JP3457688B2 - 内装変速ハブ - Google Patents
内装変速ハブInfo
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16H3/00—Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
- F16H3/44—Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion
- F16H3/62—Gearings having three or more central gears
- F16H3/66—Gearings having three or more central gears composed of a number of gear trains without drive passing from one train to another
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハブ軸の一端側に駆動
体を回動可能に設け、この駆動体の回動力を変速してハ
ブ胴に伝達する第1遊星ギヤ式変速装置と第2遊星ギヤ
式変速装置とを前記ハブ軸の軸芯方向に並ぶ状態で前記
ハブ胴の内部に設けた内装変速ハブに関する。 【0002】 【従来の技術】上記内装変速ハブとして、従来、たとえ
ば特公昭55−46912号公報に示されるように、第
1遊星ギヤ式変速装置の遊星ギヤに咬合するリングギヤ
体と、第2遊星ギヤ式変速装置の遊星ギヤに咬合するリ
ングギヤ体とを別々に設け、第1遊星式変速装置の遊星
ギヤを支持するキャリヤ体と駆動体とを別々に設け、ハ
ブ胴と一方のリングギヤ体との間、一方のリングギヤ体
と他方のリングギヤ体との間、駆動体とキャリヤ体との
間 、および駆動体と一方のリングギヤ体との間などに
クラッチ機構を設け、これらクラッチ機構の入り切り制
御を行うことにより、駆動体の回動力が複数段階の一つ
の回転速度に変速してハブ胴に伝達するようになってい
た。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の変速技術の場
合、遊星ギヤに咬合するリングギヤ体や、遊星ギヤを支
持するキャリヤ体として複数の遊星ギヤに各別に作用す
るように、遊星ギヤ数に等しい数の別々のリングギヤ体
やキャリヤ体が必要になるなどから構造が比較的複雑に
なっていた。さらには、コースタブレーキ装置を、駆動
体の逆回転操作によって制動操作できるように装備しよ
うとすると、ブレーキ操作時には、駆動体の逆転回動力
がブレーキ装置に操作力として伝達するように構成する
必要があることから、構造が極めて複雑になるとか、実
際問題としては、構造の複雑化のために装備が不能にな
ることがあった。本発明の目的は、変速用構成の面で構
造簡単に得られるのみならず、コースタブレーキ装置の
装備が構造簡単にできる内装変速ハブを提供することに
ある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明による内装変速ハ
ブにあっては、目的達成のために、冒頭に記したものに
おいて、前記第1遊星ギヤ式変速装置の第1遊星ギヤを
前記駆動体に支持させるとともに、前記第1遊星ギヤ、
および、前記第2遊星ギヤ式変速装置の第2遊星ギヤを
同一のリングギヤ体に係合させ、前記駆動体の正転回動
力を前記リングギヤ体に伝達するとともに正転回動する
前記リングギヤ体が前記駆動体より先行して回動するこ
とを許容する一方向回転クラッチ機構、前記リングギヤ
体と前記ハブ胴を連動状態と非連動状態とに切り換える
とともに前記リングギヤ体と前記ハブ胴の連動状態で前
記リングギヤ体の前記ハブ胴に対する逆転回動を許容す
る第1出力クラッチ機構、前記第2遊星ギヤを支持する
キャリヤ体の正転回動力を前記ハブ胴に出力するととも
に正転回動する前記ハブ胴が前記キャリヤ体より先行し
て回動することを許容する第2出力クラッチ機構を設
け、前記第1遊星ギヤに咬合する第1太陽ギヤを回動可
能と回動不能とに切り換え操作するとともに前記第1出
力クラッチ機構を切り換え操作する変速制御機構を備
え、前記ハブ胴に作用するコースタブレーキ装置を設け
るとともに、このコースタブレーキ装置の操作部を前記
キャリヤ体に備えさせ、前記駆動体の逆転回動力を前記
リングギヤ体に伝達するブレーキ用クラッチ機構を備え
るとともに、前記駆動体の正転回動の検出によって前記
ブレーキ用クラッチ機構を自動的に切り操作し、かつ、
前記駆動体の逆転回動の検出によって前記ブレーキ用ク
ラッチ機構を自動的に入り操作するクラッチ制御機構を
備えてあることを特徴とする。 【0005】 【作用】第1太陽ギヤを回動不能に切り換えた場合、駆
動体の正転回動力が第1遊星ギヤを介してリングギヤ体
に伝達し、第1太陽ギヤを回動可能に切り換えた場合、
駆動体の正転回動力が一方向回転クラッチ機構を介して
リングギヤ体に伝達する。そして、いずれの場合におい
ても、第1出力クラッチ機構が入りになると、リングギ
ヤ体の正転回動力が第1出力クラッチ機構によってハブ
胴に出力し、第1出力クラッチ機構が切りになると、リ
ングギヤ体の正転回動力が第2遊星ギヤを介してキャリ
ヤ体に伝達し、このキャリヤ体の正転回動力が第2出力
クラッチ機構によってハブ胴に出力する。したがって、
第1および第2遊星ギヤ式変速装置における変速比の設
定と、変速制御機構による太陽ギヤの切り換え操作と第
1出力クラッチ機構の操作とを適切にすることにより、
駆動体の正転回動力が、第1遊星式変速装置による変速
段数と、第1出力クラッチ機構の切り換えとの組み合わ
せによって得られる段数に等しい変速段数に速度変化し
てハブ胴に伝達する。つまり、リングギヤ体を第1遊星
ギヤと第2遊星ギヤのいずれにも咬合する共通リングギ
ヤにしながら、駆動体を第1遊星ギヤを支持するキャリ
ヤに兼用しながらハブ胴の変速駆動ができる。駆動体が
逆転回動すると、駆動体の逆回動に伴うクラッチ制御機
構による自動操作のためにブレーキ用クラッチ機構が入
りになり、駆動体の逆転回動力がリングギヤ体に伝達す
る。すると、第1出力クラッチ機構が入りになっていて
も、このクラッチ機構はリングギヤ体のハブ胴に対する
逆転回動を可能にすることにより、かつ、第2出力クラ
ッチ機構がキャリヤ体のハブ胴に対する逆転回動を可能
にすることにより、リングギヤ体が逆転回動してキャリ
ヤ体も逆転回動し、キャリヤ体が備える操作部による操
作のためにコースタブレーキ装置が入りに切り換わる。
図8に示すように、駆動体2とリングギヤ体4の間にク
ラッチ機構5を設けるとともに、キャリヤ体21の駆動
体2近くまで延出するキャリヤ延長部分21aと駆動体
2の間にブレーキ用クラッチ機構50を設け、駆動体2
の正転回動時には、クラッチ機構5が駆動体2の正転回
動力をリングギヤ体4に伝達するとともに、ブレーキ用
クラッチ機構50が一方向回転クラッチでなることによ
り、駆動体2とキャリヤ体21との相対回動を可能にす
るように構成し、駆動体2の逆転回動時には、ブレーキ
用クラッチ機構50が駆動体2の逆転回動をキャリヤ体
21に伝達するとともに、クラッチ機構5をこれのため
の制御機構が自動的に切りに操作して駆動体2とリング
ギヤ体4との相対回動を可能にするように構成すること
によっても、駆動体2の逆転操作によるコースタブレー
キ装置Bの入り操作が可能になる。この場合、変速のた
めの第1出力クラッチ機構6の制御が必要であり、か
つ、ブレーキ操作時に駆動体2とリングギヤ体4の連動
が切れるようにクラッチ機構5を切り制御する必要があ
る。ところが、キャリヤ延長部分21aがクラッチ制御
機構のうちの第1出力クラッチ機構6に作用する制御機
構部分とハブ軸1との間に入り込むとともに、キャリヤ
延長部分21aは回動物であることから、キャリヤ延長
部分21aの回動にかかわらず前記制御機構部分とキャ
リヤ延長部分21aとが干渉しないように構成する必要
が生じ、第1出力クラッチ機構6およびクラッチ機構5
のためのクラッチ制御機構の構造が極めて複雑になると
か、実際問題としては製作不能になることがある。これ
に対し、本発明の場合、クラッチ制御機構とハブ軸との
間に入り込む前記キャリヤ延長部分21aの如き回動物
が不要になって、クラッチ制御機構の作成や配設が可能
になるとか比較的容易になり、コースタブレーキの付設
が可能になるとか比較的容易になる。 【0006】 【発明の効果】変速機構を構成する部材としてのリング
ギヤ体や駆動体を共用したり兼用することにより、か
つ、ブレーキ操作のための機構が比較的構造簡単に構成
できることにより、コースタブレーキ装置が付いて変速
機能のみならずブレーキ機能も備えるとともに、その割
りには比較的構造簡単で、機能面からも構造面からも優
れたものになった。 【0007】 【実施例】図1に示すように、ハブ軸1の一端側に駆動
体2を回動可能に設けるとともに、この駆動体2にハブ
胴3を回動可能に外嵌し、このハブ胴3の内部に、ハブ
軸1の軸芯方向に並ぶ第1遊星ギヤ式変速装置10と第
2遊星ギヤ式変速装置20とを備える変速装置を設ける
とともに、ハブ軸1に所定角度範囲で回動可能に外嵌し
た操作筒31を備える変速制御機構30によって、前記
変速装置の切り換え操作をするように構成し、さらに、
ハブ軸1の前記駆動体2が位置する側とは反対の端部側
でハブ胴3の内部に位置する箇所にコースタブレーキ装
置Bを設けて、ブレーキ付き内装変速ハブを構成してあ
る。この内装変速ハブは、ハブ軸1を自転車の車体フレ
ーム(図示せず)に回動しないように締付固定すること
によって使用する自転車用ハブであり、駆動体2が備え
るチエンギヤ部2aにチエン(図示せず)を装着し、こ
のチエンによって駆動体2を正転方向Fに回動駆動する
ことにより、駆動体2の回動力が前記変速装置の作用に
より7段階の回転速度に変化してハブ胴3に伝達して車
輪駆動ができ、駆動体2を逆転方向Rに回動駆動するこ
とにより、コースタブレーキ装置Bがハブ胴3に制動作
用して車輪制動ができるようにしてある。さらには、操
作筒31が一端側に備えるワイヤ連結部31aに変速ワ
イヤ(図示せず)を連結し、この変速ワイヤによって操
作筒31を回動操作することにより、変速できるように
してあり、詳しくはつぎの如く構成してある。 【0008】前記変速装置は、前記第1遊星ギヤ式変速
装置10、前記第2遊星ギヤ式変速装置20、前記駆動
体2の前記チエンギヤ部2aが位置する側とは反対側の
端部とリングギヤ体4の中間部との間に設けた一方向回
転クラッチ機構5、前記リングギヤ体4とハブ胴3との
間に設けた第1出力クラッチ機構6、ハブ胴3とキャリ
ヤ体21との間に設けた第2出力クラッチ機構7でな
り、駆動体2の正転方向Fの回動力を第1遊星ギヤ式変
速装置10に導入し、導入回動力を第1遊星ギヤ式変速
装置10と第2遊星ギヤ式変速装置20とにより低速3
段階、中速1段階、高速3段階の計7段階に変速して第
1出力クラッチ機構6または第2出力クラッチ機構7か
らハブ胴3に出力するように構成してある。すなわち、
第1遊星ギヤ式変速装置10は、外径が異なる3つの第
1遊星ギヤ11,12,13、この3つの第1遊星ギヤ
11,12,13に各別に咬合する3つの第1太陽ギヤ
14,15,16、前記リングギヤ体4、前記駆動体2
でなる。3つの第1遊星ギヤ11,12,13は、駆動
体2がキャリヤになるように駆動体2の一端側に自転回
動可能に支持させてある。3つの第1遊星ギヤ11,1
2,13は一体に回動するように連結してあるととも
に、小径第1遊星ギヤ13に咬合する第1リングギヤ部
4aをリングギヤ体4に備えてあることにより、リング
ギヤ体4が全ての第1遊星ギヤ11,12,13に係合
するリングギヤになる。3つの第1太陽ギヤ14,1
5,16のうちの小径第1太陽ギヤ14の内周側に取り
付けた図2の如きロック爪41aと、このロック爪41
aが係脱するように配置してハブ軸1に備えさせた図2
の如き突起41bとでなる第1太陽クラッチ41、中径
第1太陽ギヤ15の内周側に取り付けた図2の如きロッ
ク爪42aと、このロック爪42aが係脱するように配
置してハブ軸1に備えさせた図2の如き突起42bとで
なる第2太陽クラッチ42、大径第1太陽ギヤ16の内
周側に取り付けた図2の如きロック爪43aと、このロ
ック爪43aが係脱するように配置してハブ軸1に備え
させた図2の如き突起43bとでなる第3太陽クラッチ
43によって切り換え機構40を構成し、この切り換え
機構40により、3つの第1太陽ギヤ14,15,16
を各別に、ハブ軸1の軸芯まわりで自由に回動する状態
と、この回動が不能になる状態とに切り換えられるよう
にしてある。すなわち、ロック爪41a,42a,43
aのいずれもは、遊端側がハブ軸1側に突出する状態
と、第1太陽ギヤ14または15または16の側に引退
する状態とに切り換わるように揺動爪に構成するととも
に、爪ばね(図示せず)によって突出側に付勢してあ
る。図2(イ)に示すように、前記操作筒31に前記突
起41b,42b,43bに各別に対応するように配置
して備えてある制御突起32,33,34が突起41b
または42bまたは43bに対して離れて位置すると、
太陽クラッチ41または42または43が第1太陽ギヤ
14または15または16を回動不能状態にするように
ロック状態になる。つまり、ロック爪41a,42a,
43aが突起41b,42b,43bと制御突起32,
33,34の間で突出状態になって爪先が突起41bま
たは42bまたは43bに係合し、ハブ軸1がロック爪
41aを介して小径第1太陽ギヤ14を、ロック爪42
aを介して中径第1太陽ギヤ15を、ロック爪43aを
介して大径第1太陽ギヤ16をそれぞれ回動不能に係止
支持するのであり、この時には、第1遊星ギヤ11,1
2,13による増速伝動作用が可能になる。図2(ロ)
に示すように、前記制御突起32,33,34が突起4
1bまたは42bまたは43bに対して接近して位置す
ると、太陽クラッチ41または42または43が第1太
陽ギヤ14または15または16を回動可能状態にする
ようにロック解除状態になる。すなわち、ロック爪41
a,42a,43aの爪先が制御突起32または33ま
たは34のガイド作用のために突起41bまたは42b
または43bを乗り越え移動して、ハブ軸1によるロッ
ク爪41a,42a,43aを介しての第1太陽ギヤ1
4,15,16の係止が不能になり、第1太陽ギヤ1
4,15,16が駆動体2の回動に伴って自由に回動す
る状態になるのであり、この時には、第1遊星ギヤ1
1,12,13による増速伝動作用が不能になる。 【0009】一方向回転クラッチ機構5は、図3に示す
ように駆動体2に取り付けた伝動爪5aと、リングギヤ
体4の内周側に形成した受動突起5bとでなり、伝動爪
5aは、爪先側がリングギヤ体4の方に突出して受動突
起5bに係止する取り付け姿勢に爪ばね(図示せず)に
よって揺動付勢したラチェット爪に構成してあることに
より、駆動体2とリングギヤ体4との回転速度差によっ
ては、駆動体2の正転方向Fの回動力が伝動爪5aによ
りリングギヤ体4に伝達してリングギヤ体4が駆動体2
の回動方向と同一の正転方向Fに回動することを可能に
したり、正転方向Fに回動するリングギヤ体4が駆動体
2に対して先行回動することを許容するように構成して
ある。第1出力クラッチ機構6は、図5および図6に示
すようにリングギヤ体4に取り付けピン8を介して取り
付けた伝動爪6aと、ハブ胴1に形成した受動歯6bと
でなる。伝動爪6aは、取り付けピン8による枢支によ
り、爪先が受動歯6bに係止することによってハブ胴3
に回動力伝達するように係合する姿勢と、爪先が受動歯
6bから外れてハブ胴3に対して伝動不能に係合解除す
る姿勢とに揺動変化することにより、伝動爪6aが爪ば
ね9による付勢作用で前記係合姿勢になると、第1出力
クラッチ機構6が入りになり、リングギヤ体4の正転回
動力がハブ胴3に出力するようにリングギヤ体4とハブ
胴3とを連動状態に切り換え、伝動爪6aが図6の如き
操作具35による押圧操作によって前記係合解除姿勢に
なると、第1出力クラッチ機構6が切りになり、リング
ギヤ体4の正転回動力がハブ胴3に伝達しないようにリ
ングギヤ体4とハブ胴3とを非連動状態に切り換えるよ
うに構成してある。 【0010】第2遊星ギヤ式変速装置20は、第2遊星
ギヤ22、前記キャリヤ体21、ハブ軸1によって回動
不能に支持させてある第2太陽ギヤ23、前記リングギ
ヤ体4でなり、そして、第2遊星ギヤ22はリングギヤ
体4が備える第2リングギヤ部4bに係合しており、リ
ングギヤ体4を前記第1遊星ギヤ式変速装置10と共通
のリングギヤとして変速作動するように構成してある。
第2出力クラッチ機構7は、キャリヤ体21に取り付け
た伝動爪7aと、ハブ胴3に形成した受動歯7bとでな
り、伝動爪7aは、爪先側がハブ胴3の方に突出して受
動歯7bに係止する取り付け姿勢に爪ばね(図示せず)
のによって揺動付勢してあることにより、キャリヤ体2
1とハブ胴3との回転速度差によっては、キャリヤ体2
1の正転方向Fの回動力を伝動爪7aによりハブ胴3に
出力してハブ胴3が駆動体2の回動方向と同一の正転方
向Fに回動することを可能にしたり、正転方向Fに回動
するハブ胴3がキャリヤ体21に対して先行回動するこ
とを許容するように構成してある。また、伝動爪7aの
取り付け姿勢と、受動歯7bのラチェト歯形状とのため
に、第2出力クラッチ機構7はキャリヤ体21がハブ胴
3に対して逆転回動することを可能にするように構成し
てある。 【0011】つまり、3つの第1太陽ギヤ14,15,
16のいずれもが回動可能な状態になると、第1遊星ギ
ヤ式変速装置10は非変速状態になり、駆動体2の正転
回動力を変速しないで一方向回転クラッチ機構5を介し
てリングギヤ体4に伝達し、3つの第1太陽ギヤ14,
15,16のいずか一つが回動不能な状態になると、第
1遊星ギヤ式変速装置10は変速状態になり、駆動体2
の正転回動力を第1遊星ギヤ11または12または13
により増速してリングギヤ体4に伝達する。そして第2
遊星ギヤ式変速装置20が第1遊星ギヤ変速装置10の
出力としてのリングギヤ体4の回動力を導入して第2遊
星ギヤ22により減速し、キャリヤ体21の回動力を出
力として第2出力クラッチ機構7を介してハブ胴3に出
力するが、第1出力クラッチ機構6が入りになっている
と、第1出力クラッチ機構6による回転出力の方が第2
出力クラッチ機構7による回転出力より高速であること
により、第1出力クラッチ機構6が第2出力クラッチ機
構7に優先してハブ胴3に出力することになる。 【0012】変速制御機構30は、前記操作筒31、こ
の操作筒31の前記ワイヤ連結部31aが位置する側と
は反対側の端部に一体に回動するように取り付けた図6
の如き伝動体36、ハブ軸1に回動不能に支持されるよ
うに取り付けた図6の如きカム部材37、このカム部材
37を反力部材として伝動体36および操作筒31を回
動付勢するリンターンばね38、前記操作具35、およ
び、操作具35を摺動付勢するリターンばね39などで
なる。操作筒31が回動して操作筒31のハブ軸1に対
する回転位相が所定位相になるに伴い、前記制御突起3
2,33,34が前記突起41bまたは42bまたは4
3bに対して図2(イ)に示す如く離間したり、図2
(ロ)に示す如く接近し、切り換え機構40が太陽クラ
ッチ41〜43をロック状態またはロック解除状態に切
り換えることによって第1太陽ギヤ14〜16のうちの
所定のものを回動可能状態に、あるいは回動不能状態に
切り換え操作するように構成してある。さらに、操作筒
31が回動するに伴い、伝動体36が操作筒31ととも
に回動して操作具35のアーム部35aに操作力を付与
し、伝動体36からの操作力が前記カム部材37のカム
作用で操作具35を摺動させる操作力になって操作具3
5がカム部材37のカム面に沿って移動して前記伝動爪
6aを前記係合解除姿勢に押圧操作したり、操作具35
がリターンばね39のために復帰移動して伝動爪6aを
前記係合姿勢に切り換え操作するように構成してある。
つまり、変速制御機構30は、操作筒31の回動操作に
より作動し、その操作力やリターンばね38,39の付
勢力によって切り換え機構50および第1出力クラッチ
機構6の切り換え操作をするのである。そして、変速制
御機構30は、前記制御突起32〜34の配置およびカ
ム部材37のカム形状などの設定により、太陽クラッチ
41〜43と、第1出力クラッチ機構6が次の表1に示
す組み合わせ状態になるよう切り換え機構40および第
1出力クラッチ機構6を切り換え操作するように構成し
てあることと、第1遊星ギヤ式変速機構10および第2
遊星ギヤ式変速機構20に備えてある変速比とのため
に、太陽クラッチ41〜43と第1出力クラッチ機構6
の切り換え操作によって所定の速度段階が得られるよう
に構成してある。 【0013】つまり、第1太陽クラッチ41、第2太陽
クラッチ42がロック解除状態で、第3太陽クラッチ4
3がロック状態で、第1出力クラッチ6が入りになる
と、高速第3速になり、駆動体2の回動力が第1遊星ギ
ヤ13、リングギヤ体4、第1出力クラッチ機構6を介
してハブ胴3に伝達する。第1太陽クラッチ41、第3
太陽クラッチ43がロック解除状態で、第2太陽クラッ
チ42がロック状態で、第1出力クラッチ6が入りにな
ると、高速第2速になり、駆動体2の回動力が第1遊星
ギヤ13、リングギヤ体4、第1出力クラッチ機構6を
介してハブ胴3に伝達する。第1太陽クラッチ41がロ
ック状態で、第2太陽クラッチ42、第3太陽クラッチ
43がロック解除状態で、第1出力クラッチ6が入りに
なると、高速第1速になり、駆動体2の回動力が第1遊
星ギヤ13、リングギヤ体4、第1出力クラッチ機構6
を介してハブ胴3に伝達する。第1太陽クラッチ41、
第2太陽クラッチ42、第3太陽クラッチ43がロック
解除状態で、第1出力クラッチ6が入りになると、中速
になり、駆動体2の回動力が一方向回転クラッチ機構
5、リングギヤ体4、第1出力クラッチ機構6を介して
ハブ胴3に伝達する。第1太陽クラッチ41、第3太陽
クラッチ43がロック解除状態で、第2太陽クラッチ4
2がロック状態で、第1出力クラッチ6が切りになる
と、低速第1速になり、駆動体2の回動力が一方向回転
クラッチ機構5、リングギヤ体4、第2遊星ギヤ22、
キャリヤ体21、第2出力クラッチ機構7を介してハブ
胴3に伝達する。第1太陽クラッチ41がロック状態
で、第2太陽クラッチ42、第3太陽クラッチ43がロ
ック解除状態で、第1出力クラッチ6が切りになると、
低速第2速になり、駆動体2の回動力が第1遊星ギヤ1
3、リングギヤ体4、第2遊星ギヤ22、キャリヤ体2
1、第2出力クラッチ機構7を介してハブ胴3に伝達す
る。第1太陽クラッチ41、第2太陽クラッチ42、第
3太陽クラッチ43がロック解除状態で、第1出力クラ
ッチ6が切りになると、低速第3速になり、駆動体2の
回動力が一方向回転クラッチ機構5、リングギヤ体4、
第2遊星ギヤ22、キャリヤ体21、第2出力クラッチ
機構7を介してハブ胴3に伝達する。 【0014】 【表1】【0015】尚、表1に示す「〇」は、太陽クラッチ4
1,42,43の場合にはロック状態を示し、第1出力
クラッチ機構6の場合には入りを示す。また、「×」
は、太陽クラッチ41,42,43の場合にはロック解
除状態を示し、第1出力クラッチ機構6の場合には切り
を示す。 【0016】駆動体2のチエンギヤ部2aが位置する側
とは反対側の端部とリングギヤ体4との間に、ブレーキ
用クラッチ機構50を設け、図6に示す爪ケージ61な
どでなるクラッチ制御機構60が駆動体2の正逆転回動
の検出に基いてブレーキ用クラッチ機構50の自動操作
をするように構成するとともに、コースタブレーキ装置
Bの操作部70を前記キャリヤ体21の一端側に備えさ
せることにより、駆動体2の逆転回動操作による制動操
作を可能にしてある。すなわち、ブレーキ用クラッチ機
構50は、図3および図6に示すように駆動体2に取り
付けたクラッチ爪51と、リングギヤ体4に備えてある
前記受動突起5bでなる。クラッチ爪51は、爪先側が
リングギヤ体4の方に突出して受動突起5bに係止する
入り姿勢と、爪先と受動突起5bとの係止が解除する切
り姿勢とに揺動可能に構成するとともに、爪ばね(図示
せず)によって前記入り姿勢に付勢してあり、クラッチ
爪51が前記入り姿勢になると、ブレーキ用クラッチ機
構50が駆動体2の逆転方向Rの回動力をクラッチ爪5
1によってリングギヤ体4に伝達するように入りにな
り、クラッチ爪51が前記切り姿勢になると、ブレーキ
用クラッチ機構50が駆動体2とリングギヤ体4の相対
回動を可能にするように切りになるのである。クラッチ
制御機構60は、前記爪ケージ61、図4および図6に
示す制御スプリング62でなる。そして、爪ケージ61
に、クラッチ爪51の爪先側がリングギヤ体4の方に突
出することが可能な爪出し窓61a、前記クラッチ爪5
1の基端部に対する当たり部61b,前記伝動爪5aの
基端部に対する当たり部61cを備えさせ、制御スプリ
ング62は前記ガイド部材37に所定の回動摩擦抵抗が
付与される状態で回動可能に巻き付けてあり、制御スプ
リング62の一端部62aを前記当たり部61bに係止
させてあることにより、クラッチ機構60が駆動体2の
回動が正転回動と逆転回動のいずれであるかを検出し、
正転回動の検出時には、ブレーキ用クラッチ機構50を
自動的に切りに操作して駆動体2の正転回動力がリング
ギヤ体4に伝達することを可能にし、逆転回動の検出時
には、ブレーキ用クラッチ機構50を自動的に入りに操
作して駆動体2の逆転回動力がリングギヤ体4に伝達す
ることを可能にするように構成してある。すなわち、駆
動体2が正転方向Fに回動する際、その回動初期におい
て、ガイド部材37が制御スプリング62に摩擦抵抗を
付与していることからクラッチ爪51が当たり部61b
に接当するまで駆動体2が爪ケージ61に対して正転方
向Fに相対回動する。この相対回動のために、クラッチ
爪51が爪ケージ61の爪出し窓61aの存在する箇所
から爪出し窓61aの無い箇所の内側にもぐり込み、つ
まり爪ケージ61がクラッチ爪51に対して図3の仮想
線の位置になり、この位置関係による爪ケージ61の押
圧作用のために、クラッチ爪51がそれまでの入り姿勢
から切り姿勢に切り換わる。クラッチ爪51が切り姿勢
に切り換わった後は、クラッチ爪51の当たり部61b
に対する当たりのために駆動体2の回動力が爪ケージ6
1に伝達し、この伝達による爪ケージ61の回動力が、
ガイド部材37と制御スプリング62の間の摩擦抵抗よ
り強くなって駆動体2、爪ケージ61、制御スプリング
62がともに正転方向Fに回動し、爪ケージ61がクラ
ッチ爪51を切りに維持したままになる。そして、駆動
体2が逆回転方向Rに回動する際、その回動初期におい
て、ガイド部材37が制御スプリング62に摩擦抵抗を
付与していることから伝動爪5aが当たり部61cに接
当するまで駆動体2が爪ケージ61に対して逆転方向R
に相対回動する。この相対回動のために、クラッチ爪5
1が爪出し窓61aの無い箇所の内側にもぐり込んでい
た状態から爪出し窓61aに臨む位置に切り換わり、ク
ラッチ爪51がそれまでの切り姿勢から入り姿勢に切り
換わる。クラッチ爪51が入り姿勢に切り換わった後
は、伝動爪5aの当たり部61cに対する当たりのため
に駆動体2の回動力が爪ケージ61に伝達し、この伝達
による爪ケージ61の回動力が、ガイド部材37と制御
スプリング62の間の摩擦抵抗より強くなって駆動体
2、爪ケージ61、制御スプリング62がともに回動
し、爪ケージ61がクラッチ爪51を入りに維持したま
まになる。 【0017】コースタブレーキ装置Bは、キャリヤ体2
1とハブ胴3の間に設けたブレーキシュー71、ローラ
機構72および前記操作部70でなり、そして、キャリ
ヤ体21が操作部70の逆回転操作をすると、操作部7
0による押し出し操作のためにローラ機構72がブレー
キシュー71を拡径操作し、ブレーキシュー71がハブ
胴3の内周面に圧接してハブ胴3に摩擦制動力を付与す
るように入りになり、キャリヤ体21が操作部70の正
回転操作をすると、操作部70による押し出し操作が解
除になるためにローラ機構72がブレーキシュー71の
拡径操作を解除し、ブレーキシュー71によるハブ胴3
への摩擦制動力の付与を解除するように切りになるよう
に構成してある。 【0018】そして、一方向回転クラッチ機構5は、駆
動体2の逆回転に伴い伝動爪5aが遊端側と受動突起5
bとの接当により受動突起5bを乗り越えて、駆動体2
のリングギヤ体4に対する逆転方向Rの回動を可能にす
ることにより、さらに、第1出力クラッチ機構6は、切
りにある場合には、伝動爪6aがハブ胴3に対する係合
解除姿勢にあるために、入りに在る場合には、リングギ
ヤ体4の逆回動に伴い伝動爪6aが遊端側と受動歯6b
との接当により受動歯6bを乗り越えるために、いずれ
の場合にも、リングギヤ体4のハブ胴3に対する逆転方
向Rの回動を可能にすることにより、さらに、第2出力
クラッチ機構7は、キャリヤ体21の逆転回動に伴い伝
動爪7aが遊端側と受動歯7bとの接当により受動歯7
bを乗り越えて、キャリヤ体21の逆転方向Rの回動を
可能にすることにより、駆動体2の逆転回動操作をする
と、その逆転方向Rの回動力がブレーキ用クラッチ機構
50、リングギヤ体4、第2遊星ギヤ22を介してキャ
リヤ体21に伝達し、キャリヤ体21が逆転回動して操
作部70を逆転方向に回動操作し、コースタブレーキ装
置Bを入り操作するのである。 【0019】〔別実施例〕図7は別実施例の内装変速ハ
ブを示し、リングギヤ体4に、第1遊星ギヤ11,1
2,13よりもチエンギヤ部2aの方に延出するリング
ギヤ部分4cを備えさせ、この延長リングギヤ部分4c
と、駆動体2との間に、図3および図6と同じ構成のブ
レーキ用クラッチ機構50を設けて、駆動体2の逆転回
動力を駆動体2のチエンギヤ部2aが存在する箇所と、
遊星ギヤ11,12,13が付いている箇所との間から
リングギヤ体4に伝達するように構成してある。そし
て、この場合、駆動体2をブレーキ用クラッチ機構50
と遊星ギヤ11,12,13との間で、ブレーキ用クラ
ッチ機構50が付いている方の入力側駆動体部分2A
と、遊星ギヤ11,12,13が付いている方の出力側
駆動体部分2Bとに分割するとともに、入力側駆動体部
分2Aと出力側駆動体部分2Bが設定角度内で相対回動
することを可能にする連結融通部2Cを両駆動体部分2
A,2Bの間に備えさせ、駆動体2の正転操作時や逆転
操作時、その操作初期において両駆動体部分2A,2B
の間に生じる相対回動に基いて駆動体2の正転回動や逆
転回動を検出するように、かつ、その相対回動力によ
り、図3および図4と同様の爪ケージを操作してブレー
キ用クラッチ機構50を自動的に入り切り操作するよう
にクラッチ制御機構を構成するのである。 【0020】上記実施例のように第1〜第3太陽クラッ
チ41,42,43を表1の如く制御する他、次ぎの表
2の如く制御するように構成して実施してもよい。 【0021】 【表2】 【0022】尚、表2に示す「〇」は、太陽クラッチ4
1,42,43の場合にはロック状態を示し、第1出力
クラッチ機構6の場合には入りを示す。また、「×」
は、太陽クラッチ41,42,43の場合にはロック解
除状態を示し、第1出力クラッチ機構6の場合には切り
を示す。また、「−」は、太陽クラッチ41,42の強
制制御をしない状態を示す。つまり、太陽クラッチ41
〜43は図2に示す如く一方向回転クラッチであること
から、遊星ギヤ13が変速作用する高速第3速の場合に
は、ロック爪42aが遊星ギヤ13の変速作用に起因す
る太陽ギヤ15の回動を許容し、ロック爪41aが遊星
ギヤ13の変速作用に起因する太陽ギヤ14の回動を許
容する。そして、遊星ギヤ12が変速作用する高速第2
速および低速第1速の場合、ロック爪41aが遊星ギヤ
12の変速作用に起因する太陽ギヤ14の回動を許容す
る。したがって、高速第3速の場合には太陽クラッチ4
1,42を、高速第2速および低速第1速の場合には太
陽クラッチ41をそれぞれ切りに制御しなくともよいの
である。 【0023】上記両実施例の如く、第1遊星ギヤ式変速
装置を3段変速型とし、第2遊星ギヤ式変速装置を1段
変速型として実施する他、第1遊星ギヤ式変速装置を2
段以下や4段以上に変速可能なものに構成し、第2遊星
ギヤ式変速装置を2段以上に変速可能なものに構成して
実施する場合にも本発明は適用できる。 【0024】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
体を回動可能に設け、この駆動体の回動力を変速してハ
ブ胴に伝達する第1遊星ギヤ式変速装置と第2遊星ギヤ
式変速装置とを前記ハブ軸の軸芯方向に並ぶ状態で前記
ハブ胴の内部に設けた内装変速ハブに関する。 【0002】 【従来の技術】上記内装変速ハブとして、従来、たとえ
ば特公昭55−46912号公報に示されるように、第
1遊星ギヤ式変速装置の遊星ギヤに咬合するリングギヤ
体と、第2遊星ギヤ式変速装置の遊星ギヤに咬合するリ
ングギヤ体とを別々に設け、第1遊星式変速装置の遊星
ギヤを支持するキャリヤ体と駆動体とを別々に設け、ハ
ブ胴と一方のリングギヤ体との間、一方のリングギヤ体
と他方のリングギヤ体との間、駆動体とキャリヤ体との
間 、および駆動体と一方のリングギヤ体との間などに
クラッチ機構を設け、これらクラッチ機構の入り切り制
御を行うことにより、駆動体の回動力が複数段階の一つ
の回転速度に変速してハブ胴に伝達するようになってい
た。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の変速技術の場
合、遊星ギヤに咬合するリングギヤ体や、遊星ギヤを支
持するキャリヤ体として複数の遊星ギヤに各別に作用す
るように、遊星ギヤ数に等しい数の別々のリングギヤ体
やキャリヤ体が必要になるなどから構造が比較的複雑に
なっていた。さらには、コースタブレーキ装置を、駆動
体の逆回転操作によって制動操作できるように装備しよ
うとすると、ブレーキ操作時には、駆動体の逆転回動力
がブレーキ装置に操作力として伝達するように構成する
必要があることから、構造が極めて複雑になるとか、実
際問題としては、構造の複雑化のために装備が不能にな
ることがあった。本発明の目的は、変速用構成の面で構
造簡単に得られるのみならず、コースタブレーキ装置の
装備が構造簡単にできる内装変速ハブを提供することに
ある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明による内装変速ハ
ブにあっては、目的達成のために、冒頭に記したものに
おいて、前記第1遊星ギヤ式変速装置の第1遊星ギヤを
前記駆動体に支持させるとともに、前記第1遊星ギヤ、
および、前記第2遊星ギヤ式変速装置の第2遊星ギヤを
同一のリングギヤ体に係合させ、前記駆動体の正転回動
力を前記リングギヤ体に伝達するとともに正転回動する
前記リングギヤ体が前記駆動体より先行して回動するこ
とを許容する一方向回転クラッチ機構、前記リングギヤ
体と前記ハブ胴を連動状態と非連動状態とに切り換える
とともに前記リングギヤ体と前記ハブ胴の連動状態で前
記リングギヤ体の前記ハブ胴に対する逆転回動を許容す
る第1出力クラッチ機構、前記第2遊星ギヤを支持する
キャリヤ体の正転回動力を前記ハブ胴に出力するととも
に正転回動する前記ハブ胴が前記キャリヤ体より先行し
て回動することを許容する第2出力クラッチ機構を設
け、前記第1遊星ギヤに咬合する第1太陽ギヤを回動可
能と回動不能とに切り換え操作するとともに前記第1出
力クラッチ機構を切り換え操作する変速制御機構を備
え、前記ハブ胴に作用するコースタブレーキ装置を設け
るとともに、このコースタブレーキ装置の操作部を前記
キャリヤ体に備えさせ、前記駆動体の逆転回動力を前記
リングギヤ体に伝達するブレーキ用クラッチ機構を備え
るとともに、前記駆動体の正転回動の検出によって前記
ブレーキ用クラッチ機構を自動的に切り操作し、かつ、
前記駆動体の逆転回動の検出によって前記ブレーキ用ク
ラッチ機構を自動的に入り操作するクラッチ制御機構を
備えてあることを特徴とする。 【0005】 【作用】第1太陽ギヤを回動不能に切り換えた場合、駆
動体の正転回動力が第1遊星ギヤを介してリングギヤ体
に伝達し、第1太陽ギヤを回動可能に切り換えた場合、
駆動体の正転回動力が一方向回転クラッチ機構を介して
リングギヤ体に伝達する。そして、いずれの場合におい
ても、第1出力クラッチ機構が入りになると、リングギ
ヤ体の正転回動力が第1出力クラッチ機構によってハブ
胴に出力し、第1出力クラッチ機構が切りになると、リ
ングギヤ体の正転回動力が第2遊星ギヤを介してキャリ
ヤ体に伝達し、このキャリヤ体の正転回動力が第2出力
クラッチ機構によってハブ胴に出力する。したがって、
第1および第2遊星ギヤ式変速装置における変速比の設
定と、変速制御機構による太陽ギヤの切り換え操作と第
1出力クラッチ機構の操作とを適切にすることにより、
駆動体の正転回動力が、第1遊星式変速装置による変速
段数と、第1出力クラッチ機構の切り換えとの組み合わ
せによって得られる段数に等しい変速段数に速度変化し
てハブ胴に伝達する。つまり、リングギヤ体を第1遊星
ギヤと第2遊星ギヤのいずれにも咬合する共通リングギ
ヤにしながら、駆動体を第1遊星ギヤを支持するキャリ
ヤに兼用しながらハブ胴の変速駆動ができる。駆動体が
逆転回動すると、駆動体の逆回動に伴うクラッチ制御機
構による自動操作のためにブレーキ用クラッチ機構が入
りになり、駆動体の逆転回動力がリングギヤ体に伝達す
る。すると、第1出力クラッチ機構が入りになっていて
も、このクラッチ機構はリングギヤ体のハブ胴に対する
逆転回動を可能にすることにより、かつ、第2出力クラ
ッチ機構がキャリヤ体のハブ胴に対する逆転回動を可能
にすることにより、リングギヤ体が逆転回動してキャリ
ヤ体も逆転回動し、キャリヤ体が備える操作部による操
作のためにコースタブレーキ装置が入りに切り換わる。
図8に示すように、駆動体2とリングギヤ体4の間にク
ラッチ機構5を設けるとともに、キャリヤ体21の駆動
体2近くまで延出するキャリヤ延長部分21aと駆動体
2の間にブレーキ用クラッチ機構50を設け、駆動体2
の正転回動時には、クラッチ機構5が駆動体2の正転回
動力をリングギヤ体4に伝達するとともに、ブレーキ用
クラッチ機構50が一方向回転クラッチでなることによ
り、駆動体2とキャリヤ体21との相対回動を可能にす
るように構成し、駆動体2の逆転回動時には、ブレーキ
用クラッチ機構50が駆動体2の逆転回動をキャリヤ体
21に伝達するとともに、クラッチ機構5をこれのため
の制御機構が自動的に切りに操作して駆動体2とリング
ギヤ体4との相対回動を可能にするように構成すること
によっても、駆動体2の逆転操作によるコースタブレー
キ装置Bの入り操作が可能になる。この場合、変速のた
めの第1出力クラッチ機構6の制御が必要であり、か
つ、ブレーキ操作時に駆動体2とリングギヤ体4の連動
が切れるようにクラッチ機構5を切り制御する必要があ
る。ところが、キャリヤ延長部分21aがクラッチ制御
機構のうちの第1出力クラッチ機構6に作用する制御機
構部分とハブ軸1との間に入り込むとともに、キャリヤ
延長部分21aは回動物であることから、キャリヤ延長
部分21aの回動にかかわらず前記制御機構部分とキャ
リヤ延長部分21aとが干渉しないように構成する必要
が生じ、第1出力クラッチ機構6およびクラッチ機構5
のためのクラッチ制御機構の構造が極めて複雑になると
か、実際問題としては製作不能になることがある。これ
に対し、本発明の場合、クラッチ制御機構とハブ軸との
間に入り込む前記キャリヤ延長部分21aの如き回動物
が不要になって、クラッチ制御機構の作成や配設が可能
になるとか比較的容易になり、コースタブレーキの付設
が可能になるとか比較的容易になる。 【0006】 【発明の効果】変速機構を構成する部材としてのリング
ギヤ体や駆動体を共用したり兼用することにより、か
つ、ブレーキ操作のための機構が比較的構造簡単に構成
できることにより、コースタブレーキ装置が付いて変速
機能のみならずブレーキ機能も備えるとともに、その割
りには比較的構造簡単で、機能面からも構造面からも優
れたものになった。 【0007】 【実施例】図1に示すように、ハブ軸1の一端側に駆動
体2を回動可能に設けるとともに、この駆動体2にハブ
胴3を回動可能に外嵌し、このハブ胴3の内部に、ハブ
軸1の軸芯方向に並ぶ第1遊星ギヤ式変速装置10と第
2遊星ギヤ式変速装置20とを備える変速装置を設ける
とともに、ハブ軸1に所定角度範囲で回動可能に外嵌し
た操作筒31を備える変速制御機構30によって、前記
変速装置の切り換え操作をするように構成し、さらに、
ハブ軸1の前記駆動体2が位置する側とは反対の端部側
でハブ胴3の内部に位置する箇所にコースタブレーキ装
置Bを設けて、ブレーキ付き内装変速ハブを構成してあ
る。この内装変速ハブは、ハブ軸1を自転車の車体フレ
ーム(図示せず)に回動しないように締付固定すること
によって使用する自転車用ハブであり、駆動体2が備え
るチエンギヤ部2aにチエン(図示せず)を装着し、こ
のチエンによって駆動体2を正転方向Fに回動駆動する
ことにより、駆動体2の回動力が前記変速装置の作用に
より7段階の回転速度に変化してハブ胴3に伝達して車
輪駆動ができ、駆動体2を逆転方向Rに回動駆動するこ
とにより、コースタブレーキ装置Bがハブ胴3に制動作
用して車輪制動ができるようにしてある。さらには、操
作筒31が一端側に備えるワイヤ連結部31aに変速ワ
イヤ(図示せず)を連結し、この変速ワイヤによって操
作筒31を回動操作することにより、変速できるように
してあり、詳しくはつぎの如く構成してある。 【0008】前記変速装置は、前記第1遊星ギヤ式変速
装置10、前記第2遊星ギヤ式変速装置20、前記駆動
体2の前記チエンギヤ部2aが位置する側とは反対側の
端部とリングギヤ体4の中間部との間に設けた一方向回
転クラッチ機構5、前記リングギヤ体4とハブ胴3との
間に設けた第1出力クラッチ機構6、ハブ胴3とキャリ
ヤ体21との間に設けた第2出力クラッチ機構7でな
り、駆動体2の正転方向Fの回動力を第1遊星ギヤ式変
速装置10に導入し、導入回動力を第1遊星ギヤ式変速
装置10と第2遊星ギヤ式変速装置20とにより低速3
段階、中速1段階、高速3段階の計7段階に変速して第
1出力クラッチ機構6または第2出力クラッチ機構7か
らハブ胴3に出力するように構成してある。すなわち、
第1遊星ギヤ式変速装置10は、外径が異なる3つの第
1遊星ギヤ11,12,13、この3つの第1遊星ギヤ
11,12,13に各別に咬合する3つの第1太陽ギヤ
14,15,16、前記リングギヤ体4、前記駆動体2
でなる。3つの第1遊星ギヤ11,12,13は、駆動
体2がキャリヤになるように駆動体2の一端側に自転回
動可能に支持させてある。3つの第1遊星ギヤ11,1
2,13は一体に回動するように連結してあるととも
に、小径第1遊星ギヤ13に咬合する第1リングギヤ部
4aをリングギヤ体4に備えてあることにより、リング
ギヤ体4が全ての第1遊星ギヤ11,12,13に係合
するリングギヤになる。3つの第1太陽ギヤ14,1
5,16のうちの小径第1太陽ギヤ14の内周側に取り
付けた図2の如きロック爪41aと、このロック爪41
aが係脱するように配置してハブ軸1に備えさせた図2
の如き突起41bとでなる第1太陽クラッチ41、中径
第1太陽ギヤ15の内周側に取り付けた図2の如きロッ
ク爪42aと、このロック爪42aが係脱するように配
置してハブ軸1に備えさせた図2の如き突起42bとで
なる第2太陽クラッチ42、大径第1太陽ギヤ16の内
周側に取り付けた図2の如きロック爪43aと、このロ
ック爪43aが係脱するように配置してハブ軸1に備え
させた図2の如き突起43bとでなる第3太陽クラッチ
43によって切り換え機構40を構成し、この切り換え
機構40により、3つの第1太陽ギヤ14,15,16
を各別に、ハブ軸1の軸芯まわりで自由に回動する状態
と、この回動が不能になる状態とに切り換えられるよう
にしてある。すなわち、ロック爪41a,42a,43
aのいずれもは、遊端側がハブ軸1側に突出する状態
と、第1太陽ギヤ14または15または16の側に引退
する状態とに切り換わるように揺動爪に構成するととも
に、爪ばね(図示せず)によって突出側に付勢してあ
る。図2(イ)に示すように、前記操作筒31に前記突
起41b,42b,43bに各別に対応するように配置
して備えてある制御突起32,33,34が突起41b
または42bまたは43bに対して離れて位置すると、
太陽クラッチ41または42または43が第1太陽ギヤ
14または15または16を回動不能状態にするように
ロック状態になる。つまり、ロック爪41a,42a,
43aが突起41b,42b,43bと制御突起32,
33,34の間で突出状態になって爪先が突起41bま
たは42bまたは43bに係合し、ハブ軸1がロック爪
41aを介して小径第1太陽ギヤ14を、ロック爪42
aを介して中径第1太陽ギヤ15を、ロック爪43aを
介して大径第1太陽ギヤ16をそれぞれ回動不能に係止
支持するのであり、この時には、第1遊星ギヤ11,1
2,13による増速伝動作用が可能になる。図2(ロ)
に示すように、前記制御突起32,33,34が突起4
1bまたは42bまたは43bに対して接近して位置す
ると、太陽クラッチ41または42または43が第1太
陽ギヤ14または15または16を回動可能状態にする
ようにロック解除状態になる。すなわち、ロック爪41
a,42a,43aの爪先が制御突起32または33ま
たは34のガイド作用のために突起41bまたは42b
または43bを乗り越え移動して、ハブ軸1によるロッ
ク爪41a,42a,43aを介しての第1太陽ギヤ1
4,15,16の係止が不能になり、第1太陽ギヤ1
4,15,16が駆動体2の回動に伴って自由に回動す
る状態になるのであり、この時には、第1遊星ギヤ1
1,12,13による増速伝動作用が不能になる。 【0009】一方向回転クラッチ機構5は、図3に示す
ように駆動体2に取り付けた伝動爪5aと、リングギヤ
体4の内周側に形成した受動突起5bとでなり、伝動爪
5aは、爪先側がリングギヤ体4の方に突出して受動突
起5bに係止する取り付け姿勢に爪ばね(図示せず)に
よって揺動付勢したラチェット爪に構成してあることに
より、駆動体2とリングギヤ体4との回転速度差によっ
ては、駆動体2の正転方向Fの回動力が伝動爪5aによ
りリングギヤ体4に伝達してリングギヤ体4が駆動体2
の回動方向と同一の正転方向Fに回動することを可能に
したり、正転方向Fに回動するリングギヤ体4が駆動体
2に対して先行回動することを許容するように構成して
ある。第1出力クラッチ機構6は、図5および図6に示
すようにリングギヤ体4に取り付けピン8を介して取り
付けた伝動爪6aと、ハブ胴1に形成した受動歯6bと
でなる。伝動爪6aは、取り付けピン8による枢支によ
り、爪先が受動歯6bに係止することによってハブ胴3
に回動力伝達するように係合する姿勢と、爪先が受動歯
6bから外れてハブ胴3に対して伝動不能に係合解除す
る姿勢とに揺動変化することにより、伝動爪6aが爪ば
ね9による付勢作用で前記係合姿勢になると、第1出力
クラッチ機構6が入りになり、リングギヤ体4の正転回
動力がハブ胴3に出力するようにリングギヤ体4とハブ
胴3とを連動状態に切り換え、伝動爪6aが図6の如き
操作具35による押圧操作によって前記係合解除姿勢に
なると、第1出力クラッチ機構6が切りになり、リング
ギヤ体4の正転回動力がハブ胴3に伝達しないようにリ
ングギヤ体4とハブ胴3とを非連動状態に切り換えるよ
うに構成してある。 【0010】第2遊星ギヤ式変速装置20は、第2遊星
ギヤ22、前記キャリヤ体21、ハブ軸1によって回動
不能に支持させてある第2太陽ギヤ23、前記リングギ
ヤ体4でなり、そして、第2遊星ギヤ22はリングギヤ
体4が備える第2リングギヤ部4bに係合しており、リ
ングギヤ体4を前記第1遊星ギヤ式変速装置10と共通
のリングギヤとして変速作動するように構成してある。
第2出力クラッチ機構7は、キャリヤ体21に取り付け
た伝動爪7aと、ハブ胴3に形成した受動歯7bとでな
り、伝動爪7aは、爪先側がハブ胴3の方に突出して受
動歯7bに係止する取り付け姿勢に爪ばね(図示せず)
のによって揺動付勢してあることにより、キャリヤ体2
1とハブ胴3との回転速度差によっては、キャリヤ体2
1の正転方向Fの回動力を伝動爪7aによりハブ胴3に
出力してハブ胴3が駆動体2の回動方向と同一の正転方
向Fに回動することを可能にしたり、正転方向Fに回動
するハブ胴3がキャリヤ体21に対して先行回動するこ
とを許容するように構成してある。また、伝動爪7aの
取り付け姿勢と、受動歯7bのラチェト歯形状とのため
に、第2出力クラッチ機構7はキャリヤ体21がハブ胴
3に対して逆転回動することを可能にするように構成し
てある。 【0011】つまり、3つの第1太陽ギヤ14,15,
16のいずれもが回動可能な状態になると、第1遊星ギ
ヤ式変速装置10は非変速状態になり、駆動体2の正転
回動力を変速しないで一方向回転クラッチ機構5を介し
てリングギヤ体4に伝達し、3つの第1太陽ギヤ14,
15,16のいずか一つが回動不能な状態になると、第
1遊星ギヤ式変速装置10は変速状態になり、駆動体2
の正転回動力を第1遊星ギヤ11または12または13
により増速してリングギヤ体4に伝達する。そして第2
遊星ギヤ式変速装置20が第1遊星ギヤ変速装置10の
出力としてのリングギヤ体4の回動力を導入して第2遊
星ギヤ22により減速し、キャリヤ体21の回動力を出
力として第2出力クラッチ機構7を介してハブ胴3に出
力するが、第1出力クラッチ機構6が入りになっている
と、第1出力クラッチ機構6による回転出力の方が第2
出力クラッチ機構7による回転出力より高速であること
により、第1出力クラッチ機構6が第2出力クラッチ機
構7に優先してハブ胴3に出力することになる。 【0012】変速制御機構30は、前記操作筒31、こ
の操作筒31の前記ワイヤ連結部31aが位置する側と
は反対側の端部に一体に回動するように取り付けた図6
の如き伝動体36、ハブ軸1に回動不能に支持されるよ
うに取り付けた図6の如きカム部材37、このカム部材
37を反力部材として伝動体36および操作筒31を回
動付勢するリンターンばね38、前記操作具35、およ
び、操作具35を摺動付勢するリターンばね39などで
なる。操作筒31が回動して操作筒31のハブ軸1に対
する回転位相が所定位相になるに伴い、前記制御突起3
2,33,34が前記突起41bまたは42bまたは4
3bに対して図2(イ)に示す如く離間したり、図2
(ロ)に示す如く接近し、切り換え機構40が太陽クラ
ッチ41〜43をロック状態またはロック解除状態に切
り換えることによって第1太陽ギヤ14〜16のうちの
所定のものを回動可能状態に、あるいは回動不能状態に
切り換え操作するように構成してある。さらに、操作筒
31が回動するに伴い、伝動体36が操作筒31ととも
に回動して操作具35のアーム部35aに操作力を付与
し、伝動体36からの操作力が前記カム部材37のカム
作用で操作具35を摺動させる操作力になって操作具3
5がカム部材37のカム面に沿って移動して前記伝動爪
6aを前記係合解除姿勢に押圧操作したり、操作具35
がリターンばね39のために復帰移動して伝動爪6aを
前記係合姿勢に切り換え操作するように構成してある。
つまり、変速制御機構30は、操作筒31の回動操作に
より作動し、その操作力やリターンばね38,39の付
勢力によって切り換え機構50および第1出力クラッチ
機構6の切り換え操作をするのである。そして、変速制
御機構30は、前記制御突起32〜34の配置およびカ
ム部材37のカム形状などの設定により、太陽クラッチ
41〜43と、第1出力クラッチ機構6が次の表1に示
す組み合わせ状態になるよう切り換え機構40および第
1出力クラッチ機構6を切り換え操作するように構成し
てあることと、第1遊星ギヤ式変速機構10および第2
遊星ギヤ式変速機構20に備えてある変速比とのため
に、太陽クラッチ41〜43と第1出力クラッチ機構6
の切り換え操作によって所定の速度段階が得られるよう
に構成してある。 【0013】つまり、第1太陽クラッチ41、第2太陽
クラッチ42がロック解除状態で、第3太陽クラッチ4
3がロック状態で、第1出力クラッチ6が入りになる
と、高速第3速になり、駆動体2の回動力が第1遊星ギ
ヤ13、リングギヤ体4、第1出力クラッチ機構6を介
してハブ胴3に伝達する。第1太陽クラッチ41、第3
太陽クラッチ43がロック解除状態で、第2太陽クラッ
チ42がロック状態で、第1出力クラッチ6が入りにな
ると、高速第2速になり、駆動体2の回動力が第1遊星
ギヤ13、リングギヤ体4、第1出力クラッチ機構6を
介してハブ胴3に伝達する。第1太陽クラッチ41がロ
ック状態で、第2太陽クラッチ42、第3太陽クラッチ
43がロック解除状態で、第1出力クラッチ6が入りに
なると、高速第1速になり、駆動体2の回動力が第1遊
星ギヤ13、リングギヤ体4、第1出力クラッチ機構6
を介してハブ胴3に伝達する。第1太陽クラッチ41、
第2太陽クラッチ42、第3太陽クラッチ43がロック
解除状態で、第1出力クラッチ6が入りになると、中速
になり、駆動体2の回動力が一方向回転クラッチ機構
5、リングギヤ体4、第1出力クラッチ機構6を介して
ハブ胴3に伝達する。第1太陽クラッチ41、第3太陽
クラッチ43がロック解除状態で、第2太陽クラッチ4
2がロック状態で、第1出力クラッチ6が切りになる
と、低速第1速になり、駆動体2の回動力が一方向回転
クラッチ機構5、リングギヤ体4、第2遊星ギヤ22、
キャリヤ体21、第2出力クラッチ機構7を介してハブ
胴3に伝達する。第1太陽クラッチ41がロック状態
で、第2太陽クラッチ42、第3太陽クラッチ43がロ
ック解除状態で、第1出力クラッチ6が切りになると、
低速第2速になり、駆動体2の回動力が第1遊星ギヤ1
3、リングギヤ体4、第2遊星ギヤ22、キャリヤ体2
1、第2出力クラッチ機構7を介してハブ胴3に伝達す
る。第1太陽クラッチ41、第2太陽クラッチ42、第
3太陽クラッチ43がロック解除状態で、第1出力クラ
ッチ6が切りになると、低速第3速になり、駆動体2の
回動力が一方向回転クラッチ機構5、リングギヤ体4、
第2遊星ギヤ22、キャリヤ体21、第2出力クラッチ
機構7を介してハブ胴3に伝達する。 【0014】 【表1】【0015】尚、表1に示す「〇」は、太陽クラッチ4
1,42,43の場合にはロック状態を示し、第1出力
クラッチ機構6の場合には入りを示す。また、「×」
は、太陽クラッチ41,42,43の場合にはロック解
除状態を示し、第1出力クラッチ機構6の場合には切り
を示す。 【0016】駆動体2のチエンギヤ部2aが位置する側
とは反対側の端部とリングギヤ体4との間に、ブレーキ
用クラッチ機構50を設け、図6に示す爪ケージ61な
どでなるクラッチ制御機構60が駆動体2の正逆転回動
の検出に基いてブレーキ用クラッチ機構50の自動操作
をするように構成するとともに、コースタブレーキ装置
Bの操作部70を前記キャリヤ体21の一端側に備えさ
せることにより、駆動体2の逆転回動操作による制動操
作を可能にしてある。すなわち、ブレーキ用クラッチ機
構50は、図3および図6に示すように駆動体2に取り
付けたクラッチ爪51と、リングギヤ体4に備えてある
前記受動突起5bでなる。クラッチ爪51は、爪先側が
リングギヤ体4の方に突出して受動突起5bに係止する
入り姿勢と、爪先と受動突起5bとの係止が解除する切
り姿勢とに揺動可能に構成するとともに、爪ばね(図示
せず)によって前記入り姿勢に付勢してあり、クラッチ
爪51が前記入り姿勢になると、ブレーキ用クラッチ機
構50が駆動体2の逆転方向Rの回動力をクラッチ爪5
1によってリングギヤ体4に伝達するように入りにな
り、クラッチ爪51が前記切り姿勢になると、ブレーキ
用クラッチ機構50が駆動体2とリングギヤ体4の相対
回動を可能にするように切りになるのである。クラッチ
制御機構60は、前記爪ケージ61、図4および図6に
示す制御スプリング62でなる。そして、爪ケージ61
に、クラッチ爪51の爪先側がリングギヤ体4の方に突
出することが可能な爪出し窓61a、前記クラッチ爪5
1の基端部に対する当たり部61b,前記伝動爪5aの
基端部に対する当たり部61cを備えさせ、制御スプリ
ング62は前記ガイド部材37に所定の回動摩擦抵抗が
付与される状態で回動可能に巻き付けてあり、制御スプ
リング62の一端部62aを前記当たり部61bに係止
させてあることにより、クラッチ機構60が駆動体2の
回動が正転回動と逆転回動のいずれであるかを検出し、
正転回動の検出時には、ブレーキ用クラッチ機構50を
自動的に切りに操作して駆動体2の正転回動力がリング
ギヤ体4に伝達することを可能にし、逆転回動の検出時
には、ブレーキ用クラッチ機構50を自動的に入りに操
作して駆動体2の逆転回動力がリングギヤ体4に伝達す
ることを可能にするように構成してある。すなわち、駆
動体2が正転方向Fに回動する際、その回動初期におい
て、ガイド部材37が制御スプリング62に摩擦抵抗を
付与していることからクラッチ爪51が当たり部61b
に接当するまで駆動体2が爪ケージ61に対して正転方
向Fに相対回動する。この相対回動のために、クラッチ
爪51が爪ケージ61の爪出し窓61aの存在する箇所
から爪出し窓61aの無い箇所の内側にもぐり込み、つ
まり爪ケージ61がクラッチ爪51に対して図3の仮想
線の位置になり、この位置関係による爪ケージ61の押
圧作用のために、クラッチ爪51がそれまでの入り姿勢
から切り姿勢に切り換わる。クラッチ爪51が切り姿勢
に切り換わった後は、クラッチ爪51の当たり部61b
に対する当たりのために駆動体2の回動力が爪ケージ6
1に伝達し、この伝達による爪ケージ61の回動力が、
ガイド部材37と制御スプリング62の間の摩擦抵抗よ
り強くなって駆動体2、爪ケージ61、制御スプリング
62がともに正転方向Fに回動し、爪ケージ61がクラ
ッチ爪51を切りに維持したままになる。そして、駆動
体2が逆回転方向Rに回動する際、その回動初期におい
て、ガイド部材37が制御スプリング62に摩擦抵抗を
付与していることから伝動爪5aが当たり部61cに接
当するまで駆動体2が爪ケージ61に対して逆転方向R
に相対回動する。この相対回動のために、クラッチ爪5
1が爪出し窓61aの無い箇所の内側にもぐり込んでい
た状態から爪出し窓61aに臨む位置に切り換わり、ク
ラッチ爪51がそれまでの切り姿勢から入り姿勢に切り
換わる。クラッチ爪51が入り姿勢に切り換わった後
は、伝動爪5aの当たり部61cに対する当たりのため
に駆動体2の回動力が爪ケージ61に伝達し、この伝達
による爪ケージ61の回動力が、ガイド部材37と制御
スプリング62の間の摩擦抵抗より強くなって駆動体
2、爪ケージ61、制御スプリング62がともに回動
し、爪ケージ61がクラッチ爪51を入りに維持したま
まになる。 【0017】コースタブレーキ装置Bは、キャリヤ体2
1とハブ胴3の間に設けたブレーキシュー71、ローラ
機構72および前記操作部70でなり、そして、キャリ
ヤ体21が操作部70の逆回転操作をすると、操作部7
0による押し出し操作のためにローラ機構72がブレー
キシュー71を拡径操作し、ブレーキシュー71がハブ
胴3の内周面に圧接してハブ胴3に摩擦制動力を付与す
るように入りになり、キャリヤ体21が操作部70の正
回転操作をすると、操作部70による押し出し操作が解
除になるためにローラ機構72がブレーキシュー71の
拡径操作を解除し、ブレーキシュー71によるハブ胴3
への摩擦制動力の付与を解除するように切りになるよう
に構成してある。 【0018】そして、一方向回転クラッチ機構5は、駆
動体2の逆回転に伴い伝動爪5aが遊端側と受動突起5
bとの接当により受動突起5bを乗り越えて、駆動体2
のリングギヤ体4に対する逆転方向Rの回動を可能にす
ることにより、さらに、第1出力クラッチ機構6は、切
りにある場合には、伝動爪6aがハブ胴3に対する係合
解除姿勢にあるために、入りに在る場合には、リングギ
ヤ体4の逆回動に伴い伝動爪6aが遊端側と受動歯6b
との接当により受動歯6bを乗り越えるために、いずれ
の場合にも、リングギヤ体4のハブ胴3に対する逆転方
向Rの回動を可能にすることにより、さらに、第2出力
クラッチ機構7は、キャリヤ体21の逆転回動に伴い伝
動爪7aが遊端側と受動歯7bとの接当により受動歯7
bを乗り越えて、キャリヤ体21の逆転方向Rの回動を
可能にすることにより、駆動体2の逆転回動操作をする
と、その逆転方向Rの回動力がブレーキ用クラッチ機構
50、リングギヤ体4、第2遊星ギヤ22を介してキャ
リヤ体21に伝達し、キャリヤ体21が逆転回動して操
作部70を逆転方向に回動操作し、コースタブレーキ装
置Bを入り操作するのである。 【0019】〔別実施例〕図7は別実施例の内装変速ハ
ブを示し、リングギヤ体4に、第1遊星ギヤ11,1
2,13よりもチエンギヤ部2aの方に延出するリング
ギヤ部分4cを備えさせ、この延長リングギヤ部分4c
と、駆動体2との間に、図3および図6と同じ構成のブ
レーキ用クラッチ機構50を設けて、駆動体2の逆転回
動力を駆動体2のチエンギヤ部2aが存在する箇所と、
遊星ギヤ11,12,13が付いている箇所との間から
リングギヤ体4に伝達するように構成してある。そし
て、この場合、駆動体2をブレーキ用クラッチ機構50
と遊星ギヤ11,12,13との間で、ブレーキ用クラ
ッチ機構50が付いている方の入力側駆動体部分2A
と、遊星ギヤ11,12,13が付いている方の出力側
駆動体部分2Bとに分割するとともに、入力側駆動体部
分2Aと出力側駆動体部分2Bが設定角度内で相対回動
することを可能にする連結融通部2Cを両駆動体部分2
A,2Bの間に備えさせ、駆動体2の正転操作時や逆転
操作時、その操作初期において両駆動体部分2A,2B
の間に生じる相対回動に基いて駆動体2の正転回動や逆
転回動を検出するように、かつ、その相対回動力によ
り、図3および図4と同様の爪ケージを操作してブレー
キ用クラッチ機構50を自動的に入り切り操作するよう
にクラッチ制御機構を構成するのである。 【0020】上記実施例のように第1〜第3太陽クラッ
チ41,42,43を表1の如く制御する他、次ぎの表
2の如く制御するように構成して実施してもよい。 【0021】 【表2】 【0022】尚、表2に示す「〇」は、太陽クラッチ4
1,42,43の場合にはロック状態を示し、第1出力
クラッチ機構6の場合には入りを示す。また、「×」
は、太陽クラッチ41,42,43の場合にはロック解
除状態を示し、第1出力クラッチ機構6の場合には切り
を示す。また、「−」は、太陽クラッチ41,42の強
制制御をしない状態を示す。つまり、太陽クラッチ41
〜43は図2に示す如く一方向回転クラッチであること
から、遊星ギヤ13が変速作用する高速第3速の場合に
は、ロック爪42aが遊星ギヤ13の変速作用に起因す
る太陽ギヤ15の回動を許容し、ロック爪41aが遊星
ギヤ13の変速作用に起因する太陽ギヤ14の回動を許
容する。そして、遊星ギヤ12が変速作用する高速第2
速および低速第1速の場合、ロック爪41aが遊星ギヤ
12の変速作用に起因する太陽ギヤ14の回動を許容す
る。したがって、高速第3速の場合には太陽クラッチ4
1,42を、高速第2速および低速第1速の場合には太
陽クラッチ41をそれぞれ切りに制御しなくともよいの
である。 【0023】上記両実施例の如く、第1遊星ギヤ式変速
装置を3段変速型とし、第2遊星ギヤ式変速装置を1段
変速型として実施する他、第1遊星ギヤ式変速装置を2
段以下や4段以上に変速可能なものに構成し、第2遊星
ギヤ式変速装置を2段以上に変速可能なものに構成して
実施する場合にも本発明は適用できる。 【0024】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】自転車用内装変速ハブの概略図
【図2】太陽クラッチの断面図
【図3】一方向回転クラッチ機構およびブレーキ用クラ
ッチ機構の断面図 【図4】クラッチ制御機構の断面図 【図5】第1出力クラッチ機構の断面図 【図6】第1出力クラッチ機構およびクラッチ制御機構
の一部の断面図 【図7】別実施内装ハブの概略図 【図8】内装ハブの比較例を示す概略図 【符号の説明】 1 ハブ軸 2 駆動体 3 ハブ胴 4 リングギヤ体 5 一方向回転クラッチ機構 6 第1出力クラッチ機構 7 第2出力クラッチ機構 10 第1遊星ギヤ式変速装置 11,12,13 第1遊星ギヤ 14,15,16 第1太陽ギヤ 20 第2遊星ギヤ式変速装置 21 キャリヤ体 22 第2遊星ギヤ 30 変速制御機構 50 ブレーキ用クラッチ機構 60 クラッチ制御機構 70 操作部 B コースタブレーキ装置
ッチ機構の断面図 【図4】クラッチ制御機構の断面図 【図5】第1出力クラッチ機構の断面図 【図6】第1出力クラッチ機構およびクラッチ制御機構
の一部の断面図 【図7】別実施内装ハブの概略図 【図8】内装ハブの比較例を示す概略図 【符号の説明】 1 ハブ軸 2 駆動体 3 ハブ胴 4 リングギヤ体 5 一方向回転クラッチ機構 6 第1出力クラッチ機構 7 第2出力クラッチ機構 10 第1遊星ギヤ式変速装置 11,12,13 第1遊星ギヤ 14,15,16 第1太陽ギヤ 20 第2遊星ギヤ式変速装置 21 キャリヤ体 22 第2遊星ギヤ 30 変速制御機構 50 ブレーキ用クラッチ機構 60 クラッチ制御機構 70 操作部 B コースタブレーキ装置
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フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F16H 3/62
F16H 61/36
F16H 63/04
B62M 11/16 - 11/18
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ハブ軸(1)の一端側に駆動体(2)を
回動可能に設け、この駆動体(2)の回動力を変速して
ハブ胴(3)に伝達する第1遊星ギヤ式変速装置(1
0)と第2遊星ギヤ式変速装置(20)とを前記ハブ軸
(1)の軸芯方向に並ぶ状態で前記ハブ胴(3)の内部
に設けた内装変速ハブであって、 前記第1遊星ギヤ式変速装置(10)の第1遊星ギヤ
(11),(12),(13)を前記駆動体(2)に支持さ
せるとともに、前記第1遊星ギヤ(11),(12),(1
3)、および、前記第2遊星ギヤ式変速装置(20)の
第2遊星ギヤ(22)を同一のリングギヤ体(4)に係
合させ、 前記駆動体(2)の正転回動力を前記リングギヤ体
(4)に伝達するとともに正転回動する前記リングギヤ
体(4)が前記駆動体(2)より先行して回動すること
を許容する一方向回転クラッチ機構(5)、前記リング
ギヤ体(4)と前記ハブ胴(3)を連動状態と非連動状
態とに切り換えるとともに前記リングギヤ体(4)と前
記ハブ胴(3)の連動状態で前記リングギヤ体(4)の
前記ハブ胴(3)に対する逆転回動を許容する第1出力
クラッチ機構(6)、前記第2遊星ギヤ(22)を支持
するキャリヤ体(21)の正転回動力を前記ハブ胴
(3)に出力するとともに正転回動する前記ハブ胴
(3)が前記キャリヤ体(21)より先行して回動する
ことを許容する第2出力クラッチ機構(7)を設け、 前記第1遊星ギヤ(11),(12),(13)に咬合する
第1太陽ギヤ(14),(15),(16)を回動可能と回
動不能とに切り換え操作するとともに前記第1出力クラ
ッチ機構(6)を切り換え操作する変速制御機構(3
0)を備え、前記ハブ胴(3)に作用するコースタブレ
ーキ装置(B)を設けるとともに、このコースタブレー
キ装置(B)の操作部(70)を前記キャリヤ体(2
1)に備えさせ、 前記駆動体(2)の逆転回動力を前記リングギヤ体
(4)に伝達するブレーキ用クラッチ機構(50)を備
えるとともに、前記駆動体(2)の正転回動の検出によ
って前記ブレーキ用クラッチ機構(50)を自動的に切
り操作し、かつ、前記駆動体(2)の逆転回動の検出に
よって前記ブレーキ用クラッチ機構(50)を自動的に
入り操作するクラッチ制御機構(60)を備えてある内
装変速ハブ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08584992A JP3457688B2 (ja) | 1992-04-08 | 1992-04-08 | 内装変速ハブ |
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