JPH05324772A - 三次元形状の板材の曲面を平面に展開する方法及びこの方法を用いた三次元形状の板材の製造方法 - Google Patents

三次元形状の板材の曲面を平面に展開する方法及びこの方法を用いた三次元形状の板材の製造方法

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JPH05324772A
JPH05324772A JP4157494A JP15749492A JPH05324772A JP H05324772 A JPH05324772 A JP H05324772A JP 4157494 A JP4157494 A JP 4157494A JP 15749492 A JP15749492 A JP 15749492A JP H05324772 A JPH05324772 A JP H05324772A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンピュータシステムを用いて三次元形状の板
材の曲面を二次元形状に展開する。 【構成】(a)三次元形状の板材の曲面上に展開中心点
Toを決定すること、(b)上記曲面の形状線上に第n
設定点Tnmを決定すること(但し、n及びmは正の整
数)、(c)上記展開中心点Toと上記第n設定点Tn
mとの間における上記曲面に沿った長さを各々求めて複
数の展開点Dnを決定することによって、上記形状線に
応じた曲線Aを求めることを各々コンピュータシステム
を用いて行い、上記曲線Aの計算長が三次元形状の板材
の実測長に等しくなるように、上記曲線Aを補正して三
次元形状の板材の曲面の二次元展開形状曲線Cを決定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、三次元形状の板材の曲
面を平面に展開する方法及びこの方法を用いた三次元形
状の板材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の自動車業界では、その斬新なデザ
インと共に、運転手からの視野を広く取る必要から、三
次元形状のガラス板をフロントガラス或いはリアガラス
として使用する場合が増加している。
【0003】例えば、車の試作の段階では、まず、新車
のスケッチをデザイナが描き、このスケッチに基づい
て、ある程度正確な図面を作成し、この図面の内容がデ
ィジタイザによってディジタル値に変換されてCAD装
置に取り込まれる。CAD装置は、付属の高精細ブラウ
ン管によって、試作車の三次元形状をモニタしながら、
車体形状に修正を加えて、最適な車体形状を決定する。
この最適な車体形状は、粘土等で試作された後、見た目
の微妙な変化が更に修正されて、最終の量産車の三次元
形状が決定される。勿論、図面は、修正のたびにCAD
装置によって改訂されて、そのディジタル値がCAD装
置内で記憶されると共に、磁気テープにセーブされる。
また、図面は、例えば0.1mmの高分解能を持つXYプ
ロッタによって、正式図面として出力される。
【0004】例えば、三次元形状のフロントガラスの製
造過程においては、粘土等で試作された車体からフロン
トガラスの部分のみを抽出し、更に、経済的理由或は試
作から量産までの立ち上がり期間の短縮の理由から、フ
ロントガラスの周辺領域のみを写し取った立体的な面
(曲面)を有しかつ中央部分が開口しているリング状の
木型が形成される。この木型は、成形型の作成に使用さ
れるとともに、成形後の検査にも使用される。
【0005】量産車のためのフロントガラスを製造する
ためには、まず三次元形状のフロントガラスを展開した
寸法の二次元形状のガラス板を原料として使用すること
が必須である。この二次元形状のガラス板は、成形装置
によって三次元形状のフロントガラスに成形される。
【0006】従来、三次元形状のガラス板の二次元展開
形状を求めるためには、立体的な面を有するリング状の
木型に作業者が紙を当てて、写しとっていた。この木型
は、リング状であるため、ガラス板の中心部に相当する
立体形状が形成されていない。従って、作業者は、中心
部の膨らみを念頭に入れながら、二次元の紙を木型に押
し当てなければならない。
【0007】
【発明が解決しようする課題】作業者にとっては、中心
部の膨らみを念頭に入れながら、二次元の紙を木型に押
し当てることが困難である。また、この人手による紙当
ての二次元展開方法は、三次元の木型に二次元の紙を無
理やり当てて写しとるため、寸法精度が悪い、即ち誤差
が多い等の問題がある。また、この方法で製造された三
次元形状のガラス板は、寸法足らず或は寸法余りの状態
になって、車の所定の枠にピッタリとはまらない恐れが
ある。また、寸法が足らない場合には、車体との接着領
域の幅が狭くなって、所定の強度が得られなくなる恐れ
がある。
【0008】さらに、人手による写しとり作業は時間が
掛かり、せっかく時間を掛けた二次元展開作業も、後の
自動制御工程の入力データとして使用できない。従っ
て、自動制御用のコンピュータシステムには、木型の三
次元形状を求めた入力データを再度入力しなければなら
ない。本出願人は、これらの問題を特願平2−4136
96号公報の「コンピュータシステムを用いた三次元形
状板材の曲面の二次元展開方法」によって解決した。し
かし、自動車のフロントガラスを例に取ると、水平及び
垂直基準線と交差する周辺部の寸法は、実測値と計算値
とが良好に一致するが、四隅の部分の実測値と計算値と
が若干ずれる問題を生じた。その値は二次元形状で5ミ
リメートル程度であるが、自動車の製造工程では致命的
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題に鑑
み、コンピュータシステムを用いて周辺部の補正計算を
追加した三次元形状のガラス板などの板材の曲面を二次
元に展開する方法(本文において、「二次元展開方法」
という)及びこの方法を用いた三次元形状の板材の製造
方法を提供することを目的とする。
【0010】従って、本発明は請求項1に記載したよう
に、(a)三次元形状の板材の曲面上に展開中心点To
を決定すること、(b)上記曲面の形状線上に第n設定
点Tnmを決定すること(但し、n及びmは正の整
数)、(c)上記展開中心点Toと上記第n設定点Tn
mとの間における上記曲面に沿った長さを各々求めて複
数の展開点Dnを決定することによって、上記形状線に
応じた曲線Aを求めることを各々コンピュータシステム
を用いて行い、(d)上記曲線Aの計算長と、上記三次
元形状の板材の実測長とに基づいて三次元形状の板材の
曲面の二次元展開形状を決定するようにしたことを特徴
とする、三次元形状の板材の曲面を平面に展開する方法
を提供することにある。
【0011】
【実施例】図1及び図2には、三次元形状の湾曲板を二
次元に展開する方法が概略的に示されている。例えば自
動車メーカーにおいて試作車のクレイモデル(粘土モデ
ル)を作成している時には、このモデルの各部分の三次
元形状データPx,y,zは、順次CAD装置に入力さ
れ、その形状が高精細カラーブラウン管によって表示さ
れると共に、XYプロッタによって三面図或は立体図と
して出力される。また、三次元形状データは、磁気テー
プにセーブされる。従って、湾曲板(この場合、フロン
トガラス)1の製造者は、自動車メーカーで作成された
磁気テープ内の三次元形状データのフロントガラス1に
対応する部分を抽出して、自社のCAD装置に用いるこ
とができ、これはデータを入力する手間を省けるだけで
も便利である。勿論、三面図からフロントガラスに対応
する部分をディジタイザによって読取ってCAD装置に
入力することは可能である。
【0012】まず、CAD装置の高精細カラーブラウン
管に、フロントガラス1に対応する三次元形状の曲面2
が表示される。CAD装置を用いて、三次元形状の曲面
2を二次元形状に展開する段階10〜24を以下に説明
する。
【0013】段階10:図1に示すように、曲面2の1
点を展開中心点Toとして定める。この展開中心点To
は、図3及び図4に示すように曲面2が左右対称である
場合に、線対称となる曲面2上の曲線aを通り、更に、
この曲線aの上下端b,cを結んだ直線dと平行になる
ような接線eを持っている。このように展開中心点To
を設定した場合には、上端bから展開中心点Toまでの
曲面2の接線eに対する傾斜方向が常に同一方向であ
り、また、展開中心点Toから下端cまでの接線eに対
する傾斜方向が常に同一方向であるから、コンピュータ
による二次元展開計算が簡単になる。また、非対称の立
体形状を持つサイドガラス等の場合には、経験則によっ
て上下左右の略中央に展開中心点Toが設定される。
【0014】段階11:展開中心点Toを通り左右方向
に延在するXZ面と、展開中心点Toを通り上下方向に
延在するYZ面とを求める。これらのXZ面及びYZ面
は基準面として機能する。
【0015】この場合、上記展開中心点ToをPxo,
yo,zoとして定義する。また、上記線対称曲線aを
含み上記展開中心点Toにおいて曲面2と直交する上記
YZ面は、この曲面aの上下端b、cを含むXY面(図
示略)と直交する。このXY面は、図3及び図4に示す
フロントガラス1の場合、水平面fに対して略30度傾
斜しているので、上記XY面を曲面2と共に水平面fに
対して略30度回転させて、上記第2平面を水平面fと
ほぼ一致させる。なお、この計算は、CAD装置によっ
て容易に実行することができる。さらに、上記XZ面
は、展開中心点を通りYZ面及びXY面と各々直交して
いる。なお、上記回転による水平化は、曲面2が特に左
右対称の場合には、展開中心点Toを設定する前に行っ
てもよい。
【0016】段階12:展開中心点To点を通るXZ面
及びYZ面が、曲面2と各々交わる基準交線Sx、Sy
を作成する。従って、交線Syは、二次元展開されるべ
き曲面2が左右対称の場合に、曲面2上の線対称曲線a
と一致する。
【0017】段階13:次に、フロントガラス1に対応
するCADデータには、フロントガラス1の形状線(フ
ロントガラス1の外形線、このフロントガラス1にプリ
ントされるヒータ線、アンテナ線、或は車体との接着部
分の目隠しとして機能する不透明なセラミックカラーを
塗布する領域の境界線)についてのデータが予め記憶さ
れている。従って、曲面2に、例えばセラミックカラー
塗布領域の内縁に対応する曲線Soを表示する。
【0018】段階14:これら曲線So上の第n設定点
Tnm即ちPxn,yn,znを指示する。但し、n及び
mは互いに等しい正の整数である(n=m)。
【0019】段階15:上記段階11と同様に、この第
n設定点Tnmを通り左右方向に延在するXZm面と、
第n設定点Tnmを通り上下方向に延在するYZn面と
を求める。但し、XZm面及びYZn面は、基準のXZ
面及びYZ面と各々平行である。図1には、第n設定点
Tnmを通るXZm面及びYZn面が示されている。
【0020】段階16:上記段階12と同様に、第n設
定点Tnm点についてのXZm面及びYZn面が曲面2
と各々交わる交線Sm及びSnを作成する。第1設定点
11場合には、図1に示すように、交線S1及びS2を作
成する。
【0021】段階17:交線Syと交線Smとが交差す
る交点Tnを求めて、この交点Tnと第n設定点Tnm
との間の曲面2上の長さLnを求める。この長さLnの
計算は、CAD装置内にあるサブルーチン(プログラ
ム)によって実行される。
【0022】この長さLnを求めるサブルーチンの手順
を以下に説明する。但し、nは正の整数である。まず、
交線Syと交線Smとの交点を求める。これらSy及び
Smを、
【数1】 のように定義すると、
【数2】 となる。2つの未知数t,uを連立方程式に関するニュ
ートン−ラプソン(Newton−Raphson)法
等の方法により数学的に解を求めることによって、交点
Tnが求められる。
【0023】次に、交線Syと交線Smとの交点Tn
と、第n設定点Tnmとの間の曲面2上の曲線Lnを求
める。この曲線Lnは微小長さのコード(chord)
で近似でき、パラメータがΔtだけ変化した場合のコー
ドベクトルは、近似的に、
【数3】 で表されるので、パラメータΔtの値が曲線Lnの一端
toから他端tnに至るときのこの曲線Lnの長さは、
【数4】 によって計算できる。この式の解をGaussの求積法
等の方法により求めることによって、曲線Lnの長さを
求めることができる。
【0024】また、CAD装置においては、フロントガ
ラス1の三次元形状を表示したスクリーン(図1参照)
は、XY座標(直交軸座標)のスクリーン(図2参照)
と入れ換えて表示され得る。なお、展開中心点Toは、
この二次元座標(XY座標)の原点Doに対応してい
る。
【0025】段階18:交線Sxと交線Snとが交差す
る交点Tmを求めて、この交点Tmと第n設定点Tnm
との間の曲面2上の長さMnを求める。この長さMnの
計算も、段階17の場合と同様に、CAD装置内にある
サブルーチン(プログラム)によって実行することがで
き、また、XY座標のスクリーンに表示することができ
る。Mnを求める計算手順は、段階17の計算手順にお
いて、LnをMnに、SmをSnに、SyをSxに、T
nをTmに読み変えることによって、行うことができ
る。
【0026】段階19:Xn=Ln、Yn=Mnで表わ
される展開点DnをXY座標にプロットすると共に、展
開点Dnが記憶される。従って、三次元上の設定点Tn
mは、二次元展開された展開点Dnに対応する。
【0027】段階20:n=1について行った上記段階
14〜19をn=2、3、〜即ち整数回について繰り返
す。
【0028】段階21:二次元展開点Dnを通る曲線A
1を作成する。この曲線A1は、三次元形状のフロント
ガラス1上の例えばセラミックカラー塗布領域の境界線
のうちの1本の曲線を二次元展開したものに相当する。
また、曲線A1は、例えば第1象限の部分、即ち図1に
示す基準交線Sx上の点fから開始して基準交線Sy上
の点bまで実行される。
【0029】段階22:段階13〜21を第2〜4象限
の曲線A2〜A4の本数だけ繰り返す。左右対称のフロ
ントガラスの場合には、例えばセラミックカラーの内縁
(フロントガラスの外形線から例えば2cm内側におい
てこの外形線に沿った境界線)の上辺半分、右辺及び下
辺半分の3本について繰り返される。
【0030】段階23:これらの曲線A1〜A4のデー
タをXYプロッタでプロットする。この場合、曲線A1
は、第1象限の部分の二次元展開した形状を形成し、点
fの二次元展開点Fから点bの二次元展開点Bまでの曲
線A1の長さも計算される。
【0031】段階24:この曲線A1の形状は、基準交
線Sx及びSy近傍が三次元形状に加工した後の実測値
と非常に近似する。しかし、これら基準交線から一番遠
いコーナー部分は、計算値と実測値とが例えば5ミリメ
ートルの増減を持ってずれる。従って、例えば点fから
点bまでの実測長がコンピュータシステムに入力されて
二次元展開点FからBまでの曲線A1の計算長と比較さ
れる。コンピュータシステムは、これら実測長及び計算
長のずれから曲線A1の形状を展開点F及びBを固定し
て徐々に膨らましたり、徐々に萎めたりして実測長と補
正後の計算長とを一致させる。
【0032】即ち、計算長が実測長より長い場合には、
図8に示すように、最大の補正量を持つ点が直線FBと
平行な接線を持つように膨らませて、補正後の曲線C1
を求める。或いは、計算長が実測長より短い場合には、
最大の補正量を持つ点が直線FBと平行な接線を持つよ
うに萎めさせる。四隅部補正後のC1〜C4のデータを
XYプロッタでプロットする。
【0033】上記設定点Tnmのサンプリング間隔は、
曲面2の曲率半径に依存する。即ち、フロントガラス1
の場合では、通常50mmピッチでサンプリングされる
が、曲率半径が大きい場合には、100mmピッチでサン
プリングされる。逆に曲率半径が小さい場合には、50
mmピッチよりも小さいピッチでサンプリングすることが
できる。
【0034】図5には、本発明において三次元形状を二
次元形状に展開するCAD装置の構成が示されている。
この図において、フロントガラス1の形状データは、設
計図面7をディジタイザ8でデジタイズすることにより
入力することができる。或は、その設計データを書込ん
だ例えば磁気テープを磁気テープ装置9にかけることに
よって、形状データを入力することができる。また、磁
気テープの代りに、フロッピーディスクも用いることが
できる。
【0035】入力された形状データはコンピュータ10
で処理され、このコンピュータ10においてフロントガ
ラス1の形状データに対応した三次元曲面モデルの二次
元展開計算が順次実施される。この計算途中経過及び結
果は、グラフィックディスプレイ即ち高精細カラーブラ
ウン管11によってモニタされ、数値データがプリンタ
12によって出力され、或はカラーブラウン管11の表
示画面がハードコピー装置13によって出力される。な
お、カラーブラウン管11及びプリンタ12は、上記計
算の確認手段として設けられている。また、最終結果で
ある三次元曲面2の二次元展開形状は、高分解能のXY
プロッタ14によって出力される。そして、この二次元
形状に基づいて、所定の形状(外形線、ヒータ線、アン
テナ線、セラミックカラー塗布領域の内縁などについ
て)を有するガラス板が多数製造され、次いで、このガ
ラス板が成形装置により三次元形状に曲げられることに
よって、フロントガラス1が製造される。このフロント
ガラス1は、木型に当てられて寸法、湾曲度が検査され
る。
【0036】図5において、設計図面7からCADデー
タを得る場合には、図6に示すようなマイラー図と称さ
れる曲面2の正面図及び側面図上の多数の点Q1、Q
2、Q3、〜をディジタイザ8で指示して、三次元の座
標を取り込む。次に、CADシステムとして動作するコ
ンピュータ10において曲面2の幾何学的な三次元形状
モデルを作成する。即ち、まずディジタイザ8で取り込
んだ点列を通る格子状の三次元スプライン曲線を生成
し、次にスプライン曲線を境界として曲面を四辺形パッ
チ(面素)に分割し、パッチの各辺に沿ったパラメータ
u、vによって表現されるクーンズ面のような双3次パ
ラメトリック曲面を作成する。
【0037】同様の方法にて、ガラス板の外形線等の三
次元スプライン曲線も生成する。なお、曲面のパッチは
ベジェ(Bezier)面、Bスプライン曲面などで表現するこ
ともできる。また、曲面2の形状をCADシステムで設
計した場合には、その設計データを書込んだ磁気テープ
等から三次元モデルを得ることもできる。
【0038】図7は、図1及び図2に示した二次元展開
方法の概略フローチャート図である。なお、第7図にお
いて、段階10〜24は各々S10〜24として概略的
に示している。
【0039】本実施例においては、例えばフロントガラ
スの製造に使用される二次元展開方法を示したが、リア
ガラス或はルーフガラスの製造にも応用できる。また、
延性を持たない硬い加工しにくい金属板(例えば鉄
板)、或はプラスチック板等の二次元形状の板材から三
次元形状の湾曲板を製造することにも応用することがで
きる。さらにまた、図2に示すように、設定点Tnmを
直交軸座標(XY座標)に展開する場合について説明し
たが、極座標に展開するようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、コンピ
ュータシステムにおける数値計算により三次元形状の板
材の曲面を平面に展開することができるため、全体の精
度を向上させたうえに四隅部の精度も向上させた、即ち
誤差が少ない利点を持っている。しかも、コンピュータ
に計算を行わせることができるので、省力化でき、ま
た、時間が掛からない。さらに、二次元展開され板材の
数値データをコンピュータ内に保持することになるか
ら、後の工程のデータとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二次元展開方法を概略的に示す曲面の
概略斜視図である。
【図2】図1の曲面の設定点におけるXY座標展開図で
ある。
【図3】本発明の二次元展開方法を適用するフロントガ
ラスの右半分の平面図である。
【図4】図3のフロントガラスの側面図である。
【図5】本発明の二次元展開方法に用いるCAD装置の
概略ブロックである。
【図6】図5に示すCAD装置において設計図面からC
ADデータを得る場合の曲面2の正面図及び側面図であ
る。
【図7】本発明の二次元展開方法で得た曲線A及び補正
後の曲線Cを示す概略平面図である。
【符号の説明】
2 曲面 To 展開中心点 Tnm 第n設定点 Dn 第n展開点 A 曲線 C 補正後の曲線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二次元展開方法を概略的に示す曲面の
概略斜視図である。
【図2】図1の曲面の設定点におけるXY座標展開図で
ある。
【図3】本発明の二次元展開方法を適用するフロントガ
ラスの右半分の平面図である。
【図4】図3のフロントガラスの側面図である。
【図5】本発明の二次元展開方法に用いるCAD装置の
概略ブロックである。
【図6】図5に示すCAD装置において設計図面からC
ADデータを得る場合の曲面2の正面図及び側面図であ
る。
【図7】図1及び図2に示した本発明の二次元展開方法
の概略フローチャート図である。
【図8】本発明の二次元展開方法で得た曲線A及び補正
後の曲線Cを示す概略平面図である。
【符号の説明】 2 曲面 To 展開中心点 Tn 第n設定点 Dn 第n展開点 A 曲線 C 補正後の曲線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)三次元形状の板材の曲面上に展開中
    心点Toを決定すること、 (b)上記曲面の形状線上に第n設定点Tnmを決定す
    ること(但し、n及びmは正の整数) (c)上記展開中心点Toと上記第n設定点Tnmとの
    間における上記曲面に沿った長さを各々求めて複数の展
    開点Dnを決定することによって、上記形状線に応じた
    曲線Aを求めることを各々コンピュータシステムを用い
    て行い、 (d)上記曲線Aの計算長と、上記三次元形状の板材の
    実測長とに基づいて三次元形状の板材の曲面の二次元展
    開形状を決定するようにしたことを特徴とする、三次元
    形状の板材の曲面を平面に展開する方法。
  2. 【請求項2】(a)三次元形状の板材の曲面上に展開中
    心点Toを決定すること、 (b)この曲面と展開中心点Toにおいて点接触する平
    面に対して各々直交しかつ互いに直交するXZ面及びY
    Z面を求めること、 (c)上記曲面の形状線上の第n設定点Tnmを決定す
    ること(但し、n及びmは正の整数である)、 (d)上記各第n設定点Tnmを通ると共に上記XZ面
    及びYZ面と各々平行なXZm面及びYZn面を求める
    こと、 (e)上記XZm面と上記曲面との交線Syが上記YZ
    面と交差する交点Tnを求めて、この交点と上記第n設
    定点Tnmとの間における上記曲面上の長さLnを求め
    ること、 (f)上記YZn面と上記曲面との交線Sxが上記XZ
    面と交差する交点Tmを求めて、この交点と上記第n設
    定点Tnmとの間における上記曲面上の長さMnを求め
    ること、 (g)これらの長さLn及びMnを二次元座標上にプロ
    ットして、第n展開点Dnを決定すこと、 (h)上記(c)〜(g)段階の操作をn回繰り返し
    て、複数の展開点Dnをそれぞれ決定することによっ
    て、上記形状線に応じた曲線Aを求めることを各々コン
    ピュータシステムを用いて行い、 (i)上記曲線Aの計算長と、上記三次元形状の板材の
    実測長とに基づいて三次元形状の板材の曲面の二次元展
    開形状を決定するようにしたことを特徴とする、三次元
    形状の板材の曲面を平面に展開する方法。
  3. 【請求項3】上記板材がガラス板であることを特徴とす
    る、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2に記載の方法で決定された
    板材の曲面の二次元展開形状に基づいて平板材を製造
    し、この平板材を加熱変形することによって、三次元形
    状の板材を製造することを特徴とする、三次元形状の板
    材の製造方法。
  5. 【請求項5】上記平板材がガラス板であることを特徴と
    する、請求項4に記載の方法。
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