JPH05329702A - 刃先位置検出装置 - Google Patents

刃先位置検出装置

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JPH05329702A
JPH05329702A JP16349092A JP16349092A JPH05329702A JP H05329702 A JPH05329702 A JP H05329702A JP 16349092 A JP16349092 A JP 16349092A JP 16349092 A JP16349092 A JP 16349092A JP H05329702 A JPH05329702 A JP H05329702A
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Kazunori Hiroya
和則 広谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工作機械においてワークを把持する主軸とワ
ークを加工する工具刃先との相対位置関係を検出する装
置に関するもので、コンパクトで進退動作を高速化で
き、構造も簡単な装置を得ることを課題としている。 【構成】 主軸台13を支持する台板11に固定した主
軸方向のレール31に沿って摺動自在なスライド台36
とその往復駆動装置32を設ける。スライド台36に
は、ワークの加工領域側に延びるアーム43を設け、こ
のアーム43の先端に工具刃先を検出する検出センサ4
5を装着する。検出センサ45は主軸2とほぼ平行な直
線動作によって進退し、退避時には主軸台13の側方に
位置する。主軸台が大型の場合などには、アーム43を
スライド台36に揺動自在に装着し、カムやリンクなど
のガイド手段33で検出センサ45の進出時のストロー
ク端部分でアーム43を主軸台13側に揺動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工作機械においてワ
ークを把持する主軸とワークを加工する工具の刃先との
間の相対位置関係を検出する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工具の摩耗や機械の経時変化等に起因す
るワークと工具刃先との相対位置の偏倚を計測し、その
偏倚分だけ刃物台の移動量の指令値を修正する等の手段
により、加工寸法を自動補正する装置が、たとえば特開
昭55−106704号公報などによって、公知であ
る。このような装置においては、ワークを把持する主軸
と刃物台に装着された工具の刃先との相対位置関係を正
確に検出する必要があり、そのために接触センサや近接
スイッチなどの検出センサが用いられる。
【0003】従来の装置ではこれらの検出センサは、主
軸台に軸着したアームの先端に装着され、計測時にラッ
クピニオン機構や揺動モータなどによりアームを主軸台
側からワークの加工領域へと振り降ろして検出センサを
工具刃先の移動領域内に進出させる構造となっている。
アーム揺動時の検出センサの旋回方向は、主軸に対する
刃物台の相対移動平面と交叉する方向であり、ワーク加
工時には検出センサは主軸台の上方ないし斜め上方に退
避する。
【0004】工具刃先の位置検出を行うときには、アー
ムをストッパに当接するまで下方に回動して、検出セン
サを工具刃先の相対移動平面内に進出させ、検出ヘッド
の測定面に工具の刃先を接触させ、検出センサに内蔵さ
れたマイクロスイッチなどを作動させ、検出センサの出
力信号を検出した時点での主軸に対する刃物台の相対位
置を読み取り、予め設定された正規の値との差分だけ刃
物台の移動量の指令値を補正する。
【0005】工具の刃先と接触する検出センサの測定面
は、たとえば旋盤では外径加工用、内径加工用および左
右端面加工用の刃物のそれぞれに対応する形で4面必要
であり、上記従来の装置では4個の測定面のそれぞれに
マイクロスイッチを設けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置では、検出
センサを支持するアームが大型となり、検出センサを進
退させる際にアームが略90度回動するため、アームの
駆動装置が大型となり、刃先検出位置にアームを位置決
めするためのストッパも頑丈なものが必要であった。ま
たアームの揺動に広いスペースを必要とし、退避位置に
おいてもアームが主軸台の上方に突出した状態となるの
で、機械を覆うカバーを大きくしなければならなかった
り、機械への作業者の接近性が悪くなるなどの問題があ
った。
【0007】この発明は、コンパクトで加工能率の高い
工作機械が要望されている実情に鑑み、装置全体をより
コンパクトにすることができ、かつ進退時の移動ないし
揺動部材の慣性質量が小さくて動作を高速化できる、よ
り簡単な構造の刃先検出装置を得ることを課題としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の装置では、主
軸台13を支持する台板11に主軸の軸線方向と平行な
レール31を固定され、このレール31に沿って摺動自
在なスライド台36とその往復駆動装置32を設けてい
る。スライド台36には、ワークの加工領域側に延びる
アーム43を設け、このアーム43の先端に検出センサ
45を装着している。
【0009】上記構成の装置では、検出センサ45は主
軸2とほぼ平行な方向の直線動作によって進退して刃先
検出位置に進出し、また主軸台13の側方に退避する。
【0010】主軸台13が大型であるなどのために、直
線動作のみによっては検出センサ45を工具51の刃先
の移動領域内に進出させることができないときは、カム
フォロワー44やリンクなどを用いたガイド手段33に
より、検出センサ45の進出時のストローク端部分でア
ーム43を主軸台13側に揺動させ、検出センサ45を
工具51の刃先の移動領域内へと進出させる。すなわ
ち、アーム43をスライド台36に主軸2に対する刃物
台5の相対移動平面に直交する軸42まわりに揺動自在
に装着し、レール31に沿うスライド台36の移動動作
に伴って、アーム43を刃先の相対移動平面と平行な面
内で前記軸42まわりに主軸台13側に揺動させるガイ
ド手段33を設ける。
【0011】計測時の検出センサ45の位置決めは、ス
ライド台36の移動ストローク端やガイド手段33のガ
イド端を規制するストッパにより行われる。
【0012】
【作用】刃先位置検出時には、スライド台36を加工領
域側に進出させ、刃物台5に装着した工具51の刃先を
アーム43の先端の検出センサ45に接触ないし近接さ
せることにより、主軸2と工具の刃先との関係位置を検
出する。
【0013】この発明の装置では、検出センサ45を進
退させるときのアーム43の移動がアーム43の延在方
向とほぼ平行な方向で行われるため、刃先検出装置の装
着および動作スペースを従来装置に比べて非常に小さく
できる。また検出センサの進退時にアーム43に加わる
曲げ方向の慣性力が小さいので、アーム43の小型化お
よび軽量化が図れ、それによって慣性負荷をさらに小さ
くできるので、スライド台の往復駆動装置32やガイド
手段33および検出センサ45の位置決め機構等が小型
で簡易な構造となり、装置全体の小型化に寄与できるば
かりでなく、装置の動作速度も速くできる。また検出セ
ンサ進退時のアーム43の動作スペースが小さい関係
上、充分な進退ストロークを取ることが可能となり、検
出センサの待機位置を加工領域から充分離隔した位置と
することが容易に可能となり、検出センサ45に切粉や
切削油が付着することなどによる装置の破損や測定精度
の低下を防ぐことができる。
【0014】
【実施例】次に旋盤にこの発明の刃先位置検出装置を設
けた図示実施例について説明する。旋盤のベッド1に
は、主軸方向に移動自在または固定の台板11および架
台12を介して、ワークを把持するチャック21を備え
た主軸2を軸支する主軸台13が固定されている。主軸
2はVベルトプーリ22を備え、図示しないVベルトを
介して図示しない主軸モータで駆動される。プーリ22
の背後にはチャック21を開閉するチャックシリンダ2
3が装着されている。
【0015】台板11上には架台12に隣接して第2架
台14が固定され、この第2架台に主軸2と平行な方向
のレール31および油圧シリンダ32が固定され、支持
脚15を介してシリンダ32の上方にカム板33が固定
されている。カム板33には主軸2と平行に延びかつ先
端側がチャック21の方に向けて屈曲しているカム溝3
4が形成されている。
【0016】レール31にはこれに隙間なく嵌合して摺
動するシュー35を備えたスライド台36が搭載されて
おり、このスライド台から延びるブラケット37がシリ
ンダ32の駆動ブロック38に固定されている。スライ
ド台36には、主軸2に対する刃物台5の相対移動平面
に垂直な方向の軸受41が装着されている。そしてこの
軸受41の内輪には支点ピン42が嵌合され、この支点
ピン42に主軸2と平行に延びてその先端がチャック2
1の前方に位置するように内側に屈曲したアーム43の
基端が固定されている。
【0017】アーム43には、支点ピン42と平行な軸
回りに回転するカムフォロワー44が軸着され、このカ
ムフォロワー44が前述したカム溝34に回動自在に嵌
合している。アーム43の先端には検出センサ45がそ
の測定面46を刃物台5に装着した工具51の刃先の移
動平面内に位置する高さで固定されている。
【0018】検出センサ45はアーム43に固定された
ハウジング47に支点ピン42と平行な軸まわりに回動
可能なシャフト48を設け、その上端に互いに90度ず
つ面の向きの異なる4個の測定面46を設けたもので、
各測定面46はシャフト48の軸心から工具刃先の移動
面内において偏った位置に設けられており、工具51の
刃先で測定面46を押動したときにシャフト48が、4
個の測定面46のいずれを押動した場合にも、同方向に
回動するようになっている。シャフト48はこの回動方
向と反対の方向にバネで付勢され、所定の位置でストッ
パで係止されている。そして工具51が接触したときの
シャフト48の回動は、ハウジング47内に設けた1個
のマイクロスイッチによって検出される。
【0019】次に上記実施例の装置の動作について説明
する。ワーク加工状態を含む定常状態においては、シリ
ンダ32によりスライド台36は退避位置(図3の右
側)にあり、このときアーム43に設けたカムフォロワ
ー44はカム溝34の基端側の直線部分に位置してい
る。この状態でアーム43は、スライド台36の後退動
作によって主軸台13の側方に退避した位置にあり、さ
らにカムフォロワー44がカム溝34の直線部分に案内
されることによって外側に揺動した位置にあり、アーム
43の先端の検出センサ45は、チャック21の側方に
退避している。
【0020】この退避状態からシリンダ32によりスラ
イド台36を進出させると、最初はカムフォロワー44
がカム溝34の直線部分に案内されてアーム43は平行
移動するが、カムフォロワー44がカム溝34の屈曲部
分に差し掛かると、アーム43の進出動作に伴ってアー
ム43が主軸台側へと揺動を開始し、スライド台36が
進出側のストローク端に達した図1の状態では、アーム
43が略45度回動して、その先端の検出センサ45を
チャック21の前方に位置させる。
【0021】この状態で刃物台5を主軸2に対して相対
的に移動させて、これに装着された工具51の刃先を検
出センサ45の測定面46のいずれか1個に当接させ
る。この当接は検出センサのシャフト48を回動させ、
リミットスイッチから検出信号が出力される。この検出
信号は制御器に送られ、制御器はこのときの主軸2に対
する刃物台5の相対位置関係を計測する。そしてこの計
測値と予め設定された基準値との差分を演算し、補正値
として記憶する。
【0022】検出センサ45はその4個の測定面を外径
切削用、内径切削用および左右端面切削用の4種類の工
具の刃先がそれぞれ直角に当接するように、アーム43
の先端に配置されており、工具の種類に応じてその先端
を当接させる測定面を選択する。この構造の検出センサ
では、工具の種類に関係なく、どの測定面を押圧した場
合でも同一の検出信号が得られる。
【0023】刃先位置の検出が終了したら、検出センサ
45から工具51を離隔させ、シリンダ32でスライド
台36を後退させる。この後退動作によりアーム43が
主軸台13の側方に引き込まれるように退避するととも
に、カムフォロワー44がカム溝34に沿って案内され
て、アーム43が外側へ揺動し、検出センサ45をチャ
ック21の側方へと退避させる。
【0024】
【発明の効果】この発明の刃先位置検出装置では、検出
センサを支持して進退させるための大きなアームが不要
となり、アームの駆動装置を小さく安価にできるととも
に、全体的に機構が簡単となり、故障等の発生が減少す
る。またアームを小さくできることおよびアームの移動
が直線方向の移動であるため、アーム進退時の慣性質量
が小さく、刃先位置検出点での位置決めの際における慣
性負荷が小さいので、ストッパや位置決め機構が簡単な
構造のものとなる。また検出センサの待機位置を機械の
加工領域から離隔した位置とすることが容易にできるの
で、切粉や切削油等による装置の破損や測定精度の低下
を防ぐことができ、装置の設置スペースおよび動作スペ
ースも小さくできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】刃先検出状態を示す平面図
【図2】正面図
【図3】センサ退避状態を示す平面図
【符号の説明】
2 主軸 5 刃物台 11 台板 13 主軸台 31 レール 32 油圧シリンダ 34 カム溝 36 スライド台 42 支点ピン 43 アーム 45 検出センサ 51 工具

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸台(13)を支持する台板(11)に主軸の
    軸線方向と平行なレール(31)が固定され、このレール(3
    1)に沿って摺動自在なスライド台(36)にワークの加工領
    域側に延びるアーム(43)が設けられ、このアーム(43)の
    先端に検出センサ(45)が装着され、スライド台(36)をレ
    ール(31)に沿って移動させる往復駆動装置(32)が設けら
    れ、スライド台(36)を加工領域側に進出させた状態で刃
    物台に装着した工具(51)の刃先をアーム(43)の先端の検
    出センサ(45)に接触ないし近接させることにより、主軸
    (2) と工具の刃先との関係位置を検出することを特徴と
    する、工作機械の刃先検出装置。
  2. 【請求項2】 アーム(43)がスライド台(36)に主軸(2)
    に対する刃物台(5)の相対移動平面に直交する軸(42)ま
    わりに揺動自在に装着されており、レール(31)に沿うス
    ライド台(36)の移動動作に伴って、アーム(43)を上記相
    対移動平面と平行な面内で前記軸(42)まわりに主軸台(1
    3)側に揺動させるガイド手段(33)が設られていることを
    特徴とする、請求項1記載の工作機械の刃先検出装置。
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