JPH05322044A - 自動変速機のパーキング構造 - Google Patents

自動変速機のパーキング構造

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Publication number
JPH05322044A
JPH05322044A JP12903492A JP12903492A JPH05322044A JP H05322044 A JPH05322044 A JP H05322044A JP 12903492 A JP12903492 A JP 12903492A JP 12903492 A JP12903492 A JP 12903492A JP H05322044 A JPH05322044 A JP H05322044A
Authority
JP
Japan
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parking
pole
transmission
shaft
gear
Prior art date
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Application number
JP12903492A
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English (en)
Inventor
Yuzo Okawa
裕三 大川
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パーキング時にロックするための構成部品
を、ハウジング内の余剰スペースに沿って簡単にレイア
ウト可能として、コンパクト化を達成する。 【構成】 副軸26にパーキングギア50を固定する。
パーキングギア50の上側に位置してパーキングポール
52を設け、中央部を枢軸54を介してハウジング44
に回動可能に枢支する。パーキングポール52の一端部
に形成した爪部52aを、パーキングギア50に係合,
離脱する。パーキングポール52をポール作動機構56
を介して作動する。ポール作動機構56を、ステム58
および方向変換機構60を介して回転ロッド62に連結
する。回転ロッド62はセレクトレバーに連結し、レン
ジ選択操作に伴って回転する。回転ロッド62に固定し
たガイド板70にガイド溝72を形成し、このガイド溝
72に案内される摺動アーム74および傾斜アーム76
を設けて方向変換機構60を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機のパーキン
グ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両に搭載される自動変速機は、
動力源としてのエンジン回転を変速する変速手段とし
て、一般に遊星歯車機構とか無段変速機構が用いられ
る。この種の自動変速機では、セレクトレバーにより運
転者が直接にレンジ位置を選択することにより、そのレ
ンジ位置に応じた自動変速が行われるようになってい
る。
【0003】前記レンジ位置には前進レンジ,後進レン
ジ,ニュートラルレンジ、およびこれら以外にパーキン
グレンジが設けられ、このパーキングレンジ位置では自
動変速機の出力軸が自動的にロックされる構造となって
いる。
【0004】前記パーキング位置でロックされるパーキ
ング構造としては、例えば、無段変速機構を用いた自動
変速機に適用されたものが特開昭57−173652号
公報(F16H 9/12)に開示されている。即ち、
このパーキング構造はセカンダリプーリが取り付けられ
るセカンダリ軸にパーキングギアが設けられ、セレクト
レバーがパーキングレンジ位置にセレクトされることに
より、このセレクトレバーに連動するディテントカムに
取り付けられたパーキングロッドの拡径部がボールに乗
り上げて変位される。そして、前記パーキングロッドの
変位によりパーキングアンカーを移動し、パーキングア
ンカーのポールが前記パーキングギアに噛合されるよう
になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の自動変速機のパーキング構造にあっては、このパ
ーキング構造の構成部品が多くなり、必然的にこれら構
成部品を配置するためのスペースを確保する必要があ
る。このため、ハウジングの容量が大きくなり、延いて
は、変速機の大型化が余儀無くされてしまうという課題
があった。
【0006】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、パーキング時にロックするための構成部品を、ハウ
ジング内の余剰スペースに沿って簡単にレイアウトでき
る構成とすることにより、大幅なコンパクト化を達成す
ることができる自動変速機のパーキング構造を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明は、動力源の出力回転が入力される主軸と、
この主軸の回転が変速手段を介して適宜変速して入力さ
れる副軸と、この副軸に噛合状態で連動し、この副軸の
回転を出力する出力軸とを備えた自動変速機において、
副軸の近傍に配置され、この副軸に係合可能なパーキン
グポールと、パーキングポールを作動して、このパーキ
ングポールを副軸に係合または離脱させるポール作動機
構と、レンジ位置を選択するセレクトレバーに連動し、
このセレクトレバー操作に伴って回転する入力部材と、
入力部材とポール作動機構とを連結し、入力部材の回転
変位をポール作動機構に伝達する伝達部材と、入力部材
と伝達部材との間に介在され、入力部材のパーキングレ
ンジ選択時の回転変位を適宜角度をもって伝達部材の軸
方向変位に変換する方向変換機構と、を備えることによ
り構成する。
【0008】また、かかる構成において、前記方向変換
機構を、前記入力部材に固定されるガイド板に形成さ
れ、入力部材の回転方向に沿って延びる逃げ溝と、この
逃げ溝に連続してパーキングレンジ位置近傍で傾斜する
傾斜溝とを備えたガイド溝を設けると共に、先端部が前
記ガイド溝に摺動可能に嵌合され、基端部がハウジング
側に回動可能に枢着される摺動アームと、基端部が前記
摺動アームの枢着部に適宜角度をもって固設され、先端
部が前記伝達部材に連結される傾斜アームと、を備えて
構成することが望ましい。
【0009】
【作用】以上の構成により本発明の自動変速機のパーキ
ング構造にあっては、セレクトレバーをパーキングレン
ジに選択すると、このパーキングレンジの回転変位が入
力部材から方向変換機構を介して伝達部材の軸方向変位
として入力され、この変位がポール作動機構に伝達され
ることにより、パーキングポールを作動してこのパーキ
ングポールを副軸に係合させる。このように、パーキン
グポールが副軸に係合されることにより、この副軸の回
転をロックすると共に、この副軸に噛合状態で連動する
出力軸をロックする。
【0010】そして、このように構成されたパーキング
構造では、パーキングレンジの変位が前記入力部材から
伝達部材に伝達される際、前記方向変換機構を介して適
宜角度をもって行われるため、この方向変換機構で変位
を変換する角度を予め最適方向に設定しておくことによ
り、伝達部材の延設方向を任意に設定することができ
る。従って、自動変速機のハウジング内の余剰スペース
を有効利用して前記伝達部材を配置することができるよ
うになり、レイアウトをコンパクトに行うことができ、
延いては、ハウジングの大型化を防止することができ
る。
【0011】また、かかる構成において、前記方向変換
機構を、前記入力部材に固定されるガイド板に形成さ
れ、入力部材の回転方向に沿って延びる逃げ溝と、この
逃げ溝に連続してパーキングレンジ位置近傍で傾斜する
傾斜溝とを備えたガイド溝を設けると共に、先端部が前
記ガイド溝に摺動可能に嵌合され、基端部がハウジング
側に回動可能に枢着される摺動アームと、基端部が前記
摺動アームの枢着部に適宜角度をもって固設され、先端
部が前記伝達部材に連結される傾斜アームと、を備えて
構成することにより、パーキングレンジ以外のレンジを
選択した際に入力部材が回転される場合は、摺動アーム
が逃げ溝を移動するためこの摺動アーム、延いては傾斜
アームは回動されない。一方、パーキングレンジを選択
した際には、摺動アームは傾斜溝を移動するため、この
摺動アームおよび傾斜アームは一体に回動される。そし
て、この傾斜アームの回動量が前記伝達部材を介してポ
ール作動機構に伝達され、パーキングポールを副軸に係
合する。
【0012】ところで、前記摺動アームと傾斜アームと
は適宜角度をもって固設されるため、これら両アームの
角度を予め任意に設定しておくことにより、傾斜アーム
に連結される伝達部材の延設方向を任意にレイアウトす
ることができる。このため、パーキングレンジの変位を
適宜角度をもって伝達部材に伝達するという目的を、よ
り簡単な構成にして確実に達成することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。図1から図4は本発明にかかる自動変
速機のパーキング構造の一実施例を示し、図1は本実施
例のパーキング構造が適用される自動変速機のギアトレ
ーンを示す概略構成図、図2は図1に示す自動変速機の
変速段と摩擦要素との関係を表形式によって示す説明
図、図3は自動変速機のハウジング内部を示す側面図、
図4は自動変速機の要部を断面した平面図である。
【0014】即ち、図1に示した自動変速機10は、主
変速機12と副変速機14とを備えて構成され、図中右
方に設けられる図外のエンジンの出力回転が、トルクコ
ンバータ16を介して主変速機12の主軸18に入力さ
れ、この主軸18に入力されたエンジン回転は、この主
軸18と同軸状に設けられた主変速ギア列20によって
変速される。
【0015】そして、前記主変速機12で変速されたエ
ンジン回転は、メインギア22およびこのメインギア2
2に噛合されるカウンタギア24を介して副変速機14
に入力される。副変速機14に入力された回転は、副軸
26と同軸状に設けられた副変速ギア列28によって適
宜変速され、この副変速機14で最終的に変速されたエ
ンジン回転は、出力ギア30からファイナルギア32を
介してディファレンシャルギア34に出力される。ディ
ファレンシャルギア34には出力軸としてのドライブシ
ャフト36が取り付けられ、このドライブシャフト36
を介して駆動輪38が駆動される。
【0016】前記トルクコンバータ16は、一般に知ら
れるようにポンプインペラ16a,タービンランナ16
b,ステータ16cおよびロックアップピストン16d
を備えて構成される。そして、前記ポンプインペラ16
aに入力されたエンジン回転は、トルク伝達媒体(潤滑
油)を介して前記タービンランナ16bに入力され、こ
のタービンランナ16bの回転が前記主軸18に伝達さ
れる。このとき、前記ステータ16cは、ポンプインペ
ラ16aとタービンランナ16bとの相対回転差に応じ
て伝達トルクの増大を行う。
【0017】前記主変速ギア列20は、それぞれサンギ
ア40a,42a、ピニオンギア40b,42bおよび
リングギア40c,42cの各歯車要素を備えたフロン
ト遊星歯車機構40とリア遊星歯車機構42とで構成さ
れる。
【0018】サンギア40aと主軸18とはクラッチK
1 を介して選択的に締結可能となり、サンギア42aと
主軸18とはクラッチK2 を介して選択的に締結可能と
なっている。また、前記サンギア40aは、直列配置さ
れたワンウエイクラッチOWC1とブレーキB3 とを介して
ハウジング44に選択的に固定可能となっていると共
に、このサンギア40aは、前記ワンウエイクラッチOW
C1と直列配置されるブレーキB1 を介してハウジング4
4に選択的に固定可能となっている。更に、ピニオンギ
ア40bのキャリア40dとリングギア42cとは互い
に連結され、この連結部分は並列配置されたワンウエイ
クラッチOWC2とブレーキB2 とを介してハウジング44
に選択的に固定可能となっている。
【0019】また、リングギア40cとピニオンギア4
2bのキャリア42cとは互いに連結されると共に、こ
のキャリア42cは前記メインギア22に連結され、ピ
ニオンギア42bの公転が主変速機12の出力回転とし
て取り出される。
【0020】一方、前記副変速ギア列28は、サンギア
46a、ピニオンギア46bおよびリングギア46cを
備えた副遊星歯車機構46で構成される。サンギア46
aは副軸26に一体的に結合されており、この副軸26
は並列配置されるワンウエイクラッチOWC0とブレーキB
0 を介してハウジング44に選択的に固定可能となって
いる。
【0021】リングギア46cは前記カウンタギア24
に連結され、このリングギア46cに主変速機12の変
速回転が入力されると共に、このリングギア46cはク
ラッチK0 を介して副軸26に選択的に締結可能となっ
ている。また、ピニオンギア46bのキャリア46dは
出力ギア30に連結され、このピニオンギア46bの公
転が最終的な変速回転として取り出される。
【0022】かかる構成になる自動変速機10は、図2
に示したように各摩擦要素K0 ,K1 ,K2 ,B0 ,B
1 ,B2 ,B3 を締結および解放することにより、自動
変速機10全体の変速段が決定されるようになってい
る。尚、同図中○印は前記摩擦要素では締結状態を示
し、ワンウエイクラッチOWC0,OWC1,OWC2にあってはロ
ック状態を示す。また、()はエンジンブレーキの作動
時に締結される場合を示す。
【0023】即ち、主変速機12は、クラッチK1 ,K
2 が選択的に締結および解放されることにより、前進段
では1速,2速,3速の3段変速が行われる。一方、副
変速機14は、クラッチK0 が締結または解放されるこ
とにより、ロー(L),ハイ(H)の2段変速が行われ
るようになっている。尚、副変速機14のH状態では、
クラッチK0 が締結されて副遊星歯車機構46をロック
状態として変速比が1に設定されると共に、ロー状態で
は、クラッチK0 の解放によりサンギア46aとリング
ギア46cとが相対回転され、1より小さい変速比に設
定される。
【0024】従って、前記主変速機12と前記副変速機
14との組み合わせにより、前記自動変速機10は前進
段で合計6速の多段変速が可能となるが、本実施例では
主変速機12の2速と副変速機14のH段との組み合わ
せを排除して、前進5段変速の自動変速が行われるよう
になっている。
【0025】ここで本実施例では図3に示したように、
前記副軸26にパーキングギア50を固定して取り付け
るとともに、このパーキングギア50の上側に位置して
パーキングポール52を設ける。パーキングポール52
の中央部は枢軸54を介してハウジング44に回動可能
に枢支される。前記パーキングポール52の一端部(図
中右端部)下側には爪部52aが形成され、このパーキ
ングポール52の図中時計回り方向の回動により、この
爪部52aが前記パーキングギア50に係合される一
方、反時計回り方向の回動により爪部52aがパーキン
グギア50から離脱されるようになっている。
【0026】前記パーキングポール52は、ポール作動
機構56を介して作動されるようになっており、このポ
ール作動機構56は伝達部材としてのステム58および
方向変換機構60を介して入力部材としての回転ロッド
62に連結される。回転ロッド62は、ハウジング44
から突設される先端部が図外のリンケージを介して図外
のセレクトレバーに連結され、このセレクトレバーのレ
ンジ選択操作に伴って回転ロッド62が回転されるよう
になっている。尚、セレクトレバーで選択されるレンジ
位置は、通常、操作方向の一端部にパーキングレンジが
位置し、このパーキングレンジから後進レンジ,ニュー
トラルレンジそして前進レンジへと順次配置される。
【0027】前記回転ロッド62にはディテントカム6
4が固設され、このディテントカム64の外周に形成さ
れた凹凸部64aに、スプリング66を介して付勢され
たピン68が係脱可能に嵌合されることにより、セレク
トレバーのレンジ選択位置に応じた節度感が得られるよ
うになっている。
【0028】前記方向変換機構60は、前記回転ロッド
62に固定された同心円弧状のガイド板70にガイド溝
72を形成すると共に、このガイド溝72に案内されて
回動される摺動アーム74および傾斜アーム76を設け
ることにより概略構成される。
【0029】前記ガイド溝72は図3に示したように、
回転ロッド62の回転方向に沿って延びる逃げ溝72a
と、この逃げ溝72aの一端部から連続して傾斜される
傾斜溝72bとが形成される。尚、前記傾斜溝72b
は、パーキングレンジ近傍に対応した位置に形成され
る。
【0030】前記摺動アーム74は、その基端部74a
に固設した枢軸78がハウジング44に枢支されること
により回動可能となっており、かつ、この枢軸78には
前記傾斜アーム76の基端部76aが摺動アーム74に
対して適宜角度θをもって固設される。一方、前記摺動
アーム74の先端部74bには摺動ピン80が突設さ
れ、この摺動ピン80が前記ガイド溝72に摺動可能に
嵌合される。また、前記傾斜アーム76の先端部76b
には、前記ステム58の一端部に形成した折曲部58a
が回動可能に連結される。尚、前記方向変換機構60
は、パーキングレンジが選択されたときに、ガイド板7
0が図3中右方に回転されることに伴って、摺動アーム
74が時計回り方向に回動されるように前記傾斜溝72
bの傾斜方向が決定される。
【0031】前記ステム58は、主軸18の上側部分の
ハウジング44内側に沿って配置され、その他端部が前
記ポール作動機構56に接続される。ポール作動機構5
6は、ステム58の他端部58bに摺動可能に嵌合され
たリング部材82と、このリング部材82を摺動可能に
支持するサポートメンバ84と、リング部材82とステ
ム58に固定されたリテーナ86との間に配置されるス
プリング88とを備えて構成される。
【0032】前記サポートメンバ84が前記リング部材
82を支持する摺動面84aには、前記パーキングポー
ル52の他端部に対応した位置に上方に傾斜する段差部
84bが形成される。そして、段差部84bにリング部
材82が乗り上げることにより、このリング部材82で
パーキングポール52の他端部を上方に押圧し、パーキ
ングポール52を図3中時計回り方向に回動させる。ま
た、前記スプリング88は、パーキングレンジ位置で図
3中右方に移動されるステム58に伴ってリング部材8
2をパーキングポール52方向に押圧する一方、パーキ
ングレンジ以外のレンジ位置では、ステム58が図3中
左方に後退されることに伴って、リング部材82の押圧
を解除するように設定される。
【0033】以上の構成により本実施例の自動変速機の
パーキング構造にあっては、図外のセレクトレバーがパ
ーキングレンジ位置に操作されると、回転ロッド62の
回転を伴ってガイド板70が図3中右方に回転され、摺
動ピン80がガイド溝72の傾斜溝72bを移動するこ
とにより摺動アーム74および傾斜アーム76は一体と
なって時計回り方向に回動する。すると、傾斜アーム7
6に連結されたステム58は図3中右方に軸方向移動し
てスプリング88を圧縮し、この圧縮力をリング部材8
2に作用させる。
【0034】この状態でパーキングポール52の爪部5
2aがパーキングギア50に係合可能な状態になると、
前記リング部材82は前記スプリング88の圧縮力で図
中右方に移動し、サポートメンバ84の段差部84bに
乗り上げる。すると、前記リング部材82はパーキング
ポール52の他端部を押上げて、これを時計回り方向に
回動し、前記爪部52aをパーキングギア50に噛合す
る。この状態で副軸26はロックされることになり、延
いては、図1に示したようにこの副軸26に出力ギア3
0,ファイナルギア32およびディファレンシャルギア
34を介して噛合状態で連動されたドライブシャフト3
6をロックし、駆動輪38の回転を阻止する。
【0035】一方、セレクトレバーがパーキングレンジ
以外のレンジ位置に操作されると、回転ロッド62に伴
ってガイド板70が図3中左方に移動されるため、摺動
ピン80は傾斜溝72bから外れて逃げ溝72aに位置
し、このとき摺動アーム74は図中反時計回り方向に回
動されるため、ステム58は図中左方に軸方向移動して
スプリング88の圧縮力を解除する。すると、前記リン
グ部材82は段差部84bを滑落してパーキングポール
52の押圧を解除し、このパーキングポール52が図中
反時計回り方向に回動されることにより、爪部52bは
パーキングギア50から離脱され、副軸26のロックを
解除する。
【0036】尚、本実施例では前記パーキングポール5
2を、パーキングギア50の上方に配置して上下回動可
能に支持しており、セレクトレバーをパーキングレンジ
位置以外のレンジ位置に選択してパーキング解除したと
きには、このパーキングポール52の自重を利用してパ
ーキングギア50から爪部52aを離脱させることが可
能であるが、より確実には、図3中模式的に示すよう
に、パーキングポール52を枢軸54の回りに反時計方
向に回動付勢する引張りばね90若しくは圧縮ばね92
を設けることが望ましい。
【0037】ところで、かかる構成になる本実施例のパ
ーキング構造では、パーキングレンジの変位が前記回転
ロッド62からステム58に伝達される際、これら両者
間に方向変換機構60を介在させ、ガイド溝72と摺動
ロッド74との間の相対回動量を、適宜角度θをもって
傾斜された傾斜アーム76を介してステム58に伝達す
るようになっている。このため、前記摺動ロッド74と
傾斜アーム76との角度θを予め適宜設定しておくこと
により、ステム58の配置方向をハウジング44内の余
剰スペースを利用して配置されるように設定することが
できる。このため、回転ロッド62とポール作動機構5
6とを連結するステム58のレイアウトを著しく簡単に
しつつ、コンパクトな収納を可能とし、延いては、ハウ
ジング44の大型化を防止することができる。
【0038】ところで、前記主軸18,副軸26および
ドライブシャフト36は、図3に示したようにそれぞれ
が三角形の各頂点となる関係をもって平行配置される
が、本発明は特にこのような軸配置に限定される必要は
ない。
【0039】また、本実施例にあっては本発明を遊星歯
車機構を用いた自動変速機10に適用した場合を開示し
たが、これに限ることなく無段変速機構を用いた自動変
速機にあっても、主軸に相当するプライマリ軸と、副軸
に相当するセカンダリ軸とを備え、このセカンダリ軸の
出力がギアを介して出力軸に出力されるようになってい
るため、この無段変速機構を用いた自動変速機にあって
も本発明を適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に示す自動変速機のパーキング構造にあっては、セレク
トレバーに連動して回転される入力部材と、入力部材の
回転変位をポール作動機構に伝達する伝達部材との間
に、入力部材のパーキングレンジ選択時の回転変位を適
宜角度をもって伝達部材の軸方向変位に変換する方向変
換機構を介在させたので、この方向変換機構で変位を変
換する角度を予め最適方向に設定しておくことにより、
伝達部材の延設方向を任意に設定して、伝達部材を自動
変速機のハウジング内の余剰スペースを有効利用して簡
単に配置できるようになる。このため、前記伝達部材の
レイアウトをコンパクトに行うことができ、延いては、
ハウジングの大型化を防止することができる。
【0041】また、本発明の請求項2にあっては、前記
方向変換機構を、前記入力部材に固定されたガイド板
に、逃げ溝と傾斜溝からなるガイド溝を形成し、このガ
イド溝に摺動アームを摺動可能に嵌合すると共に、この
摺動アームに適宜角度をもって傾斜アームを固設して構
成し、この傾斜アームを伝達部材に連結して、入力部材
の回転変位を伝達部材の軸方向移動に変換するようにし
たので、摺動アームと傾斜アームとの角度を予め任意に
設定しておくことにより、伝達部材をハウジング内の余
剰スペースにレイアウトし易くなる。このため、パーキ
ングレンジの変位を適宜角度をもって伝達部材に伝達す
るという目的を、より簡単な構成にして確実に達成する
ことができるという各種優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパーキング構造が適用される自動変速
機の一実施例を示すギアトレーンの概略構成図である。
【図2】図1に示す自動変速機の変速段と摩擦要素との
関係を表形式によって示す説明図である。
【図3】本発明の一実施例を示す自動変速機のハウジン
グ内部の側面図である。
【図4】本発明の一実施例を示す自動変速機の要部を断
面した平面図である。
【符号の説明】
10 自動変速機 12 主変速機 14 副変速機 18 主軸 26 副軸 36 ドライブシ
ャフト(出力軸) 40 フロント遊星歯車機構 42 リア遊星歯
車機構 44 ハウジング 46 副遊星歯車
機構 50 パーキングギア 52 パーキング
ポール 56 ポール作動機構 58 ステム(伝
達部材) 60 方向変換機構 62 回転ロッド
(入力部材) 70 ガイド板 72 ガイド溝 72a 逃げ溝 72b 傾斜溝 74 摺動アーム 76 傾斜アーム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力源の出力回転が入力される主軸と、
    この主軸の回転が変速手段を介して適宜変速して入力さ
    れる副軸と、この副軸に噛合状態で連動し、 この副軸の回転を出力する出力軸とを備えた自動変速機
    において、 副軸の近傍に配置され、この副軸に係合可能なパーキン
    グポールと、 パーキングポールを作動して、このパーキングポールを
    副軸に係合または離脱させるポール作動機構と、 レンジ位置を選択するセレクトレバーに連動し、このセ
    レクトレバー操作に伴って回転する入力部材と、 入力部材とポール作動機構とを連結し、入力部材の回転
    変位をポール作動機構に伝達する伝達部材と、 入力部材と伝達部材との間に介在され、入力部材のパー
    キングレンジ選択時の回転変位を適宜角度をもって伝達
    部材の軸方向変位に変換する方向変換機構と、を備えた
    ことを特徴とする自動変速機のパーキング構造。
  2. 【請求項2】 前記方向変換機構は、前記入力部材に固
    定されるガイド板に形成され、入力部材の回転方向に沿
    って延びる逃げ溝と、この逃げ溝に連続してパーキング
    レンジ位置近傍で傾斜する傾斜溝とを備えたガイド溝
    と、 先端部が前記ガイド溝に摺動可能に嵌合され、基端部が
    ハウジング側に回動可能に枢着される摺動アームと、 基端部が前記摺動アームの枢着部に適宜角度をもって固
    設され、先端部が前記伝達部材に連結される傾斜アーム
    と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の自動変
    速機のパーキング構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100705056B1 (ko) * 1999-12-31 2007-04-06 현대자동차주식회사 무단 변속기용 케이스

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KR100705056B1 (ko) * 1999-12-31 2007-04-06 현대자동차주식회사 무단 변속기용 케이스

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