JPH0532417B2 - - Google Patents

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JPH0532417B2
JPH0532417B2 JP59065814A JP6581484A JPH0532417B2 JP H0532417 B2 JPH0532417 B2 JP H0532417B2 JP 59065814 A JP59065814 A JP 59065814A JP 6581484 A JP6581484 A JP 6581484A JP H0532417 B2 JPH0532417 B2 JP H0532417B2
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JP
Japan
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pps
alkali metal
metal salts
ethylene glycol
present
Prior art date
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Application number
JP59065814A
Other languages
English (en)
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JPS60210631A (ja
Inventor
Riichi Kato
Masaaki Oozuru
Hiroshi Inoe
Kensuke Ogawara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hodogaya Chemical Co Ltd
Tosoh Corp
Original Assignee
Hodogaya Chemical Co Ltd
Tosoh Corp
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Publication date
Application filed by Hodogaya Chemical Co Ltd, Tosoh Corp filed Critical Hodogaya Chemical Co Ltd
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Publication of JPS60210631A publication Critical patent/JPS60210631A/ja
Publication of JPH0532417B2 publication Critical patent/JPH0532417B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ポリフエニレンサルフアイド樹脂か
らアルカリ金属塩を除去する方法に関するもので
ある。 一般に、電子部品、例えばIC、トランジスタ
ー、ダイオード、サイリスタ、コイル、コネクタ
ー、抵抗、コンデンサーあるいはこれらの複合部
品は、電気絶縁性の保持、機械的保護、外部雰囲
気による特性変化の防止等の目的で合成樹脂で被
覆または、封止することが広く行なわれている。 この合成樹脂としては、エポキシ樹脂やシリコ
ーン樹脂等の熱硬化性樹脂が主に使用されてい
る。しかし、これらの熱硬化性樹脂を用いて電子
部品を封止する場合、樹脂の保存性が充分でない
こと、あるいは、金型中で樹脂を硬化させるた
め、成形時間が長くなること等の欠点がある。 近年、これらの欠点を持つ熱硬化性樹脂の代り
に熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の両者の性質を合
せ持ち、かつ、優れた耐熱性、耐薬品性、寸法安
定性を有するポリフエニレンサルフアイド(以下
PPSと略す)を利用することが注目されている。 PPSは現在、世界でフイリツプス・ペトローリ
アム社のみで製造され、“ライトン”という商品
名で販売されている。 PPSの製造方法は種々知られているが、一般的
な製造方法としては、p−ジクロルベンゼンと硫
化ナトリウムとを極性有機溶媒中で反応させる方
法が特公昭45−3368号公報に、さらに、アルカリ
金属のカルボン酸塩を重合助剤として添加して高
分子量のPPSを製造する方法が特公昭52−12240
号公報に開示されている。 しかし、このようなPPSの製造方法による場
合、反応中に副生する食塩、未反応硫化ナトリウ
ム、ポリマー分子末端のナトリウムイオンなどの
アルカリ金属塩がPPS中に不純物として多量に存
在し、市販品においては通常アルカリ金属塩が
1000〜3000ppm含有されており、このため、この
ようなPPSを原料として得たPPS成形品を電気、
電子部品の分野に適用する上での障害となつてい
る。すなわち、イオン性不純物であるアルカリ金
属塩を多量に含有するPPSを例えばICのごとき
電子部品の封止に使用した場合には、吸湿により
回路の絶縁性を低下せしめたり、電極やリードフ
レームなどが腐食されて断線したりなどの素子の
特性劣化や故障を引き起こすことが知られてい
る。 これらの欠点を改良するための方法として特開
昭55−156342号公報に、熱水でアルカリ金属塩を
数回抽出することにより抽出性アルカリ金属塩を
100ppm以下に低減する方法が開示されている。
しかし、本発明者らの研究によれば、この方法に
おいては、極めて長い時間抽出をくり返したにも
かかわらず抽出されるアルカリ金属塩はポリマー
粒子表面に付着しているものや、極く表面層にあ
るものだけであり、以然ポリマー中には1000ppm
以上のアルカリ金属塩が存在しておりアルカリ金
属塩の除去効果が乏しいものであつた。 また、特開昭57−108135号公報には、PPSを極
性非プロトン溶媒とエチレングリコールの混合溶
媒と接触せしめることによりアルカリ金属塩を低
減する方法が開示されている。この方法によれ
ば、PPS中のアルカリ金属塩を低減することは可
能であるが、十分な脱塩を行うためには、PPSに
対して多量の混合溶媒が必要とされ、また、回分
操作による場合接触時間および接触回数を多くす
ることが必要とされ工業的であると言えない。 本発明者らは、より簡便であり、工業的である
PPSからのアルカリ金属塩の除去方法について鋭
意検討を行つて本発明を見出したものである。 すなわち、本発明は、アルカリ金属塩を含有す
るポリフエニレンサルフアイド樹脂をエチレング
リコール溶媒中、200℃以上の温度で加熱するこ
とを特徴とするポリフエニレンサルフアイド樹脂
からアルカリ金属塩を除去する方法にある。さら
に、本発明によつて得られたポリマーは未処理ポ
リマーに比べ淡白色となることも本発明の大きな
特徴の一つである。 本発明言うPPSは、一般式 で示される繰り返し単位をもつた構造のものが70
モル%以上、好ましくは、90モル%以上含まれる
ものであれば他の成分が共重合されたもの、もし
くは、その一部が架橋された構造のものであつて
もよい。この場合の他の成分としては、例えば
【式】 【式】
(但し、式中Rは、アルキル基、フエニル基、ニ
トロ基、カルボキシル基、ニトリル基、アミノ
基、アルコキシル基、またはスルホン基である。) などが挙げられる。 本発明において、有効な溶媒はエチレングリコ
ールのみであり、重合溶媒として用いられている
アミド系溶媒や、芳香族系溶媒などはアルカリ金
属塩の除去効果が乏しい。 使用するエチレングリコール溶媒の量は、PPS
中のアルカリ金属塩の量、所望純度、加熱温度に
応じて適宜変更可能であり、通常当量以上が用い
られる。 加熱温度は、200℃以上であればよく、通常用
いられる温度範囲は、200〜300℃であり、好まし
くは220〜280℃である。加熱温度が200℃より低
い場合には、アルカリ金属塩の除去効果は極めて
乏しくなり、アルカリ金属塩の含有量を数
100ppmまで低減せしめることも困難となる。 加熱時間は、PPS中のナトリウム塩の量、溶媒
量、加熱温度に応じて適宜変更可能であり、通常
10分以上、好ましくは30分以上が採用される。 本発明において、PPSをエチレングリコール溶
媒中、200℃以上の温度に加熱する方法は、種々
の方法が実施可能であり、従来周知ないし、公知
の回分、半連続あるいは連続式の加熱装置の使用
が可能である。 PPSの回収は、従来の普通の技術を使用しえ
る。例えば、溶媒の蒸留除去、フラツシングまた
は冷却後、過する方法などである。 なお、従来ポリマーからアルカリ金属塩などの
無機塩を除去するのに有機溶媒を使用した場合、
ポリマーを回収した後に、後処理として熱水など
での洗浄が、無機塩の除去には必要となるが、本
発明においては、このような後処理を特に必要と
しない。例えば、加熱処理後の混合物を常法に従
つて別し、乾燥させるだけでアルカリ金属塩を
大幅に低減できる。これも本発明の特徴の一つで
ある。 次に本発明の方法を実施例によつて具体的に説
明するが、本発明は、これら実施例のみに限定さ
れるものではない。 なお、以下の実施例および比較例中で使用され
る残存ナトリウムイオン含量は、約0.5gの試料
を石英ビーカー中で約10mlの硫酸および約10mlの
硝酸で湿式分解させた後、脱イオン水を加えて一
定容量に調整した液を原子吸光分光分析により求
めたものであり、ポリマーの色は、ポリマー乾燥
後、目視により判別した。 実施例 1 300mlオートクレーブにナトリウムイオン含量
が1800ppmであるPPS粉末(ライトンPPS V−
1;フイリツプスペトローリアム社製)30gとエ
チレングリコール180gとを仕込み、窒素で置換
した後、240℃で2時間加熱撹拌した。オートク
レーブを冷却後、PPSを別した後、乾燥して残
存ナトリウムイオン含量を測定した。また、PPS
の別後、後処理として熱水で3回洗浄を行つた
後、乾燥して残存ナトリウムイオン含量の測定を
行つた。 結果を第1表に示す。 実施例 2 加熱温度を260℃とした以外は実施例1と同様
の操作を行つた。結果を第1表に示す。 実施例 3 加熱温度を200℃とした以外は実施例1と同様
の操作を行つた。結果を第1表に示す。 比較例 1 加熱温度を180℃とした以外は実施例1と同様
の操作を行つた。結果を第1表に示す。 比較例 2 エチレングリコールの代わりにN−メチルピロ
リドンを用いた以外は実施例1と同様の操作を行
つた。結果を第1表に示す。 比較例 3 エチレングリコールの代わりに脱イオン水を用
いて150℃で20時間加熱抽出した以外は、実施例
1と同様の操作を行つた。結果を第1表に示す。
【表】 第1表より、PPSをエチレングリコール溶媒中
で200℃以上に加熱することにより、ナトリウム
イオンを著しく低減でき、かつポリマーを淡色化
できることがわかる。これに対して、比較例1に
見られるように加熱温度が200℃より低い場合は、
ナトリウムイオンの除去効果が乏しく、ポリマー
の淡色効果もないことがわかる。 また、実施例においては、後処理としての水洗
の有無は、脱塩効果にほとんど影響を及ぼさない
が、比較例2に見られるように、N−メチルピロ
リドンを用いた場合は、水洗をしなければ脱塩効
果は乏しく、さらに水洗を行つても脱塩効果はエ
チレングリコールを用いたよりも小さいものであ
つた。 また、比較例3に見られるように熱水で抽出し
ただけでは、ナトリウムイオンの除去効果が乏し
いことがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アルカリ金属塩を含有するポリフエニレンサ
    ルフアイド樹脂をエチレングリコール溶媒中、
    200℃以上の温度で加熱することを特徴とするポ
    リフエニレンサルフアイド樹脂からアルカリ金属
    塩を除去する方法。
JP59065814A 1984-04-04 1984-04-04 ポリフエニレンサルフアイド樹脂からアルカリ金属塩を除去する方法 Granted JPS60210631A (ja)

Priority Applications (1)

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JP59065814A JPS60210631A (ja) 1984-04-04 1984-04-04 ポリフエニレンサルフアイド樹脂からアルカリ金属塩を除去する方法

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JP59065814A JPS60210631A (ja) 1984-04-04 1984-04-04 ポリフエニレンサルフアイド樹脂からアルカリ金属塩を除去する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60210631A JPS60210631A (ja) 1985-10-23
JPH0532417B2 true JPH0532417B2 (ja) 1993-05-17

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JP2525357B2 (ja) * 1985-12-25 1996-08-21 東レ株式会社 樹脂封止電子部品
JPH0668025B2 (ja) * 1986-03-24 1994-08-31 東都化成株式会社 ポリフエニレンサルフアイドの精製方法
JPH0643490B2 (ja) * 1986-03-24 1994-06-08 東都化成株式会社 ポリフエニレンサルフアイドの精製法
JP2000290503A (ja) * 1999-04-08 2000-10-17 Tosoh Corp ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物
CN107964098B (zh) * 2017-11-29 2020-03-27 中国石油化工股份有限公司 一种聚苯硫醚合成中除盐的方法及装置
CN110105573B (zh) * 2019-05-21 2022-03-08 中国石油化工股份有限公司 一种降低聚苯硫醚副产盐cod的方法

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JPS60210631A (ja) 1985-10-23

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