JPH05318518A - プラスチック成形方法及びその装置 - Google Patents
プラスチック成形方法及びその装置Info
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- JPH05318518A JPH05318518A JP15310292A JP15310292A JPH05318518A JP H05318518 A JPH05318518 A JP H05318518A JP 15310292 A JP15310292 A JP 15310292A JP 15310292 A JP15310292 A JP 15310292A JP H05318518 A JPH05318518 A JP H05318518A
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- temperature
- temp
- molding
- injection
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ロータリー成形システムでは、所定のタクト
で各工程が実施される状況でも、金型が所定の温度範囲
から外れた温度になった場合、この温度を計測して、こ
の計測情報に基いて金型が射出成形機に装填された時
の、上記射出成形機における成形条件を選択できるよう
にし、成形品にバラ付が無く、高精度の成形を所定タク
トによる量産性の高いシステムの流れの中で実現できる
ようにしたプラスチック成形法およびその装置を提供す
る。 【構成】 複数の金型を、昇温工程、射出充填工程、冷
却工程及び成形品取出工程に順次移送する過程で、前記
金型により所要の成形品を成形するプラスチック成形方
法において、前記昇温工程後の金型温度を検出して、そ
の検出結果に基いて射出成形機での成形条件を設定する
ようにしたことを特徴とする。
で各工程が実施される状況でも、金型が所定の温度範囲
から外れた温度になった場合、この温度を計測して、こ
の計測情報に基いて金型が射出成形機に装填された時
の、上記射出成形機における成形条件を選択できるよう
にし、成形品にバラ付が無く、高精度の成形を所定タク
トによる量産性の高いシステムの流れの中で実現できる
ようにしたプラスチック成形法およびその装置を提供す
る。 【構成】 複数の金型を、昇温工程、射出充填工程、冷
却工程及び成形品取出工程に順次移送する過程で、前記
金型により所要の成形品を成形するプラスチック成形方
法において、前記昇温工程後の金型温度を検出して、そ
の検出結果に基いて射出成形機での成形条件を設定する
ようにしたことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の金型を昇温工
程、射出成形工程、冷却工程及び成形品取出工程の各工
程に順次移送する過程で、前記金型で成形品を成形する
プラスチック成形方法及びその装置に関する。
程、射出成形工程、冷却工程及び成形品取出工程の各工
程に順次移送する過程で、前記金型で成形品を成形する
プラスチック成形方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックの射出成形においては、通
常、射出成形機に金型を取り付け、その金型内に加熱溶
融された樹脂を射出し、その樹脂の冷却硬化を待って、
金型より取出し、その空になった金型に、次の溶融樹脂
を射出するという繰返し工程を採っている。
常、射出成形機に金型を取り付け、その金型内に加熱溶
融された樹脂を射出し、その樹脂の冷却硬化を待って、
金型より取出し、その空になった金型に、次の溶融樹脂
を射出するという繰返し工程を採っている。
【0003】しかしながら、このようなプロセスで成形
する場合には、厚肉のものや高精度が要求されるもの
(たとえば、光学系におけるプラスチックのレンズ、プ
リズム、ミラーなど)は、冷却時間を長くする必要があ
るために、樹脂が冷却硬化するまでの長い時間、金型が
空かないから、射出成形機は、その間、次の樹脂の射出
に用いることができない。このため、前記射出成形機の
使用効率が悪く、生産性が上がらないという問題点を有
する。
する場合には、厚肉のものや高精度が要求されるもの
(たとえば、光学系におけるプラスチックのレンズ、プ
リズム、ミラーなど)は、冷却時間を長くする必要があ
るために、樹脂が冷却硬化するまでの長い時間、金型が
空かないから、射出成形機は、その間、次の樹脂の射出
に用いることができない。このため、前記射出成形機の
使用効率が悪く、生産性が上がらないという問題点を有
する。
【0004】そこで、複数の金型を用意し、これらを順
次、射出成形機に装填して、そこで溶融樹脂を射出し、
射出充填された金型を別の場所へ移動し、そこで冷却
し、一方、射出成形機では、直ちに、次に装填された金
型に溶融樹脂を射出するという、成形方法が提案されて
いる。本明細書では、以後、このような複数の金型を用
いて射出充填工程及び冷却工程をそれぞれ別の場所で行
なう成形法を、ロータリー成形法と呼び、その成形方法
に使用する装置全体をロータリー成形システムと呼ぶこ
とにする。
次、射出成形機に装填して、そこで溶融樹脂を射出し、
射出充填された金型を別の場所へ移動し、そこで冷却
し、一方、射出成形機では、直ちに、次に装填された金
型に溶融樹脂を射出するという、成形方法が提案されて
いる。本明細書では、以後、このような複数の金型を用
いて射出充填工程及び冷却工程をそれぞれ別の場所で行
なう成形法を、ロータリー成形法と呼び、その成形方法
に使用する装置全体をロータリー成形システムと呼ぶこ
とにする。
【0005】前記ロータリー成形システムにおいて、本
出願人は、射出成形機および複数のプレス機を備え、前
記射出成形機により樹脂を充填された金型を移送し、複
数のプレス機の1つに装填し、そこで加圧状態のまま、
冷却するシステムを提案した(例えば、特開昭61−8
9019号公報を参照)。このシステムでは、プレス機
に付設されている温度調整部材を金型表面に接触させ
て、双方の間の熱交換により、金型を冷却するものであ
るため、温度調整部材の熱容量、冷却エネルギーの供給
量、双方の熱勾配などを配慮することで、微妙な温度制
御がなされ、成形品の冷却時に発生する収縮歪み、内部
応力歪みなどを最少限に抑えつつ、効率よく成形品を冷
却することができる。
出願人は、射出成形機および複数のプレス機を備え、前
記射出成形機により樹脂を充填された金型を移送し、複
数のプレス機の1つに装填し、そこで加圧状態のまま、
冷却するシステムを提案した(例えば、特開昭61−8
9019号公報を参照)。このシステムでは、プレス機
に付設されている温度調整部材を金型表面に接触させ
て、双方の間の熱交換により、金型を冷却するものであ
るため、温度調整部材の熱容量、冷却エネルギーの供給
量、双方の熱勾配などを配慮することで、微妙な温度制
御がなされ、成形品の冷却時に発生する収縮歪み、内部
応力歪みなどを最少限に抑えつつ、効率よく成形品を冷
却することができる。
【0006】ところで、射出充填工程で樹脂を金型に射
出する時には、キャビティに対する樹脂の転写性を向上
するために、前記金型は予め所定温度に昇温して使用す
る場合が多い。すなわち、このロータリー成形システム
では、金型を樹脂のガラス転移点(液体から固体に変化
する温度)以上の温度に上げておいて、そこに樹脂を射
出し、その後、プレス機において、両者(金型および樹
脂)をともにガラス転移点以下の温度に下げることによ
って、樹脂の表面のみが先に固化してヒケを生ずること
の弊害を防止するのである。
出する時には、キャビティに対する樹脂の転写性を向上
するために、前記金型は予め所定温度に昇温して使用す
る場合が多い。すなわち、このロータリー成形システム
では、金型を樹脂のガラス転移点(液体から固体に変化
する温度)以上の温度に上げておいて、そこに樹脂を射
出し、その後、プレス機において、両者(金型および樹
脂)をともにガラス転移点以下の温度に下げることによ
って、樹脂の表面のみが先に固化してヒケを生ずること
の弊害を防止するのである。
【0007】このため、ロータリー成形システムにおい
ては、射出成形機の使用効率の向上などの目的のため
に、昇温工程は、前記射出成形機とは別の場所で行い、
昇温された金型を、射出充填工程で前記射出成形機に搬
送して、溶融樹脂を射出するのが好ましい。
ては、射出成形機の使用効率の向上などの目的のため
に、昇温工程は、前記射出成形機とは別の場所で行い、
昇温された金型を、射出充填工程で前記射出成形機に搬
送して、溶融樹脂を射出するのが好ましい。
【0008】そこで、本出願人は、射出充填工程とは別
に設けられた、金型表面と接合する温度調整部材を備え
ている昇温装置も、既に提供している(実開平02−0
22811)。
に設けられた、金型表面と接合する温度調整部材を備え
ている昇温装置も、既に提供している(実開平02−0
22811)。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
述のロータリー成形システムでは、複数の金型を使用す
る関係上、前記昇温装置内で同じ時間だけ温度調整部材
を当接していたとしても、個々の金型の製作のバラツキ
により、前記温度調整部材に対する金型面の接触状態が
一様でなく、昇温装置内での金型への熱交換効率に影響
があり、所望の熱量の移動が十分に行なわれない場合が
あり、このため、射出充填機での金型温度にバラ付きが
生じるという問題があった。また、同一システム内で複
数の昇温装置を並列使用する場合には、各装置の熱交換
効率のバラ付きから、射出充填機での金型温度にバラ付
きを生じるという問題があった。
述のロータリー成形システムでは、複数の金型を使用す
る関係上、前記昇温装置内で同じ時間だけ温度調整部材
を当接していたとしても、個々の金型の製作のバラツキ
により、前記温度調整部材に対する金型面の接触状態が
一様でなく、昇温装置内での金型への熱交換効率に影響
があり、所望の熱量の移動が十分に行なわれない場合が
あり、このため、射出充填機での金型温度にバラ付きが
生じるという問題があった。また、同一システム内で複
数の昇温装置を並列使用する場合には、各装置の熱交換
効率のバラ付きから、射出充填機での金型温度にバラ付
きを生じるという問題があった。
【0010】更に、前記昇温装置にトラブルが生じ、そ
こに装填された金型が、所要時間よりも長く留まると、
高い温度状態で、次の射出充填工程に移送されることに
なり、また、同様に、前記冷却装置にトラブルが生じ
て、所要温度以下に金型が冷却された場合には、たと
え、昇温装置で正規の昇温がなされても、最終的には、
金型温度が所望温度より低い状態で射出充填工程に入っ
てしまう。また、成形システムの始動時、各冷却装置、
昇温装置などが、正規温度まで立ち上がっていないの
で、時間管理で金型の冷却、昇温を行なう前記成形シス
テムの場合、射出充填工程で金型が所望温度になってい
ない場合がある。これは、成形品の品質、精度にバラ付
きを与える原因となる。すなわち、射出充填機で、毎
回、同じ成形条件で、樹脂の射出充填を行なっている
と、金型温度が高い場合には製品に「ひけ」という不良
現象を起こすことになり、金型温度が低い場合には過充
填となるなどの不都合をきたす。
こに装填された金型が、所要時間よりも長く留まると、
高い温度状態で、次の射出充填工程に移送されることに
なり、また、同様に、前記冷却装置にトラブルが生じ
て、所要温度以下に金型が冷却された場合には、たと
え、昇温装置で正規の昇温がなされても、最終的には、
金型温度が所望温度より低い状態で射出充填工程に入っ
てしまう。また、成形システムの始動時、各冷却装置、
昇温装置などが、正規温度まで立ち上がっていないの
で、時間管理で金型の冷却、昇温を行なう前記成形シス
テムの場合、射出充填工程で金型が所望温度になってい
ない場合がある。これは、成形品の品質、精度にバラ付
きを与える原因となる。すなわち、射出充填機で、毎
回、同じ成形条件で、樹脂の射出充填を行なっている
と、金型温度が高い場合には製品に「ひけ」という不良
現象を起こすことになり、金型温度が低い場合には過充
填となるなどの不都合をきたす。
【0011】
【発明の目的】本発明は、上記事情に基いてなされたも
ので、ロータリー成形システムでは、所定のタクトで各
工程が実施される状況でも、金型が所定の温度範囲から
外れた温度になった場合、この温度を計測して、この計
測情報に基いて金型が射出成形機に装填された時の、上
記射出成形機における成形条件を選択できるようにし、
成形品にバラ付が無く、高精度の成形を所定タクトによ
る量産性の高いシステムの流れの中で実現できるように
したプラスチック成形法およびその装置を提供しようと
するものである。
ので、ロータリー成形システムでは、所定のタクトで各
工程が実施される状況でも、金型が所定の温度範囲から
外れた温度になった場合、この温度を計測して、この計
測情報に基いて金型が射出成形機に装填された時の、上
記射出成形機における成形条件を選択できるようにし、
成形品にバラ付が無く、高精度の成形を所定タクトによ
る量産性の高いシステムの流れの中で実現できるように
したプラスチック成形法およびその装置を提供しようと
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のプラ
スチック成形法では、複数の金型を、昇温工程、射出充
填工程、冷却工程及び成形品取出工程に順次移送する過
程で、前記金型により所要の成形品を成形するプラスチ
ック成形方法において、前記昇温工程後の金型温度を検
出して、その検出結果に基いて射出成形機での成形条件
を設定するようにしている。
スチック成形法では、複数の金型を、昇温工程、射出充
填工程、冷却工程及び成形品取出工程に順次移送する過
程で、前記金型により所要の成形品を成形するプラスチ
ック成形方法において、前記昇温工程後の金型温度を検
出して、その検出結果に基いて射出成形機での成形条件
を設定するようにしている。
【0013】また、本発明のプラスチック成形装置で
は、複数の金型を、昇温工程、射出充填工程、冷却工程
及び成形品取出工程に順次移送する過程で、前記金型に
より所要の成形品を成形するプラスチック成形装置にお
いて、射出成形機において、あるいは、装填される前段
で、前記金型の温度を計測する温度計測手段、および、
上記計測温度に対応する成形条件を予め設定して置い
て、上記温度計測手段からの計測情報に基いて成形条件
を選択し、上記射出成形機を制御する制御手段を装備し
ている。
は、複数の金型を、昇温工程、射出充填工程、冷却工程
及び成形品取出工程に順次移送する過程で、前記金型に
より所要の成形品を成形するプラスチック成形装置にお
いて、射出成形機において、あるいは、装填される前段
で、前記金型の温度を計測する温度計測手段、および、
上記計測温度に対応する成形条件を予め設定して置い
て、上記温度計測手段からの計測情報に基いて成形条件
を選択し、上記射出成形機を制御する制御手段を装備し
ている。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
具体的に説明する。図1には本実施例の成形システムの
全体的構成が示されている。すなわち、符号25で示す
ロータリー成形システム25は、A:昇温工程、B:射
出充填工程、C:冷却工程、D:成形品取出工程の4工
程を、移送手段を介して移送される金型に対して順次、
実施する構成になっている。前記昇温工程Aと射出充填
工程Bとの間はコロを用いた金型搬送路1で接続され、
射出充填工程Bと冷却工程Cとの間はコロを用いた金型
搬送路5及びNCトラバース装置2で接続され、また、
冷却工程Cと成形品取出工程Dとの間はNCトラバース
装置2で接続されている。さらに、トラバース装置2に
はトラバース装置制御部22が接続されており、トラバ
ース装置制御部22は中央制御盤17と接続されてい
る。なお、中央制御盤17は前記ロータリー成形システ
ムの他の装置とも接続されている(配線省略)。
具体的に説明する。図1には本実施例の成形システムの
全体的構成が示されている。すなわち、符号25で示す
ロータリー成形システム25は、A:昇温工程、B:射
出充填工程、C:冷却工程、D:成形品取出工程の4工
程を、移送手段を介して移送される金型に対して順次、
実施する構成になっている。前記昇温工程Aと射出充填
工程Bとの間はコロを用いた金型搬送路1で接続され、
射出充填工程Bと冷却工程Cとの間はコロを用いた金型
搬送路5及びNCトラバース装置2で接続され、また、
冷却工程Cと成形品取出工程Dとの間はNCトラバース
装置2で接続されている。さらに、トラバース装置2に
はトラバース装置制御部22が接続されており、トラバ
ース装置制御部22は中央制御盤17と接続されてい
る。なお、中央制御盤17は前記ロータリー成形システ
ムの他の装置とも接続されている(配線省略)。
【0015】次に、前記ロータリー成形システム25に
係る各装置について説明する。
係る各装置について説明する。
【0016】前記昇温工程Aにおいては、射出充填工程
Bにおける所定のタクトよりもより長い時間(例えば、
2倍のタクト相当時間)を必要とするため、2個の昇温
装置6を設け、1タクト分、作業時間ピッチをずらせた
状態で、一方の装置において金型の昇温を行なっている
最中に、他方の装置でも同様に他の金型の昇温を行なう
ことができるように構成されている。各昇温装置6の前
には、コロを用いた方向変換機23が設けられていて、
成形品取出装置15より送られてきた金型を受け入れ、
次いで90度回転して、前記金型を昇温装置6内へ送
り、また、昇温工程後の、昇温装置6内の金型を受け入
れ、逆に90度回転して、前記金型を射出成形機7へ向
けて送ることができるようになっている。なお、前記方
向変換機23のコロは内蔵した駆動源により回転駆動で
きるようになっている。前記方向変換機23と昇温装置
6との間は、コロを用いた搬送路24で接続されてお
り、このコロも同様に内蔵した駆動源により回転駆動で
きるようになっている。
Bにおける所定のタクトよりもより長い時間(例えば、
2倍のタクト相当時間)を必要とするため、2個の昇温
装置6を設け、1タクト分、作業時間ピッチをずらせた
状態で、一方の装置において金型の昇温を行なっている
最中に、他方の装置でも同様に他の金型の昇温を行なう
ことができるように構成されている。各昇温装置6の前
には、コロを用いた方向変換機23が設けられていて、
成形品取出装置15より送られてきた金型を受け入れ、
次いで90度回転して、前記金型を昇温装置6内へ送
り、また、昇温工程後の、昇温装置6内の金型を受け入
れ、逆に90度回転して、前記金型を射出成形機7へ向
けて送ることができるようになっている。なお、前記方
向変換機23のコロは内蔵した駆動源により回転駆動で
きるようになっている。前記方向変換機23と昇温装置
6との間は、コロを用いた搬送路24で接続されてお
り、このコロも同様に内蔵した駆動源により回転駆動で
きるようになっている。
【0017】前記金型は、前記昇温装置6において、所
定時間、待機され、その間に、後述する手段で所定温度
まで加熱される。特に、本実施例では、昇温工程Aにお
いて、冷却工程C(後述する)にて最低80℃までキャ
ビティ内が冷却された金型を、最長60秒かけて、キャ
ビティ内が最高100℃まで昇温するように、その仕様
を設定している。
定時間、待機され、その間に、後述する手段で所定温度
まで加熱される。特に、本実施例では、昇温工程Aにお
いて、冷却工程C(後述する)にて最低80℃までキャ
ビティ内が冷却された金型を、最長60秒かけて、キャ
ビティ内が最高100℃まで昇温するように、その仕様
を設定している。
【0018】昇温工程Aと射出充填工程Bとの間は、金
型搬送路1で接続されており、前記金型搬送路1は、途
中で直角に曲がった2つの部分にエレベータ26および
90度反転装置3aを備えており、また、金型搬送方向
に並べられたコロを、内蔵した駆動源により回転させる
ように構成されていて、そこでは、金型がコロの上に載
置された状態で搬送方向に移動される。昇温装置6から
方向変換機23を経て金型搬送路1に搬送された金型
は、エレベータ26において、その向きを変えずに、そ
の移動方向だけを90度だけ変え、更に、金型搬送路1
上を搬送され、前記90度反転装置3aへと進むことが
できる。
型搬送路1で接続されており、前記金型搬送路1は、途
中で直角に曲がった2つの部分にエレベータ26および
90度反転装置3aを備えており、また、金型搬送方向
に並べられたコロを、内蔵した駆動源により回転させる
ように構成されていて、そこでは、金型がコロの上に載
置された状態で搬送方向に移動される。昇温装置6から
方向変換機23を経て金型搬送路1に搬送された金型
は、エレベータ26において、その向きを変えずに、そ
の移動方向だけを90度だけ変え、更に、金型搬送路1
上を搬送され、前記90度反転装置3aへと進むことが
できる。
【0019】90度反転装置3aは、射出部7aが横方
向に設けられた射出成形機7に対処して、そこに搬入さ
れた金型が、そのスプルー部を前記射出部7aに接続で
きるように、前記金型を90度反転させる働きをするも
のである。この90度反転装置3aを通過した後、本実
施例では、金型は、射出成形機7前方の金型待機位置4
に搬送され、この金型待機位置4において、温度計測装
置27によりその金型温度を計測される。
向に設けられた射出成形機7に対処して、そこに搬入さ
れた金型が、そのスプルー部を前記射出部7aに接続で
きるように、前記金型を90度反転させる働きをするも
のである。この90度反転装置3aを通過した後、本実
施例では、金型は、射出成形機7前方の金型待機位置4
に搬送され、この金型待機位置4において、温度計測装
置27によりその金型温度を計測される。
【0020】なお、この実施例では、既に、昇温工程A
において100℃までキャビティ内が昇温された金型
は、射出成形機7内に搬入されるまでの時間経過のうち
に、その金型表面から内部への熱伝導により、そのキャ
ビティ付近の温度が所定の成形温度120℃になるよう
に昇温される。そして、この状態で、射出成形機7内に
搬入され、射出成形が行なわれる。この場合、金型が昇
温工程Aを終了してから射出成形機7前の待機場所4に
至り、射出成形機7に搬入されるまでの(成形温度12
0℃に昇温するまでの)設定時間は、120秒とされて
いる。
において100℃までキャビティ内が昇温された金型
は、射出成形機7内に搬入されるまでの時間経過のうち
に、その金型表面から内部への熱伝導により、そのキャ
ビティ付近の温度が所定の成形温度120℃になるよう
に昇温される。そして、この状態で、射出成形機7内に
搬入され、射出成形が行なわれる。この場合、金型が昇
温工程Aを終了してから射出成形機7前の待機場所4に
至り、射出成形機7に搬入されるまでの(成形温度12
0℃に昇温するまでの)設定時間は、120秒とされて
いる。
【0021】射出充填工程Bにおいて、金型が射出成形
機7に搬入されると、成形機7のダイセットの型締が行
なわれ、240℃の樹脂が金型に射出される。その後、
金型は、一定時間保圧され、次いでダイセットの型開が
行なわれた後、射出成形機7から搬出されて90度反転
装置3bへ送られる。また、ここには、射出成形機7に
おいて、金型を射出充填に必要な温度に温度調整するた
めの温度調整機8が設けられている。
機7に搬入されると、成形機7のダイセットの型締が行
なわれ、240℃の樹脂が金型に射出される。その後、
金型は、一定時間保圧され、次いでダイセットの型開が
行なわれた後、射出成形機7から搬出されて90度反転
装置3bへ送られる。また、ここには、射出成形機7に
おいて、金型を射出充填に必要な温度に温度調整するた
めの温度調整機8が設けられている。
【0022】なお、この実施例では、金型が射出成形機
7に搬入された後、射出成形機7より搬出されてNCト
ラバース装置2(後述するベースポイント13の地点)
に至るまでに要する時間は、60秒とされている。
7に搬入された後、射出成形機7より搬出されてNCト
ラバース装置2(後述するベースポイント13の地点)
に至るまでに要する時間は、60秒とされている。
【0023】また、前記90度反転装置3bは、射出成
形機7の後方に配置されており、ここでは、射出が終っ
た金型が、そのスプルー部を上向きになるように、その
姿勢を元の状態に復帰される。すなわち、この実施例で
は、金型は、前記90度反転装置3a,3bの働きによ
り、射出充填工程Bにおいてそのスプルー部を横にした
状態を保ち、冷却工程C、取出工程D、昇温工程Aにお
いてそのスプルー部を上向きにした状態を保つ。なお、
射出成形機での射出が下向きに行われるように構成され
ている場合、すなわち、堅形の射出成形機が用いられた
場合、または、金型が冷却工程C、取出工程D、昇温工
程Aのいずれにおいてもそのスプルー部を横向きにした
状態で処理される場合には、前記90度反転装置3a,
3bは不要である。
形機7の後方に配置されており、ここでは、射出が終っ
た金型が、そのスプルー部を上向きになるように、その
姿勢を元の状態に復帰される。すなわち、この実施例で
は、金型は、前記90度反転装置3a,3bの働きによ
り、射出充填工程Bにおいてそのスプルー部を横にした
状態を保ち、冷却工程C、取出工程D、昇温工程Aにお
いてそのスプルー部を上向きにした状態を保つ。なお、
射出成形機での射出が下向きに行われるように構成され
ている場合、すなわち、堅形の射出成形機が用いられた
場合、または、金型が冷却工程C、取出工程D、昇温工
程Aのいずれにおいてもそのスプルー部を横向きにした
状態で処理される場合には、前記90度反転装置3a,
3bは不要である。
【0024】金型搬送路5は、90度反転装置3bを経
た金型をNCトラバース装置2のベースポイント13
(NCトラバース装置2が金型を受け取る地点)へ搬送
するために設けられたもので、金型搬送路1の場合と同
様、搬送方向に並べられたコロを備え、これを、内蔵さ
れた駆動源により回転することで、コロの上に載置され
た金型を移動する構成になっている。前記NCトラバー
ス装置2は、この実施例では、2本のガイドレール9及
びその上を移動するトラバーサ10で構成されており、
前記トラバーサ10は左右一対の投入コンベア11、取
出コンベア12により構成されている。投入コンベア1
1は、そこに内蔵された駆動源により作動して、図1に
おいて、金型を下方向から取入れてその内部に保持し、
また、そこから上方向へ送り出すことができ、このよう
な機能によって、金型をベースポイント13から各プレ
ス機18へ搬送することができる。同様に、取出コンベ
ア12は、そこに内蔵された駆動源により作動して、図
1において、金型を上方向から取り入れ、その内部に保
持し、また、そこから下方向へ送り出すことができ、こ
のような機能によって、金型を各プレス機18から成形
品取出装置15へ搬送することができる。
た金型をNCトラバース装置2のベースポイント13
(NCトラバース装置2が金型を受け取る地点)へ搬送
するために設けられたもので、金型搬送路1の場合と同
様、搬送方向に並べられたコロを備え、これを、内蔵さ
れた駆動源により回転することで、コロの上に載置され
た金型を移動する構成になっている。前記NCトラバー
ス装置2は、この実施例では、2本のガイドレール9及
びその上を移動するトラバーサ10で構成されており、
前記トラバーサ10は左右一対の投入コンベア11、取
出コンベア12により構成されている。投入コンベア1
1は、そこに内蔵された駆動源により作動して、図1に
おいて、金型を下方向から取入れてその内部に保持し、
また、そこから上方向へ送り出すことができ、このよう
な機能によって、金型をベースポイント13から各プレ
ス機18へ搬送することができる。同様に、取出コンベ
ア12は、そこに内蔵された駆動源により作動して、図
1において、金型を上方向から取り入れ、その内部に保
持し、また、そこから下方向へ送り出すことができ、こ
のような機能によって、金型を各プレス機18から成形
品取出装置15へ搬送することができる。
【0025】なお、この実施例では、トラバース装置2
を用いることで、前記金型がベースポイント13より各
プレスユニット18に到達するまでに要する時間を30
秒に設定しており、また、前記金型が各プレスユニット
18より成形品取出装置15に到達するまでに要する時
間を30秒に設定している。
を用いることで、前記金型がベースポイント13より各
プレスユニット18に到達するまでに要する時間を30
秒に設定しており、また、前記金型が各プレスユニット
18より成形品取出装置15に到達するまでに要する時
間を30秒に設定している。
【0026】冷却工程においては、8つのプレスユニッ
ト18(No.I〜No.VIII)が用いられる。各
プレスユニット18(No.I〜No.VIII)は、
NCトラバース装置2のレール9に対して、所定距離離
れて、側方に並設されていて、トラバーサ10が移動し
て各プレスユニット18の前に来たとき、搬送路14を
介して、トラバーサ10と各プレスユニット18との間
で、金型のやりとりができるようになっている。前記搬
送路14は、そこに内蔵された駆動源により作動し、そ
こに保持した金型をトラバーサ10と各プレスユニット
18との間で搬送することができる。前記プレスユニッ
ト18は、上下一対の温度調整部材を有しており、それ
ぞれのダイセットの中に冷媒を流すための管路を設けて
おり、これを冷却媒体供給手段の管路27a,27bに
接続している(図示省略)。
ト18(No.I〜No.VIII)が用いられる。各
プレスユニット18(No.I〜No.VIII)は、
NCトラバース装置2のレール9に対して、所定距離離
れて、側方に並設されていて、トラバーサ10が移動し
て各プレスユニット18の前に来たとき、搬送路14を
介して、トラバーサ10と各プレスユニット18との間
で、金型のやりとりができるようになっている。前記搬
送路14は、そこに内蔵された駆動源により作動し、そ
こに保持した金型をトラバーサ10と各プレスユニット
18との間で搬送することができる。前記プレスユニッ
ト18は、上下一対の温度調整部材を有しており、それ
ぞれのダイセットの中に冷媒を流すための管路を設けて
おり、これを冷却媒体供給手段の管路27a,27bに
接続している(図示省略)。
【0027】しかして、金型が上下一対の温度調整部材
の中に挿入されると、上下の温度調整部材が相対的に移
動して、金型を加圧し、その表面に接触し、ダイセット
内の管路を流れる冷媒によって前記金型を冷却する。こ
れにより、成形品の冷却時に発生する収縮歪み及び内部
応力歪みを最小限に抑えつつ、効率よく成形品の冷却を
行うことができる。
の中に挿入されると、上下の温度調整部材が相対的に移
動して、金型を加圧し、その表面に接触し、ダイセット
内の管路を流れる冷媒によって前記金型を冷却する。こ
れにより、成形品の冷却時に発生する収縮歪み及び内部
応力歪みを最小限に抑えつつ、効率よく成形品の冷却を
行うことができる。
【0028】なお、前記冷却工程Cにおいて、金型は、
温度センサにより計測されながら、そのキャビティが1
20℃付近より80℃付近の温度に達するまで、前記温
度調整部材で冷却される。金型を所定時間冷却すると、
温度センサを金型から離脱して、ダイセットを相対的に
開き、金型を搬送路14を至てトラバーサ10の取出コ
ンベア12に搬送する。この場合、冷却工程Cに要する
時間、即ち、金型がプレスユニット18の搬送路14に
搬入され、その後、冷却を終り、搬送路14を出て行く
までに要する時間は、例えば、480秒となるように設
定される。
温度センサにより計測されながら、そのキャビティが1
20℃付近より80℃付近の温度に達するまで、前記温
度調整部材で冷却される。金型を所定時間冷却すると、
温度センサを金型から離脱して、ダイセットを相対的に
開き、金型を搬送路14を至てトラバーサ10の取出コ
ンベア12に搬送する。この場合、冷却工程Cに要する
時間、即ち、金型がプレスユニット18の搬送路14に
搬入され、その後、冷却を終り、搬送路14を出て行く
までに要する時間は、例えば、480秒となるように設
定される。
【0029】成形品取出工程Dは、この実施例では、図
1におけるNCトラバース装置2の右端下方部において
なされるのであり、その位置には、成形品取出装置15
が装備してあり、また、その取出装置15の右側には、
ストッカー21が据付けられている。そして、トラバー
サ10が移動して、成形品取出装置15の前に来たと
き、トラバーサ10の取出コンベア12と成形品取出装
置15の搬送路16との間で、金型の授受が行われるよ
うに、前記取出装置15はレール9より所定距離離れて
設置されている。金型がトラバーサ10により搬送路1
6を至て成形品取出装置15に装着されると、前記金型
に設けられた開き止め機構が解除され、金型が型開きさ
れる。この状態で、成形品突出し棒の突き出しにより、
成形品が金型より取出され、ストッカー21に貯蔵され
る。前記成形品が取出された後の金型は、型締され、開
止めロックされ、昇温工程Aへ移行するために、前記昇
温装置へと搬送される。
1におけるNCトラバース装置2の右端下方部において
なされるのであり、その位置には、成形品取出装置15
が装備してあり、また、その取出装置15の右側には、
ストッカー21が据付けられている。そして、トラバー
サ10が移動して、成形品取出装置15の前に来たと
き、トラバーサ10の取出コンベア12と成形品取出装
置15の搬送路16との間で、金型の授受が行われるよ
うに、前記取出装置15はレール9より所定距離離れて
設置されている。金型がトラバーサ10により搬送路1
6を至て成形品取出装置15に装着されると、前記金型
に設けられた開き止め機構が解除され、金型が型開きさ
れる。この状態で、成形品突出し棒の突き出しにより、
成形品が金型より取出され、ストッカー21に貯蔵され
る。前記成形品が取出された後の金型は、型締され、開
止めロックされ、昇温工程Aへ移行するために、前記昇
温装置へと搬送される。
【0030】なお、この実施例では、取出工程Dに要す
る時間、即ち、金型が取出装置15の搬送路16に搬入
されてから、成形品の取り出しがなされ、その後、金型
が昇温工程Aに移動するまでに要する時間は、60秒に
設定されている。また、この実施例では、プレスユニッ
ト18で金型の加圧・冷却がなされ、成形が完了した後
で、成形品はプレスユニット上で金型から取出されず、
上述のように、別の位置に設けられた成形品取出装置1
5において集中して取出される。これは、プレスユニッ
ト18上に取出装置を設けると、プレスユニットの構造
が複雑、大型化し、また、各プレスユニット18に取出
装置を設けなければならないため、プレスユニット群N
o.I〜No.VIIIの占める占有面積が大きくな
り、更に、取出工程の管理も複雑になるという事情があ
るからで、この実施例のように、取出作業を1ケ所で行
うことは有利である。
る時間、即ち、金型が取出装置15の搬送路16に搬入
されてから、成形品の取り出しがなされ、その後、金型
が昇温工程Aに移動するまでに要する時間は、60秒に
設定されている。また、この実施例では、プレスユニッ
ト18で金型の加圧・冷却がなされ、成形が完了した後
で、成形品はプレスユニット上で金型から取出されず、
上述のように、別の位置に設けられた成形品取出装置1
5において集中して取出される。これは、プレスユニッ
ト18上に取出装置を設けると、プレスユニットの構造
が複雑、大型化し、また、各プレスユニット18に取出
装置を設けなければならないため、プレスユニット群N
o.I〜No.VIIIの占める占有面積が大きくな
り、更に、取出工程の管理も複雑になるという事情があ
るからで、この実施例のように、取出作業を1ケ所で行
うことは有利である。
【0031】トラバース装置制御部22は、中央制御盤
17の指令のもとに、NCトラバース装置2の動作を定
まったプログラムに従って指令するなどの機能を持つも
のであり、トラバーサ10の待機、速度調整を行うこと
ができる。前記中央制御盤17は、ロータリー成形シス
テム25における各装置の制御部(図示省略)に接続さ
れており、全体として所定のタクトで各装置をプログラ
ム制御する。
17の指令のもとに、NCトラバース装置2の動作を定
まったプログラムに従って指令するなどの機能を持つも
のであり、トラバーサ10の待機、速度調整を行うこと
ができる。前記中央制御盤17は、ロータリー成形シス
テム25における各装置の制御部(図示省略)に接続さ
れており、全体として所定のタクトで各装置をプログラ
ム制御する。
【0032】なお、前記ロータリー成形システム25に
は、各工程を順次経過する金型がそれぞれ所定の位置に
あるか否かを検知するために、その所定の位置にセンサ
が設けられている。この実施例では、例えば、搬送路5
のベースポイント地点、トラバース10の投入コンベア
11および取出コンベア12内、各プレスユニット18
(No.I〜No.VIII)内の金型が装着される部
分、成形品取出装置15内の金型が装着される部分に
は、マイクロスイッチなどの検出手段が設けられ、この
検出手段からの情報を上記中央制御盤17にもたらし、
金型が所定の位置にあるか否かを判定し、これらの個所
の各工程に対応する指令信号の出力制御ができるように
なっている。
は、各工程を順次経過する金型がそれぞれ所定の位置に
あるか否かを検知するために、その所定の位置にセンサ
が設けられている。この実施例では、例えば、搬送路5
のベースポイント地点、トラバース10の投入コンベア
11および取出コンベア12内、各プレスユニット18
(No.I〜No.VIII)内の金型が装着される部
分、成形品取出装置15内の金型が装着される部分に
は、マイクロスイッチなどの検出手段が設けられ、この
検出手段からの情報を上記中央制御盤17にもたらし、
金型が所定の位置にあるか否かを判定し、これらの個所
の各工程に対応する指令信号の出力制御ができるように
なっている。
【0033】次に、昇温に用いる装置について更に詳細
に説明する。この実施例に用いられる金型は、図4に示
すように略直方体形状であり、上型取付板101、上型
型板102、下型型板103、下型受板104、下型取
付板105などをその構成部品として備えている。上型
取付板101および下型取付板105には、その端面の
長手方向稜線に位置して、つかみ部106が設けられて
いる。また、上型取付板101の端面略中央部には、樹
脂をキャビティ内に流すためのスプルー部107が設け
られている。なお、この実施例に用いられる金型108
は、上型型板102と下型型板103との間で型開きさ
れるようになっており、上型型板102と下型型板10
3との接触面(パーティング・ライン)の略中央部に成
形品の形状を形どるキャビティ部が形成されている(図
示省略)。上型取付板101と上型型板102とは一体
的に固着されて、上型109を構成し、また、下型型板
103と下型受板104と下型取付板105とは一体的
に固着されて下型110を構成している。そして、成形
品取出工程で成形品を取出す場合には、上型109のつ
かみ部106および下型110のつかみ部106をつか
んで、相対的に引き離し、金型108の型開きを行う。
なお、金型108の、つかみ部106が設けられていな
い側の側面111には、コンセント112が設けられて
いて、キャビティ部の温度測定などのために金型108
内部に埋め込まれた熱電対などの検出手段(図示省略)
の配線を、金型108外部に設けられた配線に接続する
役目を果している。
に説明する。この実施例に用いられる金型は、図4に示
すように略直方体形状であり、上型取付板101、上型
型板102、下型型板103、下型受板104、下型取
付板105などをその構成部品として備えている。上型
取付板101および下型取付板105には、その端面の
長手方向稜線に位置して、つかみ部106が設けられて
いる。また、上型取付板101の端面略中央部には、樹
脂をキャビティ内に流すためのスプルー部107が設け
られている。なお、この実施例に用いられる金型108
は、上型型板102と下型型板103との間で型開きさ
れるようになっており、上型型板102と下型型板10
3との接触面(パーティング・ライン)の略中央部に成
形品の形状を形どるキャビティ部が形成されている(図
示省略)。上型取付板101と上型型板102とは一体
的に固着されて、上型109を構成し、また、下型型板
103と下型受板104と下型取付板105とは一体的
に固着されて下型110を構成している。そして、成形
品取出工程で成形品を取出す場合には、上型109のつ
かみ部106および下型110のつかみ部106をつか
んで、相対的に引き離し、金型108の型開きを行う。
なお、金型108の、つかみ部106が設けられていな
い側の側面111には、コンセント112が設けられて
いて、キャビティ部の温度測定などのために金型108
内部に埋め込まれた熱電対などの検出手段(図示省略)
の配線を、金型108外部に設けられた配線に接続する
役目を果している。
【0034】次に、この実施例に係る昇温装置の構造を
図3を用いて説明する。前記昇温装置6は、金型108
が搬入される昇温室116に、温度調整部材(ここでは
ヒーター板を示す)117,118、および、119、
120を、それぞれ、左右の位置および上下の位置に配
設している。また、前記温度調整部材117、118は
左右方向に移動可能に、前記温度調整部材119、12
0は上下方向に移動可能に構成されている。そして、要
すれば、上記昇温室116には、金型108の上型10
9の左右のつかみ部106をガイド、支持するためのガ
イド部材121,122が設けられている。
図3を用いて説明する。前記昇温装置6は、金型108
が搬入される昇温室116に、温度調整部材(ここでは
ヒーター板を示す)117,118、および、119、
120を、それぞれ、左右の位置および上下の位置に配
設している。また、前記温度調整部材117、118は
左右方向に移動可能に、前記温度調整部材119、12
0は上下方向に移動可能に構成されている。そして、要
すれば、上記昇温室116には、金型108の上型10
9の左右のつかみ部106をガイド、支持するためのガ
イド部材121,122が設けられている。
【0035】前記昇温室116は、左右および奥部にそ
れぞれ設けられた壁123,124,142、並びに、
上下にそれぞれ設けられた天井130、床131で囲ま
れた構成である。なお、この実施例では、前部が開口し
ているが、前部に扉などを設けて、前記昇温室116内
で発生した熱を、その外部に逃さないようにしてもよ
い。
れぞれ設けられた壁123,124,142、並びに、
上下にそれぞれ設けられた天井130、床131で囲ま
れた構成である。なお、この実施例では、前部が開口し
ているが、前部に扉などを設けて、前記昇温室116内
で発生した熱を、その外部に逃さないようにしてもよ
い。
【0036】前記昇温室116内には、左右に位置して
ヒーター板117,118が配設してあり、前記壁12
3,124に左右対称に固定されたエアーシリンダー1
25,126のピストン軸127,128にそれぞれ固
着されている。そして、前記エアーシリンダー125,
126を作動させることにより、前記ヒーター板11
7,118は、それぞれピストン軸127,128の軸
線方向に移動できるようになっている。この場合、前記
ヒーター板117,118は、上型109のつかみ部1
06をガイドするためにガイド部材122によって占有
される部分を除いて、金型108の側面113の全高さ
に対応する上下方向の長さを持っており(図5(b)お
よび(c)参照)、また、前記ヒーター板117,11
8の奥行き方向の長さは、金型108の長手方向の長さ
と略等しくしてある。また、前記ヒーター板117,1
18にはヒーターを内蔵するための孔部129が設けら
れている。
ヒーター板117,118が配設してあり、前記壁12
3,124に左右対称に固定されたエアーシリンダー1
25,126のピストン軸127,128にそれぞれ固
着されている。そして、前記エアーシリンダー125,
126を作動させることにより、前記ヒーター板11
7,118は、それぞれピストン軸127,128の軸
線方向に移動できるようになっている。この場合、前記
ヒーター板117,118は、上型109のつかみ部1
06をガイドするためにガイド部材122によって占有
される部分を除いて、金型108の側面113の全高さ
に対応する上下方向の長さを持っており(図5(b)お
よび(c)参照)、また、前記ヒーター板117,11
8の奥行き方向の長さは、金型108の長手方向の長さ
と略等しくしてある。また、前記ヒーター板117,1
18にはヒーターを内蔵するための孔部129が設けら
れている。
【0037】昇温室116内には、上下に位置してヒー
ター板119,120が配設してあり、前記天井130
および床131に上下対称に固定されたエアーシリンダ
ー132,133のピストン軸134,135にそれぞ
れ固着されている。そして、エアーシリンダー132,
133を作動させることにより、前記ヒーター板11
9,120は、それぞれピストン軸134,135の軸
線方向に移動できるようになっている。前記ヒーター板
119,120は、金型108の横幅に相当する幅を持
っており(図5(b)および(c)参照)、また、金型
108の長手方向の長さと略等しい奥行方向の長さを持
っている。また、前記ヒーター板119,120には、
ヒーター板117,118と同様に、ヒーターを内蔵す
るための孔部129が設けられている。
ター板119,120が配設してあり、前記天井130
および床131に上下対称に固定されたエアーシリンダ
ー132,133のピストン軸134,135にそれぞ
れ固着されている。そして、エアーシリンダー132,
133を作動させることにより、前記ヒーター板11
9,120は、それぞれピストン軸134,135の軸
線方向に移動できるようになっている。前記ヒーター板
119,120は、金型108の横幅に相当する幅を持
っており(図5(b)および(c)参照)、また、金型
108の長手方向の長さと略等しい奥行方向の長さを持
っている。また、前記ヒーター板119,120には、
ヒーター板117,118と同様に、ヒーターを内蔵す
るための孔部129が設けられている。
【0038】前記ガイド部材121,122は、金型1
08が前記昇温室116の中に搬入された時の、上型1
09の左右のつかみ部106に相当する位置に、支持部
材136によって、それぞれ天井130から吊持された
状態で、支持されている。前記ガイド部材121,12
2の左右の間隔は、金型108の幅とほぼ等しく設定さ
れている。前記ガイド部材121,122は、下ローラ
ー139および横ローラー140をガイド部材121,
122の長手方向に多数配列していて、前者は上型10
9のつかみ部106の下面137をガイドし、また、後
者は上型109のつかみ部106の横面138をガイド
する。そして、下ローラー139は所定の駆動機構(図
示省略)により自走可能となっている。なお、前記ガイ
ド部材121,122の長手方向(奥行き方向)の長さ
は金型108の長手方向の長さと略等しく、あるいは、
それ以上の長さに設定されている。
08が前記昇温室116の中に搬入された時の、上型1
09の左右のつかみ部106に相当する位置に、支持部
材136によって、それぞれ天井130から吊持された
状態で、支持されている。前記ガイド部材121,12
2の左右の間隔は、金型108の幅とほぼ等しく設定さ
れている。前記ガイド部材121,122は、下ローラ
ー139および横ローラー140をガイド部材121,
122の長手方向に多数配列していて、前者は上型10
9のつかみ部106の下面137をガイドし、また、後
者は上型109のつかみ部106の横面138をガイド
する。そして、下ローラー139は所定の駆動機構(図
示省略)により自走可能となっている。なお、前記ガイ
ド部材121,122の長手方向(奥行き方向)の長さ
は金型108の長手方向の長さと略等しく、あるいは、
それ以上の長さに設定されている。
【0039】このような昇温装置の上部に設けられた計
器類141は、金型108のキャビティ内部の温度、ヒ
ーター板117,118,119,120の温度などを
表示するとともに、金型108のキャピティ内部の温度
のチェック、その他に用いられる。
器類141は、金型108のキャビティ内部の温度、ヒ
ーター板117,118,119,120の温度などを
表示するとともに、金型108のキャピティ内部の温度
のチェック、その他に用いられる。
【0040】次に、この実施例に係るロータリー成形シ
ステムにおける金型の配置、流れについて図2を参照し
ながら説明する。
ステムにおける金型の配置、流れについて図2を参照し
ながら説明する。
【0041】図2は金型のタイムチャートであり、横軸
にタイムを1分=1タクトとして示し、ロータリー成形
システムでの時間経過にともなう各金型の位置を示して
いる。ここでは、射出充填工程および金型のベースポイ
ントへの搬送に要する時間を基本時間の1分とし、射出
充填工程で1分ごとに樹脂が金型に射出されるように、
システムを制御する。このため、各金型を1分ずつ遅れ
てシステム内に流すように設計されている。特に、この
実施例では、昇温工程および金型の射出成形機への搬送
に計3分、射出充填工程および金型のベースポイントへ
の搬送に1分、NCトラバース装置2での目的プレスユ
ニットへの金型の搬送に0.5分、冷却工程に8分、N
Cトラバース装置2での取出装置15への金型の搬送に
0.5分、取出工程に1分を要するように設定されてい
る。このため、この実施例では、金型がサイクルを1巡
するのに要する時間は合計の14分であり、従って、1
4÷1=14個の金型をシステム内に装備する必要があ
る。図1には、タイム14の時点における14個の金型
a〜nの夫々の位置が示してある。図2に示すように、
金型a〜nは、この状態より、例えば、タイム15の時
点に時間が進むと、金型aが金型nの位置に、金型nが
金型fの位置に、金型fが金型eの位置へ・・・戻る。
更に、時間が経過して、タイム16の時点となると、金
型aは、金型nの位置よりプレスユニットVIIの位置
に至る。
にタイムを1分=1タクトとして示し、ロータリー成形
システムでの時間経過にともなう各金型の位置を示して
いる。ここでは、射出充填工程および金型のベースポイ
ントへの搬送に要する時間を基本時間の1分とし、射出
充填工程で1分ごとに樹脂が金型に射出されるように、
システムを制御する。このため、各金型を1分ずつ遅れ
てシステム内に流すように設計されている。特に、この
実施例では、昇温工程および金型の射出成形機への搬送
に計3分、射出充填工程および金型のベースポイントへ
の搬送に1分、NCトラバース装置2での目的プレスユ
ニットへの金型の搬送に0.5分、冷却工程に8分、N
Cトラバース装置2での取出装置15への金型の搬送に
0.5分、取出工程に1分を要するように設定されてい
る。このため、この実施例では、金型がサイクルを1巡
するのに要する時間は合計の14分であり、従って、1
4÷1=14個の金型をシステム内に装備する必要があ
る。図1には、タイム14の時点における14個の金型
a〜nの夫々の位置が示してある。図2に示すように、
金型a〜nは、この状態より、例えば、タイム15の時
点に時間が進むと、金型aが金型nの位置に、金型nが
金型fの位置に、金型fが金型eの位置へ・・・戻る。
更に、時間が経過して、タイム16の時点となると、金
型aは、金型nの位置よりプレスユニットVIIの位置
に至る。
【0042】しかしながら、実際のロータリー成形シス
テムにおいては、金型の搬送を上記のタイムチャート通
りに行なった場合、各金型の温度特性に違いがあった
り、装置のトラブルなどにより、昇温装置や冷却装置に
金型が所望の時間以上にとどまってしまった場合、金型
温度にバラツキが生じ、成形条件範囲を外れてしまうお
それがある。その時、毎ショット、同じ成形条件で成形
を行なう過去のロータリー成形システムでは、高精度な
成形が望めない。又、タイムチャートに関係なく金型温
度を目標値まで冷却、昇温する方式を採用すると、成形
条件は同一のままでも、高精度な成形が可能となるが、
各工程時間に過不足を生じ、円滑なシステムの流れを阻
害し、量産性を著しく悪化させる。しかし、本発明の実
施例においては、円滑なシステムの流れを最優先に考
え、決められたタイムチャート内で高精度な成形品を毎
ショット、成形することができるのである。この点を以
下に詳述する。
テムにおいては、金型の搬送を上記のタイムチャート通
りに行なった場合、各金型の温度特性に違いがあった
り、装置のトラブルなどにより、昇温装置や冷却装置に
金型が所望の時間以上にとどまってしまった場合、金型
温度にバラツキが生じ、成形条件範囲を外れてしまうお
それがある。その時、毎ショット、同じ成形条件で成形
を行なう過去のロータリー成形システムでは、高精度な
成形が望めない。又、タイムチャートに関係なく金型温
度を目標値まで冷却、昇温する方式を採用すると、成形
条件は同一のままでも、高精度な成形が可能となるが、
各工程時間に過不足を生じ、円滑なシステムの流れを阻
害し、量産性を著しく悪化させる。しかし、本発明の実
施例においては、円滑なシステムの流れを最優先に考
え、決められたタイムチャート内で高精度な成形品を毎
ショット、成形することができるのである。この点を以
下に詳述する。
【0043】射出充填前の金型の温度計測は、この実施
例では次のように行なう。すなわち、図1の金型待機位
置4で温度計測を行なうが、その位置は、射出充填前で
あれば良く、また、射出成形機7の固定側、可動側のプ
ラテン間に金型が装填された後でも良い。図6に示すよ
うに、射出成形機7の手前の金型待機位置4にはストッ
パー28、29があって、前記ストッパー28に金型1
08が当接する(図6(a)参照)と、金型の後方にあ
る前記ストッパー29が上昇し、その後、金型上昇台3
0が上昇し、前記金型108をコロ1から浮上する(図
6(b)参照)。これは、回転しているコロ1の上に金
型が載っている状態のままであると、その回転の振動に
より、温度計測の端子同志の接触が確保できなくなるの
を防止するためである。その後、温度計測装置27で
は、2本の温度計測用アーム31が延出し、金型108
のコンセント112に前記アーム31のコンセントが当
接し、温度計測が開始される(図6(c)参照)。この
場合の温度計測は、前記コンセント同志が当接してから
10秒以後に、温度の安定を待って、電気信号として前
記温度計測装置27に取り込まれる。その後、前記信号
は射出成形機7の制御部7bに送られる。そして、図7
に示すように、予め温度と成形条件を設定した制御テー
ブルを参照して、現在、金型待機位置4にある金型10
8が射出成形機7に装填された時の成形条件を選択す
る。
例では次のように行なう。すなわち、図1の金型待機位
置4で温度計測を行なうが、その位置は、射出充填前で
あれば良く、また、射出成形機7の固定側、可動側のプ
ラテン間に金型が装填された後でも良い。図6に示すよ
うに、射出成形機7の手前の金型待機位置4にはストッ
パー28、29があって、前記ストッパー28に金型1
08が当接する(図6(a)参照)と、金型の後方にあ
る前記ストッパー29が上昇し、その後、金型上昇台3
0が上昇し、前記金型108をコロ1から浮上する(図
6(b)参照)。これは、回転しているコロ1の上に金
型が載っている状態のままであると、その回転の振動に
より、温度計測の端子同志の接触が確保できなくなるの
を防止するためである。その後、温度計測装置27で
は、2本の温度計測用アーム31が延出し、金型108
のコンセント112に前記アーム31のコンセントが当
接し、温度計測が開始される(図6(c)参照)。この
場合の温度計測は、前記コンセント同志が当接してから
10秒以後に、温度の安定を待って、電気信号として前
記温度計測装置27に取り込まれる。その後、前記信号
は射出成形機7の制御部7bに送られる。そして、図7
に示すように、予め温度と成形条件を設定した制御テー
ブルを参照して、現在、金型待機位置4にある金型10
8が射出成形機7に装填された時の成形条件を選択す
る。
【0044】本実施例においては、金型温度120℃±
1℃の時、射出速度5m/sec、射出圧力940kg
f/cm2 で、高精度な成形が出来るが、±9℃(11
1℃〜129℃)の温度バラ付きがあっても、成形条件
を変更することによって、高精度な成形が出来るように
なっている。その条件は図7に示す通りであり、それぞ
れ、射出速度と射出圧力とを変化させれば良いことを、
我々は既に確認している。
1℃の時、射出速度5m/sec、射出圧力940kg
f/cm2 で、高精度な成形が出来るが、±9℃(11
1℃〜129℃)の温度バラ付きがあっても、成形条件
を変更することによって、高精度な成形が出来るように
なっている。その条件は図7に示す通りであり、それぞ
れ、射出速度と射出圧力とを変化させれば良いことを、
我々は既に確認している。
【0045】システムの始動に際しては、前記昇温装置
の温度の立ち上がりが不充分であり、所定時間を経過し
て取出された金型も、未だ、十分には昇温されていな
い。また、何らかの事情で、昇温装置がトラブルを起こ
し、金型温度が、例えば、この実施例で設定する110
℃以下となってしまった場合、たとえ、成形条件を変化
させても、高精度な成形品が得られない。そこで、この
場合には、射出圧力を落として、ショートショットの成
形品が出来るようになっている。これにより、後の成形
品取出し工程で、不良品ということが一目瞭然となり、
例えば、光学センサなどで、成形物が金型内の末端まで
充填されたかどうかを検出することで、自動的に不良品
を判別でき、不良品置場に捨てるという制御が出来る。
の温度の立ち上がりが不充分であり、所定時間を経過し
て取出された金型も、未だ、十分には昇温されていな
い。また、何らかの事情で、昇温装置がトラブルを起こ
し、金型温度が、例えば、この実施例で設定する110
℃以下となってしまった場合、たとえ、成形条件を変化
させても、高精度な成形品が得られない。そこで、この
場合には、射出圧力を落として、ショートショットの成
形品が出来るようになっている。これにより、後の成形
品取出し工程で、不良品ということが一目瞭然となり、
例えば、光学センサなどで、成形物が金型内の末端まで
充填されたかどうかを検出することで、自動的に不良品
を判別でき、不良品置場に捨てるという制御が出来る。
【0046】装置のトラブルで130℃以上になってし
まった場合でも、前述の成形条件を変化させることで
は、高精度な成形品を得ることが出来ない。そこで、図
7に示すように、前述同様に射出圧力を落として、ショ
ートショットになるようにし、加えて、バリの発生を防
ぐため、射出速度も大幅に低減する。なお、上記実施例
において、温度計測装置の個所で計測温度が表示出来る
ようにするとよい。
まった場合でも、前述の成形条件を変化させることで
は、高精度な成形品を得ることが出来ない。そこで、図
7に示すように、前述同様に射出圧力を落として、ショ
ートショットになるようにし、加えて、バリの発生を防
ぐため、射出速度も大幅に低減する。なお、上記実施例
において、温度計測装置の個所で計測温度が表示出来る
ようにするとよい。
【0047】前述の温度計測に対応する成形条件には、
射出速度、射出圧力を変えることで高精度な成形品が得
られるように、また、不良品ということが明瞭に、ま
た、容易に分かるようにしたが、前記射出速度、射出圧
力のみならず、他の成形条件、例えば、保圧時間、計量
値などを変化させるような制御を行なってもよい。ま
た、前記実施例では110℃以下や130℃以上におい
て、ショートショットになるような成形条件を設定した
が、樹脂を射出しない、所謂、射出速度=ゼロ、射出圧
力=ゼロの設定を行なうことも可能である。
射出速度、射出圧力を変えることで高精度な成形品が得
られるように、また、不良品ということが明瞭に、ま
た、容易に分かるようにしたが、前記射出速度、射出圧
力のみならず、他の成形条件、例えば、保圧時間、計量
値などを変化させるような制御を行なってもよい。ま
た、前記実施例では110℃以下や130℃以上におい
て、ショートショットになるような成形条件を設定した
が、樹脂を射出しない、所謂、射出速度=ゼロ、射出圧
力=ゼロの設定を行なうことも可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明は以上詳述したようになり、金型
の温度の状態に基いて、成形条件を選択でき、広範囲の
温度条件で高精度な成形品が得られ、歩留りが向上し、
また、不良品の見分けが仕易いことで、不良品が後段の
工程にもたらされることなく、確実にラインから排除で
きるなどの効果を得ることができる。
の温度の状態に基いて、成形条件を選択でき、広範囲の
温度条件で高精度な成形品が得られ、歩留りが向上し、
また、不良品の見分けが仕易いことで、不良品が後段の
工程にもたらされることなく、確実にラインから排除で
きるなどの効果を得ることができる。
【図1】本発明の実施例に係わるロータリー成形システ
ムの全体構成図である。
ムの全体構成図である。
【図2】上記ロータリー成形システにおける金型のタイ
ムチャートである。
ムチャートである。
【図3】昇温装置の全体斜視図である。
【図4】金型の外観斜視図である。
【図5】昇温装置の動作を示す説明図である。
【図6】金型温度計測の動作を示す説明図である。
【図7】金型温度の状態により射出条件を如何に変える
かを説明する制御テーブルである。
かを説明する制御テーブルである。
2 トラバース装置 4 金型待機位置 6 昇温装置 7 射出成形機 7b 制御部 15 成形品取出装置 17 中央制御盤 18 冷却装置 25 ロータリー成形システム a〜n 金型(108) 112 コンセント 117〜120 温度調整部材(ヒーター板) 27 温度計測装置 31 温度計測用アーム 28、29 ストッパー
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の金型を、昇温工程、射出充填工
程、冷却工程及び成形品取出工程に順次移送する過程
で、前記金型により所要の成形品を成形するプラスチッ
ク成形方法において、前記昇温工程後の金型温度を検出
して、その検出結果に基いて射出成形機での成形条件を
設定するようにしたことを特徴とするプラスチック成形
方法。 - 【請求項2】 複数の金型を、昇温工程、射出充填工
程、冷却工程及び成形品取出工程に順次移送する過程
で、前記金型により所要の成形品を成形するプラスチッ
ク成形装置において、射出成形機において、あるいは、
装填される前段で、前記金型の温度を計測する温度計測
手段、および、上記計測温度に対応する成形条件を予め
設定して置いて、上記温度計測手段からの計測情報に基
いて成形条件を選択し、上記射出成形機を制御する制御
手段を装備していることを特徴とするプラスチック成形
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15310292A JPH05318518A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | プラスチック成形方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15310292A JPH05318518A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | プラスチック成形方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05318518A true JPH05318518A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=15555021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15310292A Pending JPH05318518A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | プラスチック成形方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05318518A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001232658A (ja) * | 2000-02-24 | 2001-08-28 | Teijin Chem Ltd | 多層構造を有する成形品の製造方法、およびそれから得られた成形品 |
JP2007261058A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Denso Corp | 金型の温度調整方法及びその射出成形装置 |
JP2011183612A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | Denso Corp | 複数の金型を使用する樹脂成形方法 |
JP2016112771A (ja) * | 2014-12-15 | 2016-06-23 | 株式会社日本製鋼所 | 複数個の成形品を並行して成形する成形方法および成形装置 |
-
1992
- 1992-05-21 JP JP15310292A patent/JPH05318518A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001232658A (ja) * | 2000-02-24 | 2001-08-28 | Teijin Chem Ltd | 多層構造を有する成形品の製造方法、およびそれから得られた成形品 |
JP2007261058A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Denso Corp | 金型の温度調整方法及びその射出成形装置 |
JP4735367B2 (ja) * | 2006-03-28 | 2011-07-27 | 株式会社デンソー | 射出成形装置 |
JP2011183612A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | Denso Corp | 複数の金型を使用する樹脂成形方法 |
JP2016112771A (ja) * | 2014-12-15 | 2016-06-23 | 株式会社日本製鋼所 | 複数個の成形品を並行して成形する成形方法および成形装置 |
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