1979,pp.174-175)。公知の方法に従って、サッ カリン類を製造した(例:1996年8月29日公開のPCT国際特許出願公開 WO 96/25934号の40頁と実施例21および22)。 オキサゾリジノン類を、独立にラセミ体で合成し、次に分取キラルHPLCを 用いて分離した。それらの旋光性を記録した。次に、それらを活性化し、必要と されるアミン類と反応させた。受容体結合試験から、好ましい異性体を確認した が、(+)旋光性の異性体であった。拮抗薬製造に関与する断片について得られ たX線結晶構造とそれらの旋光性とを関連づけることで、オキサゾリジノン類に 関して、絶対配置が(S)であることを確認した。図式1:シクロアルキルアミノエチルアミン類の合成 図式1(続き 図式2 図式2(続き) 図式3 図式3(続き) 図式4 図式5 図式5(続き) 以下の実施例は、本発明をさらに詳細に説明するためのものである。ただし本 発明は、これら実施例の特定の内容に限定されるものではない。 実施例1 シス−1−アミノ−4−シアノ−4−フェニルシクロヘキサンおよびトランス− 1−アミノ−4−シアノ−4−フェニルシクロヘキサン 4−シアノ−4−フェニルシクロヘキサノン(6.0g、30mmol)、4 Åモレキュラーシーブス(8.0g)および酢酸アンモニウム(23.2g、3 00mmol)のメタノール(200mL)溶液(予め1.5時間混合したもの )に、室温で水素化シアノホウ素ナトリウム(1.9g、30mmol)を加え た。得られた混合物を室温で攪拌し(60分間)、減圧下に濃縮し、残留物をE tOAcおよび重炭酸ナトリウム溶液に溶かした。水層を追加のEtOAcで1 回抽出し、合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、減圧 下 に濃縮した。PCTLC(SiO2、6mm、0%から10%MeOH−CHC l3)により、シス体(極性の高い方の異性体)およびトランス体(極性の低い 方の異性体)という2種類の標題化合物を得た。シス異性体 1H NMR(CDCl3、300MHz):7.49(brd、2H、ArH )、7.39(brt、2H、ArH)、7.33(brm、1H、ArH)、 2.76(brm、1H、CHNH2)、2.21(brd、2H)、2.03 (brdd、2H)、1.88(brddd、2H)、1.73(brddd、 2H) 元素分析:C13162 計算値:C、77.96;H、8.05;N、13.99 実測値:C、78.00;H、7.94;N、13.82 HPLC(Vydac;C18;径=4.6mm;長さ=150mm;勾配= H2O[0.1%H3PO4]−CH3CN、16分間かけて95%−5%から5% −95%、流量2mL/分)RT=5.87分;検出波長=215nm;純度9 7.4%トランス異性体 1H NMR(CDCl3、300MHz):7.53(brm、2H、ArH )、7.38(brm、2H、ArH)、7.34(brm、1H、ArH)、 3.37(dd、1H、CHNH2)、2.36(ddd、2H)、2.08( brddd2H)、1.91(brdd、2H)、1.67(brdd、2H) 元素分析:C13162・0.15H2O 計算値:C、77.96;H、8.05;N、13.99 実測値:C、76.85;H、7.87;N、13.82 HPLC(Vydac;C18;径=4.6mm;長さ=150mm;勾配= H2O[0.1%H3PO4]−CH3CN、16分間かけて95%−5%から5% −95%、流量2mL/分)RT=5.68分;検出波長=215nm;純度9 8.4% 実施例2 シス−1−N−(1,1−ジメチルエトキシカルボニル)アミノ−4−シアノ− 4−フェニルシクロヘキサン 上記アミン(3.0g、15mmol)およびBOC2O(3.3g、15m mol)のTHF(40mL)溶液を室温で1時間攪拌した。得られた混合物を 減圧下に濃縮して、標題化合物を得た。 シス異性体: 1H NMR(CDCl3、300MHz):7.47(brm、2H、ArH )、7.40(brm、2H、ArH)、7.35(brm、1H、ArH)、 4.52(brd、1H、NHC=O)、3.52(brs、1H、CHNH) 、2.40(brm、4H)、1.92(brddd、2H)、1.71(br ddd、2H)、1.46(brs、9H) 実施例3 シス−1−N−[(1,1−ジメチルエトキシカルボニル)メチル]アミノ−4 −シアノ−4−フェニルシクロヘキサン 上記BOCカーバメート(2.0g、15mmol)のDMF(10mL)溶 液にNaH(290mg、7.33mmol)およびヨウ化メチルを加え、0℃ で4時間経過させた。得られた混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAcで 抽出し(50mLで3回)、ブラインで洗浄し(75mLで1回)、脱水し(N a2SO4)、濾過し、減圧下に濃縮した。PCTLC(0%から50%EtOA c/ヘキサン)によって、標題化合物を得た。 1H NMR(CDCl3、300MHz):7.48(brm、2H、ArH )、7.43(brm、2H、ArH)、7.34(brm、1H.ArH)、 4.16(brd、1H、CHNH)、2.83(brs、3H、NCH3)、 2.25(brd、2H)、1.80〜2.10(brm、6H)、1.49( brs、9H) 実施例4 シス−1−N−メチルアミノ−4−シアノ−4−フェニルシクロヘキサン 上記BOCカーバメート(1.5g、4.8mmol)の溶液を飽和HCl− EtOAcで0℃にて処理した。得られた混合物を昇温させて室温とし(1時間 )、減圧下に濃縮して、標題化合物を得た。 元素分析:C14182・HCl 計算値:C、67.05;H、7.64;N、11.17 実測値:C、66.92;H、7.51;N、11.20 HPLC(Vydac;C18;径=4.6mm;長さ=150mm;勾配= H2O[0.1%H3PO4]−CH3CN、16分間かけて95%−5%から5% −95%、流量2mL/分)RT=5.91分;検出波長=215nm;純度1 00% 実施例5 (4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシル)−[3−(22−ジ−p−トリ ル−アセチルアミノ)−プロピル]−メチル−アンモニウムクロライド 上記アミン(75.0mg、0.35mmol)、Br(CH23NHCOC H(p−トリル)2(140mg、0.385mmol)およびiPr2NEt( 54.3mg、0.42mmol)の溶液をDMF(1mL)中で、室温にて攪 拌した(12時間)。溶媒を減圧下に除去し、PCTLC(SiO2、2mm、 CHCl3から90:10:1 CHCl3:CH3OH:NH4OH)を行って、 標題化合物を得た。HCl−EtOAcで処理することで、該化合物を塩酸塩に 変換した。 シス異性体: 1H NMR(DMSO−d6、400MHz):8.44(brt、1H、N H)、7.53(brd、2H、ArH)、7.47(brt、2H、AtH) 、7.39(brm、1H、ArH)、7.18(brdd、4H、ArH)、 7.1(brd、4H、ArH)、4.83(brs、1H、CHC=O)、3 .19(brm、2H)、3.04(brm、2H)、2.50(brs、7H 、CHNCH3およびArCH3)、 2.24(brs、3H、NCH3)、2.21(brm、2H)、2.10( brd、2H)、1.95(brm、2H)、1.82(brm、2H)、1. 72(brm、2H) 元素分析:C33393O・2H2O 計算値:C、70.00;H、7.83;N、7.42 実測値:C、69.92;H、7.51;N、7.08 HPLC(Vydac;C18;径=4.6mm;長さ=150mm;勾配= H2O[0.1%H3PO4]−CH3CN、16分間かけて95%−5%から5% −95%、流量2mL/分) RT=10.66分;検出波長=215nm;純度96.7% 実施例6 (4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシル)−メチル−[4−(1,1,3 −トリオキソ−1,3−ジヒドロ−116−ベンゾ[d]イソチアゾール−2− イル)−ブチル]−アンモニウムクロライド 上記アミン(99.6mg、0.465mmol)、Br(CH24N(サッ カリン)(178mg、0.558mmol)およびiPr2NEt(72mg 、0.558mmol)の溶液をDMF(1mL)中で、室温にて攪拌した(1 2時間)。溶媒を減圧下に除去し、PCTLC(SiO2、2mm、CHCl3か ら95:5 CHCl3:CH3OH)を行って、標題化合物を得た(193.2 mg、理論値210mg、収率92%)。HCl−EtOAcで処理することで 、該化合物を塩酸塩に変換した。 シス異性体: 1H NMR(CDCl3、300MHz):8.07(dd、1H、AtH) 、7.90(brdd、1H、ArH)、7.87(brm、2H、ArH)、 7.48(brd、2H、ArH)、7.28〜7.42(brm、3H、Ar H)、3.83(t、2H、J=7.5Hz)、2.56(brm、3H)、2 .32(br2、3H、NCH3)、2.24(brd、2H)、1.80〜2 .00(brm、8H)、1.60(brm、2H) 元素分析:C252933S・1HCl・0.25H2O 計算値:C、60.96;H、6.24;N、8.53 実測値:C、60.97;H、6.08;N、8.57 HPLC(Vydac;C18;径=4.6mm;長さ=150mm;勾配= H2O[0.1%H3PO4]−CH3CN、16分間かけて95%−5%から5% −95%、流量2mL/分) RT=8.53分;検出波長=215nm;純度100% 実施例7 (4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシル)−メチル−[3−(1,1,3 −トリオキソ−1,3−ジヒドロ−116−ベンゾ[d]イソチアゾール−2− イル)−プロピル]−アンモニウムクロライド 上記アミン(80.0mg、0.3733mmol)、Br(CH23N(サ ッカリン)(119.2mg、0.392mmol)およびiPr2NEt(5 3mg、0.411mmol)の溶液をDMF(1mL)中で、室温にて攪拌し た(12時間)。 溶媒を減圧下に除去し、PCTLC(SiO2、2mm、CHCl3から95:5 CHCl3:CH3OH)を行って、標題化合物を得た。 シス異性体: 1H NMR(CDCl3、300MHz):8.04(dd、1H、ArH) 、7.90(brdd、1H、ArH)、7.87(brm、2H、ArH)、 7.49(brd、2H、ArH)、7.28〜7.42(brm、3H、Ar H)、3.83(t、2H、J=7.5Hz)、2.64(brt、2H)、2 .56(brm、1H)、2.32(br2、3H、NCH3)、2.24(b rd、2H)、1.80〜2.00(brm、8H) 元素分析:C242733S・0.25CHCl3 計算値:C、65.12;H、6.15;N、9.47 実測値:C、65.19;H、5.76;N、9.34 実施例8 A:5−ニトリロ−4−o−トリル−ペンタン酸メチルエステル B:4−シアノ−4−o−トリル−ヘプタン二酸ジメチルエーテル 2−メチルベンジルニトリル(25.0g)、アクリル酸メチル(75mL) およびトリトン−B(40mL)のt−ブタノール(90mL)溶液を還流させ た(12時間)。溶媒を減圧下に除去し、SGC(SiO2、10cm×30c m、0%から15%EtOAc−ヘキサン)を行って、モノ付加生成物および所 望のビス付加化合物(5)を得た。 A: 1H NMR(CDCl3、300MHz):7.42(m、1H、ArH)、 7.20(m、3H、ArH)、4.34(dd、1H、CHCN)、3.69 (s、3H、OMe)、2.57(m、2H)、2.37(s、3H、Me)、 2.16(m、2H) B: 1H NMR(CDCl3、300MHz):7.42(m、1H、ArH)、 7.20(m、3H、ArH)、3.62(s、 6H、OMe)、2.57(m、4H)、2.54(s、3H、Me)、2.3 1(m、2H) 実施例9 5−シアノ−2−オキソ−5−o−トリル−シクロヘキサンカルボン酸メチルエ ステル 上記ジエステル(9.38g、29.4mmol)のTHF(200mL)溶 液に0℃でKOt−BU(6.6g、58.74mmol)を加え、次に加熱還 流した(20分間)。溶媒を減圧下に除去し、SGC(SiO2、6cm×20 cm、15%EtOAc−ヘキサン)を行って、所望の生成物と若干の脱炭酸物 を得た。 1H NMR(CDCl3、300MHz)は、示した構造と一致していた。 FABLRMSm/e:272.22g/モル(M++H、C1617NO3=2 72g/モル)実施例10 4−シアノ−(2−メチルフェニル)−シクロヘキサン−1−オン 上記ケトエステル(5.0g、18.4mmol)のAcOH(100mL) 溶液に0℃で10%H2SO4水溶液(10mL)を加え、加熱還流した(24時 間)。溶媒を減圧下に除去し、EtOAc(100mL)および水(100mL )で希釈し、分配し、ブライン(75mL)で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、 濾過し、減圧下に濃縮し、SGC(SiO2、5cm×20cm、0%から15 %EtOAc−ヘキサン)を行って、ケトンを得た。 1H NMR(CDCl3、300MHz):7.24(m、4H、ArH)、 2.95(ddd、1H、CHCN)、2.70(s、3H、Me)、2.60 (m、4H)、2.20(ddd、2H)実施例11 2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エチルアミノ)−5−シアノ −5−o−トリル−シクロヘキサンカルボン酸メチルエステル 前記ケトエステル(0.8g、3.75mmol)、アミン(0.601g、 3.75)および酢酸(0.236g、18.75mmol)のMeOH(10 mL)溶液をNaBH3CN(0.236g、3.75mmol)で室温にて処 理した(12時間)。溶媒を減圧下に除去し、DCM(25mL)および飽和重 炭酸ナトリウム水溶液(25mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2 5mLで2回)およびブライン(50mL)で洗浄し、PCTLC(SiO2、 4mm、90/10/1CHCl3−MeOH−NH4OH)を行って、標題のト ランス(A)およびシス(B)アミンを得た。 B: 1H NMR(CDCl3、400MHz):7.24(m、 4H、ArH)、4.98(brs、1H、NHBOC)、3.75(s、3H 、OMe)、3.18(brd、2H)、2.89(brddd、2H)、2. 80(ddd、1H)、2.68(m、1H)、2.64(s、3H、Me)、 2.54(ddd、1H)、2.45(ddd、1H)、2.29(ddd、1 H)、2.01(dd、1H)、1.84(ddd、1H)、1.75(ddd 、1H)、1.45(s、9H、C(Me)3実施例12 [2−(4−シアノ−4−o−トリル−シクロヘキシルアミノ)−エチル]−カ ルバミン酸tert−ブチルエステル 前記ケトン(0.6g、2.813mmol)、エチレンジアミン(0.84 5g、14.1mmol)およびp−トルエンスルホン酸(0.026g、0. 141mmol)のベンゼン(10mL)溶液を、水の共沸が止まるまで、ディ ーン・スタークトラップ下に還流した。溶媒を減圧下に除去し、MeOH (25mL)で希釈し、NaBH3CN(0.159g、2.55mmol)で 室温にて処理した(1時間)。溶媒を減圧下に除去し、DCM(25mL)およ び飽和重炭酸ナトリウム水溶液(25mL)で希釈し、分配し、DCMで抽出し (25mLで2回)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(25mLで2回)およびブ ライン(50mL)で洗浄し、PCTLC(SiO2、2cm、80/20/2 CHCl3−MeOH−NH4OH)を行って、標題のトランス(少量成分)(A )およびシス(主要成分)(B)アミンを得た。 (A)トランス体: 1H NMR(CDCl3、300MHz):7.38(m、1H)、7.20 (m、3H、ArH)、2.98(brm、1H、CHNH)、2.80(br t、2H)、2.65(s、3H、Me)、2.64(brm、2H)、2.3 8(brdd、2H)、2.09(brm、4H)、1.83(brd、2H) (B)シス体: 1H NMR(CDCl3、300MHz):7.24(m、4H、ArH)、 2.83(brdd、2H)、2.75 (brdd、2H)、2.65(s、3H、Me)、2.55(brm、1H、 CHNH)、2.43(brm、2H)、2.16(brd、2H)、1.67 (brd、4H) 実施例13 (+)−2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−オキサゾリ ジン−3−カルボン酸[2−(4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシルアミ ノ)−エチル]アミド 1−[(2−アミノ−エチル)−アミノ]−4−シアノ−4−フェニル−ヘキ サン(25mg、0.103mmol)のTHF(10mL)溶液に、4−(3 ,4,5−トリフルオロフェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カルボ ン酸4−ニトロ−フェニルエステル(30mg、0.079mmol)を加え、 得られた黄色溶液をアルゴン雰囲気下、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧下に 除去し、残留物について、溶離液を1:1ヘキサン/EtOAcから次にMeO H:EtOAc= 1:9とするシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー精製を行って(Rf=0 .60、MeOH:EtOAc=1:3)、標題化合物を得た。該化合物をCH2 Cl2(3mL)に溶かし、1N HClのエーテル溶液(1mL)で処理した 。溶媒を減圧下に除去して、相当する塩酸塩を淡黄色固体として得た。 融点:130〜134℃ [α]D=+43.5(c=0.25、MeOH) 元素分析:C2526433Cl・1.10C36O 計算値:C、57.92;H、5.60;N、8.55 実測値:C、58.33;H、5.90;N、8.52実施例14および15 (+)−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オギサゾリジン− 3−カルボン酸[2−(4−フェニル−4−メトキシカルボニル−シクロヘキシ ルアミノ)−エチル]アミド(シス異性体)および (+)−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オキサゾリジン− 3−カルボン酸[2−(4−フェニル−4−メトキシカルボニル−シクロヘキシ ルアミノ)−メチル]アミド(トランス異性体) a.2−[4−シアノ−4−フェニルシクロヘキス−1−イル]アミノエチルア ミン 4−シアノ−4−フェニルシクロヘキサノン(48.7mmol)およびエチ レンジアミン(8.78g、146mmol)およびp−トルエンスルホン酸( 92mg)のベンゼン(200mL)の混合物をディーン・スタークトラップで 4時間にわたって還流して、生成した水を除去した。溶媒を留去し、残留物をメ タノール(60mL)に再度溶かし、冷却して0℃とした。それに、水素化ホウ 素ナトリウム(6.45g)を少量ずつ加え、混合物を室温で3時間攪拌した。 溶媒を留去し、残留物を塩化メチレン(300mL)に溶かし、ブラインで洗浄 し(500mLで3回)、脱水し(炭酸カリウム)、溶媒を留去して、生成物を 淡黄色粘稠油状物として得た(90〜95%)。1H−NMRから生成物が純品 であることがわかり、該生成物が約9:1の比でシス/トランス異性体を含有す ることが認めら れた。この混合物をクロロホルム/メタノール/アンモニアの2Mメタノール溶 液(100/10/5から100/20/10)を用いて注意深くクロマトグラ フィー精製することで、アミノ基およびシアノ基に対してトランスの異性体が豊 富な若干早く溶出する分画を得た。最後に溶出した分画は、アミノ基およびシア ノ基に関してほぼ純粋なシス異性体であった。 b.2−[4−メトキシカルボニル−4−フェニルシクロヘキス−1−イル]ア ミノエチルアミン 2−[4−シアノ−4−フェニルシクロヘキス−1−イル]アミノエチルアミ ン(2.34g、10mmol)および濃硫酸(20mL)の混合物を80〜8 5℃で10時間加熱した。室温まで冷却し、脱水メタノール(200mL)と混 合し、20時間還流した。溶媒を留去し、残留物を氷(200g)に投入し、6 N NaOHを加えてpH11の塩基性とした。それを塩化メチレンで抽出し( 125mLで4回)、脱水し(炭酸カリウム)、溶媒を留去して、生成物を油状 物として得た(2.1g、76%)。1H NMRから、この生成物が純品であ って、シス異性体とトランス異性体の混合物であることがわかった。それをそれ 以上精製せずに、次の段階で用いた。 c.(+)−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オキサゾリジ ン−3−カルボン酸[2−(4−フェニル−4−メトキシカルボニル−シクロヘ キシルアミノ)−エチル]アミド(シス異性体)および(+)−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オキサゾリジン− 3−カルボン酸[2−(4−フェニル−4−メトキシカルボニル−シクロヘキシ ルアミノ)−エチル]アミド(トランス異性体) 4−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−ニトロフェニルオキシ−カ ルボニル)−2−オキソ−オキサゾリジン(50mg、0.123mmol)お よび2−[4−メトキシカルボニル−4−フェニルシクロヘキス−1−イル]ア ミノエチルアミン(75mg)の塩化メチレン(6mL)中混合物を室温で攪拌 し、得られた生成物について、酢酸エチルを展開液とするシリカゲルでの分取T LC精製を行った。上記2種類の異性体に対して2個の帯域があった。高い方の 帯域は少量生成物であり(1H−NMRによって、それがメトキシカルボニル基 およびアミン基に関してシス異性体であることが確認された)、低い方の帯域は 主要生成物であった(1H−NMRによって、そ れがメトキシカルボニル基およびアミン基に関してトランス異性体であることが 確認された)。HClの1Nエーテル溶液で処理することで、HCl塩を製造し た。(+)−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オキサゾリジン− 3−カルボン酸[2−(4−フェニル−4−メトキシカルボニル−シクロヘキシ ルアミノ)−エチル]アミド(シス異性体) [α]D=65.8(c=0.50g、メタノール) 融点:146〜148℃ 元素分析:C2629235・HCl 計算値:C、58.05;H、5.62;N、7.81 実測値:C、58.45;H、5.51;N、7.89(+)−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オキサゾリジン− 3−カルボン酸[2−(4−フェニル−4−メトキシカルボニル−シクロヘキシ ルアミノ)−エチル]アミド(トランス異性体) [α]D=+66(c=0.48g、メタノール) 融点:140〜142℃ 元素分析:C2629235・HCl・0.4H2O 計算値:C、57.16;H、5.39;N、7.61 実測値:C、57.28;H、5.69;N、7.79 実施例16 (+)−シス−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オキサゾリ ジン−3−カルボン酸[2−(4−シアノ−4−(2−エトキシフェニル)−シ クロヘキシルアミノ)−エ チル]アミド a.4−シアノ−4−(2−エトキシ)フェニル−2−メトキシカルボニルシク ロヘキサノン 2−エトキシベンジルシアニド(3.0g、18.6mmol)およびアクリ ル酸メチル(5.4mL、60.0mmol)の還流t−ブチルアルコール(5. 4mL)溶液に、40%メタノール性トリトンB(1.8mL)のt−ブチルア ルコール(3.7mL)溶液をゆっくり加えた。加熱還流を終夜行った後、混合 物を濃縮した。残留物をクロロホルム(50mL)に 溶かし、2N HCl(40mL)および水(40mL)で洗浄し、脱水し(N a2SO4)、濾過し、濃縮して、無色油状物を得た(5.98g、96%)。こ の油状物(5.98g、17.9mmol)を脱水トルエン(50mL)に溶か し、氷水浴によって冷却し、NaH(60%オイル分散品804mg、20.1 mmol)を加えた。混合物を4時間加熱還流した。2N酢酸溶液(21mL) を加えた。有機層を分液し、NaHCO3溶液で洗浄し、脱水し(Na2SO4) 、濾過し、濃縮して、明褐色液体を得た(4.76g)。それをCH2Cl2に溶 かし、溶離液をEtOAc/ヘキサン(1:10)とするシリカゲル(320g )でのフラッシュクロマトグラフィーを行って、白色固体を得た(2.09g、 39%)。 融点:82〜88℃ ESMS m/e=302(MH+b.4−シアノ−4−(2−エトキシ)フェニルシクロヘキサノン 4−シアノ−4−(2−エトキシ)フェニル−2−メトキシカルボニルシクロ ヘキサノン(1.06g、3.5mmol)を酢酸(24mL)および10%H2 SO4(13mL)中で6 時間加熱還流した。ベンゼンで抽出し(10mLで3回)、それをK2CO3溶液 で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、白色固体(0.755g 、88%)を得た。融点:116〜121℃。 c.シス−4−シアノ−4−(2−エトキシ)フェニルシクロヘキシル−アミノ エチルアミン 4−シアノ−4−(2−エトキシ)フェニルシクロヘキサノン(300mg、 1.23mmol)をエチレンジアミン(420mL、6.28mmol)およ び触媒量のトシル酸・1水和物と、ベンゼン(10mL)中で混合し、6時間加 熱還流した。溶媒を留去し、残留物を脱水EtOH(10mL)に溶かした。N aBH4(47mg、1.24mmol)を加えた後、混合物を室温で3時間攪 拌した。溶媒を留去し、残留物をCH2Cl2と磨砕し、無水Na2SO4で処理し 、濾過して、淡黄色油状物を得た(320mg、90%)。 d.(+)−シス−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オキサ ゾリジン−3−カルボン酸[2−(4−シアノ−4−(2−エトキシフェニル) −シクロヘキシルアミノ)−エチル]アミド シス−4−シアノ−4−(2−エトキシ)フェニルシクロヘキシル−アミノエ チルアミン(43mg、0.15mmol)の脱水THF(5mL)溶液に、( +)−4−(3,4−ジフルオロ)フェニル−3−(4−ニトロ)フェノキシカ ルボニル−2−オキサゾリドン(50mg、0.14mmol)を加えた。得ら れた黄色溶液を室温で5時間攪拌してから、それを濃縮した。残留物をCHCl3 に溶かし、溶離液をEtOAc/ヘキサン(1:1)からEtOAc/NH3の 2Mメタノール溶液(20:1)とするシリカゲル(18g)でのフラッシュク ロマトグラフィーを行って、無色油状物を得た(41mg、58%)。それをC HCl3/CH2Cl2に溶かし、HClの1Mエーテル溶液(120μL)で処 理して、白色固体を得た。 融点:125℃(分解) [α]D=71.4(2.1mg/mL、MeOH) ESMS m/e=513(MH+) 元素分析:C2730244・HCl・0.5CHCl3 計算値:C、54.26;H、5.22;N、9.20 実測値:C、53.98;H、5.04;N、8.89実施例17 [4−シアノ−4−(2−メトキシ−フェニル)−シクロヘキシル]−(2−{ [4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3− カルボニル]−アミノ}−エチル)−アンモニウムクロライド (+)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン −3−カルボン酸4−ニトロフェニルエステル(120mg、0.33mmol )を含む脱水テトラヒドロフラン(2mL)溶液に、アルゴン下、室温で2−{ [4−シアノ−4−(2−メトキシ)フェニル]シクロヘキシルアミノ}エチル アミン(87mg、0.32mmol)を加えた。反応混合物を15分間攪拌し 、10%炭酸カリウム溶液5mLを加えた。反応混合物を酢酸エチルで抽出した (2回)。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、脱水し(硫酸ナトリウム) 、 濃縮して、粗生成物を油状物として得た。反応生成物をシリカゲルでのカラムク ロマトグラフィー(メタノール/塩化メチレンの勾配溶離(1%から4%))に よって精製して、標題化合物を得て、それをHClのジオキサン溶液によって塩 の形とした。 融点:140℃(分解) HPLC=215nmで純度>99% NMR(CDCl3、400MHz):示した構造と一致し、溶媒が存在する ことが確認された。 FAB MS:499(M++1) 元素分析:C2628244・HCl・0.3H2O 計算値:C、57.79;H、5.52;N、10.37 実測値:C、57.76;H、5.80;N、10.47 実施例18 [4−シアノ−4−(2−フルオロ−フェニル)−シクロヘキシル]−(2−{ [4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3− カルボニル]−アミノ}−エチル)−アンモニウムクロライド 実施例19に記載の条件と同じ反応条件を用いて、(+)−4−(3,4−ジ フルオロフェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カルボン酸4−ニトロ フェニルエステル(139mg、0.38mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液を、2−{[4−シアノ−4−(2−フルオロ)フェニル]シクロヘ キシルアミノ}エチル(100mg、0.38mmol)と反応させることで、 標題化合物に変換した。クロマトグラフィー精製で得られた生成物をHCl塩に 変換し、凍結乾燥した。 HPLC=215nmで純度>99% NMR(CDCl3、400MHz):示した構造と一致し、溶媒が存在する ことが確認された。 FAB MS:487(M++1) 元素分析:C2525342・HCl・0.6H2O 計算値:C、56.25;H、5.14;N、10.50 実測値:C、56.21;H、4.74;N、10.27 実施例19 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カ ルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメトキシ−フェニル)− シクロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド 2−{[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロヘ キシルアミノ}エチルアミン塩酸塩(137mg、0.34mmol)を含む脱 水N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、(+)−4−(3,4−ジ フルオロフェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カルボン酸4−ニトロ フェニルエステル(124mg、0.34mmol)およびジイソプロピルアミ ン(124μL、1.2mmol)を室温で加えた。均一反応混合物を30分間 攪拌し、減圧下に 濃縮し、残留物を酢酸エチルに溶かした。酢酸エチル溶液を10%炭酸カリウム 溶液で洗浄し(6回)、脱水し(硫酸マグネシウム)、濃縮して、粗生成物を油 状物として得た。反応生成物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(メタ ノール/塩化メチレン/水酸化アンモニウムの勾配溶離(0.5%から2%)) によって精製して、分析的に純粋な標題化合物を得た。 HPLC=215nmで純度96% NMR(CDCl3、400MHz):示した構造と一致し、溶媒が存在する ことが確認された。 FAB MS:553(M++1) 元素分析:C2625544・0.55H2O 計算値:C、55.52;H、4.68;N、9.96 実測値:C、55.54;H、4.64;N、10.01 実施例20 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カ ルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメトキシ−フェニル)− シクロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド 実施例21に記載の条件と同じ反応条件を用いて、(+)−4−(3,4−ジ フルオロフェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カルボン酸4−ニトロ フェニルエステル(126mg、0.35mmol)のN,N−ジメチルホルム アミド(5mL)溶液を、2−{[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメトキ シ)フェニル]シクロヘキシルアミノ}エチルアミン塩酸塩(139mg、0. 35mmol)およびジイソプロピルアミン(211μL、1.2mmol)に よって標題化合物に変換した。抽出による後処理と、それに続く粗反応生成物の フラッシュクロマトグラフィーおよび凍結乾燥によって、白色固体を得た。 HPLC=215nmで純度>99% NMR(CDCl3、400MHz):示した構造と一致した。 FAB MS:553(M++1) 元素分析:C2625544 計算値:C、56.52;H、4.56;N、10.14 実測値:C、56.76;H、4.72;N、10.18 実施例21 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カ ルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−シ クロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド 実施例21に記載の条件と同じ反応条件を用いて、(+)−4−(3,4−ジ フルオロフェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カルボン酸4−ニトロ フェニルエステル(122mg、0.34mmol)のN,N−ジメチルホルム アミド(5mL)溶液を、2−{[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメチル )フェニル]シクロヘキシルアミノ}エチルアミン塩酸塩(129mg、0.3 4mmol)およびジイソプロピルア ミン(204μL、1.2mmol)と反応させることで標題化合物に変換した 。抽出による後処理と、それに続く粗反応生成物のフラッシュクロマトグラフィ ーおよび凍結乾燥によって、標題化合物を白色粉末として得た。 HPLC=215nmで純度99% NMR(CDCl3、400MHz):示した構造と一致した。 FAB MS:537(M++1) 元素分析:C2625543 計算値:C、58.21;H、4.70;N、10.44 実測値:C、57.70;H、4.55;N、10.32 実施例22 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カ ルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−シ クロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド 実施例21に記載の条件と同じ反応条件を用いて、(+)−4−(3,4−ジ フルオロフェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カルボン酸4−ニトロ フェニルエステル(130mg、0.36mmol)のN,N−ジメチルホルム アミド(5mL)溶液を、2−{[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメチル )フェニル]シクロヘキシルアミノ}エチルアミン塩酸塩(138mg、0.3 6mmol)およびジイソプロピルアミン(219μL、1.26mmol)と 反応させることで標題化合物に変換した。抽出による後処理と、それに続く粗反 応生成物のフラッシュクロマトグラフィーおよび凍結乾燥によって、標題化合物 を白色粉末として得た。 HPLC=215nmで純度97% NMR(CDCl3、400MHz):示した構造と一致した。 FAB MS:537(M++1) 元素分析:C2625543 計算値:C、58.21;H、4.70;N、10.44 実測値:C、57.80;H、4.61;N、10.42実施例23 (2−{[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジ ン−3−カルボニル]−アミノ}−エチル)−(4−メタンスルホニル−4−フ ェニル−シクロヘキシル)−アンモニウムクロライド 実施例21に記載の条件と同じ反応条件を用いて、(+)−4−(3,4−ジ フルオロフェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カルボン酸4−ニトロ フェニルエステル(172mg、0.47mmol)のN,N−ジメチルホルム アミド(8mL)およびテトラヒドロフラン(2mL)混合液中溶液を、2−[ (4−メタンスルホニル−4−フェニル)シクロヘキシルアミノ]エチルアミン 塩酸塩(175mg、0.47mmol)およびジイソプロピルエチルアミン( 288μL、1.66m mol)と反応させることで標題化合物に変換した。抽出による後処理と、それ に続く粗反応生成物のフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液メタ ノール/塩化メチレン1:1)および凍結乾燥によって、標題化合物を得た。そ れをHClのジオキサン溶液によってHCl塩に変換した。 HPLC=215nmで純度>93% NMR(CDCl3、400MHz):示した構造と一致し、溶媒の存在が確 認された。 FAB MS:522(M++1) 元素分析:C2529235S・0.95H2O 計算値:C、52.20;H、5.59;N、7.31 実測値:C、52.19;H、5.28;N、7.22 実施例24 (2−{[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジ ン−3−カルボニル]−アミノ}−エチル)−(4−メタンスルホニル−4−フ ェニル−シクロヘキシル)−アンモニウムクロライド 実施例21に記載の条件と同じ反応条件を用いて、(+)−4−(3,4−ジ フルオロフェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−カルボン酸4−ニトロ フェニルエステル(153mg、0.42mmol)のN,N−ジメチルホルム アミド(2mL)溶液を、2−[(4−メタンスルホニル−4−フェニル)シク ロヘキシルアミノ]エチルアミン塩酸塩(155mg、0.42mmol)およ びジイソプロピルエチルアミン(256μL、1.47mmol)と反応させる ことで標題化合物に変換した。抽出による後処理と、それに続く粗反応生成物の フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;メタノール/塩化メチレン/水酸 化アンモニウムの勾配溶離)および凍結乾燥によって、標題化合物を得た。それ をHClのジオキサン溶液によってHCl塩に変換した。 HPLC=215nmで純度>93% NMR(CDCl3、400MHz):示した構造と一致し、溶媒の存在が確 認された。 FAB MS:522(M++1) 元素分析:C2529235S・0.5H2O 計算値:C、52.95;H、5.51;N、7.41 実測値:C、53.14;H、5.80;N、7.02 上記の実施例および図式に詳細に記載の方法を用いて、以下の表1に示した化 合物を製造した。 実施例25 経口用組成物の具体的な実施態様として、実施例5の化合物100mgを、十 分に微粉砕したラクトースと製剤して、総量580〜590mgとし、それをサ イズOの硬ゲルカプセルに充填する。 実施例26 スクリーニングアッセイ:α1aアドレナリン受容体結合 安定にトランスフェクションしたヒトα1a細胞系(ATCC CRL111 40)から得た膜を用いて、ヒトα1aアドレナリン受容体に結合する化合物を 確認した。その競争結合反応系(総容量=200μL)には、50mMトリス− HCl(pH7.4)、5mM EDTA、150mM NaCl、100pM [125I]−HEAT、α1a細胞系から得た膜および徐々に増量する未標識リ ガンドを含ませた。反応系を室温で振盪しながら1時間インキュベートした。イ ノテック(Inotec)96ウェル細胞ハーベスタを用いて、反応系をワットマン( Whatman)GF/Cガラス繊維フィルターにて濾過した。フィルターを氷冷緩衝 液で3回洗浄し、結合放射能を測定した(Ki)。本発明の代表的化合物では、 Ki値が≦50nMであることが認め られた。 実施例27 選択的結合アッセイ 安定にトランスフェクションしたヒトα1dおよびα1b紐胞系(それぞれ、 ATCC CRL11138およびCRL11139)から得た膜を用いて、ヒ トα1aアドレナリン受容体に選択的に結合する化合物を確認した。その競争結 合反応系(総容量=200μL)には、50mMトリス−HCl(pH7.4) 、5mM EDTA、150mM NaCl、100pM[125I]−HEAT 、それぞれのα1サブタイプ発現プラスミドでトランスフェクションした細胞系 から得た膜および徐々に増量する未標識リガンドを含ませた。反応系を室温で振 盪しながら1時間インキュベートした。イノテック96ウェル細胞ハーベスタを 用いて、反応系をワットマンGF/Cガラス繊維フィルターにて濾過した。フィ ルターを氷冷緩衝液で3回洗浄し、結合放射能を測定した(Ki)。 実施例28 逆スクリーニング例 1.アッセイの名称: ドーパミンD2、D3、D4in vitroス クリーニングアッセイの目的 本アッセイの目的は、ヒトドーパミン受容体D2、D3またはD4を発現する 細胞への[3H]スピペロンの結合に特異的に影響する薬剤を除外することにあ る。方法: バントールらの方法(VanTol et al.(1991);Nature(Vol.350)pp.610-613) の変法。 クローナル細胞系で安定に発現した特異的ドーパミン受容体サブタイプを含有 する冷凍ペレットを、溶解緩衝液(10mMトリス−HCl/5mM Mg、p H7.4)2mL中で溶解する。それらの膜の遠心後(24450rpmで15 分間)に得られたペレットを、EDTA、MgCl[2]、KCI、NaCl、 CaCl[2]およびアスコルビン酸を含む50mMトリス−HCl(pH7. 4)に懸濁させて、1mg/mL懸濁液を得る。0.2nM[3H]−スピペロ ンを含む総容量500μL中の膜50〜75μgを加えることで、アッセイを開 始する。10μMアポモルヒネを用いて、非特異的結合を求める。室温で2時間 インキュベートした後に、0.3%PEIに予め浸漬 しておいたGF/Bフィルターで、50mMトリス−HCl(pH7.4)を用 いて、高速で濾過することで、アッセイを終了する。2.アッセイの名称: セロトニン5HT1aアッセイの目的 本アッセイの目的は、クローニングヒト5HT1a受容体への結合に特異的に 影響を与える薬剤を除外することにある。方法: シェレゲルらの方法(Schelegel and Peroutka Biochemical Pharmacology 35 :1943-1949(1986))の変法。 クローニングヒト5HT1a受容体を発現する哺乳動物細胞を、氷冷5mMト リス−HCl、2mM EDTA(pH7.4)中で溶解し、ポリトロン(poly tron)ホモジナイザーによって均質化する。ホモジネートを1000×gで30 分間速心し、上清を再度38000×gで30分間遠心する。結合アッセイでは 、50mMトリス−HCl、4mM CaCl2および1mg/mLアスコルビ ン酸中に0.25nMの[3H]8−OH−DPAT(8−ヒドロキシ−2−ジ プロピルアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン)を含有させる。1 0μMプ ロプラノロールを用いて、非特異的結合を求める。室温で1時間インキュベート した後に、GF/Cフィルターで高速濾過することで、アッセイを終了する。 実施例29 機能アッセイ例 以下の機能試験を実施して、ヒトα1aアドレナリン受容体に対する化合物の 特異性を確認し、該化合物の生理活性を求めることができる 1.in vitroでのラット、イヌおよびヒトの前立腺ならびにイヌ尿道 体重250〜400gの雄スプレーグ・ドーリーラット(Taconic Farms)を 、麻酔下(メトヘキシタール;50mg/kgの腹腔内投与)での頸部脱臼によ って屠殺する。下腹部の切開を行って、前立腺の腹葉を摘出する。雑種イヌから 摘出した各前立腺を、尿道口に沿って長手方向に6〜8個の切片に切り取り、必 要に応じて、氷冷酸素化クレブス液中で終夜保存してから使用に供する。前立腺 に対して近位のイヌ尿道を約5mmの環状切片に切り取り、該環状切片を切り開 いて、環状筋の収縮測定に用いる。良性前立腺過形成の経尿道的手術から得た ヒト前立腺片も、必要に応じて氷冷酸素化クレブス液中で終夜保存する。 37℃に暖めた酸素化クレブス液[NaCl、118mM;KCl、4.7m M;CaCl2、2.5mM;KH2PO4、1.2mM;MgSO4、1.2mM ;NaHCO3、2.0mM;ブドウ糖、11mM]の入ったシャーレに、前記 組織を入れる。過剰の脂質と結合組織を注意深く除去する。組織切片を、4−0 外科用絹糸を用いてガラス製組織ホルダーに取り付け、37℃のクレブス緩衝液 の入った5mLジャケット付組織浴に入れ、5%CO2/95%O2を吹き込む。 組織を力変換器(Statham-Gould)に接続し、1グラム(ラット、ヒト)または 1.5グラム(イヌ)の張力を加え、1時間経過させて組織を平衡状態とする。 帯記録紙記録計(Hewlett-Packard 7700シリーズ)で収縮を記録する。 3μM(ラット)、10μM(イヌ)および20μM(ヒト)のフェニレフリ ンの単回初回刺激用量後、作動薬に対する累積濃度−応答曲線を得て、組織を1 0分ごとに1時間にわたって洗浄する。浴に媒体または拮抗薬を加え、1時間イ ンキュベートして、作動薬に対する別の累積濃度−応答曲線を得る。 ソフトウェア(GraphPad Inplot)を用いて、各群についてのEC50値を計算 する。3種類以上の濃度で試験を行った場合は、シルドプロットからpA2(− logKb)を得た。3種類未満の拮抗薬濃度について試験を行う場合は、下記 式に従ってKb値を計算する。 Kb=[B]/(x−1) 式中、xは、拮抗薬の存在下および非存在下での作動薬のEC50の比であり、 [B]は拮抗薬濃度である。2.麻酔イヌにおける尿道内圧の測定 目的: 良性前立腺過形成によって尿流量の低下が起こるが、それは前立腺の大きさ増 大による尿道前立腺部の受動的物理的閉塞および前立腺収縮による能動的閉塞の 両方が原因となって生じると考えられる。プラゾシンおよびテラゾシンなどのα アドレナリン受容体拮抗薬は、能動的前立腺収縮を防止することで、尿流量を向 上させ、男性における症状を緩和する。しかしながら、それら薬剤は非選択的α 1受容体拮抗薬であって、顕著な血管効果も有する。本発明者らは、ヒト前立腺 での支配的サブタイブとしてα1a受容体サブタイプを確認していることから、 そ の受容体を特異的に標的とすることで、血管系に変化を併発することなく、前立 腺収縮を阻害することが可能である。下記のモデルを用いて、麻酔イヌにおける 尿道内圧および動脈血圧でのアドレナリン介在による変化を測定することで、選 択的αアドレナリン受容体拮抗薬の効力および能力を評価する。目的は、1)前 立腺/尿道の収縮および血管応答を起こすα1受容体サブタイプを確認し、2) そのモデルを用いて、新規な選択的αアドレナリン拮抗薬を評価することにある 。このようにして、新規および標準的なαアドレナリン拮抗薬を評価することが できる。 方法: 本試験では、雄の雑種イヌ(7〜12kg)を用いる。ペントバルビタールナ トリウム(35mg/kgの静脈投与と4mg/kg/時の静脈注入)によって 、イヌに麻酔を施す。気管内チューブを挿入し、容積式大型動物用換気装置(Ha rvard instruments)を用いて、室内空気で動物の換気を行う。カテーテル(P E240または260)を、大腿動脈から大動脈へ、大腿静脈から大静脈(カテ ーテル2本、各静脈に1本)に取り付けて、それぞれ、動脈血圧の測定および薬 剤投与を行う。陰 茎側面から約1/2インチでの恥骨上部切開を行って、尿管、膀胱および尿道を 露出させる。尿管を結紮し、カニューレを取り付けて、尿がビーカー内へ自由に 流れるようにする。膀胱の円蓋部を収縮させることで、近位および遠位の尿道の 切開が行いやすいようにする。膀胱頸部で尿道下にアンビリカルテープを通し、 前立腺から約1〜2cm離れた遠位尿道下に別のアンビリカルテープを置く。膀 胱を切開し、マイクロチップ圧変換器(Millar)を尿道内に進める。膀胱の切開 を2−0または3−0絹糸で縫合して(巾着縫合)、変換器を固定する。変換器 の先端を尿道前立腺部に置き、前立腺を軽く握り、尿道圧に大きい変化があるこ とを見ることで、ミラーカテーテルの位置を確認する。 α1アドレナリン作動薬であるフェニレフリンを投与して(0.1〜100μ g/kgの静脈投与;容量0.05mL/kg)、尿道内圧および動脈血圧にお ける変化についての用量−応答曲線を得る。αアドレナリン拮抗薬(または媒体 )の用量を上昇させながら投与した後に、動脈血圧および尿道内圧に対するフェ ニレフリンの効果を再度評価する。各動物について、4または5種類のフェニレ フリン用量−応答曲線を得る(1種 類が対照、3または4種類の用量の拮抗薬または媒体)。動脈血圧および尿道内 圧におけるフェニレフリン誘発変化に対する拮抗薬の相対的能力をシルド解析に よって求める。平均曲線の群について、曲線間で勾配、最低応答および最高応答 が一定であるという限定のある4パラメータ論理式を用いて同時に適合させる( ALLFITソフトウェアを使用)。拮抗薬用量についての用量比(対照からの用量− 応答曲線の右側シフト)を、個々の曲線についてのED50比として計算する。次 に、その用量比を用いて、シルドプロットを得て、Kb(μg/kg(静脈投与 )として表現)を求める。そのKb(フェニレフリン用量−応答曲線の2倍の右 側シフトを起こす拮抗薬用量)を用いて、尿道内圧および動脈血圧におけるフェ ニレフリン応答の阻害に関する拮抗薬の相対的能力を比較する。動脈血圧および 尿道内圧のKbの比として、相対的選択性を計算する。基底線動脈血圧に対する α1拮抗薬の効果もモニタリングする。動脈血圧および尿道内圧における変化に 対する拮抗薬の相対的能力を比較することで、全身の血管系にも、尿道内圧上昇 の原因となるα受容体サブタイプが存在するか否かについての示唆が得られる。 この方法によれば、血管系では活性を示さず、フェニレフリンに 対する尿道内圧上昇を防止するα1aアドレナリン受容体拮抗薬の選択性を確認 することができる。 以上の明細書の記載では、例示を目的として示した実施例を用いて、本発明の 原理について説明したが、以下の特許請求の範囲およびそれの等価物の範囲内に ある通常の変更、応用および/または修正はいずれも、本発明の実務に含まれる ことは明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/426 A61K 31/426 31/428 31/428 31/4439 31/4439 31/513 31/513 A61P 13/08 A61P 13/08 43/00 111 43/00 111 C07C 271/24 C07C 271/24 C07D 207/24 C07D 207/24 207/263 207/263 207/36 207/36 207/404 207/404 233/74 233/74 263/20 263/20 275/06 275/06 277/14 277/14 413/12 413/12 417/12 417/12 487/04 140 487/04 140 491/048 491/048 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CN,CU,CZ,EE,GE,GW,HU,I D,IL,IS,JP,KG,KR,KZ,LC,LK ,LR,LT,LV,MD,MG,MK,MN,MX, NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,UA,US,UZ,VN ,YU (72)発明者 パタン,マイケル・エイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 ボツク,マーク・ジー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 ナガラスナム,ダナパラン アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07652、パラマス、カレツジ・ロード・215 (72)発明者 ラグ,バラト アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07652、パラマス、カレツジ・ロード・215 (72)発明者 ウオン,ワイ・シー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07652、パラマス、カレツジ・ロード・215

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 下記式の構造を有する化合物または該化合物の医薬的に許容される塩。 [式中、 Qは以下のものから選択され; E、G、LおよびMはそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロア ルキル、(CH20-4OR15、(CH20-4N(R162、(CH20-4CN、 (CH20-4CF3、(CH20-4CO216、(CH20-4CON(R162、 (CH20-4SO215または(CH20-4SO2N(R162から選択され; Jは、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH21-4OR15、( CH21-4N(R162、(CH21-4CN、(CH20-4CF3、(CH20-4 CO216、(CH20-4CON(R162、(CH20-4SO215または(C H20-4SO2N(R162から選択され; R1は、未置換、モノ置換または多置換のフェニルであって、該フェニルの置 換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R162、NR16COR18 、NR16CON(R182、NR16SO218、NR16SO2N(R182、OR15 、(CH20-4CO216、(CH20-4CON(R162、(CH20-4SO2 N(R162、(CH20-4SO215またはC1-4アルキルから選択されるフェ ニル;あるいは未置換、モノ置換または多置換のピリジル、ピラジニル、チエニ ル、 チアゾリル、フラニル、キナゾリニルまたはナフチルであって、ピリジル、ピラ ジニル、チエニル、チアゾリル、フラニル、キナゾリニルまたはナフチル上の置 換基が独立に、CF3、シアノ、ニトロ、N(R162、(CH20-4CO216 、(CH20-4CON(R162、(CH20-4SO2N(R162、(CH20- 4 SO215、フェニル、OR15、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロア ルキルから選択されるものから選択され; Rは、水素;シアノ;OR15;CO215;CON(R162;SO215;S O2N(R162;テトラゾール;イソオキサジアゾール;未置換、モノ置換また は多置換のフェニルであって、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、シアノ 、OR15、(CH20-4CO216、(CH20-4CON(R162、N(R162 、NR16COR15、NR16CON(R182、NR16SO215、NR16SO2N (R182、(CH20-4SO2N(R162、(CH20-4SO215またはC1- 4 アルキルから選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換または多置換の ピリジル、チエニル、フラニルまたはナフチルであって、ピリジル、チエニル、 フラニルまたはナフチル上の置換基が独立に、CF3、(CH20-4CO216、 (CH20-4CON(R162、(CH20-4SO2N(R162、(CH20-4 SO215、フェニル、OR15、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロア ルキルから選択されるものから選択され; R2およびR7はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C4-8シクロアルキル 、(CH20-4CO216、(CH20-4CON(R162、(CH20-4COR15 、(CH22-4OR15、(CH21-4CF3、(CH20-4SO215、(CH20-4SO2N(R162または(CH21-4CNから選択され; R3、R6、R8、R9およびR10はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3 -8 シクロアルキル、(CH21-4OR15または(CH20-4CF3から選択され ; R11およびR12はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキルまたはC3-8シクロア ルキルから選択され; R13およびR14はそれぞれ独立に、水素;C1-8アルキル;C3-8シクロアルキ ル;(CH20-4OR15;(CH20-4CF3;未置換、モノ置換または多置換 のフェニルであって、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ 、ニトロ、 CO216、OR15、(CH20-4CON(R162、(CH20-4CO216ま たはC1-4アルキルから選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換または 多置換のピリジル、チエニル、フラニルまたはナフチルであって、ピリジル、チ エニル、フラニルまたはナフチル上の置換基が独立に、CF3、フェニル、OR1 5 、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロアルキルから選択されるものか ら選択され; R15は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキルまたは(CH20-4CF3 から選択され; R16およびR18はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキ ルまたは(CH21-4CF3から選択され; R19は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH20-4OR15ま たは(CH20-4CF3から選択され; WはOまたはNR11であり; 各Xは独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-8アルキル、C3-8シクロアル キル、(CH20-4OR24または(CH20-4CF3から選択され; R24は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキルまたは(CH20-4CF3 から選択され; YはC−R15またはNであり; Zは水素、酸素または硫黄であり; m、Nn、pおよびqはそれぞれ独立に0〜4の整数であり; oは1〜4の整数であり; rは0または1である。] 2. 下記式の構造を有する請求項1に記載の化合物または該化合物の医薬的に 許容される塩。 [式中、 E、G、L、MおよびJはそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C3-8シク ロアルキル、(CH20-4CO216または(CH20-4CF3から選択され; R1は、未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R162、N R16COR18、NR16CON(R182、NR16SO218、NR16SO2N(R1 82、OR15、(CH20-4CO216、(CH20-4CON (R162、(CH20-4SO2N(R162、(CH2)0−4SO2(R152ま たはC1-4アルキルから選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換、ジ置 換またはトリ置換のピリジル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、フラニル、 キナゾリニルまたはナフチルであって、ピリジル、ピラジニル、チエニル、チア ゾリル、フラニル、キナゾリニルまたはナフチル上の置換基が独立に、CF3、 シアノ、ニトロ、N(R162、(CH20-4CO216、(CH20-4CON( R162、(CH20-4SO2N(R162、(CH20-4SO2(R152、フェ ニル、OR15、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC3-8シクロアルキルから選択さ れるものから選択され; Rは、水素;シアノ;OR15;CO215;CON(R162;SO215;SO2 N(R162;未置換、モノ置換またはジ置換のフェニルであって、該フェニル の置換基が独立に、ハロゲン、シアノ、OR15、(CH20-4CO216、(C H20-4CON(R162、N(R162、NR16COR15、NR16CON(R18 2、NR16SO215、NR16SO2N(R182、(CH20-4SO2N(R16 2、(CH20-4SO215またはC1-4アルキルから選択されるフェニル;あ るいは未置 換、モノ置換またはジ置換のピリジル、チエニル、フラニルまたはナフチルであ って、ピリジル、チエニル、フラニルまたはナフチル上の置換基が独立に、CF3 、(CH20-4CO216、(CH20-4CON(R162、(CH20-4SO2 N(R162、(CH20-4SO215、フェニル、OR15、ハロゲン、C1-4ア ルキルまたはC3-8シクロアルキルから選択されるものから選択され; R2およびR7はそれぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C4-8シクロアルキル または(CH21-4CF3から選択され; R13およびR14はそれぞれ独立に、水素;C1-8アルキル;C3-8シクロアルキ ル;(CH21-4OR15;(CH20-4CF3;未置換、モノ置換、ジ置換また はトリ置換のフェニルであって、該フェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3 、シアノ、ニトロ、CO216、OR15、(CH20-4CON(R162、(C H20-4CO216またはC1-4アルキルから選択されるフェニル;あるいは未置 換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のピリジル、チエニル、フラニルまたはナ フチルであって、ピリジル、チエニル、フラニルまたはナフチル上 の置換基が独立に、CF3、フェニル、OR15、ハロゲン、C1-4アルキルまたは C3-8シクロアルキルから選択されるものから選択され; nは0〜2の整数であり; oは1〜4の整数である。] 3. 下記式の構造を有する請求項2に記載の化合物または該化合物の医薬的に 許容される塩。 [式中、 Qは下記のものから選択され; EおよびJはそれぞれ独立に、水素またはCO2−C1-6アルキルから選択され ; R1は、未置換、モノ置換、ジ置換またはトリ置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ、N(R162、O R15、(CH20-2CO216、(CH20-2CON(R162またはC1-4アル キルから選択されるフェニル;あるいは未置換、モノ置換またはジ置換のピリジ ルであって、ピリジル上の置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、ニトロ 、N(R162、OR15、(CH20-2CO216、(CH20-2CON(R162 またはC1-4アルキルから選択されるものから選択され; Rは、水素、シアノ、OR15、CO215、CON(R162、SO215また はSO2N(R162から選択され; R2およびR7はそれぞれ独立に、水素、C1-6アルキル、C4-6シクロアルキル または(CH21-4CF3から選択され; R8、R9およびR10はそれぞれ独立に、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロア ルキル、(CH22-4OR15または(CH20-2CF3から選択され; R13は、水素;C1-6アルキル;C3-6シクロアルキル;(CH22-4OR15; (CH20-2CF3;未置換、モノ置換またはジ置換のフェニルであって、該フ ェニルの置換基が独立に、ハロゲン、CF3、シアノ、CO216、OR15または C1-4アルキルから選択されるフェニルから選択され; R15は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキルまたは(CH20-2CF3 から選択され; R16は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキルまたは(CH21-2CF3 から選択され; R19は、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、(CH20-4OR15ま たは(CH20-2CF3から選択され; 各Xは独立に、ハロゲンまたはC1-4アルキルから選択され; pは0〜2の整数であり; qは0〜3の整数である。] 4. 下記式の構造を有する請求項3に記載の化合物または該化合物の医薬的に 許容される塩。 [式中、 Qは下記のものであり; AはC−R17またはNであり; Rは、水素、シアノ、水酸基、CO215、CON(R162、SO215また はSO2N(R162から選択され; 各R17は独立に、水素、ハロゲン、CO216、シアノ、ニトロ、CON(R1 62、SO215、SO2N(R162またOR15から選択され; 各Xは独立に、フッ素またはメチルから選択され; sは0〜2の整数である。] 5. (4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシル)−[3−(2,2−ジ−p− トリル−アセチルアミノ)−プロピル]−メチル−アンモニウムクロライド; (4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシル)−メチル− [4−(1,1,3−トリオキソ−1,3−ジヒドロ−116−ベンゾ[d]イ ソチアゾール−2−イル)−ブチル]−アンモニウムクロライド; (4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシル)−メチル−[3−(1,1, 3−トリオキソ−1,3−ジヒドロ−116−ベンゾ[d]イソチアゾール−2 −イル)−プロピル]−アンモニウムクロライド; (+)−2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−オキサゾ リジン−3−カルボン酸[2−(4−シアノ−4−フェニル−シクロヘキシルア ミノ)−エチル]アミド; (+)−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オキサゾリジン −3−カルボン酸[2−(4−フェニル−4−メトキシカルボニル−シクロヘキ シルアミノ)−エチル]アミド; (+)−シス−2−オキソ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−オキサゾ リジン−3−カルボン酸[2−(4−シアノ−4−(2−エトキシフェニル)− シクロヘキシルアミノ)−エチル]アミド; [4−シアノ−4−(2−メトキシ−フェニル)−シクロヘ キシル]−(2−{[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オ キサゾリジン−3−カルボニル]−アミノ}−エチル)−アンモニウムクロライ ド; [4−シアノ−4−(2−フルオロ−フェニル)−シクロヘキシル]−(2− {[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3 −カルボニル]−アミノ}−エチル)−アンモニウムクロライド; 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3− カルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメトキシ−フェニル) −シクロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド; 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3− カルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメトキシ−フェニル) −シクロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド; 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3− カルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)− シクロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド; 4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3− カルボン酸{2−[4−シアノ−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)− シクロヘキシルアミノ]−エチル}−アミド; (2−{[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリ ジン−3−カルボニル]−アミノ}−エチル)−(4−メタンスルホニル−4− フェニル−シクロヘキシル)−アンモニウムクロライド;または (2−{[4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキソ−オキサゾリ ジン−3−カルボニル]−アミノ}−エチル)−(4−メタンスルホニル−4− フェニル−シクロヘキシル)−アンモニウムクロライド から選択される請求項3に記載の化合物または該化合物の医薬的に許容される塩 。 6. 請求項1に記載の化合物と医薬的に許容される担体を含有する医薬組成物 。 7. 請求項1に記載の化合物と医薬的に許容される担体とを絹み合わせること で製造される医薬組成物。 8. 請求項1に記載の化合物と医薬的に許容される担体とを 組み合わせる段階を有する医薬組成物の製造方法。 9. さらにテストステロン5−αレダクターゼ阻害薬を含有する請求項6に記 載の組成物。 10. 前記テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬が、1型、2型、1型と 2型の両方、あるいは1型と2型の二重型のテストステロン5−αレダクターゼ 阻害薬である請求項9に記載の組成物。 11. 前記テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬が、2型テストステロン 5−αレダクターゼ阻害薬である請求項10に記載の組成物。 12. 前記テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬が、フィナステリドであ る請求項11に記載の組成物。 13. 良性前立腺過形成の治療を必要とする患者における該疾患の治療方法で あって、該患者に対して、治療上有効量の請求項1に記載の化合物を投与する段 階を有する方法。 14. 前記化合物がさらに、良性前立腺過形成の緩和に有効な用量で、血圧降 下を起こさない請求項13に記載の方法。 15. 前記化合物をテストステロン5−αレダクターゼ阻害薬との併用で投与 する請求項14に記載の方法。 16. 前記テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬がフィナステリドである 請求項15に記載の方法。 17. 良性前立腺過形成の治療を必要とする患者における該疾患の治療方法で あって、該患者に対して、治療上有効量の請求項6に記載の組成物を投与する段 階を有する方法。 18. 前記組成物がさらに、治療上有効な量のテストステロン5−αレダクタ ーゼ阻害薬を含有する請求項17に記載の方法。 19. 下部尿路組織の弛緩を必要とする患者において該弛緩を行う方法であっ て、該患者に対して、治療上有効量の請求項1に記載の化合物を投与する段階を 有する方法。 20. 前記化合物がさらに、下部尿路組織の弛緩に有効な用量で、血圧降下を 起こさない請求項19に記載の方法。 21. 前記化合物をテストステロン5−αレダクターゼ阻害薬との併用で投与 する請求項19に記載の方法。 22. 前記テストステロン5−αレダクターゼ阻害薬がフィナステリドである 請求項21に記載の方法。 23. α1a受容体の拮抗による治療に対して感受性である状態の治療方法で あって、そのような治療を必要とする患者に 対して、該状態を治療する上で有効な量の請求項1に記載の化合物を投与する段 階を有する方法。 24. α1a拮抗効果を必要とする哺乳動物において該効果を引き出す方法で あって、該哺乳動物に対して、治療上有効量の請求項1の化合物を投与する段階 を有する方法。
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