JPH053164B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電力と情報とを一つの被変調波で送
る変調方法に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、変調方式としては、振幅変調AM、振幅
偏移変調ASK、周波数偏移変調FSK、位相偏移
変調等が知られている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、本願の発明者は、誘導電磁場に単一
のコイルを配置し、その誘導起電力より電力と情
報を得るようにしたメモリカード、識別カード等
の照合装置を別途提案している。

この誘導電磁場は電力の伝送と情報の伝送を兼
ねているため、この誘導電磁場を発生させる信号
の変調方式には、周波数偏移変調、位相偏移変調
等、常時搬送波が連続している方式を採用しない
と連続して電力が供給できないことになつてしま
う。

しかし、周波数偏移変調、位相偏移変調方式等
は、回路が複雑になるため面積的制約のあるカー
ド類のような小さな製品にはあまり適さない方式
である。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、このような事情に鑑みなされたもの
で、一定振幅の搬送波部分と、振幅変調AM部分
又は振幅偏移変調ASK部分とが時間的に交互に
存在するように変調する方法を提案するものであ
る。

〔作用〕

この方法により、一定振幅の搬送波部分で電力
を、変調部分で情報を伝送することができる。

〔実施例〕

第２図は、本発明の前提となる、上述のメモリ
カード、識別カード等の照合装置の概念図であ
る。

外部装置では、データを載せた被変調波がL₁
のコイルに供給される。このL₁を流れる電流に
よつて誘導電磁場が形成される。カード側では
L₂のコイルによつてこの誘導電磁場を受け、こ
れらの電力と情報を得る。

カード側で電力を得るためには誘導電磁場によ
つてL₂コイルに誘起された交流電圧を整流回路
に送り整流する。この整流波を平滑化し、さらに
トランジスタ・ダイオード・電圧安定用IC等を
用いて電圧を安定化し、直流電流としてカード内
部の各回路へと供給する。

カードが外部装置から受信するデータは、コイ
ルL₂に誘起された電圧を検波し、これをコンパ
レータに入力してデイジタル信号化することによ
り得られる。

この外部装置のコイルL₁を付勢するのに、本
発明の一実施例による第１図に示す被変調波が好
適である。

図示のように、振幅偏移変調を変形し、１バイ
トデータを送るごとに電力伝送用として全てのビ
ツトが“１”である１バイト（一定振幅の搬送波
部分）を付加するように変調する。

このため、たとえデータが全て“０”であつて
も電力伝送用の１バイトから電力を得ることがで
き、しかもカードに回路の簡単な振幅偏移変調
ASKを利用できる。このようにして、データビ
ツトで任意のデータを送ることができる。しかも
このとき電力伝送用のビツトは、通信のストツプ
ビツトとして活用することができる。この方法で
は１バイトおきに電力用の１バイトが付加されて
いるので、外部装置とカードの間の伝送速度は所
望の伝送速度の２倍とすることによつて、外部か
らの見かけ上は所望の伝送速度を満足するように
できる。また、データビツトの有無による出力電
圧のゆらぎに対しては平滑化回路にコンデンサを
付け、その充電容量によりデータが全て“０”に
なつた際に搬送波が余切れても、回路への出力電
圧は変化しないようにできる。

以上の実施例では、変調部分に振幅偏移変調を
用いているが、振幅変調を用いることもできる。

〔発明の効果〕

以上のように、本発明により電力と情報が交互
同時に送れるとともに復調回路の簡単な被変調波
が得られ、上述の照合回路に好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による変調波形図、
第２図は本発明の前提となる照合装置の概念図で
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一定振幅の搬送波部分と、振幅変調部分又は
   振幅偏移変調部分とが時間的に交互に存在するよ
   うに変調することを特徴とする変調方法。