JPH0532184A - ゴムクロ−ラ用芯金 - Google Patents
ゴムクロ−ラ用芯金Info
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- JPH0532184A JPH0532184A JP20992391A JP20992391A JPH0532184A JP H0532184 A JPH0532184 A JP H0532184A JP 20992391 A JP20992391 A JP 20992391A JP 20992391 A JP20992391 A JP 20992391A JP H0532184 A JPH0532184 A JP H0532184A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】ゴムクロ−ラの芯金の構造にかかり、ゴム弾性
体内の芯金の左右への傾きに対し転輪の上下動を低減
し、更に脱輪のないゴムクロ−ラをうる。 【構成】ゴムクロ−ラの幅方向に埋入される左右の翼部
A、Bと、この翼部間を連結する中央部Cと、この中央
部を挟み一対の角部D、Eとからなり、角部が翼部幅方
向の前後に膨出したゴムクロ−ラの芯金において、角部
の前側膨出部Fにあって、翼部側に対称的に一対の切り
欠き状段部Gを形成し内側膨出部F1となし、角部の後
側膨出部Hにあって、中央部側に対称的に一対の切り欠
き状段部Iを形成し外側膨出部H1となし、この外側膨
出部間の段部内に、内側膨出部が嵌り合う形状とし、且
角部の中央頂面を平坦面Jとすると共に、膨出部F1、
H1は先端部になるにつれ背丈の高くなる傾斜面K、L
とし、芯金の形状変更により転輪転動時の振動発生を防
止する。
体内の芯金の左右への傾きに対し転輪の上下動を低減
し、更に脱輪のないゴムクロ−ラをうる。 【構成】ゴムクロ−ラの幅方向に埋入される左右の翼部
A、Bと、この翼部間を連結する中央部Cと、この中央
部を挟み一対の角部D、Eとからなり、角部が翼部幅方
向の前後に膨出したゴムクロ−ラの芯金において、角部
の前側膨出部Fにあって、翼部側に対称的に一対の切り
欠き状段部Gを形成し内側膨出部F1となし、角部の後
側膨出部Hにあって、中央部側に対称的に一対の切り欠
き状段部Iを形成し外側膨出部H1となし、この外側膨
出部間の段部内に、内側膨出部が嵌り合う形状とし、且
角部の中央頂面を平坦面Jとすると共に、膨出部F1、
H1は先端部になるにつれ背丈の高くなる傾斜面K、L
とし、芯金の形状変更により転輪転動時の振動発生を防
止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴムクロ−ラに関し、主
として建設機械や土木作業機械の走行に利用されるゴム
クロ−ラの芯金の構造にかかるものである。
として建設機械や土木作業機械の走行に利用されるゴム
クロ−ラの芯金の構造にかかるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建設機械や土木作業機械において
鉄シュ−クロ−ラが走行部として用いられていたが、近
年になりゴムクロ−ラがその走行部として採用されるよ
うになってきた。このゴムクロ−ラはゴム弾性体を無端
の帯状としたもので、その幅方向に横並べされた多数の
芯金をゴム中に埋設し、これをスチ−ルコ−ド(抗張
体)にて外囲いした構造であって、ゴム製であるが故に
乗員に対して伝わる振動を低減することとなり、更には
舗装路面を走行しても路面を傷付けることがないため、
好んで使用されることとなったのである。
鉄シュ−クロ−ラが走行部として用いられていたが、近
年になりゴムクロ−ラがその走行部として採用されるよ
うになってきた。このゴムクロ−ラはゴム弾性体を無端
の帯状としたもので、その幅方向に横並べされた多数の
芯金をゴム中に埋設し、これをスチ−ルコ−ド(抗張
体)にて外囲いした構造であって、ゴム製であるが故に
乗員に対して伝わる振動を低減することとなり、更には
舗装路面を走行しても路面を傷付けることがないため、
好んで使用されることとなったのである。
【0003】これら建設機械や土木作業機械において、
一般には鉄シュ−クロ−ラとゴムクロ−ラがいずれも装
着可能となっており、機体に備え付けられた転輪がゴム
クロ−ラの内周面側に突出する芯金の角部の頂面上を転
動するものである。図1は建設機械等に用いられている
ゴムクロ−ラにおける芯金の代表的な例の平面図を示し
たもので、図2は図1のA−A線での断面図を示すもの
である。即ち、図において、1はゴムクロ−ラを構成す
るゴム弾性体中に埋設される翼部であり、2はスプロケ
ット歯との係合部である。この係合部2は一般的にはス
プロケット歯に合せて表面を円形となし、翼部1よりも
幅のせまい断面カマボコ型をしている。そしてこの係合
部2をはさんでゴムクロ−ラの内面より突出する角部3
が一対形成されている。この角部3は機械に備えられた
転輪4との外れを防止する機能と共に、角部3の頂面5
は転輪4が通過転動する転動面となっている。そして一
般にはこの角部3は翼部1よりも更に左右に膨出部6を
設けてある。
一般には鉄シュ−クロ−ラとゴムクロ−ラがいずれも装
着可能となっており、機体に備え付けられた転輪がゴム
クロ−ラの内周面側に突出する芯金の角部の頂面上を転
動するものである。図1は建設機械等に用いられている
ゴムクロ−ラにおける芯金の代表的な例の平面図を示し
たもので、図2は図1のA−A線での断面図を示すもの
である。即ち、図において、1はゴムクロ−ラを構成す
るゴム弾性体中に埋設される翼部であり、2はスプロケ
ット歯との係合部である。この係合部2は一般的にはス
プロケット歯に合せて表面を円形となし、翼部1よりも
幅のせまい断面カマボコ型をしている。そしてこの係合
部2をはさんでゴムクロ−ラの内面より突出する角部3
が一対形成されている。この角部3は機械に備えられた
転輪4との外れを防止する機能と共に、角部3の頂面5
は転輪4が通過転動する転動面となっている。そして一
般にはこの角部3は翼部1よりも更に左右に膨出部6を
設けてある。
【0004】さて、図1及び図2にて示す芯金の角部3
の頂面5上を転輪4が転動する際、転輪4がAの位置、
即ち角部3の頂面7に乗り上げる際にあっては、機体重
量を角部の頂面5の特に膨出部61 が受けるために芯金
は片持ち状となりX方向に傾くことは避けられない。こ
の状態の芯金を一点鎖線で示すが、転輪4はこの傾きと
共にやや沈む傾向にある。そして転輪4がBの位置、即
ち芯金の頂面5の中央域にある場合には転輪4は元の高
さにもどることとなるが、次に転輪4がCの位置、即ち
芯金の頂面5の膨出部62 に達すると、先と同様に機体
重量によってY方向に傾くこととなり、転輪4は再度沈
みこむこととなる。かかる状態の芯金を二点鎖線で示
す。
の頂面5上を転輪4が転動する際、転輪4がAの位置、
即ち角部3の頂面7に乗り上げる際にあっては、機体重
量を角部の頂面5の特に膨出部61 が受けるために芯金
は片持ち状となりX方向に傾くことは避けられない。こ
の状態の芯金を一点鎖線で示すが、転輪4はこの傾きと
共にやや沈む傾向にある。そして転輪4がBの位置、即
ち芯金の頂面5の中央域にある場合には転輪4は元の高
さにもどることとなるが、次に転輪4がCの位置、即ち
芯金の頂面5の膨出部62 に達すると、先と同様に機体
重量によってY方向に傾くこととなり、転輪4は再度沈
みこむこととなる。かかる状態の芯金を二点鎖線で示
す。
【0005】以上の現象をまとめてみると、芯金の頂面
を転動する転輪は、沈みこみ即ち上下動をしながら転動
して行くものであり、このため乗員に対しての振動は常
に起こっており、この振動防止の対策は急務となってい
た。
を転動する転輪は、沈みこみ即ち上下動をしながら転動
して行くものであり、このため乗員に対しての振動は常
に起こっており、この振動防止の対策は急務となってい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】即ち、ブルド−ザ−や
パワ−ショベルのような大型の機械に用いられるゴムク
ロ−ラにあっては、転輪の通過に伴って芯金がその都度
左右に傾く傾向にあり、これは乗員に対する振動発生源
となるばかりでなく、このため、脱輪を生ずる恐れもあ
り改善が求められていた。本発明はかかる欠点を解決す
ることをその課題とし、ゴム弾性体中における芯金の左
右への傾きに対して転輪の上下動を低減し、更には脱輪
のないゴムクロ−ラを提供することを目的としている。
パワ−ショベルのような大型の機械に用いられるゴムク
ロ−ラにあっては、転輪の通過に伴って芯金がその都度
左右に傾く傾向にあり、これは乗員に対する振動発生源
となるばかりでなく、このため、脱輪を生ずる恐れもあ
り改善が求められていた。本発明はかかる欠点を解決す
ることをその課題とし、ゴム弾性体中における芯金の左
右への傾きに対して転輪の上下動を低減し、更には脱輪
のないゴムクロ−ラを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために次のような構成を採用し、その目的を達
成したものである。即ち、本発明の要旨は、ゴムクロ−
ラの幅方向に向かって埋入される左右の翼部A、Bと、
この翼部A、B間を連結する中央部Cと、この中央部C
を挟んで一対の角部D、Eとよりなり、角部D、Eが翼
部幅方向の前後に膨出したゴムクロ−ラの芯金におい
て、前記角部D、Eの翼部幅方向の前側膨出部Fにあっ
て、翼部A、B側に対称的に一対の切り欠き状段部Gを
形成して内側膨出部F1 となし、一方、前記角部D、E
の翼部幅方向の後側膨出部Hにあって、中央部C側に対
称的に一対の切り欠き状段部Iを形成して外側膨出部H
1 となし、かかる外側膨出部H1 、H1 間の段部I内
に、内側膨出部F1 、F1 が嵌り合う形状とし、かつ角
部D、Eの中央頂面を平坦面Jとすると共に、膨出部
F、Hは先端部になるにつれて背丈の高くなる傾斜面
K、Lとしたことを特徴とするゴムクロ−ラの芯金にか
かるものである。
達成するために次のような構成を採用し、その目的を達
成したものである。即ち、本発明の要旨は、ゴムクロ−
ラの幅方向に向かって埋入される左右の翼部A、Bと、
この翼部A、B間を連結する中央部Cと、この中央部C
を挟んで一対の角部D、Eとよりなり、角部D、Eが翼
部幅方向の前後に膨出したゴムクロ−ラの芯金におい
て、前記角部D、Eの翼部幅方向の前側膨出部Fにあっ
て、翼部A、B側に対称的に一対の切り欠き状段部Gを
形成して内側膨出部F1 となし、一方、前記角部D、E
の翼部幅方向の後側膨出部Hにあって、中央部C側に対
称的に一対の切り欠き状段部Iを形成して外側膨出部H
1 となし、かかる外側膨出部H1 、H1 間の段部I内
に、内側膨出部F1 、F1 が嵌り合う形状とし、かつ角
部D、Eの中央頂面を平坦面Jとすると共に、膨出部
F、Hは先端部になるにつれて背丈の高くなる傾斜面
K、Lとしたことを特徴とするゴムクロ−ラの芯金にか
かるものである。
【0008】そして、好ましくは、各膨出部F1 、H1
の先端は、段部G、Iに臨んだ側を大きな湾曲面とな
し、更に、角部Dの内側膨出部F1 側の前面と、角部E
の外側膨出部H1 側の後面とに、緩勾配の傾斜を施すと
共に、角部Dの外側膨出部H1側の前面と、角部Eの内
側膨出部F1 側の後面とに、急勾配の傾斜を施したもの
であって、更に言えば、ゴムクロ−ラのスプロケットへ
の巻回時、ゴムクロ−ラ中に隣り合って埋入されている
芯金の角部の嵌り合い面にあって、夫々の角部が対向す
る面がほぼ平行となるゴムクロ−ラの芯金にかかるもの
である。
の先端は、段部G、Iに臨んだ側を大きな湾曲面とな
し、更に、角部Dの内側膨出部F1 側の前面と、角部E
の外側膨出部H1 側の後面とに、緩勾配の傾斜を施すと
共に、角部Dの外側膨出部H1側の前面と、角部Eの内
側膨出部F1 側の後面とに、急勾配の傾斜を施したもの
であって、更に言えば、ゴムクロ−ラのスプロケットへ
の巻回時、ゴムクロ−ラ中に隣り合って埋入されている
芯金の角部の嵌り合い面にあって、夫々の角部が対向す
る面がほぼ平行となるゴムクロ−ラの芯金にかかるもの
である。
【0009】本発明にあって、膨出部F1 、H1 の頂面
の高さは、角部D、E中央の頂面の高さよりも高く設定
するが、この設定の度合は、通常の芯金に生ずる転輪の
上下動(沈みこみ)の差と略同じとするのがよい。角部
D、E中央の平坦面Jは、芯金の幅と略々同じか或いは
これよりやや短めとするのがよく、一方、この角部D、
Eの頂面の中央平坦面Jと膨出部F1、H1 の先端部と
の高さのちがいは、勿論機体の重量や転輪の数等によっ
て異なるが、一般的にいえば1〜5mm程度の違いが望
ましい。
の高さは、角部D、E中央の頂面の高さよりも高く設定
するが、この設定の度合は、通常の芯金に生ずる転輪の
上下動(沈みこみ)の差と略同じとするのがよい。角部
D、E中央の平坦面Jは、芯金の幅と略々同じか或いは
これよりやや短めとするのがよく、一方、この角部D、
Eの頂面の中央平坦面Jと膨出部F1、H1 の先端部と
の高さのちがいは、勿論機体の重量や転輪の数等によっ
て異なるが、一般的にいえば1〜5mm程度の違いが望
ましい。
【0010】
【作用】本発明にあっては、芯金の角部D、Eの夫々の
膨出部F1 、H1 に段部Gと段部Iを形成し、段部Gに
よって形成された内側膨出部F1 、F1 が、膨出部
H1、H1 間の段部I内に、嵌り合う形状としたもので
あって、このため、転輪が角部D、Eの頂面を次々に連
続して転動していくというすぐれた特徴を生かし、芯金
の傾き量(沈みこみ量)を常に考慮して、この分だけ角
部D、Eの膨出部F1、H1 に傾斜面を形成しておこう
とする発想に基くものである。
膨出部F1 、H1 に段部Gと段部Iを形成し、段部Gに
よって形成された内側膨出部F1 、F1 が、膨出部
H1、H1 間の段部I内に、嵌り合う形状としたもので
あって、このため、転輪が角部D、Eの頂面を次々に連
続して転動していくというすぐれた特徴を生かし、芯金
の傾き量(沈みこみ量)を常に考慮して、この分だけ角
部D、Eの膨出部F1、H1 に傾斜面を形成しておこう
とする発想に基くものである。
【0011】即ち、従来の芯金にあっては、頂面に乗り
上げた際の芯金の傾きによる転輪の沈みこみと、頂面中
央に至って元の高さにもどることと、更に芯金の頂面か
ら離れるに際しての再度の沈みこみの連続であったのに
対し、特に芯金の傾きを促す膨出部F1 、H1 にあっ
て、角部の中央平坦面Jに対して傾斜面K、Lを順次形
成しようとするものであり、このため、転輪はほぼ一定
の高さを保って頂面上を転動していくということになる
のである。
上げた際の芯金の傾きによる転輪の沈みこみと、頂面中
央に至って元の高さにもどることと、更に芯金の頂面か
ら離れるに際しての再度の沈みこみの連続であったのに
対し、特に芯金の傾きを促す膨出部F1 、H1 にあっ
て、角部の中央平坦面Jに対して傾斜面K、Lを順次形
成しようとするものであり、このため、転輪はほぼ一定
の高さを保って頂面上を転動していくということになる
のである。
【0012】又、ゴムクロ−ラが石等の上に乗り上がっ
た際の芯金の横ずれに対しては、隣り合う芯金の膨出部
F1 、H1 の特に段部G、Iに対する側が大きな湾曲面
となっているために、これを元の嵌り合いの位置に戻そ
うとする傾向にあり、脱輪が阻止されるものである。
た際の芯金の横ずれに対しては、隣り合う芯金の膨出部
F1 、H1 の特に段部G、Iに対する側が大きな湾曲面
となっているために、これを元の嵌り合いの位置に戻そ
うとする傾向にあり、脱輪が阻止されるものである。
【0013】更に又、ゴムクロ−ラの逆曲がりを生ずる
前後にあっての隣り合う芯金の角部D、Eの衝突等にあ
っては、角部が対向する面の内、一方を緩勾配として後
退してあるために衝突が大きく低減されることとなり、
芯金の接触による破損等がなくなったものである。この
ことは、ゴムクロ−ラがスプロケットやアイドラ−に巻
回した際、隣り合う芯金の角部D、Eが近接した状態で
巻回されることになるが、これに小石等が挟まった場合
には角部D、E同士が接触し合うことともなが、かかる
場合の芯金の破損防止ともなるものである。
前後にあっての隣り合う芯金の角部D、Eの衝突等にあ
っては、角部が対向する面の内、一方を緩勾配として後
退してあるために衝突が大きく低減されることとなり、
芯金の接触による破損等がなくなったものである。この
ことは、ゴムクロ−ラがスプロケットやアイドラ−に巻
回した際、隣り合う芯金の角部D、Eが近接した状態で
巻回されることになるが、これに小石等が挟まった場合
には角部D、E同士が接触し合うことともなが、かかる
場合の芯金の破損防止ともなるものである。
【0014】
【具体例】以下、本発明を具体例をもって更に詳細に説
明する。図3は本発明のゴムクロ−ラの芯金の平面図で
あり、図4は図3における芯金の側面図である。
明する。図3は本発明のゴムクロ−ラの芯金の平面図で
あり、図4は図3における芯金の側面図である。
【0015】本発明の芯金は、ゴムクロ−ラの幅方向に
向かって埋入される左右の翼部A、Bと、この翼部A、
B間を連結する中央部Cと、この中央部Cを挟んで一対
の角部D、Eとよりなり、角部D、Eが翼部A、Bの幅
方向の前後に膨出したゴムクロ−ラの芯金である。そし
て、前記角部D、Eの翼部A、B幅方向の前側膨出部F
にあって、翼部A、B側に対称的に一対の切り欠き状段
部Gを形成して内側膨出部F1 となし、一方、前記角部
D、Eの翼部A、B幅方向の後側膨出部Hにあって、中
央部C側に対称的に一対の切り欠き状段部Iを形成して
外側膨出部H1 となし、外側膨出部H1 、H1 間の段部
I内に、前記内側膨出部F1 、F1 が嵌り合う形状とさ
れている。
向かって埋入される左右の翼部A、Bと、この翼部A、
B間を連結する中央部Cと、この中央部Cを挟んで一対
の角部D、Eとよりなり、角部D、Eが翼部A、Bの幅
方向の前後に膨出したゴムクロ−ラの芯金である。そし
て、前記角部D、Eの翼部A、B幅方向の前側膨出部F
にあって、翼部A、B側に対称的に一対の切り欠き状段
部Gを形成して内側膨出部F1 となし、一方、前記角部
D、Eの翼部A、B幅方向の後側膨出部Hにあって、中
央部C側に対称的に一対の切り欠き状段部Iを形成して
外側膨出部H1 となし、外側膨出部H1 、H1 間の段部
I内に、前記内側膨出部F1 、F1 が嵌り合う形状とさ
れている。
【0016】さて、本発明にあって、角部D、Eの頂面
において、翼部A、Bの幅よりもやや小さい幅の平坦面
Jを形成し、これより膨出部F1 、H1 の先端に向かっ
て順次背丈を高くした傾斜面K、Lとなしたものであ
る。この傾斜面K、Lの基端は、角部D、Eに形成した
段部G、Iと対応したものである。かかる例にあって、
両翼部A、B間の最大幅60cm、翼部A、Bの幅55
mm、角部D、Eの頂面長さ11.5mmの建設機械用
のゴムクロ−ラに使用される芯金の場合、角部D、Eの
中央面Jと、膨出部F1 、H1 の先端部との背丈の差は
5mmであり、これによって転輪Zの角部D、E上を転
動する際に生じる上下動はほとんどなくなった。
において、翼部A、Bの幅よりもやや小さい幅の平坦面
Jを形成し、これより膨出部F1 、H1 の先端に向かっ
て順次背丈を高くした傾斜面K、Lとなしたものであ
る。この傾斜面K、Lの基端は、角部D、Eに形成した
段部G、Iと対応したものである。かかる例にあって、
両翼部A、B間の最大幅60cm、翼部A、Bの幅55
mm、角部D、Eの頂面長さ11.5mmの建設機械用
のゴムクロ−ラに使用される芯金の場合、角部D、Eの
中央面Jと、膨出部F1 、H1 の先端部との背丈の差は
5mmであり、これによって転輪Zの角部D、E上を転
動する際に生じる上下動はほとんどなくなった。
【0017】かかる膨出部F1 、H1 の先端は、段部
G、Iに臨んだ側を大きな湾曲面Mとなし、更に、角部
Dの内側膨出部F1 側の前面Nと、角部Eの外側膨出部
G1 側の後面Oとに、緩勾配の傾斜を施すと共に、角部
Dの外側膨出部G1 側の後面Pと、角部Eの内側膨出部
F1 側の前面Qとに、急勾配の傾斜を施すものである。
G、Iに臨んだ側を大きな湾曲面Mとなし、更に、角部
Dの内側膨出部F1 側の前面Nと、角部Eの外側膨出部
G1 側の後面Oとに、緩勾配の傾斜を施すと共に、角部
Dの外側膨出部G1 側の後面Pと、角部Eの内側膨出部
F1 側の前面Qとに、急勾配の傾斜を施すものである。
【0018】一方、芯金をゴムクロ−ラ中に埋入した
際、緩勾配の傾斜をなす膨出部Fの前面Nと、膨出部G
1 の後面Oとに対向する段部I面Rと段部G面Sとを急
勾配の傾斜を施すものとし、他方、急勾配の傾斜をなす
膨出部H1 の後面Pと膨出部F1 の前面Qとに対向する
段部G面Tと段部I面Uとに緩勾配の傾斜を施すもので
ある。
際、緩勾配の傾斜をなす膨出部Fの前面Nと、膨出部G
1 の後面Oとに対向する段部I面Rと段部G面Sとを急
勾配の傾斜を施すものとし、他方、急勾配の傾斜をなす
膨出部H1 の後面Pと膨出部F1 の前面Qとに対向する
段部G面Tと段部I面Uとに緩勾配の傾斜を施すもので
ある。
【0019】このように構成したことにより、例えば小
石等に乗り上げかつ芯金が横ずれを起こし、角部の先端
同士が衝突しあっても、段部G、Iに臨んだ側を大きな
湾曲面Mとしてあるために、元の嵌り合いの位置に滑り
落ちることとなり脱輪の防止機能をなすものである。
石等に乗り上げかつ芯金が横ずれを起こし、角部の先端
同士が衝突しあっても、段部G、Iに臨んだ側を大きな
湾曲面Mとしてあるために、元の嵌り合いの位置に滑り
落ちることとなり脱輪の防止機能をなすものである。
【0020】又、隣り合う芯金の対向する角部面には、
一側に緩勾配の傾斜を、他側に急勾配の傾斜を施すもの
であり、しかもこの関係を交互に備えるように配置した
ために、言い換えれば左右の内側膨出部F1 、F1 に長
短差Vがあり、このため転輪Zの転動面が常に確保さ
れ、しかも芯金の角部同士の衝突も低減されたものであ
って、例えば、ゴムクロ−ラのスプロケットへの巻回時
にあって、巻回された際に角部D、E同士の対向する面
(O〜S、P〜T、N〜R、Q〜U)は、ほぼ平行を保
つものであって、このため、小石等が挟まって巻回され
た場合であっても、これらが接触することはほとんどな
く、その衝突はほぼ避けられることとなったものであ
る。
一側に緩勾配の傾斜を、他側に急勾配の傾斜を施すもの
であり、しかもこの関係を交互に備えるように配置した
ために、言い換えれば左右の内側膨出部F1 、F1 に長
短差Vがあり、このため転輪Zの転動面が常に確保さ
れ、しかも芯金の角部同士の衝突も低減されたものであ
って、例えば、ゴムクロ−ラのスプロケットへの巻回時
にあって、巻回された際に角部D、E同士の対向する面
(O〜S、P〜T、N〜R、Q〜U)は、ほぼ平行を保
つものであって、このため、小石等が挟まって巻回され
た場合であっても、これらが接触することはほとんどな
く、その衝突はほぼ避けられることとなったものであ
る。
【0021】尚、図3及び図4において、W、Xは角部
D、Eの外側に設けたレ−ルであって、角部D、Eの頂
面を転動する転輪Zの両側のフランンジ(図3の転輪Z
における符号Z0 )の先端が当接され得る面である。即
ち、使用される転輪Zの形状も種々あり、転輪Zの形状
によっては、芯金の翼部A、Bの幅内にあっては、転輪
Zは角部D、Eの頂面に当接されて転動しても、或いは
転輪ZのフランジZ0がレ−ルW、X上を転動してもよ
いものである。この例にあっては、レ−ルW、Xと角部
D、Eとの境は溝Yによって分断されている。
D、Eの外側に設けたレ−ルであって、角部D、Eの頂
面を転動する転輪Zの両側のフランンジ(図3の転輪Z
における符号Z0 )の先端が当接され得る面である。即
ち、使用される転輪Zの形状も種々あり、転輪Zの形状
によっては、芯金の翼部A、Bの幅内にあっては、転輪
Zは角部D、Eの頂面に当接されて転動しても、或いは
転輪ZのフランジZ0がレ−ルW、X上を転動してもよ
いものである。この例にあっては、レ−ルW、Xと角部
D、Eとの境は溝Yによって分断されている。
【0022】
【発明の効果】本発明は、以上の通り転輪と芯金との間
の転動に際しての上下動による振動の発生を、芯金の転
輪走行面の形状を変えることによって効果的に防止した
ものであって、作業中又は走行中にあって乗員に対する
振動による不快感を取り除いたもので、長時間の乗務に
あっても疲労感を著しく減じたゴムクロ−ラが提供でき
たものである。かつ、脱輪の発生も押さえられると共
に、角部の接触による破損等も低減される等ゴムクロ−
ラの耐久性のアップにつながり、産業上大きなメリット
をもたらすものである。
の転動に際しての上下動による振動の発生を、芯金の転
輪走行面の形状を変えることによって効果的に防止した
ものであって、作業中又は走行中にあって乗員に対する
振動による不快感を取り除いたもので、長時間の乗務に
あっても疲労感を著しく減じたゴムクロ−ラが提供でき
たものである。かつ、脱輪の発生も押さえられると共
に、角部の接触による破損等も低減される等ゴムクロ−
ラの耐久性のアップにつながり、産業上大きなメリット
をもたらすものである。
【図1】図1は従来のゴムクロ−ラにおける芯金の平面
図である。
図である。
【図2】図2は図1の芯金の側面図である。
【図3】図3は本発明のゴムクロ−ラの芯金の平面図で
ある。
ある。
【図4】図4は図3の芯金の側面図である。
1‥‥翼部
2‥‥係合部
3‥‥角部
4‥‥転輪
5‥‥角部頂面
6‥‥膨出部
A、B‥‥芯金の翼部
C‥‥芯金の中央部
D、E‥‥芯金の角部
F、H‥‥膨出部
F1 ‥‥内側膨出部
H1 ‥‥外側膨出部
G、I‥‥切り欠き状段部
J‥‥角部の中央頂面平坦面
K、L‥‥膨出部傾斜面
M‥‥段部G、Iに臨んだ側の湾曲部
N‥‥角部Dの内側膨出部F1 側の前面
O‥‥角部Eの外側膨出部H1 側の後面
P‥‥角部Dの外側膨出部H1 側の前面
Q‥‥角部Eの内側膨出部F1 側の後面
R‥‥角部Dの段部Iにおける急傾斜面
S‥‥角部Eの段部Gにおける急傾斜面
T‥‥角部Dの段部Gにおける緩傾斜面
U‥‥角部Eの段部Iにおける緩傾斜面
W、X‥‥角部の外側に設けたレ−ル
Z‥‥転輪
Z0 ‥‥転輪の両側のフランンジ
Claims (3)
- 【請求項1】 ゴムクロ−ラの幅方向に向かって埋入さ
れる左右の翼部A、Bと、この翼部A、B間を連結する
中央部Cと、この中央部Cを挟んで一対の角部D、Eと
よりなり、角部D、Eが翼部幅方向の前後に膨出したゴ
ムクロ−ラの芯金において、前記角部D、Eの翼部幅方
向の前側膨出部Fにあって、翼部A、B側に対称的に一
対の切り欠き状段部Gを形成して内側膨出部F1 とな
し、一方、前記角部D、Eの翼部幅方向の後側膨出部H
にあって、中央部C側に対称的に一対の切り欠き状段部
Iを形成して外側膨出部H1 となし、かかる外側膨出部
H1、H1 間の段部I、I内に、内側膨出部F1 、F1
が嵌り合う形状とし、かつ角部D、Eの中央頂面を平坦
面Jとすると共に、膨出部F1 、H1 は先端部になるに
つれて背丈の高くなる傾斜面K、Lとしたことを特徴と
するゴムクロ−ラの芯金。 - 【請求項2】 各膨出部F1 、H1 の先端は、段部G、
Iに臨んだ側を大きな湾曲面となし、更に、角部Dの内
側膨出部F1 側の前面と、角部Eの外側膨出部H1 側の
後面とに、緩勾配の傾斜を施すと共に、角部Dの外側膨
出部H1 側の前面と、角部Eの内側膨出部F1 側の後面
とに、急勾配の傾斜を施した請求項第1項記載のゴムク
ロ−ラの芯金。 - 【請求項3】 ゴムクロ−ラのスプロケットへの巻回
時、ゴムクロ−ラ中に隣り合って埋入されている芯金の
角部D、Eの嵌り合い面にあって、夫々の角部D、Eが
対向する面がほぼ平行となる請求項第1項記載のゴムク
ロ−ラの芯金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20992391A JPH0532184A (ja) | 1991-07-27 | 1991-07-27 | ゴムクロ−ラ用芯金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20992391A JPH0532184A (ja) | 1991-07-27 | 1991-07-27 | ゴムクロ−ラ用芯金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532184A true JPH0532184A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16580908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20992391A Pending JPH0532184A (ja) | 1991-07-27 | 1991-07-27 | ゴムクロ−ラ用芯金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0532184A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010274752A (ja) * | 2009-05-28 | 2010-12-09 | Bridgestone Corp | ゴムクローラ用芯金 |
JP2011105091A (ja) * | 2009-11-16 | 2011-06-02 | Bridgestone Corp | ゴムクローラ |
JP2011105090A (ja) * | 2009-11-16 | 2011-06-02 | Bridgestone Corp | ゴムクローラ |
-
1991
- 1991-07-27 JP JP20992391A patent/JPH0532184A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010274752A (ja) * | 2009-05-28 | 2010-12-09 | Bridgestone Corp | ゴムクローラ用芯金 |
JP2011105091A (ja) * | 2009-11-16 | 2011-06-02 | Bridgestone Corp | ゴムクローラ |
JP2011105090A (ja) * | 2009-11-16 | 2011-06-02 | Bridgestone Corp | ゴムクローラ |
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