JPH05321369A - 外壁パネルの取付金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】予め工場にて壁軸組と外壁パネルを組付けたい
わゆる複合パネルを製作する取付金具に関するものであ
る。 【構成】側端面に凹溝１１を有する外壁パネル１を、溝
形鋼を用いて枠組み形成した壁軸組２に取付ける金具で
あり、二本の溝形鋼２１，２１が所定の間隙をおいて背
中合わせに配された中柱２２に係止する係止帯板３と、
この係止帯板３の背面に固着した外壁パネル固定具４と
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は壁軸組の中柱で外壁パネ
ルを固定するための取付金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】プレハブ住宅には、予め工場にて壁軸組
と外壁パネルを組付けたいわゆる複合パネルと称するも
のを用いることが多くなっている。本発明に係る外壁パ
ネルの取付金具は、この複合パネルを工場にて組付ける
ときに用いるものである。

【０００３】従来、外壁パネルは壁軸組にビスもしくは
釘打ち固定されることが多かった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、ビスもしく
は釘打ち固定の場合、一度固定してしまうと、外壁パネ
ルの位置調整を行うことができない問題があった。

【０００５】また、ビスや釘の頭部を隠す後処理が必要
となっていた。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る外壁パネル
の取付金具は、側端面に凹溝を有する外壁パネルを、溝
形鋼を用いて枠組み形成した壁軸組に取付ける金具であ
り、二本の溝形鋼が所定の間隙をおいて背中合わせに配
された中柱に係止する係止帯板と、この係止帯板の背面
に固着した外壁パネル固定具とからなり、中柱の一側板
を跨いで係止される係止帯板はばね鋼板で形成され、係
止帯板の両端には壁軸組の中柱を構成する溝形鋼の縁部
に係止される係止部が形成されたもので、外壁パネル固
定具は係止帯板の背面に固着した基板上に二個の押え板
がそれぞれボルトを中心に回動可能に取付けられ、中柱
の一側板上に配置された連接する二枚の外壁パネルの側
端部にある凹溝内にそれぞれこれら二個の押え板の先端
が差込まれ、両押え板が溝縁を押える位置で固定できる
ようになされたものである。

【０００７】また、壁軸組の中柱を構成する二本の溝形
鋼が所定の間隙をおいて背中合わせに配されるように、
両溝形鋼間に嵌入されるチリ出し用ピンが係止帯板の内
側面中央に突設されたものである。

【０００８】

【作用】係止帯板は、中柱の上側板を跨いで係止され、
取付金具が壁軸組に固定される。壁軸組の中柱は、二本
の溝形鋼が所定の間隔をおいて背中合わせに配されて構
成されている。

【０００９】係止帯板はばね鋼板で形成され、その両端
には溝形鋼の縁部に係止される係止部を設けている。

【００１０】したがって、中柱の一側板上に跨がらせた
係止帯板の両端係止部を溝形鋼の縁部に嵌め込み係止さ
せるのみで、ばね力のみで取付金具が壁軸組に固定され
る。

【００１１】中柱の一側板上に配置された連接する二枚
の外壁パネルの側端部にある凹溝内に押え板の先端が差
込まれ、溝縁を押える位置で両押え板が固定されること
により、外壁パネルは壁軸組に取付けられる。

【００１２】壁軸組を枠状に組付ける時、本発明の外壁
パネルの取付金具を用いると、チリ出し用ピンにより二
本の溝形鋼が所定の間隙をおいて背中合せに配された中
柱を容易に構成することができる。

【００１３】

【実施例】図面は本発明の実施例を示すものである。

【００１４】本発明に係る外壁パネルの取付金具は、側
端面に凹溝１１を有する外壁パネル１を、溝形鋼を用い
て枠組み形成した壁軸組２に取付ける金具であり、二本
の溝形鋼２１，２１が所定の間隔をおいて背中合わせに
配された中柱２２に係止する係止帯板３と、この係止帯
板３の背面に固着した外壁パネル固定具４とからなる。

【００１５】外壁パネル１は側端面に凹溝１１が形成さ
れているものであればよく、材質構成等はどのようなも
のでもよい。

【００１６】壁軸組２は溝形鋼を用いて枠組み形成した
ものであり、中程には二本の溝形鋼２１，２１を適当な
間隙をおいて背中合わせに配した中柱２２が設けられて
いる。壁軸組２を構成する溝形鋼は主としてリップ付溝
形鋼であるが、断面コ字形の単なる溝形鋼であってもよ
い。

【００１７】係止帯板３は中柱２２の一側板２３，２３
を跨いで係止することができるようにばね鋼板を折曲げ
形成したものである。係止帯板３の両端は折曲げられ
て、溝形鋼で形成した中柱２２の縁部２４，２４に係止
させる係止部３１，３１となされている。これら係止部
３１，３１はさらに外方へ折曲げられて縁部２４を嵌め
入れるための案内部３２，３２となさている。

【００１８】外壁パネル固定具４は、基板４１の上に二
枚の押え板４２，４２が回動自在にビス止めされてい
る。係止帯板３の背面にこの基板４１が固着されてい
る。この固着は溶接で行うとよい。４３がビスである。
ビス４３はそれぞれの押え板４２を貫通し，基板４１上
に設けたナット４４にねじ込まれている。基板４１に雌
ねじが直接刻設できるなら、ナット４４は不要である。
ビス４３にコイルスプリングを嵌め入れ、このコイルス
プリングを押え板４２と基板４１との間に介在させる
と、弾発力により押え板４２は所定の位置に保持され易
くなる。

【００１９】二枚の押え板４２，４２は中柱２２の長手
方向の軸線に沿う位置から、この軸線に直交する位置ま
で約９０度の角度範囲を回動する。４５，４５は押え板
４２，４２を軸線に直交する位置に止めるストッパーで
ある。押え板４２，４２を互いに反対に向けて軸線に直
交する位置に回動させると、中柱２２の一側板２３，２
３上に配置した連接する外壁パネル１，１の対向する側
端部にある凹溝１１，１１内に押え板４２，４２の先端
部が差込まれる。ビス４３を締付けると、凹溝１１，１
１の溝縁をこの押え板４２，４２の先端部が押圧固定
し、外壁パネル１，１が壁軸組２に取付けられることに
なる。ビス４３を緩めて押え板４２，４２の先端部を凹
溝１１内から取出すと固定が解除される。押え板４２，
４２の先端部は凹溝１１，１１の溝縁を押圧する方向へ
湾曲形成されている。また、押え板４２，４２が基板４
１から離れてスムーズに回動することができ、先端部の
押圧が効果的となるように、押え板４２，４２の後端部
は基板４１に向けて屈曲されている。

【００２０】本発明外壁パネルの取付金具の他の実施例
として、係止帯板３の内側面中央にチリ出し用ピン５を
突設したものがある。

【００２１】このチリ出し用ピン５は、壁軸組２を枠状
に組付ける時、中柱２２を構成する二本の溝形鋼２１，
２１が所定の間隙（例えば６mm）をおいて背中合わせに
配されるようにするために用いる。つまり、二本の溝形
鋼２１，２１の一側板２３，２３を跨いで係止帯板３を
係止させるとともに、チリ出し用ピン５を二本の溝形鋼
２１，２１の背板２５，２５間に嵌入させる。こうする
と、両溝形鋼間の隙間はチリ出し用ピン５の直径に等し
いものとなる。

【００２２】

【発明の効果】外壁パネルを工場において容易に壁軸組
に取付固定し、いわゆる複合パネルを製作することがで
きる。

【００２３】チリ出し用ピンが設けられているから壁軸
組の組付け作業が容易に行え、しかも精度の高い壁軸組
が製作できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明外壁パネルの取付金具の斜視図である。

【図２】本発明外壁パネルの取付金具を用いて外壁パネ
ルを取付固定した平面図である。

【符号の説明】

１ 外壁パネル １１ 凹溝 ２ 壁軸組 ２１ 溝形鋼 ２２ 中柱 ２３ 一側板 ２４ 縁部 ２５ 背板 ３ 係止帯板 ３１ 係止部 ４ 外壁パネル固定具 ４１ 基板 ４２ 押え板 ４３ ビス ４４ ナット ５ チリ出し用ピン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 側端面に凹溝を有する外壁パネルを、溝
   形鋼を用いて枠組み形成した壁軸組に取付ける金具であ
   り、二本の溝形鋼が所定の間隙をおいて背中合わせに配
   された中柱に係止する係止帯板と、この係止帯板の背面
   に固着した外壁パネル固定具とからなり、 中柱の一側板を跨いで係止される係止帯板はばね鋼板で
   形成され、係止帯板の両端には壁軸組の中柱を構成する
   溝形鋼の縁部に係止される係止部が形成されたもので、 外壁パネル固定具は係止帯板の背面に固着した基板上に
   二個の押え板がそれぞれボルトを中心に回動可能に取付
   けられ、中柱の一側板上に配置された連接する二枚の外
   壁パネルの側端部にある凹溝内にそれぞれこれら二個の
   押え板の先端が差込まれ、両押え板が溝縁を押える位置
   で固定できるようになされたことを特徴とする外壁パネ
   ルの取付金具。
2. 【請求項２】 壁軸組の中柱を構成する二本の溝形鋼が
   所定の間隙をおいて背中合わせに配されるように、両溝
   形鋼間に嵌入されるチリ出し用ピンが係止帯板の内側面
   中央に突設されたことを特徴とする請求項１に記載の外
   壁パネルの取付金具。