JPH05319458A - 脱酸素機能を有する密封容器 - Google Patents

脱酸素機能を有する密封容器

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JPH05319458A
JPH05319458A JP5745992A JP5745992A JPH05319458A JP H05319458 A JPH05319458 A JP H05319458A JP 5745992 A JP5745992 A JP 5745992A JP 5745992 A JP5745992 A JP 5745992A JP H05319458 A JPH05319458 A JP H05319458A
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JP
Japan
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oxygen
metal
organic coating
sealed container
coating
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JP5745992A
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Inventor
Wataru Kurokawa
亘 黒川
Makoto Horiguchi
誠 堀口
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】容器内面の有機被膜が剥離し難い、脱酸素機能
を有する密封容器を提供する。 【構成】密封容器の内面の少なくとも一部が、アルミニ
ュウム1の陽極酸化により形成された微細孔2aを有す
る酸化被膜2、およびその上に被覆された有機被膜4よ
り主としてなっている。酸化被膜2は、微細孔2aの少
なくとも一部が完全充填されないように、自己腐蝕反応
によって酸素を固定し易い金属3によりメッキされてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビール缶等の極く微量
の酸素の混入が内容液の品質に悪影響を及ぼす缶詰等に
適した、脱酸素機能を有する密封容器に関する。
【0002】
【従来の技術】表面処理鋼板またはアルミニュウム板等
の缶用金属板の表面に、目付量として0.5〜20mg
/dm2のFe,Zn,Mnのいずれか1種もしくは2
種以上のメッキを施し、このメッキ層の上に親水性被覆
層を施し、さらにその上に酸素・水分透過性被覆層を積
層した、脱酸素機能を有する缶用材料が提案されている
(特開昭63−274537号公報)。
【0003】この缶用材料は、缶詰となった場合、ヘッ
ドスペースや内容液中の酸素とメッキ層のFe等の金属
が反応して水酸化鉄等を形成して缶詰内の遊離酸素を固
定して、ビール等の内容液の劣化を防止しようとするも
のである。しかしながら上記反応はメッキ層の表面にお
いて行なわれるので、多孔性で脆弱な水酸化鉄等の反応
生成物がメッキ層の表面に形成されるため、金属板の全
面を覆って施されているメッキ層と親水性有機被膜の界
面の密着性が失われて、親水性被覆層および酸素・水分
透過性有機被膜層が金属板から剥離し易いという問題を
生ずる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、容器内面の
有機被膜が剥離し難い、脱酸素機能を有する密封容器を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の脱酸素機能を有
する密封容器は、内面の少なくとも一部が、アルミニュ
ウムの陽極酸化により形成された微細孔を有する酸化被
膜、およびその上に被覆された有機被膜より主としてな
り、酸化被膜は、その微細孔の少なくとも一部が完全充
填されないように、自己腐蝕反応によって酸素を固定し
易い金属によりメッキされていることを特徴とする。
【0006】本明細書においてアルミニュウムとは、純
アルミニュウム(JIS H 4000の1000番
系)、JIS H 4000の3000番系および50
00番系等の缶用アルミニュウム合金を含むものとす
る。自己腐蝕反応によって酸素を固定し易い金属(以下
単に金属とよぶ)としては、鉄、錫、ニッケル、マンガ
ン、コバルト等、あるいはこれ等金属の2種以上の混合
体もしくは合金等が挙げられる。
【0007】
【作用】脱酸素機能を有する内面が缶蓋の内面の場合、
内容液充填密封後ヘッドスペース中の酸素は有機被膜を
透過して、陽極酸化被膜表面に達する。またヘッドスペ
ース内の湿度は内容液充填密封後短時間で上昇し、同様
にして水分も陽極酸化被膜表面に達する。このようにし
て酸素は陽極酸化被膜にメッキされた、自己腐蝕反応に
よって酸素を固定し易い金属と水分の存在下に接触す
る。そのため酸素はメッキ金属と容易に反応して水酸化
金属となって固定され、金属と有機被膜の界面に水酸化
金属層が形成される。水酸化金属層は多孔性であり、酸
素や水分に対するバリヤーとはならないので、有機被膜
に酸素が供給される間、水酸化金属層の下に残存するメ
ッキ金属により酸素の固定は進行する。この間内容液中
の微量の遊離酸素もヘッドスペースを介して、前記と同
様にして水酸化金属として固定される。従って密封容器
内の遊離酸素は実質的に完全に除去される。
【0008】アルミニュウムの陽極酸化被膜は、アルミ
ニュウム基板と強固に結合しており、かつ多数の微細孔
を有している。この微細孔の一部は金属が完全充填され
ておらず、不完全充填部の微細孔は、全高にわたり、あ
るいはその高さ方向途中より上方の部分において有機被
膜によって埋められている。従って陽極酸化被膜と有機
被膜とが直接接着する界面の面積が大きく、不完全充填
微細孔の不充填部分で、所謂アンカー効果によって酸化
被膜と有機被膜とが比較的強く接着している。このため
メッキされた金属と有機被膜の界面に脆弱な水酸化金属
層が形成されても、陽極酸化被膜と有機被膜とが直接接
触している部分が、有機被膜の剥離を防止するので、ア
ルミニュウム基板上の有機被膜が剥離し難い。
【0009】
【実施例】図1は密封容器(図示されない)の蓋部近傍
の断面の要部を示したものであって、1はアルミニュウ
ム基板、2は陽極酸化被膜、3は陽極酸化被膜2にメッ
キされた金属、例えば鉄、4は有機被膜、5はヘッドス
ペース、6はビール等の内容液である。陽極酸化被膜2
は、多角形(例えば6角形)のセルが互いに密接してな
っており、各セルの中央には厚さ方向に、その底面2b
近傍まで延びる、細長い微細孔2aが形成されている。
【0010】陽極酸化被膜2の厚さは、通常約0.01
〜10μm、好ましくは約0.1〜3μmである。微細
孔2aの孔径は通常約0.008〜0.07μmで、陽
極酸化被膜2の有孔率は約0.1〜0.4である。陽極
酸化被膜2は、りん酸浴、硫酸浴、しゅう酸浴、クロム
酸浴あるいはこれ等の混合浴等で、電圧10〜120ボ
ルト、、浴温5〜80℃、時間1〜600秒の条件で常
法により形成される。
【0011】金属3は直流、交流、交直重畳電流等を用
いる電気メッキ、または無電解メッキにより形成され
る。図1の場合は、金属3のメッキ量は各微細孔2aに
より異なり、全くメッキされない微細孔2a、高さ方向
途中までメッキされた微細孔2a、酸化被膜2の丁度表
面2cのレベルまでメッキされた微細孔2a、および隣
合う微細孔2aが表面2cの上までメッキされて、表面
2c上の部分が結合して斑点状のメッキ層3aを形成し
た微細孔2a等がみられる。
【0012】メッキ金属による容器内の酸素の固定を容
易にするために、有機被膜4は親水性および酸素・水分
透過性に優れている必要がある。単一の有機被膜により
親水性および酸素・水分透過性を両立させることは難し
いので、通常は親水性有機被膜および酸素・水分透過性
有機被膜を積層して用いる。親水性有機被膜としては、
セルロース系誘導体等の水溶性ポリマーが好ましく用い
られ、その厚さは、比較的薄いことが好ましく、通常約
0.01〜10μm、より好ましくは0.05〜1μm
である。酸素・水分透過性有機被膜としては、ポリエチ
レン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン等が好まし
く用いられ、その厚さは通常約5〜500μmである。
親水性有機被膜と酸素・水分透過性有機被膜は熱圧着等
により接着して用いられるが、必要に応じて接着剤層を
介して接着される。接着剤としては、水溶性ポリマーを
分散または混入された、ポリエステル系、ポリアクリレ
ート系、、変性オレフィン系等の樹脂が好ましく用いら
れ、その厚さは、好ましくは約0.5〜10μmであ
る。
【0013】内容液6中の遊離酸素および水分は、ヘッ
ドスペース5を介して有機被膜4を透過し、金属3と有
機被膜4との界面において、水酸化金属膜(図示されな
い)、例えば水酸化鉄{Fe(OH)3}の膜を形成し
て酸素を固定する。水酸化鉄は多孔性であり、酸素や水
分に対するバリヤーとならないので、この固定化は内容
液6内に遊離酸素が実質的に無くなるまで続く。上記界
面における金属3と有機被膜4との接着性は、水酸化金
属膜のため失われる。しかし有機被膜4の一部は、陽極
酸化被膜2の微細孔2aの不完全充填部に入り込んでい
る故、所謂アンカー効果によって有機被膜4はアルミニ
ュウム基板1から剥離し難い。
【0014】図2は、金属3の微細孔2aへの充填状態
の他の態様を示したものである。1はアルミニュウム基
板、2は陽極酸化被膜であり、4は有機被膜である。図
2の場合、金属3は各微細孔2aをほぼ一様に、その高
さの約1/2まで充填している。図2の態様の方が、図
1の態様よりもアンカー効果が大きく、また陽極酸化被
膜2と有機被膜4との接触界面面積が大きいので密着力
も大きく、水酸化金属膜生成後の有機被膜4の耐剥離性
が優れている。しかし金属3と有機被膜4間の界面面積
が図1の場合に比べて小さいので、酸素固定の速度にお
いては図1の態様に比べて劣る。
【0015】具体例1 厚さ0.3mmの缶蓋用アルミニュウム合金(材質:A
5182)を用い、前処理として、5重量%NaOH水
溶液中でエッチング後、30重量%HNO3水溶液でデ
スマットし、水洗した。次いで20℃の15重量%H2
SO4水溶液中で、試料を陽極として、対極(アルミニ
ュウム)との間に15Vの電圧を印可することにより陽
極酸化処理を行ない、陽極酸化被膜を0.5μmの厚さ
に生成させた。微細孔2aの径は120Åであり、陽極
酸化被膜の有孔率は0.18であった。水洗後、pHを
3.4に調整したFeSO4・7H2Oが80g/リット
ルとH3BO3が40g/リットルを含む25℃の浴にお
いて、試料を陰極として対極(ステンレス鋼)との間に
5Vの電圧を印可することにより20秒間電解を行な
い、約3.5mg/dm2の鉄を析出させた。
【0016】この処理により図1に示すような充填状態
が得られた。直流電解でこのように不均一に金属が析出
するのは、陽極酸化被膜の微細孔の底部とアルミニュウ
ム基板の間に存在する酸化膜の厚さが厳密には一定でな
く、場所により電気伝導性に差があり、抵抗の小さい所
で優先的に金属が析出するためと考えられる。その結
果、一部の微細孔においては金属の析出が陽極酸化被膜
上に達しても、金属が完全充填していない微細孔部分が
残存する態様を得ることができる。
【0017】以上の表面処理を施した試料に3重量%ヒ
ドロキシエチルセルロース水溶液をバーコートにより塗
布し、200℃で30秒焼き付けて、0.2μmの膜厚
の親水性有機被膜を得た。さらに接着剤層となる無水マ
レイン酸変性した5μmポリプロピレンと20μmのポ
リプロピレンを共押出ししたフィルムを用いて、接着剤
層を試料側として、約170℃のヒートロールでラミネ
ートした。
【0018】得られた試料を常法により製蓋加工し、こ
れを蓋として350mlのアルミニュウム製絞りーしご
き缶中にビールを充填密封した。この時、ヘッドスペー
ス内に封入された酸素量を測定したところ、0.206
mgであった。また密封直後のビール中の酸素濃度を測
定したところ、0.1ppmであった。20℃で24時
間貯蔵後、ヘッドスペース内の酸素量およびビール中の
酸素濃度を測定したところ、それぞれ0.031mgお
よび0.038ppmであった。また20℃で3カ月貯
蔵後開缶した缶の缶蓋内面に、JIS K 5400に
基づく碁盤目試験法で1mm幅のクロスカットを入れて
100ケの桝目を作り、テープ剥離により評価したとこ
ろ、剥離は見られず、、評点は10であった。
【0019】具体例2 厚さ0.3mmの缶蓋用アルミニュウム合金(材質:A
5182)を用い、20℃の30重量%H3PO4水溶液
中で、試料を陽極として、対極(アルミニュウム)との
間に30Vの電圧を印可することにより陽極酸化処理を
行なう以外は、具体例1と同様にして試料を作製した。
生成した陽極酸化被膜の厚さは1μm、微細孔2aの径
は450Åであり、陽極酸化被膜の有孔率は0.3であ
った。またメッキにより析出した鉄量は約3.1mg/
dm2であった。
【0020】この処理により図1に示すような充填状態
が得られた。以上の表面処理を施した試料の有機被膜お
よび評価を具体例1と同様にして行なった。20℃で2
4時間貯蔵後、ヘッドスペース内の酸素量およびビール
中の酸素濃度を測定したところ、それぞれ0.028m
gおよび0.036ppmであった。また20℃で3カ
月貯蔵後開缶した缶の缶蓋内面を具体例1と同様に碁盤
目試験により評価したところ、剥離は見られず、評点は
10であった。
【0021】具体例3 厚さ0.3mmの缶蓋用アルミニュウム合金(材質:A
5182)を用い、具体例1と同様の方法で前処理およ
び陽極酸化処理を行なった。次いでpHを4.0に調整
した、ZnSO4・7H2Oが350g/リットル、(N
42SO4が30g/リットル、H3BO3が30g/
リットルを含む30℃の浴において、試料を陰極とし
て、対極(カーボン)との間に5Vの電圧を20秒印可
して、約4.1mg/dm2の亜鉛を析出させた。
【0022】この処理により図1に示すような充填状態
が得られた。以上の表面処理を施した試料の有機被膜お
よび評価を具体例1と同様にして行なった。20℃で2
4時間貯蔵後、ヘッドスペース内の酸素量およびビール
中の酸素濃度を測定したところ、それぞれ0.03mg
および0.043ppmであった。また20℃で3カ月
貯蔵後開缶した缶の缶蓋内面を具体例1と同様に碁盤目
試験により評価したところ、剥離は見られず、評点は1
0であった。
【0023】具体例4 厚さ0.3mmの缶蓋用アルミニュウム合金(材質:A
5182)を用い、具体例1と同様の方法で前処理およ
び陽極酸化処理を行なった。次いでpHを7.1に調整
したMnSO4・4H2Oが120g/リットル、(NH
42SO4が75g/リットル、NH4SCNが60g/
リットルを含む25℃の浴において、試料を陰極とし
て、対極(カーボン)との間に8Vの電圧を20秒印可
して、約3.7mg/dm2のマンガンを析出させた。
【0024】この処理により図1に示すような充填状態
が得られた。以上の表面処理を施した試料の有機被膜お
よび評価を具体例1と同様にして行なった。20℃で2
4時間貯蔵後、ヘッドスペース内の酸素量およびビール
中の酸素濃度を測定したところ、それぞれ0.04mg
および0.05ppmであった。また20℃で3カ月貯
蔵後開缶した缶の缶蓋内面を具体例1と同様に碁盤目試
験により評価したところ、剥離は見られず、評点は10
であった。
【0025】具体例5 用いるアルミニュウム合金を厚さ0.35mmのA30
04材とする以外は、具体例1と同様にして、試料の作
製および評価を行なった。この時の鉄析出量は約3.6
mg/dm2であった。
【0026】この処理により図1に示すような充填状態
が得られた。20℃で24時間貯蔵後、ヘッドスペース
内の酸素量およびビール中の酸素濃度を測定したとこ
ろ、それぞれ0.03mgおよび0.042ppmであ
った。また20℃で3カ月貯蔵後開缶した缶の缶蓋内面
を具体例1と同様に碁盤目試験により評価したところ、
剥離は見られず、評点は10であった。
【0027】具体例6 厚さ0.3mmの缶蓋用アルミニュウム合金(材質:A
5182)を用い、鉄メッキにおける電源として商用交
流電源を使用し、試料と対極(カーボン)との間に20
Vp−pの電圧を印可して30秒間電解を行なう以外
は、具体例1と同様にして試料を作製した。この時の鉄
析出量は、1mg/dm2であった。
【0028】この処理により図2に示すような充填状態
が得られた。直流電解の場合と異なり、交流電解では微
細孔中にほぼ均一に鉄が析出する。この理由は必ずしも
明らかでないが、陽極酸化被膜中への金属の電解析出反
応は拡散律速であり、直流電解に比べて交流を用いる
と、陰極表面にできる拡散層の厚さを可成り小さくでき
るためと考えられる。メッキを更に長時間続けること
で、微細孔中を完全充填した状態が得られるが、完全充
填すると、有機被膜との密着性が悪くなるので、完全充
填しない状態でメッキを止める必要がある。
【0029】以上の表面処理を施した試料の有機被膜お
よび評価を具体例1と同様にして行なった。20℃で2
4時間貯蔵後、ヘッドスペース内の酸素量およびビール
中の酸素濃度を測定したところ、それぞれ0.05mg
および0.054ppmであった。また20℃で3カ月
貯蔵後開缶した缶の缶蓋内面を具体例1と同様に碁盤目
試験により評価したところ、剥離は見られず、評点は1
0であった。
【0030】比較例1 厚さ0.23mmでメッキ量50番の錫めっき鋼板(ノ
ンクロメート処理材)を用い、FeSO4・7H2Oが2
50g/リットル、FeCl2・4H2Oが42g/リッ
トル、NH4Clが20g/リットルを含む25℃の浴
中で、鉄板を対極として10A/dm2で20秒間陰極
電解して、鉄付着量として、約3.5mg/dm2の錫
下地鉄メッキ鋼板を得た。
【0031】以上の表面処理を施した試料の有機被膜お
よび評価を具体例1と同様にして行なった。20℃で2
4時間貯蔵後、ヘッドスペース内の酸素量およびビール
中の酸素濃度を測定したところ、それぞれ0.035m
gおよび0.045ppmであった。また20℃で3カ
月貯蔵後開缶した缶の缶蓋内面を具体例1と同様に碁盤
目試験により評価したところ、全数が剥離し、評点は0
であった。
【0032】比較例2 厚さ0.3mmの缶蓋用アルミニュウム合金(材質:A
5182)を用い、鉄メッキを20分間行なう以外は具
体例6と同様にして試料を作製した。この時の鉄析出量
は約7.2mg/dm2であった。
【0033】この処理により微細孔が完全充填した状態
が得られた。以上の表面処理を施した試料の有機被膜お
よび評価を具体例1と同様にして行なった。20℃で2
4時間貯蔵後、ヘッドスペース内の酸素量およびビール
中の酸素濃度を測定したところ、それぞれ0.043m
gおよび0.047ppmであった。また20℃で3カ
月貯蔵後開缶した缶の缶蓋内面を具体例1と同様に碁盤
目試験により評価したところ、一部が剥離し、評点は4
であった。
【0034】本発明は、以上の実施例によって制限され
るものでなく、例えば本発明の適用れる内面は、密封容
器内面全体、もしくは缶胴内面であってもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明の脱酸素機能を有する密封容器
は、容器内面の少なくとも一部に形成された有機被膜が
剥離し難いという効果を奏する。従って上記剥離に伴う
内容液の劣化が防止されるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である、密封容器内面近
傍の要部縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例である、密封容器内面の
要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 アルミニュウム基板 2 陽極酸化被膜 2a 微細孔 3 金属 4 有機被膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面の少なくとも一部が、アルミニュウ
    ムの陽極酸化により形成された微細孔を有する酸化被
    膜、およびその上に被覆された有機被膜より主としてな
    り、酸化被膜は、その微細孔の少なくとも一部が完全充
    填されないように、自己腐蝕反応によって酸素を固定し
    易い金属によりメッキされていることを特徴とする脱酸
    素機能を有する密封容器。
JP5745992A 1992-02-10 1992-02-10 脱酸素機能を有する密封容器 Pending JPH05319458A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3900190A1 (de) * 1989-01-05 1990-07-12 Rasmussen Gmbh Federbandschelle

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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