JPH05321244A - 自立山留め壁の施工法 - Google Patents

自立山留め壁の施工法

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JPH05321244A
JPH05321244A JP15432392A JP15432392A JPH05321244A JP H05321244 A JPH05321244 A JP H05321244A JP 15432392 A JP15432392 A JP 15432392A JP 15432392 A JP15432392 A JP 15432392A JP H05321244 A JPH05321244 A JP H05321244A
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precast plate
sand
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Akiyoshi Nojiri
明美 野尻
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 切ばり、アンカーなどが不要であり、簡単か
つ短時間で施工でき、さらに信頼性も高い。 【構成】 地盤に、適宜幅、および適宜長さの溝1を、
その深さが根切り底より4,5m以上深くなるように掘
削し、スライム処理後、溝1の深さの途中までの高さの
鉄筋カゴ3を挿入し、この鉄筋カゴ3の天端より上方ま
でコンクリートを打設して溝1内にコンクリート壁4を
形成するが、このコンクリート壁4の形成の際に、下端
部にアンカープレート6を突設したプレキャスト板5を
溝内に挿入して該アンカープレート6ごとプレキャスト
板5の下端部をコンクリート壁4の上部に埋め込み、非
根切り側であるプレキャスト板5の背面側は砂などの透
水性の良い土砂で埋め戻す。また、ここに排水、排気用
パイプを埋込んでおき、乾燥・脱水することで背面地盤
を改良し、側圧の低減を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱地盤において、や
や深く、または長い各種地下構造物を造る場合の自立山
留め壁の施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地下構造物の施工においては、通常、掘
削をした所に仮設の土留め壁(山留め壁)を造り、床付
け位置まで根切りを行い、捨てコンクリート、地下スラ
ブなどを次々に築造していく。そして、従来、この土留
め壁の形成としては、H形鋼などの親杭を計画された山
留め壁の中心線上に1m〜2m程度の間隔で打設し、掘
削の進行に伴い横矢板をはめ込んで構成する親杭横矢板
方式や、シートパイルや鋼管等の矢板を一枚ずつ連続し
て打設して止水性のある土留め壁を形成する鋼矢板もし
くは鋼管矢板方式や、場所打ちコンクリート(ソイルコ
ンクリートも含む)を連続して打設し、土留め壁を形成
する柱列杭方式などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の場合は、い
ずれも上下方向には剛性の変わらない山留め壁を使い、
逆打ち、切ばりオープンカット工法などを用いている。
このように、根切りによる側圧を山留め壁材の曲げ剛性
でのキャンテリバー方式で受け持たせるものであり、軟
弱地盤であると側圧が大きくなるので、切ばり、本設ス
ラブなどで支持する必要があり、コスト高となるととも
に工期も長くなる。
【0004】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、切ばり、逆打ち支持スラブなどが不要であり、簡単
かつ短時間で施工でき、さらに信頼性も高く、しかも本
設地下外壁としても兼用できる自立山留め壁の施工法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、地盤に、適宜幅、および適宜長さの溝を、そ
の深さが根切り底より4,5m以上深くなるように掘削
し、スライム処理後、溝深さの途中までの高さの鉄筋カ
ゴを挿入し、この鉄筋カゴ天端より上方までコンクリー
トを打設して溝内にコンクリート壁を形成するが、この
コンクリート壁の形成の際に、下端部にアンカープレー
トを突設したプレキャスト板を溝内に挿入して該アンカ
ープレートごとプレキャスト板の下端部をコンクリート
壁上部に埋め込み、非根切り側であるプレキャスト板の
背面側は砂などの透水性の良い土砂で埋め戻すこと、お
よび、透水性の良い土砂での埋め戻し部は、底部に排水
及び排気パイプを配設すること、さらに、溝の左右にイ
ンターロッキングプレート(パイプ)を適宜間隔で配設
し、コンクリート壁のコンクリートの硬化を待ってイン
ターロッキングプレート(パイプ)を引き抜き、隣接壁
部の掘削を行い、同様の工程を繰り返して左右に連続す
る壁としてプレキャスト板を縦列させていくことを要旨
とするものである。
【0006】
【作用】請求項1および請求項2記載の本発明によれ
ば、コンクリート壁とプレキャスト板とで構成する山留
め壁となるが、根切りにより発生する側圧は埋戻し土や
背面土の脱水・乾燥などによって大幅に低減され、これ
を上部のプレキャスト板の曲げモーメントで抵抗し、そ
の反力をコンクリート壁の上下方向の偶力で伝達し、こ
のコンクリート壁の支持力によって地盤に受け渡す。ま
た、下部のコンクリート壁に発生する側圧はいわゆる自
立山留め壁としてキャンテリバーの支持機構、すなわ
ち、根切り底地盤の受働側圧で地盤に受け渡すことにな
る。
【0007】請求項3記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、連続する山留め壁を簡単に施工することがで
きる。
【0008】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1〜図4は本発明の自立山留め壁の施工法
の各工程を示すもので、図1に示すように、初めに掘削
機で、適宜幅、および適宜長さの溝1をその深さが根切
り底より4,5m以上深くなるようにして掘る。この掘
削は安定液を使用する泥水掘削である。
【0009】次いで、この溝1の左右端部にインターロ
ッキングプレート(パイプ)2を所定の間隔で挿入す
る。そして、該インターロッキングプレート(パイプ)
2間をスライム処理を行い、図2に示すように溝1の深
さの途中までの高さの鉄筋カゴ3を挿入する。この鉄筋
カゴ3は後述の挿入配設するコンクリートプレキャスト
板5の下端よりもやや下方を天端とするものである。
【0010】そして、トレミー管でこの鉄筋カゴ3の天
端より約1m程度上方までコンクリートを打設して溝1
内にコンクリート壁4を形成する。
【0011】そして、該コンクリート打設後直ちにプレ
コン工場で作製して現場に搬入しておいたプレキャスト
板5を挿入配設する。
【0012】このプレキャスト板5は、コンクリート製
もしくはシートパイル等の鋼板製のものであり、図5に
示すように、下端部にアンカープレートとしての鋼製プ
レート6を前方に向けて突設したもので、該鋼製プレー
ト6の先端はダボの役割を果たすフランジ6aを左右に
設けたT字形のものとし、複数本(図示では2本)間隔
を存して脚状に設ける。また、プレキャスト板5の内側
面の上部はこれを後でそのまま本設として使用できるよ
うに、ビニールシート7などを張り付けて保護しておく
ようにしてもよい。
【0013】該プレキャスト板5は、該プレート6ごと
下端部をコンクリート壁4の上部にに埋め込み、このコ
ンクリート壁4と一体化する。
【0014】コンクリート壁4を形成するコンクリート
の硬化後、インターロッキングプレート(パイプ)2を
引き抜き、隣接するパネル部分の溝1を掘削する。そし
て、連続壁の施工と同様に以上の工程を繰り返し、コン
クリート壁4およびプレキャスト板5を左右に連続的に
つなげていく。なお、縦列するプレキャスト板5の相互
のジョイントは側端相互を当接し、何らかの防水処理を
施すだけでよい。
【0015】このようなプレキャスト板5とコンクリー
ト壁4による山留め壁の完成後、プレキャスト板5の周
囲を埋め戻すが、この埋め戻しは非根切り側であるプレ
キャスト板5の背面側は砂などの透水性の良い土砂で埋
め戻す。該埋め戻し部8では、底部に有孔管9を水平に
設置し、上方にウェルポイントと同様にヘッダーパイプ
につなげ排水及び排気を行う。
【0016】そして、図4に示すように、プレキャスト
板5およびコンクリート壁4の内側に根切りを行う。こ
のようにして、根切り終了後の、土圧に対する山留め壁
の支持機構は図6に示すようなものであるが、根切り後
の形はコンクリート床板4とプレキャスト板5とで擁壁
となるが、根切りにより発生する側圧は上部のプレキャ
スト板5の曲げモーメントで抵抗し、その反力をコンク
リート壁4の上下方向の偶力で伝達し、このコンクリー
ト壁4の支持力によって地盤に受け渡す。その際、非根
切り側であるプレキャスト板5の背面側は砂などの透水
性の良い土砂で埋め戻すことにより、埋め戻し部8では
排水及び乾燥負圧などの作用を発揮することで側圧を低
減し、かつ重量としても作用して安定性を保つ。また、
下部のコンクリート壁4に発生する側圧はいわゆる自立
山留め壁としてキャンテリバーの支持機構、すなわち、
根切り底地盤の受働側圧で地盤に受け渡すことになる。
なお、側圧が大きく受働土圧が小さい場合などでは、必
要に応じて切ばりやアンカーなどを架設することもあ
る。
【0017】なお、プレキャスト板5はそのプレート6
が根切り側に突出するようにセットする場合の他に、良
質地盤の場合には図7に示すように逆に非根切り側に突
出するようにセットしてもよい。図8に示すように下部
のコンクリート壁4の支持地盤反力が大きくとれるの
で、このようにしてプレキャスト板5をより根切り側に
近づけてセットでき、敷地の有効利用を図ることができ
る。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明の自立山留め壁
の施工法は、上部はプレキャスト板、下部は連続壁方式
のコンクリート壁という組合せで、山留め壁の曲げ剛性
を深さ方向に途中で大巾に変えることで、上部の部材が
曲げ変形し、上下の軸力に変えることになり、切ばり、
アンカーなどが不要となる。本工法はこのように簡単か
つ短時間で施工でき、さらに信頼性も高く、しかも、本
設地下外壁としても利用できるので敷地利用の大巾向上
も図れるものである。
【0019】また、地盤強度や掘削深さに対してはプレ
キャスト板自体や下部のコンクリート壁の形状、強度、
長さ等で対応可能なもので、信頼性も高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自立山留め壁の施工法の1実施例で第
1工程を示す斜視図である。
【図2】本発明の自立山留め壁の施工法の1実施例で第
2工程を示す正面図である。
【図3】本発明の自立山留め壁の施工法の1実施例で第
3工程を示す正面図である。
【図4】本発明の自立山留め壁の施工法の1実施例で第
4工程を示す側面図である。
【図5】本発明で使用するプレキャスト板の1例を示す
斜視図である。
【図6】支持機構を示す説明図である。
【図7】本発明の自立山留め壁の施工法の他の実施例を
示す側面図である。
【図8】この他の実施例の支持機構を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…溝 2…インターロッキングプレート(パイプ) 3…鉄筋カゴ 4…コンクリート壁 5…プレキャスト板 6…プレート 6a…フランジ 7…ビニールシート 8…埋め戻し部 9…有孔管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤に、適宜幅、および適宜長さの溝
    を、その深さが根切り底より4,5m以上深くなるよう
    に掘削し、スライム処理後、溝深さの途中までの高さの
    鉄筋カゴを挿入し、この鉄筋カゴ天端より上方までコン
    クリートを打設して溝内にコンクリート壁を形成する
    が、このコンクリート壁の形成の際に、下端部にアンカ
    ープレートを突設したプレキャスト板を溝内に挿入して
    該アンカープレートごとプレキャスト板の下端部をコン
    クリート壁上部に埋め込み、非根切り側であるプレキャ
    スト板の背面側は砂などの透水性の良い土砂で埋め戻す
    ことを特徴とした自立山留め壁の施工法。
  2. 【請求項2】 透水性の良い土砂での埋め戻し部は、底
    部に排水及び排気パイプを配設する請求項1記載の自立
    山留め壁の施工法。
  3. 【請求項3】 溝の左右にインターロッキングプレート
    (パイプ)を適宜間隔で配設し、コンクリート壁のコン
    クリートの硬化を待ってインターロッキングプレート
    (パイプ)を引き抜き、隣接壁部の掘削を行い、同様の
    工程を繰り返して左右に連続する壁としてプレキャスト
    板を縦列させていく請求項1および請求項2記載の自立
    山留め壁の施工法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108894242A (zh) * 2018-07-27 2018-11-27 上海中锦建设集团股份有限公司 用于承台基础胎膜的预制板及其承台基础胎膜施工方法
CN115949062A (zh) * 2023-03-10 2023-04-11 中铁城建集团第一工程有限公司 一种细砂地质坑槽坡面预制件插入装置及施工方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS584021A (ja) * 1981-06-29 1983-01-11 Nippon Ikosu Kk 地中壁工法
JPS59150820A (ja) * 1983-02-18 1984-08-29 Maeda Kensetsu Kogyo Kk 地下連続壁に対する柱建込工法

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