JP2003108612A - 構造体形状のモーフィング方法及びそのコンピュータ・プログラム、並びにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

構造体形状のモーフィング方法及びそのコンピュータ・プログラム、並びにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

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JP2003108612A JP2001294935A JP2001294935A JP2003108612A JP 2003108612 A JP2003108612 A JP 2003108612A JP 2001294935 A JP2001294935 A JP 2001294935A JP 2001294935 A JP2001294935 A JP 2001294935A JP 2003108612 A JP2003108612 A JP 2003108612A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロトタイプ構造体のFEMモデルを利用し
て解析対象構造体のFEMモデルを取得するに際して、
非現実的な変形形状が算出されることを未然に且つ容易
に防止する。 【解決手段】 新型車両の外形線と、既存車両のFEM
モデルとに対して、第1の視点において、対応する複数
の基準点を設定し、それら基準点の対応関係と、その既
存車両のFEMモデルに含まれるメッシュモデルとに基
づいて、そのメッシュモデルを当該新型車両の外形形状
に変更すると共に、その移動に応じて、既存車両のFE
Mモデルに含まれる付属情報及びその関連付け状態を、
変形後のメッシュモデルに対して再定義することによ
り、当該新型車両のFEMモデルを算出するのに先立っ
て、上記第1の視点において長手方向に延びる部材(例
えばAピラー)の断面形状は、ユーザにとって認識し難
いので、当該第1の視点とは異なる第2の視点に基づく
当該部材の断面形状を認識することが容易な設定画面に
より、ユーザは、その部材の変形形状を設定可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CAD/CAEソ
フトウエアを利用したデジタル・エンジニアリングの分
野に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータを利用した画像
処理の分野においては、元画像に表された対象物の形状
を、コンピュータを利用して他の形状に変形する、所謂
モーフィング( Morphing )技術が提案されている。
【0003】従来から行われているモーフィング処理で
は、一般に、異なる複数の画像(主に実写によるデジタ
ル画像情報に基づく画像)において対応する領域がオペ
レータによって設定されると、コンピュータは、設定さ
れた個々の領域の情報に基づいて、中割り補間( interp
oration )処理を行なう。中割り補間処理では、設定さ
れた領域内に存在する対象物の位置、形状、並びに色等
の各種情報が当該複数の画像情報間において滑らかに変
化するような中間値が生成される。そして、当該複数の
画像情報に基づいてコンピュータが画像を再生表示する
に際して、係る中間値が参照されることにより、表示画
面を構成する画素の移動、画素の表示色の変化等が実現
する。これにより、形状変形に利用可能なパラメータが
本来は存在しない実写による複数のデジタル画像情報を
利用した画像の再生表示に際して、変形対象物の連続的
な形状変化を可能としている。
【0004】また、近年においては、このようなモーフ
ィング技術の一例として、特開平9−106453号に
は、格子状に複数のブロックに分割された変形対象の元
画像に、コンピュータに対してオペレータが対話形式で
変形範囲を指定すると、その変形範囲内にある格子点が
所定の移動規則に従って移動することにより、係る複数
のブロックの少なくとも一部が変形を起こし、これによ
り、元画像に表された対象物の形状が変形する技術が提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、オペレータは、元画像に表された対象物の変形指示
を容易に行なうことができる。しかしながら、上述した
従来のモーフィング技術は、実写によるデジタル画像デ
ータに表された画像を前提としているため、上記従来技
術においても、2次元座標系(X−Y)で表される平面
形状の変形処理を対象としており、3次元形状への適用
や応用については述べられていない。
【0006】また、所謂コンピュータ・グラフィック
(CG)を利用して作成されたアニメーション画像等の
変形は、その画像情報を構成するデータ構造に本来含ま
れるパラメータを表示に際して連続的に変更することに
より、上述した実写によるデジタル画像データによるモ
ーフィングと比較して実現が容易であることが知られて
いる。
【0007】これに対して、CAD(Computer aided De
sign)/CAE(Computer aided Engineering)用の汎用
ソフトウエアを利用して、車両メーカ等における設計業
務において生成されたソリッドモデル、サーフェスモデ
ル等の3次元形状情報は、膨大な座標値や各種の属性情
報等を含む複雑なデータ構造であり、且つそのデータ構
造はサプライヤ(ソフトウエア・ベンダー)によって大
きく異なるため、上述したような対象物の元の形状から
変形形状を生成・表示する試みはなされていない。
【0008】しかしながら、車両メーカ等における設計
業務においては、CADソフトウエアを利用して生成さ
れた構造体の3次元形状情報を、コンピュータによって
擬似的に解析するCAEソフトウエアが普及しており、
その中でも、有限要素法(FEM)に基づく解析手法は
広く普及している。
【0009】FEMに基づく解析手法において、ユーザ
は、まず、プリプロセッサを利用して、3次元形状情報
によって表された解析対象の構造体をメッシュ状に分割
し、次に、その構造体のメッシュに対して、拘束条件、
応力等の所定項目の境界条件等の属性情報を設定する等
の前準備を行なう必要がある。この前準備は、FEM用
のゾルバを利用して実際に行われる解析処理の精度や処
理時間に大きな影響を与える。このため、解析処理に先
立って最適な設定を行なうことは、限られた開発期間を
有効に利用して短期間で新型車両を開発しなければなら
ない設計部門のユーザにとって、かなりの作業負担とな
っている。
【0010】しかしながら、上記のような開発状況下に
おいて、設計部門が開発すべき新型車両は、既存車両(
existing vehicle )に基づく派生車両( derived vehicl
e )である場合も多い。この場合、その既存車両の開発
時において、ゾルバを利用した解析処理の前準備として
用意されたデータ群(データセット:後述する実施形態
におけるFEMモデルに相当)は、企業内のデータベー
スに既に存在しているので、係るデータ群は、派生車両
等の新型車両の開発時に、資産として有効活用されるべ
きである。
【0011】本願発明は、上述した課題を鑑みてなされ
たものであり、プロトタイプ構造体のFEMモデルを利
用して解析対象構造体のFEMモデルを取得するに際し
て、非現実的な変形形状が算出されることを未然に且つ
容易に防止することが可能な構造体形状のモーフィング
方法及びそのコンピュータ・プログラム、並びにコンピ
ュータ読み取り可能な記憶媒体の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る構造体形状のモーフィング方法は、以
下の構成を特徴とする。
【0013】即ち、コンピュータを利用した構造体形状
のモーフィング方法であって、解析対象構造体(例え
ば、既存車両から派生した派生車両のボディ構造体)の
少なくとも外形形状情報と、有限要素法(FEM)に基
づく解析用ゾルバのプリプロセッサを利用して予め生成
されたところの、プロトタイプ構造体(例えば、既存車
両のボディ構造体)の外形形状を表わす3次元のメッシ
ュモデル及びそのメッシュモデルに関連付けされた付属
情報(例えば境界条件、拘束条件、並びに材料等を表わ
す属性情報)を含むFEMモデル(図12)とを入手す
ると共に、その解析対象構造体の外形形状情報及び該プ
ロトタイプ構造体のメッシュモデルに対して、前記プロ
トタイプ構造体から前記解析対象構造体への形状変更に
際しての第1の制約条件を、第1の視点においてユーザ
が設定すると共に、その第1の視点とは異なる第2の視
点において、該形状変更に際しての第2の制約条件をユ
ーザが設定可能な準備工程と、前記第1及び第2の制約
条件に基づいて、前記プロトタイプ構造体のメッシュモ
デルを構成する複数の節点を移動することにより、その
メッシュモデルを前記解析対象構造体の外形形状に変更
すると共に、その移動に応じて、前記付属情報及びその
関連付け状態を、変形後のメッシュモデルに対して再定
義することにより、前記解析対象構造体についてのFE
Mモデル(図23)を算出するモーフィング工程と、を
有することを特徴とする。
【0014】また、例えば、前記モーフィング工程にお
いて、前記第2の視点において設定された前記第2の制
約条件は、前記第1の視点において設定された前記複数
の基準点及び前記第1の制約条件の適用範囲より狭い範
囲に対して反映され、且つ前記第1の視点における前記
プロトタイプ構造体のメッシュモデルにおいて、長手方
向に延びる部位の断面形状に対して、例えば図10に示
す設定画面を利用して設定され、係る第2の制約条件
は、前記第1の制約条件より優先して反映されて好適で
ある。
【0015】好適な実施形態において、前記準備工程に
おいて設定される前記第1の制約条件には、前記プロト
タイプ構造体のメッシュモデルを構成する複数の節点を
移動するに際して、その移動量を規制するための、重み
付けを決定するためのパラメータが含まれており、その
パラメータは、前記プロトタイプ構造体のFEMモデル
に関連付けされると良い。
【0016】ここで、上記の重み付けを決定するための
パラメータは、後述する実施形態において、図7乃至図
9に示す設定画面を利用してユーザが設定される。
【0017】また、例えば、前記準備工程において設定
される前記第1の制約条件には、更に、前記解析対象構
造体の外形形状情報と、前記プロトタイプ構造体のメッ
シュモデルとの対応する位置に、自動または手動で設定
された複数の基準点が含まれており、前記モーフィング
工程では、前記複数の基準点の対応関係に基づいて、前
記プロトタイプ構造体のメッシュモデルを構成する複数
の節点の移動が行われ、その移動量は、前記パラメータ
によって決定された重み付けと、前記第2の制約条件と
に従って規制されると良い。
【0018】この場合、例えば前記モーフィング工程
は、前記プロトタイプ構造体のメッシュモデルに設定さ
れた複数の基準点に従って、それら基準点を少なくとも
1つ頂点として含む複数の第1六面体を設定すると共
に、前記解析対象構造体の外形形状情報に設定された複
数の基準点に従って、前記第1六面体に対応するところ
の、該基準点を少なくとも1つ頂点として含む複数の第
2六面体を設定する六面体設定工程と、前記複数の第1
及び第2六面体のうち、互いに対応する第1六面体と第
2六面体との形状の差異に従って、前記重み付け及び第
2の制約条件を反映した状態で、前記プロトタイプ構造
体のメッシュモデルを構成する複数の節点を移動するこ
とにより、そのメッシュモデルを前記解析対象構造体の
外形形状に変更すると共に、その移動に応じて、前記付
属情報及びその関連付け状態を、変形後のメッシュモデ
ルに対して再定義することにより、前記解析対象構造体
についてのFEMモデルを算出するFEMモデル演算工
程と、を含むと良い。
【0019】ここで、前記複数の基準点は、後述する実
施形態(ボックスに基づくモーフィング処理)におい
て、図14に示す第1FEM基準点、図15に示す第1
CAD基準点、図16に示す第1及び第2FEM基準
点、図17に示す第1及び第2CAD基準点に相当す
る。
【0020】また、例えば前記モーフィング工程は、前
記プロトタイプ構造体のメッシュモデルに設定された複
数の基準点に従って、それら基準点をライン上に含む第
1フィーチャーラインを設定すると共に、前記解析対象
構造体の外形形状情報に設定された複数の基準点に従っ
て、前記第1フィーチャーラインに対応するところの、
該基準点をライン上に含む第2フィーチャーラインを設
定するフィーチャーライン設定工程と、前記第1フィー
チャーラインと、前記第2フィーチャーラインとの形状
の差異に従って、前記重み付け及び前記第2の制約条件
を反映した状態で、前記プロトタイプ構造体のメッシュ
モデルを構成する複数の節点を移動することにより、そ
のメッシュモデルを前記解析対象構造体の外形形状に変
更すると共に、その移動に応じて、前記付属情報及びそ
の関連付け状態を、変形後のメッシュモデルに対して再
定義することにより、前記解析対象構造体についてのF
EMモデルを算出するFEMモデル演算工程と、を含む
と良い。
【0021】ここで、前記準備工程にて設定される複数
の基準点は、後述する実施形態(フィーチャーラインに
基づくモーフィング処理)において、図14に示す第1
FEM基準点、図15に示す第1CAD基準点、図24
に示す第1及び第3FEM基準点、同じく図24に示す
第1及び第3CAD基準点に相当する。
【0022】尚、同目的は、上記の各構成の構造体形状
のモーフィング方法に対応する情報処理装置によっても
達成される。
【0023】また、同目的は、上記の各構成の構造体形
状のモーフィング方法及び情報処理装置を、コンピュー
タによって実現するプログラムコード、及びそのプログ
ラムコードが格納されている、コンピュータ読み取り可
能な記憶媒体によっても達成される。
【0024】
【発明の効果】上記の本発明によれば、プロトタイプ構
造体のFEMモデルを利用して解析対象構造体のFEM
モデルを取得するに際して、非現実的な変形形状が算出
されることを未然に且つ容易に防止することが可能な構
造体形状のモーフィング方法及びそのコンピュータ・プ
ログラム、並びにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
の提供が実現する。
【0025】即ち、請求項1の発明によれば、プロトタ
イプ構造体のFEMモデルから解析対象構造体のFEM
モデルへのモーフィングに際して、第1の制約条件(重
み付けを決定するためのパラメータ(請求項6)及び対
応する複数の基準点(請求項7))と、第1の制約条件
の適用範囲より狭い範囲に対して反映される第2の制約
条件(請求項2)とが反映される。これにより、解析対
象構造体の一部分ではあっても、非現実的な変形形状が
算出されることを未然に且つ容易に防止することができ
る。
【0026】また、請求項3の発明によれば、第1の視
点におけるプロトタイプ構造体のメッシュモデルではユ
ーザが判断し難い長手方向に延びる部位(特にその部位
の断面形状:請求項4)に対して、第2の制約条件を容
易に設定することができるので、非現実的な変形形状が
算出されることをより効率良く防止することができる。
【0027】また、請求項5の発明によれば、モーフィ
ングに際して、第2の制約条件が第1の制約条件より優
先して反映されるので、より現実的な変形形状を算出す
ることができる。
【0028】また、請求項8の発明によれば、モーフィ
ングに際して、プロトタイプ構造体に対して設定された
複数の第1六面体と、解析対象構造体に対して設定され
た複数の第2六面体とにより、対応するそれら六面体毎
に、形状の違いが正確に反映されたモーフィングが行わ
れるため、プロトタイプ構造体との形状の違いが忠実に
反映された解析対象構造体のFEMモデルを取得するこ
とができる。
【0029】また、請求項9の発明によれば、モーフィ
ングに際して、プロトタイプ構造体に対して設定された
第1フィーチャーラインと、解析対象構造体に対して設
定された第2フィーチャーラインとにより、車両全体の
デザインを特徴付ける形状を崩すことなく、それらフィ
ーチャーラインによって表される2種類の構造体の形状
の違いが正確に反映されたモーフィングが行われるた
め、プロトタイプ構造体との形状の違いが忠実に反映さ
れた解析対象構造体のFEMモデルを取得することがで
きる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、代表的な車両(
vehicle )である自動車のボディ構造体に適用した一実
施形態として、図面を参照して詳細に説明する。
【0031】[ システム構成 ]図1は、本実施形態に
適用可能なコンピュータ・システムの構成を例示する図
である。
【0032】同図において、複数のユーザ端末1とホス
トコンピュータ2とは、通信ネットワーク6を介して双
方向通信可能に接続されることにより、一般的なサーバ
・クライアント環境を構成している。本実施形態におい
て、個々のユーザ端末1、ホストコンピュータ2、並び
に通信ネットワーク6には、一般的なコンピュータ及び
ネットワーク・システムを採用することができるので、
その詳細な装置構成についての説明は省略する。
【0033】FEMモデルデータベース3には、本実施
形態において以下に説明する処理システムの運用開始に
先立って、少なくとも複数種類の既存車両についてのF
EMモデルが格納されており、係る処理システムの機能
により、新たに生成された新型車両(既存車両から派生
した派生車両を含む:以下、単に「新型車両」と総称す
る)のFEMモデルを格納することができる。
【0034】個々の既存車両のFEMモデルは、例え
ば、車両メーカの設計部門の担当者が、以前の開発・設
計業務において、FEM(有限要素法)用の一般的なプ
リプロセッサを利用して生成したデータセット(データ
ファイル)であるが、本実施形態において後述する新型
車両のFEMモデル生成処理の機能により、新たに、重
み付けを決定するためのパラメータ等が関連付けされた
状態で記憶される(尚、FEMモデルの詳細については
後述する)。
【0035】CADモデルデータベース4には、例え
ば、車両メーカの設計部門の担当者が、今回の開発・設
計業務において、一般的なCADソフトウエアを利用し
て生成したところの、新型車両についてのソリッドモデ
ル、サーフェスモデル等の3次元形状情報が予め格納さ
れている。
【0036】プログラムデータベース5には、ユーザ端
末1との通信機能、上記各データベースの管理プログラ
ム、並びに本実施形態に係る新型車両のFEMモデル生
成処理の機能を実現するためのソフトウエア・プログラ
ム等が格納されている。
【0037】ホストコンピュータ2は、FEMモデルデ
ータベース3、CADモデルデータベース4、並びにプ
ログラムデータベース5にアクセス可能に接続されてお
り、ユーザ端末1のログイン時に、アプリケーション・
サーバコンピュータとして機能する。
【0038】尚、上述したシステム構成は、説明の便宜
上のものであって、上記各データベースは、単一の大規
模データベースであっても、或いは、通信ネットワーク
6に個別に接続されているような構成であっても良い。
また、ユーザ端末1とホストコンピュータ2とによって
構成されるサーバ・クライアント環境ではなく、マンマ
シン・インタフェースを有する1台のコンピュータとデ
ータベースとによって構成される環境であっても良い。
【0039】以下、本実施形態に係る新型車両のFEM
モデル生成処理の機能により、既存車両のボディ構造体
(プロトタイプ構造体)のFEMモデル(図12)と、
新型車両のCADモデル(図13)とを利用して、FE
Mに基づく各種解析処理用のゾルバに設定可能な、新型
車両のボディ構造体(解析対象構造体)のFEMモデル
(図23)を入手する手順について説明する。
【0040】<既存車両のFEMモデル>まず、FEM
モデルについて、図12を参照して説明する。図12
は、本実施形態における既存車両のFEMモデルを例示
する図である。
【0041】本実施形態において、FEMモデルとは、
強度解析、熱解析、機構解析、振動解析等のFEM解析
処理のゾルバにて解析を施す準備が完了した状態の一般
的なデータ群(データセット)であり、FEMモデルデ
ータベース3に予め格納されている。
【0042】また、FEMモデルのデータセット(以
下、単に「FEMモデル」と称する)には、3次元の車
両形状情報としてメッシュ形状が含まれ、この情報に
は、境界条件、拘束条件、材料等の属性情報等の所定の
付属情報が定義付け(関連付け)されている。
【0043】ここで、車両形状情報は、図12に例示す
るプロトタイプ(既存車両)のFEMモデルのように、
3次元(例えば四面体、六面体)の複数の立体要素(ソ
リッドメッシュ)によって構成されるメッシュモデルを
含み、そのメッシュの粗さ(メッシュサイズ)は、車両
形状の部位に応じて適宜異なる。
【0044】FEMモデルにおいて、車両形状の幾何学
的な精度は、3次元座標空間において、その車両形状を
構成する複数の節点( node )の座標値によって決定され
る。ここで、節点とは、FEMモデルのメッシュ形状
(車両形状)を構成する個々のソリッドメッシュの頂点
をなす格子点( node )である。
【0045】<新型車両のCADモデル>図13は、本
実施形態における新型車両のCADモデルを例示する図
である。
【0046】本実施形態において、新型車両のCADモ
デルは、CADモデルデータベース4に予め格納されて
おり、その新型車両の少なくとも3次元の外形形状情報
を含めば、サーフェスモデルやサーフェスモデル等の各
種の3次元CADモデルを採用することができる。
【0047】[ FEMモデル生成処理 ]次に、新型車
両のFEMモデル生成処理について詳細に説明する。
【0048】図2は、本実施形態における新型車両のF
EMモデル生成処理の全体概要を示すフローチャートで
あり、この処理は、ログイン中のユーザ端末1における
ユーザの入力操作に応じて、ホストコンピュータ2が実
行するソフトウエア・プログラムの処理手順を示す。
【0049】同図において、ステップS1:ユーザは、
プロトタイプとして利用する既存車両のFEMモデル
と、本実施形態に係るFEMモデル生成処理によって入
手を希望する新型車両のFEMモデルに対応するところ
の、当該新型車両のCADモデルとを選択する。また、
所定の制約条件等の設定が、自動または手動(マニュア
ル操作)によって行われる。尚、本ステップに係る準備
処理の詳細については、図3に示すフローチャートを参
照して後述する。
【0050】ステップS2〜ステップS4:ユーザによ
る選択操作(ステップS2)に応じて、ボックスに基づ
くモーフィング処理(ステップS3)、フィーチャーラ
インに基づくモーフィング処理(ステップS4)、或い
はそれら2種類のモーフィング処理が両方実行される。
個々のモーフィング処理では、ステップS1にてCAD
モデルが選択された新型車両に関して、そのFEMモデ
ルが算出される。
【0051】尚、ステップS3に係るボックスに基づく
モーフィング処理の詳細については、図4に示すフロー
チャートを参照して後述する。また、ステップS4に係
るフィーチャーラインに基づくモーフィング処理の詳細
については、図5に示すフローチャートを参照して後述
する。
【0052】ステップS5:ステップS3またはステッ
プS4におけるモーフィング処理結果が、ユーザ端末1
のディスプレイに表示される。本ステップでは、ステッ
プS2の処理選択において当該2種類のモーフィング処
理が選択されている場合、それら2種類のモーフィング
処理によってそれぞれ個別に算出された新型車両のFE
Mモデルが、同画面上に表示される。この場合、表示さ
れた2つのFEMモデルは、ユーザにとって識別が容易
でないため、両方のFEMモデルにおいて形状の異なる
部分、並びに関連付けされた各種情報のうち値が異なる
ものは、例えば、異なる表示色で強調して表示すると良
い。
【0053】また、既存車両のFEMモデルと、新型車
両のFEMモデルとの形状の異なる部分も、例えば、そ
の新型車両が当該既存車両の派生車両である場合等のよ
うに、当該新型車両の形状が当該既存車両の形状に類似
している場合には、ユーザにとって識別が容易でない。
そこで、ステップS5では、ユーザの選択操作に応じ
て、両方のFEMモデルのメッシュ形状(メッシュモデ
ル)において、ステップS3またはステップS4におけ
るモーフィング処理(詳細は後述する)に伴って移動し
たところの、対応する節点の移動量及び移動方向に従っ
て、図25に例示するように、3次元座標空間に配置し
たベクトルを表わす矢印等で表示すると良い。
【0054】ステップS6:ステップS2の処理選択に
おいて当該2種類のモーフィング処理が選択されている
場合には、ユーザの選択操作に応じて、両方、或いは何
れかのモーフィング処理によって算出された新型車両の
FEMモデルが選択される。
【0055】ステップS7:ステップS6にて当該2種
類のFEMモデルが選択された場合に、その2種類のF
EMモデルのメッシュ形状及びその付属情報は、1つの
FEMモデルに合成される。また、本ステップでは、合
成された1つのFEMモデルのメッシュ形状、或いはス
テップS6にて選択された何れかのFEMモデルのメッ
シュ形状のメッシュ品質の妥当性、並びにそれらFEM
モデルのデータセット全体としての妥当性が判断され、
その判断結果のユーザに対する報知、並びに自動または
手動による調整が行われる。尚、ステップS7に係る結
果報知・調整処理の詳細については、図6に示すフロー
チャートを参照して後述する。
【0056】<準備処理>図3は、本実施形態における
新型車両のFEMモデル生成処理のうち、準備処理(図
2のステップS1)の詳細を示すフローチャートであ
る。
【0057】同図において、ステップS11:FEMモ
デルD/B3に予め格納されているプロトタイプの既存
車両のFEMモデルに対して、後述するモーフィング処
理(図4または図5)に使用する重み付け係数を決定す
るためのパラメータが、図7乃至図9に例示する設定画
面を利用して、ユーザによって設定される。パラメータ
が設定されると、そのパラメータは、当該既存車両のF
EMモデルに対して関連付けされた状態で記憶される。
【0058】本実施形態において、重み付け係数は、ユ
ーザによって設定されたパラメータに従って決定される
データであって、ユーザが注目する部品の稜線やグリッ
ド等が、モーフィング処理によって変化(例えば、形状
変形、変位量の大きさ及び方向の変更)しても良いのか
良くないかを表わす程度(度合い)を表わす。
【0059】図7は、重み付け係数を決定するために、
所望の部品毎にユーザが設定可能なパラメータの設定画
面を例示する図である。
【0060】即ち、図7(a)に示す設定画面では、ユ
ーザによって「変形禁止部品(共通部品)」または「変
形規制部品(汎用部品)」のラジオボタンが選択され、
且つ「選択」の操作ボタンが操作された場合には、リス
ト表示(不図示)された既存車両のFEMモデルを構成
する複数の部品の中から、後述するモーフィング処理に
おいて既存車両のFEMモデルから新型車両のFEMモ
デルを生成するに際して、変形を禁止または規制する所
望の部品を選択することができる。この場合、係るパラ
メータがユーザによって設定されるのに応じて、ホスト
コンピュータ2は、モーフィングの実行に際して、対象
となる部品の変形を禁止または規制すべく、後述する他
の場合と比較してかなり小さな重み付け係数が自動的に
設定する。
【0061】また、図7(a)に示す設定画面では、ユ
ーザによって「変形可能部品(専用部品)」のラジオボ
タンが選択され、「詳細」の操作ボタンが操作された場
合には、図7(b)に例示する設定画面が新たに表示さ
れる。図7(b)に示す設定画面は、ユーザによって、
モーフィング時の重み付け係数を決定するためのパラメ
ータとして、モーフィング処理の前後において板厚とス
ポット溶接位置とが保持(拘束)されるように設定され
た状態を示す。この場合、係るパラメータがユーザによ
って設定されるのに応じて、ホストコンピュータ2は、
対象となる部品の板厚とスポット溶接位置とがモーフィ
ングの実行に際して変化しないように、小さな重み付け
係数が自動的に設定する。
【0062】そして、図7(a)に示す設定画面では、
ユーザによって「変形可能部品(専用部品)」のラジオ
ボタンが選択され、「配置」の操作ボタンが操作された
場合には、図7(c)に例示する設定画面が新たに表示
される。図7(c)に示す設定画面は、ユーザによっ
て、モーフィング時の重み付け係数を決定するためのパ
ラメータとして、当該専用部材と他の部材との配置関係
が具体的な数値によって保持(拘束)されるように設定
された状態を示す。この場合、係るパラメータがユーザ
によって設定されるのに応じて、ホストコンピュータ2
は、対象となる部品と他の部品との離間距離や空隙(ギ
ャップ長)がモーフィングの実行に際して変化しないよ
うに、小さな重み付け係数が自動的に設定する。
【0063】図8及び図9は、重み付け係数を決定する
ために、個々の部品単位ではなく、既存車両のFEMモ
デル全体に対してユーザが設定可能なパラメータの設定
画面を例示する図である。
【0064】即ち、図8(a)に示す設定画面では、ユ
ーザによって「衝突テスト」の操作ボタンが操作された
場合には、図8(b)に例示する設定画面が新たに表示
される。図8(b)に示す設定画面では、ユーザによっ
て、モーフィング時の重み付け係数を決定するためのパ
ラメータとして、衝突テストにおける適用部品が選択さ
れ、選択された部品に対して、形状及びドア隙間が保持
(拘束)されるように設定された状態を示す。この場
合、係るパラメータがユーザによって設定されるのに応
じて、ホストコンピュータ2は、対象となるテスト結果
がモーフィングによって悪化しないように、FEMモデ
ル全体に対して、小さな重み付け係数が自動的に設定す
る。
【0065】同様に、図8(a)に示す設定画面では、
ユーザによって「側面衝突テスト」、「耐久性テスト」
の操作ボタンが操作された場合に、ユーザは、その操作
に応じたモーフィング時の重み付け係数を決定するため
のパラメータを、不図示の設定画面を利用して、ユーザ
所望の部品に対して設定することができる。この場合
も、係るパラメータがユーザによって設定されるのに応
じて、ホストコンピュータ2は、対象となるテスト結果
がモーフィングによって悪化しないように、FEMモデ
ル全体に対して、小さな重み付け係数が自動的に設定す
る。
【0066】また、図8(a)に示す設定画面では、ユ
ーザによって「部品特性」の操作ボタンが選択された場
合には、図8(c)に例示する設定画面が新たに表示さ
れる。図8(c)に示す設定画面は、ユーザによって、
モーフィング時の重み付け係数を決定するためのパラメ
ータとして、モーフィング処理の前後において板厚及び
スポット溶接位置が保持(拘束)されるように設定され
た状態を示す。この場合は、係るパラメータがユーザに
よって設定されるのに応じて、ホストコンピュータ2
は、板厚とスポット溶接位置とがモーフィングの実行に
際して変化しないように、FEMモデル全体に対して、
小さな重み付け係数が自動的に設定する。
【0067】また、図8(a)に示す設定画面では、ユ
ーザによって「部品種別」の操作ボタンが選択された場
合には、図9(a)に例示する設定画面が新たに表示さ
れる。図9(a)に示す設定画面は、ユーザによって、
モーフィング時の重み付け係数を決定するためのパラメ
ータとして、モーフィング処理の前後においてリブ及び
フランジなる種別に分類される部品の形状が保持(拘
束)されるように設定された状態を示す。この場合は、
係るパラメータがユーザによって設定されるのに応じ
て、ホストコンピュータ2は、対象となる部品種別に属
する部品が、モーフィングの実行に際して変形しないよ
うに、小さな重み付け係数が自動的に設定する。
【0068】また、図8(a)に示す設定画面では、ユ
ーザによって「部品形状」の操作ボタンが選択された場
合には、図9(b)に例示する設定画面が新たに表示さ
れる。図9(b)に示す設定画面は、ユーザによって、
モーフィング時の重み付け係数を決定するためのパラメ
ータとして、モーフィング処理の前後において稜線、コ
ーナ部分の半径(R)、並びに応力が集中する枝分かれ
状の分岐部位の形状が保持(拘束)されるように設定さ
れた状態を示す。この場合は、係るパラメータがユーザ
によって設定されるのに応じて、ホストコンピュータ2
は、対象となる部品形状を有する部品が、モーフィング
の実行に際して変形しないように、小さな重み付け係数
が自動的に設定する。
【0069】尚、上述した図8及び図9に示した設定画
面は一例であって、この他にも、例えば、個別の部品ま
たはFEMモデル全体に対して、モーフィング処理の前
後において重量や外形線等を一定に保持(拘束)する設
定や、モーフィング処理によって発生する部品の大きさ
に応じて板厚の変化を許容する等の各種の設定が考えら
れる。
【0070】ステップS12:ユーザの操作に応じて、
FEMモデルD/B3に格納されている前記パラメータ
が関連付けされたモーフィング対象(プロトタイプの既
存車両)のFEMモデルを読み出すと共に、CADモデ
ルD/B4に格納されている新型車両のCADモデルと
を読み出す。
【0071】ステップS13:ステップS12にて読み
出された既存車両のFEMモデル(図12)と、新型車
両のCADモデル(図13)とを、ユーザ端末1のディ
スプレイ上に、同一視点(第1の視点)に合わせて表示
する。
【0072】ステップS14:ステップS12にて読み
出された新型車両のCADモデルを構成するデータに基
づいて、その新型車両の外形形状を構成する外形線を、
一般的な手法によって算出し、算出した外形線を、ユー
ザ端末1のディスプレイ上に表示する。
【0073】ステップS15,ステップS16:算出さ
れたCADモデルの外形線上に、複数の第1CAD基準
点を自動または手動にて設定し(ステップS15)、ス
テップS12にて読み出された既存車両のFEMモデル
に、上記第1CAD基準点に個別に対応する第1FEM
基準点を、自動または手動にて設定する(ステップS1
6)。
【0074】ここで、第1CAD基準点と第1FEM基
準点とを、図14及び図15に示すように対応する位置
に設定する手順のバリエーションについて説明する。
【0075】即ち、ステップS15及びステップS16
において、第1CAD基準点と第1FEM基準点とを、
対応する位置に自動的に設定する場合には、まず、ステ
ップS14にて算出した新型車両の外形形状を構成する
外形線の交点上に、複数の第1CAD基準点を自動的に
設定し、設定した個々の第1CAD基準点に対応すると
ころの、既存車両のFEMモデルのメッシュモデル上
に、第1FEM基準点を自動的に設定しても良い。外形
線の交点は、例えば、一般的な画像処理によって自動的
に設定すれば良い。
【0076】また、上記の場合において、CADモデル
側の第1CAD基準点に対応するところの、FEMモデ
ル側の第1FEM基準点は、新型車両のCADモデル
と、既存車両のFEMモデルとに予め設定されている部
品名称や形状情報等を利用して設定すれば良い。より具
体的には、第1CAD基準点が、新型車両のフロントド
アとリアドアとの間のBピラーと、それらのドアのウイ
ンドウ下辺を結ぶラインとの交点上に設定された場合に
は、既存車両のFEMモデルに予め設定されている部品
名称や形状情報等を利用して、その第1CAD基準点に
対応するところの、当該既存車両のフロントドアとリア
ドアとの間のBピラーと、それらのドアのウインドウの
下辺を結ぶラインとの交点を検出し、検出した交点上
に、第1FEM基準点を自動的に設定すれば良い。この
場合、モーフィングの基準となる複数の第1CAD基準
点と第1FEM基準点とが自動的に設定されるので、ユ
ーザの利便性が向上する。
【0077】或いは、CADモデルの外形線上にユーザ
自身が第1CAD基準点をマニュアル設定した場合に、
ステップS15及びステップS16では、新型車両のC
ADモデルと、既存車両のFEMモデルとに予め設定さ
れている部品名称等を利用して、既存車両のFEMモデ
ルのメッシュ形状において対応する位置を検出すること
により、第1FEM基準点を自動的に設定しても良い。
【0078】或いは、反対に、既存車両のFEMモデル
のメッシュ形状に対して、ユーザ自身が第1FEM基準
点をマニュアル設定した場合に、ステップS15及びス
テップS16では、新型車両のCADモデルと、既存車
両のFEMモデルとに予め設定されている部品名称等を
利用して、対応する位置を検出することにより、第1C
AD基準点を自動的に設定しても良い。
【0079】図14は、複数の第1FEM基準点が設定
された状態の、既存車両のFEMモデルのメッシュ形状
を例示する図である。また、図15は、複数の第1CA
D基準点が設定された状態の新型車両の外形線を例示す
る図である。
【0080】図14及び図15に示す如く設定された個
々の「基準点」は、後述するモーフィング処理の実行前
後で常に対応が保証される点であって、本実施形態に係
るモーフィングによる変形精度を保証するための基準位
置である。換言すれば、変形前(既存車両)に設定され
た第1FEM基準点は、その基準点に対応して変形後
(新型車両)に設定された第1CAD基準点に必ず移動
する、という前提がある。
【0081】次に、ボックスに基づくモーフィング処理
(図4)と、フィーチャーラインに基づくモーフィング
処理(図5)とについて詳細に説明する。
【0082】<ボックスに基づくモーフィング処理>図
4は、本実施形態における新型車両のFEMモデル生成
処理のうち、ボックスに基づくモーフィング処理(図2
のステップS3)の詳細を示すフローチャートである。
【0083】同図において、ステップS31:ステップ
S12にて読み出された既存車両のFEMモデルから、
複数の第2FEM基準点を抽出すると共に、抽出された
それら第2FEM基準点と、準備処理(図3)にて設定
された複数の第1FEM基準点とに基づいて、当該既存
車両の外形形状を表わすところの、複数の六面体(ボッ
クス)によって構成されるB−BOX1を生成する。
【0084】図16は、複数の第1及び第2FEM基準
点に基づいて生成されたB−BOX1を示す図であり、同図
において○印(白抜きの丸印)はそれぞれ第1FEM基
準点を示し、■印(黒の四角形)はそれぞれ第2FEM
基準点を示す。
【0085】ここで、個々の第2FEM基準点は、既存
車両の外板(即ち、当該既存車両の外形形状)上、或い
は、その外板から当該既存車両の外側の領域内におい
て、それら個々の第2FEM基準点と、複数の第1FE
M基準点とによって構成されるボックスが当該既存車両
を内包するように、自動的に設定される。
【0086】ステップS32:ステップS14にて算出
された新型車両の外形形状を構成する外形線から抽出さ
れた第2CAD基準点と、準備処理(図3)にて設定さ
れた第1CAD基準点とに基づいて、当該新型車両の外
形形状を表わすところの、複数の六面体(ボックス)に
よって構成されるA−BOX1を生成する。
【0087】図17は、複数の第1及び第2CAD基準
点に基づいて生成されたA−BOX1を示す図であり、同図
において○印(白抜きの丸印)はそれぞれ第1CAD基
準点を示し、■印(黒の四角形)はそれぞれ第2CAD
基準点を示す。
【0088】ここで、個々の第2CAD基準点は、新型
車両の外板(即ち、当該新型車両の外形形状)上、或い
は、その外板から当該新型車両の外側の領域内におい
て、それら個々の第2FEM基準点と、複数の第1FE
M基準点とによって構成されるボックスが当該新型車両
を内包するように、自動的に設定される。
【0089】尚、ステップS32では、第1及び第2F
EM基準点を含むB−BOX1を構成する個々のボックス
を、準備処理にて設定された第1CAD基準点と、本ス
テップにて外形線から抽出した第2CAD基準点とに応
じて移動することにより、A−BOX1を設定しても良い。
【0090】ステップS33:FEMモデルに表された
既存車両全体に対して、図18及び図19に示すよう
に、一様なメッシュ(B−BOX11)を、一般的な方法によっ
て自動的に設定する。
【0091】図18は、図12に示した既存車両のFE
Mモデルに対して、個々のメッシュサイズが同じB−BOX
11が設定された様子を示す図である。また、図19は、
設定されたB−BOX11だけを示す図である。
【0092】ステップS34:B−BOX11を、ステップS
31にて生成したB−BOX1と、ステップS32にて生成
したA−BOX1とに基づいて変形することにより、A−BOX1
1を算出する。
【0093】図20は、A−BOX11とB−BOX1とを重ねた
様子を示す図である。また、図21は、B−BOX1とA−BO
X1とに基づいてB−BOX11を変形することによって生成さ
れたA−BOX11を示す図である。
【0094】B−BOX1及びA−BOX1には、図20に示すよ
うに、それぞれ対応するボックスが1つ存在するので、
ステップS34では、対応する2つボックスの形状の差
異に従って、一様なメッシュ(B−BOX11)を構成する複数
の節点のうち、B−BOX1のある1つのボックス内に含ま
れるそれぞれの節点を、そのボックスに対応するA−BOX
1のある1つのボックスの形状に従って移動する処理
を、全てのボックスに対して行なう。これにより、図2
1に示すA−BOX11が算出される。
【0095】即ち、B−BOX1及びA−BOX1において、対応
する2つボックスの形状の差異は、B−BOX1を構成する
ある1つのボックスをなす第1及び/または第2FEM
基準点の座標値と、それら第1及び/または第2FEM
基準点に対応するA−BOX1を構成する何れか1つのボッ
クスをなす第1及び/または第2CAD基準点の座標値
との差異によって表される。そして、それぞれ対応関係
にあるとことの、第1及び第2FEM基準点から第1及
び第2CAD基準点への移動ベクトル(方向と大きさ)
は、一義的に求まる。
【0096】そこで、ステップS34では、B−BOX1の
ある1つのボックス内に含まれる複数の節点を、そのボ
ックスを構成する第1及び第2FEM基準点と、対応す
る第1及び第2CAD基準点によって規定される移動ベ
クトルに従って移動する。この処理を全てのボックスに
対して行なうことにより、A−BOX11が算出される。算出
されたA−BOX11は、既存車両の外形形状から新型車両の
外形形状への形状変更の態様を表わすマスターメッシュ
であり、既存車両と新型車両との外形形状の差異を表わ
す雛形に相当する。
【0097】ステップS35:まず、複数の第1及び第
2FEM基準点の中に、B−BOX11を構成する節点から外
れている(ズレている)基準点が存在する場合には、そ
の基準点の近傍の節点を、当該基準点上に位置するよう
に調整する。同様に、複数の第1及び第2CAD基準点
の中に、A−BOX11を構成する節点から外れている(ズレ
ている)基準点が存在する場合には、その基準点の近傍
の節点が当該基準点上に位置するように、その節点の位
置を調整する(尚、ズレ量が大きい場合は、周辺の複数
の節点も適宜移動すると良い)。係る節点位置の調整
は、高精度なモーフィングを実現するための準備であっ
て、特に、第1FEM基準点及び/または第1CAD基
準点をユーザが手動で設定する場合に行なって好適であ
る。
【0098】そして、ステップS35では、既存車両
(プロトタイプ)のFEMモデルに関連付けされている
パラメータに従って決定される重み付け係数、並びに節
点位置が調整されたA−BOX11及びB−BOX11に基づいて、
そのFEMモデルのメッシュ形状を変形することによ
り、新型車両に関するFEMモデルのメッシュ形状を算
出すると共に、算出されたメッシュ形状(即ち、新型車
両のFEMモデルに含まれるべき第2のメッシュ形状)
への各節点(即ち、既存車両のFEMモデルに含まれる
第1のメッシュ形状を構成する複数の節点)の移動に応
じて、既存車両に関するFEMモデルに関連付けされて
いる各種の属性情報、境界条件、拘束条件等の付属情報
を、その第2のメッシュ形状を構成する複数の節点に対
して再定義(マージ)することにより、新型車両のFE
Mモデル(図23)のデータセットを算出する。算出さ
れた新型車両のFEMモデルは、上述したように、ステ
ップS5においてユーザ端末1のディスプレイに表示さ
れる。
【0099】図22は、節点位置が調整されたA−BOX11
とB−BOX11とを重ねた様子を示す図であり、基本的に
は、これら2つのメッシュ形状の対応関係に従って、既
存車両に関するFEMモデルのメッシュ形状から、新型
車両に関するFEMモデルのメッシュ形状が生成される
が、個々の節点の座標位置の移動に際して、その移動量
は、上記の重み付け係数に従って規制される。
【0100】ここで、ステップS35では、FEMモデ
ルのメッシュ形状の変形に先立って、図10に例示する
ような設定画面が、ユーザ端末1のディスプレイに表示
される。
【0101】図10は、Aピラーのモーフィング設定を
ユーザが行なうための設定画面である。この設定画面
は、本実施形態に係るモーフィングが実行される直前の
状態(ステップ)であることが検出された場合には、自
動的に表示される。また、好適な実施形態において、こ
の設定画面は、ユーザが設定を希望する場合に、例え
ば、既存車両のFEMモデルのAピラーの部分を、ユー
ザがマウス等によって選択する操作等の所定の操作によ
っても表示される。
【0102】上述した準備処理(図3)のステップS1
3では、複数の第1CAD基準点及びそれに対応する第
1FEM基準点が自動または手動にて設定されるのに先
立って、ユーザが視覚によって認識し易いように、既存
車両のFEMモデル(図12)と、新型車両のCADモ
デル(図13)とを、ユーザ端末1のディスプレイ上
に、第1の視点としての同一視点に合わせて表示した。
これに対して、図10に示す設定画面は、その第1の視
点とは異なる第2の視点において、FEMモデルのメッ
シュ形状の変形の変更に際して参照される新たな制約条
件をユーザが設定するための画面である。この第2の視
点は、第1の視点において長手方向に延びる部材(本実
施形態では、一例としてAピラー)の断面形状を、ユー
ザが認識することが容易な視点である。
【0103】より具体的には、ユーザがマウス等のポイ
ンティングデバイスを利用して、ソフトウエアボタン1
01を左右に移動すると、その移動に応じて、Aピラー
(Aピラー上部のルーフとの接続部分と、下部のボンネ
ットとの接続部分とを除く)の変形前の断面形状が領域
102に表示され、変形後の断面形状が領域103に表
示される。ユーザが所望の位置までソフトウエアボタン
101を移動させ、その状態においてユーザが「断面形
状保持」の操作ボタンの選択を行なった場合、モーフィ
ング処理後のAピラーの断面形状は、そのAピラーの傾
きが新型車両のCADモデルに従って変化した場合であ
っても、係る選択操作を行なったときに領域103に表
示されていた形状に保持される。
【0104】また、ユーザが「断面変形不可」の操作ボ
タンの選択を行なった場合、モーフィング処理の前後に
おいて、Aピラーの断面形状の変形は禁止されることに
より、そのAピラーの傾きが新型車両のCADモデルに
従って変化した場合であっても、既存車両のFEMモデ
ル(当該FEMモデルのメッシュモデル)に含まれてい
たAピラーの断面形状が、新型車両のFEMモデル(当
該FEMモデルのメッシュモデル)に含まれるAピラー
の断面形状として保持(拘束)される。
【0105】そして、ユーザが「マニュアル設定」の操
作ボタンの選択を行なった場合には、Aピラーの断面形
状に関して、不図示の設定画面を利用して、更に詳細な
設定を行なうことができる。
【0106】このように、図10に例示する設定画面を
利用して、第2の視点において設定されたパラメータ
は、第1の視点において設定された複数の第1CAD基
準点及びそれに対応する第1FEM基準点の適用範囲よ
り狭い範囲に対して反映される制約条件であるが、係る
第2の視点にて設定されたパラメータは、モーフィング
処理において、それら複数の基準点より優先して反映さ
れて好適である。これにより、新型車両の一部分ではあ
っても、ボディ構造上重要な部位に対して、非現実的な
変形形状が算出されることを未然に且つ容易に防止する
ことができる。上述したボックスに基づくモーフィング
処理では、既存車両に対して設定された複数のボックス
(第1六面体)からなるB−BOX1と、新型車両に対して
設定された複数のボックス(第2六面体)からなるA−B
OX1とにより、対応するそれらボックス毎に、形状の違
いが正確に反映されたモーフィングが行われるため、既
存車両との形状の違いが忠実に反映された新型車両のF
EMモデルを取得することができる。
【0107】<フィーチャーラインに基づくモーフィン
グ処理>図5は、本実施形態における新型車両のFEM
モデル生成処理のうち、フィーチャーラインに基づくモ
ーフィング処理(図2のステップS4)の詳細を示すフ
ローチャートである。
【0108】同図において、ステップS41:準備処理
(図3)にて算出されたCADモデルの外形線上に複数
の第3CAD基準点を設定し、それら第3CAD基準点
と、準備処理にて設定された第1CAD基準点とに基づ
いて、新型車両のフィーチャーライン(A−BAR1)を設定
する。
【0109】ここで、個々の第3CAD基準点は、ユー
ザによるマニュアル指定、或いは、複数の第1CAD基
準点を結ぶことによって得られる新型車両の外形線を適
宜自動的に分割することによって設定すれば良い。この
とき、より高精度な演算を行なう場合には、抽出される
第3CAD基準点の数を多くすれば良い。
【0110】ステップS42:準備処理(図3)にて設
定された第1FEM基準点と、既存車両のFEMモデル
から抽出された第3FEM基準点とに基づいて、その既
存車両のフィーチャーライン(B−BAR1)を設定する。
【0111】ここで、個々の第3FEM基準点は、ユー
ザによるマニュアル指定、或いは、複数の複数の第1F
EM基準点を結ぶことによって得られる既存車両の外形
線を適宜自動的に分割することによって設定すれば良
い。
【0112】図24は、第1及び第3CAD基準点が設
定された新型車両のフィーチャーライン(A−BAR1)と、
第1及び第3FEM基準点が設定された既存車両のフィ
ーチャーライン(B−BAR1)とが、共通の3次元座標空間
において重ねられた状態を示す図である。
【0113】ステップS43:上述した図4のステップ
S33における一様なメッシュ(B−BOX11:図18及び
図19)と同様に、FEMモデルに表された既存車両全
体に対して、一様なメッシュ(B−BAR11:不図示)を、一
般的な方法によって自動的に設定する。
【0114】ステップS44:2種類のフィーチャーラ
インA−BAR1とB−BAR1との形状の差異に従って、一様な
メッシュ(B−BAR11)を変形することにより、A−BAR11
(不図示)を算出する。
【0115】即ち、フィーチャーラインA−BAR1及びB−
BAR1には、対応関係のある第1CAD基準点と第1FE
M基準点、並びに対応関係のある第3CAD基準点と第
3FEM基準点が存在するので、上述したボックスに基
づくモーフィング処理の場合と同様に、それぞれ対応関
係にあるとことの、第1及び第3FEM基準点から第1
及び第3CAD基準点への移動ベクトル(方向と大き
さ)は一義的に求まる。
【0116】そこで、ステップS44では、まず、一様
なメッシュ(B−BAR11)を構成する複数の節点のうち、第
1及び第3FEM基準点に対応する節点を、第1及び第
3CAD基準点まで移動する。そして、それら第1及び
第3FEM基準点近傍の他の節点(以下、近傍節点)を
移動するに際しては、それら第1及び第3FEM基準点
についての節点からの移動量(移動距離)を利用する。
【0117】即ち、近傍節点の周辺近傍に位置するとこ
ろの、移動済み(算出済み)の第1及び第3FEM基準
点の移動量を加重平均することにより、当該近傍節点の
移動量を算出し、算出した移動量に従って、その近傍節
点を移動する。これら2つの手順を経ることにより、A
−BAR11は算出することができる。ここで、本ステップ
にて算出されるA−BAR11は、上述した図4のステップS
34で算出したA−BOX11に類似したメッシュ形状であ
る。
【0118】ステップS45:図4のステップS35の
場合と同様に、まず、複数の第1及び第3FEM基準点
の中に、B−BAR11を構成する節点から外れている(ズレ
ている)基準点が存在する場合には、その基準点の近傍
の節点を、当該基準点上に位置するように調整する。同
様に、複数の第1及び第3CAD基準点の中に、A−BAR
11を構成する節点から外れている(ズレている)基準点
が存在する場合には、その基準点の近傍の節点が当該基
準点上に位置するように、その節点の位置を調整する
(尚、ズレ量が大きい場合は、周辺の複数の節点も適宜
移動すると良い)。係る節点位置の調整は、高精度なモ
ーフィングを実現するための準備であって、特に、第1
FEM基準点及び/または第1CAD基準点をユーザが
手動で設定する場合に行なって好適である。
【0119】そして、ステップS45では、既存車両
(プロトタイプ)のFEMモデルに関連付けされている
パラメータに従って決定される重み付け係数、並びに節
点位置が調整されたA−BAR11及びB−BAR11に基づいて、
図4のステップS35の場合と同様に、そのFEMモデ
ルのメッシュ形状を変形することにより、新型車両に関
するFEMモデルのメッシュ形状を算出すると共に、算
出されたメッシュ形状(即ち、新型車両のFEMモデル
に含まれるべき第2のメッシュ形状)への各節点(即
ち、既存車両のFEMモデルに含まれる第1のメッシュ
形状を構成する複数の節点)の移動に応じて、既存車両
に関するFEMモデルに関連付けされている各種の属性
情報、境界条件、拘束条件等の付属情報を、その第2の
メッシュ形状を構成する複数の節点に対して再定義(マ
ージ)することにより、新型車両のFEMモデル(図2
3)のデータセットを算出する。算出された新型車両の
FEMモデルは、上述したように、ステップS5におい
てユーザ端末1のディスプレイに表示される。
【0120】尚、ステップS45では、FEMモデルの
メッシュ形状の変形に先立って、ボックスに基づくモー
フィング処理(図4)にて説明した図10に例示するよ
うな設定画面が表示され、その設定画面を利用して、ユ
ーザは、Aピラーについてのモーフィング設定を、第2
の視点において設定可能である。
【0121】上述したフィーチャーラインに基づくモー
フィング処理では、既存車両に対して設定されたフィー
チャーライン(B−BAR1:第1フィーチャーライン)と、
新型車両に対して設定されたフィーチャーライン(A−BA
R1:第2フィーチャーライン)とにより、車両全体のデ
ザインを特徴付ける形状を崩すことなく、それらフィー
チャーラインによって表される2種類の車両の形状の違
いが正確に反映されたモーフィングが行われるため、既
存車両との形状の違いが忠実に反映された当該新型車両
のFEMモデルを取得することができる。
【0122】<結果報知・調整処理>次に、結果報知・
調整処理について詳細に説明する。
【0123】図6は、本実施形態における新型車両のF
EMモデル生成処理のうち、結果報知・調整処理(図2
のステップS7)の詳細を示すフローチャートである。
【0124】同図において、ステップS71:ステップ
S6(図2)における処理結果の選択状態に応じて、ボ
ックス及び/またはフィーチャーラインに基づくモーフ
ィング処理にて算出した新型車両のFEMモデルを選択
・合成する。
【0125】本ステップにおいて、ボックス及びフィー
チャーラインに基づくモーフィング処理にてそれぞれ算
出された新型車両のFEMモデルを1つに合成する場合
には、例えば、ルーフやボンネット等の面積の広い部位
にはボックスを利用したモーフィング結果を利用し、新
型車両の外形線近傍においてはフィーチャーラインを利
用したモーフィング結果を利用して行なうと良い。この
場合、合成された1つのFEMモデルにおいて2種類の
モーフィング結果が隣接することになる領域では、例え
ば、その隣接する境界を中心とする所定幅のバンド領域
において、一方のモーフィング結果の領域から他方のモ
ーフィング結果の領域に近づくに従って相関度が次第に
少なくなるようなデータ選択処理を、係るバンド領域に
おいて、当該2種類のモーフィング結果に対してそれぞ
れ施せば良い。この場合、後工程で行われる解析処理に
利用してより好適な新型車両のFEMモデルを入手する
ことができる。
【0126】ステップS72:選択・合成された新型車
両に関するFEMモデルのメッシュ形状を構成するとこ
ろの、3次元(例えば四面体、六面体)の複数の立体要
素(ソリッドメッシュ)のメッシュ品質(メッシュの歪
み等)が所定レベルより悪化しているかを、一般的な手
法によって判断し、当該メッシュ品質が良好な場合には
ステップS73に進み、当該メッシュ品質が不良の場合
にはステップS77に進む。
【0127】ステップS73,ステップS74:新型車
両に関するFEMモデルのデータセットの性能/特性/
過去テストの再現性が所定レベルより悪化しているかを
判断し(ステップS73)、当該FEMモデルが不良の
場合にはステップS75に進み、当該FEMモデルが良
好な場合には、その旨をユーザ端末1のディスプレイに
表示すると共に、当該新型車両に関するFEMモデルの
データセットを、FEMモデルD/B3に格納し(ステ
ップS74)、処理を終了する。
【0128】ステップS75,ステップS76:ステッ
プS73にてFEMモデルが不良と判断されたので、そ
の旨をユーザに報知し(ステップS75)、選択・合成
された新型車両に関するFEMモデルに関連付けされて
いるパラメータ(重み付け係数)、各種の属性情報及び
拘束条件等の付属情報を、自動または手動で適宜変更す
ることにより、そのFEMモデルを調整し(ステップS
76)、ステップS72に戻る。好適な実施形態におい
て、ステップS76において自動的に付属情報等を調整
した場合には、どのような値に変更したかをユーザが認
識可能に報知すると良い。
【0129】ここで、ステップS73におけるFEMモ
デルの品質の判断方法と、その判断結果が良好でない場
合に、ステップS76にて行われるFEMモデルの調整
方法としては、例えば、以下の手順が考えられる。
【0130】即ち、上述したモーフィング処理によって
生成された新型車両に関するFEMモデルにおいて、そ
の新型車両を構成する部品の特性として、例えば剛性の
良否を判断する場合には、部品単位でその剛性をシュミ
レーションし、そのシュミレーション結果が表わす当該
新型車両の個々の部品の剛性が、既存車両に関するFE
Mモデルにおける同一部品についての剛性のシュミレー
ション結果と比較して、所定レベルを超えて悪化してい
るか否かに基づいて判断すれば良い。
【0131】そして、その判断結果が良好でない場合に
は、対象となる部品(必要に応じて、その周辺の他の部
品)の部位に上記の如くモーフィングを施す際に利用さ
れた重み付け係数を小さな値に変更する、或いは板厚を
大きな値に変更すれば良い。
【0132】また、新型車両の特性として、例えば重量
の良否を判断する場合には、部品単位の重量を、部品単
位でシュミレーションし、そのシュミレーション結果が
表わす当該新型車両の個々の部品の重量が、既存車両に
関するFEMモデルにおける同一部品についての重量の
シュミレーション結果と比較して、所定レベルを超えて
増加しているか否かに基づいて判断すれば良い。
【0133】そして、その判断結果が良好でない場合に
は、対象となる部品(必要に応じて、その周辺の他の部
品)の部位に上記の如くモーフィングを施す際に利用さ
れた重み付け係数を小さな値に変更する、或いは板厚を
小さな値に変更すれば良い。
【0134】上述した2つの具体例における対応方法に
おいて、重み付け係数を調整する方法は、既存車両のF
EMモデルは品質が良好であって、本実施形態に係るモ
ーフィング処理によって生成した新型車両のFEMモデ
ルの品質が良くない場合には、再演算に際して参照する
重み付け係数を適宜小さな値に自動的に変更すれば、モ
ーフィング時の節点の移動は規制されるので、調整後の
重み付け係数を利用して算出される新型車両のFEMモ
デルは、品質の良好な既存車両のFEMモデルに近づ
く、という前提条件に基づいている。
【0135】図11は、モーフィング結果をユーザに報
知する表示画面を例示する図であり、算出されたモーフ
ィング結果が品質不良であるため、ユーザに対して、自
動または手動による調整が必要なことが報知されてい
る。
【0136】図11(a)に示す表示画面では、ユーザ
によって「OK」の操作ボタンが選択された場合には、
ステップS76の処理の実行が開始され、「キャンセ
ル」の操作ボタンが選択された場合には、例えば、結果
報知・調整処理が終了し、上述したステップS1または
ステップS2に戻ると良い。
【0137】また、図11(b)に示す表示画面では、
モーフィング結果である新型車両に関するFEMモデル
に対して、そのメッシュ形状や付属情報等を、ユーザ自
身が一部または一括してマニュアルで修正可能である。
この表示画面において、ユーザによって「表示」の操作
ボタンが選択された場合には、品質の良くない部分が強
調して表示され、その表示画面(不図示)において、ユ
ーザは、所望の形状または値に変更することができ、例
えば、ユーザによって「OK」の操作ボタンが選択され
た場合にはステップS72に戻り、「キャンセル」の操
作ボタンが選択された場合には、結果報知・調整処理が
終了し、上述したステップS1またはステップS2に戻
ると良い。
【0138】ここで、既存車両に関する各種の性能評価
テストの結果の中には、コンピュータを利用したシュミ
レーションではなく、例えば、各種データの計測環境が
整えられた車両メーカの実験室内で行われる衝突テスト
等のように、現実に行われたテストの結果が既に存在す
る場合があり、この場合、その既存車両に基づく新型車
両(特に、派生車両の場合)を開発するに際しては、係
る現実に行われるべきテストと同一種類のテストを、新
規に行なう必要が無い場合もある。
【0139】これに対して、既存車両に基づいて新型車
両の開発を行なう場合ではあっても、現実に行われるべ
き各種の評価テストの中には、異なるテスト結果となる
ことが明らかな場合もあり、その場合には、対象となる
性能評価項目について、実際の試験を、新たに確実に行
なうことが必要である。
【0140】そこで、本実施形態では、上記何れのケー
スに当たるのかを自動的に判断し、ユーザに対して報知
すべく、既存車両に対して過去実際に行われた性能評価
テストの対象部位に関して、その既存車両に関するFE
Mモデルのメッシュ形状と、本実施形態に係る処理によ
って新たに生成された新型車両に関するFEMモデルの
メッシュ形状とが、係る対象部位に関して一致している
か、或いは類似しているかが判断される。そして、判断
結果に従って、新型車両の性能として、例えば衝突テス
ト、側面衝突等の実際に行われるべき複数種類の性能評
価テストの要否が自動的に判断され(即ち、対象部位が
類似していない場合には新たなテスト要)、例えば、上
記の如くモーフィング結果をユーザに報知する際に、併
せて報知されるように構成すると良い。
【0141】ステップS77,ステップS78:ステッ
プS72にて新型車両に関するFEMモデルのメッシュ
形状の品質が不良であると判断されたので、その旨をユ
ーザに報知し(ステップS77)、そのメッシュ形状
を、自動または手動でパラメータ(重み付け係数)を変
更することによって適宜変更し(ステップS78)、ス
テップS72に戻る。
【0142】ステップS77におけるユーザへの報知
は、報知の対象が新型車両に関するFEMモデルのメッ
シュ形状に限定されるが、上述した図11に例示するよ
うな表示画面をユーザ端末1のディスプレイに表示すれ
ば良い。
【0143】このように、上述した本実施形態によれ
ば、先に用意した既存車両のFEMモデルと、新型車両
のCADモデルとは互いに異なるのデータ形式である
が、上記の如く算出された成果物としての新型車両のF
EMモデルは、既存車両のFEMモデルと同種のデータ
形式であり、強度解析、熱解析、機構解析、振動解析等
の各種解析処理のゾルバにそのまま設定・利用すること
ができる高品質なデータセットである。
【0144】即ち、ユーザ端末1のユーザは、既存車両
(プロトタイプ構造体)のFEMモデルと、新型車両
(解析対象構造体)について少なくとも外形形状情報と
を用意できれば、その新型車両に対する有限要素法に基
づく解析処理に先立って従来は必要であった各種条件等
の設定操作を行なうことなく、境界条件、拘束条件、並
びに材料を表わす属性情報等の付属情報が関連付けされ
た当該新型車両のFEMモデルを、迅速且つ容易に入手
することができる。これにより、既に存在していた既存
車両のFEMモデルの有効活用と、新型車両の解析業務
全体の迅速化とを実現することができる。
【0145】また、本実施形態では、ユーザが図7乃至
図9に例示するような設定画面を利用して設定したパラ
メータに従って、モーフィングの実行に際して参照され
る重み付け係数が決定されるので、ユーザの希望に応じ
た現実的な新型車両のFEMモデルを入手することがで
き、既存車両のFEMモデル品質と比較した新型車両の
FEMモデルの品質低下を極小化できる。係る効果は、
新型車両が、既存車両に類似した所謂派生車両の場合に
特に顕著となる。
【0146】また、本実施形態では、算出された新型車
両のFEMモデル及びそのメッシュ形状の品質が良くな
い場合には、その旨がユーザに対して報知され、そのF
EMモデル及びメッシュ形状は、必要に応じて手動また
は自動にて調整可能である。これにより、係る低品質の
FEMモデルを利用した当該新型車両の解析が後工程に
おいてユーザによって行われることを未然に防止するこ
とができる。
【0147】また、本実施形態では、算出された新型車
両のFEMモデルの品質(例えばメッシュモデルの歪み
具合、部品性能や特性等)が所定レベルより悪化した場
合には、解析処理に利用可能な高品質な当該新型車両の
FEMモデルが取得できるまで自動的に再演算を行なう
ことも可能であるので、ユーザの利便性が図られ、係る
低品質のFEMモデルを利用した当該新型車両の解析が
後工程においてユーザによって行われることを未然に防
止することができる。
【0148】尚、上述した実施形態では、説明の便宜
上、新型車両のFEMモデル生成処理について、複数の
図面を参照して説明したが、係る全ての図面に対応する
表示画面を、ユーザ端末1のディスプレイに表示する必
要は無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に適用可能なコンピュータ・システ
ムの構成を例示する図である。
【図2】本実施形態における新型車両のFEMモデル生
成処理の全体概要を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態における新型車両のFEMモデル生
成処理のうち、準備処理(図2のステップS1)の詳細
を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態における新型車両のFEMモデル生
成処理のうち、ボックスに基づくモーフィング処理(図
2のステップS3)の詳細を示すフローチャートであ
る。
【図5】本実施形態における新型車両のFEMモデル生
成処理のうち、フィーチャーラインに基づくモーフィン
グ処理(図2のステップS4)の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図6】本実施形態における新型車両のFEMモデル生
成処理のうち、結果報知・調整処理(図2のステップS
7)の詳細を示すフローチャートである。
【図7】重み付け係数を決定するために、所望の部品毎
にユーザが設定可能なパラメータの設定画面を例示する
図である。
【図8】重み付け係数を決定するために、既存車両のF
EMモデル全体に対してユーザが設定可能なパラメータ
の設定画面を例示する図である。
【図9】重み付け係数を決定するために、既存車両のF
EMモデル全体に対してユーザが設定可能なパラメータ
の設定画面を例示する図である。
【図10】Aピラーのモーフィング設定をユーザが行な
うための設定画面である。
【図11】モーフィング結果をユーザに報知する表示画
面を例示する図である。
【図12】本実施形態における既存車両のFEMモデル
を例示する図である。
【図13】本実施形態における新型車両のCADモデル
を例示する図である。
【図14】複数の第1FEM基準点が設定された状態
の、既存車両のFEMモデルのメッシュ形状を例示する
図である。
【図15】複数の第1CAD基準点が設定された状態の
新型車両の外形線を例示する図である。
【図16】複数の第1及び第2FEM基準点に基づいて
生成されたB−BOX1を示す図である。
【図17】複数の第1及び第2CAD基準点に基づいて
生成されたA−BOX1を示す図である。
【図18】図12に示した既存車両のFEMモデルに対
して、個々のメッシュサイズが同じB−BOX11が設定され
た様子を示す図である。
【図19】本実施形態において設定されたB−BOX11だけ
を示す図である。
【図20】A−BOX11とB−BOX1とを重ねた様子を示す図
である。
【図21】B−BOX1とA−BOX1とに基づいてB−BOX11を変
形することによって生成されたA−BOX11を示す図であ
る。
【図22】節点位置が調整されたA−BOX11とB−BOX11と
を重ねた様子を示す図である。
【図23】本実施形態に係る新型車両のFEMモデル生
成処理において算出された新型車両のFEMモデルを例
示する図である。
【図24】第1及び第3CAD基準点が設定された新型
車両のフィーチャーライン(A−BAR1)と、第1及び第3
FEM基準点が設定された既存車両のフィーチャーライ
ン(B−BAR1)とが、共通の3次元座標空間において重ね
られた状態を示す図である。
【図25】本実施形態に係る新型車両のFEMモデル生
成処理によって生成された新型車両のFEMモデルに対
して、プロトタイプとなった既存車両のFEMモデルか
らの形状変更の度合いを、矢線(ベクトル)にて表示し
た場合を例示する図である。
【符号の説明】
1:ユーザ端末, 2:ホストコンピュータ, 3:FEMモデルデータベース, 4:CADモデルデータベース, 5:プログラムデータベース, 6:通信ネットワーク,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平尾 正博 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 大塚 守 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 竹内 俊夫 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 5B046 AA04 FA18 HA05 JA08

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータを利用した構造体形状のモ
    ーフィング方法であって、 解析対象構造体の少なくとも外形形状情報と、有限要素
    法(FEM)に基づく解析用ゾルバのプリプロセッサを
    利用して予め生成されたところの、プロトタイプ構造体
    の外形形状を表わす3次元のメッシュモデル及びそのメ
    ッシュモデルに関連付けされた付属情報を含むFEMモ
    デルとを入手すると共に、その解析対象構造体の外形形
    状情報及び該プロトタイプ構造体のメッシュモデルに対
    して、前記プロトタイプ構造体から前記解析対象構造体
    への形状変更に際しての第1の制約条件を、第1の視点
    においてユーザが設定すると共に、その第1の視点とは
    異なる第2の視点において、該形状変更に際しての第2
    の制約条件をユーザが設定可能な準備工程と、 前記第1及び第2の制約条件に基づいて、前記プロトタ
    イプ構造体のメッシュモデルを構成する複数の節点を移
    動することにより、そのメッシュモデルを前記解析対象
    構造体の外形形状に変更すると共に、その移動に応じ
    て、前記付属情報及びその関連付け状態を、変形後のメ
    ッシュモデルに対して再定義することにより、前記解析
    対象構造体についてのFEMモデルを算出するモーフィ
    ング工程と、を有することを特徴とする構造体形状のモ
    ーフィング方法。
  2. 【請求項2】 前記モーフィング工程において、前記第
    2の視点において設定された前記第2の制約条件は、前
    記第1の視点において設定された前記第1の制約条件の
    適用範囲より狭い範囲に対して反映されることを特徴と
    する請求項1記載の構造体形状のモーフィング方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の制約条件は、前記第1の視点
    における前記プロトタイプ構造体のメッシュモデルにお
    いて、長手方向に延びる部位に対して設定されることを
    特徴とする請求項2記載の構造体形状のモーフィング方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第2の制約条件は、前記長手方向に
    延びる部位の断面形状に対して設定されることを特徴と
    する請求項3記載の構造体形状のモーフィング方法。
  5. 【請求項5】 前記モーフィング工程において、前記第
    2の制約条件は、前記第1の制約条件より優先して反映
    されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか
    に記載の構造体形状のモーフィング方法。
  6. 【請求項6】 前記準備工程において設定される前記第
    1の制約条件には、前記プロトタイプ構造体のメッシュ
    モデルを構成する複数の節点を移動するに際して、その
    移動量を規制するための、重み付けを決定するためのパ
    ラメータが含まれており、そのパラメータは、前記プロ
    トタイプ構造体のFEMモデルに関連付けされることを
    特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の構造
    体形状のモーフィング方法。
  7. 【請求項7】 前記準備工程において設定される前記第
    1の制約条件には、更に、前記解析対象構造体の外形形
    状情報と、前記プロトタイプ構造体のメッシュモデルと
    の対応する位置に、自動または手動で設定された複数の
    基準点が含まれ、 前記モーフィング工程では、前記複数の基準点の対応関
    係に基づいて、前記プロトタイプ構造体のメッシュモデ
    ルを構成する複数の節点の移動が行われ、その移動量
    は、前記パラメータによって決定された重み付けと、前
    記第2の制約条件とに従って規制されることを特徴とす
    る請求項6記載の構造体形状のモーフィング方法。
  8. 【請求項8】 前記モーフィング工程は、 前記プロトタイプ構造体のメッシュモデルに設定された
    複数の基準点に従って、それら基準点を少なくとも1つ
    頂点として含む複数の第1六面体を設定すると共に、前
    記解析対象構造体の外形形状情報に設定された複数の基
    準点に従って、前記第1六面体に対応するところの、該
    基準点を少なくとも1つ頂点として含む複数の第2六面
    体を設定する六面体設定工程と、 前記複数の第1及び第2六面体のうち、互いに対応する
    第1六面体と第2六面体との形状の差異に従って、前記
    重み付け及び前記第2の制約条件を反映した状態で、前
    記プロトタイプ構造体のメッシュモデルを構成する複数
    の節点を移動することにより、そのメッシュモデルを前
    記解析対象構造体の外形形状に変更すると共に、その移
    動に応じて、前記付属情報及びその関連付け状態を、変
    形後のメッシュモデルに対して再定義することにより、
    前記解析対象構造体についてのFEMモデルを算出する
    FEMモデル演算工程と、を含むことを特徴とする請求
    項7記載の構造体形状のモーフィング方法。
  9. 【請求項9】 前記モーフィング工程は、 前記プロトタイプ構造体のメッシュモデルに設定された
    複数の基準点に従って、それら基準点をライン上に含む
    第1フィーチャーラインを設定すると共に、前記解析対
    象構造体の外形形状情報に設定された複数の基準点に従
    って、前記第1フィーチャーラインに対応するところ
    の、該基準点をライン上に含む第2フィーチャーライン
    を設定するフィーチャーライン設定工程と、 前記第1フィーチャーラインと、前記第2フィーチャー
    ラインとの形状の差異に従って、前記重み付け及び前記
    第2の制約条件を反映した状態で、前記プロトタイプ構
    造体のメッシュモデルを構成する複数の節点を移動する
    ことにより、そのメッシュモデルを前記解析対象構造体
    の外形形状に変更すると共に、その移動に応じて、前記
    付属情報及びその関連付け状態を、変形後のメッシュモ
    デルに対して再定義することにより、前記解析対象構造
    体についてのFEMモデルを算出するFEMモデル演算
    工程と、を含むことを特徴とする請求項7記載の構造体
    形状のモーフィング方法。
  10. 【請求項10】 前記付属情報は、少なくとも、境界条
    件、拘束条件、並びに材料を表わす属性情報であること
    を特徴とする請求項1記載の構造体形状のモーフィング
    方法。
  11. 【請求項11】 前記プロトタイプ構造体は、既存車両
    のボディ構造体であって、 前記解析対象構造体は、前記既存車両から派生した派生
    車両のボディ構造体であることを特徴とする請求項1記
    載の構造体形状のモーフィング方法。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項11の何れかに記
    載の構造体形状のモーフィング方法を、コンピュータに
    よって実現可能な動作指示をなすことを特徴とするコン
    ピュータ・プログラム。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項11の何れかに記
    載の構造体形状のモーフィング方法を、コンピュータに
    よって実現可能なプログラムコードが格納されているこ
    とを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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