JP2577157Y2 - デ−タキャリア - Google Patents

デ−タキャリア

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JP2577157Y2 JP1993057662U JP5766293U JP2577157Y2 JP 2577157 Y2 JP2577157 Y2 JP 2577157Y2 JP 1993057662 U JP1993057662 U JP 1993057662U JP 5766293 U JP5766293 U JP 5766293U JP 2577157 Y2 JP2577157 Y2 JP 2577157Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電磁誘導結合を利用し
て、電力の授受およびデ−タの交換を行うように構成さ
れた電磁誘導結合型デ−タキャリアの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年においては、EEP−ROM等の半
導体メモリを内蔵したICカ−ドやICタグの利用が急
速に進みつつある。これらの一分野として、電磁誘導結
合を利用して、ホスト機器と電力やデ−タあるいはメッ
セ−ジ等の交換を行うように構成された、いわゆるリモ
−ト・アクセス型のデ−タキャリアの応用も広がり始め
ている。第4図は、従来技術によるデ−タキャリアの構
成を説明するための回路図である。一端が基準電位(V
DD)側に接続されたアンテナコイル1は、共振用コンデ
ンサC1とともに並列共振回路を構成しており、さらに
ツェナ−ダイオ−ドD12およびコンデンサC12によ
ってレベルシフト回路12が構成されている。また電源
コンデンサC3およびダイオ−ドD1によって整流回路
が構成されており、該整流回路によって生成された整流
電源VS は、定電圧回路3に入力される。すなわち受信
回路7や送信回路8等より成るデ−タ・キャリアの機能
回路部は、定電圧回路3によってレギュレ−トされて成
る定電圧電源VSSによって動作する。またレベルシフト
回路12によりレベルシフトされた受信信号RWは、コ
ンデンサC4、抵抗R4およびダイオ−ドD4より構成
されている検波回路4に入力される。さらに検波回路4
によって生成される検波信号RXは、該検波回路4とと
もに受信復調回路を構成している増幅回路15に入力さ
れ、増幅回路15から出力される受信復調信号RDは、
受信回路7に入力される。一方、デ−タキャリアからの
送信時においては、定電圧電源VSSによって動作する送
信回路8から出力される送信信号TDは、信号レベル変
換回路9にて整流電源VS レベルの信号に変換された
後、送信変調用トランジスタTP1のON、OFFを制
御するように構成されている。すなわちデ−タキャリア
側からの送信実行時における送信変調状態以外の状態で
は、該送信変調用トランジスタTP1は常にON状態に
制御されて、アンテナコイル1およびコンデンサC1に
よる並列共振回路がそのまま機能するとともに、送信変
調状態時のみ前記トランジスタTP1がOFF状態に制
御されることにより、該トランジスタTP1に並列に接
続された抵抗R1を介して、いわゆるQの低い共振状態
に移行するように構成されている。なお上記のようにア
ンテナコイルにおける交流受信信号を、一旦、レベルシ
フトさせる構成については、アンテナコイルの一端を回
路系の基準電位レベルとすることができるために、例え
ば送信変調用トランジスタTP1も含む回路系全体のI
C化が容易となること、および整流電源VS の電圧を大
きくすることができるために、通信距離を延ばすことが
可能であること、等の利点に基づいている。また抵抗R
13は、前記受信回路4等より成るデ−タキャリアの機
能回路部の負荷変動の影響によって、受信信号RWの振
幅が小さくなってしまうことを防止するために、整流回
路内に挿入されたものである。さらにレベルシフト回路
を構成する整流素子としてツェナ−ダイオ−ドD12が
使用されているのは、受信信号RWの振幅が過大となる
ことを防止するための振幅抑制手段としての機能を兼用
しているためである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかるに前述の従来技
術による構成においては、デ−タキャリアが固定施設の
アンテナに近接した状態となると、ツェナ−ダイオ−ド
1D2の振幅抑制作用により、固定施設からの送信信号
における振幅変調の有無にかかわらず、デ−タキャリア
側の受信信号では振幅変調による振幅変化が極めて小さ
くなってしまい、固定施設側から送信されてくるデ−タ
の受信が不能となってしまうという欠点があった。すな
わち図5は、固定施設のアンテナからの送信信号を示す
波形図であり、固定施設側からデ−タキャリアに対し
て、コマンドやデ−タを送信する場合には、例えばデ−
タ“1”の送信時には振幅変調なし、デ−タ“0”の送
信時には振幅変調あり、というように、所定の周波数の
キャリア信号に対して、送信デ−タの内容に応じて振幅
変調が加えられている。一方、デ−タキャリアの通信可
能な距離を大きくするためには、固定施設のアンテナか
らの送信出力も大きくする必要があるが、ここでデ−タ
キャリアが固定施設のアンテナに接近した場合には、デ
−タキャリア側の受信信号の振幅や、定電圧回路3の入
力である整流電源VS の電圧も非常に大きくなってしま
い、そのままでは定電圧回路3や信号レベル変換回路9
等のデ−タキャリア側の回路に損傷が発生する危険性が
ある。このためにツェナ−ダイオ−ドD12は、受信信
号のレベルシフト機能以外に、デ−タキャリア側の受信
信号の振幅を抑制することにより、デ−タキャリア側に
過大な電圧が発生して回路の損傷が発生することを防止
する機能も果たしている。図6は、デ−タキャリアが固
定施設側のアンテナから離れていて条件の良い場合にお
けるアンテナコイルの受信信号波形を示すものであり、
図7は、該受信信号波形がレベルシフト回路12によ
り、波形の尖頭がほぼ基準電位レベルとなるようにレベ
ルシフトされて成る受信信号RWを示す波形図である。
このように変調状態における受信信号RWの振幅が、ツ
ェナ−ダイオ−ドD12のツェナ−電圧以下の場合に
は、変調状態W2の振幅は無変調状態W1の振幅より小
さくなり、両者間の振幅に一定以上の差が存在するため
に、受信デ−タの復調が可能である。一方、図8は、デ
−タキャリアが固定施設側のアンテナに近接した状態に
おけるレベルシフトされた受信信号RWを示す波形図で
あるが、このように変調状態における受信信号RWの振
幅が、ツェナ−ダイオ−ドD12のツェナ−電圧VZ
越えてしまった場合には、デ−タキャリア側の受信信号
RWの段階では、変調状態P2の振幅と無変調状態P1
の振幅とが、いずれもツェナ−ダイオ−ドD12のツェ
ナ−電圧VZ にてよって、ほぼクランプされてしまうた
めに、抵抗R13の有無にかかわらず両者の振幅差は極
めて小さくなり、受信復調回路でデ−タを復調すること
は不可能となる。
【0004】本考案の目的は、上記従来技術の欠点を改
良し、固定施設のアンテナに近接した状態でも、固定施
設側からの送信デ−タを確実に受信できるデ−タキャリ
アを実現することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案においては、レベルシフトされた受信信号に対
する振幅抑制手段を設けるとともに、レベルシフト回路
を構成する整流素子とコンデンサとの間に抵抗を挿入
し、該コンデンサ、抵抗間より受信復調回路の入力信号
を得るように構成した。
【0006】
【作用】本考案の構成においては、レベルシフト回路を
構成する整流素子とコンデンサとの間に挿入した抵抗の
作用により、デ−タキャリアが固定施設側のアンテナに
近接した状態においても、デ−タキャリア内の回路部で
の過大な電圧の発生を抑えながら、しかも受信信号につ
いては変調時と無変調時とで確実な振幅変化が得られ
る。
【0007】
【実施例】図1〜図3は、それぞれ本考案の第1〜第3
の実施例による電磁誘導型デ−タキャリアの構成を示す
回路図であり、以下、図1〜図3に従って本考案の実施
例を説明する。なお図1〜図3および前述の図4におい
て、同一番号は同一要素を示すものとする。
【0008】図1に示される第1の実施例においては、
レベルシフト回路2はコンデンサC2および整流素子と
してのダイオ−ドD2より成り、コンデンサC2、ダイ
オ−ドD2間に、抵抗R2が挿入されている。このコン
デンサC2、抵抗R2間より取り出された受信信号HW
は、検波回路4および増幅回路5より成る受信復調回路
に入力されており、また電源コンデンサC3に対して並
列に、整流電源Vs の電圧が一定以上にはならないよう
に抑制するためのツェナ−ダイオ−ドD3が挿入されて
いる。この結果、デ−タキャリアが固定施設側のアンテ
ナに近接した場合には、ダイオ−ドD2の両端における
受信信号の振幅は、ツェナ−ダイオ−ドD3のツェナ−
電圧と電源整流用のダイオ−ドD1における降下電圧と
の和に等しい電圧によって、ほぼクランプされた状態と
なるが、レベルシフト回路2内を流れる電流における変
化の影響が、抵抗R2の両端に電圧変化として現れるた
めに、受信信号HWとしては変調時と無変調時とで十分
に大きな振幅差を確保することが可能となり、受信復調
回路にて確実かつ容易に受信デ−タを復調することがで
きる。なお抵抗R3の値は、受信復調回路の感度にもよ
るが、100Ω以上で、かつ100KΩ以下が適当であ
る。すなわち100Ω以下の場合には、確保できる振幅
変化がまだ小さいために、受信復調回路の感度を上げる
必要があり、それだけ外乱ノイズに対して過度に反応し
て誤動作を起こす危険性が高まることになる。また10
0KΩ以上とした場合には、送信変調用トランジスタT
P1がOFF状態となったときに、該トランジスタTP
1に印加される電圧が過大となって損傷する危険があ
る。すなわち本実施例の構成においては、送信変調トラ
ンジスタTP1がOFF状態になったときに該トランジ
スタTP1のソ−ス、ドレイン間に加わる電圧は、抵抗
R1とコンデンサC1によって分割された値に抑えられ
るために、受信信号HWの振幅がかなり大きくなっても
トランジスタTP1は耐えられることになるが、それで
も抵抗R2が100KΩ以上となると、受信信号HWの
振幅は数十乃至百V近くまで達する危険があり、その場
合にはトランジスタTP1に印加される電圧も、耐圧を
越えてしまうことになる。一方、図1に示される増幅回
路5は、いわゆるDCカット用のコンデンサC5と、バ
イアス設定用の抵抗R51、R52と、アンプ機能を果
たしているインバ−タ50より構成されている。該増幅
回路5は、極めてシンプルな構成ではあるが、固定施設
側のアンテナとデ−タキャリアとの間の距離が変化して
もよいように、検波回路4からの検波信号RXは、コン
デンサC5によってDCカットされた後、一定以上の時
定数で所定の電圧レベルにバイアスされるように構成さ
れている。すなわちインバ−タ50の入力側は、抵抗R
51とR52によって、インバ−タ50のスレッショル
ド電圧であるVSS/2よりも僅かに低い電圧にバイアス
されるように構成されており、従って、振幅変調の無い
状態が続いたときには、インバ−タ50の出力側(すな
わち受信復調信号RD)は“H”レベルに維持される。
またこの状態より変調状態に移行すると、検波信号RX
の電圧レベルが上がり、それに応じてインバ−タ50の
入力レベルも上がってスレッショルド電圧のVSS/2を
越えるために、受信復調信号RDは“L”レベルに反転
する。さらに再び無変調状態に戻れば、検波信号RXの
下降に応じてインバ−タ50の入力レベルも下がってス
レッショルド電圧のVSS/2以下となり、受信復調信号
RDも“H”レベルに戻される。ところで図9は、固定
施設側のアンテナ、デ−タキャリア間の距離が変化した
場合の受信信号HWの包絡線の変化の状態を示す図であ
り、N1およびN2は、固定施設側のアンテナに対して
デ−タキャリアが近接したときにおける無変調状態およ
び変調状態をそれぞれ示し、M1およびM2は、デ−タ
キャリアが離れたときにおける無変調状態および変調状
態をそれぞれ示す。また図10は、受信信号HWが図9
に示されるように変化したときに、それに応じて検波信
号RXの状態が変化する様子を示す波形図である。この
ように、デ−タキャリアが固定施設側アンテナに近接し
ているときの変調時N2の振幅および検波信号RXの電
圧レベルは、離れているときの無変調時M1の振幅およ
び検波信号RXの電圧レベルよりも大きいために、単純
に検波信号RXの電圧レベル自体を比較しても、受信デ
−タの復調を行なうことはできない。しかし本実施例の
増幅回路の場合には、インバ−タ50の入力側は適当な
電圧レベルにバイアスされるために、固定施設側アンテ
ナ、デ−タキャリア間の距離が様々に異なっても、確実
に受信デ−タを復調することができる。ただし、この場
合に前記コンデンサC5と抵抗R51、R52によって
形成される時定数は、固定施設側アンテナから送信され
る1単位のデ−タの長さ、言い換えれば通信上において
変調状態が続く可能性のある最大時間幅(例えば調歩同
期式にて8ビット1単位で送信する場合には、その8ビ
ット1単位を送るための所要時間)より大きな値に設定
する必要がある。すなわち1単位のデ−タの長さよりも
上記の時定数を短く設定してしまうと、1単位のデ−タ
長さに渡って変調状態がずっと続いた場合には、やがて
インバ−タ50の入力側の電圧レベルは、無変調時と同
じレベルにバイアスされてしまうために、受信デ−タの
復調が不可能となってしまうからである。一方、デ−タ
キャリアの距離が刻々と変化する場合でも、例えば人間
の動きによる場合等、上記時定数と比較して距離の変化
が比較的ゆっくりとしたものであるときには、常にイン
バ−タ50のバイアスも適当なレベルに追従され続ける
ために、受信デ−タの復調は容易に行なわれる。
【0009】図2に示される第2の実施例においては、
レベルシフト回路2を構成する整流素子がツェナ−ダイ
オ−ドD22によって構成され、受信信号の電圧振幅が
過大になることを防止するための振幅抑制手段としての
機能も果たしている。また該ツェナ−ダイオ−ドD22
とコンデンサC2の間に抵抗R2が挿入され、このコン
デンサC2、抵抗R2間より得られる受信信号HWが、
受信復調回路6に入力されている。アンテナ近接状態で
はツェナ−ダイオ−ドD22の作用によって、受信信号
HWの振幅もある程度は抑制された状態となるが、レベ
ルシフト回路2内を流れる電流における変化の影響が、
抵抗R2の両端に電圧変化として現れるために、変調の
有無による振幅差は十分に確保することができる。なお
本実施例の場合には、ツェナ−ダイオ−ドD22で受信
信号HWの振幅を抑制することにより、間接的に整流電
源VS も抑制する構成となっており、前述の第1の実施
例の場合と比較すると、整流電源VS の電圧も大きくな
る可能性があるために、固定施設側のアンテナの出力
を、その分だけ小さめに設定する必要がある。一方、本
実施例においては、受信復調回路6の構成との関係で、
整流回路のダイオ−ドD1も前記コンデンサC2、抵抗
R2間に接続されている。すなわち受信復調回路6は、
バックゲ−トが整流電源VS に接続されて成る受信復調
用トランジスタTN2と、該トランジスタTN2のゲ−
ト電位VG を設定するために、基準電位(VDD)〜整流
電源VS 間の電圧を分割している抵抗R61、R62
と、トランジスタTN2の出力側に接続され、コンデン
サC6および抵抗R6より成る時定数回路と、インバ−
タ60より構成されている。図12は、前記トランジス
タTN2による受信復調動作を説明するための受信信号
HWの波形図であり、トランジスタTN2の動作は、概
略的には受信信号HWがゲ−ト電位VG よりも高いとき
にはOFF状態に、また低いときにはON状態に制御さ
れる。ここで前記トランジスタTN2のゲ−ト電位VG
は、抵抗R61、R62によって整流電源VSより僅か
に高い電圧レベルに設定されており、無変調状態N1あ
るいはM1では受信信号HWが前記ゲ−ト電位VG より
低くなるごとに、トランジスタTN2がON状態となる
ために、インバ−タ60の入力側は整流電源VS レベル
に近い状態まで下げられ、受信復調信号RDは“H”レ
ベルに維持される。また変調状態N2あるいはM2にお
いては、受信信号HWは前記ゲ−ト電位VG より高い状
態しかとらなくなるために、トランジスタTN2はOF
F状態に保持され、この結果、インバ−タ60の入力側
は基準電位まで上がって、受信復調信号は“L”レベル
に反転する。なお本実施例の回路においては、固定施設
側のアンテナに対するデ−タキャリアの距離の変動があ
った場合には、その変動に応じて受信信号HWおよび整
流電源VS の電圧レベルそのものも変動することから、
図12からも明らかなように、結局は何ら問題なく、受
信復調を行なうことが可能である。
【0010】図3に示される第3の実施例は、基本的に
は前述の第2の実施例の場合と同様な構成の受信復調回
路6を有しているが、レベルシフト回路の整流素子とし
てダイオ−ドD2が用いられており、替わって電源コン
デンサC3に対して並列に、振幅抑制用のツェナ−ダイ
オ−ドD3が接続されている。従って固定施設側アンテ
ナ近接状態においては、受信信号HWの最大振幅は、ツ
ェナ−ダイオ−ドD3のツェナ−電圧と電源整流用のダ
イオ−ドD1における降下電圧との和に等しい電圧でほ
ぼクランプされた状態となるが、この状態においても、
レベルシフト回路2内を流れる電流での変化の影響が抵
抗R2の両端に電圧変化として現れるために、受信信号
HWとしては、変調の有無による振幅差を十分に確保す
ることができる。なお前述の第2の実施例と比較する
と、本実施例では整流電圧VS も振幅抑制手段であるツ
ェナ−ダイオ−ドD3によって直接にクランプされる構
成となっているために、それだけ固定施設側のアンテナ
の出力を大きくすることができる。また受信復調用トラ
ンジスタTN2のゲ−ト側は、R61、R62による電
圧分割回路に直接接続されることなく、抵抗R63およ
びトランジスタTN3より成る定電圧回路を介して間接
的に接続されている。この結果、トランジスタTN2の
ゲ−ト側の電位は、R61、R62による分割電圧よ
り、ほぼトランジスタTN3のスレッショルド電圧分程
度だけ、引き上げられた状態に設定されることになる。
従って、このような構成によれば、ICの生産時におけ
るトランジスタTN2のスレッショルド電圧のバラツキ
も、トランジスタTN3の存在によって相殺されるため
に、量産的にも安定した受信復調回路が得られる。
【0011】
【考案の効果】以上に述べたように本考案によれば、デ
−タキャリアが固定施設側のアンテナに接近して、受信
信号の最大振幅が抑制された状態においても、レベルシ
フト回路内を流れる電流変化の影響が、該レベルシフト
回路内に挿入した抵抗Rの両端に電圧変化として現れる
ために、受信復調回路の入力信号としては、変調の有無
に応じた振幅変化を十分大きく確保でき、受信デ−タの
復調を確実、かつ容易に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例によるデ−タキャリアを
示す回路図である。
【図2】本考案の第2の実施例によるデ−タキャリアを
示す回路図である。
【図3】本考案の第3の実施例によるデ−タキャリアを
示す回路図である。
【図4】従来例によるデ−タキャリアを示す回路図であ
る。
【図5】固定施設側のアンテナからの送信信号を示す波
形図である。
【図6】従来例における受信信号を示す波形図である。
【図7】従来例における受信信号を示す波形図である。
【図8】従来例における受信信号を示す波形図である。
【図9】本考案の実施例における受信信号の包絡線を示
す波形図である。
【図10】本考案の実施例における検波信号を示す波形
図である。
【図11】本考案の実施例における受信信号を示す波形
図である。
【符号の説明】
1 アンテナコイル 2 レベルシフト回路 4 検波回路 5 増幅回路 6 受信復調回路

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁誘導結合によって固定施設側から送
    られてくる振幅変調信号を受けるアンテナコイルと、該
    コイルに対して直列に接続された整流素子およびコンデ
    ンサより成り、前記コイルを介して得られる交流受信信
    号をレベルシフトするように構成されたレベルシフト回
    路と、該レベルシフト回路によってレベルシフトされた
    受信信号を整流して整流電源を生成する整流回路と、該
    整流回路の出力に基づいて動作する機能回路部と、前記
    レベルシフトされた受信信号に基づいて受信デ−タを復
    調する受信復調回路を有するデ−タキャリアにおいて、
    前記レベルシフトされた受信信号に対する振幅抑制手段
    を設けるとともに、前記レベルシフト回路を構成する整
    流素子とコンデンサとの間に抵抗を挿入し、該コンデン
    サ、抵抗間より前記受信復調回路の入力信号を得るよう
    に構成したことを特徴とするデ−タキャリア。
  2. 【請求項2】 レベルシフト回路を構成する整流素子が
    ツェナ−ダイオ−ドより成り、振幅抑制手段を兼用して
    いることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記
    載のデ−タキャリア。
  3. 【請求項3】 整流回路がアンテナコイルと直列に接続
    された電源コンデンサとダイオ−ドより成り、振幅抑制
    手段が前記電源コンデンサに並列に接続されたツェナ−
    ダイオ−ドより成ることを特徴とする実用新案登録請求
    の範囲第1項記載のデ−タキャリア。
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