JPH05318090A - 重力式可傾金型鋳造機及びその制御方法 - Google Patents

重力式可傾金型鋳造機及びその制御方法

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JPH05318090A
JPH05318090A JP12488392A JP12488392A JPH05318090A JP H05318090 A JPH05318090 A JP H05318090A JP 12488392 A JP12488392 A JP 12488392A JP 12488392 A JP12488392 A JP 12488392A JP H05318090 A JPH05318090 A JP H05318090A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳造準備作業及び製品取り出し作業を容易と
して、作業性を向上し、サイクルタイムを短縮する。 【構成】 重力式可傾金型鋳造機のタイバー及び固定ダ
イプレートを省略し、本体フレーム54の傾転とは独立
して上部ダイプレート40Uを傾転可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、重力を利用して溶湯が
注入される、開閉可能で且つ傾転可能な上下金型を用い
た重力式可傾金型鋳造機及びその制御方法に係り、特
に、作業性に優れ、サイクルタイムの短い重力式可傾金
型鋳造機及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】主として吸排気マニホルド等のアルミニ
ウム部品を鋳造する目的で、重力を利用して溶湯が注入
される、開閉可能で且つ傾転可能な上下金型を用いた重
力式可傾金型鋳造機が知られている。
【0003】これは、例えば図1及び図2に示す如く、
上下の金型(図示省略)が固定される上部及び下部の可
動ダイプレート10U、10Lと、該上部及び下部の可
動ダイプレート10U、10Lをそれぞれ進退可能に保
持する上部及び下部の固定ダイプレート12U、12L
と、前記上部固定ダイプレート12Uと下部固定ダイプ
レート12Lを連結すると共に、前記上部可動ダイプレ
ート10U及び下部可動ダイプレート10Lが摺動自在
とされたタイバー14と、前記上部固定ダイププレート
12Uに固定され、前記タイバー14に沿って前記上部
可動ダイプレート10Uを直線的に移動するための型締
め用油圧シリンダ(以下、型締めシリンダと称する)1
6と、前記下部固定ダイプレート12Lに固定され、ピ
ン押出しプレート27L(図3参照)に固定された押し
出しピン28Lを介して、金型内にできた製品を押し出
すためのピン押し出し用油圧シリンダ(以下、ピン押し
出しシリンダと称する)18と、前記上部及び下部固定
ダイプレート12U、12Lの側面が固定され、ベース
20に対して、水平方向回転軸22の周りに傾転可能と
された船形フレーム24と、該船形フレーム24をベー
ス20に対して傾転させるためのフレーム傾転用油圧シ
リンダ(以下、傾転シリンダと称する)26と、を主に
備えている。
【0004】前記下部可動ダイプレート10Lに固定さ
れる下の金型(以下、下型と称する)30Lには、図3
及び図4に詳細に示す如く、型内に形成された、製品形
状に対応し、堰、油路、押し湯のための形状等が付加さ
れたキャビティ32に注湯される溶湯を一時的に蓄えて
おくためのポット34が設けられている。このポット3
4は、例えば鉄板等の金属製とされ、その内面にパティ
のような耐火材が貼り付けられている。
【0005】図3において、29は、ピン押し出しプレ
ート27U、27Lを、それぞれキャビティ32から離
れる方向に付勢することによって、ピン通路31U、3
1L内の押し出しピン28U、28Lを金型内に引込ん
でおくためのコイルばね、36U、36Lは、上型30
U及び下型30Lを、それぞれ上部固定ダイプレート1
2U、下部固定ダイブレート12Lに固定する際に使用
される金型フランジである。
【0006】このような重力式可傾金型鋳造機において
は、図1及び図2に示した如く、傾転シリンダ26で舟
形フレーム24を起立させ、型締めシリンダ16を縮め
て水平状態の上部可動ダイプレート10Uと下部可動ダ
イプレート10Lの間を平行に開いた状態で、タイバー
14の間から金型にシェル中子等をセットする。
【0007】次いで、型締めシリンダ16を伸ばし、可
動ダイプレート10Uを押し下げて金型を閉じる。
【0008】次いで、下型30Lの後方に付設された水
平状態のポット34に溶湯を注湯した後、傾転シリンダ
26を駆動して、図2に矢印で示す如く、舟形フレーム
24を回転軸22の周りに90°回転して水平状態と
し、ポット内の溶湯が、水平状態から起立状態になった
金型に重力で注湯されるようにする。
【0009】鋳物完成後は、傾転シリンダ26により舟
形フレーム24を再び図2に示す起立状態に戻し、型締
めシリンダ16により上部可動ダイプレート10Uと下
部可動ダイプレート10L間を平行に開き、ピン押し出
しシリンダ18により押し出しピン28Lを金型内に突
出させて、金型中の製品を取り出すようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、この
ような従来の重力式可傾金型鋳造機においては、上下の
ダイプレートがタイバー14で連結されているため、水
平状態の金型の隙間及びタイバー14の間からシェル中
子等をセットすると共に、製品を横に取り出す必要があ
り、作業性が悪いだけでなく、製品取り出し作業の自動
化が困難である。又、手作業が多く、サイクルタイムが
短縮できない等の問題点を有していた。
【0011】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
く成されたもので、作業性に優れ、サイクルタイムを短
縮することが可能な重力式可傾金型鋳造機及びその制御
方法を提供することを目的とする。
【0012】
【問題点を解決するための手段】本発明は、重力を利用
して溶湯が注入される、開閉可能で且つ傾転可能な上下
金型を用いた重力式可傾金型鋳造機において、上下の金
型がそれぞれ固定される上部及び下部ダイプレートと、
該上部又は下部ダイプレートの少なくともいずれか一方
を移動させるための型締め手段と、該型締め手段が固定
され、ベースに対して、水平方向軸のまわりに傾転可能
とされた本体フレームと、該本体フレームを傾転させる
ための本体フレーム傾転手段と、前記上部又は下部ダイ
プレートの少なくともいずれか一方を、前記本体フレー
ムと同じ水平方向軸のまわりに傾転させるための型傾転
手段とを備えることにより、前記目的を達成したもので
ある。
【0013】又、前記重力式可傾金型鋳造機を制御する
に際して、まず、本体フレームが起立した状態で、上部
ダイプレートを起立させて上の金型を略90°開くと共
に、水平状態の下部ダイプレートを下方に退避させて、
鋳造準備作業に備えた待機状態とし、次いで、上部ダイ
プレートを傾転させて水平状態とし、下部ダイプレート
を上昇させて、上下の金型を閉じると共にクランプし、
下の金型に付属したポットに溶湯が注湯された後、本体
フレームを水平状態に傾転して、ポット内の溶湯が、起
立状態の金型に重力で注湯されるようにし、鋳物完成
後、下部ダイプレートを起立状態のまま後方に退避させ
ると共に、上部ダイプレートを水平状態に傾転して金型
を開き、上の金型から押し出しピンを下方に突出して鋳
物を落下させ、金型が略90°開いた状態のまま、本体
フレームを起立状態に傾転して、前記待機状態に戻すこ
とにより、同じく前記目的を達成したものである。
【0014】
【作用】本発明は、重力式可傾金型鋳造機において、ダ
イバーと固定ダイプレートを省略し、本体フレームの傾
転動作とは独立してダイプレートを傾転可能としたの
で、金型上方又は下方を完全に開放することができる。
従って、下からの製品取り出しが可能となり、作業性が
向上する。又、シェル中子セット等の準備作業も迅速且
つ容易に行うことができ、サイクルタイムを短縮でき
る。
【0015】
【実施例】以下図面を参照して、本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0016】図5は、本実施例で金型を閉じた状態を示
す正面図、図6は、同平面図、図7は、同側面図、図8
は、金型を開いた状態を示す要部側面図である。
【0017】本実施例は、図5乃至図8に示す如く、重
力を利用して溶湯が注入される、開閉可能で且つ傾転可
能な上下金型30U、30Lを用いた重力式可傾金型鋳
造機において、上下の金型30U、30Lがそれぞれ固
定される上部及び下部ダイプレート40U、40Lと、
該上部及び下部ダイプレート40U、40Lのそれぞれ
に固定された上部及び下部押し出し(用油圧)シリンダ
42U、42Lと、前記下部ダイプレート40Lをリニ
アベアリング44に沿って図の上下方向に移動させるた
めの型締め(用油圧)シリンダ46と、該型締めシリン
ダ46が固定され、ベース50に対して、水平方向の回
転軸52の周りに傾転可能とされた本体フレーム54
と、該本体フレーム54を回転軸52の周りに傾転させ
るための本体フレーム傾転(用油圧)シリンダ56と、
前記上部ダイプレート40Uが固定された上型フレーム
59(図7参照)を、前記本体フレーム54と同じ水平
方向回転軸52の周りに傾転させるための上型傾転(用
油圧)シリンダ58と、を主に備えている。
【0018】前出図3及び図4に示したような上下の金
型30U、30Lは、上部及び下部ダイプレート40
U、40Lの両端に、例えば2個ずつ設けられた、例え
ば空気圧を利用した、スイング型の金型クランプ60
U、60Lにより、そのフランジ36U、36Lを利用
して、上部及び下部ダイプレート40U、40Lにそれ
ぞれ固定される。
【0019】前記押し出しシリンダ42U、42Lは、
それぞれ、上部及び下部ダイプレート40U、40Lに
植立された取付けポスト62U、62L及び取付けプレ
ート64U、64Lを介して、前記上部及び下部ダイプ
レート40U、40Lに固定されている。該押し出しシ
リンダ42U、42Lのピストンの先端には、押し出し
ピン66U、66Lが植立された押し出しプレート68
U、68Lが固定されており、該押し出しピン66U、
66Lの先端が、金型付属のピン押し出しプレート27
U、27L(図3参照)の表面を押すことによって、金
型付属の押し出しピン28U、28Lが、金型のキャビ
ティ32内に突出する。
【0020】前記本体フレーム54は、前記型締めシリ
ンダ46が表面に固定され、前記上型傾転シリンダ58
が裏面に固定されるシリンダ取付プレート54Pと、該
プレート54Pの両側にU字状に固定される略L字状の
アーム54Aから構成されている。
【0021】該アーム54Aの上部先端には、上型浮上
り防止クランプ70が固定されている。該上型浮上り防
止クランプ70は、図9に詳細に示す如く、上部ダイプ
レート40Uの端部上面に取り付けられた受金72と、
本体フレーム54に取付けられ、金型が閉じられたとき
にロッド74がスライドしつつ突出して、該受金72の
先端を機械的にクランプするシリンダ76とを含んで構
成されており、溶湯注入時に上型30Uを機械的にクラ
ンプして、その浮上りを防止するようにされている。
【0022】前記ベース50は、ロ字形状のベース部5
0Bと、該ベース部50BからU字状に植立された、前
記回転軸52を支承するポスト部50Pと、から構成さ
れており、前記本体フレーム傾転シリンダ58の下端が
前記ベース部50Bに固定されている。該本体フレーム
傾転シリンダ58のピストン先端は、本体フレーム54
のアーム54Aの上端に係止されており、本体フレーム
傾転シリンダ58の伸縮によって、本体フレーム54が
傾転するようにされている。
【0023】前記上型フレーム59は、前記上部ダイプ
レート40Uと、その両側にU字状に固定されたプレー
ト59Pと、から構成されており、図8によく示されて
いるように、本体フレーム54の背面に固定された前記
上型傾転シリンダ58のピストン先端が、該プレート5
9Pに係止されている。
【0024】以下、実施例の作用を説明する。
【0025】鋳造を始めるに際して、まず図10に示す
如く、本体フレーム54が起立した状態で、上型傾転シ
リンダ58のピストンを引き込むことによって、矢印A
に示す如く回転軸52の周りに上型フレーム59を90
°回転させ、上部ダイプレート40Uを起立させて上型
を略90°開くと共に、矢印Bに示す如く、水平状態の
下部ダイプレート40Lを型締めシリンダ46のピスト
ンを引き込むことにより下方に退避させて、鋳造準備作
業に備えた待機状態とする。この状態では、上型が直立
し、且つ、下型が下方に退避した状態となるので、下型
上部が完全に開放されており、作業者は、容易にシェル
中子等を下型内にセットできる。
【0026】次いで、上型傾転シリンダ58のピストン
を押し出して、図7に矢印Cで示すように上部ダイプレ
ート40Uを傾転させて水平状態とし、矢印Dで示すよ
うに型締めシリンダ46のピストンを押し出して下部ダ
イプレート40Lを上昇させ、上型30U及び下型30
Lを完全に閉じる。この際、前記上型浮上り防止クラン
プ70が作動して、金型が閉じられた状態を確実に維持
する。
【0027】本実施例の上型浮上り防止クランプ70
は、スライド式で構成が簡単であるため安価であり、占
有スペースも小さくてよい。これに対して従来は、型締
めシリンダの油圧を高めたり、あるいはピンを横から挿
入してロックする方式を取っていた。従って、前者のシ
リンダ等で直接押える方式では構造が大掛かりであり、
高価となるだけでなく、スペースも必要である。又、後
者のピンを横から入れる方式では、アルミニウムの油温
(730℃)により金型温度も400℃程度まで上昇す
るため、クリアランスが小さいと熱膨脹により抜けなく
なる。一方、クリアランスが大きすぎると溶湯が洩れて
しまう等の問題点を有していた。
【0028】なお、この実施例では、上型が傾転可能と
されていたため、スライド式の浮上り防止クランプが上
型に設けられていたが、このクランプを取り付ける位置
はこれに限定されず、例えば下型を傾転させる鋳造機の
場合には、下型に型浮上り防止クランプを設けることが
できる。又、クランプの形式もスライド式に限定され
ず、スウィング式であってもよい。
【0029】ここで、上型を90°傾転した後、下型を
上昇して閉じるようにしているは、上型と下型の位置を
合せるためのピン(図示省略)の挿入を可能とするため
である。
【0030】上型と下型をクランプした後、水平状態の
下型の後方に付属しているポット34(図3及び図4参
照)に溶湯を注湯する。
【0031】次いで、上型と下型をクランプした状態の
まま、本体フレーム傾転シリンダ56により、図11に
矢印Eで示す如く、本体を水平状態に傾転して、ポット
内の溶湯が、起立状態の金型に重力で注入されるように
する。
【0032】この本体を水平にした状態のまま放置し
て、溶湯が冷却され、鋳物が完成するのを待つ。
【0033】鋳物完成後、まず図11に矢印Fに示す如
く、型締めシリンダ46のピストンを縮めて下部ダイプ
レート40Lを起立状態のまま後方に退避させて、位置
合せ用のピンを抜く。この際、図12に示すような下型
押し出しピン28Lの突出により、下部ダイプレート4
0Lを後方退避させることによって、確実に上型30U
に製品84を残すことができる。これに対して従来は、
型が閉まっているときにピンを押し出し、相手側に製品
を付けるようにしていたが、確実性が乏しく、製品取り
出しの自動化に問題があった。
【0034】なお、上下の金型を逆にすれば逆のことが
できる。
【0035】次いで、図13に矢印Gに示す如く、上型
傾転シリンダ58により上部ダイプレート40Uを水平
状態に傾転して金型を開く。
【0036】次いで、上型から押し出しピン28Uを下
方に突出して鋳物を下方に落下させ、例えばパンタグラ
フ式のエレベータ上の受皿90によって受け止めて排除
する。
【0037】次いで、この金型が略90°開いた状態の
まま、本体フレーム傾転シリンダ56により本体を直立
状態に傾転して、図10に示した待機状態に戻す。
【0038】本実施例においては、上型浮上り防止クラ
ンプ70により、ピンを用いたり、大型の油圧シリンダ
を用いることなく、金型の浮上りを防止しているので、
構造が簡単で安価、省スペースである。
【0039】又、本体フレームと上型を同じ回転軸52
の周りに傾転させているので、傾転しても本体フレーム
と上型の相対位置が変化せず、制御が容易である。又、
旋回範囲が最小ですみ、省スペースである。
【0040】更に、本実施例においては、下型押し出し
ピン28Lの突出により上下型を開いているので、確実
に上型に製品を残すことができる。
【0041】なお、前記実施例においては、上部ダイプ
レートが傾転可能とされ、下部ダイプレートが直進する
ようにされていたが、各ダイプレートの運動の種類及び
方向はこれに限定されず、例えば、下部ダイプレートを
傾転可能とし、上部ダイプレートを直進運動させたり、
あるいは、上部及び下部ダイプレートを共に傾転可能と
することもできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、重
力式可傾金型鋳造機のタイバー及び固定ダイプレートを
省略し、本体フレームの回転とは独立して金型を傾転可
能としたので、下からの製品取り出しが可能となり、作
業性が向上する。又、金型の上部が開放されるので、準
備作業が容易となり、サイクルタイムを短縮できる等の
優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の重力式可傾金型鋳造機の一例の構成を示
す正面図
【図2】同じく側面図
【図3】上型及び下型の構成及びダイプレートへの取り
付け状態を示す側面図
【図4】ポットが取り付けられた下型形状の例を示す平
面図
【図5】本発明に係る重力式可傾金型鋳造機の実施例で
金型を閉じた状態を示す正面図
【図6】同じく平面図
【図7】同じく側面図
【図8】前記実施例で金型を開いた状態を示す要部側面
【図9】前記実施例で用いられている上型浮上り防止ク
ランプの構成を示す正面図
【図10】前記実施例における待機状態を示す側面図
【図11】同じく重力により溶湯が金型内に注湯された
状態を示す側面図
【図12】同じく押し出しピンにより金型を開いている
状態を示す金型の側面図
【図13】同じく製品取り出し状態を示す側面図
【符号の説明】
28U、28L…押し出しピン 30U、30L…金型 32…キャビティ 34…ポット 40U、40L…ダイプレート 42U、42L…押し出し用油圧シリンダ 44…リニアベアリング 46…型締め用油圧シリンダ 50…ベース 52…回転軸 54…本体フレーム 56…本体フレーム傾転用油圧シリンダ 58…上型傾転用油圧シリンダ 59…上型フレーム 70…上型浮上り防止クランプ 84…製品 90…受皿

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重力を利用して溶湯が注入される、開閉可
    能で且つ傾転可能な上下金型を用いた重力式可傾金型鋳
    造機において、 上下の金型がそれぞれ固定される上部及び下部ダイプレ
    ートと、 該上部又は下部ダイプレートの少なくともいずれか一方
    を移動させるための型締め手段と、 該型締め手段が固定され、ベースに対して、水平方向軸
    のまわりに傾転可能とされた本体フレームと、 該本体フレームを傾転させるための本体フレーム傾転手
    段と、 前記上部又は下部ダイプレートの少なくともいずれか一
    方を、前記本体フレームと同じ水平方向軸のまわりに傾
    転させるための型傾転手段と、 を備えたことを特徴とする重力式可傾金型鋳造機。
  2. 【請求項2】請求項1において、更に、溶湯注入時の金
    型浮上りを機械的に防止するための金型浮上り防止用ク
    ランプを備えたことを特徴とする重力式可傾金型鋳造
    機。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の重力式可傾金型鋳造機を
    制御するに際して、 まず、本体フレームが起立した状態で、上部ダイプレー
    トを起立させて上の金型を略90°開くと共に、水平状
    態の下部ダイプレートを下方に退避させて、鋳造準備作
    業に備えた待機状態とし、 次いで、上部ダイプレートを傾転させて水平状態とし、
    下部ダイプレートを上昇させて、上下の金型を閉じると
    共にクランプし、 下の金型に付属したポットに溶湯が注湯された後、本体
    フレームを水平状態に傾転して、ポット内の溶湯が、起
    立状態の金型に重力で注湯されるようにし、 鋳物完成後、下部ダイプレートを起立状態のまま後方に
    退避させると共に、上部ダイプレートを水平状態に傾転
    して金型を開き、 上の金型から押し出しピンを下方に突出して鋳物を落下
    させ、 金型が略90°開いた状態のまま、本体フレームを起立
    状態に傾転して、前記待機状態に戻すことを特徴とする
    重力式可傾金型鋳造機の制御方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、鋳物完成後、前記金型
    を開くに際して、下型の製品押し出しピンの突出によ
    り、前記下部ダイプレートを後方退避させることを特徴
    とする重力式可傾金型鋳造機の制御方法。
JP12488392A 1992-05-18 1992-05-18 重力式可傾金型鋳造機及びその制御方法 Expired - Lifetime JPH0712538B2 (ja)

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