JP3899549B2 - ブランク材の溶接位置予測方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブランク材の溶接位置予測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
材料歩留りの向上を図るため、また、一枚のパネルの中の必要な部位のみの防錆処理や板厚、強度を変化させるため、表面処理や板厚の異なった材料を溶接して一体のブランク材(プレス素材)としてプレスすることが行われており、そのブランク材の溶接工法としてレーザ溶接を用いたものが現在開発されている(たとえば、日産技報第35号(1994−10)第121頁〜第126頁参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなブランク材の溶接において、プレス成形後の製品の溶接位置は、金型製作上および製品としての要件を満足させるため、設定できる位置が限られており、そのため、プレス成形前の平板状のパネルに対し、成形過程でのパネルの変形に伴う溶接位置の移動を考慮して、その溶接位置を決める必要がある。たとえば、材料Pと材料Qを溶接して成る一枚のパネルのプレス成形後の製品形状が図15(A)に示すようなものであるとき、その製品に要求される溶接位置Aに対応するプレス成形前のパネル上の溶接位置Aは同図(B)に示すようなものとなる。
【0004】
従来、プレス成形前のパネル上の溶接位置の決定に際し、実際のプレス成形現場では、実際に金型を製作し、溶接された平板パネルを実際に溶接位置を変更しながら何回か成形することにより、製品として必要なパネル上の溶接位置を決定していた。すなわち、実際にプレス成形しながら試行錯誤によって溶接位置を決めていた。
【0005】
しかしながら、このように実際のプレス成形による試行錯誤によって溶接位置を決めるという従来のやり方にあっては、当然のことながら、溶接位置を決定するまでに多大の時間と費用を要するという問題がある。
【0006】
本発明は、ブランク材の溶接位置の決定方法における上記課題に着目してなされたものであり、実際にプレス成形を行うことなく、プレス成形後の製品に要求される溶接位置に対応するプレス成形前のブランク材上の溶接位置を、短時間でかつ正確に求めることができるブランク材の溶接位置予測方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数枚を溶接して一体のブランク材とする際における必要な溶接位置を予測する方法であって、プレス成形後の製品に要求される溶接位置に対応するプレス成形前のブランク材上の溶接位置を、コンピュータを用いて、計算アルゴリズムにより予測し、前記計算アルゴリズムは、ブランク材のプレス成形シミュレーションに必要な初期データおよびプレス成形前のブランク材に対する初期溶接位置を設定する過程と、前記設定されたデータに基づいて、所定のプレス成形シミュレーションプログラムにより、ブランク材の変形状態を計算により求め、計算後の溶接位置データを取得する過程と、計算後の溶接位置をあらかじめ設定された要求位置と比較し、それらが所定の許容範囲内で一致するかどうかを判断する過程と、計算後の溶接位置が要求位置と許容範囲内で一致しないとき、それらの中間位置を設定する過程と、設定された中間位置に対応する計算前のブランク材の位置データをシミュレーション結果情報により取得し、取得した位置データを再計算のためプレス成形前のブランク材に対する溶接位置として再設定する過程と、を有することを特徴とする。
【0008】
この発明にあっては、コンピュータ上で、上記過程を含む計算アルゴリズムによりプレス成形前の溶接位置を予測するので、実際のプレス成形を行わなくても、また、従来からの経験がなくとも、プレス成形後の製品形状にかかわりなく、所定のデータを入力するだけで、机上で、必要な溶接位置を求めることができる。
【0010】
この発明にあっては、上記過程を含む計算アルゴリズムにより、後で具体例を使って詳述するように、結果が発散することなく、安定した解(溶接ライン)が得られる。また、この計算アルゴリズムは、市販の板成形シミュレーションソフトに搭載できるので、汎用性が高いものとなっている。
【0011】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記プレス成形シミュレーションは有限要素法(FEM)を用いて行われることを特徴とする。
【0012】
この発明にあっては、プレス成形のシミュレーションに際し、この分野で一般的に用いられている有限要素法を用いて、ブランク材の変形状態を計算により求めるので、市販されている多くの板成形シミュレーションソフトを利用することができ、また、精度の高い解析を行うことができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、上記請求項2記載の発明において、前記中間位置としては要求位置に最も近い節点が選ばれることを特徴とする。
【0014】
この発明にあっては、計算後の溶接位置が要求位置と一致しないときの再計算のための中間位置として、要求位置に最も近い節点を選択するので、解の収束が速く、計算時間の短縮化が図られる。また、演算のシステム化が可能となり、データの入力作業を除き、人手による解析作業は不要となる。
【0015】
ここで、図1を使って、本発明による計算アルゴリズムの手順の概略を説明しておく。
まず、計算を実行するに先立って、ブランク材1のプレス成形シミュレーションに必要な初期データを設定するとともに、プレス成形前のブランク材1に対する初期の溶接位置Aを任意に設定する(▲1▼の段階)。ブランク材1は材料Pと材料Qを溶接位置Aで溶接して一体化される。
【0016】
次に、前記設定されたデータに基づいて、所定のプレス成形シミュレーションプログラム(たとえば、有限要素法を用いた市販の板成形シミュレーションソフト)により、ブランク材1の板成形シミュレーション(計算)を実行し、ブランク材1の変形状態(形状)を求め、計算後の溶接位置A′のデータを取得する(▲2▼の段階)。
【0017】
それから、計算後の溶接位置A′をあらかじめ設定された要求位置Bと比較し、それらが所定の許容範囲内で一致するかどうかを判断する(▲2▼の段階)。
【0018】
その結果、計算後の溶接位置A′が要求位置Bと許容範囲内で一致しないときは、再計算のため、それらの中間位置Cを設定する(▲2▼の段階)。たとえば、有限要素法を用いる場合、中間位置Cとしては、要求位置Bに最も近い節点が選択される。
【0019】
その後、設定された中間位置Cに対応する計算前のブランク材1の位置データC′をシミュレーション結果情報(たとえば、節点の移動情報)により取得し(▲3▼の段階)、取得した位置データC′を再計算のためプレス成形前のブランク材1に対する溶接位置Aとして新たに設定する(▲4▼の段階)。そして、この再設定された溶接位置Aについて再度シミュレーションを行う。
【0020】
そして、初期データの設定を除く上記の手順を、計算後の溶接位置A′が要求位置Bと許容範囲内で一致するまで繰り返し行う。
【0021】
【発明の効果】
したがって、請求項1記載の発明によれば、コンピュータ上で、上記過程を含む計算アルゴリズムによりプレス成形前の溶接位置を予測するので、実際のプレス成形を行うことなく、必要な溶接位置を短時間でかつ正確に求めることができ、従来の試行錯誤による方法に比べてかかる時間と費用とが大幅に低減される。
【0022】
請求項1記載の発明によれば、上記効果に加え、上記内容の過程を含む計算アルゴリズムとしたので、結果が発散することなく、常に安定した解(溶接ライン)を得ることができる。また、この計算アルゴリズムは市販の板成形シミュレーションソフトに搭載できるので、汎用性が高く、また、演算のシステム化が可能である。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加え、プレス成形のシミュレーションの手法として、この分野で一般的に用いられている有限要素法を用いるので、市販されている多くの板成形シミュレーションソフトを利用することができ、より多くの事例に適用することができる(汎用性の拡大)。また、有限要素法の使用自体により、精度の高い解析を行うことができる。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発明の効果に加え、計算後の溶接位置が要求位置と一致しないときの再計算のための中間位置として、要求位置に最も近い節点を選択するので、解の収束が速く、計算時間のより一層の短縮化が図られる。また、板成形シミュレーションソフトへの搭載と相俟って、初期データの入力作業を除き、演算の完全なシステム化が可能となり、人手による解析作業が不要となるので、ミスがなく、かつ効率的である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を使って、本発明の実施の形態を説明する。
図2は本発明によるブランク材の溶接位置予測方法を実行する装置構成を示すシステムブロック図である。
このシステムは、通常のコンピュータシミュレーションシステムと同様であって、必要なデータを入力する入力装置10(たとえば、キーボードなど)と、入力されたデータの処理、加工などを行うコンピュータ20と、コンピュータ20の処理結果を外部へ出力する出力装置30(たとえば、ディスプレイなど)とから構成されている。コンピュータ20はシミュレーション演算機能を持っており、ここでは、有限要素法(FEM)を用いた市販の板成形シミュレーションソフト22(たとえば、ITAS、PAM−STAMP、DEFORMなど)がインストールされている。本発明に係る溶接位置予測のための計算アルゴリズム24は、板成形シミュレーションソフト22に搭載されている。このシステムにあっては、後述するように、オペレータが入力装置10により所定の初期条件を入力するだけで、計算により、自動的に、製品として必要な溶接位置をプレス成形前のパネル上に設定できるようになっている。
【0026】
図3はその溶接位置予測アルゴリズムのフローチャートである。
ここでは、図4に示す製品形状における目標とする溶接ラインBに対応するプレス成形前のパネル上の溶接ラインを求める場合を例にとって、本発明に係るアルゴリズムの内容を説明する。この説明に際しては、適宜、図5〜図14を参照するが、これらの図はそれぞれそのアルゴリズムの各段階における解析結果から得られるパネルの変形状態を示したものである。なお、図4において、この製品は2種類のプレス用パネル材P、Qを用いたものであり、パネル材Pとパネル材Qの境界線が目標とする溶接ラインBである。
【0027】
まず、計算に先立って、初期条件の入力を行う(ステップS1)。初期条件には、ブランク材形状、工具形状、希望する目標溶接位置(型に指定する)、初期溶接位置(ブランク材に指定する)、位置の誤差許容値、材料定数などがある。このときのブランク材の状態は、たとえば、図5に示すとおりである。ここで、符号「A」は、この初期設定においてブランク材について任意に設定された溶接位置を示している。
【0028】
初期設定が終了すると、ステップS1で設定されたデータに基づいて、所定の板成形シミュレーションソフト22により、有限要素法(FEM)を用いて、ブランク材の板成形シミュレーションを実行し、計算によりブランク材の変形状態(形状)を求める(ステップS2)。このときのブランク材の変形状態は、たとえば、図6に示すとおりである。ここで、符号「E」は計算前の初期形状(平板)を示し、「F」は計算後の変形形状を示している。
【0029】
それから、ステップS2の計算結果に基づいて、計算後の溶接位置A′のデータを取得する(ステップS3)。図6に示す変形形状において、計算後の溶接位置A′は図7に示すとおりである。なお、図7中、符号「B」で示す一点鎖線は当該製品に要求されている溶接位置であって、上記したように、この要求された溶接位置Bは型に指定されている。
【0030】
それから、計算後の変形ブランク材と型とで、計算後の溶接位置A′を型に指定されている要求位置Bと比較し(ステップS4)、それらがステップS1で入力した許容値の範囲内で一致するかどうかを判断する(ステップS5)。具体的には、たとえば、溶接ラインA′、B上の節点間の距離を求めて平均化し、それを基準値と比較したり、または、溶接ラインA′上の各節点が溶接ラインB上の各対応した節点に対し所定の誤差範囲内にあるのかを比較するなどして、許容範囲内かどうかの判断を行う。この判断の結果としてYESであれば、現在設定されている計算前の溶接位置Aを正しい溶接位置であると決定し、一連の処理を終了する。なお、この結果(予測される正しい溶接位置)は、出力装置30によって外部のオペレータなどに提供される。
【0031】
ステップS5の判断の結果としてNOの場合、つまり計算後の溶接位置A′が要求位置Bと許容範囲内で一致しない場合には、再計算のため、希望する溶接位置B(型に指定済)に最も近い節点を計算後の変形されたブランク材上に求め、前記シミュレーション演算に係る有限要素節点情報(節点の移動情報)により、その節点に対応する計算前(変形前)のブランク材上の節点位置C′のデータを取得する(ステップS6)。図7に示す変形状態において得られる計算前の節点位置C′は図8に示すとおりである。
【0032】
それから、ステップS6で取得した節点位置C′をプレス成形前のブランク材1に対する新たな溶接位置Aとして設定し直し(ステップS7)、ステップS2に戻る。図8の節点位置C′に基づく新たな溶接位置Aは図9に示すとおりである。
【0033】
その後、ステップS6で再設定された溶接位置AについてステップS2以降の処理を繰り返す。すなわち、図9に示す溶接位置AについてステップS2の計算を行うと、図10に示すような結果が得られ、この結果に対して、ステップS3で、図11に示すような計算後の溶接位置A′が取得される。この場合には、いまだ計算後の溶接位置A′が要求位置Bと許容範囲内で一致しないので(ステップS4、ステップS5)、再計算のためのステップS6の処理を行った後、ステップS7で、再度新しい溶接位置Aを設定する(図12参照)。それから、この溶接位置Aについて再びステップS2の計算を行い(結果は図13参照)、次のステップS3で、再び計算後の溶接位置A′を取得する(図14参照)。図14に示すように、この段階に至って、計算後の溶接位置A′が要求位置Bと許容範囲内で一致するものと判断されるので(ステップS4、ステップS5)、現在設定されている計算前の溶接位置A(図12参照)を正しい溶接位置であると決定し、一連の処理を終了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による計算アルゴリズムの手順の概略を示す説明図である。
【図2】本発明によるブランク材の溶接位置予測方法を実行する装置構成を示すシステムブロック図である。
【図3】本発明の一実施例による溶接位置予測アルゴリズムのフローチャートである。
【図4】図3の溶接位置予測アルゴリズムにおいてシミュレーションの対象とした製品の形状を示す外観図である。
【図5】図3の溶接位置予測アルゴリズムの一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図6】図3の溶接位置予測アルゴリズムの次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図7】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図8】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図9】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図10】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図11】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図12】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図13】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図14】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図15】ブランク材の溶接位置の説明に供する図である。
【符号の説明】
1…ブランク材
10…入力装置
20…コンピュータ
22…板変形シミュレーションソフト
24…溶接位置予測アルゴリズム
30…出力装置
A…計算前の溶接位置
A′…計算後の溶接位置
B…要求されている溶接位置
C…計算後のブランク材の中間位置(節点位置)
C′…計算前のブランク材の中間位置(節点位置)
E…計算前のブランク材の状態
F…計算後のブランク材の変形状態
P、Q…溶接用パネル材
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブランク材の溶接位置予測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
材料歩留りの向上を図るため、また、一枚のパネルの中の必要な部位のみの防錆処理や板厚、強度を変化させるため、表面処理や板厚の異なった材料を溶接して一体のブランク材(プレス素材)としてプレスすることが行われており、そのブランク材の溶接工法としてレーザ溶接を用いたものが現在開発されている(たとえば、日産技報第35号(1994−10)第121頁〜第126頁参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなブランク材の溶接において、プレス成形後の製品の溶接位置は、金型製作上および製品としての要件を満足させるため、設定できる位置が限られており、そのため、プレス成形前の平板状のパネルに対し、成形過程でのパネルの変形に伴う溶接位置の移動を考慮して、その溶接位置を決める必要がある。たとえば、材料Pと材料Qを溶接して成る一枚のパネルのプレス成形後の製品形状が図15(A)に示すようなものであるとき、その製品に要求される溶接位置Aに対応するプレス成形前のパネル上の溶接位置Aは同図(B)に示すようなものとなる。
【0004】
従来、プレス成形前のパネル上の溶接位置の決定に際し、実際のプレス成形現場では、実際に金型を製作し、溶接された平板パネルを実際に溶接位置を変更しながら何回か成形することにより、製品として必要なパネル上の溶接位置を決定していた。すなわち、実際にプレス成形しながら試行錯誤によって溶接位置を決めていた。
【0005】
しかしながら、このように実際のプレス成形による試行錯誤によって溶接位置を決めるという従来のやり方にあっては、当然のことながら、溶接位置を決定するまでに多大の時間と費用を要するという問題がある。
【0006】
本発明は、ブランク材の溶接位置の決定方法における上記課題に着目してなされたものであり、実際にプレス成形を行うことなく、プレス成形後の製品に要求される溶接位置に対応するプレス成形前のブランク材上の溶接位置を、短時間でかつ正確に求めることができるブランク材の溶接位置予測方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数枚を溶接して一体のブランク材とする際における必要な溶接位置を予測する方法であって、プレス成形後の製品に要求される溶接位置に対応するプレス成形前のブランク材上の溶接位置を、コンピュータを用いて、計算アルゴリズムにより予測し、前記計算アルゴリズムは、ブランク材のプレス成形シミュレーションに必要な初期データおよびプレス成形前のブランク材に対する初期溶接位置を設定する過程と、前記設定されたデータに基づいて、所定のプレス成形シミュレーションプログラムにより、ブランク材の変形状態を計算により求め、計算後の溶接位置データを取得する過程と、計算後の溶接位置をあらかじめ設定された要求位置と比較し、それらが所定の許容範囲内で一致するかどうかを判断する過程と、計算後の溶接位置が要求位置と許容範囲内で一致しないとき、それらの中間位置を設定する過程と、設定された中間位置に対応する計算前のブランク材の位置データをシミュレーション結果情報により取得し、取得した位置データを再計算のためプレス成形前のブランク材に対する溶接位置として再設定する過程と、を有することを特徴とする。
【0008】
この発明にあっては、コンピュータ上で、上記過程を含む計算アルゴリズムによりプレス成形前の溶接位置を予測するので、実際のプレス成形を行わなくても、また、従来からの経験がなくとも、プレス成形後の製品形状にかかわりなく、所定のデータを入力するだけで、机上で、必要な溶接位置を求めることができる。
【0010】
この発明にあっては、上記過程を含む計算アルゴリズムにより、後で具体例を使って詳述するように、結果が発散することなく、安定した解(溶接ライン)が得られる。また、この計算アルゴリズムは、市販の板成形シミュレーションソフトに搭載できるので、汎用性が高いものとなっている。
【0011】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記プレス成形シミュレーションは有限要素法(FEM)を用いて行われることを特徴とする。
【0012】
この発明にあっては、プレス成形のシミュレーションに際し、この分野で一般的に用いられている有限要素法を用いて、ブランク材の変形状態を計算により求めるので、市販されている多くの板成形シミュレーションソフトを利用することができ、また、精度の高い解析を行うことができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、上記請求項2記載の発明において、前記中間位置としては要求位置に最も近い節点が選ばれることを特徴とする。
【0014】
この発明にあっては、計算後の溶接位置が要求位置と一致しないときの再計算のための中間位置として、要求位置に最も近い節点を選択するので、解の収束が速く、計算時間の短縮化が図られる。また、演算のシステム化が可能となり、データの入力作業を除き、人手による解析作業は不要となる。
【0015】
ここで、図1を使って、本発明による計算アルゴリズムの手順の概略を説明しておく。
まず、計算を実行するに先立って、ブランク材1のプレス成形シミュレーションに必要な初期データを設定するとともに、プレス成形前のブランク材1に対する初期の溶接位置Aを任意に設定する(▲1▼の段階)。ブランク材1は材料Pと材料Qを溶接位置Aで溶接して一体化される。
【0016】
次に、前記設定されたデータに基づいて、所定のプレス成形シミュレーションプログラム(たとえば、有限要素法を用いた市販の板成形シミュレーションソフト)により、ブランク材1の板成形シミュレーション(計算)を実行し、ブランク材1の変形状態(形状)を求め、計算後の溶接位置A′のデータを取得する(▲2▼の段階)。
【0017】
それから、計算後の溶接位置A′をあらかじめ設定された要求位置Bと比較し、それらが所定の許容範囲内で一致するかどうかを判断する(▲2▼の段階)。
【0018】
その結果、計算後の溶接位置A′が要求位置Bと許容範囲内で一致しないときは、再計算のため、それらの中間位置Cを設定する(▲2▼の段階)。たとえば、有限要素法を用いる場合、中間位置Cとしては、要求位置Bに最も近い節点が選択される。
【0019】
その後、設定された中間位置Cに対応する計算前のブランク材1の位置データC′をシミュレーション結果情報(たとえば、節点の移動情報)により取得し(▲3▼の段階)、取得した位置データC′を再計算のためプレス成形前のブランク材1に対する溶接位置Aとして新たに設定する(▲4▼の段階)。そして、この再設定された溶接位置Aについて再度シミュレーションを行う。
【0020】
そして、初期データの設定を除く上記の手順を、計算後の溶接位置A′が要求位置Bと許容範囲内で一致するまで繰り返し行う。
【0021】
【発明の効果】
したがって、請求項1記載の発明によれば、コンピュータ上で、上記過程を含む計算アルゴリズムによりプレス成形前の溶接位置を予測するので、実際のプレス成形を行うことなく、必要な溶接位置を短時間でかつ正確に求めることができ、従来の試行錯誤による方法に比べてかかる時間と費用とが大幅に低減される。
【0022】
請求項1記載の発明によれば、上記効果に加え、上記内容の過程を含む計算アルゴリズムとしたので、結果が発散することなく、常に安定した解(溶接ライン)を得ることができる。また、この計算アルゴリズムは市販の板成形シミュレーションソフトに搭載できるので、汎用性が高く、また、演算のシステム化が可能である。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加え、プレス成形のシミュレーションの手法として、この分野で一般的に用いられている有限要素法を用いるので、市販されている多くの板成形シミュレーションソフトを利用することができ、より多くの事例に適用することができる(汎用性の拡大)。また、有限要素法の使用自体により、精度の高い解析を行うことができる。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発明の効果に加え、計算後の溶接位置が要求位置と一致しないときの再計算のための中間位置として、要求位置に最も近い節点を選択するので、解の収束が速く、計算時間のより一層の短縮化が図られる。また、板成形シミュレーションソフトへの搭載と相俟って、初期データの入力作業を除き、演算の完全なシステム化が可能となり、人手による解析作業が不要となるので、ミスがなく、かつ効率的である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を使って、本発明の実施の形態を説明する。
図2は本発明によるブランク材の溶接位置予測方法を実行する装置構成を示すシステムブロック図である。
このシステムは、通常のコンピュータシミュレーションシステムと同様であって、必要なデータを入力する入力装置10(たとえば、キーボードなど)と、入力されたデータの処理、加工などを行うコンピュータ20と、コンピュータ20の処理結果を外部へ出力する出力装置30(たとえば、ディスプレイなど)とから構成されている。コンピュータ20はシミュレーション演算機能を持っており、ここでは、有限要素法(FEM)を用いた市販の板成形シミュレーションソフト22(たとえば、ITAS、PAM−STAMP、DEFORMなど)がインストールされている。本発明に係る溶接位置予測のための計算アルゴリズム24は、板成形シミュレーションソフト22に搭載されている。このシステムにあっては、後述するように、オペレータが入力装置10により所定の初期条件を入力するだけで、計算により、自動的に、製品として必要な溶接位置をプレス成形前のパネル上に設定できるようになっている。
【0026】
図3はその溶接位置予測アルゴリズムのフローチャートである。
ここでは、図4に示す製品形状における目標とする溶接ラインBに対応するプレス成形前のパネル上の溶接ラインを求める場合を例にとって、本発明に係るアルゴリズムの内容を説明する。この説明に際しては、適宜、図5〜図14を参照するが、これらの図はそれぞれそのアルゴリズムの各段階における解析結果から得られるパネルの変形状態を示したものである。なお、図4において、この製品は2種類のプレス用パネル材P、Qを用いたものであり、パネル材Pとパネル材Qの境界線が目標とする溶接ラインBである。
【0027】
まず、計算に先立って、初期条件の入力を行う(ステップS1)。初期条件には、ブランク材形状、工具形状、希望する目標溶接位置(型に指定する)、初期溶接位置(ブランク材に指定する)、位置の誤差許容値、材料定数などがある。このときのブランク材の状態は、たとえば、図5に示すとおりである。ここで、符号「A」は、この初期設定においてブランク材について任意に設定された溶接位置を示している。
【0028】
初期設定が終了すると、ステップS1で設定されたデータに基づいて、所定の板成形シミュレーションソフト22により、有限要素法(FEM)を用いて、ブランク材の板成形シミュレーションを実行し、計算によりブランク材の変形状態(形状)を求める(ステップS2)。このときのブランク材の変形状態は、たとえば、図6に示すとおりである。ここで、符号「E」は計算前の初期形状(平板)を示し、「F」は計算後の変形形状を示している。
【0029】
それから、ステップS2の計算結果に基づいて、計算後の溶接位置A′のデータを取得する(ステップS3)。図6に示す変形形状において、計算後の溶接位置A′は図7に示すとおりである。なお、図7中、符号「B」で示す一点鎖線は当該製品に要求されている溶接位置であって、上記したように、この要求された溶接位置Bは型に指定されている。
【0030】
それから、計算後の変形ブランク材と型とで、計算後の溶接位置A′を型に指定されている要求位置Bと比較し(ステップS4)、それらがステップS1で入力した許容値の範囲内で一致するかどうかを判断する(ステップS5)。具体的には、たとえば、溶接ラインA′、B上の節点間の距離を求めて平均化し、それを基準値と比較したり、または、溶接ラインA′上の各節点が溶接ラインB上の各対応した節点に対し所定の誤差範囲内にあるのかを比較するなどして、許容範囲内かどうかの判断を行う。この判断の結果としてYESであれば、現在設定されている計算前の溶接位置Aを正しい溶接位置であると決定し、一連の処理を終了する。なお、この結果(予測される正しい溶接位置)は、出力装置30によって外部のオペレータなどに提供される。
【0031】
ステップS5の判断の結果としてNOの場合、つまり計算後の溶接位置A′が要求位置Bと許容範囲内で一致しない場合には、再計算のため、希望する溶接位置B(型に指定済)に最も近い節点を計算後の変形されたブランク材上に求め、前記シミュレーション演算に係る有限要素節点情報(節点の移動情報)により、その節点に対応する計算前(変形前)のブランク材上の節点位置C′のデータを取得する(ステップS6)。図7に示す変形状態において得られる計算前の節点位置C′は図8に示すとおりである。
【0032】
それから、ステップS6で取得した節点位置C′をプレス成形前のブランク材1に対する新たな溶接位置Aとして設定し直し(ステップS7)、ステップS2に戻る。図8の節点位置C′に基づく新たな溶接位置Aは図9に示すとおりである。
【0033】
その後、ステップS6で再設定された溶接位置AについてステップS2以降の処理を繰り返す。すなわち、図9に示す溶接位置AについてステップS2の計算を行うと、図10に示すような結果が得られ、この結果に対して、ステップS3で、図11に示すような計算後の溶接位置A′が取得される。この場合には、いまだ計算後の溶接位置A′が要求位置Bと許容範囲内で一致しないので(ステップS4、ステップS5)、再計算のためのステップS6の処理を行った後、ステップS7で、再度新しい溶接位置Aを設定する(図12参照)。それから、この溶接位置Aについて再びステップS2の計算を行い(結果は図13参照)、次のステップS3で、再び計算後の溶接位置A′を取得する(図14参照)。図14に示すように、この段階に至って、計算後の溶接位置A′が要求位置Bと許容範囲内で一致するものと判断されるので(ステップS4、ステップS5)、現在設定されている計算前の溶接位置A(図12参照)を正しい溶接位置であると決定し、一連の処理を終了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による計算アルゴリズムの手順の概略を示す説明図である。
【図2】本発明によるブランク材の溶接位置予測方法を実行する装置構成を示すシステムブロック図である。
【図3】本発明の一実施例による溶接位置予測アルゴリズムのフローチャートである。
【図4】図3の溶接位置予測アルゴリズムにおいてシミュレーションの対象とした製品の形状を示す外観図である。
【図5】図3の溶接位置予測アルゴリズムの一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図6】図3の溶接位置予測アルゴリズムの次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図7】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図8】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図9】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図10】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図11】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図12】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図13】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図14】図3の溶接位置予測アルゴリズムのさらに次の一段階におけるブランク材の状態を示す図である。
【図15】ブランク材の溶接位置の説明に供する図である。
【符号の説明】
1…ブランク材
10…入力装置
20…コンピュータ
22…板変形シミュレーションソフト
24…溶接位置予測アルゴリズム
30…出力装置
A…計算前の溶接位置
A′…計算後の溶接位置
B…要求されている溶接位置
C…計算後のブランク材の中間位置(節点位置)
C′…計算前のブランク材の中間位置(節点位置)
E…計算前のブランク材の状態
F…計算後のブランク材の変形状態
P、Q…溶接用パネル材
Claims (3)
- 複数枚を溶接して一体のブランク材とする際における必要な溶接位置を予測する方法であって、
プレス成形後の製品に要求される溶接位置に対応するプレス成形前のブランク材上の溶接位置を、コンピュータを用いて、計算アルゴリズムにより予測し、
前記計算アルゴリズムは、
ブランク材のプレス成形シミュレーションに必要な初期データおよびプレス成形前のブランク材に対する初期溶接位置を設定する過程と、
前記設定されたデータに基づいて、所定のプレス成形シミュレーションプログラムにより、ブランク材の変形状態を計算により求め、計算後の溶接位置データを取得する過程と、
計算後の溶接位置をあらかじめ設定された要求位置と比較し、それらが所定の許容範囲内で一致するかどうかを判断する過程と、
計算後の溶接位置が要求位置と許容範囲内で一致しないとき、それらの中間位置を設定する過程と、
設定された中間位置に対応する計算前のブランク材の位置データをシミュレーション結果情報により取得し、取得した位置データを再計算のためプレス成形前のブランク材に対する溶接位置として再設定する過程と、
を有することを特徴とするブランク材の溶接位置予測方法。 - 前記プレス成形シミュレーションは有限要素法(FEM)を用いて行われることを特徴とする請求項1記載のブランク材の溶接位置予測方法。
- 前記中間位置としては要求位置に最も近い節点が選ばれることを特徴とする請求項2記載のブランク材の溶接位置予測方法。
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