JPH05322452A - コールドクルーシブル炉用塗型材及びその製造方法 - Google Patents
コールドクルーシブル炉用塗型材及びその製造方法Info
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- JPH05322452A JPH05322452A JP16200692A JP16200692A JPH05322452A JP H05322452 A JPH05322452 A JP H05322452A JP 16200692 A JP16200692 A JP 16200692A JP 16200692 A JP16200692 A JP 16200692A JP H05322452 A JPH05322452 A JP H05322452A
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- cold crucible
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- crucible furnace
- coating material
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Abstract
(57)【要約】
【目的】コールドクルーシブル炉の壁面に塗布可能で、
高融点材料に対して化学的、熱的に安定な耐火材料とな
るコールドクルーシブル炉用塗型材を提供する。 【構成】イットリアとジルコニアを含み、イットリアと
ジルコニアの合計量が３０〜９５重量％で、且つＹ2 Ｏ
3 ／ＺｒＯ2 の重量比が０．５〜４０であるｐＨ４〜１
３のスラリーから成ることを特徴とするコールドクルー
シブル炉用塗型材とその製法。
高融点材料に対して化学的、熱的に安定な耐火材料とな
るコールドクルーシブル炉用塗型材を提供する。 【構成】イットリアとジルコニアを含み、イットリアと
ジルコニアの合計量が３０〜９５重量％で、且つＹ2 Ｏ
3 ／ＺｒＯ2 の重量比が０．５〜４０であるｐＨ４〜１
３のスラリーから成ることを特徴とするコールドクルー
シブル炉用塗型材とその製法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、高融点材料を溶解する
際に、コールドクルーシブル（水冷銅るつぼ）炉を使用
する際の炉内壁に塗る塗型材及びその製造方法に関す
る。
際に、コールドクルーシブル（水冷銅るつぼ）炉を使用
する際の炉内壁に塗る塗型材及びその製造方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、チタン合金、ジルコニウム合金、
モリブデン合金等の高融点材料を溶解する際にるつぼと
してコールドクルーシブル炉を用い、高エネルギー熱源
を利用し、メルテイングストックを得ている。しかし、
この方法では、るつぼが水冷されているため、るつぼ壁
面での溶解ができないため、メルテイングストックが少
なくなるという問題が生じる。
モリブデン合金等の高融点材料を溶解する際にるつぼと
してコールドクルーシブル炉を用い、高エネルギー熱源
を利用し、メルテイングストックを得ている。しかし、
この方法では、るつぼが水冷されているため、るつぼ壁
面での溶解ができないため、メルテイングストックが少
なくなるという問題が生じる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記したメ
ルテイングストックの減少を抑えるため、鋭意研究した
結果、コールドクルーシブル炉の壁面に塗布可能で、高
融点材料に対して化学的、熱的に安定な耐火材料となる
コールドクルーシブル炉用塗型材を見出した。即ち、本
発明は、コールドクルーシブル炉で高融点材料を溶解す
る際に、メルテイングストックを多くするコールドクル
ーシブル炉の壁面に塗布可能な塗型材の提供にある。
ルテイングストックの減少を抑えるため、鋭意研究した
結果、コールドクルーシブル炉の壁面に塗布可能で、高
融点材料に対して化学的、熱的に安定な耐火材料となる
コールドクルーシブル炉用塗型材を見出した。即ち、本
発明は、コールドクルーシブル炉で高融点材料を溶解す
る際に、メルテイングストックを多くするコールドクル
ーシブル炉の壁面に塗布可能な塗型材の提供にある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、イット
リアとジルコニアを含み、イットリアとジルコニアの合
計量が３０〜９５重量％で、且つＹ2 Ｏ3 ／ＺｒＯ2 の
重量比が０．５〜４０であるｐＨ４〜１３のスラリーか
ら成ることを特徴とするコールドクルーシブル炉用塗型
材に関する。
リアとジルコニアを含み、イットリアとジルコニアの合
計量が３０〜９５重量％で、且つＹ2 Ｏ3 ／ＺｒＯ2 の
重量比が０．５〜４０であるｐＨ４〜１３のスラリーか
ら成ることを特徴とするコールドクルーシブル炉用塗型
材に関する。
【０００５】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明のコールドクルーシブル炉用塗型材の製造方法は、ジ
ルコニアゾルにイットリア粉末、ジルコニア粉末を加
え、ｐＨ４〜１３のスラリーを得ることにより得られ
る。ジルコニアゾルへのイットリア粉末とジルコニア粉
末の添加量は、イットリアとジルコニアの合計量がスラ
リー中３０〜９５重量％で、且つＹ2 Ｏ3 ／ＺｒＯ2 の
重量比が０．５〜４０、好ましくは２０〜４０になるよ
うに加える。
明のコールドクルーシブル炉用塗型材の製造方法は、ジ
ルコニアゾルにイットリア粉末、ジルコニア粉末を加
え、ｐＨ４〜１３のスラリーを得ることにより得られ
る。ジルコニアゾルへのイットリア粉末とジルコニア粉
末の添加量は、イットリアとジルコニアの合計量がスラ
リー中３０〜９５重量％で、且つＹ2 Ｏ3 ／ＺｒＯ2 の
重量比が０．５〜４０、好ましくは２０〜４０になるよ
うに加える。
【０００６】スラリー中のイットリアとジルコニアの合
計量が３０重量％未満では塗型の膜が形成できず好まし
くない。９５重量％を越えると安定なスラリーとならな
い。Ｙ2 Ｏ3 ／ＺｒＯ2 の重量比が０．５未満では活性
金属の表面に対する汚染が起こり好ましくなく、重量比
が４０を越えると塗型の膜が形成できないので好ましく
ない。
計量が３０重量％未満では塗型の膜が形成できず好まし
くない。９５重量％を越えると安定なスラリーとならな
い。Ｙ2 Ｏ3 ／ＺｒＯ2 の重量比が０．５未満では活性
金属の表面に対する汚染が起こり好ましくなく、重量比
が４０を越えると塗型の膜が形成できないので好ましく
ない。
【０００７】このイットリアとジルコニアの混合の際
に、分散を十分にするために、ディスパー等で混合する
のが好ましい。更に、イットリア粉末及びジルコニア粉
末の分散を助け、塗布しやすくするため水、水溶性有機
溶剤、界面活性剤を加えても良い。水溶性有機溶媒とし
ては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
Ｎ−メチルピロリドン等の非プロトン性極性有機溶剤を
加えることが好ましい。また、メタノール、エタノー
ル、プロパノール等の水溶性アルコールを加えても良
い。水溶性有機溶媒の添加量は１〜１０重量％の範囲で
ある。
に、分散を十分にするために、ディスパー等で混合する
のが好ましい。更に、イットリア粉末及びジルコニア粉
末の分散を助け、塗布しやすくするため水、水溶性有機
溶剤、界面活性剤を加えても良い。水溶性有機溶媒とし
ては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
Ｎ−メチルピロリドン等の非プロトン性極性有機溶剤を
加えることが好ましい。また、メタノール、エタノー
ル、プロパノール等の水溶性アルコールを加えても良
い。水溶性有機溶媒の添加量は１〜１０重量％の範囲で
ある。
【０００８】本発明で用いる、ジルコニアゾルは、例え
ば、特開昭５９- １０７９６９号公報に示された方法で
得られた。透過型電子顕微鏡法により測定した、粒子径
は２〜２００ｎｍで、かつ、ｐＨ２〜４、濃度１０〜３
０重量％の酸性ジルコニアゾル及びそのゾルを、特開平
２ -１６７８２６号公報に示された方法でアルカリ化
し、１０〜４０重量％に濃縮することで得る事ができ
る。ジルコニアゾル中のジルコニアの粒子径は２〜２０
０ｎｍの間で、より好ましくは２〜１００ｎｍである。
また、ジルコニアゾルのｐＨは４〜１３、好ましくは、
ｐＨ７〜１３、より好ましくはｐＨ７〜１０の間であ
る。
ば、特開昭５９- １０７９６９号公報に示された方法で
得られた。透過型電子顕微鏡法により測定した、粒子径
は２〜２００ｎｍで、かつ、ｐＨ２〜４、濃度１０〜３
０重量％の酸性ジルコニアゾル及びそのゾルを、特開平
２ -１６７８２６号公報に示された方法でアルカリ化
し、１０〜４０重量％に濃縮することで得る事ができ
る。ジルコニアゾル中のジルコニアの粒子径は２〜２０
０ｎｍの間で、より好ましくは２〜１００ｎｍである。
また、ジルコニアゾルのｐＨは４〜１３、好ましくは、
ｐＨ７〜１３、より好ましくはｐＨ７〜１０の間であ
る。
【０００９】本発明に用いる、ジルコニア粉末は、粒子
径が０．０５μｍ〜１００μｍの間で、好ましくは、
０．１μｍ〜３０μｍの間であり、市販品として入手可
能である。
径が０．０５μｍ〜１００μｍの間で、好ましくは、
０．１μｍ〜３０μｍの間であり、市販品として入手可
能である。
【００１０】イットリア粉末は、粒子径が０．１μｍ〜
１００μｍの間で、より好ましくは、０．１μｍ〜３０
μｍの間であり、市販品として入手可能可能である。本
発明に用いる、界面活性剤としては、カチオン系界面活
性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤の
うちから選ばれる、一種または、一種以上の界面活性剤
を用いることができる。
１００μｍの間で、より好ましくは、０．１μｍ〜３０
μｍの間であり、市販品として入手可能可能である。本
発明に用いる、界面活性剤としては、カチオン系界面活
性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤の
うちから選ばれる、一種または、一種以上の界面活性剤
を用いることができる。
【００１１】上記の成分の濃度を調整して最適化を図
る。粘度の範囲はザーンカップＮｏ．５で、８秒から４
０秒の間が好ましい。
る。粘度の範囲はザーンカップＮｏ．５で、８秒から４
０秒の間が好ましい。
【００１２】このようにして得た本発明のコールドクル
ーシブル炉用塗型材は、コールドクルーシブル炉用塗型
材をコールドクルーシブル炉の表面に塗布した後、乾燥
し、コールドクルーシブル炉の内壁に薄膜状のセラミッ
クス層を形成させるものである。
ーシブル炉用塗型材は、コールドクルーシブル炉用塗型
材をコールドクルーシブル炉の表面に塗布した後、乾燥
し、コールドクルーシブル炉の内壁に薄膜状のセラミッ
クス層を形成させるものである。
【００１３】本発明の塗型材を塗布することにより、コ
ールドクルーシブル炉への直接の熱の移動が阻止でき、
更に輻射熱による熱移動も抑えられるため、メルテイン
グストックの量を多くすることができ、また、内部塗型
材料による汚染も少なくできる。
ールドクルーシブル炉への直接の熱の移動が阻止でき、
更に輻射熱による熱移動も抑えられるため、メルテイン
グストックの量を多くすることができ、また、内部塗型
材料による汚染も少なくできる。
【００１４】以下実施例で本発明を更に詳細に説明す
る。
る。
【実施例】実施例１ アルカリ性ジルコニアゾル（日産化学工業社製 ＮＺＳ
−３０ＢＥ ジルコニア濃度 ３０重量％、ｐＨ９．
４）１５ｇにイットリア粉末５０ｇ、ジルコニア粉末５
ｇ、ジメチルホルムアミド（ＤＭＦ）５ｇ、界面活性剤
（花王クエーカー社製 ＯＴＰ）０．１ｍｇ及び純水５
ｇを混合し、ｐＨ９のスラリーを得た。このスラリーの
組成はジルコニア１２．５重量％、イットリア６２．５
重量％、ＤＭＦ ６．２重量％、水１８．８％、界面活
性剤０．０００１２重量％であった。
−３０ＢＥ ジルコニア濃度 ３０重量％、ｐＨ９．
４）１５ｇにイットリア粉末５０ｇ、ジルコニア粉末５
ｇ、ジメチルホルムアミド（ＤＭＦ）５ｇ、界面活性剤
（花王クエーカー社製 ＯＴＰ）０．１ｍｇ及び純水５
ｇを混合し、ｐＨ９のスラリーを得た。このスラリーの
組成はジルコニア１２．５重量％、イットリア６２．５
重量％、ＤＭＦ ６．２重量％、水１８．８％、界面活
性剤０．０００１２重量％であった。
【００１５】この得られたスラリーをコールドクルーシ
ブル炉内に塗布し、乾燥して、高融点材料であるＴｉＡ
ｌ合金（Ａｌ３４重量％ 大同特殊鋼社製 融点１５３
０℃）７０ｇを入れ、高周波コイル内に装着し、溶解し
た。コールドクルーシブル炉内で冷却後コールドクルー
シブル炉内のＴｉＡｌの付着高さを測定した。また、冷
却後のＴｉＡｌ合金中のジルコニア及びイットリアの濃
度を測定した。測定結果を表１に示す。尚、鋳物中のＺ
ｒとＹの含有量は波長分散型Ｘ線マイクロアナザー（Ｅ
ＰＭＡ−ＷＤＸ）を用いて測定した。
ブル炉内に塗布し、乾燥して、高融点材料であるＴｉＡ
ｌ合金（Ａｌ３４重量％ 大同特殊鋼社製 融点１５３
０℃）７０ｇを入れ、高周波コイル内に装着し、溶解し
た。コールドクルーシブル炉内で冷却後コールドクルー
シブル炉内のＴｉＡｌの付着高さを測定した。また、冷
却後のＴｉＡｌ合金中のジルコニア及びイットリアの濃
度を測定した。測定結果を表１に示す。尚、鋳物中のＺ
ｒとＹの含有量は波長分散型Ｘ線マイクロアナザー（Ｅ
ＰＭＡ−ＷＤＸ）を用いて測定した。
【００１６】比較例１ 塗型材を用いてないコールドクルーシブル炉を用いて実
施例１と同じように、ＴｉＡｌ合金を溶解し、付着高さ
を測定した。結果を表１に示す。
施例１と同じように、ＴｉＡｌ合金を溶解し、付着高さ
を測定した。結果を表１に示す。
【００１７】
【表１】
【００１８】
【発明の効果】表１に示したように、本発明の塗型をし
ても、高融点材料はあまり成分的に影響を受けないこと
がわかる。また、付着高さは、本発明の塗型を施すこと
により、著しく低下させることができる。これは、コー
ルドクルーシブル炉への瞬間的な熱移動を抑制できるこ
とを示すものであり、メルテイングストックの量を多く
できることを示しており、高効率の溶解ができ、工業上
有用な効果がもたらされる。
ても、高融点材料はあまり成分的に影響を受けないこと
がわかる。また、付着高さは、本発明の塗型を施すこと
により、著しく低下させることができる。これは、コー
ルドクルーシブル炉への瞬間的な熱移動を抑制できるこ
とを示すものであり、メルテイングストックの量を多く
できることを示しており、高効率の溶解ができ、工業上
有用な効果がもたらされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三輪 謙治 名古屋市名東区梅森坂二丁目1030番地 (72)発明者 田中 弘明 東京都千代田区神田錦町３丁目７番地１ 日産化学工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】イットリアとジルコニアを含み、イットリ
アとジルコニアの合計量が３０〜９５重量％で、且つＹ
2 Ｏ3 ／ＺｒＯ2 の重量比が０．５〜４０であるｐＨ４
〜１３のスラリーから成ることを特徴とするコールドク
ルーシブル炉用塗型材。 - 【請求項２】ジルコニアゾルにイットリア粉末、ジルコ
ニア粉末をイットリアとジルコニアの合計量が３０〜９
５重量％で、且つＹ2 Ｏ3 ／ＺｒＯ2 の重量比が０．５
〜４０になるように加え、ｐＨ４〜１３のスラリーを得
ることを特徴とする、コールドクルーシブル炉用塗型材
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16200692A JP3198281B2 (ja) | 1992-05-28 | 1992-05-28 | コールドクルーシブル炉用塗型材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16200692A JP3198281B2 (ja) | 1992-05-28 | 1992-05-28 | コールドクルーシブル炉用塗型材及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05322452A true JPH05322452A (ja) | 1993-12-07 |
| JP3198281B2 JP3198281B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=15746256
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16200692A Expired - Lifetime JP3198281B2 (ja) | 1992-05-28 | 1992-05-28 | コールドクルーシブル炉用塗型材及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3198281B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002062054A (ja) * | 2000-08-18 | 2002-02-28 | Shinko Electric Co Ltd | 誘導加熱溶解炉 |
| JP2008267797A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-11-06 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 金属溶解用ルツボ及びその表面処理方法 |
| JP2008275305A (ja) * | 2007-04-30 | 2008-11-13 | General Electric Co <Ge> | チタン合金溶融用強化耐火物るつぼ |
-
1992
- 1992-05-28 JP JP16200692A patent/JP3198281B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002062054A (ja) * | 2000-08-18 | 2002-02-28 | Shinko Electric Co Ltd | 誘導加熱溶解炉 |
| JP4496623B2 (ja) * | 2000-08-18 | 2010-07-07 | シンフォニアテクノロジー株式会社 | 誘導加熱溶解炉 |
| JP2008267797A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-11-06 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 金属溶解用ルツボ及びその表面処理方法 |
| JP2008275305A (ja) * | 2007-04-30 | 2008-11-13 | General Electric Co <Ge> | チタン合金溶融用強化耐火物るつぼ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3198281B2 (ja) | 2001-08-13 |
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