JPH05335607A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH05335607A
JPH05335607A JP2417708A JP41770890A JPH05335607A JP H05335607 A JPH05335607 A JP H05335607A JP 2417708 A JP2417708 A JP 2417708A JP 41770890 A JP41770890 A JP 41770890A JP H05335607 A JPH05335607 A JP H05335607A
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silicon
film
reaction
oxygen
semiconductor device
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Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
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    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/02104Forming layers
    • H01L21/02365Forming inorganic semiconducting materials on a substrate
    • H01L21/02612Formation types
    • H01L21/02617Deposition types
    • H01L21/0262Reduction or decomposition of gaseous compounds, e.g. CVD

Abstract

(57)【要約】 【目的】被膜中の酸素濃度の低い半導体被膜を有する半
導体装置を得ることを発明の目的とする。 【構成】本発明は、水素またはハロゲン元素が混入して
いる非単結晶珪素被膜中の酸素濃度が1×1019/c
c未満である半導体装置である。また本発明における非
単結晶珪素半導体としては、アモルファスシリコン、セ
ミアモルファスシリコン、または微結晶珪素が用いら
れ、さらに炭化珪素、窒化珪素が添加されうる。本発明
は例えば図1に示す気相化学反応装置によって作製され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素含有濃度の低い電
気的特性に優れた半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、きわめて激しい酸化力を有する
シランは、その酸化力のため、反応生成物中に不純物と
しての低級酸化物(SiOxを以下に酸化珪素という)
が混入されやすい。
【0003】特にシランにおいては不純物としての水が
残存しているため、電気エネルギのみを反応性気体に加
えるプラズマCVD(PCVDという)法においては酸
素が反応して酸化珪素となり、そのまま被膜中に混入し
てしまい、被膜内に酸素が1×1018cm−3以上の
濃度(一般には2×1019〜3×1020cm−3
が残存してしまう。
【0004】このためこの酸化物に対しては、非活性状
態であり、かつ珪化物に対しては活性状態を作る選択性
を有せしめることがきわめて高品質の珪素を主成分とす
る被膜を作るのに重要なことであった。
【0005】
【発明が解決使用とする課題】従来においては、珪化物
の被膜中に酸素が2×1019cm−3以上含まれてし
まっており、本来半導体であるべき珪素膜中に良質な絶
縁物である酸化珪素が存在するので半導体としての電気
的特性、信頼性に問題があった。
【0006】本発明は、被膜中の酸素濃度の低い高品質
な半導体被膜を有する半導体装置を得ることを目的とす
る。
【0007】
【問題を解決するための手段】この発明は、珪素の水素
化物またはハロゲン化物であって、Si―H,Si―
F,Si―Cl,Si―Br,Si―Zの結合を有する
反応性気体を用いたものであって、これらの反応性気体
に1500〜300cm−1の遠赤外(以下FIRとい
う)の連続光を照射するとともに、電気エネルギを加え
ることにより気相反応を行うことによって得られる酸素
が1×1019/cc未満の量しか混入されていない非
単結晶珪素被膜が基板上に設けられたことを特徴とする
半導体装置である。
【0008】基板上に設けられる非単結晶珪素として
は、アモルファスシリコン、セミアモルファスシリコ
ン、または微結晶珪素がある。また、非単結晶珪素被膜
にはSi1−x(0.5<X<1)、Si
4−x(2<X<4)が添加されていてもよい。
【0009】この発明はシラン中に含まれる酸素化物を
除去して精製されたSi―H結合を有する反応性気体代
表的にはシラン(SiH、Si)を用いて光プ
ラズマ気相法(PPCVDという)により、酸素濃度が
1×1018atom/cc以下のシリコンを主成分と
する半導体膜を得るものである。
【0010】かかる目的のため、Si―H結合が200
0〜2200cm−1(ピーク値2100cm−1)お
よび1100〜800cm−1(ピーク値950cm
−1,830cm−1)に共鳴吸収をする波長(遠赤外
光)の光エネルギを選択的に吸収する特性を利用して気
相反応行い非結晶珪素被膜を基板上に設けた。
【0011】この遠赤外光の吸収は、酸化物気体である
水のOHの吸収ピークが3000〜3800cm−1
あることを考慮する時、さらにシラン中の不純物として
水が最も多量に存在していることを考慮する時、選択反
応を行わしめるためにきわめて有効なものであった。
【0012】かかる目的のため、1500cm−1以下
(1500〜300cm−1)の波長の遠赤外光を5m
W/cm以上に強く発光する発光体(セラミック発熱
体)を用いているためにSi―Hの1100〜700c
−1の強い吸収ピークの光エネルギを照射する。
【0013】またSi―H結合は上記のFIR(遠赤外
光)を加えたのみでは分解させることができないため、
これに加えて電気エネルギを反応性気体に加え、グロー
放電によるプラズマ反応を生ぜしめたものである。さら
にFIRとプラズマ反応とを同時に行わしめることによ
り、従来PCVD法では行い得なかった低い電気エネル
ギでも被膜の形成が可能となり、このため被形成面上へ
のスパッタ(損傷)を軽減せしめることが可能となっ
た。さらに広い圧力範囲でもインピーダンスマッチング
をとることが可能となり、このため従来より高い反応炉
内圧力(1〜10torr)、低い圧力においてプラズ
マが発生する空間での活性スピーシズを多量にすること
ができるという特徴を有している。
【0014】さらに重要なことは、同じ被膜成長速度を
得んとする時、プラズマエネルギを従来の1/3または
それ以下にできるため、水の分解が起こりにくくなり、
結果としてシリコン膜への酸素混入も従来より1/5以
下にすることが可能となった。
【0015】結果として酸素の混入に起因する光照射に
よるいわゆるステブラロンスキー効果といわれている電
気伝導度の劣化が減少し、高品質の被膜を作ることが可
能となった。
【0016】しかしこの不純物としての酸化珪素の量
を、本発明人はこのシランを用いたPPCVD(〔光プ
ラズマ気相またはPhoto −Plasma Che
mical Vapor Dipos− ition〕
法を総称する)により珪素を主成分とする半導体膜を形
成し、その形成された珪素膜をSIMS(イオン.マイ
クロ.アナライザー)により検出して同定することによ
り成就することができた。かかる同定を行うと従来より
知られていたPCVD法で得られた珪素膜中には酸素が
2×1019〜1×1021atom/ccの濃度を含
有していた。即ち、珪素の濃度が2×1022atom
/ccであるため、酸素は0.1〜5%もの多量に含ま
れていることが判明した。
【0017】さらに、その代表的な結合であるSi
,SiO,SiOHに関しては、そのSIMSのイ
オン強度(count/sec)において、例えばSi
1×10、SiO 2×10、SiOH 3
×10と SiOがきわめて多量に含まれていくこ
とが判明した。
【0018】本発明は、かかる酸化物を除去するととも
に、形成された半導体中の酸素濃度を非晶質、半非晶質
(セミアモルファス構造を有する半導体)または微結晶
構造を含有する非単結晶珪素にて、1×1018ato
m/cc以下好ましくは5×1017atom/cc以
下の半導体を得ることを目的としている。
【0019】他方、10.6μmのCOレーザのディ
スクリート光のみを用いた光CVD法が知られている。
しかし、光のみで活性スピーシズを発生せしめることが
できる一方、その反応空間を100cm以上とするこ
とができず、被形成面も1cm以上とすることができ
ない。かかる10W/cm以上の光エネルギのみを与
えることによって実施する光CVD法は実効的に被膜形
成に必要な使用電力比がおおきくなり、省エネルギの面
からも有効でない。さらに上記したごとききわめて小さ
な面積ではなく、本発明は少なくともその100倍以上
の100cm以上(この実施例にては4225cm
の面積)であり、空間も1000cm以上(この実施
例では105625cm)と大きく、工業的に量産化
が可能な方法を提案することを特徴としている。
【0020】
【実施例1】本実施例は、特にモノシラン(SiH
を用いて本発明の半導体装置を得ているが、ポリシラン
を用いる場合も同様に可能である。
【0021】第1図は反応系がCVD(本明細書では本
発明である半導体装置を得るための成膜方法であるPP
CVDまたは従来方法のPCVDを特に総称してCVD
という)法であって、本発明方法を実施するための装置
の概要を示す。
【0022】第1図は反応系(10)ドーピング系(2
0)排気系(30)を有する。反応系(10)は、反応
容器(2)内容積(巾90cm、高さ60cm、奥行き
90cm)反応空間(65cm×65cm×25cm,
105625cm)には被形成面を有する基板(1)
が石英ホルダ(31)に保持されている。このホルダは
65cmであるが、反応性気体の流れ方向に20cmを
有し、20cm×60cmの基板を20枚(被形成面の
総面積24000cm)同時に挿入させた。
【0023】基板はハロゲンの補助ヒータ(7)により
例えば200〜500℃に加熱される。加えて、110
0cm−1(9.3μm)〜700cm−1(14.3
μm)のFIRの波長を発光する光化学反応用のランプ
(9)(最大3KW)が同時に設けられている。反応性
気体は導入口(11)よりノズル(3)を経て反応空間
(32)に至り、排出口(8)を経て(12)より排気
系(30)に至る。排気系(30)は、圧力調整バルブ
(13),ストップバルブ(14),メカニカルブース
ターポンプ(17),ロータリーポンプ(18)より外
部に不要物を排出する。またストップバルブ(15)及
びターボ分子ポンプ(19)により排気する系とを有す
る背圧(バックプレッシー)をターボ分子ポンプを用い
て真空引きをすることにより、高真空にし、残留酸素を
除去して被膜中の酸素の量を1×1019/cc以下に
することは有効であった。成膜中にターボ分子ポンプで
排気してもよい。
【0024】基板はホルダにて最初予備室(16)に配
設させ、真空引きをバルブ(22),真空ポンプ(2
3)にて行った後、ゲート(37)を開け、反応空間
(32)に移設させた。反応性気体はドーピング系(2
0)にてシランが(26)より、その他ジボラン(B
)等のP型用反応性気体、フォスヒン(PH)等
のN型用気体(24)、珪素に窒素添加または炭素添加
せしめるためのアンモニアまたはメタン,CF,B
r,CFH等の気体(25)キャリアガスとしての水
素またはヘリューム(27)をそれぞれ流量計(29)
を経てバルブ(28)により制御して加えられる。
【0025】第1図特に珪化物であるシランにおいて
は、圧力調整バルブ(32)を経てバルブ(35),
(36)に至る。
【0026】シランよりなる半導体用のSi―H結合を
有する反応性気体は、(26)を経て流量計(29)を
経て反応系(10)に至る。この反応系には100〜5
00℃好ましくは200〜350℃、代表的には250
℃に保持された被形成面が配設してあり、反応圧力を
0.01〜10torr例えば1torrとして、シラ
ン流量を1〜200cc/分例えば60cc/分供給し
た。FIR(遠赤外光)の光エネルギをセラミックス発
熱体例えばジルコンセラミック(ZrSiO)により発
光するランプ(長さ680mm,直径11mmφ最大出
力500W)(9)を6本(最大合計3KW)用いて光
照射を行った。
【0027】第2図は、このセラミックス発熱体の発光
特性(50)を示す。このグラフは表面温度が510℃
の場合であるが、それ以上の温度とすることによりさら
に1100〜700cm−1の波数の連続光を強く発光
させることができた。この200〜350℃ではピーク
発光は700cm−1以下の波数にずれていた。Si―
H結合は、この発光スペクトルの1100〜700cm
−1(51)の波数を完全に吸収してFIRの赤外励起
をさせることができることがわかった。
【0028】次ぎに、電気エネルギを高周波発振器(周
波数13.56MHz)(4)より一対の電極(5),
(6)に例えば180W出力を加え、プラズマグロー放
電をせしめてPPCVD反応を行った。
【0029】基板位置は照射光に対して平行に配設され
ており、光化学反応は基板表面よりもむしろ飛翔中の反
応性気体に対して行った。かくすることにより多量生産
が可能なPPCVDを実施することができた。さらにこ
の装置を用いて単なるPCVDを比較のために行う場合
はFIRランプによる光エネルギを加えることなしに電
気エネルギのみをいわゆる加熱用の熱エネルギを加え
た。この装置の実施例においては、基板は発生したグロ
ー放電プラズマにおける陽光柱領域に配設されており、
例えばガラス基板上にシリコン膜が反応式SiH
Si + 2H に基づいて形成させた。
【0030】この成長速度はPCVDのみにおいては1
〜3Å/秒例えば1.6Å/秒であった。またPPCV
Dにおいては、2〜6Å/秒例えば4Å/秒であった。
【0031】PPCVDはプラズマによる損傷がPCV
Dよりも弱く、かつ同じ電気エネルギを加える場合に被
膜の成長速度としては6〜15Å/秒と、PCVD法の
2〜4倍もの高速成長速度を得ることができた。このP
PCVD法においては、その工程によって光照射を行
い、その後に電気エネルギーを加えてプラズマを生ぜし
めたことはきわめて重要である。かくすることにより、
放電開始時のプラズマ衝撃波による基板表面の損傷を防
ぐことができ、電気的にはプラズマ損傷を実質的に防ぐ
ことができるという特長を有していた。
【0032】以上の如くにて本発明方法の示す珪素を主
成分とする酸素濃度が1×1018 cm−3以下すなわ
ち1×1019cm−3未満、好ましくは5×1017
cm−3以下の非単結晶半導体を被形成面上に形成させ
ることができ、高品質な半導体装置を得ることができ
た。
【0033】この珪素膜の膜質を調べると、SIMSの
測定において酸素濃度は1×1018atom/cc以
下(光出力3.0kW、放電出力180W)を有せしめ
ることができた。一般にガラス基板上に珪素膜を設けた
場合、珪素膜表面付近は雰囲気中から酸素が混入するた
め、酸素濃度が表面に近い程高く、またガラス基板との
界面付近ではガラス基板に吸着あるいはガラス基板中に
存在する酸素が、珪素膜中に拡散してくるので、結果と
してガラス基板に近い場所程、珪素膜中の酸素濃度が高
くなる。従って珪素膜中の酸素濃度は珪素膜の厚さ方向
の中央で一番低く、両端(珪素膜表面とガラス基板との
界面)に行くほど高くなっていく、いわゆるU字型の分
布になる。
【0034】放出電力が180Wでは、酸素濃度は1×
1018atom/cc以下であったが、さらに放電出
力は30Wとすると、3×1017atom/ccとさ
らにその1/3に減少し、従来から知られたPCVD法
では、3×1019atom/cc以上であり、この値
より10分の1以下に減少していることが判明した。
【0035】かくの如く酸素を1×1019cm−3
満にし得る非単結晶シリコン半導体を300℃において
すら作ることができた。また、基板温度を350℃、4
00℃にすることによりこの結晶性はさらに進行した。
この反応生成物を作る温度も300℃ではなく150〜
300℃においても可能であった。
【0036】シランを前記したモノシランではなく、ポ
リシラン(例えばSi)用いることができる。こ
のポリシラン特にジシランを少なくとも一部(SiH
/(SiH+Si)5〜30%例えば15%)
に含むシランを用いて前記したPPCVD法により半導
体被膜を作製する場合は、被膜の成長速度を20Å/秒
とモノシランの場合の約10倍にまで高めることができ
た。もちろんポリシランが90%以上の濃度に存在する
時はさらに成長速度を速めることができた。第3図はガ
ラス基板上に第1図の装置にて0.5μmのシリコン半
導体層をPPCVD法(光出力3.0KW放電出力が3
0W)にて作製し、この後、この部分にオームコンタク
ト電極を平行電極として設けて、電気伝導度特性を調べ
たものである。
【0037】第3図は特に本発明方法のPPCVD法に
よりシランを用いたシリコン半導体の電気特性 (5
6)(64) (65)(66)(68)従来よりのP
PCVD法での特性(57)(63)(58)(67)
(69)を示したものである。図面において、従来例に
おいて領域(59)は暗電気伝導度(57)を示し3×
10−8(Ωcm−1)の値を有している。ここにAM
1(100mW/cm)を領域(60)にて照射する
と、従来法では曲線(58)に示すごとく、1×10
−4(Ωcm)−1有し、且つ2時間連続照射して約1
桁その値が劣化していた。
【0038】他方本発明方法においては、暗伝導度(5
6)として5×1011(Ωcm)−1を有し、その光
伝導度(64)は6×10−5(Ωcm)−1とフォト
センシティビティにて10を有し、従来例よりも約1
桁も大きく、さらに連続光の照射にて、曲線(65)に
見られるごとくほとんどその電気伝導度の劣化がみられ
なかった。さらに領域(61)において、その照射後の
暗伝導度も本発明においては(66)と(56)に比べ
誤差の範囲で同一であった。さらに150℃の加熱を行
うと、従来例では曲線(67)が(69)となり、見掛
け上の特性変化があり、その後領域(62)にて再度光
照射を行うと、再び劣化特性がみられた。即ち、従来例
ではかくのごとくに電気伝導度が光照射により劣化特性
がみられる。しかし本発明においては、電気伝導度が光
照射の有無、熱アニールの有無で特性の変化、劣化が殆
ど観察されず、かつフォトセンシティビティ(光伝導度
と暗伝導度との差)が大きく、また暗伝導度は小さかっ
た。
【0039】以上のごとく、本発明の半導体装置は、高
信頼性を有するシリコン半導体被膜を有することが判明
した。これは不純物としての酸素濃度が減少したため、
このPIEの特性劣化を少なくしたものと判断される。
【0040】このPIEは半導体エレクトロニクスにお
いて工業上信頼性の低下を促し、きわめて有害なもので
あった。かかる劣化特性が明らかになり、かつその対策
がうたれた本発明は光電変換装置、光センサ、静電複写
機、絶縁ゲイト型電界効果半導体およびその集積化装置
への応用が可能となり、工業上きわめて有効なものと判
断される。さらに本発明の作製に用いた第1図で示され
た装置で得られた従来例との特性の比較を示す。
【0041】第4図(A)は250℃の基板温度であ
り、放電出力を180Wとし、反応性気体の導入量を1
0cc/分(41)(43)60cc/分(42)(4
0)である。また曲線(43)(42)は従来のPCV
D法で得られたものである。また第1図(40)(4
1)はFIR(出力3kW,28mW/cm)を加え
たPPCVD法で得られたものである。 この出力は5
mW/cm以下にすると、光励起の効果が少なくなる
ため、少なくとも5mW/cm以上であることが好ま
しかった。
【0042】図面より明らかなごとくPCVD法ではそ
の被膜成長速度が増加し、結果として反応性気体の有効
利用率が向上した。さらにまた圧力が高い領域(1to
rr以上)では、従来のPCVD法では被膜を作ること
ができない。他方本実施例で用いたPPCVD法におい
ては、1〜10torrにおいても十分の被膜成長速度
を得ることができた。
【0043】第4図(B)は、放電出力と反応炉内圧力
とを0.2Å/秒以上の被膜成長ができる領域(曲線に
て囲まれた内部)(44)(45)と4Å/秒の被膜
(46)とができる部分を示す。図面で従来のPCVD
法では曲線(44)が得られるが、本実施例で用いたP
PCVD法にては曲線(45)に見られるごとく高圧力
側にもさらに重要なことは低い放電出力においても被膜
を十分に得ることができた。加えてPCVD法にては得
られない4Å/秒以上の領域(46)を大きな範囲で得
られ、従来よりしられたPCVD法に比べて低い放電出
力即ち被形成面へのスパッタ(損傷)を少なくし、かつ
反応炉内に導入された反応性気体の有効利用率(収率即
ち被膜に密着した珪素/導入された珪素)を高めること
ができた。そしてPCVD法では2〜5%であったもの
を10〜20%にまて高めることが可能である。 本実
施例において用いたFIRの出力を3KWは単位空間当
たり28mW/cmであった。しかしこの出力をさら
に50〜500mW/cmにしてFIRの効果をより
高め、珪素としてプラズマ反応を下げることは被形成面
に損傷を与えないために有効である。本明細書での実施
例においては、100〜350℃で作られた非単結晶特
に水素またはハロゲン元素が混入した非晶質または珪素
半導体について示した。しかしこの温度を400〜60
0℃とし、多結晶珪素半導体とし、VLSI(大面積集
積回路)に用いてもよいことはいうまでもない。
【0044】また本発明方法により被膜形成の際、Mo
Cl,WFを同時に加え、MoSi,WSi
ごとき珪素を主成分とするリフテクトリーメタルを作る
ことは実施例1において同時に作ることが可能である。
【0045】本明細書においては、シリコンを主成分と
する半導体被膜を示した。この半導体被膜として、アミ
ン(NH)の吸収は700〜900cm−1に強い吸
収ピークを有していることより、メタンまたはアンモニ
アを同時に導入してSi1−x(0.5<x<
1)、Si4−x(2<x<4)で示される炭素ま
たは窒素が添加された非単結晶半導体を作ることは有効
である。
【0046】またこれまではSi―Hを中心として示し
た。しかしSi−Fは900〜1150cm−1、Si
―Clは900〜750cm−1、Si−Brは500
〜750cm−1、Si−Zは500〜300cm−1
にそれぞれ強い吸収ピークを有する。このため本発明方
法にこれらの珪素のハロゲン化物気体を用いた場合でも
同様にきわめて有効にPPCVDを実施することができ
ることはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】半導体膜中の酸素濃度を従来より低い1
×1019/cc未満とすることで、電気的安定性と信
頼性に優れた半導体装置を得る事ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を得るために用いた気相化学反応装置の
概要を示す。
【図2】本発明に用いられた遠赤外の発光特性およびS
i―H結合の赤外線吸収特性である。
【図3】本発明及び従来例によって得られた電気伝導度
特性を示す。
【図4】従来より公知のプラズマ気相法および本発明で
用いた光プラズマ気相法で作られた被膜の特性である。
【符号の説明】
10 反応系 20 ドーピング系 30 排気系 9 光化学反応用のランプ 5,6 一対の電極 32 反応空間 1 基板 31 基板ホルダ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年1月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲の欄
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】段落番号0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【問題を解決するための手段】この発明は、珪素の水素
化物またはハロゲン化物であって、Si−H,Si−
F,Si−Cl,Si−Br,Si−の結合を有する
反応性気体を用いたものであって、これらの反応性気体
に1500〜300cm−1の遠赤外(以下FIRとい
う)の連続光を照射するとともに、電気エネルギを加え
ることにより気相反応を行うことによって得られる酸素
が1×1019/cc未満の量しか混入されていない非
単結晶珪素被膜が基板上に設けられたことを特徴とする
半導体装置である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】段落番号0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】またこれまではSi−Hを中心として示し
た。しかしSi−Fは900〜1150cm−1、Si
−Clは900〜750cm−1、Si−Brは500
〜750cm−1、Si−Iは500〜300cm−1
にそれぞれ強い吸収ピークを有する。このため本発明方
法にこれらの珪素のハロゲン化物気体を用いた場合でも
同様にきわめて有効にPPCVDを実施することができ
ることはいうまでもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01L 21/205

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素またはハロゲン元素が混入し、酸素
    が1×1019/cc未満の量しか混入されていないシ
    リコンを主成分とする非単結晶珪素被膜であって、該非
    単結晶珪素被膜中に、モリブデンまたはタングステンが
    添加されたMoSi,WSiのごとき導電性被膜が
    形成されていることを特徴とする半導体装置。
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