JP3900299B2 - 非接触icカード - Google Patents

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Description

この発明は、通信媒体として電磁波を使用する非接触ICカード等に関する。
図43には、通信媒体として電磁波を使用した非接触ICカードを含むシステムの一般的な構成を示す。図において、1は非接触ICカード(以下カードとする)、2はリーダライタ(以下R/Wとする)、3はこのR/W2が接続されたホストコンピュータである。
非接触ICカードを使用するためのシステムは、通常、カード1と、これのデータの読み出しおよび書き込みを行うR/W2、およびシステム全体を制御するホストコンピュータ3で構成される。そしてカード1とR/W2との間で電磁波を媒体としてデータの送受信が行われる。なお、R/W2とホストコンピュータ3を含めてR/Wとする場合もある。
なお、この種の非接触ICカードを開示したものとして下記特許文献1、2がある。
特開平04−216188号公報 特開平05−128319号公報
従来の非接触ICカードは以上のように構成されているが、以下のような課題があった。
まず、電池の内蔵を必要としないカード、いわゆる電池レスカードが、コスト削減、電池寿命からの解放、環境問題への対応等で必要である。
また、カードとR/Wの間で必要な距離は、応用分野によって様々であるが、通信距離によって受信する信号のレベルが変化するため、カード側において受信レベルが調整可能なものが求められる。
また、電池レスのカードで長い通信距離を実現するには、カード内の消費電力を極力抑えることが必要である。さらに、効率的に電力を受信することも要求される。
また、R/Wからカードへ送信を行う際には、電力を供給しながらデータの伝送を行う必要があるが、振幅変調では連続的な電力供給が不可能で、位相変調又は周波数変調を行う必要がある。そしてカード側では受信時、消費電流の少ない復調を行うことが求められる。
さらに、R/W側でカードからの送信データを受信する際には、カード側への電力伝送を一旦、停止する場合がある。従ってカードは送信時、電力伝送時に蓄えたエネルギのみで効率的に動作しないと、必要な量のデータを送信することができない。従って、カード側では効率的な変調を行うことが要求される。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、受信信号のレベルに従ってアンテナの感度が切り換えられる等の特徴を有する非接触ICカードおよび非接触ICカードシステムを提供することを目的とする。
特に、実施の形態11〜16のアンテナ共振回路において振幅をより大きくとることができるようにする等して、より正確な処理が行える非接触ICカードを提供することを目的とする。
上記の目的に鑑み、この発明は、通信媒体として電磁波を使用する電池を内蔵しない非接触ICカードであって、データ送受信用のアンテナ共振回路からの信号を整流するブリッジ整流回路と、上記アンテナ共振回路の両端の電圧の低い方を接地し、高い方の電圧を信号として選択するように切換信号に従って切り換えを行う切換手段と、を備えたことを特徴とする非接触ICカードにある。
また、上記切換手段が、上記アンテナ共振回路の高い方の信号が負のレベルになった時に出力が反転する切換信号を発生する信号発生回路を備えたことを特徴とする。
また、上記アンテナ共振回路の高い方の信号が負のレベルになったことを示す信号を入力としこれに同調した出力を発生するPLLを有し、位相変調信号を受けた時の上記切換信号を上記PLLの出力に基づいて半周期毎にサンプリングして復調を行う検波手段を備えたことを特徴とする。
また、上記切換信号の反転を、アンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイトの所定の数おきに実行し、電力用の周波数と異なる送信用の周波数を発生し、電力の供給を受けながら送信が行えることを特徴とする。
また、上記切換信号の反転を、アンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイトの1つおきに実行し、変調する時点ではアンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイトを3つ置いて上記切換信号を反転させることにより位相変調を行うことを特徴とする。
また、変調する時点では、アンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイントの0ないし3のいずれかの間を置いて上記切換信号を反転させることにより4種類の位相に基づく位相変調を行うことを特徴とする。
この発明では、データ送受信用のアンテナ共振回路からの信号を整流する回路をブリッジ整流回路とし、アンテナ共振回路の両端の電圧の低い方を接地し、高い方の電圧を信号として選択するように切換手段により回路を切り換えるようにしたことにより、アンテナ共振回路の振幅を大きくとることができ、また取り出した信号がすべて正の信号なので処理を容易にした。
また、切換手段において、アンテナ共振回路の高い方の信号が負のレベルになった時に出力が反転する切換信号を発生する信号発生回路を設け、自律的に低い方を接地、高い方を信号として取り出せるようにした。
また、受信信号が負になったことを示す信号を入力としこれに同調した出力を発生するPLLを設け、位相変調信号を受けた時の切換信号をPLLの出力に基づいて半周期毎にサンプリングして復調を行うことにより、カードの受信電圧の変動に強い検波が行える。
また、切換信号の反転をアンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイトの所定の数おきに実行し、電力用の周波数と異なる送信用の周波数を発生し、電力の供給を受けながら送信が行えるようにした。
また、切換信号の反転をアンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイトの1つおきとし、変調する時点では3つ置いて切換信号を反転させることにより位相変調を行うようにした。
また、変調する時点では0ないし3のいずれかの間を置いて切換信号を反転させることにより4種類の位相に基づく位相変調を行うようにした。
この発明では、データ送受信用のアンテナ共振回路からの信号を整流する回路をブリッジ整流回路とし、アンテナ共振回路の両端の電圧の低い方を接地し、高い方の電圧を信号として選択するように切換手段により回路を切り換えるようにしたことにより、アンテナ共振回路の振幅を大きくとることができ、また取り出した信号がすべて正の信号なので処理が容易となる。
以下、この発明の実施の形態を図に従って説明する。
図1はこの発明の一実施の形態による非接触ICカードシステムの構成を示す図である。図において、100は非接触ICカードシステム、10は電池レスの非接触ICカード(以下カードとする)、20はリーダライタ(以下R/Wとする)である。
カード10において、4はアンテナコイル4aとコンデンサ4bより並列共振回路を構成するアンテナ共振回路である。5は整流素子5a、5bからなる整流回路、6は整流後のエネルギを蓄えるためのエネルギ蓄積用コンデンサ6a、6bからなるエネルギ蓄積回路である。なお、図1では全波倍電圧整流回路の場合を示している。
7は整流後の電圧が所定値を越えたことを検出する比較器で、7aは上記所定値を発生する基準電源である。8はアンテナ共振回路4に並列に接続された例えばMOSFETトランジスタからなる可変抵抗素子であり、比較器7が整流後の電圧が所定値を越えたことを検出した時に、所定値を越えた量に応じて、アンテナ共振回路4のクオリティファクタQを変える。
9および11は出力用トランジスタ、出力用コンデンサ、12は後述するトランジスタ駆動回路、14は制御信号14aにより送信時に動作状態になるドライバ、15はこのドライバの出力側に接続された抵抗である。
16aはアンテナ共振回路4の高い電位側の振幅レベルが所定値(例えばVcc)以上になったことを検出する高電位側レベル比較器、16bはアンテナ共振回路4の低電位側の振幅レベルが所定値(例えばGND)以下になったことを検出する低電位側レベル比較器、16cはアンテナ共振回路4が所定値(例えば1/2Vcc)より高いか低いかを検出する中位レベル比較器、17は制御部、そして18はデータが格納されるメモリ部である。なお、メモリ部18はカード10が電池レスであるため、バックアップの不要なEEPROM等が使用される。
一方、R/W20において、201は直列共振回路を構成するアンテナコイル201aとコンデンサ201bよりなる送信用アンテナ共振回路である。202はR/W20からの電力伝達の大きさを調整する電力伝達調整用抵抗、203はドライバ、204はこのドライバ203の入力側に接続されたEX−OR回路からなる変調回路であり、データ204aとキャリア(搬送波)204bが入力される。
210は並列共振回路を構成するアンテナコイル210aとコンデンサ210bよりなる受信用アンテナ共振回路である。211は受信した信号を増幅する増幅回路、212は復調回路である。
実施の形態1.
実施の形態1では、電力供給はR/W20とカード10との距離によって大きく変動するので、その変動を吸収するため、カード10側において、整流後の電圧に応じてアンテナ共振回路4のクオリティファクタQを変化させ、カード10に誘起される電圧を安定化するようにした。
なお、比較器7および基準電源7aが受信レベル検出手段を構成し、可変抵抗素子8がクオリティファクタ調整手段を構成する。
次に動作について説明すると、比較器7により整流後の電圧が所定値を越えたことが検出されると、可変抵抗素子8はその越えた量に応じて、アンテナ共振回路4のクオリティファクタQが低くなるように調整される。そしてQが低くなることにより、受信電圧が調整される。これにより、R/W20とカード10との間の距離の変化に対して、カード10に誘起される電圧が安定化される。
実施の形態2.
カード10からR/W20へのデータ伝送は、送信電力の大きいR/W20からの送信を停止して行うが、この場合には電力供給が停止するため、カード10に蓄えられたエネルギを効率良く使うことが必要となる。そこでこの実施の形態では、カード10のアンテナ共振回路4に発生している自由振動をそのまま利用し、アンテナ共振回路4にエネルギ蓄積用コンデンサ6a、6bに蓄えられたエネルギを少しずつ補給して、自由振動が減衰する時間を長くするようにした。
なお、中位レベル比較器16cが位相検出手段を構成し、ドライバ14および抵抗15がエネルギ補充手段を構成する。
次に動作について説明する。ドライバ14は電源と基準電位の間、すなわちエネルギ蓄積回路6の両端にPchトランジスタとNchトランジスタが直列に接続された回路からなり、エネルギ蓄積回路6のエネルギを抵抗15を介してアンテナ共振回路4に供給する回路である。このドライバ14は、制御信号14aにより送信時に動作可能な状態となる。
そして中位レベル比較器16cの出力から、アンテナ共振回路4の位相を検出し、同相で、エネルギ蓄積用コンデンサ6a、6bからエネルギを、自由振動を持続するのに必要な量のみ供給する。この際の供給量の調節は抵抗15の抵抗値による。これにより、カード10からの送信時間を長く持続させることができる。
実施の形態3.
カード10からR/W20へのデータ伝送のための変調方式についても、エネルギの消耗が少ないことが必要である。そのためこの実施の形態では、アンテナ共振回路4の定数を変化させて変調を行う。送信すべきデータの変化に対応してアンテナ共振回路4の定数を変化させて、位相変調方式を実現する。
なお、中位レベル比較器16cが位相検出手段を構成し、出力用トランジスタ9、出力用コンデンサ11およびトランジスタ駆動回路12が共振周波数切換手段を構成する。
次に動作について説明する。トランジスタ駆動回路12は制御部17からのパルス状の出力データに変化が生じた時に、出力用トランジスタ9に信号を発生する回路である。位相変調方式の場合、トランジスタ駆動回路12は出力データが変化すると180°の位相の期間続く180°パルスを発生する。この180°の期間は、中位レベル比較器16cの出力より求められる。
そしてこの180°パルスに従って、出力用トランジスタ9がオン/オフすることにより、出力用コンデンサ11のアンテナ共振回路4への接続/切り離しが行われ、アンテナ共振回路4の共振周波数をデータの変化に従って変えるようにした。出力用コンデンサ11をアンテナ共振回路4へ接続することは、アンテナ共振回路4の回路定数を変化させることになる。
図2には動作を説明するための波形図を示した。図2において、(a)はデータ、(b)はキャリア(搬送波)、(c)は位相変調後の波形、(d)は位相変調の際のトランジスタ9のベースへの信号(180°パルス)、(e)は後述する周波数変調後の波形、(f)は周波数変調を行った場合のトランジスタ9のベースへの信号を示す。
図2の(a)〜(d)に示すように、出力データに変化(HレベルからLレベルおよびLレベルからHレベルへの変化)があった時に、180°の期間、周波数を変え、その周波数を元の周波数の1/2とすれば、2相の位相変調が実現される。
すなわち、図2の(c)に示すように、位相変調後の信号はデータが変化した後180°の期間、すなわちAとBの間の期間およびCとDの間の期間で周波数が1/2になっており、これによりBとCの間の期間では位相が反転している。
また、中位レベル比較器16cの出力より位相を考慮して、制御部17からの出力データの変化そのものに従って出力用トランジスタ9をオン/オフすれば、図2の(e)および(f)に示すように周波数が1/2になる周波数変調となる。
これらの変調方式は共に、アンテナ共振回路4を駆動して変調するものではないので、カード10における変調に要するエネルギは少ないものとなる。
なお、図1では整流回路5およびエネルギ蓄積回路6からなる部分を全波倍電圧整流回路で構成したが、図3のカード10aに示すように、整流素子5a、5bを含む整流回路5と、1つのコンデンサよりなるエネルギ蓄積回路6とで構成される半波倍電圧整流回路としてもよい。
さらに、整流回路の整流方式として半波方式やブリッジ方式等のその他の方式のものでも実現可能である。
図4はこの発明の別の実施の形態による非接触ICカードシステムの構成を示す図である。このカードシステムは特に実施の形態4〜6に関連するものである。図において、110は非接触ICカードシステム、10bはカード、20aはR/Wである。
図4のシステム110において、図1と同一もしくは相当する部分は同一符号で示し、説明を省略する。図4において、R/W20aは送受信兼用の送受信用アンテナ共振回路201Aを備えている。また、カード10bでは、実施の形態1〜3だけに関連する部分は削除されている。
実施の形態4.
カード10bの消費電流が大きい場合、R/W20aからカード10bへ効率的に電力伝送するにはアンテナ共振回路4Aのインピーダンスを低くする必要がある。
そこで実施の形態4では、カード10bのアンテナ共振回路4Aをアンテナコイル4aとコンデンサ4bを直列に接続した直列共振回路とし、この共振インピーダンスの低い直列共振回路からなるアンテナ共振回路4Aにより電力を受信するようにした。これにより、カード10bにおいて効率的に電力を受信することができる。
実施の形態5.
R/W20aからカード10bへ電力を供給しながらデータを伝送するには、振幅変調では、連続的な電力供給は不可能である。そこで、位相変調もしくは周波数変調が必要となる。
そこで実施の形態5では、R/W20aからカード10bへのデータ伝送と電力供給とを両立させるため、データの変調方式を位相変調とし、カード10b側では、アンテナ共振回路4で受信した信号の位相変化を電圧変化すなわち振幅変化として検出してデータの復調を行うようにした。
なお、高電位側レベル比較器16aおよび低電位側レベル比較器16bが位相変化検出手段を構成し、中位レベル比較器16cおよび制御部17等が復調手段を構成する。
図5に、データの変調方式を位相変調とした場合の、カード10bで受信信号を復調する場合の動作を説明するための波形図を示した。(a)はアンテナ共振回路4Aの波形、(b)は高電位側レベル比較器16aの出力波形、(c)は低電位側レベル比較器16bの出力波形、そして(d)は中位レベル比較器16cの出力波形を示す。
カード10bでの受信信号の復調は、受信信号の位相が変化する時にその受信信号の振幅が変化することを検出して行う。比較器16a、16bの出力から、整流後の電圧を受信信号(振幅)が越えない時に位相変化が生じたと判断し、これに従ってデータを復調する。位相変化を振幅変化から検出することにより、カード10b側の動作電流を減らすことができる。
これにより、データ伝送と電力供給との両立を可能にすると共に、カード側での復調時の動作エネルギを抑えることが可能となる。
なお、上記説明では図4のカード10bに従って説明したが、この発明の図1に示すカード10等でも実施可能である。
実施の形態6.
カード10bからR/W20aへのデータ伝送のための変調方式についても、エネルギの消耗が少ないことが必要である。そのためこの実施の形態では、カード10bからR/W20aへのデータの伝送は、カード10bの直列共振回路で構成されたアンテナ共振回路4Aの両端、すなわち負荷の両端を出力用トランジスタ9により、伝送すべきデータに応じて短絡することにより行う。出力用トランジスタ9は制御部17からの出力データによりオン/オフされる。
一方、R/W20aでのデータの受信は、R/W20aからの電力伝送の大きさを調整する電力伝達調整用抵抗202の両端より、増幅回路211および復調回路212によりカード10b側の負荷変化を検出して行う。この変調方式も、アンテナ共振回路4Aを駆動して変調するものではないので、カード10bにおける変調に要するエネルギは少ないものとなる。
なお、カード10b側の出力用トランジスタ9がスイッチング手段を構成し、R/W20a側の電力伝達調整用抵抗202、増幅回路211および復調回路212が復調手段を構成する。
また、図4では整流回路5およびエネルギ蓄積回路6からなる部分を全波倍電圧整流回路で構成したが、図6のカード10cに示すように、整流素子5a、5bを含む整流回路5と、1つのコンデンサよりなるエネルギ蓄積回路6とで構成される半波倍電圧整流回路としてもよい。
さらに、整流回路の整流方式として半波方式やブリッジ方式等のその他の方式のものでも実現可能である。
実施の形態7.
R/Wからカードへのデータ伝送速度に関し、上記実施の形態のような位相変調による非接触ICカードシステムの場合、R/Wの直列共振回路からなる送信用アンテナ共振回路(図1の201参照)のドライブ抵抗を小さくし、Qを高くする程、アンテナ共振回路の両端の電圧が大きくなり、遠くへ電力を送ることができる。しかしながら、R/W側でその信号を変調する時には、Qが高い程、変調するのに時間がかかるようになり、データ送信の速度が遅くなる。すなわち、通信距離が長くなる程、通信速度は遅くなる。
図7にはR/Wの送信用アンテナ共振回路のQを高くした時の送信信号の波形を示す。この送信信号にはAの位置にデータの変化点があるが、Qが高いために送受信用アンテナ共振回路の電圧の変化が遅くなっている。
そこで実施の形態7では、R/W側の送受信アンテナ共振回路のQが高くても、高速のデータ変調を行うことができ、高速のデータ伝送が行えるようにした。
図8に、この実施の形態および後述する実施の形態8によるR/W20bの構成を示す。このR/W20bには、送信用アンテナ共振回路201に並列に、この共振回路201の両端を短絡するための短絡用トランジスタ220および電流の逆流を防止するためのダイオード221が接続されている。なお、抵抗222は実施の形態8に関するもので、この実施の形態では設けられていないものとする。また、図9には図8のA〜Fの波形を示す。
なお、短絡用トランジスタ220およびダイオード221が強制位相反転手段を構成する。
次に、図8および図9によりR/W20bの送信時の動作を説明する。まず、搬送波BはデータAで位相変調させデータCとする。ドライバ203から出力されるデータDは反転されている。このデータDの変化に対し±90°の範囲で共振回路201の両端を短絡する信号Eが短絡用トランジスタ220に印加される。その時の共振回路201の電圧はFのようになる。
すなわち、図9のFに示すように、共振回路201の電圧が0になった時から180°の間、共振回路201の両端が短絡される。この短絡する素子が短絡用トランジスタ220である。ダイオード221は、図9のF点が負側に振れた時に、短絡用トランジスタ220に電流が流れないようにする逆流防止用のダイオードである。
これにより、R/W20bでは図10に示すように電圧の立ち上がりの遅れが発生することなく位相変調が行われ、R/W側の送受信アンテナ共振回路のQが高くても、高速なR/Wからカードへのデータ伝送が行える。
実施の形態8.
上記実施の形態1のカードではカードをR/Wに近付けると、カードの電源電圧が上がり過ぎないようにQが低くなるように動作するが、Qがどんどん低下すると、R/Wのアンテナ共振回路の波形からの遅れが小さくなり、カードのアンテナ共振回路の波形がR/Wのアンテナ共振回路の波形に近付いていく。
この状態で図11の(a)のAに示すように、上記実施の形態7の強制的に位相を反転させる動作を行うと、カード側では、図11の(b)に示すような受信信号となり、振幅が減少するのが瞬間的であるために変化点が検出できず、復調ができなくなる。
そこで実施の形態8では、カードをR/Wに近付けた時においても、カードがデータを受信できるようにした。
この実施の形態では、実施の形態7で示した図8のR/W20bの短絡用トランジスタ220に直列に強制位相反転速度調整手段を構成する抵抗222を挿入した。
次に、動作について説明する。R/W20b側で高速でデータ変調する時に、波形の振幅をカード(図1の10参照)側で復調可能なレベルになるようにまで小さくするようにした。そのため短絡用トランジスタ220に直列に抵抗222を挿入して損失を発生させ、送信用アンテナ共振回路201の振幅を小さくするようにした。
これにより図12の(a)に示すように、R/W20bの送信信号の波形はなだらかな変化となり、カード側では図12の(b)に示すように変化点を正確に検出することができる。
従って、R/W側の変調時の損失(強制的位相反転)を適度にすることにより、カードへのデータ伝送において、高速のデータ伝送と、より近い距離での通信を可能にすることを両立させることが可能となる。
実施の形態9.
実施の形態7はR/Wからカードへのデータ伝送速度を上げることに関し、特にR/W側での変調に関するものであったが、実施の形態9は同様のデータ伝送速度に関し、特にカード側でR/Wからのデータを受信した時の復調に関するものである。
カード側のアンテナ共振回路(図1の4参照)は、電力供給を受けるため、Qが高いほうがいいが、Qが高いと図13に示すように受信したデータによって共振回路に現れる振幅が変化するのに時間がかかり、データ伝送速度を速くすることが困難である。
上記各実施の形態では、カードにおいてデータの検出をアンテナ共振回路の電圧が低下したことを検出して行っているが、上述のようにアンテナ共振回路のQを高くすると、検出した後のアンテナ共振回路の電圧の回復が遅く、これが原因となってデータ伝送速度が遅くなっている。
そこでこの実施の形態では、カードにおいてデータ検出後、アンテナ共振回路に誘起されている電圧の位相と共振回路の振動の位相を同相にすることにより、早く共振回路の振幅を回復させるようにした。
カードの構成としては、図1に示すカード10と基本的に同じであるが、この実施の形態では受信の際にも実施の形態3に関する図2の(c)に示されているような位相変調の際の、周波数を1/2にする動作を行うため、制御部を17aとした。
なお、出力用トランジスタ9、出力用コンデンサ11、トランジスタ駆動回路12、および制御部17aの一部が位相調整手段を構成する。出力用トランジスタ9、出力用コンデンサ11、トランジスタ駆動回路12は実施の形態3の共振周波数切換手段と兼用となる。
次に動作を説明すると、図14に示すようにデータ変化を検出した後、半周期(180°)の間、出力用トランジスタ9をオン状態にして、出力用コンデンサ11をアンテナ共振回路4に接続し、共振回路4の共振周波数を1/2にして位相を同相にする。これは、カードからR/Wへのデータ伝送時の変調回路を共用可能であり、メリット大である。
これにより、R/Wからカードへのデータ伝送において、カード側で変化を検出してから回復するまでの時間を短くすることができるので、データ伝送速度を早くすることができる。
なお、上述のように、カードからR/Wへのデータ伝送時の変調の際に使用される実施の形態3に関する共振周波数切換手段を共用することが可能であり、メリット大である。
実施の形態10.
カードがR/Wに近い時のカードのデータ受信を確実にすることに関し、上記実施の形態9において、カードがR/Wに近い時には、カードのアンテナ共振回路のQは低くなり、アンテナ共振回路による遅れが極めて少なくなる。また、R/Wの送信用アンテナ共振回路の変調速度も速いため、図15に示すように位相の変化があることをAの位置で検出して、実施の形態9のように位相を変えるようにしても、既に変化しているため、Bで示すように再度、振幅が小さくなることが発生する。
そこでこの実施の形態では、実施の形態9に基づいて一度、変化点が検出されると、所定の期間は、変化点の検出を禁止するようにして、誤動作が発生しないようにした。
図16には、この実施の形態によるカード10dの特徴部分の概略的構成を示す。基本的な構成は図1に示すものと同じであり、検出部40は図1の変化点を検出する部分を示す。そして遅延回路41は、検出部40で変化点が検出されると、予め設定された期間、検出を禁止させるために遅延を行うためのもので、これらの出力はANDゲート42を介して制御部(図1の17、17a参照)に供給される。
なお、検出部40および遅延回路41が位相変化検出禁止手段を構成する。
このように構成することにより、位相の変化があることを検出した後、再度、振幅が小さくなっても、不要なデータを復調することを回避でき、近い距離でも安定なデータの受信が可能となる。
なお、図7、10〜15の波形は、コンピュータによるシュミレーション解析のものである。
実施の形態11.
図17には、この実施の形態によるカードの構成の一部を示す。この実施の形態では整流回路をブリッジ整流回路5Aとすることにより、アンテナ共振回路4の振幅を電源電圧Vccまで、すなわち図1に示す半波倍電圧整流回路の場合の2倍にとることができるようにしたものである。
半波倍電圧整流回路の場合は入力された信号を倍にして使用するため、カードの回路が3Vで動作する場合には、R/Wとカードとの間でやり取りされる信号は1.5Vのものであったが、ブリッジ整流回路5Aを使用した場合にはカードの回路の動作電圧すなわち3Vの信号を扱うことができるため、より確実な信号の授受が行える。
図17において、上記実施の形態と同一あるいは相当する部分は同一符号で示す。5Aは整流素子5a〜5dからなる全波整流のブリッジ整流回路、30はインバータ、31はNチャネルトランジスタ31a〜31dからなる切換回路、33は一定の電源電圧を得るためのツェナーダイオード、6は整流された電圧を平滑してエネルギを蓄積するエネルギ蓄積回路、R1は抵抗である。また、図18の(a)には図17のアンテナ共振回路4の両端の電圧A、(b)にはブリッジ整流回路5Aの前の出力Fを示す(但し(a)と同期して示されていない)。
信号の抽出する際、アンテナ共振回路4は正弦波振動しており、Vccを越えている期間はブリッジ整流回路5Aに電流が流れ、アンテナ共振回路4の電圧の低い方の端子はGNDより少し低い値、高い方の端子はVccより高い値となっているが、アンテナ共振回路4の電圧がVccより低い期間は、ブリッジ整流回路5Aに電流が流れないため、アンテナ共振回路4はVcc−GND間で浮いた状態となり、信号を取り出すときに不安定になる。
そのために、アンテナ共振回路4の低い方の端子をGND電位にし、高い方を信号として取り出す。これは、図17に示す切換信号Cおよびこれに従って切り換えられる切換回路31(接地手段)により行われる。これにより、アンテナ共振回路4の振幅を大きくとることができることから、より大きい信号を扱うことができ、正確な処理が行える。また、取り出した信号は整流した形となるので振幅の正負による問題がなくなり、処理が容易となる。
実施の形態12.
また、図19には、アンテナ共振回路4の低い方の端子を接地する切換回路31への切換信号を発生する信号発生回路の一例を示す。図において、34は比較器、35はD型フリップフロップである。また、図20には図17および19の回路の波形を示す。入力信号Bが破線で示す接地レベルより低下したことを比較器34で検出し、アンテナ共振回路4の低い方を接地する信号を反転させる。このように構成することにより、自律的に低い方を接地し高い方を信号として取り出すことができる。
実施の形態13.
この実施の形態は特に、位相変調によるデータ伝送を行うカードにおいて、R/Wとカードの距離が変動することによるカードの受信電圧の変動に強い検波を行うことを実現するものである。上述の実施の形態では位相の変化を信号の振幅から判断していたのに対し、この実施の形態では、位相ロックループ回路により基準位相信号を得て、この基準位相信号と受信した信号との位相を比較することにより、これらの位相の差から位相の変化を検出するようにしたものである。これにより信号の振幅の変化による影響を受けることがない。
図21にはこの実施の形態によるカードの制御部(例えば図17の回路の左側)に設けられる検波部分(検波手段)の構成、図22には波形図を示す。図21において、36はPLL(位相ロックループ回路)、37はEX−OR回路、38a、38bはD型フリップフロップである。また信号C、Dは、それぞれ例えば図19の回路から得ることができる。
PLL36を内蔵し、入力信号Bが接地レベルより低下したことを示す信号D(図19参照)をPLL36への入力とし、それに同調した出力信号D'を発生させる。PLL36の出力信号D'をD型フリップフロップ38bにより1/2に分周してこれを基準位相信号D"とし、EX−OR37によりこの基準位相信号D"と実施の形態12における切換信号CとのEX−ORをとり、D型フリップフロップ38a(信号Eのひげ取り用)でPLL36の出力信号D'で半周期毎にサンプリングして検波出力E'を得る。なお、切換信号Cは受信された信号の位相に対応している。これにより、切換信号Cと基準位相信号D"のEX−ORをとり、半周期毎にサンプリングすることで、品質のよい検波出力が得られる。
実施の形態14.
この実施の形態では特に、R/Wとカードの距離がある程度ひらいても高速で通信を行うために、R/W側からカード側へ連続的に電力を送りながらカードからのデータをR/Wで受信することができるように、R/Wからカードへの電力用の周波数と、カードからR/Wへの通信用の周波数(キャリア)をそれぞれ異なる周波数にするようにしたものである。図23にはその時の波形図を示す。
実施の形態12において切換信号Cは、例えば図20に示すようにアンテナ共振回路4の両端の電圧波形Aの振幅がゼロクロスポイント(極性が反転するところ)を通過する毎に、アンテナ共振回路4の低い方の端子をGNDに接続し、高い方の端子の電圧を信号として取り込むように、反転していた。
この実施の形態では、ゼロクロスポイントを切る毎でなく、図23のCの点で示すように一回置きのゼロクロスポイント毎に切換信号Cを反転するようにする。このようにすると、切換信号Cが反転しない時には、
ゼロクロス前 ゼロクロス後
低い方はGND、高い方は信号 → 高い方はGND、低い方は信号
高い方はGND、低い方は信号 → 低い方はGND、高い方は信号
となる。高い方の信号はブリッジ整流回路5Aを介してVccを充電し、低い方の信号はブリッジ整流回路5Aを介してGND−α(GNDより少し低い)でクランプされる。
すなわち、ツェナーダイオード33によるクランプが、Vccで2回、GNDで2回の繰り返しとなり、図23のFで示す波形となる。これは図24に示すよに、基本周波数Rとこれの1/2の周波数R/2の合成波Mと同じである。従って、アンテナ共振回路4の両端の電圧Aは、電力用受信波の1/2の周波数のデータ送信用キャリアを含むものとなっていることがわかる。なお、図17の抵抗R1はカードからの送信キャリアの強度を調整するものである。
切換信号が反転しないときに反転するフリップフロップを設け、その信号とEX−ORを取ることにより、受信時と同じ入力信号を得ることができる。これにより、構成が簡単、受信時と同じ入力信号を得られるので制御回路の構成が容易、さらに接地することによりキャリアを発生するので、整流して蓄えたエネルギの消費が少なくてすむ、等の効果が得られ。なお、他の方法としてPLLを用い接地用のトラジスタ(図17の31c、31d参照)を同時にONするようにしてもよい。
また、後述するようにデータ送信用キャリアは電力用受信波の1/2の周波数に限らず、例えば電力用受信波を分周することで、電力用受信波の1/4、1/8等の周波数とすることも可能であり、この場合においても同様の効果を奏する。
実施の形態15.
この実施の形態では特に、実施の形態14で発生したキャリアの変調を実現する。これは、実施の形態14において、変調する時点での切換信号Cの長さを図25に示すように2倍にすることにより、2相PSK(Binary Phase Shift Keying)方式での変調を実現する。別の言い方で言えば、実施の形態14で1つ置きに反転させるところを変調する時には3つ置いて(図25のDの部分参照)反転させる。また図26の(a)と(b)にはAとFの実際の信号を示し、Dは変調された部分を示す。
これにより、電力を受けながらこの電力用の周波数の1/2の周波数の送信用キャリアを発生させ、この送信用キャリアを位相変調してデータを例えばR/W側に送信することができる。
また、この実施の形態においても後述するように、データ送信用キャリアは電力用受信波の1/2の周波数に限らず、例えば電力用受信波を分周することで、電力用受信波の1/4、1/8等の周波数とすることも可能であり、この場合においても同様の効果を奏する。
実施の形態16.
この実施の形態では特に、1つの信号の情報量を増やすことにより、実施の形態15による方式よりも一層のデータ伝達速度の向上を計った。実施の形態15においては、図25に示されるように、切換信号Cを、アンテナ共振回路4の両端の電圧波形Aのゼロクロスポイントを3つ間を置いて切り換えることで(3つ飛ばし)、2相PSK方式を実現している。この実施の形態では、図27の(a)に示す、アンテナ共振回路4の両端の電圧波形Aのゼロクロスポイントを2つ間を置く場合(2つ飛ばし)と、(b)に示す間を置かずに連続する場合(0飛ばし)を追加することにより、4相PSK(Quad Phase Shift Keying)方式(0°、90°、180°、270°の4種類の位相に基づく位相変調)を実現する。
4相PSK方式にすれば2相PSK方式に比べ、2倍の情報を送ることができ、実質的に2倍のデータ伝達速度が得られる。これにより、同一の変調速度で2倍のデータ伝達速度(2倍の伝送情報量)が得られる。なお、上記実施の形態14、15では、さらに展開が可能である。
図28ないし図32には、上記実施の形態14ないし16に関し、R/Wからカードへの電力用の周波数と、カードからR/Wへの送信用の周波数(キャリア)をそれぞれ異なる周波数とし、これに基づいて2相PSK方式あるいは4相PSK方式の位相変調によるデータ伝送を行うカードの構成例を示す。
図28および29は、電力用周波数の1/2周波数のキャリアによる2相PSK方式(0°と180°の2種類の位相に基づく位相変調)のデータ伝送を行うカードの構成を示す。また、図30は電力用周波数の1/2周波数のキャリアによる4相PSK方式(0°、90°、180°、270°の4種類の位相に基づく位相変調)のデータ伝送を行うカードの構成、図31は電力用周波数の1/4周波数のキャリアによる2相PSK方式のデータ伝送を行うカードの構成、そして図32は電力用周波数の1/4周波数のキャリアによる4相PSK方式のデータ伝送を行うカードの構成を示す。
各図において、上述の実施の形態のものと同一もしくは相当する部分は同一符号で示す。301ないし305はD型フリップフロップ、310、311はEX−OR回路、320ないし329はORゲートまたはNORゲート、340ないし344はANDゲートまたはNANDゲート、そして360〜362はインバータである。
まず、図28の回路について説明する。この回路は電力用周波数の1/2周波数のキャリアによる2相PSK方式のデータ伝送を行うものである。PLL36、EX−OR回路37、D型フリップフロップ38a、38bは復調回路すなわち受信回路を構成する(図21参照)。比較器34、EX−OR回路310、311、ORゲート320〜323、D型フリップフロップ301〜303は、受信時には正常な切換信号C(図19、図20等参照)を発生すると共に、送信時にはD型フリップフロップ301により電力用周波数を1/2分周して、これの1/2周波数のキャリアを発生し、ANDゲート340からの送信データとなる信号に従って2相PSK方式の変調を行う回路である。
ORゲート321に入力される送信/受信切換信号は受信時にはLレベルとなり、これによりD型フリップフロップ301は固定状態となり分周は行われないが、送信時にはHレベルとなり、これによりD型フリップフロップ301は、電力用周波数を1/2分周して、これの1/2周波数のキャリアを発生する。そしてこのキャリアに対して、ANDゲート340からの送信データとなる信号に従って2相PSK方式の変調が行われる。ANDゲート340では、送信データに基づく反転信号をタイミング信号によりゲートした信号が出力される。
また、D型フリップフロップ302に関係する作用について説明する。図33には比較器34の出力D、D型フリップフロップ302の出力U、EX−OR回路310の出力D1および切換信号を示し、(a)は受信時、(b)は送信時のものを示す。電力用周波数を分周して送信を行う際、切換信号が反転しない時に反転する信号UをD型フリップフロップ302が発生し、二値化した比較器34の信号DとEX−OR回路310でEX−ORをとることにより、受信時および送信時で信号Dが変化しても変化しない信号D1を得るようにした。この信号D1はPLL36の入力として用いられる。
データ受信時には、切換信号がキャリアの位相を表す信号となっているが、送信時には送信キャリアの影響を受け、受信データがあると誤認識してしまう。そこで、信号Uと切換信号を示す信号DのEX−ORをとった信号D1をPLL36を含む復調回路へ出力する。これにより、送信時にデータ受信を誤認識することがない。
次に、図29の回路も図28のものと同様に、電力用周波数の1/2周波数のキャリアによる2相PSK方式のデータ伝送を行うものである。異なる点は、インバータ360、NANDゲート341、NORゲート324、D型フリップフロップ304およびORゲート325からなる部分であり、EX−OR回路310の出力D1およびD型フリップフロップ301の出力Qのタイミングを見ながら、変調させるための信号が発生される。その他の動作は基本的に図28の回路と同様である。したがって、図28のものでは変調を行う回路のタイミングが考慮されていないが(結果的にはこれでも問題はない)、図29ではEX−OR回路310の出力D1およびD型フリップフロップ301の出力Q等のタイミングが考慮されている。
次に図30の回路は、電力用周波数の1/2周波数のキャリアによる4相PSK方式のデータ伝送を行うものである。図28および図29の回路と異なる点は、ORゲート325、326、インバータ360、362、ANDゲート342〜344、NORゲート324、327およびD型フリップフロップ304からなる部分で、この構成により4相PSK方式の変調を行わせるための信号を発生する。そして信号を与えない場合には0°位相、π/2遅れ信号をHレベルにした場合には90°位相、反転信号をHレベルにした場合には180°位相、そしてπ/2進み信号をHレベルにした場合には270°位相、の4種類の位相変調を行わせることができる。
次に図31の回路は、電力用周波数の1/4周波数のキャリアによる2相PSK方式のデータ伝送を行うもので、電力用周波数を1/2分周する2つのD型フリップフロップ301、305を設けて、電力用周波数の1/4周波数のキャリアを発生するようにしたものである。その他の部分は基本的に図28のものと同じである。
そして図32の回路は、電力用周波数の1/4周波数のキャリアによる4相PSK方式のデータ伝送を行うもので、図30の回路の4相PSK方式のデータ伝送を行う特徴と、図31の回路の電力用周波数の1/4周波数のキャリアを発生する特徴を組み合わせたものである。
実施の形態17.
実施の形態3では出力用コンデンサ11を半周期の間、アンテナ共振回路4に接続して行う位相変調が示されている。また、実施の形態7ではR/W側で送信用アンテナ共振回路201の両端を半周期の間、短絡する位相変調が示されている。この実施の形態では、実施の形態13に示すようにカード内にPLL36(図21参照)を内蔵した場合、PLL36の出力により半周期の幅を得て、さらにアンテナ共振回路4の両端間を短絡することで変調を行う。
図34にはこの実施の形態のカードの構成、図35にはその波形を示す。この実施の形態では、PLL36からの出力より半周期を得て、これに基づいて、出力用トランジスタ9により、変調する時にゼロクロスポイントより半周期の間、アンテナ共振回路4を短絡して2相PSK方式を実現する。これにより、カード側において、出力用コンデンサ11を用いずに変調できる。
実施の形態18.
実施の形態9ではカード側においてアンテナ共振回路4の振幅が低下してデータ変化点を検出すると、共振回路4に出力用コンデンサ11を半周期の間接続して共振周波数を1/2にして強制的な復調を行っている。この実施の形態では、実施の形態13に示すようにカード内にPLL36(図21参照)を内蔵した場合、PLL36の出力により半周期の幅を得て、さらにアンテナ共振回路4の両端間を短絡することで高速な復調を実現する。
図36の(a)にはこの実施の形態のカードの構成、(b)には共振回路4の振幅のレベル低下を検出する比較器16d、図37にはその波形を示す。この実施の形態では、PLL36からの出力より半周期を得て、これに基づいて、共振回路4の振幅のレベル低下を検出すると、出力用トランジスタ9により、半周期の間、アンテナ共振回路4を短絡して復調の高速化を図った。これにより、出力用コンデンサ11を用いずに高速の復調が実現でき、さらにアンテナ共振回路4の電圧レベルを検出する比較器16a〜16cもゼロクロスポイント用と振幅低下検出用の2つですむ。
実施の形態19.
この実施の形態では、実施の形態3や実施の形態9で示した出力用コンデンサ11による位相変調回路をもとに、受信波の1/2周波数の送信用キャリアを発生させるものである。図38にカードの構成、図39に波形を示す。
この実施の形態では、上記実施の形態の位相変調回路をもとに、図38および図39に示すように、出力用コンデンサ11を接続する期間を1周期、接続しない周期を2周期とするように出力用トランジスタ9のオン/オフを行わせることにより、電力用周波数の1/2の周波数の送信用キャリアを発生させる。これにより、電力供給を受けながら送信用キャリアを発生することができる。
図40には、この実施の形態におけるカード側およびR/W側での波形をコンピュータによるシュミレーション解析で求めたものを示す。図40の(a)はカード側での波形(図39のAに相当する)、(b)はR/W側での受信波形、そして(c)は(b)の信号にフィルタをかけた時の信号波形を示しており、(c)に示されているように明らかに1/2の周波数が得られることが分かる。
実施の形態20.
この実施の形態では、実施の形態19において変調を実現する。この実施の形態では、図38の回路において、図41に示すように、変調する時点で、出力用コンデンサ11を接続しない周期を1周期とすることにより、実施の形態19において、2相PSK方式の変調が実現できる。
図42には、この実施の形態におけるカード側およびR/W側での波形をコンピュータによるシュミレーション解析で求めたものを示す。図42の(a)はカード側での波形(図41のAに相当する)、(b)はR/W側での受信波形、そして(c)は(b)の信号にフィルタをかけた時の信号波形を示しており、(a)のAで示す変調が(c)のBに示す部分で現れていることが分かる。
以上のように実施の形態1では、データ送受信用のアンテナ共振回路における受信信号レベルを検出し、この信号レベルに従ってアンテナ共振回路のクオリティファクタQを変えるようにしたので、R/Wとカードとの間の距離の変化に対して、カードに誘起される電圧が安定化された、通信距離範囲の広い電池レスの非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
また実施の形態2では、データ送受信用のアンテナ共振回路の自由振動の位相を検出し、送信時にアンテナ共振回路へこれの自由振動と同相で、エネルギ蓄積回路からエネルギを供給するようにしたので、効率的に自由振動を維持することを可能にした、送信時間の長い電池レスの非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
また実施の形態3では、データ送受信用のアンテナ共振回路に、出力データおよびその変化のいずれかに従ってコンデンサを接続/切り離しして、アンテナ共振回路の回路定数を変化させることにより共振周波数を変え、これによる周波数変調および位相変調のいずれかでデータの送信を行うようにしたので、送信時にエネルギの損失が少ない効率的な変調を行う電池レスの非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
また実施の形態4では、データ送受信用のアンテナ共振回路を、共振インピーダンスの低い直列共振回路で構成したので、電力の供給が効率良く行える電池レスの非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
また実施の形態5では、データの変調方式を位相変調とし、カード側ではデータ送受信用のアンテナ共振回路の電圧の、受信信号による位相変化を振幅変化から検出し、検出された位相変化に従ってデータの復調を行うようにしたので、R/Wからカードへの送信を、電力の供給とデータの伝送の両立が可能な位相変調で行うことを可能にすると共に、カード側では位相変化を振幅変化に応じて復調するので動作エネルギを抑えることができる電池レスの非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
また実施の形態6では、直列共振回路で構成されたデータ送受信用のアンテナ共振回路の両端を出力データに従って短絡し、アンテナ共振回路の負荷の変動に基づく送信を行うようにしたので、送信時にエネルギの損失が少ない効率的な変調を可能とした電池レスの非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
また実施の形態6では、カード側では、直列共振回路で構成されたデータ送受信用のアンテナ共振回路の両端を出力データに従って短絡し、アンテナ共振回路の負荷の変動に基づく送信を行うようにし、R/W側では送受信用アンテナ共振回路に接続された電力伝達調整用抵抗に生じる変化よりカード側の負荷の変動を検出して復調を行うようにしたので、カード側において送信時にエネルギの損失が少ない効率的な変調が行える電池レスの非接触ICカードを含むカードシステムを提供できる等の効果が得られる。
また実施の形態7では、リーダライタ側において、強制位相反転手段により、データの変化に対し±90°の範囲で送信用アンテナ共振回路の両端を短絡し、送信信号の位相を強制的に反転させるようにしたので、送信用アンテナ共振回路のQが高い場合にも高速のデータ変調が行え、ひいてはリーダライタからカードへのデータ伝送速度を向上させた電池レスの非接触ICカードを含むカードシステムを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態8では、実施の形態7において、リーダライタ側の送信用アンテナ共振回路に強制位相反転速度調整手段を設けることより、強制的な位相反転の際の送信用アンテナ共振回路での電圧の急峻な変化を抑えるようにしたので、カードとリーダライタが近付いてカード側のアンテナ共振回路のQが低い時でも正常な通信が行える信頼性の高い、電池レスの非接触ICカードを含むカードシステムを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態9では、カード側において、位相調整手段により、アンテナ共振回路に受信信号により誘起されている電圧の位相と共振回路の振動の位相を強制的に同相にするようにしたので、アンテナ共振回路のQが高い場合にも高速のデータ復調が行え、ひいてはリーダライタからカードへのデータ伝送速度を向上させた非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態10では、カード側のアンテナ共振回路に設けた位相変化検出禁止手段により、位相の変化を検出して位相を変えても、既に変化しているため、再度、振幅が小さくなって不要なデータを復調することを防止するために、位相変化が検出された後、所定期間、検出を禁止するようにしたので、カードとリーダライタが近付いてカードのアンテナ共振回路のQが低い時でも正常な通信が行える信頼性の高い、電池レスの非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態11では、データ送受信用のアンテナ共振回路からの信号を整流する回路をブリッジ整流回路とし、アンテナ共振回路の両端の電圧の低い方を接地し、高い方の電圧を信号として選択するように切換手段により回路を切り換えるようにしたことにより、アンテナ共振回路の振幅を大きくとることができ、また取り出した信号がすべて正の信号なので処理が容易な非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態12では、切換手段において、アンテナ共振回路の高い方の信号が負のレベルになった時に出力が反転する切換信号を発生する信号発生回路を設け、自律的に低い方を接地、高い方を信号として取り出せるようにした非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態13では、受信信号が負になったことを示す信号を入力としこれに同調した出力を発生するPLLを設け、位相変調信号を受けた時の切換信号をPLLの出力に基づいて半周期毎にサンプリングして復調を行うことにより、カードの受信電圧の変動に強い検波が行える非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態14では、切換信号の反転をアンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイントの所定の数おきに実行し、電力用の周波数と異なる送信用の周波数を発生し、電力用の周波数と送信用の周波数を別々にすることにより、電力の供給を受けながら送信が行える非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態15では、実施の形態14において、切換信号の反転をアンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイントの1おきに実行し、変調する時点では3つ置いて切換信号を反転させることにより位相変調を行うことにより、電力を受けながら電力用の周波数の1/2の周波数の送信用のキャリアを発生し、さらにこれを位相変調することのできる非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態16では、実施の形態14において、変調する時点ではアンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイトの0ないし3のいずれかの間を置いて切換信号を反転させることにより4種類の位相に基づく位相変調を行うようにしたので、1つのデータ当たりの伝送情報量の増大により、より高速なデータ伝送が行える非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態17では、受信信号が負になったことを示す信号を入力としこれに同調した出力を発生するPLLを設け、このPLLの出力から半周期を得て、変調時にゼロクロスポイントより半周期の間、アンテナ共振回路の両端を短絡して位相変調を行うようにしたので、コンデンサを用いることなく変調が行える非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態18では、受信信号が負になったことを示す信号を入力としこれに同調した出力を発生するPLLを設け、このPLLの出力から半周期を得て、変調時にゼロクロスポイントより半周期の間、アンテナ共振回路の両端を短絡して復調を行うようにしたので、コンデンサを用いることなく、高速の復調が実現できる非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態19では、第3または第10の発明における位相変調回路をもとに、アンテナ共振回路にコンデンサを接続する周期を1周期、接続しない周期を2周期として、電力用の周波数の1/2の送信用の周波数を発生するようにしたので、電力の供給を受けながら送信用キャリアを発生することのできる非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
実施の形態20では、実施の形態19において、変調する時点で、コンデンサを接続しない周期を1周期として位相変調を行うようにしたので、電力の供給を受けながら送信用キャリアを発生し、位相変調による送信が行える非接触ICカードを提供できる等の効果が得られる。
この発明の一実施の形態による非接触ICカードシステムの構成を示す図である。 図1の非接触ICカードの動作を説明するための波形図である。 図1の非接触ICカードの他の実施の形態を示す図である。 この発明の別の実施の形態による非接触ICカードシステムの構成を示す図である。 図4の非接触ICカードの動作を説明するための波形図である。 図4の非接触ICカードの他の実施の形態を示す図である。 実施の形態7におけるデータ伝送の遅れを説明するための図である。 この発明のさらに別の実施の形態による非接触ICカードシステムのリーダライタの構成を示す図である。 図8のリーダライタの動作を説明するための波形図である。 図8のリーダライタでの位相変調を示す波形図である。 共振回路のQが低い場合の実施の形態7による位相変調でのカードにおける受信状態を説明するための波形図である。 実施の形態8のリーダライタによる伝送状態を説明するための波形図である。 実施の形態9における共振回路のQが高い時の受信状態を説明するための波形図である。 実施の形態9のカードによる復調を説明するための波形図である。 共振回路のQが低い場合の実施の形態9による復調を説明するための波形図である。 この発明のさらに別の実施の形態による非接触ICカードの構成を示す図である。 実施の形態11による非接触ICカードの構成の一例を示す図である。 図17のカードの波形図である。 実施の形態12に係る切換信号を発生する回路の一例を示す図である。 図19の回路の波形図である。 実施の形態13に係る非接触ICカードの検波部分の構成の一例を示す図である。 図21の検波部分の波形図である。 実施の形態14の非接触ICカードの動作を説明するための波形図である。 基本周波数とこれの1/2の周波数との合成波を説明するための波形図である。 実施の形態15の非接触ICカードの動作を説明するための波形図である。 実施の形態15の実際の信号を示す波形図である。 実施の形態16の非接触ICカードの動作を説明するための波形図である。 電力用周波数の1/2周波数のキャリアによる2相PSK方式のデータ伝送を行うカードの構成の一例を示す回路図である。 電力用周波数の1/2周波数のキャリアによる2相PSK方式のデータ伝送を行うカードの構成の別の例を示す回路図である。 電力用周波数の1/2周波数のキャリアによる4相PSK方式のデータ伝送を行うカードの構成の一例を示す回路図である。 電力用周波数の1/4周波数のキャリアによる2相PSK方式のデータ伝送を行うカードの構成の一例を示す回路図である。 電力用周波数の1/4周波数のキャリアによる4相PSK方式のデータ伝送を行うカードの構成の一例を示す回路図である。 図28ないし図32の回路の動作を説明するための波形図である。 実施の形態17の非接触ICカードの構成の一例を示す図である。 図34の回路の波形図である。 実施の形態18の非接触ICカードの構成の一例を示す図である。 図36の回路の波形図である。 実施の形態19の非接触ICカードの構成の一例を示す図である。 図38の回路の波形図である。 実施の形態19におけるカード側およびR/W側での波形をシュミレーション解析で求めた波形図である。 実施の形態20の非接触ICカードの動作を説明するための波形図である。 実施の形態20におけるカード側およびR/W側での波形をシュミレーション解析で求めた波形図である。 この種の非接触ICカードシステムの一般的な構成を示す図である。
符号の説明
4,4A アンテナ共振回路、5 整流回路、5A ブリッジ整流回路、7 比較器、7a 基準電源、8 可変抵抗素子、9 出力用トランジスタ、11 出力用コンデンサ、10,10a,10b,10c,10d 非接触ICカード(カード)、12 トランジスタ駆動回路、14 ドライバ、15 抵抗、16a 高電位側レベル比較器、16b 低電位側レベル比較器、16c 中位レベル比較器、17 制御部、18 メモリ部、20,20a,20b リーダライタ(R/W)、30 インバータ、31 切換回路、33 ツェナーダイオード、34 比較器、35,38a,38b,301〜305 D型フリップフロップ、36 PLL、37,310,311 EX−OR回路、40 検出部、41 遅延回路、42,340,342〜344 ANDゲート、100,110 非接触ICカードシステム、201 送信用アンテナ共振回路、201A 送受信用アンテナ共振回路、202 電力伝達調整用抵抗、203 ドライバ、204 変調回路、210 受信用アンテナ共振回路、211 増幅回路、212 復調回路、341 NANDゲート、320〜323,325,326,328,329 ORゲート、324,327 NORゲート、360〜362 インバータ。

Claims (6)

  1. 通信媒体として電磁波を使用する電池を内蔵しない非接触ICカードであって、データ送受信用のアンテナ共振回路からの信号を整流するブリッジ整流回路と、上記アンテナ共振回路の両端の電圧の低い方を接地し、高い方の電圧を信号として選択するように切換信号に従って切り換えを行う切換手段と、を備えたことを特徴とする非接触ICカード。
  2. 上記切換手段が、上記アンテナ共振回路の高い方の信号が負のレベルになった時に出力が反転する切換信号を発生する信号発生回路を備えたことを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカード。
  3. 上記アンテナ共振回路の高い方の信号が負のレベルになったことを示す信号を入力としこれに同調した出力を発生するPLLを有し、位相変調信号を受けた時の上記切換信号を上記PLLの出力に基づいて半周期毎にサンプリングして復調を行う検波手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の非接触ICカード。
  4. 上記切換信号の反転を、アンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイトの所定の数おきに実行し、電力用の周波数と異なる送信用の周波数を発生し、電力の供給を受けながら送信が行えることを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカード。
  5. 上記切換信号の反転を、アンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイトの1つおきに実行し、変調する時点ではアンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイトを3つ置いて上記切換信号を反転させることにより位相変調を行うことを特徴とする請求項4に記載の非接触ICカード。
  6. 変調する時点では、アンテナ共振回路の波形のゼロクロスポイトの0ないし3のいずれかの間を置いて上記切換信号を反転させることにより4種類の位相に基づく位相変調を行うことを特徴とする請求項4に記載の非接触ICカード。
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