JPH05318155A - 亜鉛メッキ鋼板のレーザ溶接方法 - Google Patents
亜鉛メッキ鋼板のレーザ溶接方法Info
- Publication number
- JPH05318155A JPH05318155A JP4132086A JP13208692A JPH05318155A JP H05318155 A JPH05318155 A JP H05318155A JP 4132086 A JP4132086 A JP 4132086A JP 13208692 A JP13208692 A JP 13208692A JP H05318155 A JPH05318155 A JP H05318155A
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- JP
- Japan
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- zinc
- laser welding
- plates
- steel plate
- galvanized steel
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- Pending
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K2103/00—Materials to be soldered, welded or cut
- B23K2103/02—Iron or ferrous alloys
- B23K2103/04—Steel or steel alloys
Landscapes
- Laser Beam Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 亜鉛メッキ鋼板の重ねレーザ溶接において溶
接ビードのブローホールを防ぎ、良好なビードを得る。 【構成】 亜鉛メッキ鋼板1と2の間に低融点の金属箔
11を挾んで重ねレーザ溶接する。
接ビードのブローホールを防ぎ、良好なビードを得る。 【構成】 亜鉛メッキ鋼板1と2の間に低融点の金属箔
11を挾んで重ねレーザ溶接する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、亜鉛メッキ鋼板同士、
あるいは亜鉛メッキ鋼板と他の金属とを重ね溶接するレ
ーザ溶接法に関する。
あるいは亜鉛メッキ鋼板と他の金属とを重ね溶接するレ
ーザ溶接法に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛メッキ鋼板の重ね溶接は抵抗溶接法
によるのが一般的である。例えば特公昭54−2621
3号公報に示すように、上下に配置された電極ローラに
それぞれワイヤ電極を巻き掛け、そのワイヤ電極間に亜
鉛メッキ鋼板の重ね部を通すことにより重ね部をシーム
抵抗溶接することができる。しかしながら、シーム抵抗
溶接法では電極ローラ等を被溶接材の両側に配置しなけ
ればならないので構造的に複雑になり、また一般的に溶
接部が直線でかつ平坦なものに限られる。したがって、
片面溶接や曲線・曲面の溶接には適していない。
によるのが一般的である。例えば特公昭54−2621
3号公報に示すように、上下に配置された電極ローラに
それぞれワイヤ電極を巻き掛け、そのワイヤ電極間に亜
鉛メッキ鋼板の重ね部を通すことにより重ね部をシーム
抵抗溶接することができる。しかしながら、シーム抵抗
溶接法では電極ローラ等を被溶接材の両側に配置しなけ
ればならないので構造的に複雑になり、また一般的に溶
接部が直線でかつ平坦なものに限られる。したがって、
片面溶接や曲線・曲面の溶接には適していない。
【0003】一方、アーク溶接法によると、アーク熱に
よりメッキ層から多量の亜鉛蒸気が発生し、これが溶融
金属内に閉じ込められたりして、ビードにポロシティや
表面クレータ等の気孔(以下、これらの気孔をブローホ
ールという)を多数発生させビードの荒れがひどくなる
ことが知られている。
よりメッキ層から多量の亜鉛蒸気が発生し、これが溶融
金属内に閉じ込められたりして、ビードにポロシティや
表面クレータ等の気孔(以下、これらの気孔をブローホ
ールという)を多数発生させビードの荒れがひどくなる
ことが知られている。
【0004】また、レーザ溶接法の場合でもこの現象を
減らすことは困難である。ビードの荒れの現象を図で説
明すると、図3に示すように、レーザ溶接ではレーザビ
ーム10によるキーホール溶接であるが、溶接時に、亜
鉛メッキ鋼板1,2の重ね部にあるメッキ層3,4から
低融点・低沸点の亜鉛が激しく蒸発するため、この亜鉛
蒸気5により溶融池6の溶けた鋼を吹き飛ばしたり、溶
鋼中に亜鉛蒸気が侵入したりして、ビード7に多数のブ
ローホール8を発生させることになる。したがって、レ
ーザ溶接法でも亜鉛メッキ鋼板の重ね溶接はビードの欠
陥が多く、一般には適用できないものとされている。
減らすことは困難である。ビードの荒れの現象を図で説
明すると、図3に示すように、レーザ溶接ではレーザビ
ーム10によるキーホール溶接であるが、溶接時に、亜
鉛メッキ鋼板1,2の重ね部にあるメッキ層3,4から
低融点・低沸点の亜鉛が激しく蒸発するため、この亜鉛
蒸気5により溶融池6の溶けた鋼を吹き飛ばしたり、溶
鋼中に亜鉛蒸気が侵入したりして、ビード7に多数のブ
ローホール8を発生させることになる。したがって、レ
ーザ溶接法でも亜鉛メッキ鋼板の重ね溶接はビードの欠
陥が多く、一般には適用できないものとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
溶接法は溶融池を小さくできるのでブローホールの発生
を抑制するためには有効な溶接法であると考えられるこ
と、直線、曲線に関係なく溶接線形状を自由にでき、溶
接の制御性や操作性が優れていることなどから、亜鉛メ
ッキ鋼板の重ね溶接には最も適しているものと思われ
る。特に曲線・曲面溶接が多く、亜鉛メッキ鋼板を多量
に使用する自動車産業界ではその実用化に向けて期待が
大きい。
溶接法は溶融池を小さくできるのでブローホールの発生
を抑制するためには有効な溶接法であると考えられるこ
と、直線、曲線に関係なく溶接線形状を自由にでき、溶
接の制御性や操作性が優れていることなどから、亜鉛メ
ッキ鋼板の重ね溶接には最も適しているものと思われ
る。特に曲線・曲面溶接が多く、亜鉛メッキ鋼板を多量
に使用する自動車産業界ではその実用化に向けて期待が
大きい。
【0006】本発明は、このような要望に応えるべく開
発したものであり、レーザ溶接法による亜鉛メッキ鋼板
の重ね溶接において、上記のようなブローホールの発生
をできるだけ防止し、良好なビードを得ることを目的と
するものである。
発したものであり、レーザ溶接法による亜鉛メッキ鋼板
の重ね溶接において、上記のようなブローホールの発生
をできるだけ防止し、良好なビードを得ることを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、亜鉛メッキ鋼
板同士または亜鉛メッキ鋼板と他の金属との間に低融点
の金属箔を挾んでその重ね部をレーザ溶接するものであ
る。ここで、亜鉛メッキ鋼板には、電気メッキによるも
の及び溶融メッキによるものを含むものである。また、
低融点の金属箔としてはNi−P系、Sn,Sn−Pb
系が適当である。
板同士または亜鉛メッキ鋼板と他の金属との間に低融点
の金属箔を挾んでその重ね部をレーザ溶接するものであ
る。ここで、亜鉛メッキ鋼板には、電気メッキによるも
の及び溶融メッキによるものを含むものである。また、
低融点の金属箔としてはNi−P系、Sn,Sn−Pb
系が適当である。
【0008】
【作用】本発明によりビードのブローホール発生が防止
されるメカニズムについて説明する。図1に示すように
2枚の亜鉛メッキ鋼板1,2の間にFeより低融点の金
属箔11を挾んでレーザ溶接を行うと、メッキ層3,4
から発生する気化したZnと金属箔11の溶融金属とで
化合物を形成し、該化合物が溶融池6の溶鋼中に固溶す
るため、ブローホール発生の原因となる亜鉛蒸発量が減
少する。
されるメカニズムについて説明する。図1に示すように
2枚の亜鉛メッキ鋼板1,2の間にFeより低融点の金
属箔11を挾んでレーザ溶接を行うと、メッキ層3,4
から発生する気化したZnと金属箔11の溶融金属とで
化合物を形成し、該化合物が溶融池6の溶鋼中に固溶す
るため、ブローホール発生の原因となる亜鉛蒸発量が減
少する。
【0009】
【実施例】図2は金属箔の厚さによってブローホール数
がどのように変化するかを調べた結果である。横軸に金
属箔の厚さ(μm)を、縦軸にブローホール数(個/
m)をとって示してある。実験は下記の条件で行った。 レーザ条件:CO2 レーザ、出力3kw,連続発振、シ
ールドガス無し 材料:両面亜鉛メッキ鋼板(鋼板板厚0.4mm,亜鉛メ
ッキ量40g/m2 ) 金属箔(Ni−P,Sn,Sn−Pb) 溶接速度:5m/min
がどのように変化するかを調べた結果である。横軸に金
属箔の厚さ(μm)を、縦軸にブローホール数(個/
m)をとって示してある。実験は下記の条件で行った。 レーザ条件:CO2 レーザ、出力3kw,連続発振、シ
ールドガス無し 材料:両面亜鉛メッキ鋼板(鋼板板厚0.4mm,亜鉛メ
ッキ量40g/m2 ) 金属箔(Ni−P,Sn,Sn−Pb) 溶接速度:5m/min
【0010】図2の結果から、一般にNi−P系の金属
箔のほうがSnやSn−Pb系のものに比べてブローホ
ール数が少ないようである。その理由は、Ni−Pは他
の2つのものに比べてZnと化合物をつくりやすいから
であると思われる。また、金属箔の厚さが増加するにつ
れて溶鋼量が増えるためブローホール数は少なくなる傾
向にある。実用上差し支えない程度のブローホール数を
最大限n=30個/mとすれば、金属箔の厚さは10μ
m以上、500μm以下が適当である。それ以上厚くす
ると溶接強度が低下する。なお、同じ低融点の材料であ
ってもAlの場合は、同図に付記するようにブローホー
ル数を減少させる効果があるが、反面Feを脆弱化させ
る化合物をつくるため適当でない。
箔のほうがSnやSn−Pb系のものに比べてブローホ
ール数が少ないようである。その理由は、Ni−Pは他
の2つのものに比べてZnと化合物をつくりやすいから
であると思われる。また、金属箔の厚さが増加するにつ
れて溶鋼量が増えるためブローホール数は少なくなる傾
向にある。実用上差し支えない程度のブローホール数を
最大限n=30個/mとすれば、金属箔の厚さは10μ
m以上、500μm以下が適当である。それ以上厚くす
ると溶接強度が低下する。なお、同じ低融点の材料であ
ってもAlの場合は、同図に付記するようにブローホー
ル数を減少させる効果があるが、反面Feを脆弱化させ
る化合物をつくるため適当でない。
【0011】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、亜鉛メッ
キ鋼板と亜鉛メッキ鋼板の間、あるいは亜鉛メッキ鋼板
と普通鋼板との間に、低融点の金属箔を挾んでレーザ溶
接するものであるから、溶接時、気化した亜鉛と金属箔
の溶融金属とが化合物をつくり外部へ逸出する亜鉛蒸発
量を減少させる結果、ブローホールの発生を防止し、良
好なビードを形成するという効果がある。
キ鋼板と亜鉛メッキ鋼板の間、あるいは亜鉛メッキ鋼板
と普通鋼板との間に、低融点の金属箔を挾んでレーザ溶
接するものであるから、溶接時、気化した亜鉛と金属箔
の溶融金属とが化合物をつくり外部へ逸出する亜鉛蒸発
量を減少させる結果、ブローホールの発生を防止し、良
好なビードを形成するという効果がある。
【図1】本発明によりブローホールの発生が防止される
メカニズムの説明図である。
メカニズムの説明図である。
【図2】金属箔の厚さとブローホール数の実験結果を示
すグラフである。
すグラフである。
【図3】従来のレーザ溶接法によるブローホール発生状
況を示す説明図である。
況を示す説明図である。
1,2 亜鉛メッキ鋼板 3,4 メッキ層 7 ビード 10 レーザビーム 11 金属箔
Claims (2)
- 【請求項1】 レーザ溶接法による亜鉛メッキ鋼板同士
または亜鉛メッキ鋼板と他の金属との重ね溶接におい
て、 重ね部に低融点の金属箔を介在させてレーザ溶接をする
ことを特徴とする亜鉛メッキ鋼板のレーザ溶接方法。 - 【請求項2】 前記金属箔の材料をNi−P系もしくは
SnまたはSn−Pbとしたことを特徴とする請求項1
記載の亜鉛メッキ鋼板のレーザ溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4132086A JPH05318155A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 亜鉛メッキ鋼板のレーザ溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4132086A JPH05318155A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 亜鉛メッキ鋼板のレーザ溶接方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05318155A true JPH05318155A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=15073175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4132086A Pending JPH05318155A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 亜鉛メッキ鋼板のレーザ溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05318155A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005324230A (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Toyota Motor Corp | Znめっき鋼板の重ね溶融溶接方法及びFe系溶加材 |
JP2008006465A (ja) * | 2006-06-29 | 2008-01-17 | Nissan Motor Co Ltd | 異種金属の接合方法 |
JP2008030113A (ja) * | 2006-06-29 | 2008-02-14 | Nissan Motor Co Ltd | 異種金属の接合方法 |
JP2010089138A (ja) * | 2008-10-09 | 2010-04-22 | Nissan Motor Co Ltd | 亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法 |
US7820939B2 (en) * | 2004-07-27 | 2010-10-26 | The Regents Of The University Of Michigan | Zero-gap laser welding |
-
1992
- 1992-05-25 JP JP4132086A patent/JPH05318155A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005324230A (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Toyota Motor Corp | Znめっき鋼板の重ね溶融溶接方法及びFe系溶加材 |
JP4622305B2 (ja) * | 2004-05-14 | 2011-02-02 | トヨタ自動車株式会社 | Znめっき鋼板の重ね溶融溶接方法及びFe系溶加材 |
US7820939B2 (en) * | 2004-07-27 | 2010-10-26 | The Regents Of The University Of Michigan | Zero-gap laser welding |
JP2008006465A (ja) * | 2006-06-29 | 2008-01-17 | Nissan Motor Co Ltd | 異種金属の接合方法 |
JP2008030113A (ja) * | 2006-06-29 | 2008-02-14 | Nissan Motor Co Ltd | 異種金属の接合方法 |
JP2010089138A (ja) * | 2008-10-09 | 2010-04-22 | Nissan Motor Co Ltd | 亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法 |
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