JP2565452B2 - 自立山留め壁の施工法 - Google Patents

自立山留め壁の施工法

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JP2565452B2
JP2565452B2 JP4154323A JP15432392A JP2565452B2 JP 2565452 B2 JP2565452 B2 JP 2565452B2 JP 4154323 A JP4154323 A JP 4154323A JP 15432392 A JP15432392 A JP 15432392A JP 2565452 B2 JP2565452 B2 JP 2565452B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱地盤において、や
や深く、または長い各種地下構造物を造る場合の自立山
留め壁の施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地下構造物の施工においては、通常、掘
削をした所に仮設の土留め壁(山留め壁)を造り、床付
け位置まで根切りを行い、捨てコンクリート、地下スラ
ブなどを次々に築造していく。そして、従来、この土留
め壁の形成としては、H形鋼などの親杭を計画された山
留め壁の中心線上に1m〜2m程度の間隔で打設し、掘
削の進行に伴い横矢板をはめ込んで構成する親杭横矢板
方式や、シートパイルや鋼管等の矢板を一枚ずつ連続し
て打設して止水性のある土留め壁を形成する鋼矢板もし
くは鋼管矢板方式や、場所打ちコンクリート(ソイルコ
ンクリートも含む)を連続して打設し、土留め壁を形成
する柱列杭方式などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の場合は、い
ずれも上下方向には剛性の変わらない山留め壁を使い、
逆打ち、切ばりオープンカット工法などを用いている。
このように、根切りによる側圧を山留め壁材の曲げ剛性
でのキャンテリバー方式で受け持たせるものであり、軟
弱地盤であると側圧が大きくなるので、切ばり、本設ス
ラブなどで支持する必要があり、コスト高となるととも
に工期も長くなる。
【0004】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、切ばり、逆打ち支持スラブなどが不要であり、簡単
かつ短時間で施工でき、さらに信頼性も高く、しかも本
設地下外壁としても兼用できる自立山留め壁の施工法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、地盤に、適宜幅、および適宜長さの溝を、そ
の深さが根切り底より4,5m以上深くなるように掘削
し、スライム処理後、溝深さの途中までの高さの鉄筋カ
ゴを挿入し、この鉄筋カゴ天端より上方までコンクリー
トを打設して溝内にコンクリート壁を形成するが、この
コンクリート壁の形成の際に、下端部に、前方に向けて
突設した鋼製プレートの先端にダボの役割を果たすフラ
ンジを設けてなるアンカープレートを複数本適宜間隔を
存して脚状に設けたプレキャスト板を溝内に挿入して、
該アンカープレートごとプレキャスト板の下端部をコン
クリート壁上部に埋め込み、非根切り側であるプレキャ
スト板の背面側は砂などの透水性の良い土砂で埋め戻
し、該プレキャスト板と前記コンクリート壁の内側に根
切りを行うこと、または、透水性の良い土砂での埋め戻
し部は、底部に排水及び排気パイプを配設すること、も
しくは、溝の左右にインターロッキングプレート(パイ
プ)を適宜間隔で配設し、コンクリート壁のコンクリー
トの硬化を待ってインターロッキングプレート(パイ
プ)を引き抜き、隣接壁部の掘削を行い、同様の工程を
繰り返し、左右に連続する壁としてプレキャスト板を縦
列させ、隣接するプレキャスト板のジョイントは側端相
互を当接し、かつ防水処理を施すことを要旨とするもの
である。
【0006】
【作用】請求項1記載の本発明によれば、コンクリート
壁とプレキャスト板とで構成する山留め壁となるが、根
切りにより発生する側圧は埋戻し土や背面土の脱水・乾
燥などによって大幅に低減され、これを上部のプレキャ
スト板の曲げモーメントで抵抗し、その反力をコンクリ
ート壁の上下方向の偶力で伝達し、このコンクリート壁
の支持力によって地盤に受け渡す。このとき、プレキャ
スト板の前方に向けて突設した鋼製プレートの先端にダ
ボの役割を果たすフランジを設けてなるアンカープレー
トにより、プレキャスト板にかかる側圧への耐力を向上
させている。さらに、下部のコンクリート壁に発生する
側圧はいわゆる自立山留め壁としてキャンテリバーの支
持機構、すなわち、根切り底地盤の受働側圧で地盤に受
け渡すことになる。また、請求項2記載の本発明によれ
ば、排水及び排気パイプによりプレキャスト板底部の排
水性及び通気性が優れる。
【0007】請求項3記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、連続する山留め壁を簡単に施工することがで
きる。また、隣接するプレキャスト板のジョイントは側
端相互を当接し、かつ防水処理を施しているので遮水性
に優れ、ひいては縦列するプレキャスト板の側圧耐力の
向上にもつながる。
【0008】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1〜図4は本発明の自立山留め壁の施工法
の各工程を示すもので、図1に示すように、初めに掘削
機で、適宜幅、および適宜長さの溝1をその深さが根切
り底より4,5m以上深くなるようにして掘る。この掘
削は安定液を使用する泥水掘削である。
【0009】次いで、この溝1の左右端部にインターロ
ッキングプレート(パイプ)2を所定の間隔で挿入す
る。そして、該インターロッキングプレート(パイプ)
2間をスライム処理を行い、図2に示すように溝1の深
さの途中までの高さの鉄筋カゴ3を挿入する。この鉄筋
カゴ3は後述の挿入配設するコンクリートプレキャスト
板5の下端よりもやや下方を天端とするものである。
【0010】そして、トレミー管でこの鉄筋カゴ3の天
端より約1m程度上方までコンクリートを打設して溝1
内にコンクリート壁4を形成する。
【0011】そして、該コンクリート打設後直ちにプレ
コン工場で作製して現場に搬入しておいたプレキャスト
板5を挿入配設する。
【0012】このプレキャスト板5は、コンクリート製
もしくはシートパイル等の鋼板製のものであり、図5に
示すように、下端部にアンカープレートとしての鋼製プ
レート6を前方に向けて突設したもので、該鋼製プレー
ト6の先端はダボの役割を果たすフランジ6aを左右に
設けたT字形のものとし、複数本(図示では2本)間隔
を存して脚状に設ける。また、プレキャスト板5の内側
面の上部はこれを後でそのまま本設として使用できるよ
うに、ビニールシート7などを張り付けて保護しておく
ようにしてもよい。
【0013】該プレキャスト板5は、該プレート6ごと
下端部をコンクリート壁4の上部にに埋め込み、このコ
ンクリート壁4と一体化する。
【0014】コンクリート壁4を形成するコンクリート
の硬化後、インターロッキングプレート(パイプ)2を
引き抜き、隣接するパネル部分の溝1を掘削する。そし
て、連続壁の施工と同様に以上の工程を繰り返し、コン
クリート壁4およびプレキャスト板5を左右に連続的に
つなげていく。なお、縦列するプレキャスト板5の相互
のジョイントは側端相互を当接し、何らかの防水処理を
施すだけでよい。
【0015】このようなプレキャスト板5とコンクリー
ト壁4による山留め壁の完成後、プレキャスト板5の周
囲を埋め戻すが、この埋め戻しは非根切り側であるプレ
キャスト板5の背面側は砂などの透水性の良い土砂で埋
め戻す。該埋め戻し部8では、底部に有孔管9を水平に
設置し、上方にウェルポイントと同様にヘッダーパイプ
につなげ排水及び排気を行う。
【0016】そして、図4に示すように、プレキャスト
板5およびコンクリート壁4の内側に根切りを行う。こ
のようにして、根切り終了後の、土圧に対する山留め壁
の支持機構は図6に示すようなものであるが、根切り後
の形はコンクリート床板4とプレキャスト板5とで擁壁
となるが、根切りにより発生する側圧は上部のプレキャ
スト板5の曲げモーメントで抵抗し、その反力をコンク
リート壁4の上下方向の偶力で伝達し、このコンクリー
ト壁4の支持力によって地盤に受け渡す。その際、非根
切り側であるプレキャスト板5の背面側は砂などの透水
性の良い土砂で埋め戻すことにより、埋め戻し部8では
排水及び乾燥負圧などの作用を発揮することで側圧を低
減し、かつ重量としても作用して安定性を保つ。また、
下部のコンクリート壁4に発生する側圧はいわゆる自立
山留め壁としてキャンテリバーの支持機構、すなわち、
根切り底地盤の受働側圧で地盤に受け渡すことになる。
なお、側圧が大きく受働土圧が小さい場合などでは、必
要に応じて切ばりやアンカーなどを架設することもあ
る。
【0017】なお、プレキャスト板5はそのプレート6
が根切り側に突出するようにセットする場合の他に、良
質地盤の場合には図7に示すように逆に非根切り側に突
出するようにセットしてもよい。図8に示すように下部
のコンクリート壁4の支持地盤反力が大きくとれるの
で、このようにしてプレキャスト板5をより根切り側に
近づけてセットでき、敷地の有効利用を図ることができ
る。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明の自立山留め壁
の施工法は、上部はプレキャスト板、下部は連続壁方式
のコンクリート壁という組合せで、山留め壁の曲げ剛性
を深さ方向に途中で大巾に変えることで、上部の部材が
曲げ変形し、上下の軸力に変えることになり、切ばり、
アンカーなどが不要となる。本工法はこのように簡単か
つ短時間で施工でき、さらに信頼性も高く、しかも、本
設地下外壁としても利用できるので敷地利用の大巾向上
も図れるものである。
【0019】また、地盤強度や掘削深さに対してはプレ
キャスト板自体や下部のコンクリート壁の形状、強度、
長さ等で対応可能なもので、信頼性も高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自立山留め壁の施工法の1実施例で第
1工程を示す斜視図である。
【図2】本発明の自立山留め壁の施工法の1実施例で第
2工程を示す正面図である。
【図3】本発明の自立山留め壁の施工法の1実施例で第
3工程を示す正面図である。
【図4】本発明の自立山留め壁の施工法の1実施例で第
4工程を示す側面図である。
【図5】本発明で使用するプレキャスト板の1例を示す
斜視図である。
【図6】支持機構を示す説明図である。
【図7】本発明の自立山留め壁の施工法の他の実施例を
示す側面図である。
【図8】この他の実施例の支持機構を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…溝 2…インターロッキング
プレート(パイプ) 3…鉄筋カゴ 4…コンクリート壁 5…プレキャスト板 6…プレート 6a…フランジ 7…ビニールシート 8…埋め戻し部 9…有孔管

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤に、適宜幅、および適宜長さの溝
    を、その深さが根切り底より4,5m以上深くなるよう
    に掘削し、スライム処理後、溝深さの途中までの高さの
    鉄筋カゴを挿入し、この鉄筋カゴ天端より上方までコン
    クリートを打設して溝内にコンクリート壁を形成する
    が、このコンクリート壁の形成の際に、下端部に、前方
    に向けて突設した鋼製プレートの先端にダボの役割を果
    たすフランジを設けてなるアンカープレートを複数本適
    宜間隔を存して脚状に設けたプレキャスト板を溝内に挿
    入して、該アンカープレートごとプレキャスト板の下端
    部をコンクリート壁上部に埋め込み、非根切り側である
    プレキャスト板の背面側は砂などの透水性の良い土砂で
    埋め戻し、該プレキャスト板と前記コンクリート壁の内
    側に根切りを行うことを特徴とした自立山留め壁の施工
    法。
  2. 【請求項2】 透水性の良い土砂での埋め戻し部は、底
    部に排水及び排気パイプを配設する請求項1記載の自立
    山留め壁の施工法。
  3. 【請求項3】 溝の左右にインターロッキングプレート
    (パイプ)を適宜間隔で配設し、コンクリート壁のコン
    クリートの硬化を待ってインターロッキングプレート
    (パイプ)を引き抜き、隣接壁部の掘削を行い、同様の
    工程を繰り返し、左右に連続する壁としてプレキャスト
    板を縦列させ、隣接するプレキャスト板のジョイントは
    側端相互を当接し、かつ防水処理を施す請求項1または
    請求項2記載の自立山留め壁の施工法。
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