JPH05320842A - リードスイッチ用材料の製造方法 - Google Patents
リードスイッチ用材料の製造方法Info
- Publication number
- JPH05320842A JPH05320842A JP15861992A JP15861992A JPH05320842A JP H05320842 A JPH05320842 A JP H05320842A JP 15861992 A JP15861992 A JP 15861992A JP 15861992 A JP15861992 A JP 15861992A JP H05320842 A JPH05320842 A JP H05320842A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- wire
- reed switch
- diameter
- nickel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Manufacture Of Switches (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 貴金属を使わない安価な接点用素材を提供す
る。 【構成】 Ni50〜52重量%、残部が実質的にFe
からなり、目的とする線径より太い線材にニッケル層を
形成し、続いて銅層を形成した後に所期の線径まで線引
き加工を行い、非酸化性雰囲気中で張力を加えながら熱
処理する工程を順次行うことを特徴とするニッケル、銅
層の密着強度の強い接点用素材を得ることの可能なリー
ドスイッチ用材料の製造方法。
る。 【構成】 Ni50〜52重量%、残部が実質的にFe
からなり、目的とする線径より太い線材にニッケル層を
形成し、続いて銅層を形成した後に所期の線径まで線引
き加工を行い、非酸化性雰囲気中で張力を加えながら熱
処理する工程を順次行うことを特徴とするニッケル、銅
層の密着強度の強い接点用素材を得ることの可能なリー
ドスイッチ用材料の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気接点に用いられる
リードスイッチ用材料の製造方法に関するものである。
リードスイッチ用材料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にリードスイッチは、磁性材料より
なる弾性体リード片を不活性ガスと共にガラス管に封入
した構造を有している。このリード片の接点部には貴金
属である金(Au)、ロジウム(Rh)ルテニウム(R
u)等が用いられてきた。
なる弾性体リード片を不活性ガスと共にガラス管に封入
した構造を有している。このリード片の接点部には貴金
属である金(Au)、ロジウム(Rh)ルテニウム(R
u)等が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら貴金属は
価格が高く、しかも価格変動も激しい。こうした情勢か
ら脱貴金属化が進められており、その1例としてニッケ
ルと銅の拡散合金層を接点に使用することが検討されて
いる。本発明はニッケルと銅の拡散接点用リードスイッ
チ材料の製造方法を提案するものである。
価格が高く、しかも価格変動も激しい。こうした情勢か
ら脱貴金属化が進められており、その1例としてニッケ
ルと銅の拡散合金層を接点に使用することが検討されて
いる。本発明はニッケルと銅の拡散接点用リードスイッ
チ材料の製造方法を提案するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】リードスイッチに使用さ
れる磁性材料は線径がφ0.4〜0.7mmの52アロ
イと称される重量%で(以下単に%)Ni50〜52
%、残部Feからなる合金である。この素材の上にニッ
ケルと銅の層を設けただけの材料では密着強度が弱く接
点としての用途に適さない。そこで、最終線径よりも太
いφ0.8〜1.0mmの線材にニッケル層と銅層をそ
れぞれ0.5〜5μm設け、これに減面率で25%以上
の加工を与えてφ0.4〜0.7mmとし、その後に直
線化矯正と拡散を目的とした熱処理を施すことにより、
リードスイッチとして十分使用可能な線材を得ることが
出来る。ここでニッケル層と銅層は接点抵抗および接点
寿命により最適厚さが決められるが、それぞれ0.5〜
5μmで良好な結果が得られている。なお、連続した線
材にニッケル層と銅層を形成させる方法としては、連続
鍍金法が好ましい。ニッケル層と銅層を形成させる前の
素線としては、その後の減面率との関係及びニッケル層
と銅線を形成させやすさの点からφ0.8〜1.0が好
ましい。この直線化矯正と拡散のための熱処理は、非酸
化性の雰囲気中で900〜1000℃で行い、時間は1
0〜120秒である。即ち本発明は、重量%にてNi5
0〜52%、残部が実質的にFeからなる線径がφ0.
8〜1.0mmの材料に、 1)ニッケル層を0.5〜5μm形成させる工程 2)銅層を0.5〜5μm形成させる工程 3)線径をφ0.7〜0.4mmになるように線引き加
工する工程 4)非酸化性雰囲気中で900〜1000℃で張力を加
えながら10〜120秒間熱処理する工程、 を1)→2)→3)→4)の順に順次行うことを特徴と
するリードスイッチ用材料の製造方法である。
れる磁性材料は線径がφ0.4〜0.7mmの52アロ
イと称される重量%で(以下単に%)Ni50〜52
%、残部Feからなる合金である。この素材の上にニッ
ケルと銅の層を設けただけの材料では密着強度が弱く接
点としての用途に適さない。そこで、最終線径よりも太
いφ0.8〜1.0mmの線材にニッケル層と銅層をそ
れぞれ0.5〜5μm設け、これに減面率で25%以上
の加工を与えてφ0.4〜0.7mmとし、その後に直
線化矯正と拡散を目的とした熱処理を施すことにより、
リードスイッチとして十分使用可能な線材を得ることが
出来る。ここでニッケル層と銅層は接点抵抗および接点
寿命により最適厚さが決められるが、それぞれ0.5〜
5μmで良好な結果が得られている。なお、連続した線
材にニッケル層と銅層を形成させる方法としては、連続
鍍金法が好ましい。ニッケル層と銅層を形成させる前の
素線としては、その後の減面率との関係及びニッケル層
と銅線を形成させやすさの点からφ0.8〜1.0が好
ましい。この直線化矯正と拡散のための熱処理は、非酸
化性の雰囲気中で900〜1000℃で行い、時間は1
0〜120秒である。即ち本発明は、重量%にてNi5
0〜52%、残部が実質的にFeからなる線径がφ0.
8〜1.0mmの材料に、 1)ニッケル層を0.5〜5μm形成させる工程 2)銅層を0.5〜5μm形成させる工程 3)線径をφ0.7〜0.4mmになるように線引き加
工する工程 4)非酸化性雰囲気中で900〜1000℃で張力を加
えながら10〜120秒間熱処理する工程、 を1)→2)→3)→4)の順に順次行うことを特徴と
するリードスイッチ用材料の製造方法である。
【0005】
【作用】リードスイッチのリード片の接点部の脱貴金属
化として、ニッケルと銅の拡散合金層を接点とすること
を検討した。目的とする線径よりも太いφ0.8〜1.
0mmの52合金線材にニッケル層と銅層をそれぞれ
0.5〜5μm設け、これに減面率で25%以上の加圧
を与えてφ0.4〜0.7mmとし、その後に直線化矯
正と拡散を目的とした熱処理を施すことによりリードス
イッチとして十分使用可能な線材を得ることができた。
ここで、減面率25%以上の塑性加工を加えることは、
その後の熱処理での拡散を容易にさせるものと考えられ
る。また、この段階での拡散はニッケルと銅を完全に合
金化させるものではなく、本発明の製造法で得られた線
材を、リード片を作製するため、切断、つぶし加工を行
い、その後の合金化を目的とした拡散熱処理を行う際
に、最終の拡散をより容易にするための予備拡散処理の
意味がある。かくすることにより、密度強度の良好なリ
ードスイッチ用の線材を得ることが出来る。
化として、ニッケルと銅の拡散合金層を接点とすること
を検討した。目的とする線径よりも太いφ0.8〜1.
0mmの52合金線材にニッケル層と銅層をそれぞれ
0.5〜5μm設け、これに減面率で25%以上の加圧
を与えてφ0.4〜0.7mmとし、その後に直線化矯
正と拡散を目的とした熱処理を施すことによりリードス
イッチとして十分使用可能な線材を得ることができた。
ここで、減面率25%以上の塑性加工を加えることは、
その後の熱処理での拡散を容易にさせるものと考えられ
る。また、この段階での拡散はニッケルと銅を完全に合
金化させるものではなく、本発明の製造法で得られた線
材を、リード片を作製するため、切断、つぶし加工を行
い、その後の合金化を目的とした拡散熱処理を行う際
に、最終の拡散をより容易にするための予備拡散処理の
意味がある。かくすることにより、密度強度の良好なリ
ードスイッチ用の線材を得ることが出来る。
【0006】
【実施例】以下に本発明を実施例をもって説明する。線
径φ0.85mmの51%Ni−Fe合金線材に、スル
ファミン酸ニッケル鍍金でニッケル層を3μm、ついで
硫酸銅鍍金で銅層を2μmを形成させた。これをφ0.
6mmに線引き加工し、水素中950℃で30秒の連続
熱処理を行った。この状態でのニッケル層の厚さは2.
1μm、銅層の厚さは1.4μmであった。この素材を
用いてリードスイッチを試作し、接触抵抗特性、磁歪粘
着傾向試験、接点寿命特性を評価したところ、従来のロ
ジウムを接点に用いたリードスイッチと同等の特性が確
認された。
径φ0.85mmの51%Ni−Fe合金線材に、スル
ファミン酸ニッケル鍍金でニッケル層を3μm、ついで
硫酸銅鍍金で銅層を2μmを形成させた。これをφ0.
6mmに線引き加工し、水素中950℃で30秒の連続
熱処理を行った。この状態でのニッケル層の厚さは2.
1μm、銅層の厚さは1.4μmであった。この素材を
用いてリードスイッチを試作し、接触抵抗特性、磁歪粘
着傾向試験、接点寿命特性を評価したところ、従来のロ
ジウムを接点に用いたリードスイッチと同等の特性が確
認された。
【0007】
【発明の効果】以上実施例で説明したように、本発明に
よれば貴金属を使用しないので安価なリードスイッチ用
材料を提供することが出来る。
よれば貴金属を使用しないので安価なリードスイッチ用
材料を提供することが出来る。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量%にてNi50〜52%、残部が実
質的にFeからなる線径がφ0.8〜1.0mmの材料
に、 1)ニッケル層を0.5〜5μm形成させる工程 2)銅層を0.5〜5μm形成させる工程 3)線径をφ0.7〜0.4mmになるように線引き加
工する工程 4)非酸化性雰囲気中で900〜1000℃で張力を加
えながら10〜120秒間熱処理する工程、 を1)→2)→3)→4)の順に順次行うことを特徴と
するリードスイッチ用材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15861992A JPH05320842A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | リードスイッチ用材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15861992A JPH05320842A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | リードスイッチ用材料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05320842A true JPH05320842A (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=15675674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15861992A Pending JPH05320842A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | リードスイッチ用材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05320842A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1246220A1 (en) * | 2001-03-26 | 2002-10-02 | N.V. Bekaert S.A. | Lead-in wire |
WO2014010574A1 (ja) | 2012-07-10 | 2014-01-16 | 住友電気工業株式会社 | リードスイッチ用線材、リードスイッチ用リード片及びリードスイッチ |
JP2015524513A (ja) * | 2012-07-04 | 2015-08-24 | キスワイヤ リミテッドKiswire Ltd. | スプリング用ニッケル銅メッキ高炭素鋼線及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-05-25 JP JP15861992A patent/JPH05320842A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1246220A1 (en) * | 2001-03-26 | 2002-10-02 | N.V. Bekaert S.A. | Lead-in wire |
JP2015524513A (ja) * | 2012-07-04 | 2015-08-24 | キスワイヤ リミテッドKiswire Ltd. | スプリング用ニッケル銅メッキ高炭素鋼線及びその製造方法 |
WO2014010574A1 (ja) | 2012-07-10 | 2014-01-16 | 住友電気工業株式会社 | リードスイッチ用線材、リードスイッチ用リード片及びリードスイッチ |
CN104428432A (zh) * | 2012-07-10 | 2015-03-18 | 住友电气工业株式会社 | 笛簧开关用线材、笛簧开关用簧片、以及笛簧开关 |
EP2873745A4 (en) * | 2012-07-10 | 2015-06-10 | Sumitomo Electric Industries | WIRE FOR SEAT SWITCH, REED SWITCH FOR REED SWITCH AND SHUTTER SWITCH |
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