JPH10269265A - 有限要素法による構造解析方法とその装置 - Google Patents

有限要素法による構造解析方法とその装置

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JPH10269265A
JPH10269265A JP9071377A JP7137797A JPH10269265A JP H10269265 A JPH10269265 A JP H10269265A JP 9071377 A JP9071377 A JP 9071377A JP 7137797 A JP7137797 A JP 7137797A JP H10269265 A JPH10269265 A JP H10269265A
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element method
finite element
structural analysis
basic
analysis
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JP9071377A
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English (en)
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Akihide Okubo
章英 大久保
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Shibaura Machine Co Ltd
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Toshiba Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な操作で短時間で有限要素法を用いて構
造物の構造解析が可能な構造解析方法を提供する。 【解決手段】 基本となる構造物について専門家が有限
要素法によって解析を行い、基本モデルを作成する(ス
テップS1)。作業者が、新たな構造物について、基本
モデルとの相違部分を修正・変更し、有限要素法を適用
する条件を設定する(ステップS2)。作業者が新たな
構造物について、実際に有限要素法による解析を行う
(ステップS3)。得られた結果を出力する(ステップ
S4)。作業者は新たな構造物について基本の構造物と
の相違部分のみ設定すれば、よく有限要素法の詳細を知
る必要がない。また短時間で解析結果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有限要素法を用いて
構造物の解析を行う構造解析方法とその装置に関するも
のであり、特に、有限要素法を用いた構造物の構造解析
を効率よくかつ容易に行う有限要素法による構造解析方
法の支援方法と有限要素法による構造解析装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば、構造物として射出成形に使用
する金型を例示して述べる。溶融状態のプラスチックを
金型に圧入・冷却してしてプラスチック射出成形物を製
造するとき、金型を使用する。用途に応じて種々の形
状、種々の大きさの金型を用いるが、そのような金型を
製造する前に金型の構造解析を行う。射出成形物の品質
は金型に大きく影響される。金型は高温の溶融状態のプ
ラスチックを受け入れて冷却するまで広い温度範囲にわ
たって所定の形状を維持する必要があるほか、多数のプ
ラスチック成形品を製造するために長期間の使用に耐え
る必要がある。したがって、これらの要求を満足する金
型を製造することは難しく、重要である。そのため、金
型を製造する前に、金型について構造解析を事前に行
う。そのような構造解析の手法として有限要素法が知ら
れている。上述した射出成形としては、プラスチックに
限らず、加硫物などもあり、そのような射出成形にも金
型が使用される。もちろん、金型に限らず、種々の構造
物の解析が必要である。
【0003】有限要素法は、数値解析方法の1種であ
り、構造解析などにおいて、変形に対して無限の自由度
を持つ物体を有限の自由度を持つ有限の要素の集合体、
すなわち、微小な部分の集合体として近似し、集合体に
対して成立する方程式(連立一次方程式)を解く方法で
ある。代表的な有限要素としては、三角形要素、三角形
平板要素、四角形要素、四角形平板要素、四面体要素、
六面体要素、三角形リング要素、四角形リング要素など
が提案されている。これらの要素は節点(ノード)と呼
ばれる点を結合したものとして規定される。ある要素は
他の要素とノードにより結合される。力もノードを通し
て結合されている。いかに複雑な形状の構造物であって
も、これら代表的な有限要素に区分けし、これら有限要
素の集合体として表すことができる。
【0004】有限要素法を用いて構造解析を行う場合、
通常は、前処理(プリプロセシング)を行い、ブラック
ボックスとして有限要素法を適用して解析し、後処理
(ポストプロセシング)を行う。前処理は有限要素法を
適用するまえに種々の条件などを決定しておく処理であ
り、たとえば、構造解析を行う構造物の座標系を決め、
計算負荷軽減のため、できるだけ解析対象の対称性を考
慮して解析対象の何分の1かを選びだし、要素に分割
し、節点番号を付け、要素番号を付け、拘束条件を考慮
し、荷重条件を考慮する。有限要素法による解析結果
は、節点の変位、変位から2次的な量として歪み、応力
が計算される。しかし、このような結果が数値として出
力されたままでは、分かりにくいし、分析作業が複雑に
なる。そこで、後処理において、有限要素法による解析
結果の検討を効率的に支援するために変位分布などをグ
ラフィック表示などを行う。
【0005】有限要素法によって構造解析を行う場合、
大量の演算を行うので、コンピュータの使用は不可欠で
ある。たとえば、コンピュータを用いたCAD(Comput
er Aided Design)/CAE(Computer Aided Enginerri
ng) ソフトウェアが用いられており、これまで、有限要
素法による金型の構造解析は解析に精通した設計者また
は熟練作業者がCAD/CAEソフトウェアを駆使して
行っている。
【0006】もちろん、構造解析は金型に限らず、種々
の構造物において必要であり、有限要素法による構造解
析が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】有限要素法による構造
物の解析方法の適用に際しては、前処理として、金型の
形状のモデル化、メッシュ分割、解析条件の設定を必要
とするから、有限要素法およびCAD/CAEソフトウ
ェアについての高度な専門知識、高度なノウハウ、高度
な解析技術などを要する。その結果、CAD/CAEソ
フトウェアを用いて有限要素法によって金型を構造解析
を行うには、相当長い訓練が必要であり、一般の作業者
が効率よく金型の解析ができないという問題に遭遇して
いる。特に、CAD/CAEソフトウェアを使用する上
で、有限要素法の規定される条件設定が複雑である。
【0008】構造物、たとえば、射出成形用の金型とい
っても、常に完全に新しい金型ばかりでなく、通常は、
基本的な金型の形状および寸法などの一部修正・変更で
ある場合が多い。しかしながら、これまでは、基本とな
る金型に対して一部の修正・変更に過ぎないような金型
についても、上述した有限要素法のための前処理、CA
D/CAEソフトウェアの動作条件の設定などが必要で
ある。その結果、専門家でなければ金型の構造解析が出
来ず、時間もかかった。
【0009】上述した問題は金型に限らず、有限要素法
を用いて構造解析する種々の構造物においても、上記同
様の問題に遭遇している。
【0010】本発明の目的は、高度な専門知識を必要せ
ず、効率よく構造解析が可能な有限要素法による構造解
析方法と装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の有限要素法によ
る構造解析方法は、基本となる構造物を有限要素法に基
づいて構造解析を行った結果を基本モデルとして準備
し、かつ、有限要素法に基づいて構造解析を行うコマン
ドを準備し、前記基本構造物について準備した基本モデ
ルを構造解析の対象となる新たな構造物について修正・
変更して新たな構造物の有限要素法のモデルを作成し、
前記新たな構造物について有限要素法を適用する条件を
設定し、前記新たな構造物に修正・変更したモデルにつ
いて前記設定した有限要素法の条件に基づいて前記準備
したコマンドに従って有限要素法を実行して新たな構造
物について構造解析を行う。すなわち、通常、構造物は
基本となる構造物に対して部分的修正・変更を加えたも
のが多いから、予め、基本となる構造物、あるいは、最
初の構造物について、専門家などが有限要素法に基づい
て構造解析を行っておき、上記基本モデルを準備してお
く。また、有限要素法に基づいて構造解析を行うコマン
ドを準備しておく。2番目以降の構造物で有限要素法に
よる構造解析を行うべき構造物について、基本の構造物
と部分的に異なる構造物について、上記基本モデルにつ
いて部分修正を行って、新たな構造物の有限要素法のた
めのモデルを作成する。また、この新たな有限要素法を
適用する条件を設定する。その後、修正したモデル、有
限要素法の動作条件およびコマンドを用いて新たな構造
物について有限要素法に基づく解析処理を行う。
【0012】前記基本モデルは基本構造物の寸法情報お
よび形状情報を含み、前記新たな構造物について修正・
変更したモデルは、新たな構造物の寸法情報および形状
情報を含む。また、前記有限要素法を実施する条件は、
拘束条件、荷重条件、メッシュ分割条件、対称条件によ
る形状の省略条件を含む。
【0013】好ましくは、前記有限要素法による構造解
析を行うアルゴリズムがCAD/CAEソフトウェアと
して準備されており、前記構造解析段階において、該C
AD/CAEソフトウェアを前記コマンドを用いて実施
して前記新たな構造物の構造解析を行う。
【0014】具体的には、前記基本構造物は金型であ
り、前記新たな構造物は基本の金型を修正・変更する金
型である。
【0015】好ましくは、前記新たな構造物について構
造解析した結果を構造物の形状で図形表示する。
【0016】また本発明によれば、上記有限要素法によ
る構造解析方法を実施する装置は、基本となる構造物を
有限要素法に基づいて構造解析を行った結果を基本モデ
ルとして記憶している基本モデルファイルと、有限要素
法に基づいて構造解析を行うコマンドを記憶しているコ
マンドデータファイルと、前記基本構造物について準備
した基本モデルを構造解析の対象となる新たな構造物に
ついて修正・変更して新たな構造物の有限要素法のモデ
ルを作成するデータ設定手段と、前記新たな構造物につ
いて有限要素法を適用する条件を設定する条件設定手段
と、前記新たな構造物に修正・変更したモデルについて
前記設定した有限要素法の条件に基づいて前記準備した
コマンドに従って有限要素法を実行して新たな構造物に
ついて構造解析を行う解析作業分析手段とを有する有限
要素法による構造解析装置が提供される。
【0017】好ましくは、前記新たな構造物について構
造解析した結果を構造物の形状で図形表示する手段をさ
らに有する。また好ましくは、前記設定手段における設
定結果のチェックを行う手段をさらに有する。さらに好
ましくは、前記有限要素法による構造解析装置における
操作などの情報を提供する援助手段を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の有限要素法による構造解
析方法および装置の実施例として、有限要素法による金
型構造解析方法と装置について述べる。
【0019】図1は本実施例に有限要素法による構造解
析方法の動作処理を示すフローチャートである。ステップ1(S1):基本となる金型についての構造解
析処理 第1番目の金型または基本となる金型について、有限要
素法について精通した専門家が有限要素法を用いて構造
解析しておく。この段階で得られた結果は、金型基本モ
デルとして、基本データファイル20の金型基本モデル
ファイル22に格納される。すなわち、基本データファ
イル20の金型基本モデルファイル22には、(a)金
型の寸法、形状などのパラメトリックデータ、(b)荷
重、拘束条件設定に関するデータ(設定される面情報、
種類など)、(c)メッシュ分割データなどの解析条件
データ、材料定数が付加された金型の基本モデルデータ
が格納される。
【0020】本実施例においては、基本となる金型また
は第1番目の金型を基本金型として、その金型の基本モ
デルを、事前に、有限要素法による解析に精通した設計
者が作成しておき、その金型モデルを用いて新たな金型
を解析する場合について例示しており、金型基本モデル
ファイル22には解析に精通した設計者が上記データを
事前に作成した格納しておく。この有限要素法による基
本モデルの作成には、基本となる金型について、上述し
た有限要素法における通常の手法に従って、前処理、解
析の実行、後処理を行う。以上の処理で、基本となる金
型については構造解析が終了している。
【0021】また、基本データファイル20のコマンド
データファイル24には、金型基本モデルファイル22
を用いてCAD/CAEソフトウェアを動作させるコマ
ンドデータが格納されている。このコマンドデータも有
限要素法に精通した専門家が作成しておく。
【0022】ステップ2(S2):2番目以降の金型に
ついて前処理 作業者が、構造解析の対象となる新たな金型と上記基本
となる金型との形状、寸法などを比較し、その相違を考
察し、基本モデルに対する修正・変更を行う。また、作
業者は、修正・変更した新たな金型に有限要素法を適用
する場合の条件、たとえば、有限要素法における拘束条
件のデータ、荷重条件のデータ、材料定数、メッシュ分
割の設定、対称条件による金型の形状の省略などの条件
設定を行う。なお、作業者は、上記データ設定および有
限要素法の条件設定が正しいか否かを事前にチェックし
ておくことが望ましい。
【0023】ステップ3(S3):有限要素法による構
造解析の実行 作業者は、新たな金型について、上記修正・変更したモ
デルを用いて、上記有限要素法の条件および上記コマン
ドを用いて、有限要素法による構造解析の処理を行う。
この有限要素法による構造解析の実行は、通常、コンピ
ュータを用いて有限要素法のソフトウェアを実行するこ
とによって達成される。
【0024】ステップ4(S4):後処理 好ましくは、作業者は、有限要素法による新たな金型に
ついての構造解析結果を、図形などに表示して、作業者
にとって理解し易い形態にする。
【0025】以上により、新たな金型について構造解析
が行われた。作業者は、基本モデルに対する相違点につ
いて基本モデルを修正・変更し、有限要素法を適用する
解析条件を設定すれば、新たな金型の構造解析を行うこ
とができる。すなわち、作業者は、有限要素法の全てに
熟知しないでも、構造解析が必要な新たな金型について
希望する構造解析結果か得られることになる。
【0026】なお、本明細書において、専門家、設計者
は、有限要素法、CAD/CAEソフトウェアなどに習
熟し、基本モデルなどを設計可能な専門家を意味し、作
業者は専門家ほどの高度な専門技術の訓練を受けていな
い人を意味する。
【0027】図2は本発明の実施例の有限要素法による
金型構造解析装置として、図1に示した有限要素法によ
る金型構造解析方法を実施する金型構造解析装置の構成
図である。図2に示した金型構造解析装置10は、デー
タ設定部分12、データチェック部分14、解析作業分
析部分16、ヘルプ部分18、金型基本モデルファイル
22とコマンドデータファイル24とを格納している基
本データファイル20、CAD/CAEソフトウェアを
記憶し実行するCAD/CAEソフトウェア実行部分2
6、情報援助部分28を有する。金型構造解析装置10
はたとえば、エンジニアリング・ワーク・ステーション
(EWS)などのコンピュータを用いて実現できる。図
2における矢印はデータの流れの向きを示している。
【0028】図2に示した金型構造解析装置10は、図
1のステップS1として示した、基本モデルの作成にお
ける前処理、解析の実行、後処理にも適用できる。たと
えば、前処理において、データ設定部分12を用いて基
本金型に必要な寸法、形状などの情報(データ)を全て
入力し、次いで、有限要素法を適用する拘束条件などの
条件を設定する。次いで、その解析を実行し、後処理と
して、CRT表示装置およびプリンタなどに解析結果を
出力する。その結果として、基本データファイル20の
金型基本モデルファイル22には、たとえば、図3
(A)に図解した金型基本モデルの寸法および形状、お
よび、図3(B)に示した有限要素法に基づく基本モデ
ルの解析条件を格納しておく。この処理は、有限要素
法、CAD/CAEソフトウェアに熟知した専門家が行
う。基本データファイル20はたとえば、ハードディス
クである。図3(A)は金型基本モデルのパラメータ寸
法および形状データを示す斜視図であリ、図3(B)は
金型基本モデルの解析条件データを示す斜視図である。
もちろん、上述した基本モデルとしての金型についての
構造解析は、金型構造解析装置10とは異なる大型のコ
ンピュータで行い、その結果を基本データファイル20
に格納してもよい。
【0029】以上の事前準備をした後、2番目以降の金
型などについて処理を行う。図4は、基本データファイ
ル20の金型基本モデルファイル22および金型基本モ
デルファイル22に基本モデルについての情報が格納さ
れた後の処理を示すフローチャートである。2番目以降
の金型の構造解析は図4に図解したフローチャートの処
理を作業者が反復して行うことになる。図5(A)〜
(C)は新たに解析すべき金型モデルの解析条件を示す
斜視図である。
【0030】以下、図4のフローチャートを参照して図
2に示した金型構造解析装置10の各部の動作を述べ
る。
【0031】前処理段階 有限要素法は、上述したように、数値解析方法の1種で
あり、構造解析などにおいて、変形に対して無限の自由
度を持つ物体を有限の自由度を持つ有限の要素の集合
体、すなわち、微小な部分の集合体として近似し、集合
体に対して成立する方程式(連立一次方程式)を解く方
法である。代表的な有限要素としては、三角形要素、三
角形平板要素、四角形要素、四角形平板要素、四面体要
素、六面体要素、三角形リング要素、四角形リング要素
などがある。これらの要素は節点(ノード)と呼ばれる
点を結合したものとして規定される。ある要素は他の要
素とノードにより結合される。力もノードを通して結合
されている。したがって、基本的な金型についても、上
述した有限要素にメッシュを分割して有限要素法によっ
て構造解析している。前処理は有限要素法を適用するま
えに種々の条件などを決定しておく処理であり、たとえ
ば、構造解析を行う金型の座標系を決め、計算負荷軽減
のため、できるだけ解析対象の金型の対称性を考慮して
解析対象の何分の1かを選びだし、要素に分割し、節点
番号を付け、要素番号を付け、拘束条件を考慮し、荷重
条件を考慮する。本実施例においては、今回構造解析を
行う金型に対して、基本的な金型との相違点を修正・変
更していく。また、有限要素法を適用する拘束条件など
の条件の変更点を修正(設定)していく。これらの修正
・変更が、今回解析を行うべき金型の有限要素法の前処
理に相当するが、基本的な金型との相違点を修正・変更
していくのみであるから、有限要素法、CAD(Comput
er Aided Design)/CAE(Computer Aided Enginerri
ng) ソフトウェアなとについての専門知識を必要とせ
ず、前処理を行える。
【0032】ステップ11(S11):基本金型モデル
からの修正・変更 データ設定部分12は、上述した前処理のため、作業者
に指示により、構造解析すべき新たな金型の形状および
解析条件を設定する部分である。作業者はデータ設定部
分12を用いて、基本データファイル20の金型基本モ
デル22に登録されている金型基本モデルのリストを表
示し、解析を行うべき金型モデルの選択と、基本モデル
に付加されたパラメータによって新たな金型のために変
更可能な金型の寸法、形状および金型の解析条件に関す
るデータを基本データファイル20の金型基本モデル2
2から設定する。図4に図解した例では、作業者は、デ
ータ設定部分12を用いて金型基本モデルファイル22
から金型モデルの寸法データ1〜5を読み出して、現
在、解析を行う金型のために基本モデルの寸法を修正す
る。次いで、作業者は、データ設定部分12を用いて、
金型基本モデルファイル22から金型基本モデルの形状
を読み出して、現在、解析を行う金型のためにそれらの
形状を修正変更する。データ設定部分12は上述した設
定処理が可能に構成されている。
【0033】ステップ12(S12):解析条件の設定 作業者は、引き続いて、前処理として、データ設定部分
12を用いて、図5(A)〜図5(C)に図解した、有
限要素法における拘束条件のデータ、荷重条件のデー
タ、材料定数、メッシュ分割の設定、対称条件による金
型の形状の省略などを行う。データ設定部分12は上述
した解析条件設定処理が可能に構成されている。
【0034】ヘルプ部分18は、上述したデータ設定部
分12におけるデータ入力工程で不明な事項、特記すべ
き情報、または、作業者が直接CAD/CAEソフトウ
ェアを操作しなければならない場合にその操作が不明な
とき、操作の支援を求めるために、必要に応じて駆動さ
れ、作業者の要求する操作情報を、図示しないCRT表
示装置などに提示する。
【0035】ステップ13(S13):データチェック データチェック部分14はデータ設定部分12で設定し
た新たな金型の形状、寸法、および、有限要素法におけ
る拘束条件などの条件設定結果が正しいか否かをチェッ
クする部分である。すなわち、作業者は、データチェッ
ク部分14を用いて、データ設定部分12によって金型
の解析に必要な全てのデータが設定されているか、ある
いはデータ設定部分12によって設定されたデータが正
しいか否かを判断する。データ設定部分12におけるデ
ータ設定が正しくないときは、データチェック部分14
は入力不良のメッセージを、たとえば、CRT表示装置
に出力し、データ設定部分12を起動させて、再び、ス
テップS11に戻り、データ設定部分12におけるデー
タ設定処理を行わせる。
【0036】ステップ14(S14):解析の実行 有限要素法によって構造解析を行う場合、大量の演算を
行うので、コンピュータの使用は不可欠である。本実施
例においては、コンピュータを用いたCAD/CAEソ
フトウェアを用いている。作業者は、解析作業分析部分
16を用いて、データ設定部分12によって設定され、
データチェック部分14においてチェックされた設定デ
ータに基づいて、基本データファイル20のコマンドデ
ータ24を参照してCAD/CAEソフトウェア実行部
分26のCAD/CAEソフトウェアを起動し実行する
ための実行コマンドファイルを作成し、作成したコマン
ドファイルを用いてCAD/CAEソフトウェア実行部
分26を起動し、CAD/CAEソフトウェアをバッチ
処理する。CAD/CAEソフトウェア実行部分26に
おいて実行されるCAD/CAEソフトウェアは、基本
的には、3次元モデル作成および解析が実行できるもの
であり、かつ、コマンドデータファイル24によるバッ
チ処理が可能なソフトウェアを利用しており、解析作業
分析部分16で生成したコマンドデータにしたがって動
作する。
【0037】解析作業分析部分16における動作を図5
(A)〜図5(C)を参照してより具体的に述べる。解
析作業分析部分16が作成したコマンドファイルを用い
たCAD/CAEソフトウェアの実行結果として、金型
の解析状態が図5(A)に図解のごとく作成される。次
いで、CAD/CAEソフトウェアは図5(A)に図解
した金型の形状に荷重、拘束条件などの解析条件設定結
果を付加して、図5(B)に図解のごとき有限要素モデ
ルを作成する。CAD/CAEソフトウェアは図5
(B)に図解したモデルを用いて線形構造解析を行う。
その解析結果を図5(C)に図示する。
【0038】ステップS15(S15):後処理 有限要素法による解析結果は、節点の変位、変位から2
次的な量として歪み、応力が計算される。しかし、この
ような結果が数値として出力されたままでは、分かりに
くいし、分析作業が複雑になる。そこで、後処理におい
て、有限要素法による解析結果の検討を効率的に支援す
るために変位分布などをグラフィック表示などを行う。
すなわち、後処理として、図5(C)に図解した解析結
果をより詳細に見たい場合などでCAD/CAEソフト
ウェアを直接操作する必要がある場合は、CAD/CA
Eソフトウェアに関するオンラインヘルプ情報を提供す
る情報援助部分28を介してCRT装置に表示される。
【0039】以上により、新たな金型について構造解析
結果が得られる。表1に従来の方法と上記実施例との解
析作業数と解析作業時間の比較結果を示す。
【0040】
【表1】
【0041】上記実施例によれば、解析作業のステップ
数が約1/8に減少し、解析時間が約1/2程度に短縮
できた。解析作業のステップ数および解析作業時間は金
型の種別、形状などによっても異なるが、本実施例にお
いては、解析作業のステップ数および解析作業時間が著
しく少なくなる。 すなわち、本実施例によれば、金型
構造解析の作業性が向上する。
【0042】本実施例においては、有限要素法の専門家
でない作業者でもCAD/CAEソフトウェアを操作で
きる。
【0043】以上、構造物として金型を例示したが、本
発明の有限要素法による構造解析方法と装置は、金型に
限らず、種々の構造物の解析に適用できる。その場合
も、まず、第1番目または基本の構造物について有限要
素法による解析を行い、得られた結果を用いて、上述し
たように、2番目以降の基本構造物の類似する構造物の
解析を、効率よく短時間で行うことができる。
【0044】以上の実施例においては、CAD/CAE
ソフトウェアについては詳述しなかったが、有限要素法
を実施するCAD/CAEソフトウェアは種々知られて
いるので、その詳細説明を割愛した。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の有限要素法
による構造解析方法によれば、有限要素法について習熟
していない作業者でも、容易かつ短時間で解析が必要な
構造物の解析を行うことができる。
【0046】本発明の有限要素法による構造解析装置
は、上記有限要素法による構造解析方法を効率よく実施
する。また、本発明の有限要素法による構造解析装置
は、データチェック部分、ヘルプ部分、解析結果出力部
分なども設けられており、作業者が容易に有限要素法に
よる構造解析装置を使用できるように構成されている。
さらに本発明の有限要素法による構造解析方法は、エン
ジニアリング・ワーク・ステーションのような比較的小
型のコンピュータで実現できるから、その有用性は高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の有限要素法による構造解析方法
の実施例として有限要素法による金型構造解析方法の処
理を示すフローチャートである。
【図2】図2は本発明の構造解析支援装置の実施例とし
ての金型構造解析支援装置の構成図である。
【図3】図3は図2に示した金型構造解析支援装置の動
作および金型構造解析支援方法を説明するフローチャー
トである。
【図4】図4(A)は図1に示した金型構造解析支援装
置の基本データファイルに格納されている例としての金
型の基本モデルの形状と寸法を示した斜視図であり、図
4(B)は基本モデルの解析条件を示す金型の斜視図で
ある。
【図5】図5(A)〜(C)は図1に示した金型構造解
析支援装置のCAD/CAEソフトウェアの動作によっ
て得られる結果の例を示す図である。
【符号の説明】
10・・金型構造解析装置 12・・データ設定部分 14・・データチェック部分 16・・解析作業分析部分 18・・ヘルプ(支援)部分 20・・基本データファイル 22・・金型基本モデルファイル 24・・コマンドデータファイル 26・・CAD/CAEソフトウェア実行部分 28・・情報援助部分

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有限要素法に基づいて構造物の解析を行う
    構造解析方法であって、 基本となる構造物を有限要素法に基づいて構造解析を行
    った結果を基本モデルとして準備し、 有限要素法に基づいて構造解析を行うコマンドを準備
    し、 前記基本構造物について準備した基本モデルを構造解析
    の対象となる新たな構造物について修正・変更して新た
    な構造物の有限要素法のモデルを作成し、 前記新たな構造物について有限要素法を適用する条件を
    設定し、 前記新たな構造物に修正・変更したモデルについて前記
    設定した有限要素法の条件に基づいて前記準備したコマ
    ンドに従って有限要素法を実行して新たな構造物につい
    て構造解析を行う有限要素法による構造解析方法。
  2. 【請求項2】前記基本モデルは基本構造物の寸法情報お
    よび形状情報を含み、 前記新たな構造物について修正・変更したモデルは、新
    たな構造物の寸法情報および形状情報を含む請求項1記
    載の有限要素法による構造解析方法。
  3. 【請求項3】前記有限要素法を実施する条件は、拘束条
    件、荷重条件、メッシュ分割条件、対称条件による形状
    の省略条件を含む請求項1または2記載の有限要素法に
    よる構造解析方法。
  4. 【請求項4】前記有限要素法による構造解析を行うアル
    ゴリズムがCAD/CAEソフトウェアとして準備され
    ており、 前記構造解析段階において、該CAD/CAEソフトウ
    ェアを前記コマンドを用いて実施して前記新たな構造物
    の構造解析を行う請求項1〜3いずれか記載の有限要素
    法による構造解析方法。
  5. 【請求項5】前記基本構造物は金型であり、 前記新たな構造物は基本の金型を修正・変更する金型で
    ある請求項1〜4いずれか記載の有限要素法による構造
    解析方法。
  6. 【請求項6】前記新たな構造物について構造解析した結
    果を構造物の形状で図形表示する請求項1〜5いずれか
    記載の有限要素法による構造解析方法。
  7. 【請求項7】有限要素法に基づいて構造物の解析を行う
    構造解析装置であって、 基本となる構造物を有限要素法に基づいて構造解析を行
    った結果を基本モデルとして記憶している基本モデルフ
    ァイルと、 有限要素法に基づいて構造解析を行うコマンドを記憶し
    ているコマンドデータファイルと、 前記基本構造物について準備した基本モデルを構造解析
    の対象となる新たな構造物について修正・変更して新た
    な構造物の有限要素法のモデルを作成するデータ設定手
    段と、 前記新たな構造物について有限要素法を適用する条件を
    設定する条件設定手段と、 前記新たな構造物に修正・変更したモデルについて前記
    設定した有限要素法の条件に基づいて前記準備したコマ
    ンドに従って有限要素法を実行して新たな構造物につい
    て構造解析を行う解析作業分析手段とを有する有限要素
    法による構造解析装置。
  8. 【請求項8】前記基本モデルファイルに記憶されている
    基本モデルは基本構造物の寸法情報および形状情報を含
    み、 前記新たな構造物について修正・変更したモデルは、新
    たな構造物の寸法情報および形状情報を含む請求項7記
    載の有限要素法による構造解析装置。
  9. 【請求項9】前記有限要素法を実施する条件は、拘束条
    件、荷重条件、メッシュ分割条件、対称条件による形状
    の省略条件を含む請求項7または8記載の有限要素法に
    よる構造解析装置。
  10. 【請求項10】前記有限要素法による構造解析を行う解
    析作業分析手段はCAD/CAEソフトウェアを実施す
    る手段を含み、 前記CAD/CAEソフトウェアを含む手段は、前記コ
    マンドを用いて前記新たな構造物の構造解析を行う請求
    項7〜9いずれか記載の有限要素法による構造解析装
    置。
  11. 【請求項11】前記基本構造物は金型であり、 前記新たな構造物は基本の金型を修正・変更する金型で
    ある請求項7〜10いずれか記載の有限要素法による構
    造解析装置。
  12. 【請求項12】前記新たな構造物について構造解析した
    結果を構造物の形状で図形表示する手段をさらに有する
    請求項7〜11いずれか記載の有限要素法による構造解
    析装置。
  13. 【請求項13】前記設定手段における設定結果のチェッ
    クを行う手段をさらに有する請求項7〜12いずれか記
    載の有限要素法による構造解析装置。
  14. 【請求項14】前記有限要素法による構造解析装置にお
    ける操作などの情報を提供する援助手段を有する請求項
    7〜13いずれか記載の有限要素法による構造解析装
    置。
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